Collaboration システム リリース バージョン12.0 および 11.6
Cisco® Business Edition 6000(BE6000)は高品質の音声、ビデオ、メッセージング、インスタント メッセージングとプレゼンス、会議、ビデオ会議、コンタクト センター サービス、モビリティ機能など、幅広いコラボレーション ツールを提供します。これらのツールにより、中小規模の企業では、従業員の生産性を高め、顧客やビジネス パートナーとの関係を強化できます。また、これらのツールは意思決定の迅速化と製品化までの時間の短縮にも役立ちます。
Cisco BE6000 は、従業員数が 25 ~ 1,000 人の企業向けに設計されています。これらのソリューションは 1 つまたは複数のモジュール型スタッカブル サーバで構成されるため、ユーザの増加に応じて簡単に容量を拡張できます。また、仮想化テクノロジーを採用しているため、多数のコラボレーション ツールが小型フォーム ファクタ 1 つに集約されます。
Cisco BE6000 は、ユニファイド コミュニケーションおよびコラボレーション アプリケーション スイートが、すぐに使用できるようにプリロードされた状態で納入されます。ビジネス ニーズの拡大に応じて、コンタクト センター、ビデオ会議、Cisco Webex® Hybrid Services など、サポートされているアプリケーション オプションを簡単に追加することができます。Cisco BE 6000 および Cisco Webex は、シスコ コラボレーション Flex Plan を使用したサブスクリプションとともに購入できます。これにより、会議、メッセージング、通話機能を 1 つのオファーで簡単に購入することができます。
このように規模や機能について複数の選択肢が用意されているため、企業特有のニーズに合ったコラボレーション エンジンを選択できます。
プラットフォーム モデル オプション
Cisco BE6000 プラットフォームは、広範な企業規模やビジネス ワークロードに対応できる、高性能かつ高密度設計の仮想化された Cisco Unified Computing System™(Cisco UCS®)製品を基盤としています。このプラットフォームには次の
3 つのモデルがあります。
● BE6000H:単一の仮想化サーバ プラットフォームで 8 つのコラボレーション アプリケーション オプションとプロビジョニング用に 1 つのコラボレーション アプリケーション オプションをサポートします。最大でユーザ数 1,000、デバイス数 2,500、コンタクト センター エージェント数 100 です。中~大規模のエンドツーエンドのコラボレーション展開に最適です(図 1 を参照)。
● BE6000M:1 つの仮想化サーバ プラットフォームで 4 つのコラボレーション アプリケーション オプションとプロビジョニング用に1 つのコラボレーション アプリケーション オプションをサポートします。最大でユーザ数 1,000、デバイス数 1,200、コンタクト センター エージェント数 100 に対応します。中規模のエンドツーエンドのコラボレーション展開に最適です。
これらのサーバは、すぐに使用できるように、仮想化ハイパーバイザがプリインストールされ、ソフトウェアがプリロードされた状態で納入されます。BE6000 プラットフォームの各コンポーネントの詳細は、次のセクションのリンクからご覧いただけます。
Cisco BE6000 は、仮想化ソフトウェアおよびアプリケーション ソフトウェアがあらかじめロードされたパッケージ ソリューションです。追加のコラボレーション アプリケーションをオンにするだけで、ビジネス ニーズの拡大に対応できます。
アプリケーション
各 BE6000 ソリューションのコアとなるユニファイド コミュニケーション機能を提供するために、通常、次のアプリケーションを組み合わせて使用します。
通話
● Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM):シスコのコラボレーション アーキテクチャの呼制御エンジンです。Cisco Unified CM によって、音声およびビデオ機能を使用できる範囲が、IP 電話、TelePresence エンドポイント、メディア処理デバイス、ゲートウェイ、マルチメディア アプリケーションなどのネットワーク デバイスにまで拡張されます。Cisco Unified CM は、インスタント メッセージング (IM) および Presence Service を使用するために備わっています。さらに、マルチメディア会議やコラボレーション型コンタクト センター、インタラクティブ マルチメディア レスポンス システムなどのサービスは、オープン テレフォニー API を通じて提供されます。
