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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
コンタクト センターの一般的な用語に精通し、一貫性のある使い方を心がけることが大切です。コンタクト センター リソースのサイジングに使用するツールでこれらの用語を誤って使うと、サイジングの結果が不正確になる可能性があります。
この項に記載されている用語は、業界でコンタクト センター リソースのサイジングに使用されている最も一般的な用語です。コンタクト センターの用語の定義については、インターネット上にも他のさまざまな資料があります。
最繁期間は 1 時間または 1 時間未満(より短い期間に対するサイジングが必要な場合に、30 分または 15 分など)です。最繁期間は、1 日のうちでトラフィックが最も集中するときに発生します。最繁時または最繁期間は、日、週、月によって変動します。週ごとの最繁時や季節による最繁時もあります。1 年で最も混雑する最繁時もあります。一般的な方法は、最繁時の平均値(1 年で最も混雑する時間の上位 10 の平均値)を使用して設計することです。ただし、マーケティング キャンペーンや季節の最繁時(祝日のピークなど)に対応するために人員配置が必要な状況では、必ずしもこの平均値を適用できるわけではありません。コンタクト センターでは、エージェントの最大数の人員配置はピーク期間に基づいて決定されます。ただし、1 日のそれ以外の時間帯における人員配置要件は、コールに応答するためのエージェントの適切なスケジューリングと、オフライン活動(訓練や指導など)のためのエージェントのスケジューリングを比較して、各期間ごと(通常は 1 時間ごと)に個別に計算されます。トランクについては、多くの場合、トランクやポートを毎日追加または削除することは実用的ではないため、これらのリソースはピーク期間に合わせてサイジングされます。小売環境によっては、ピーク シーズン中に増設用トランクを追加し、その後切り離すこともあります。
BHCA とは、トラフィックのピーク時(または期間)にコンタクト センターで受信または受信を試みたコールの総数です。便宜上、音声ゲートウェイに渡されるすべてのコールがコールセンター リソースによって受信され処理されると想定しています。コールは通常、PSTN から発信されますが、コンタクト センターへのコールは、ヘルプ デスク アプリケーションなどによって内部的に生成されることもあります。
これは、Unified CCX コール ルータで毎秒受信されるコール ルーティング要求の数です。コールが入力ゲートウェイから着信してエージェントに送信されるシンプルなコール フローでは、コールごとに 1 つのコール ルーティング要求を生成します。ただし、1 つのコールが最終的に最適なエージェントに到達するために、Unified CCX コール ルータに対して複数のルーティング要求を行うことが必要になる場合もあります。
サーバは、トラフィック負荷またはコールを処理するリソースです。コンタクト センターには、PSTN トランクとゲートウェイ ポート、エージェント、音声メール ポートなど、さまざまなタイプのサーバがあります。
通話時間とは、エージェントが発信者との通話に費やす時間のことです。この時間には、エージェントが発信者を保留状態にしている時間やコンサルタティブ会議に費やされる時間も含まれます。
ラップアップ時間とは、コールの終了後(発信者がエージェントとの通話を終了し、電話を切った後)、エージェントがコールを後処理するために必要とする時間のことです。エージェントはこの時間に、データベースの更新やコールのメモ記録などのタスクを実行したり、別のコールに応答できるようになるまでに実行しておくその他の活動を行います。
AHT とは、指定された期間内でのコールの平均継続時間のことです。この用語は、数種類の処理時間(コール処理時間、通話時間、キューイング時間など)の合計を示す一般的な用語です。最も一般的な定義では、AHT はエージェントの通話時間とエージェントのラップアップ時間の合計となります。
アーラン(Erlang)は最繁時のトラフィック負荷を測定する単位です。アーランは、同一の回線、トランク、またはポート上にコールが 3600 秒(60 分、つまり 1 時間)存在していることに基づきます。(コールの数や平均継続時間に関係なく、1 つの回線が 1 時間にわたって話中になる状態です)。最繁時にコンタクト センターが 30 のコールを受信し、それぞれのコールの継続時間が 6 分である場合、これは最繁時での 180 分のトラフィック、つまり 3 アーラン(180 分/60 分)に相当します。最繁時にコンタクト センターが平均 36 秒のコールを 100 回受信した場合、受信した総トラフィックは 3600 秒、つまり 1 アーラン(3600 秒/3600 秒)になります。
アーラン単位のトラフィック =(最繁時のコール数 X AHT 秒)/3600 秒
この用語は、トラフィック エンジニアリングで使用されるキューイング セオリーの考案者である、デンマークの電話技術者 A. K. Erlang の名前に由来します。
BHT は最繁時のトラフィック負荷です。BHCA と AHT の積として計算され、1 時間で正規化されます。
BHT =(BHCA X AHT 秒)/3600、または
BHT =(BHCA X AHT 分)/60
