Cisco Crosswork インフラストラクチャ は、ストリーミングテレメトリとモデル駆動型アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を統合してサービスプロバイダーのネットワーク運用を再定義するマイクロサービスベースのプラットフォームです。ネットワークからリアルタイムの情報を取得し、データを分析し、ネットワークに変更を適用するためのテンプレート駆動型ツールと自動化ツールの両方を提供します。拡張性、スケーラビリティ、高可用性を実現するクラスタアーキテクチャを採用しています。
(注)
以降、このガイドでは Cisco Crosswork インフラストラクチャ を「Cisco Crosswork」と呼びます。
Cisco Crosswork は、独自の仮想マシン(VM)に分離されたソフトウェアパッケージである Cisco Crosswork Data Gateway を使用して、管理対象デバイスから情報を収集し、分析と処理のために Crosswork アプリケーションに転送します。その後で、Crosswork アプリケーションを使用してネットワークを管理したり、ネットワーク内の変更に対応したりできます。また、Crosswork Data Gateway はネットワークデバイスからデータを収集し、そのデータを Crosswork 以外のユーザやアプリケーションに転送するように設定することもできます。ネットワークに展開される Crosswork Data Gateway の数は、デバイスの数、収集されるデータの量、および全体的なトポロジによって異なります。シスコのカスタマー エクスペリエンス チームと連携して、お客様のニーズに合わせて展開を拡大します。
このガイドでは、CDG とともに Cisco Crosswork をセットアップするための要件とインストールプロセスについて説明します。また、Cisco NSO などの Cisco Crosswork と統合するその他のコンポーネントや、ネットワークを構成する管理対象デバイスの要件についても説明します。他のデバイスまたはアプリケーションへの互換性のあるソフトウェアのインストールの詳細については、それらのデバイスまたはアプリケーションに固有のマニュアルに記載されています。
Cisco Network Services Orchestrator (Cisco NSO )は、Crosswork のデフォルトプロバイダーとして機能し、データ収集用のモデル駆動型テレメトリ(MDT)センサーパスがある場合はその設定など、想定される機能に従ってデバイスを設定します。Cisco NSO はデバイス管理および設定メンテナンスサービスを提供する上で不可欠です。
Cisco WAN Automation Engine (Cisco WAE)プロバイダーは、Cisco Crosswork にトラフィックおよびトポロジ分析を提供します。基盤となるソフトウェアは Cisco WAE Planning であり、トラフィック、トポロジ、および機器の状態の広範囲に及ぶビューを提供します。
図 1. Cisco Crosswork クラスタアーキテクチャ
4.0 リリース以降、Cisco Crosswork プラットフォームはプラットフォームサービスを統合されたクラスタに配置したクラスタアーキテクチャを採用しています。リソース使用率を向上させ、復元力を高めるために、設計はすべてのインフラストラクチャサービス(Kafka、NATS、アラート、トポロジなど)の単一のクラスタインスタンスで構成されており、4.0
リリースの Crosswork クラスタは、ハイブリッド設定で動作する 3 つ以上の VM で構成されています。必要に応じて、ネットワークの要件に合わせてワーカーノードを追加できます。ハイブリッドノードではインフラストラクチャポッドとアプリケーションポッドを実行できますが、ワーカーノードではアプリケーションポッドのみを実行できます。