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この章では、オペレーティング システムとは独立して動作し、LSI MegaRAID SAS コントローラ上での RAID 設定を作成および管理できるようにする、LSI WebBIOS Configuration Utility(CU)について説明します。
サーバに統合 RAID SAS コントローラがある場合は、「LSI SAS2 統合 RAID コントローラの設定」を参照してください。
LSI では、以下の 3 種類のメイン MegaRAID コントローラ管理ユーティリティを提供しています。
• LSI WebBIOS Configuration Utility
• MegaRAID Storage Manager ソフトウェア
LSI ユーティリティには、詳細な使用法に関するヘルプ マニュアルが用意されています。
RAID の基本情報と LSI ユーティリティの使用法については、次のマニュアルを参照してください。
• 『 LSI MegaRAID SAS Software User Guide 』 (LSI MegaRAID 用)
LSI WebBIOS Configuration Utility(CU)はオペレーティング システムとは独立して動作し、LSI MegaRAID SAS コントローラ上で RAID 設定を作成および管理できるようにします。
LSI MegaRAID Command Tool(CT)はコマンドライン インターフェイス(CLI)ユーティリティで、LSI MegaRAID SAS コントローラおよび接続されたデバイスの設定、モニタ、メンテナンスを行えるようにします。
LSI MegaRAID Storage Manager(MSM)はグラフィカル ユーザ インターフェイスを備えたソフトウェア アプリケーションで、LSI MegaRAID SAS コントローラでのストレージ設定の設定、モニタ、メンテナンスを行えるようにします。
LSI WebBIOS CU は LSI MegaRAID Storage Manager ソフトウェアとは異なり、SAS コントローラ BIOS に存在し、オペレーティング システムとは独立して動作します。
WebBIOS CU を使用すると、次のタスクを実行できます。
• ストレージ設定用のドライブ グループおよび仮想ドライブを作成する。
• コントローラ、仮想ドライブ、物理ドライブ、およびバッテリ バックアップ ユニット(BBU)のプロパティを表示し、パラメータを変更する。
WebBIOS CU は、仮想ドライブおよびドライブ グループの設定を誘導する設定ウィザードを提供しています。
ステップ 1 ホスト コンピュータの起動中に、次のメッセージが表示されます。
「Copyright© LSI Corporation
Press <Ctrl><H> for WebBIOS」
[Controller Selection] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 システムに複数の SAS コントローラがある場合は、コントローラを選択します。
WebBIOS CU のメイン ウィンドウが表示されます。図 5-1 を参照してください。
図 5-1 に、WebBIOS CU を起動し、コントローラを選択したときに表示されるウィンドウを示します。
(注) 仮想ドライブのリストで、ドライブ ノードは物理ツリーに表示される物理スロットの順序ではなく、ドライブをドライブ グループに追加した順序に基づいてソートされます。
(注) WebBIOS の最小画面解像度は 640 x 480 です。
左側のペインで、[Physical View] または [Logical View] をクリックし、コントローラに接続されているストレージ デバイスの物理構成図と論理構成図を切り替えます。右側のペインに [Physical View] が表示されている場合、このコントローラ上で設定されているドライブ グループが表示されます。
格納ラック内のドライブの場合は、ウィンドウに次の情報が表示されます。
WebBIOS CU の上部にあるツールバーには、次のツールが左から右に並んでいます( 図 3-1 を参照)。
• [Main window]:クリックすると他の WebBIOS CU ウィンドウからメイン ウィンドウに戻ります。
• [Previous]:クリックすると、前に表示していたウィンドウに戻ります。
• [Exit]:クリックすると WebBIOS CU プログラムを終了します。
• [Turn off alarm]:クリックするとオンボード コントローラ アラームの音声をオフにします。
• [About]:クリックすると、WebBIOS CU バージョン、ブラウザ バージョン、および HTML インターフェイス エンジンの情報を表示します。
これらのオプションは、WebBIOS CU のメイン ウィンドウの左側のペインにあります(各オプションのホットキー ショートカットはオプション名の横のカッコ内に表示されています)。
• [Controller Selection](Alt+C):[Controller Selection] ウィンドウを表示します。このウィンドウで、異なる SAS コントローラを選択できます。次に、コントローラおよびコントローラに接続されているデバイスの情報を表示する、またはコントローラ上に新しい設定を作成することができます。
• [Controller Properties](Alt+P):現在選択されている SAS コントローラのプロパティを表示します。詳細については、を参照してください。
• [Scan Devices](Alt+S):WebBIOS CU がドライブ ステータスや物理構成に変更があるかどうか物理および仮想ドライブを再スキャンできるようにします。WebBIOS CU には物理および仮想ドライブの説明をスキャンした結果が表示されます。
• [Virtual Drives](Alt+V):[Virtual Drives] ウィンドウを表示します。このウィンドウでは、仮想ドライブのプロパティの変更および表示、仮想ドライブの削除、ドライブの初期化、および他のタスクの実行を行うことができます。詳細については、「仮想ドライブ プロパティ、ポリシー、および操作の表示」を参照してください。
• [Drives](Alt+D):[Drives] ウィンドウを表示します。このウィンドウでは、ドライブのプロパティの表示、ホット スペアの作成、および他のタスクの実行を行うことができます。詳細については、「物理ドライブのプロパティおよび操作の表示」を参照してください。
• [Configuration Wizard](Alt+O):設定ウィザードを開始し、新しいストレージ設定の作成、設定のクリア、または設定の追加を行います。詳細については、「RAID ドライブ グループおよび仮想ドライブの設定」を参照してください。
• [Logical View](Alt+L):[Physical View] ウィンドウと [Logical View] ウィンドウを切り替えます。
• [Physical View](Alt+H):[Physical View] ウィンドウと [Logical View] ウィンドウを切り替えます。
• [Events](Alt+E):[Event Information] ウィンドウにシステム イベントを表示します。詳細については、「RAID の管理」を参照してください。
ここでは、WebBIOS CU 設定ウィザードを使用して RAID ドライブ グループおよび仮想ドライブを設定し、ストレージ設定を作成する方法について説明します。
ステップ 1 WebBIOS メイン ウィンドウの左側のペインで、[Configuration Wizard] をクリックします。
最初の [Configuration Wizard] ウィンドウが開きます。
• [Clear Configuration]:既存の設定をクリアします。
• [New Configuration]:既存の設定をクリアし、新規設定を作成できます。
• [Add Configuration]:既存のストレージ設定を保持し、新しいドライブを追加します(このオプションによりデータの損失は発生しません)。
