この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この付録では、ご使用のシステムでコンパクトフラッシュ ディスクを使用できるようにするための必要事項について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
• 「製品概要」
コンパクトフラッシュ ディスクは、バッテリなしにデータを永久に保持できる不揮発性ストレージ ソリューション、フラッシュ テクノロジーを使用して設計されています。コンパクトフラッシュ ディスクは、CompactFlash Association の CF+ および CompactFlash 仕様リビジョン 1.4 に定められた完全な PCMCIA-ATA 機能と互換性を備えています。
コンパクトフラッシュ ディスクには、ハードディスクをエミュレートし、不良ブロックを自動的に検出して、自動ブロック消去を実行できるようにするコントローラ回路があるので、リニア フラッシュ メモリよりも柔軟に使用できます。また、非連続セクターの割り当て機能もあるため、 squeeze コマンドを使用する必要もありません(リニア フラッシュ メモリ カードでは必要でした)。
コンパクトフラッシュ ディスクでは、256 MB のフラッシュベース メモリ容量をシステム コンフィギュレーション ファイル、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、およびその他のシステム関連ファイルに使用できます。 表B-1 に、コンパクトフラッシュ ディスクのメモリに関する情報を示します。
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(注) コンパクトフラッシュ ディスクをサポートしているのは、Cisco IOS File System 機能を備えたシステムだけです。Cisco IOS File System 機能は Cisco IOS Release 12.0(1) 以上の 12.0 リリースでサポートされています。一般的に、コンパクトフラッシュ ディスクの機能を使用するためには、Cisco IOS Release 12.0(2) 以上の 12.0 リリースが必要です。
Cisco IOS File System 機能は、システムが使用する次のすべてのファイル システムに対応できるような単一のインターフェイスを提供します。
• フラッシュ メモリ ファイル システム ― コンパクトフラッシュ ディスクおよびオンボードのフラッシュ メモリ
• ネットワーク ファイル システム ― File Transfer Protocol(FTP)、Remote Copy Protocol(rcp)、TFTP
• データの読み取りおよび書き込みに使用する、その他すべてのエンドポイント ― NVRAM、実行コンフィギュレーション、ROM、ロー システム メモリ、システム バンドル マイクロコード、Xmodem、フラッシュ ロード ヘルパー ログ、BRI MUX インターフェイス
(注) Cisco IOS File System 機能の詳細は、このマニュアルでは扱いません。この機能については、
『Configuration Fundamentals Configuration Guide』および Cisco IOS Release 12.x 用の『Configuration Fundamentals Command Reference』を参照してください。これらのマニュアルは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます(Cisco.com へのアクセス方法は、 マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、およびセキュリティ ガイドラインを参照してください)。
Cisco 7201 ルータは 256 MB のコンパクトフラッシュ ディスクのみを使用します。
Cisco 7201 コンパクトフラッシュ ディスクに必要な最小限の Cisco IOS リリースは、Cisco IOS Release 12.4(4)XD7 です。
コンパクトフラッシュ ディスクの取り付けには、次の工具および部品のすべてまたは一部が必要です。
ここでは、コンパクトフラッシュ ディスクの互換性と、サポート対象システム間での使用について説明します。
システムが ROM モニタ ソフトウェア イメージから稼動している場合に、コンパクトフラッシュ ディスクから Cisco IOS ソフトウェア イメージをブートするためには、ROM モニタ ソフトウェア イメージとブート イメージが 「ハードウェアとソフトウェアの要件」に記載されている最小限の Cisco IOS リリースに含まれているものでなければなりません。 show version または show hardware コマンドを使用し、ご使用のシステムでこれらのソフトウェア イメージが稼動しているかどうかを確認してください。
