この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco Vision Dynamic Signage Director のオンプレミス アーキテクチャは、最も基本的な構成では、1 か所のサイトまたは施設に実装されているソリューションのあらゆるコンポーネントで構成されます。Cisco Vision Dynamic Signage Director の基本的な構成は、複数施設のアーキテクチャに拡張することができます。
複数施設の構成では、中央の場所に設置された Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバを使用して、複数のサイトのコンテンツを管理し制御することができます。DMP はリモートの施設に設置できますが、その場合も中央の Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバによって制御されます。
この章では、Cisco Vision Dynamic Signage Director の標準的な構成および複数施設の構成に関連する標準のオンプレミス アーキテクチャについて説明します。説明する項目は次のとおりです。
■標準の Cisco Vision Dynamic Signage Director ネットワーク アーキテクチャ
■Cisco Vision Dynamic Signage Director の集中型ネットワーク アーキテクチャ
標準の Cisco Vision Dynamic Signage Director ネットワーク アーキテクチャには、主に次の 3 つの領域があります。
Cisco Vision Dynamic Signage Director のヘッドエンドは、Cisco Vision ソリューションで使用されるビデオ コンテンツの取得、処理、およびエンコードを目的とするものです。
図 1は、Cisco Vision Dynamic Signage Director ネットワークの基本的なネットワーク アーキテクチャを示しています。
図 1 Cisco Vision Dynamic Signage Director の基本的なアーキテクチャ
Cisco Vision Dynamic Signage Director は、Cisco Vision Dynamic Signage Director ソフトウェアを実行する 2 台のサーバの環境をサポートしています。この環境では、一方のサーバがプライマリ アクティブ サーバとして動作し、もう一方のサーバがセカンダリ バックアップ サーバとして動作します。障害が発生した場合は、バックアップ サーバをアクティブ サーバにするように設定できますが、フェールオーバー処理は自動的には実行されません。
Cisco Vision Dynamic Signage Director は、2 台のサーバまたはデュアル仮想サーバの環境をサポートしています。図 2は、1 つのサブネットにインストールされた Cisco Vision Dynamic Signage Director を実行している 2 つの仮想サーバを示しています。
図 2 Cisco Vision Dynamic Signage Director 冗長性
図 3は、通常のネットワーク状態と運用における Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバの冗長性のアーキテクチャを示しています。プライマリ サーバとセカンダリ サーバは、Cisco Connected Venue(Connected Stadium)ネットワークの同じサブネットで 2 つの異なる IP アドレスを持つ独立したホストとして扱われます。
セカンダリ サーバは引き続きネットワークに接続していますが、通信と制御は、デジタル メディア プレーヤー(DMP)やすべてのワイヤレス アクセス ポイントを含めて、プライマリ Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバとネットワークの他の部分との間でのみ行われることに注意してください。
セカンダリ サーバがネットワークに接続している目的は、障害が発生した場合にプライマリのバックアップとして利用できるようにすることだけです。さらに、セカンダリ サーバは、ウォーム スタンバイとして準備できるように、プライマリ サーバからのデータで定期的にバックアップされるように設定することができます(またそうする必要があります)。
図 3 Cisco Vision Dynamic Signage Director 通常の動作における冗長性
図 4は、プライマリ Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバからの接続が障害を起こしたときの冗長環境を示しています。プライマリ サーバが障害を起こした場合は、手動のプロセスを通じて、バックアップからセカンダリ サーバを復元し、プライマリ サーバをシャット ダウンし、セカンダリ サーバを有効にする必要があります。
図 4 Cisco Vision Dynamic Signage Director 手動フェールオーバーにおける冗長性
元のプライマリ サーバと同じ IP アドレスを使用するようにセカンダリ サーバを再構成する必要があることに注意してください。この例では、セカンダリ サーバの IP アドレスをプライマリ サーバのアドレスに合わせて 10.0.0.2 から 10.0.0.1 に変更しています。プロセスが完了すると、通信と制御は、新しく有効になったセカンダリ サーバとネットワークの他の部分との間でのみ行われるようになります。
注: ここでの「フェールオーバー」とは、セカンダリ サーバの自動有効化という意味ではありません。フェールオーバーのプロセスは手動で行い、セカンダリ サーバをウォーム スタンバイとして機能させます。
フェールオーバー プロセスの実行方法の詳細については、「 冗長 Cisco Vision Director サーバ間でのフェールオーバーの設定」を参照してください。
図 5は、中央の Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバ(ヘッドエンドに接続されています)と、Cisco Connected Venue WAN を経由した複数のリモート サイトへのネットワーク接続を示しています。
リモートの施設ではプライマリの施設から離れた場所にある DMP のみを使用しますが、制御は中央の Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバによって保持されます。
図 5 集中型の Cisco Vision Dynamic Signage Director とリモート サイト
集中型の Cisco Vision Dynamic Signage Director アーキテクチャでは、階層管理を使用した複数施設の制御が実装されます。これには次の機能領域が含まれます。
■中央管理者ロールが、施設管理者、施設オペレータ、ロケーション、プレイリスト、およびスクリプト オブジェクトを施設固有のグループに編成し、施設の関連付けを使用してアクセスと制御を管理します。
■施設オペレータ ロールを使用し、1 か所以上の割り当てられたリモート サイトで、イベント操作のアクセスと制御を制限します。
■施設管理者ロール(リリース 5.0 で導入)を使用し、中央管理者が承認した施設で、Cisco Vision Dynamic Signage Director の次の機能領域について、ユーザに対する追加の限定的な管理権限を提供します。
–管理ダッシュボード:コマンドが限定的にサポートされた読み取り専用アクセス。
–[Device Management](コマンド センター モニタリング):読み取り専用アクセス。
–[Configuration] > [Devices]([Display Specifications] のみ):グループとゾーン、チャネル、ラグジュアリー スイートへの読み取り専用アクセス。
注: 外部コンテンツ、チャネル、およびダイナミック メニュー ボード(DMB)のコンテンツは、すべての施設に対してグローバルです。したがって、施設管理者はこれらのグローバル コンテンツ アイテムも非表示にすることができます。
図 6は、Cisco Vision Dynamic Signage Director の階層管理の使用を示しています。ここでは、管理者のロールベース アクセス コントロール(RBAC)の権限を持つセントラル サイト ユーザは、プライマリ Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバのあるセントラル サイトのデータセンターにいます。
リモートの施設では、プライマリ管理者によって割り当てられるオペレータと施設管理者を配置することができます。
図 6 Cisco Vision Dynamic Signage Director の集中型の階層管理
プライマリ管理者は施設関連のすべての機能を実行できます。たとえば、施設管理者、施設オペレータ、コンテンツ、およびスクリプトを、対応する施設固有の制御スコープに割り当てることができます。リモートの施設では、リモートの施設オペレータが、自分に割り当てられた施設の制御スコープに関連付けられているスクリプトを制御できます。
詳細については、このガイドの次のモジュールを参照してください。
■Cisco Vision Dynamic Signage Director でサポートされているユーザ ロールの詳細については、「Cisco Vision Dynamic Signage Director のユーザ管理」を参照してください。
■集中型 Cisco Vision Dynamic Signage Director ネットワーク アーキテクチャにおけるリモート施設の設定の詳細については、「複数施設サポートのための Cisco Vision Dynamic Signage Director の設定」を参照してください。
Cisco Vision Dynamic Signage Director における仮想サーバの要件とインストールの詳細については、次を参照してください。
■ Release Notes for Cisco Vision Dynamic Signage Director Release 6.2
■ Cisco Vision Software Installation and Upgrade Guide: Dynamic Signage Director Release 6.2