[WebBIOS Configuration Method] ウィンドウが開きます。
• [Manual Configuration]:ドライブ グループおよび仮想ドライブを作成し、パラメータを設定する際、新しいストレージ設定のすべての属性を制御できます。
• [Automatic Configuration]:最適な RAID 設定を自動的に作成します。
[Automatic Configuration] を選択した場合は、冗長 RAID ドライブ グループを作成するか、非冗長 RAID 0 ドライブ グループを作成するかを選択できます。[Redundancy] ドロップダウン リストから、次のいずれかのオプションを選択します。
• 自動設定の場合は、「自動設定の使用」に進みます。
• 手動設定の場合は、「手動設定の使用」に進みます。
ステップ 1 WebBIOS に推奨される新しい設定が表示されたら、ウィンドウの情報を確認して、[Accept] をクリックするか、または [Back] をクリックして設定を変更します。
• [RAID 0]:[Automatic Configuration] および [No Redundancy] を選択した場合、WebBIOS は RAID 0 設定を作成します。
• [RAID 1]:[Automatic Configuration] および [Redundancy when possible] を選択し、2 つのドライブのみが使用可能な場合、WebBIOS は RAID 1 設定を作成します。
• [RAID 5]:[Automatic Configuration] および [Redundancy when possible] を選択し、3 つ以上のドライブが使用可能な場合、WebBIOS は RAID 5 設定を作成します。
• [RAID 6]:[Automatic Configuration] および [Redundancy when possible] を選択し、RAID 6 オプションがイネーブルになっており、3 つ以上のドライブが使用可能な場合、WebBIOS は RAID 6 設定を作成します。
ステップ 2 設定の保存を求めるプロンプトが表示されたら、[Yes] をクリックします。
ステップ 3 新しい仮想ドライブの初期化を求めるプロンプトが表示されたら、[Yes] をクリックします。
WebBIOS CU が仮想ドライブのバックグラウンド初期化を開始します。
新しい RAID 5 仮想ドライブおよび新しい RAID 6 仮想ドライブには、バックグラウンド初期化を開始するための最低数のドライブが必要です。ドライブ数が少ない場合、バックグラウンド初期化は開始されません。以下のドライブ数が必要です。
• 新しい RAID 5 仮想ドライブでバックグラウンド初期化を開始するには、少なくとも 5 つのドライブが必要です。
• 新しい RAID 6 仮想ドライブでバックグラウンド初期化を開始するには、少なくとも 7 つのドライブが必要です。
ここでは、RAID レベル 0、1、5、6、00、10、50、および 60 の RAID ドライブ グループを作成する手順について説明します。
RAID レベルの詳細については、「RAID レベル」を参照してください。
(注) RAID レベル 0 はフォールト トレラントではありません。RAID 0 ドライブ グループ内のドライブで障害が発生すると、仮想ドライブ全体(仮想ドライブに関連付けられたすべてのドライブ)で障害が発生します。
ステップ 1 [Manual Configuration] を選択し、[Next] をクリックします。
[Drive Group Definition] ウィンドウが表示されます。このウィンドウを使用して、ドライブ グループを作成するドライブを選択します。
ステップ 2 Ctrl を押した状態で、[Drives] ペインで 2 つ以上の準備が完了しているドライブを選択します。
ステップ 3 [Add To Array] をクリックし、[Drive Groups] ペインで推奨されたドライブ グループ設定にドライブを移動します。
変更を取り消す場合は、[Reclaim] をクリックします。
ステップ 4 [Encryption] ドロップダウン リストで、暗号化オプションを選択します。
ステップ 5 必要に応じて、[Drive Groups] ペインにドライブを追加し、[Accept DG] をクリックします。
[Virtual Drive Definition] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、ドライブ グループで考えられる RAID レベルが一覧表示されます。このウィンドウを使用して、新しい仮想ドライブの RAID レベル、ストリップ サイズ、読み取りポリシーおよびその他の属性を選択します。
ステップ 7 左側のペインのドロップダウン リストを使用して、仮想ドライブ オプションを選択します(デフォルト値が表示されています)。
• [RAID Level] ドロップダウン リストで、目的の RAID オプション(RAID 0、1、5、または 6)を選択します。
仮想ドライブで考えられるすべての RAID レベルが一覧表示されます。
• [Strip Size] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
[8]、[16]、[32]、[64]、[128]、[256]、[512]、[1024] KB。デフォルトは、64 KB です。
ストリップ サイズは、ドライブ グループの単一のドライブに存在するストライプの部分です。ストライプは、RAID コントローラが複数のドライブにわたって書き込むデータ セグメントで構成されます。パリティ ドライブは含まれません。
たとえば、64 KB のドライブ スペースを含むストライプで、ストライプ内の各ドライブに 16 KB のデータが存在する場合を考えます。この場合、ストライプ サイズは 64 KB、ストリップ サイズは 16 KB です。ストリップ サイズが大きくなると、読み取りパフォーマンスが高くなります。サーバが定期的にランダムな読み取り要求を実行する場合は、より小さいストリップ サイズを選択します。
• [Access Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [RW]:読み取り/書き込みアクセスを許可します。 これはデフォルトです。
– [Read Only]:読み取り専用アクセスを許可します。
• [Read Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Normal]:先行読み出し機能をディセーブルにします。 これはデフォルトです。
– [Ahead]:先行読み出し機能をイネーブルにします。これにより、データがすぐに必要になることを予期して、コントローラは要求されたデータを順次先行して読み出し、追加データをキャッシュ メモリに格納することができます。このオプションにより、連続したデータの読み取り時間は短縮されますが、ランダム データへのアクセス時は改善がほとんどありません。
• [Write Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [WBack]:Writeback モードでは、コントローラ キャッシュがトランザクション内のすべてのデータを受信すると、コントローラがデータ転送完了信号をホストに送信します。この設定は Standard モードにすることを推奨します。
– [WThru]:Writethrough モードでは、ドライブ サブシステムがトランザクション内のすべてのデータを受信すると、コントローラがデータ転送完了信号をホストに送信します。これはデフォルトです。
– [Bad BBU]:コントローラを Writeback モードで使用したいがコントローラに BBU がない、または BBU が不良の場合にこのモードを選択します。このオプションを選択せずに、BBU の不良または欠落が検出されると、コントローラ ファームウェアにより自動的に Writethrough モードに切り替わります。