ROM モニタ ソフトウェアがコンパクトフラッシュ ディスク メディアを読み取ることができるようにするため、 format コマンドを使用して、プロセッサ固有ファイル システムをコンパクトフラッシュ ディスクに配置します。ROM モニタ プロンプト(rommon>)で、 boot または dir のコマンドを使用する場合、 同様のシステム プロセッサでフォーマット済みでなければ 、コンパクトフラッシュ ディスクの再フォーマットが必要になることもあります。
コンパクトフラッシュ ディスクのファイル保存および取得機能は単純なので、Cisco 7201 ルータ間でコンパクトフラッシュ ディスクの交換が可能です。
(注) Cisco 7201 ルータのコンパクトフラッシュ ディスクは、c7200p-kboot-mz イメージでサポートされています。
システムの ROM(読み取り専用メモリ)モニタ イメージは、一連のシステム診断やハードウェアの初期化など、重要な機能を実行します。このイメージはリセット時や電源投入時、または回復不能なイベント(バス エラーなど)後に制御を獲得します。ROM モニタ ソフトウェア イメージには、ROM モニタ プロンプト(rommon>)の方法で認識可能な基本的なユーザ インターフェイスがあります。ROM モニタ ソフトウェア イメージには、コンソール ドライバのほか、パリティおよびバス エラー用のトラップ ハンドラが含まれています。ただし、ROM モニタには、ネットワーク インターフェイス コードはないので、ネットワークを通じたイメージのブートは できません 。
(注) ROM モニタがイメージをロードできるのは、ブート フラッシュ メモリまたはコンパクトフラッシュ ディスクからだけです。
デフォルトでは、リセット時または電源投入時に、ROM モニタはブート フラッシュ メモリからブート イメージをロードします。ROM モニタは、ブート フラッシュ メモリ内でブート可能なイメージを見つけることができないと、コンパクトフラッシュ ディスクで最初のブート可能イメージを探します。通常、このイメージは c7200p-kboot-mz です。
ロードされたブート イメージは、Nonvolatile Random-Access Memory(NVRAM)に保存されているブート環境変数を調べ、使用するCisco IOS ソフトウェアとコンフィギュレーションの保存場所を判断します。ブート環境変数が定義されていない場合、システムはコンパクトフラッシュ ディスクの最初のイメージをブートします。
ブート環境変数の操作については、次の「ブート環境変数」を参照してください。
NVRAM 内のコンフィギュレーション ファイルに保存されているブート環境変数の内容によって、起動時のシステムの動作が決まります。これらの変数の現行の設定値を表示するには、次のように show bootvar コマンドを使用します。
• BOOT 変数 ― ブートする Cisco IOS ソフトウェア イメージを示します。この変数はコンフィギュレーション モードで設定します。デフォルトのソフトウェア イメージは CISCOxxx イメージ(xxx は、ユーザが特定のファイル名を入力しない場合、各システムに指定されているファイル名)です。システムは、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクの最初のイメージを探します。
次のように、 configure terminal および boot system コマンドを使用して、コンフィギュレーション モードを開始し、ブートするファイル名とブート元のコンパクトフラッシュ ディスク スロットを指定します。
上記のようにコンフィギュレーション ファイルに入力すると、BOOT 変数は、disk0:c7200p-kboot-mz.122...bin となります。
CONFIG_FILE(コンフィギュレーション ファイル)変数 ― 起動時にどこから設定を読み取るかを指定します。コンフィギュレーション モードで次のように設定します。
上記のようにコンフィギュレーション ファイルに入力すると、CONFIG_FILE 変数は disk0:configfile となります。
• BOOTLDR(ブート ローダ)変数 ― ブート ヘルパ(ブート イメージ)として使用するイメージを指定します。コンフィギュレーション モードで次のように設定します。
上記のようにコンフィギュレーション ファイルに入力すると、BOOTLDR 変数は bootflash:c7200p-kboot-mz になります。
• コンフィギュレーション レジスタ変数 ― ブート可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージをどこで探すかをシステムに指示します。次のように、コンフィギュレーション モードで 16 進値として設定します。
上記のようにコンフィギュレーション ファイルに入力すると、コンフィギュレーション レジスタは16進値 0x102 に設定されます。コンフィギュレーション レジスタについては、 第 3 章「ルータの起動および設定」 および 付録 C「コンフィギュレーション レジスタ情報」 を参照してください。