たとえば、最繁時にコンタクト センターが平均 2 分間のコールを 600 回受信した場合、最繁時のトラフィック負荷は(600 X 2/60)= 20 アーランとなります。
BHT は通常、PSTN トランクなどのリソースを計算するためにアーラン B モデルで使用されます。一部の計算ツールでは、この計算は、利便性を高めるために BHCA と AHT を使用して透過的に実行されます。
この測定は、最繁時にリソースまたはサーバが話中になる確率を示します。ユーザが電話をかけてきたときに、すべてのリソースが使用中になっていることがあります。そのような場合、そのコールは失われるかブロックされます。このブロック率は通常、音声ゲートウェイ ポート、PBX 回線、トランクなどのリソースに適用されます。音声ゲートウェイの場合、サービス グレードは、総 BHCA に対するブロックされたコールの割合またはビジー トーン(使用可能なトランクなし)を受信したコールの割合となります。たとえば、サービス グレード 0.01 は、最頻時にコールの 1 % がブロックされることを意味します。1 % のブロック率は PSTN トランクを使用する場合の標準値ですが、別のアプリケーションでは異なるサービス グレードが必要になることもあります。
ブロックされたコールとは、即時に対応されないコールのことです。発信者が別のルートに再ルーティングされた場合や、先延ばしにされキューに格納された場合、またはトーン(ビジー トーンなど)や応答メッセージで対応された場合、その発信者はブロックされたとみなされます。ブロックされたコールの性質に応じて、特定のリソースのサイジングに適用されるモデルが決定されます。
この用語はコンタクト センター業界の標準用語です。(音声ゲートウェイや他のソースから受信して)x 秒(x は変数)以内に応答されるオファー コールの量の割合を示します。販売系のコンタクト センターの標準値では、全コールの 90 % が 10 秒未満で応答されます(一部のコールはキューに格納され、待機させられます)。サポート系のコンタクト センターでは、最繁時には全コールの 80 % に 30 秒以内に応答するなど、販売系とは異なるサービス レベルを目標にしていることもあります。コンタクト センターのサービス レベルの目標に応じて、必要なエージェントの数、キューに格納するコールの割合、コールがキュー内に留まる平均時間、および必要な PSTN トランク数が決まります。
エージェントが他の発信者と通話中である場合や対応できない場合(コール後のラップアップ中)は、エージェントが応答可能になるまで後続の発信者をキューに格納しておく必要があります。キューに格納されるコールの割合やキュー内に留まる平均時間は、目標とするサービス レベルとエージェントの人員配置状況によって決まります。シスコの Unified CCX ソリューションでは、IVRを使用して発信者をキューに格納し、アナウンスを流します。IVR は、全コールの初期処理(コール処理、DTMF 入力やアカウント番号などの要求と収集、またはその他の情報収集)に使用したり、発信者がエージェントと通話せずに受けられるセルフサービス アプリケーション(銀行の勘定残高や航空機の発着時間の取得など)に使用することもできます。これらの各シナリオでは、それぞれの平均処理時間やコール負荷が異なるため、さまざまなアプリケーションを処理するために必要な IVRポートの数が異なります。
次の表は、Unified CCX で使用される Open Virtualization Alliance(OVA)構成の設定を示しています。
エージェント キャパシティ |
vCPU |
vRAM |
vDisk |
---|---|---|---|
100 エージェント |
2 |
10 GB |
1 x 146GB |
300 エージェント |
2 |
10 GB |
2 x 146GB |
400 エージェント |
4 |
16 GB |
2 x 146GB |
展開 |
キャパシティ |
---|---|
最大着信エージェント数 |
400 |
プレビュー アウトバウンド エージェントの最大数 |
150 |
リモート エージェントの最大数 |
100 |
最大スーパーバイザ数 |
54 |
最大 IVR ポート数 |
400 |
アウトバウンド IVR ポートの最大数 |
400 |
プログレッシブおよびプレディクティブ アウトバウンド エージェントの最大数 |
150 |
この表は絶対的な制限を示しています。特定の構成で複数の条件の制限に達することはありません。構成の検証には、Cisco Unified Communications Sizing Tool を使用してください。このツールは、次の URL から入手できます。
http://tools.cisco.com/cucst
Cisco Unified Communications Sizing Tool は、シスコのパートナーだけが利用できます。詳細および構成を検証する方法については、このツールの入手方法について、シスコのセールス エンジニアまたはシスコのパートナーにお問い合わせください。
Cisco Workforce Optimization のキャパシティとサイジングについては、『Cisco Workforce Optimization System Configuration Guide』を参照してください。
次の表に記載されている、インバウンドおよびアウトバウンド音声に対するシステムの最大数は、参考のためのものです。