• [IO Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Direct]:Direct I/O モードでは読み取りがキャッシュ メモリにバッファされません。データはキャッシュおよびホストに同時に転送されます。同じデータ ブロックが再び読み取られると、キャッシュから取得されます。これはデフォルトです。
– [Cached]:Cached I/O モードでは、すべての読み取りがキャッシュ メモリにバッファされます。
IO ポリシーは特定の仮想ドライブでの読み取りに適用されます。先行読み出しキャッシュに影響はありません。
• [Drive Cache] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Enable]:ドライブ キャッシュをイネーブルにします。
– [Disable]:ドライブ キャッシュをディセーブルにします。
– [NoChange]:現在のドライブ キャッシュ ポリシーをそのまま残します。これはデフォルトです。
• [Disable BGI] ドロップダウン リストで、次のいずれかのバックグラウンド初期化ステータスを選択します。
– [No]:バックグラウンド初期化をイネーブルのままにします。これは、WebBIOS を使用して他の設定タスクを行っている間に、新しい設定をバックグラウンドで初期化できることを意味します。これはデフォルトです。
– [Yes]:このコントローラで設定のバックグラウンド初期化を許可しません。
• [Select Size] ドロップダウン リストから、仮想ドライブのサイズを MB 単位で選択します。
通常、これは [Configuration] ペインに表示された RAID 0 のフル サイズになります。同じドライブ グループに他の仮想ドライブを作成する場合は、より小さいサイズを指定できます。
ステップ 8 [Accept] をクリックし、仮想ドライブ定義への変更を承認します。
変更を取り消す場合は、[Reclaim] をクリックします。
ステップ 9 仮想ドライブの定義が完了したら、[Next] をクリックします。
[Configuration Preview] ウィンドウが表示されます。
ステップ 10 [Configuration Preview] ウィンドウで仮想ドライブ設定を確認し、次のいずれかを選択します。
• 仮想ドライブ設定が受け入れ可能な場合は、[Accept] をクリックして設定を保存します。
• [Back] をクリックして前のウィンドウに戻り、設定を変更します。
ステップ 11 プロンプトで [Yes] をクリックして設定を保存します。
RAID レベルの詳細については、「RAID レベル」を参照してください。
ステップ 1 [Manual Configuration] を選択し、[Next] をクリックします。
[Drive Group Definition] ウィンドウが表示されます。このウィンドウを使用して、ドライブ グループを作成するドライブを選択します。
ステップ 2 Ctrl を押した状態で、[Drives] ペインで準備が完了しているドライブを選択します。
ステップ 3 [Add To Array] をクリックし、[Drive Groups] ペインで推奨されたドライブ グループ設定にドライブを移動します。
変更を取り消す場合は、[Reclaim] をクリックします。
ステップ 4 必要に応じて、[Drive Groups] ペインへのドライブの追加を完了し、[Accept DG] をクリックして RAID ドライブ グループを作成します。
次のドライブ グループのアイコンが [Drive Groups] ペインに表示されます。
ステップ 5 ステップ 4 で作成したドライブ グループを選択し、Ctrl を押した状態で、[Drives] ペインで準備が完了しているドライブをさらに選択し、2 番目の RAID ドライブ グループを作成します。
ステップ 6 [Add To Array] をクリックし、[Drive Groups] ペインの 2 番目のドライブ グループ設定にドライブを移動します。
変更を取り消す場合は、[Reclaim] をクリックします。
(注) RAID 00 は、最大 8 個のスパンと、スパンにつき最大 32 個のドライブをサポートしています。
(注) RAID 10 は最大 8 個のスパンと、スパンにつき最大 32 個のドライブをサポートしています。スパンの各 RAID 10 のドライブ グループには偶数を使用する必要があります。
ステップ 7 [Encryption] ドロップダウン リストで、暗号化オプションを選択します。
ステップ 8 必要に応じて、[Drive Groups] ペインへのドライブの追加を完了し、[Accept DG] をクリックして RAID 0 ドライブ グループを作成します。
ステップ 9 ドライブ グループのすべてのドライブを選択するまで、ステップ 4 ~ステップ 6 を繰り返します。
ステップ 10 [Drive Groups] ペインへのドライブの追加が完了したら、各ドライブ グループを選択し、各ドライブ グループを選択してから [Accept DG] をクリックします。
[Span Definition] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、[Span] ペインに追加するように選択可能なドライブ グループ ホールが表示されます。
ステップ 12 Ctrl を押した状態で、[Array With Free Space] ペインでドライブ グループを選択し、[Add to SPAN] をクリックします。
選択したドライブ グループが [Span] ペインに表示されます。
ステップ 13 Ctrl を押した状態で 2 番目のドライブ グループを選択し、[Add to SPAN] をクリックします。
ステップ 14 必要なすべてのドライブ グループを選択するまで、ステップ 12 ~ステップ 13 を繰り返します。
[Virtual Drive Definition] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、ドライブ グループで考えられる RAID レベルが一覧表示されます。このウィンドウを使用して、新しい仮想ドライブの RAID レベル、ストリップ サイズ、読み取りポリシーおよびその他の属性を選択します。
ステップ 16 Ctrl を押した状態で、[Configuration] ペインでドライブ グループを選択し、左側のペインのドロップダウン リストを使用して仮想ドライブ オプションを選択します(デフォルト値が表示されています)。
• [RAID Level] ドロップダウン リストで、目的の RAID レベル(RAID 00、10、50、または 60)を選択します。
仮想ドライブで考えられるすべての RAID レベルが一覧表示されます。
• [Strip Size] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
[8]、[16]、[32]、[64]、[128]、[256]、[512]、[1024] KB。デフォルトは、64 KB です。
ストリップ サイズは、ドライブ グループの単一のドライブに存在するストライプの部分です。ストライプは、RAID コントローラが複数のドライブにわたって書き込むデータ セグメントで構成されます。パリティ ドライブは含まれません。
たとえば、64 KB のドライブ スペースを含むストライプで、ストライプ内の各ドライブに 16 KB のデータが存在する場合を考えます。この場合、ストライプ サイズは 64 KB、ストリップ サイズは 16 KB です。ストリップ サイズが大きくなると、読み取りパフォーマンスが高くなります。サーバが定期的にランダムな読み取り要求を実行する場合は、より小さいストリップ サイズを選択します。
• [Access Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [RW]:読み取り/書き込みアクセスを許可します。 これはデフォルトです。