ここでは、単純なファイル ストレージ用にコンパクトフラッシュ ディスクを使用する場合のプロセスを示します。
ステップ 1 オンボードのフラッシュ メモリ(ブート フラッシュ メモリ)をフォーマットします(ソフトウェア コマンドの概要 に記載されている format コマンドの説明を参照してください)。
ステップ 2 Cisco IOS Release 12.x ブート イメージ(c7200p-kboot-mz)をオンボードのフラッシュ メモリにコピーすることにより、オンボードのフラッシュ メモリをアップグレードします(ソフトウェア コマンドの概要 を参照)。
ステップ 3 オンボードのフラッシュ メモリからコンパクトフラッシュ ディスクに Cisco IOS Release 12.x ソフトウェア イメージをコピーします。
ステップ 4 コンパクトフラッシュ ディスク内の新しい Cisco IOS イメージを示すように、コンフィギュレーション ファイルのブート変数を変更します(前述のブート環境変数およびコンパクトフラッシュ ディスクベースのソフトウェア イメージをブート可能なソフトウェア イメージにする方法 を参照)。
ステップ 5 システムをリブートします。コンパクトフラッシュ ディスクから Cisco IOS Release 12.x ソフトウェア イメージがロードされます。
ステップ 6 新しいコンパクトフラッシュ ディスクを挿入します( コンパクトフラッシュ ディスクの取り外しおよび取り付け を参照)。
ステップ 7 Cisco IOS Release 12.x の稼動中に、ブランクのコンパクトフラッシュ ディスクをフォーマットします( 表B-2 およびformat コマンドの使用方法 に記載されている format コマンドの説明を参照してください)。
これで、コンパクトフラッシュ ディスクにコンフィギュレーション ファイルおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージを保存できるようになりました。
ここでは、システムでのコンパクトフラッシュ ディスクの基本的な使い方を説明します。複雑なコンパクトフラッシュ ディスクのオプションおよび Cisco IOS File System 機能の詳細は、このマニュアルでは扱いません。これらのついては、次に示す Cisco IOS Release 12.x マニュアルを参照してください。
• 『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』の「File Management」の章
• 『 Configuration Fundamentals Configuration Reference 』の「File Management Commands」の章
(注) これらを含め、すべてのマニュアルを、Documentation DVD および Cisco.com からオンラインで入手できます。Cisco.com へのアクセス方法は、「マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、およびセキュリティ ガイドライン」を参照してください。
• 「コンパクトフラッシュ ディスクからブートできるようにする方法」
• 「コンパクトフラッシュ ディスクベースのソフトウェア イメージをブート可能なソフトウェア イメージにする方法」
ここでは、コンパクトフラッシュ ディスクに使用できる基本的なソフトウェア コマンドをいくつか説明します。また、これらのコマンドの例も示します。
コンパクトフラッシュ ディスクとその他のメモリ デバイス、およびシステム内のロケーションは ファイル システム として定義されます。これは、ファイルおよびソフトウェア イメージの保存、使用、取得を実行できるロケーションです(Cisco IOS File System 機能については、コンパクトフラッシュ ディスクの操作 に簡単な説明があります)。
Cisco 7201 のコンパクトフラッシュ ディスクは、 disk0: です。
次の show file systems コマンドの部分的な出力からは、 disk0: というコンパクトフラッシュ ディスクが slot 0: に搭載されていることがわかります。
表B-2 に、コンパクトフラッシュ ディスクに使用できるソフトウェア コマンドを示します。
(注) 表B-2 のコマンドのなかには、その他の引数を使用できるものもあります。しかし、表B-2 およびこのマニュアル全体において取り上げるコマンド引数は、コンパクトフラッシュ ディスクと関連ファイルシステムに使用できるものに限定されています。
その他のコマンド引数については、『Configuration Fundamentals Command Reference』の「File Management Command」を参照してください。