● Cisco Unity® Connection:ボイス メッセージングと音声認識機能を統合し、通話やメッセージに対する継続的でグローバルなアクセスを提供します。その高度なコンバージェンスベースのコミュニケーション サービスにより、自然言語の音声コマンドを使用して、ハンズフリー モードで電話をかけたりメッセージを聞いたりすることができます。また、電子メールの受信トレイや Web ブラウザを使用して、デスクトップでボイス メッセージを確認できます。さらに、着信コールに対するインテリジェント ルーティング、簡単にカスタマイズできる通話振り分け、メッセージ通知オプションなど、堅牢な自動応答機能も提供します。
● Cisco Unified Attendant Consoles:着信コールをすばやく受けて組織内の各個人に効率的に転送するツールをアテンダント コンソール オペレータに提供します。
● Cisco Emergency Responder:Unified Communications Manager から発信者の所在地の適切な米国公安応答局(PSAP)へ向けて、緊急コールの確実な送信を実現します。また、PSAP で発信者の所在地を特定できるので、PSAP から必要に応じて発信者に折り返し電話をかけることも可能です。機器の移動および変更が自動的に追跡、更新されるため、法律上または規制上の義務をより適切に遵守できます。その結果、緊急コールに関連する法的責任を問われるリスクが軽減されます(本機能は日本では利用できません)。
● Cisco Paging Server:すべてのユーザにページング機能を提供します。基本的なページング機能と高度なページング機能をサポートしています。基本のページング機能には、ライセンスは不要です。最大で 50 台の Cisco IP Phone のグループ間で、ポイントツーポイントまたはグループの音声ページングが可能です。高度なページング機能のライセンスがあれば、無制限のページング グループを設定できます。また、その他の高度な機能も使用できるようになります。これらの機能には、天井のアナログおよび IP スピーカーへのページング、ベルのスケジューリング、コール割り込みによる緊急通知の優先処理、録音済みおよびテキストのみのページング、通知のためのソーシャル メディア サイトとの統合、電子メールおよびショート メッセージ サービス(SMS)の大規模通知、電話番号モニタリング、緊急サービス アラート、Jabber クライアントとの統合などが含まれます。
メッセージング
● Cisco Unified Communications Manager IM and Presence Service:標準規格に準拠した組み込みのエンタープライズ インスタント メッセージングおよびネットワーク ベースのプレゼンスを提供します。サービスは、安全性と拡張性に優れ、管理が容易で、豊富な機能を備えています。このアプリケーションは、Cisco Jabber® デスクトップ/モバイル インスタント メッセージングおよびプレゼンス クライアント、さらに Cisco Jabber ソフトウェア開発キット(SDK)と緊密に統合されています。Cisco Jabber などのコラボレーション クライアントは、シスコ コラボレーション ポートフォリオの製品を使用して、インスタント メッセージング、プレゼンス、クリックツーコール、電話制御、音声、ビデオ、ビジュアル ボイスメール、Web コラボレーションなど、多数の機能を実行します。
ケア
● Cisco Unified Contact Center Express の製品ラインにより、企業や組織は、時間とチャネル全体で、コンテキストに応じた、継続的なおよび機能豊富なサービスを提供できるよう、デジタル エクスペリエンスのつながりを提供します。導入が簡単で使いやすいこのソリューションは、中規模企業または大企業のブランチ オフィス向けに設計されています。安全で可用性に優れ、強力なエージェント ベースのサービスに加え完全に統合されたセルフサービス アプリケーションをサポートします。自動着信呼分配(ACD)、音声自動応答(IVR)、コンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)などの機能が含まれています。
エッジ