– [Read Only]:読み取り専用アクセスを許可します。
• [Read Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Normal]:先行読み出し機能をディセーブルにします。 これはデフォルトです。
– [Ahead]:先行読み出し機能をイネーブルにします。これにより、データがすぐに必要になることを予期して、コントローラは要求されたデータを順次先行して読み出し、追加データをキャッシュ メモリに格納することができます。これにより、連続したデータの読み取り時間は短縮されますが、ランダム データへのアクセス時は改善がほとんどありません。
• [Write Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [WBack]:Writeback モードでは、コントローラ キャッシュがトランザクション内のすべてのデータを受信すると、コントローラがデータ転送完了信号をホストに送信します。この設定は Standard モードにすることを推奨します。
– [WThru]:Writethrough モードでは、ドライブ サブシステムがトランザクション内のすべてのデータを受信すると、コントローラがデータ転送完了信号をホストに送信します。これはデフォルトです。
– [Bad BBU]:コントローラを Writeback モードで使用したいがコントローラに BBU がない、または BBU が不良の場合にこのモードを選択します。このオプションを選択せずに、BBU の不良または欠落が検出されると、コントローラ ファームウェアにより自動的に Writethrough モードに切り替わります。
• [IO Policy] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Direct]:Direct I/O モードでは読み取りがキャッシュ メモリにバッファされません。データはキャッシュおよびホストに同時に転送されます。同じデータ ブロックが再び読み取られると、キャッシュから取得されます。これはデフォルトです。
– [Cached]:Cached I/O モードでは、すべての読み取りがキャッシュ メモリにバッファされます。
IO ポリシーは特定の仮想ドライブでの読み取りに適用されます。先行読み出しキャッシュに影響はありません。
• [Drive Cache] ドロップダウン リストで、次のいずれかを選択します。
– [Enable]:ドライブ キャッシュをイネーブルにします。
– [Disable]:ドライブ キャッシュをディセーブルにします。
– [NoChange]:現在のドライブ キャッシュ ポリシーをそのまま残します。これはデフォルトです。
• [Disable BGI] ドロップダウン リストで、次のいずれかのバックグラウンド初期化ステータスを選択します。
– [No]:バックグラウンド初期化をイネーブルのままにします。これは、WebBIOS を使用して他の設定タスクを行っている間に、新しい設定をバックグラウンドで初期化できることを意味します。これはデフォルトです。
– [Yes]:このコントローラで設定のバックグラウンド初期化を許可しません。
• [Select Size] ドロップダウン リストから、仮想ドライブのサイズを MB 単位で選択します。
通常、これは [Configuration] ペインに表示された RAID 00 のフル サイズになります。同じドライブ グループに他の仮想ドライブを作成する場合は、より小さいサイズを指定できます。
ステップ 17 [Accept] をクリックし、仮想ドライブ定義への変更を承認します。
変更を取り消す場合は、[Reclaim] をクリックします。
ステップ 18 仮想ドライブの定義が完了したら、[Next] をクリックします。
[Configuration Preview] ウィンドウが表示されます。
ステップ 19 [Configuration Preview] ウィンドウで仮想ドライブ設定を確認し、次のいずれかを選択します。
• 仮想ドライブ設定が受け入れ可能な場合は、[Accept] をクリックして設定を保存します。
• [Back] をクリックして前のウィンドウに戻り、設定を変更します。
ステップ 20 プロンプトで [Yes] をクリックして設定を保存します。
ここでは、WebBIOS CU を使用して、コントローラ、仮想ドライブ、物理ドライブ、および BBU のプロパティを表示および変更する方法について説明します。
WebBIOS は一度に 1 つの LSI SAS コントローラの情報を表示します。コンピュータ システムに複数の LSI SAS コントローラがある場合は、メイン ウィンドウで [Controller Selection] をクリックして異なるコントローラの情報を表示することができます。[Controller Selection] ウィンドウが表示されたら、リストから目的のコントローラを選択します。
現在のコントローラのプロパティを表示する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 WebBIOS CU のメイン ウィンドウで、[Controller Properties] をクリックします。
[Controller Properties] ウィンドウは 3 つあります。最初のウィンドウの情報は読み取り専用で、直接変更できません。ウィンドウにはこのコントローラ上にすでに定義されている仮想ドライブの数、およびコントローラに接続されているドライブの数が一覧表示されます。
ステップ 2 [Next] をクリックして 2 番目の [Controller Properties] ウィンドウを表示します。
ステップ 3 [Next] をクリックして 3 番目の [Controller Properties] ウィンドウを表示します。
表 5-1 に、2 番目および 3 番目の [Controller Properties] ウィンドウに一覧表示されるエントリおよびオプションを示します。変更する特定の理由がない限り、これらのオプションは最高のパフォーマンスを実現するためにデフォルト設定のままにすることをお勧めします。
ステップ 4 これらのウィンドウのオプションに変更を加えた場合は、[Submit] をクリックして登録します。取り消したい場合は、[Reset] をクリックしてオプションをデフォルト値に戻します。
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選択したコントローラに BBU があるかどうかを示します。ある場合は、[Present] をクリックし、BBU の情報を表示できます。詳細については、「デバイス プロパティの表示および変更」を参照してください。 |
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選択したコントローラに接続されているドライブの再ビルド レートを選択します。デフォルトは 30 % です。再ビルド レートは、障害の発生したドライブ専用のシステム リソースのパーセンテージです。この数値が大きくなると、より多くのシステム リソースが再ビルド専用になります。 |
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選択したコントローラに接続されている仮想ドライブのバックグラウンド初期化専用のシステム リソース量を選択します。デフォルトは 30 % です。 |
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選択したコントローラに接続されている仮想ドライブのコントローラ専用のシステム リソース量を選択します。デフォルトは 30 % です。 |
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選択したコントローラに接続されているドライブの再構築専用のシステム リソース量を選択します。デフォルトは 30 % です。 |
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選択したコントローラの BIOS をイネーブルまたはディセーブルにします。 |