ここでは、コンパクトフラッシュ ディスクに使用できる基本的なソフトウェア コマンドの例をいくつか示します。これらのコマンドの一部に使用できるオプションの引数については、 表B-2 を参照してください。
cd コマンドでは、特定のパス名を定義します。その後、作業ディレクトリを確認するために、 pwd コマンドを使用します。
cd .. コマンドを使用してコンパクトフラッシュ ディスク階層の 1 つ上(または下)のレベルに移動し、 pwd コマンドで作業ディレクトリを確認することもできます。
コンパクトフラッシュ ディスクのフォーマットおよびジオメトリに関する情報を表示するには、 show [ disk0: ] コマンドを使用します。
• Number of Heads は、コンパクトフラッシュ ディスクのヘッド数です。
• Number of Cylinders は、コンパクトフラッシュ ディスクのシリンダ数です。
• Sectors per Cylinder は、各シリンダ内のセクタ数です。
• Total Sectors は、コンパクトフラッシュ ディスク上の合計セクター数です。
• Number of FAT Sectors は、ファイルへのクラスタ割り当ての追跡に使用されたセクター数です。
• Sectors Per Cluster は、各クラスタ内のセクター数です(ファイル拡大の最小単位は 1 クラスタです)。
• Number of Clusters は、ファイルに使用できる合計クラスタ数です。
• Number of Data Sectors は、ファイルに使用できるセクター数です。
• Base Root Sector は、ルート ディレクトリの最初のセクターの論理アドレスです。
作業ディレクトリを確認するには、 pwd コマンドを使用します。
現在作業をしているコンパクトフラッシュ ディスクのディレクトリ構造および内容を表示するには、次のように dir コマンドを引数なしで使用します。
dir コマンドの出力に、コンパクトフラッシュ ディスクのサイズが表示されている点に注目してください(この例では、64 MB のコンパクトフラッシュ ディスク)。 dir コマンドに特別なオプション引数を使用すれば、他のディレクトリやファイル システムの内容も表示できます。
新しいコンパクトフラッシュ ディスクをフォーマットするには、 format [ disk0: ] コマンドを使用します。
(注) 新しいコンパクトフラッシュ ディスクを使用する際には、事前にフォーマットする必要があります。別のタイプのシステムでフォーマットされ使用されたコンパクトフラッシュ ディスクを使用する場合は、「互換性に関する要件」 を参照して、コンパクトフラッシュ ディスクの再フォーマットが必要かどうか判断してください。
(注) スペアのコンパクトフラッシュ ディスクを注文した場合、そのディスクはブランクなので、使用前にフォーマットが必要です。
format コマンドによる新しいコンパクトフラッシュ ディスクのフォーマットは次の手順で行います(この手順では、すでにシステムはブートされていると想定しています)。
ステップ 1 「コンパクトフラッシュ ディスクの取り外しおよび取り付け」 の手順で、スロット 0 にコンパクトフラッシュ ディスクを挿入します。
ステップ 2 format disk0: コマンドを使用して、次のように、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクをフォーマットします。
(注) この例では、64 MB のコンパクトフラッシュ ディスクがフォーマットされました。
これで、新しいコンパクトフラッシュ ディスクはフォーマットされ、フォーマットを実行したシステムで使用できるようになりました
(特別なフォーマットおよび互換性要件については、互換性に関する要件 を参照)。
コンパクトフラッシュ ディスクにディレクトリを作成するには、 mkdir コマンドを使用します。次の例では、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクに daily_dir という名前のディレクトリを作成し、作成されたことを確認しています。
(注) ディレクトリを作成し、そこに、あとでアクセスまたは使用する予定のファイルを置く場合は、該当するソフトウェア コマンドを入力する際に、必ずそのファイルへのディレクトリ パス全体を指定してください。
たとえば、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクのディレクトリdaily_dir に itsa.file というファイルを置いた場合は、disk0:daily_dir/itsa.fileのように、ディレクトリ パス全体を指定しなければなりません。そうしないと、システムがこのファイルを見つけられない場合もあります。
コンパクトフラッシュ ディスクからディレクトリを削除するには、 rmdir コマンドを使用します。次の例では、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクから daily_dir という名前のディレクトリを削除し、削除されたことを確認しています。
