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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチにおける Simple Network Management Protocol(SNMP)サブシステムの脆弱性により、認証されたリモート攻撃者が該当デバイスでサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、SNMP リクエストを解析するときの処理が適切でないことに起因します。攻撃者は、該当デバイスの特定の MIB に SNMP 要求を継続的に送信することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、該当デバイスでカーネルパニックを引き起こせるようになり、その結果リロードが行われ、DoS 状態に陥る危険性があります。
注:この脆弱性は、SNMP バージョン 1、2c、および 3 に影響します。SNMPv1 または SNMPv2c のバージョンでこの脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者が該当するシステムの有効な読み取り専用 SNMP コミュニティストリングを所持している必要があります。SNMPv3 でこの脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者は該当するシステムの有効な SNMP ユーザーログイン情報を入手している必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。本脆弱性に対処する回避策がいくつかあります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-nxos-dsnmp-cNN39Uh
このアドバイザリは、2026 年 2 月に公開された Cisco FXOS および NX-OS ソフトウェアのセキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: February 2026 Semiannual Cisco FXOS and NX-OS Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、次の両方の条件が満たされている場合に、ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチに影響します。
- SNMP 機能が有効になっている。
- 少なくとも 1 つの認証、許可、およびアカウンティング(AAA)プロバイダーが、IPv4 アドレスではなく、DNS 名(ホスト名または完全修飾ドメイン名(FQDN))または IPv6 アドレスで設定されている。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
SNMP 設定の確認
デバイスで SNMPv1、SNMPv2c、または SNMPv3 が有効になっているかどうかを確認するには、次の例に示すように、スイッチの CLI から show snmp summary CLI コマンドを使用します。
leaf101# show snmp summary
<Admin State : enabled, running (pid:26630)
Local SNMP engineID: [Hex] 8000000903003A9C451079 [Dec] 128:000:000:009:003:000:058:156:069:016:121
---------------------------------------------------------------------- Community Context Status ---------------------------------------------------------------------- snmp ok
---------------------------------------------------------------------- User Authentication Privacy Status ---------------------------------------------------------------------- snmpv3-user hmac-sha2-256 none ok
Admin State が enabled になっていて、Community(SNMPv1 または SNMPv2c)または User(SNMPv3)の下にエントリがある場合は、SNMP が設定されて実行されています。Cisco Application Policy Infrastructure Controller(APIC)Web UI からの SNMP 設定に関する詳細は、『ACI での SNMP の設定』のテクニカルノートを参照してください。
AAA 設定の確認
AAA 設定を決定するには、APIC Web UI を使用して、次の手順を実行します。
- [管理(Admin)] > [AAA] に移動します。
- [Authentication] をクリックします。
- [プロバイダー(Providers)] をクリックします。
AAA プロバイダーが IPv4 アドレスではなく DNS 名(ホスト名または FQDN)または IPv6 アドレスを使用して設定されていて、SNMP が有効でアクティブである場合、デバイスは脆弱性のある設定になっています。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションにリストされている製品だけがこの脆弱性の影響を受けることが知られています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- Firepower 1000 シリーズ
- Firepower 2100 シリーズ
- Firepower 4100 シリーズ
- Firepower 9300 セキュリティ アプライアンス
- MDS 9000 シリーズ マルチレイヤ スイッチ
- Nexus 3000 シリーズ スイッチ
- Nexus 5500 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 5600 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 6000 シリーズ スイッチ
- Nexus 7000 シリーズ スイッチ
- スタンドアロン NX-OS モードの Nexus 9000 シリーズ スイッチ
- Cisco Secure Firewall 200 シリーズ
- Cisco Secure Firewall 1200 シリーズ