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Native Command Queuing(NCQ)により、個々のドライブが読み取りおよび書き込みコマンドを実行する順序を最適化できるようになります。デフォルトは [Enabled] です。 |
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ドライブ強制は、異なる容量のドライブをドライブ グループで使用できるよう同じサイズに強制するツールです。[Correction Mode] のオプションは、[None]、[128MB-way]、[1GB-way] です。デフォルトは [None] です。 選択する数は、さまざまなベンダーのドライブの実際のサイズが異なる程度によって異なります。Coercion Mode オプションには 1 GB を使用することをお勧めします。 |
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ドライブにコントローラをポーリングし、予測可能なドライブ障害(SMART:Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology エラー)をレポートする頻度を決定します。デフォルトは 300 秒(5 分)です。 |
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コントローラ上でオンボード アラーム トーン ジェネレータをイネーブル、ディセーブルまたはサイレントにします。デフォルトは [Disabled] です。 |
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選択したコントローラに接続されているドライブのパトロール リードのレートを選択します。デフォルトは 30 % です。パトロール リードのレートは、パトロール リード実行専用のシステム リソースのパーセンテージです。 |
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このコントローラに接続されているドライブのスピン アップ間の間隔(秒)を制御します。遅延により、すべてのドライブが同時にスピン アップした場合にシステム電源のドレインを防止します。 |
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このオプションをイネーブルにすると、コントローラ BIOS のブートアップ中にエラーが発生した場合、ブート プロセスが停止します。デフォルトは [Disabled] です。 |
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このコントローラに接続されているドライブのスピン ダウン間の間隔(秒)を制御します。遅延により、すべてのドライブが同時にスピン ダウンした場合のシステムの電源のドレインを防止します。 |
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このオプションをイネーブルにすると、コントローラ BIOS でエラーが発生した場合、整合性検査が停止します。デフォルトは [No] です。 |
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ステップ 1 WebBIOS CU のメイン ウィンドウの右側のペインで、[Virtual Drives] アイコンをクリックします。
[Virtual Drive] ウィンドウには、次の情報が表示されます。
• [Properties] 領域:仮想ドライブの RAID レベル、状態、容量、およびストリップ サイズ情報を表示します。
• [Policies] 領域:ストレージ設定が作成されたときに定義された仮想ドライブ ポリシーが一覧表示されます。これらのポリシーの詳細については、「手動設定の使用」を参照してください。
– 任意のドロップダウン リストからオプションを選択し、[Change] をクリックしてこれらのポリシーを変更します。
• [Operations] 領域:仮想ドライブで実行できる操作を一覧表示します。
次のオプションを選択し、[Go] をクリックして操作を実行します。
– [Delete]:この仮想ドライブを削除します。 詳細については、「仮想ドライブの削除」を参照してください。
– [Fast Init]:この仮想ドライブを初期化します。Fast Initialization では、0 が新しい仮想ドライブの最初および最後の 10 MB にすぐに書き込まれ、バックグラウンドで初期化が完了します。
– [Slow Init]:この仮想ドライブを初期化します。Slow Initialization は、仮想ドライブ全体が 0 で初期化されるまで完了しません。仮想ドライブは作成時にすでに初期化されているため、このオプションを使用する必要はほとんどありません。
– [CC]:この仮想ドライブ上で整合性検査を実行します。 詳細については、「手動設定の使用」を参照してください。(このオプションは RAID 0 仮想ドライブには使用できません)。
– [AdvOpers]:ウィンドウにアクセスし、ドライブを削除し、RAID レベルを移行します(つまり、ドライブを追加して RAID レベルを変更することにより仮想ドライブ設定を変更します)。
仮想ドライブへのドライブの追加およびその RAID レベルの移行の詳細については、「仮想ドライブの RAID レベルの移行」を参照してください。
– [Expand]:仮想ドライブのサイズを向上し、ドライブ グループ内の残存容量を占有します。また、仮想ドライブにドライブを追加し、容量を増やすことができます。
仮想ドライブの拡張に使用できる手順については、「仮想ドライブの拡張」を参照してください。
[Physical Drive] ウィンドウは、選択したドライブのプロパティを表示し、ドライブ上で操作を実行できるようにします。
ドライブ プロパティを表示し、その次の操作を実行する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 [Physical Drive] ウィンドウにアクセスするには、次のいずれかのオプションを選択します。
• WebBIOS CU のメイン ウィンドウの [Physical Drives] 領域(右側)で、ドライブをクリックします。
[Physical Drive] ウィンドウが表示されます。
• WebBIOS CU のメイン ウィンドウの左側のペインで [Physical Drives] をクリックします。次に、右側のペインで、ドライブをクリックします。[Physical Drive] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Properties] をクリックして、[Go] をクリックします。選択したドライブのドライブ プロパティ ウィンドウが表示されます。
ドライブ プロパティは表示専用で、ドライブの状態が含まれています。
ステップ 3 ドライブの状態が [Online] の場合は、次のいずれかのオプションを選択し、[Go] をクリックします。
• [MakeDriveOffline]:ドライブを強制的にオフラインにします。
(注) ホット スペアを持つ冗長ドライブ グループの一部の良好なドライブを強制的にオフラインにすると、ドライブはそのホット スペア ドライブに再構築されます。強制的にオフラインにしたドライブは Unconfigured Bad 状態になります。Unconfigured Good 状態にドライブを設定するには、BIOS ユーティリティにアクセスします。
• [Locate]:ドライブの LED を消去します。これは、ドライブがドライブ格納ラックに取り付けられている場合のみ動作します。
ステップ 4 ドライブの状態が [Unconfigured Good] の場合は、次の 4 つのいずれかの操作を選択し、[Go] をクリックします。