コンパクトフラッシュ ディスクからファイルを削除するには、 delete コマンドを使用します。 dir コマンドを使用して削除するファイルを確認してから、 delete コマンドを使用して、そのファイルを削除します。
次の例では、コンパクトフラッシュ ディスク上のファイル( fun1 )を探し、このファイルを削除して、削除されたことを確認します。
ステップ 3 ファイル fun1 が削除されたことを確認します。
ここでは、コンパクトフラッシュ ディスクからブートできるようにする方法を説明します。
コンパクトフラッシュ ディスクからブートできるようにするには、コンフィギュレーション レジスタ ビット 3、2、1、0 を 2 から 15 の値にし、さらに boot system [ disk0: ] filename コンフィギュレーション コマンドを使用します。ここでは、コンパクトフラッシュ ディスク用の boot コマンドのみについて説明します( slotn: 引数と diskn: 引数も boot コマンドに使用できます)。
コンパクトフラッシュ ディスクに関連するさまざまな boot コマンドの定義は次のとおりです。
• boot system flash disk0: または boot system slot0: ― スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクの最初のファイルをブートします。
• boot system flash disk0: herfile または boot system slot0: herfile ― スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクから herfile という名前のファイルをブートします。
boot コマンドを入力する際には、スペース キーの使い方に注意してください。システムによるコマンドの解釈に影響します。また、 boot コマンドの入力時には、必ずファイルへのパス全体を指定してください。そうしないと、システムがそのファイルを見つけられない場合もあります。
たとえば、次に示す正しいコマンドと誤りのコマンドの違いに留意してください。
上記の正しいコマンドでは、システムは指定されたファイル( myfile )をブートします。
このように誤ったコマンドを使用すると、システムは filename フィールドが空白であるとみなします。 disk0: の後ろにスペースがあるためです。この場合は、システムはファイル名の引数を無視し、コンパクトフラッシュ ディスクの最初のファイルをブートします。このファイルは、 myfile という名前のファイルであるとは限りません。
コンパクトフラッシュ ディスクからファイル myfile をブートできるようにする手順は次のとおりです。
ステップ 1 次のように、 configure terminal コマンドを使用して、コンフィギュレーション モードを開始し、ブートするイメージ ファイルの名前とブート元のコンパクトフラッシュ ディスク スロットを指定します。
ステップ 2 次の例のように、 config-register で 16 進値を指定し、 boot system flash disk0: myfile コマンドを有効にします。
このコマンド(16 進値 0x2101)の結果は次のとおりです。
• コンパクトフラッシュ ディスクベースのイメージがブートに失敗した場合、システムはデフォルトのブート ROM ソフトウェアをブートできます ― 16 進値 0x2000
• ブレークをディセーブルにします ― 16 進値 0x0100
• デフォルトのブート イメージとしてイメージ myfile を有効にします ― 16 進値 0x0002
ステップ 3 Ctrl-Z を押して、コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 4 次のように、 copy system:running-config nvram:startup-config コマンドを使用して、新しいコンフィギュレーションを NVRAM に保存します。
ここでは、コンパクトフラッシュ ディスクベースの Cisco IOS ソフトウェア イメージをブート可能イメージにする方法を説明します。
ソフトウェア イメージをコンパクトフラッシュ ディスクにコピーしたら、次の一連のコマンドを使用して、そのイメージをブート可能にします(この例では new.image という名前のファイル)。この例のソフトウェア イメージは、スロット 0 のコンパクトフラッシュ ディスクにあります。このコマンド シーケンスに config-register コマンドが含まれている点に留意してください。コンパクトフラッシュ ディスクからイメージをロードできるようにするには、コンフィギュレーション レジスタを 0x2102 に設定する必要があるためです。