インバウンド専用システムの最大キャパシティ |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
スタンドアロン サーバ |
Two-Server クラスタ |
||||||||
OVA プロファイル |
3 |
2 |
1 |
3 |
2 |
1 |
||||
エージェント |
400 |
300 |
100 |
400 |
300 |
100 |
||||
スーパーバイザ |
54 |
32 |
10 |
54 |
32 |
10 |
||||
Finesse の電子メール |
120 |
120 |
60 |
120 |
120 |
60 |
||||
1 時間あたりの電子メールの容量 |
400 |
300 |
100 |
400 |
300 |
100 |
||||
Web チャットの同時セッション1 |
50 |
50 |
25 |
50 |
50 |
25 |
||||
Web チャットの同時セッション2 |
120 |
120 |
60 |
120 |
120 |
60 |
||||
1 時間あたりの Web チャットのボリューム |
2400 |
2400 |
1200 |
2400 |
2400 |
1200 |
||||
サイレント モニタリング |
54 |
32 |
10 |
54 |
32 |
10 |
||||
Finesse を使用する録音と再生 3 |
該当なし |
該当なし |
該当なし |
該当なし |
該当なし |
該当なし |
||||
カスタマー サービス キュー |
250 |
250 |
35 |
250 |
250 |
35 |
||||
スキル |
250 |
250 |
250 |
250 |
250 |
250 |
||||
履歴レポート セッション |
8 |
8 |
3 |
16 |
16 |
10 |
||||
IVR ポート4 |
400 |
300 |
100 |
400 |
300 |
100 |
||||
ASR ポート |
100 |
100 |
50 |
100 |
100 |
50 |
||||
TTS ポート |
160 |
160 |
40 |
160 |
160 |
40 |
||||
VoiceXML ポート |
80 |
80 |
40 |
80 |
80 |
40 |
||||
最繁時呼完了数(BHCC) |
6000 |
5000 |
2000 |
6000 |
5000 |
2000 |
||||
エージェントに関連付けることができるスキルの数 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
||||
エージェントに関連付けることができる CSQ の数(電子メール CSQ と音声 CSQ を合計した数を含む) |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
||||
CSQ に関連付けることができるスキルの数 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
||||
コールをキューイングできる CSQ の数 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
||||
チームごとのエージェント数 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
||||
エージェント電子メールの最大 CSQ 数 |
100 |
100 |
10 |
100 |
100 |
10 |
例:エージェント シートの数が 100 の場合は、25 のチャット セッションを使用できます。エージェント シートの数が 10 の場合は、10 のチャット セッションを使用できます。
例:OVA プロファイルが 1 でエージェント シートの数が 100 の場合は、60 のチャット セッションを使用できます。エージェント シートの数が 10 の場合は、10 のチャット セッションを使用できます。
インバウンドとアウトバウンド混合型システムの最大キャパシティ |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
スタンドアロン サーバ |
2 サーバ クラスタ |
||||||||
エージェント |
400 |
300 |
100 |
400 |
300 |
100 |
||||
スーパーバイザ |
54 |
32 |
10 |
54 |
32 |
10 |
||||
サイレント モニタリング |
54 |
32 |
10 |
54 |
32 |
10 |
||||
カスタマー サービス キュー |
250 |
250 |
35 |
250 |
250 |
35 |
||||
スキル |
250 |
250 |
250 |
250 |
250 |
250 |
||||
IVR ポート |
400 |
300 |
100 |
400 |
300 |
100 |
||||
ASR ポート |
100 |
100 |
50 |
100 |
100 |
50 |
||||
TTS ポート |
160 |
160 |
40 |
160 |
160 |
40 |
||||
VoiceXML ポート |
80 |
80 |
40 |
80 |
80 |
40 |
||||
Agent E-Mail の同時エージェント |
120 |
120 |
30 |
120 |
120 |
30 |