• [Make Global HSP]:グローバル ホット スペアをすべての仮想ドライブで使用できるようにします。
• [Make Dedicated HSP]:ホットスペアを特定の仮想ドライブ専用にします。
WebBIOS はグローバル ホット スペアを [Global]、専用ホット スペアを [Ded] と表示します。専用ホット スペアのアイコンは関連付けられた仮想ドライブの下に表示されます。ドライブ番号、ドライブ状態、ドライブ容量、およびドライブ製造業者が表示されます。
• [Enclosure Affinity]:ホット スペアが最初に使用された場所を指定します。
スプリット バックプレーン構成にドライブ障害がある場合は、まずそのドライブが存在するバックプレーン側のホット スペアが使用されます。
• [Prepare for Removal]:格納ラックからドライブを取り外す準備をします。
[Prepare for Removal] 機能では、ドライブに取り外す準備が完了しているというフラグ付けも行われるため、ドライブを powersave モードにスピン ダウンすることとは異なります。このため、ドライブを取り外す準備をすることを選択した場合は、[Powersave] ではなく、[Ready to Remove] がドライブのデバイス ツリーの下に表示されます。
SAS コントローラにバッテリ バックアップ ユニット(BBU)がある場合、情報を表示して設定を変更できます。
ステップ 1 WebBIOS CU のメイン ウィンドウで、[Controller Properties] をクリックします。最初の [Controller Information] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Next] をクリックして 2 番目の [Controller Properties] ウィンドウを表示します。
2 番目の [Controller Properties] ウィンドウが表示されます。[Battery Backup] フィールドは BBU が存在するかどうかを示します。
ステップ 3 [Battery Backup] フィールドの [Present] をクリックします。
[Battery Module] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには次の情報が含まれます。
[Battery Module] のプロパティの大半は表示専用で、明確です。
ウィンドウの右下隅に [Auto Learn] オプションがあります。 学習サイクル は、バッテリの状態を決定するためにコントローラが定期的に実行するバッテリ調整操作です。学習遅延間隔(自動学習サイクル間の時間)および自動学習モードは変更できます。
(注) 学習遅延間隔および自動学習モードはデフォルト設定にしておくことをお勧めします。
ここでは、ストレージ設定のメンテナンスおよび管理について説明します。
仮想ドライブのサイズを増やし、ドライブ グループの残存容量を占有することができます。また、仮想ドライブにドライブを追加し、容量を増やすことができます。
ステップ 1 メイン WebBIOS CU ウィンドウの右側のペインで仮想ドライブ アイコンをクリックし、[Virtual Drive] ウィンドウにアクセスします。[Virtual Drive] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Expand] オプション ボタンを選択し、[Go] をクリックします。[Expand Virtual Drive] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 使用する仮想ドライブの使用可能容量のパーセンテージを入力します。
たとえば、100 GB の容量が使用可能で、仮想ドライブのサイズを 30 GB 増やしたい場合は 30 % を選択します。
ステップ 4 [Calculate] をクリックし、拡張後の仮想ドライブの容量を決定します。
ステップ 5 [OK] をクリックします。選択した使用容量のパーセンテージまで仮想ドライブが拡張されます。
フォールトトレラント仮想ドライブの整合性検査を定期的に実行する必要があります。整合性検査では、冗長データが正しく、RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10、RAID 50、および RAID 60 ドライブ グループを使用できることを確認します。
ステップ 1 WebBIOS CU のメイン ウィンドウで仮想ドライブを選択します。
ステップ 2 [Virtual Drives] をクリックします。
ステップ 3 [Virtual Drive] ウィンドウが表示されたら、[CC] オプション ボタンをクリックし、[Go] をクリックします。
(注) WebBIOS CU が冗長ドライブ グループでデータとパリティ値の間の差を検出した場合、データが正確であると見なし、パリティ値を自動的に修正します。データが破損していると思われる場合は、整合性検査を実行する前に、データを必ずバックアップしてください。
MegaRAID Recovery は、スナップショットとしても呼ばれており、データを回復する簡素化された方法およびブート ボリュームの自動保護を提供します。リカバリ機能を使用して、ボリュームのスナップショットを取得し、ボリュームまたはファイルを復元することができます。スナップショット機能により、ボリュームに対するデータ変更をキャプチャし、データが誤って、または悪意を持って削除された場合は、ビューからデータを復元するか、以前のポイントインタイム(PiT)でのスナップショットにロールバックできます。MegaRAID Recovery は、ボリュームごとに PiT の最大 8 つのスナップショットをサポートします。
各リカバリ PiT ボリューム スナップショットは、PiT が作成された後に行われた変更のみをトラックするため、通常、オリジナル ボリューム サイズの割合です。PiT のディスク容量はスナップショット リポジトリ仮想ドライブ内に予約されており、PiT は新しいデータがボリュームに書き込まれたときに小さい増分で拡張されます。各ボリュームの複数の PiT はオンラインを保持でき、スペース効率の高い形式で頻繁にスナップショットを保存できるようにします。
次に、リカバリ機能を使用する 3 つの主なシナリオを示します。
1. 欠落または削除されたファイルを復元します(ビューから復元します)。
a. ファイルが欠落しているまたは削除されていることを検出します。
b. 欠落しているファイルが見つかるまで、各 PiT からファイル コンテンツのスナップショット ビューを確認します(スナップショットの「マウント」とも呼ばれます)。
スナップショット ビューには、スナップショットが行われたポイントインタイムのコンテンツが含まれます。
c. 欠落したファイルを、スナップショット ビューからスナップショットのソースであったオンライン ストレージ ボリュームにドラッグ アンド ドロップします。
2. ボリューム内に破損したオペレーティング システムがある場合は、前の状態にロールバックします。
b. 破損したまたは悪意のあるファイルが含まれていない、ロールバックする最新のスナップショットを選択します。ロールバックする最新の PiT スナップショットを選択します。
システムは、選択した PiT スナップショットに基づいて、前の状態に自動的にロールバックします。
3. IT センターでのアプリケーションのアップデート/アップグレード中の拡張ダウンタイムのリスクを低減します。
a. アプリケーションがオフラインのときに、アプリケーション ボリュームのスナップショットを取得します。
b. 各パッチを個別にインストールし、引き起こされた可能性のある新しい障害をテストします。
c. 各パッチをテストした後でスナップショットを取得し、クリーンであることを判断します。
d. 障害が引き起こされた場合、前のインストールにロールバックし、欠陥のあるパッチのインストールをバイパスします。
(注) ボリュームが引き続き破損している場合、次に最新の PiT スナップショットから最も古いものまで、引き続き選択します。
