こちらは、SNMP Object Navigator のヘルプの日本語版です。
Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)は、ネットワーク デバイス間で管理情報を交換するためのアプリケーション レイヤ プロトコルです。これは Transmission Control Protocol/Internet Protocol(TCP/IP; 伝送制御プロトコル/インターネット プロトコル)の一部になります。SNMP により、ネットワーク管理者はネットワークのパフォーマンス管理ができるほか、ネットワーク上の問題の検出や解決、およびネットワーク拡張のための計画ができます。
Management Information Base(MIB; 管理情報ベース)は情報オブジェクトの集合体で、階層構造になっています。MIB へのアクセスには、SNMP のようなネットワーク管理プロトコルを使用します。MIB は管理対象オブジェクトから構成されており、オブジェクト識別子 (OID)によって識別されます。管理対象オブジェクト(MIB オブジェクト、オブジェクト、MIB などとも呼ばれます)とは、管理対象デバイスが持っているさまざまな特性の 1 つです。管理対象オブジェクトは、1 つまたは複数のオブジェクト インスタンスで構成されています。このオブジェクト インスタンスとは、つまり、変数のことです。
SNMP の詳細については、 SNMP テクノロジ ガイド をご覧ください。
SNMPオブジェクトナビゲータ は、シスコのデバイスがサポートするすべての MIB を格納しています。このツールにより、特定のオブジェクトに関する情報を容易に取得できるほか、オブジェクト名やオブジェクトの Description に対する文字列検索も可能です。
SNMPオブジェクトナビゲータ では、情報を分かりやすい形式で表示するほか、インスタンスによっては、選択したオブジェクトに関する関連資料を紹介します。
2 つのオブジェクトの関係を、グラフィカル ツリーで表示することもできます。このツリーにより、2 つのオブジェクトがどのように相互依存しているかが把握できます。
オブジェクト変換 タブの機能により、オブジェクト識別子(OID)をオブジェクト名に、またはオブジェクト名を OID に変換することで、オブジェクトの詳細が取得できます。オブジェクトに関するすべての情報が容易に識別できます。オブジェクト名か OID がわかっている場合には、この機能を使用できます。
有効な入力の例を次に示します。
変換 をクリックすると、オブジェクトに関する詳細な情報が表示されます。この情報は、オブジェクトが定義されている MIB から取得されます。オブジェクトが未知のものである場合、ブラウザは類似した名前を持つオブジェクトを提示するか、またはオブジェクトの検索を提案します。
SNMPオブジェクトナビゲータ は、指定の MIB で定義されている情報をすべて表示します。この情報は、分かりやすい形式で表示されます。
オブジェクトの情報フィールドに別のオブジェクトやタイプの名前が入っている場合、それをクリックして、そのオブジェクトを表示できます。
各フィールドの定義については SNMP RFC を参照してください。
サーチ タブでは、オブジェクトの名前や Description を検索できるほか、MIB の階層ツリーをブラウズできます。
どのオブジェクトを探せばいいのか分からない場合は、テキストボックスに検索用語を入力し、 サーチ をクリックすると、SNMPオブジェクトナビゲータ内に格納されているオブジェクトが検索されます。オブジェクト名または Description で検索すると、該当するオブジェクトと MIB の一覧が表示されます。
検索の絞り込みには次の演算子を使用できます。
注 :これらの演算子は大文字で入力してください。
演算子を使用した検索の例を次に挙げます。
このクエリーでは、 unique 、 interface 、および index の 3 つの言葉すべてをオブジェクト名または Description に含んでいるオブジェクトが検索されます。検索結果には、オブジェクト名、さらにオブジェクトの Description の一部が表示されます。オブジェクト名をクリックすると、そのオブジェクトに関する詳細な情報が表示されます。
オブジェクト ツリーでは、すべてのオブジェクトがグラフィカルに表示されています。ツリーは最初に定義されたオブジェクト( iso )で始まっています。ツリーは、そこから始まって、目的のオブジェクトに達するすべてのオブジェクトを表示する構造になっています。
+ または - シンボルをクリックして、ツリーの特定の枝を展開したり、折りたたむことができます。オブジェクト名をクリックすると、ツリーが展開され、クリックしたオブジェクトが存在するツリーの部分が強調表示されます。ツリーのオブジェクト名の横にある オブジェクトの詳細 リンクをクリックすると、画面の先頭に移動し、そこにある詳細なオブジェクト情報を見ることができます。
ツリー表示のレベルを展開したり、折りたたむには、ドロップダウン メニューを使用します。ツリー表示を折りたたむとパーフォーマンスが向上し、展開するとツリーのより詳細な情報やコンテキストが表示されます。
MIB の参照とダウンロード タブでは MIB の選択と次の作業が可能です。
対象の MIB よりも先に、特定の順序でダウンロードとコンパイルを行う必要のある MIB の一覧を表示します。
Cisco MIB のリポジトリから MIB をダウンロードします。
MIB のコンテンツをフォーマット表示します。この方が MIB ファイルそのものを表示するよりも見やすく、また オブジェクト変換 タブ の結果表示にあるオブジェクトの詳細情報へのリンクも使用できます。
MIB ファイルは、オンライン リポジトリや CD-ROM、さらにコンパイラ内からでもダウンロードできます。
ftp.cisco.com/pub/mibs/ から、Cisco の MIB のほとんどが入手できます。SNMPオブジェクトナビゲータ も、ここから情報を読み出しています。
この他にも、 www.ietf.org にオンライン リポジトリがあります。
MIB ファイルにはインターネットからダウンロードできないものもあります。このような MIB ファイルは、製品に同梱の CD-ROM に収録されています。このツールで見つからない MIB については、製品に同梱の CD-ROM を参照してください。
SNMP オブジェクトはすべて MIB ファイルで定義されています。しかし、大抵のコンパイラでは、特定の SNMP オブジェクトはコンパイル済の状態で、データベース内にすでに備わっています。ほとんどの場合、これらのオブジェクトは、ツリー階層の一番上に置かれています。この例としては、 ISO (1) や internet (.1.3) があります。
このタブでは、さまざまな方法でソフトウェアを検索できます。
イメージ名を入力し、 サーチ をクリックすると、そのイメージでサポートされている MIB の一覧が表示されます。コンパイル上の依存性、ダウンロード情報、さらに MIB コンテンツのフォーマット表示など、詳細な MIB 情報にアクセスできます。(機能としては View & Download MIBs タブに似ています。)
このツールは MIB Locator ツール を参照しており、そこで、Cisco IOS ソフトウェア 各リリースの MIB を検索できます。
Network Management Software Center を参照して、どのシスコ製品がどの MIB をサポートしているのかについての情報を入手します。