||||
Web チャットの同時セッション 5 |
120 |
120 |
60 |
120 |
120 |
60 |
||||
1 時間あたりの Web チャットのボリューム |
2400 |
2400 |
1200 |
2400 |
2400 |
1200 |
||||
混合型またはプレビュー エージェント |
150 |
150 |
75 |
150 |
150 |
75 |
||||
混合型またはプログレッシブ/プレディクティブ エージェント |
150 |
150 |
75 |
150 |
150 |
75 |
||||
プレビュー アウトバウンドの BHCC |
6000 |
5000 |
2000 |
6000 |
5000 |
2000 |
||||
プログレッシブおよびプレディクティブ アウトバウンドの BHCC |
6000 |
5000 |
2000 |
6000 |
5000 |
2000 |
||||
アウトバウンド IVR の BHCC |
6000 |
5000 |
2000 |
6000 |
5000 |
2000 |
||||
合計 BHCC6 |
6000 |
5000 |
2000 |
6000 |
5000 |
2000 |
||||
エージェントに関連付けることができるスキルの数 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
||||
エージェントに関連付けることができる CSQ の数 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
||||
CSQ に関連付けることができるスキルの数 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
50 |
||||
コールをキューイングできる CSQ の数 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
25 |
||||
電子メール CSQ の数字 |
100 |
100 |
100 |
100 |
100 |
100 |
||||
アウトバウンド IVR ポート |
150 |
150 |
75 |
150 |
150 |
75 |
||||
設定するエージェントの最大数 |
2000 |
2000 |
2000 |
2000 |
2000 |
2000 |
例:OVA プロファイルが 1 でエージェント シートの数が 100 の場合は、60 のチャット セッションを使用できます。エージェント シートの数が 10 の場合は、10 のチャット セッションを使用できます。
(注) | ここで示したキャパシティはすべて、システムの最大値です。 |
運用および報告が正確に行われるようにするには、コンタクト センター ソリューションのすべてのコンポーネントで、時刻に対して同じ値を使用する必要があります。Simple Network Time Protocol(SNTP)サーバを使用すると、ソリューション全体で時刻を同期させることできます。次の表は、ソリューションにおけるさまざまなコンポーネント タイプのニーズの概要を示しています。
ソリューション全体で同じ NTP ソースを使用してください。
コンポーネントのタイプ |
注記 |
---|---|
ESXi ホスト |
すべての ESXi ホストが同じ NTP サーバを指している必要があります。 |
Unified CCX コンポーネント |
スタンドアロン Unified Intelligence Center、SocialMiner、Unified Communications などのコンポーネントが、同じ NTP サーバを指している必要があります。 |
Unified CXX ソリューションで使用される外部コンポーネント |
MS Exchange および AD FS CCX コンポーネントの NTP ソースとして、Time Synchronized 共通 NTP ソースを指し示します。 NTP サーバと直接同期させるには、Microsoft のマニュアルに従ってください。 |
Cisco サービス統合型ルータ |
ログインとデバッグの正確な時間を提供するには、Cisco IOS 音声ゲートウェイに対してソリューションと同じ NTP ソースを使用します。 |
Unified CCX は、デュアル スタック IPv4 および IPv6 ソリューションの一部として展開できます。Unified CCX サーバとその他のオプション サーバ(ASR/TTS、WFM、QM など)は、IPv4 セグメントで実行する必要があります。ただし、Unified CM、MediaSense サーバ、IP フォン、ゲートウェイは IPv4 または IPv6 として設定できます。発信側デバイスが IPv6 で、受信デバイスが IPv4 である場合、Unified CM はメディア ターミネーション ポイント(MTP)を動的に挿入して、2 つのデバイス間のメディアを IPv4 から IPv6 に(またはその逆に)変換します。これにより、Unified CM のパフォーマンスに影響が及ぶ場合があります。
Unified CM での IPv6 の配置の詳細については、次の URL にある『Deploying IPv6 in Unified Communications Networks with Cisco Unified Communications Manager』を参照してください。