WebBIOS でリカバリ拡張ソフトウェアをイネーブルにできます。リカバリをイネーブルにした後、1 つはスナップショット ベースまたはソースとして、もう 1 つはスナップショット リポジトリとして、2 つの仮想ドライブを作成します。スナップショット ベースの仮想ドライブには、リポジトリ仮想ドライブに保存されているデータが含まれます。
新しい仮想ドライブの容量を再使用したい場合は、コントローラ上の仮想ドライブを削除できます。WebBIOS CU は、設定する領域が存在する設定可能なドライブ グループのリストを提供します。複数の仮想ドライブが単一のドライブ グループに定義されている場合、ドライブ グループ全体を削除せずに仮想ドライブを削除できます。
ステップ 1 メイン WebBIOS CU ウィンドウの右側のペインの仮想ドライブ アイコンをクリックし、[Virtual Drive] ウィンドウにアクセスします。[Virtual Drive] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Operations] 領域で [Delete] オプション ボタンをクリックし、[Go] をクリックします。
ステップ 3 メッセージが表示されたら、仮想ドライブを削除することを確認します。
外部設定 は、サーバに取り付けた一連のドライブにすでに存在するストレージ設定です。あるサーバから別のサーバに既存のアレイを移行するには、サーバ交換の場合のように、新しいサーバにはアレイが最初に作成されたときと同じコントローラ タイプが必要です。
また、たとえばケーブルの引き抜きまたはドライブの取り外しにより、1 つまたは複数のドライブが設定から削除された場合、これらのドライブ上の設定は RAID コントローラにより外部設定と見なされます。
BIOS CU により、外部設定を RAID コントローラにインポートする、またはこれらのドライブを使用して新しい設定を作成できるように設定をクリアすることができます。
(注) 新しい設定を作成すると、WebBIOS CU には未設定のドライブのみが表示されます。外部設定を含む、既存の設定があるドライブは表示されません。既存の設定でドライブを使用するには、まずこれらのドライブ上の設定をクリアする必要があります。
WebBIOS CU が外部設定を検出すると、[Foreign Configuration] ウィンドウが表示されます。
ステップ 1 [Foreign Configuration] ウィンドウで、[Select Configuration] ドロップダウン リストをクリックし、設定を表示します。
ドロップダウン リストの GUID(グローバル固有識別子)エントリは OEM 名であり、あるインストールと別のインストールでは異なります。
ステップ 2 設定を選択するか、[All Configurations] を選択します。
ステップ 3 外部設定をプレビューまたはクリアするには、次のいずれかを実行します。
• [Preview] をクリックし、外部設定をプレビューします。[Foreign Configuration Preview] ウィンドウが表示されます。
• [Clear] をクリックし、外部設定をクリアして別の仮想ドライブでドライブを再使用します。
[Cancel] をクリックした場合、外部設定のインポートまたはプレビューをキャンセルします。
右側のペインに外部設定の仮想ドライブ プロパティが表示されます。左側のペインに外部設定のドライブが表示されます。
ステップ 4 [Import] をクリックし、この外部設定をインポートしてこのコントローラで使用します。
[Cancel] をクリックして [Foreign Configuration] ウィンドウに戻ります。
たとえば、ケーブルの引き抜きまたはドライブの取り外しにより、1 つまたは複数のドライブが設定から削除された場合、これらのドライブ上の設定は RAID コントローラにより外部設定と見なされます。
[Foreign Configuration Preview] ウィンドウを使用してそれぞれの場合の外部設定をインポートまたはクリアします。インポート手順およびクリア手順については、「新しいサーバへのアレイの移行」を参照してください。
(注) 次のいずれかのシナリオで外部設定をインポートする場合、インポート操作を実行する前に、格納ラックにすべてのドライブが存在する必要があります。
次のシナリオは、ケーブルを引き抜くまたはドライブを取り外すと起こることがあります。
• シナリオ 1:設定内のすべてのドライブが取り外され、再び挿入された場合、コントローラはドライブに外部設定があると見なします。
外部設定をインポートまたはクリアします。[Import] を選択した場合、冗長仮想ドライブで自動再ビルドが行われます。
(注) 仮想ドライブのデータ整合性を保証するため、再ビルドが完了したらすぐに整合性検査を開始します。
• シナリオ 2:設定内の一部のドライブが取り外され、再び挿入された場合、コントローラはドライブに外部設定があると見なします。
外部設定をインポートまたはクリアします。[Import] を選択した場合、冗長仮想ドライブで自動再ビルドが行われます。
(注) 仮想ドライブのデータ整合性を保証するため、再ビルドが完了したらすぐに整合性検査を開始します。
• シナリオ 3:仮想ドライブ内のすべてのドライブが取り外されたが、タイミングがさまざまであり、再び挿入された場合、コントローラはドライブに外部設定があると見なします。
外部設定をインポートまたはクリアします。[Import] を選択した場合、仮想ドライブがオフラインになる 前 に引き抜かれたすべてのドライブがインポートされ、自動的に再ビルドされます。自動再ビルドは冗長仮想ドライブで行われます。
• シナリオ 4:非冗長仮想ドライブ内のドライブが取り外された場合、コントローラはドライブに外部設定があると見なします。
外部設定をインポートまたはクリアします。ドライブを再ビルドする冗長データが存在しないため、インポート操作後には再ビルドは行われません。
LSI 統合 RAID ソリューションは設定オプションを簡素化し、ホスト コントローラでのファームウェア サポートを提供します。LSI では、統合ミラーリング(IM)および統合ストリッピング(IS)の 2 種類の統合 RAID(IR)を提供しています。
IM または IS RAID 設定は IR システムから MegaRAID システムにインポートできます。MegaRAID システムは IR 設定を外部設定として扱います。IR 設定はインポートまたはクリアできます。
(注) 統合 RAID の詳細については、「LSI SAS2 統合 RAID コントローラの設定」を参照してください。
IR 仮想ドライブでは、ドライブの最後のメタデータに 64 MB または 512 MB を使用できます。このデータは LSI データ形式(LDF)です。MegaRAID 仮想ドライブでは、ディスク データ形式(DDF)のドライブの最後のメタデータ用に 512 MB があります。
IR 仮想ドライブを MegaRAID にインポートするには、IR 仮想ドライブのメタデータに 512 MB が必要です。これは、MegaRAID 仮想ドライブのメタデータと同じ量です。MegaRAID にインポートを試みたときに IR 仮想ドライブに 64 MB しかない場合、インポートは失敗します。これは、データの残りの 448 MB が上書きされ、データが失われるためです。
IR 仮想ドライブで、ドライブの最後のメタデータが 64 MB しかない場合は、仮想ドライブを MegaRAID にインポートしないでください。仮想ドライブ タイプをアップグレードするには、バックアップ/復元など別の方法を使用する必要があります。
IR 仮想ドライブを MegaRAID システムにインポートするには、[Foreign Configuration Preview] ウィンドウを使用して外部設定をインポートまたはクリアします。インポート手順およびクリア手順については、「新しいサーバへのアレイの移行」 を参照してください。