- Cisco Secure Firewall 3100 シリーズ
- Cisco Secure Firewall 4200 シリーズ
- Cisco Secure Firewall 6100 シリーズ
- UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS 6400 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS 6500 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS 6600 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS X シリーズ ダイレクト ファブリック インターコネクト 9108 100G
セキュリティ侵害の痕跡
この脆弱性により、メモリ不足(OOM)状態によってカーネルパニックとデバイスのリロードが発生するまで、SNMPd プロセスがメモリを消費します。この問題を確認するには、管理者権限でスイッチの CLI から次のコマンドを使用します。
SNMPd プロセスの数を確認するには、ps -eaf | grep -i snmpd を使用します。
Leaf101# ps -eaf | grep snmpd
root 16944 18558 0 Aug08 ? 00:00:00 [snmpd] <defunct>
root 17523 18558 0 Aug08 ? 00:00:00 [snmpd] <defunct>
root 17859 18558 0 Aug08 ? 00:00:00 [snmpd] <defunct>
root 18036 18558 0 Aug08 ? 00:00:00 [snmpd] <defunct>
root 18558 12508 0 Aug08 ? 00:27:50 /isan/bin/snmpd -f -s -d udp:161 udp6:161 tcp:161
root 20075 18558 0 Aug08 ? 00:00:00 /isan/bin/snmpd -f -s -d udp:161 udp6:161 tcp:161
SNMPd プロセスの数が 10 を超えていて、時間の経過とともに増加している場合、デバイスはこの脆弱性の影響を受けている可能性があります。<defunct> と表示されているプロセスはメモリを消費しませんが、同様にこの脆弱性を示している可能性があります。
未使用のメモリ使用量を取得するには、free -k | awk 'NR==2 {printf "Memory-used: %.2f%%\n", ($2-$7)/$2*100}'を使用します。
Leaf101# free -k | awk 'NR==2 {printf "Memory-used: %.2f%%\n", ($2-$7)/$2*100}'
Memory-used: 45.03%
メモリ使用量が 85% を超えていて、時間の経過とともに増加している場合、デバイスは OOM 状態に近づいていて、リロードされる可能性があります。Cisco Technical Assistance Center(TAC)は、メモリ使用量が高い状態からのデバイスの回復を支援できます。
回避策
IPv4 DNS 名で設定されている AAA プロバイダーには、この脆弱性の回避策があります。すべての AAA プロバイダーを DNS 名(ホスト名または FQDN)から IPv4 アドレス設定に更新します。AAA 設定の詳細については、『Cisco Application Centric Infrastructure Fundamentals, Release 6.1(x)』を参照してください。
IPv6 設定には回避策はありません。
この回避策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコでは、回避策や緩和策(該当する場合)は、修正済みソフトウェアリリースへのアップグレードが利用可能になるまでの一時的な解決策であると考えています。この脆弱性を完全に修正し、本アドバイザリに記載されているような将来のリスクを回避するために、シスコでは、本アドバイザリに記載されている修正済みソフトウェアにアップグレードすることを強く推奨します。
Cisco NX-OS ソフトウェア
お客様が Cisco NX-OS ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。 また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。または、次のフォームを使用して、特定のソフトウェアリリースに影響を及ぼす脆弱性を検索します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。このアドバイザリのみ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、すべてのアドバイザリのいずれかです。
- 該当するソフトウェアを選択します。
- 該当するプラットフォームを選択します。
- リリース番号を入力します。たとえば、Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチの場合は 10.4(4)、ACI モードの Cisco NX-OS ソフトウェアの場合は 16.0(8e) です。
- [チェック(Check)] をクリックします。
関連情報
Cisco Nexus スイッチに最適な Cisco NX-OS ソフトウェアリリースの決定に際してサポートが必要な場合は、以下の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco MDS シリーズ スイッチ
Cisco Nexus 3000 Series Switches
Cisco Nexus 5500 プラットフォーム スイッチ
Cisco Nexus 5600 プラットフォームスイッチ
Cisco Nexus 6000 Series Switches
Cisco Nexus 7000 Series Switches
Cisco Nexus 9000 Series Switches
ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ
Cisco UCS ソフトウェアに最適なリリースを確認するには、デバイスのリリースノートに記載されている推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
| バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2026 年 2 月 25 日 |
利用規約
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