● Cisco Expressway™ は高度なゲートウェイです。社内同様、社外でもシンプルでセキュア、かつ効果的なコラボレーションが可能になります。Expressway は、モバイル ユーザや在宅勤務者が、VPN クライアントを別途使用せずにアクセスできるようにリモート アクセスを提供します。Business-to-Business および Business-to-Consumer コラボレーション、およびサードパーティ製標準ベースのシステムとビデオの相互運用性をサポートしています。また、Expressway はシームレスなハイブリッド コラボレーション エクスペリエンスも提供し、オンプレミス型ユニファイド コミュニケーション アセットを Cisco Webex® クラウド サービスに接続させます。
管理
● Cisco Prime® Collaboration Provisioning:初期導入時や、進行中の移動、追加、変更、削除の際に、自動処理を提供します。利用ユーザに対して、利用するサービスに関する情報を 1 つのビューに表示する直感的なユーザ インターフェイスも用意されています。Cisco Prime Collaboration Provisioning は、拠点展開を大幅に迅速化し、継続的な変更に必要な時間を劇的に削減します。その結果、飛躍的な生産性向上と運用コストの低減をもたらします。また、タスクがシンプルになるため、IT リソースの最適化と総所有コストのさらなる削減も可能になります。
● Cisco Prime Collaboration Deployment は、Unified Communication アプリケーションの管理支援を目的としたアプリケーションです。以前のバージョンのソフトウェアから新しい仮想マシンへの移行、新規インストール、既存のアプリケーションでのアップグレードなどのタスクを実行できます。
● Cisco TelePresence® Management Suite はビデオ会議の柔軟なスケジュール機能を提供します。これには、Microsoft Exchange および Microsoft Office 365 と統合する機能が含まれます。シスコのコラボレーション インフラストラクチャ ポートフォリオの中核をなすこのスイートは、社内のビデオ コラボレーションを簡素化します。Cisco Meeting Server および Cisco TelePresence Server の導入で機能します。
会議
● (プリロードされていない)Cisco Meeting Server は、プレミスベースのビデオ、音声、Web コミュニケーションを統合して、今日の職場で求められるコラボレーションを実現します。サードパーティのデバイスと連携でき、快適で直感的なユーザ エクスペリエンスを提供します。また、簡単に拡張され、シスコ、オールインワンのユーザベース マルチパーティ ランセンスのオファーを使用して購入できます。
さらに、Cisco UC Virtualization Hypervisor Plus ライセンスと組み合わせて使用することにより、BE6000M および BE6000H プラットフォーム モデルは、共存ポリシーに記載された承認済みのサードパーティ製コラボレーション アプリケーションの共存をサポートします。Virtualization Hypervisor Plus ライセンスを上位ティアの機能エディションに置き換えして、必要に応じて任意のアプリケーションをホストできます。
ソリューションの仕様:システム容量
表 1 および表 2 に、BE6000 プラットフォーム モデルがサポートするシステム容量を示します。ソリューション設計ガイダンスと導入モデルについては、「中堅・中小企業のコラボレーション向けシスコ プリファード アーキテクチャ」と「シスコ検証済み設計(CVD)ガイド」を参照してください。シスコ ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND) ガイドとシスコ コラボレーション仮想化のドキュメントは、必要に応じてより高度な実装向けに利用できます。
表 1. Cisco BE6000M および BE6000H モデルのシステム容量
属性 | 容量 |
最大ユーザ数 | 1,000 |
メールボックスとボイスメール ポートの最大数 | 1,000 個のメールボックスと 24 個のボイスメール ポート |
コンタクト センターのエージェント数 | 100 |
プレゼンス ユーザ数 | 1,000 |
サポート可能なデバイスの数 | BE6000H:2,500 台 BE6000M:1,200 台 |
共存アプリケーションの最大数 | BE6000H:最大 9 つのアプリケーション(コラボレーション:8、プロビジョニング:1)を選択 BE6000M:最大 5 つのアプリケーション(コラボレーション:4、プロビジョニング:1)を選択 |