システム内のデータ量およびドライブ数が増えた場合は、RAID レベルの移行を使用して仮想ドライブをある RAID レベルから別の RAID レベルに変更できます。システムを電源オフにする、またはリブートする必要はありません。仮想ドライブを移行するとき、同じドライブ数を保持することも、ドライブを追加することもできます。WebBIOS CU を使用して既存の仮想ドライブの RAID レベルを移行できます。
(注) RAID レベルの移行はいつでも適用できますが、リブートがない場合に適用することをお勧めします。ほとんどのオペレーティング システムは、ブート中に I/O 操作を順番に(一度に 1 つ)発行します。RAID レベル移行の実行中は、ブートが 15 分を超える場合があります。
表 5-2 に、仮想ドライブの RAID レベルの変更時に必要な追加のドライブ数を示します。
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ステップ 1 WebBIOS CU のメイン ウィンドウで仮想ドライブを選択します。
ステップ 2 [Virtual Drives] をクリックします。[Virtual Drive] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [AdvOpers] オプション ボタンをクリックします。[Advanced Operations] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [Change RAID Level] または [Change RAID Level and Add Drive] のいずれかを選択します。
• [Change RAID Level] を選択した場合は、ドロップダウン リストから RAID レベルを変更します。
• [Change RAID Level and Add Drive] を選択した場合は、ドロップダウン リストから RAID レベルを変更し、1 つまたは複数のドライブを選択してリストから追加します。
使用可能な RAID レベルは、仮想ドライブの現在の RAID レベルと使用可能なドライブ数に基づいて制限されます。
ステップ 6 メッセージが表示されたら、仮想ドライブの RAID レベルを移行することを確認します。
再構築操作が仮想ドライブ上で開始します。WebBIOS CU で他のタスクを実行する前に、再構築が完了するまで待つ必要があります。
C シリーズ シャーシには、RAID コントローラ カード専用の SAS ライザー スロットがあります。また、シャーシ内に、適切な LSI コントローラを使用する際に使用できるオプションの RAID バッテリ バックアップ ユニット用取り付けポイントがあります。
すべてのモデルにサポートされている RAID コントローラは、「UCS サーバ内の RAID コントローラ」に記載されています。
サーバで使用されているオプションについての記録がない場合は、システムのブートアップ時に画面上に表示されるメッセージから読み取ることができます。
冗長ブートの一部として、搭載されているカード モデル情報が表示されます。また、それらのカードの構成ユーティリティを起動するため、Ctrl を押した状態で H を押すように求めるプロンプトが表示されます。リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアを実行しているサーバの場合は、「リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアでの Quiet Boot のディセーブル化」も参照してください。
リリース 1.2(1) 以降の CIMC ファームウェアおよび BIOS を実行している場合は、Quiet Boot 機能が削除されているため、必要ありません。リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアおよび BIOS を実行している場合、次の手順で Quiet Boot をディセーブルにすることができます。
ステップ 1 サーバを起動し、F2 の押下を求めるプロンプトが表示されるのを待ちます。
ステップ 2 プロンプトが表示されたら F2 キーを押し、BIOS Setup ユーティリティを起動します。
ステップ 3 BIOS セットアップ ユーティリティのメイン ページで、[Quiet Boot] を [Disabled] に設定します。
この操作により、ブートアップ時にシスコのロゴ ウィンドウではなく、デフォルトではないメッセージ、プロンプト、および POST メッセージが表示されるようになります。
ステップ 4 F10 を押して変更内容を保存し、ユーティリティを終了します。
ハード ドライブの RAID 設定を変更するには、ホスト OS 上にインストールしたホストベースのユーティリティを使用するか、サーバにインストールされている LSI オプションの ROM ベース ユーティリティを使用します。
Quiet Boot をディセーブルにした状態でサーバを起動すると、コントローラに関する情報が表示されます。コントローラに対応するオプションの ROM ベース ユーティリティを起動するためのキーの組み合わせを示すプロンプトも表示されます。
ステップ 1 冗長ブート時にコントローラに関するプロンプトが表示されるのを待ちます。
ステップ 2 LSI コントローラ ユーティリティの場合は、Ctrl+H を押します。
(注) また、シスコでは C シリーズ サーバ用の Cisco Server Configuration Utility を開発しています。これはドライブの一部の RAID 設定のセットアップに役立ちます。このユーティリティは、新しいサーバとともに CD で出荷されます。Cisco.com から ISO をダウンロードすることもできます。このユーティリティのユーザ マニュアルについては、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/unified_computing/ucs/sw/ucsscu/user/guide/20/SCUUG20.html
表 5-3 には、LSI MegaRAID カードのビープ コードがまとめられています。これらのビープ コードは、RAID アレイのアクティビティと最適な状態からの変化を示します。LSI MegaRAID カードと LSI ユーティリティの詳細な資料については、ご使用のカードの LSI マニュアルを参照してください。
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RAID コントローラを交換すると、コントローラに保存されている RAID 設定が失われます。次の手順を使用して、新しい RAID コントローラに RAID 設定を復元します。
ステップ 1 RAID コントローラを交換します。特定の手順については、サーバのマニュアルを参照してください。
ステップ 2 シャーシ全体の交換を行っている場合は、すべてのドライブを前のシャーシと同じ順序で新しいドライブ ベイに取り付けます。
ステップ 3 Quiet Boot がイネーブルになっている場合は、システム BIOS でディセーブルにします。「リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアでの Quiet Boot のディセーブル化」 を参照してください。
ステップ 4 サーバをリブートし、F を押すメッセージが表示されるのを待ちます。
ステップ 5 次のメッセージが画面に表示されたら、F を押します。
ステップ 6 次のメッセージが画面に表示されたら、(C 以外の)任意のキーを押します。
ステップ 7 後続するウィンドウで、RAID 設定が正常にインポートされたことを確認します。
• 次のメッセージが表示されたら、設定は正常にインポートされています。ストレージ デバイスに LSI 仮想ドライブも表示されます。
• 次のメッセージが表示されたら、設定はインポートされていません。プロンプトが表示されたときに F を押すのが遅かった場合、この状態になることがあります。この場合、サーバをリブートして、F を押すように求めるプロンプトが表示されたらインポート操作を再実行します。