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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco BroadWorks の SIP 処理サブシステムにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が着信 SIP リクエストの処理を停止し、最終的にサービス妨害(DoS)状態にすることが可能になるおそれがあります。
この脆弱性は、特定の SIP リクエストのメモリ処理が不適切であることに起因します。該当システムに多数の SIP リクエストを送信することで、攻撃者がこの脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、SIP トラフィックを処理する Cisco BroadWorks Network Server に割り当てられたメモリを攻撃者が使い果たすことが可能になるおそれがあります。使用可能なメモリがなくなった場合、Cisco BroadWorks Network Server で着信リクエストを処理できなくなり、最終的に DoS 状態が生じて、復旧のために手作業での介入が必要になります。
この脆弱性の詳細については、このアドバイザリの「詳細情報」のセクションを参照してください。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-bw-sip-dos-mSySbrmt
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、デバイスの設定に関係なく、Cisco BroadWorks に影響を与えます。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
攻撃者がこの脆弱性の不正利用に成功するには、Cisco BroadWorks Network Server に割り当てられたメモリを完全に飽和状態にする必要があります。管理者はこれらのサーバーに任意のメモリ容量を割り当てられるため、DoS 状態を引き起こすのに必要な時間と SIP リクエストの量はさまざまです。
管理者は、使用されているメモリの現在の状態をモニタリングし、使用率が最大値に近づいた場合は、Cisco BroadWorks Network Server で BroadWorks サービスを再起動すると DoS 状態を回避できます。再起動中、既存のコールが中断されることはありませんが、一部のサービスが一時的に利用できなくなる場合があります。Cisco BroadWorks Network Server のメモリ使用率をモニタリングする方法については、『Cisco BroadWorks Maintenance Guide』のセクション 19「Cisco BroadWorks System Monitoring」を参照してください。
Cisco BroadWorks Network Server に割り当てられたメモリを手作業で解放
この脆弱性の不正利用が成功し、DoS 状態に達すると、Cisco BroadWorks Network Server が応答不能になるおそれがあります。この場合は、restartbw コマンドを使用することで割り当てられたメモリを手作業で解放すると、Cisco BroadWorks Network Server で BroadWorks サービスを再起動できます。詳細については、『 Cisco BroadWorks Maintenance Guide』のセクション 7.7「Restart Server」とセクション 21.18「restartbw」を参照してください。
このアクションは、システムが一定期間使用できなくなる原因となることがあるため、非冗長環境では注意して実行する必要があります。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の シスコサポート & ダウンロードページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco BroadWorks リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
Release Independent(RI)1 | RI.2024.11 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2025 年 1 月 22 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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