表 2. Cisco Business Edition 6000 プラットフォーム モデルの発注
製品番号 | 説明 |
BE6H-M5-K9 BE6H-M5-XU | Cisco Business Edition 6000H サーバ (M5)、輸出規制対象ソフトウェア Cisco Business Edition 6000H サーバ (M5)、輸出規制対象外製品SW |
BE6M-M5-K9 BE6M-M5-XU | Cisco Business Edition 6000M サーバ (M5)、輸出規制対象ソフトウェア Cisco Business Edition 6000M サーバ (M5)、輸出規制対象外製品SW |
ライセンス
BE6000 プラットフォーム モデルのコラボレーション アプリケーションは、ユーザ単位でライセンスが供与されます。BE6000 を所有しているそれぞれのお客様には、次のセクションに示す基盤アプリケーションの最初の 35 ユーザ用に、ディスカウント率の高い Cisco User Connect License(UCL)または Cisco Unified Workspace License(UWL)を購入するオプションが用意されています。BE6000 モデルのタイプに基づき、追加のアプリケーションやユーザ ライセンスを個別に購入できます。
Cisco BE 6000 および Cisco Webex は、シスコ コラボレーション Flex Plan を使用して、サブスクリプションとして一緒に購入することもできます。これにより、ミーティング、メッセージング、およびコール機能を 1 つのオファーにまとめることで購入プロセスを簡略化します。
発注情報
BE6000 プラットフォーム モデルを発注するには、サーバを必要な数だけ購入し、必要な数のユーザが必要な機能を使用できるようにアプリケーション ライセンスを追加してください。シスコ チャネル パートナーおよびリセラー向けの詳細情報については、Cisco Business Edition 6000 の発注ガイド [英語] を参照してください。
発注の際は、現地のシスコの担当者に問い合わせるか、Cisco.com をご覧の上、「シスコ パートナーを検索」をご利用ください。現地認定ユニファイド コミュニケーション パートナーを検索するには、「Advanced Collaboration Architecture スペシャライゼーション(ACAS)」、または「シスコ認定 Business Edition リセラー」で検索してください。
シスコ ユニファイド コミュニケーション サービス
シスコ ユニファイド コミュニケーション サービスは、Cisco Unified Communications をネットワークに導入して、コスト節約と生産性の向上を促進するサービスです。シスコまたは認定パートナーによって提供される導入およびテクニカル サポートのサービス ポートフォリオは、固定およびモバイル ネットワーク上の音声、ビデオ、データ、およびモバイル アプリケーションを統合する実証済みの手法に基づいています。シスコ独自のサービス ライフサイクル アプローチでは、強力な新しい方法で同僚、パートナー、および顧客とあらゆる場所でコラボレーションできるようにすることで、ビジネスの優位性を促進します。
詳細については、https://www.cisco.com/go/ucservices を参照してください。
Cisco Capital
目標の達成に役立つファイナンス
Cisco Capital® では、目標を達成し、競争力を維持するために必要なテクノロジーの取得を支援します。CapEx の削減をサポートし、成功を加速させ、投資金額と ROI を最適化します。Cisco Capital ファイナンス プログラムは、お客様がハードウェア、ソフトウェア、サービス、および補完的なサードパーティ製機器を柔軟に取得できるようにします。また、支払に関しては予測可能な支払方法をご用意しています。Cisco Capital は 100 ヵ国以上で利用できます。Cisco Capital についての詳細はこちらをご覧ください。
関連情報
Cisco Business Edition 6000 ソリューションの詳細については、https://www.cisco.com/go/be6000 を参照してください。
シスコの中規模企業向けポートフォリオの詳細については、https://www.cisco.com/go/midmarket を参照してください。
シスコ チャネル パートナー向けのリソースの詳細については、https://www.cisco.com/go/bepartner 参照してください。