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この章では、LSI SAS2 RAID コントローラの LSI 統合 RAID ソリューションについて説明します。
サーバに統合 RAID コントローラが搭載されている場合は、この章をお読みください。サポートされる統合 RAID コントローラは LSI 1064E ベースのコントローラ、LSI 1068 ベースのコントローラ、および LSI 2008 ベースのコントローラです。
サーバに LSI MegaRAID SAS コントローラが搭載されている場合は、「LSI MegaRAID SAS コントローラのタスク」を参照してください。
LSI 統合 RAID ソリューションには次の RAID 機能が含まれます。
• 統合ミラーリングおよびストライピング。RAID 10 機能を提供します。
• 統合ミラーリング拡張。RAID 1 拡張(RAID 1E)機能を提供します。
詳細については、「RAID レベル」を参照してください。
LSI Fusion-MPT ファームウェアは、統合ミラーリング ボリューム、統合ミラーリングおよびストライピング ボリューム、統合ミラーリング拡張ボリューム、統合ストライピング ボリュームをサポートします。各 LSI SAS2 コントローラでは、最大 2 つの統合 RAID ボリュームを作成できます。
LSI 統合 RAID ファームウェアは、標準的な LSI Fusion-MPT ベースのコントローラと同じデバイス ドライバを使用します。したがって、複雑なバックアップ ソフトウェアや高価な RAID ハードウェアは必要ありません。システム リソースを節約するために、統合 RAID ファームウェアは、オペレーティング システムとは独立して動作します。
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を使用すると、ミラーリングおよびストライピング ボリュームを簡単に設定できます。統合 RAID ソリューションは、現在、LSI SAS2 コントローラで Fusion-MPT アーキテクチャのオプション コンポーネントとして利用可能です。
LSI 統合 RAID ソリューションには次の機能が含まれます。
• 1 つの統合 RAID ボリュームあたり最大 10 個のディスクのサポート(各 SAS2 コントローラに 1 つまたは 2 つのボリューム)。各コントローラは、1 つまたは 2 つのホット スペア ディスクを含む 14 個のボリューム ドライブをサポートできます。
• 2 ディスク統合ミラーリング ボリューム(RAID 1)のサポート。
• RAID 1 ボリューム用オンライン容量拡張(OCE)のサポート。OCE を使用すると、ディスク ドライブをさらに大きな容量のドライブと交換することにより RAID 1 ボリュームのサイズを増加させることができます。
• RAID ボリューム作成(ほとんどの内部 RAID 取り付けのニーズを満たします)。
• 任意の種類の統合 RAID ボリュームからのブート サポート。
• 特別なオペレーティング システム固有ソフトウェアなしでの動作。
– ボリュームの物理ディスクは、オペレーティング システム(OS)またはアプリケーション ソフトウェアから不可視になっています。
• 次の Fusion-MPT アーキテクチャにより提供された処理能力。
– 外部メモリ要求を最小限に抑える共有メモリ アーキテクチャ。
– Fusion-MPT アーキテクチャ機能を含むデバイス ハードウェアおよびファームウェア。
統合 RAID ホスト インターフェイスは、RAID ボリュームと追加の非 RAID 物理ディスクへのアクセス権をホスト OS に与えるメッセージ受け渡しインターフェイスを使用します。
統合 RAID ファームウェアは、ボリュームの各メンバ ディスクに保存される論理ドライブ設定を定義するメタデータをサポートします。初期化後に、ファームウェアは各メンバ ディスクがメタデータを読み取るよう要求し、設定を確認します。ファームウェアにより、ボリューム作成時に各メンバ ディスクの使用可能なディスク容量が減少し、メタデータの領域が確保されます。
Self-Monitoring Analysis, and Reporting Technology(SMART)はディスク ドライブで将来のディスク障害の兆候を監視し、このような兆候を検出した場合にアラートを生成します。統合 RAID ファームウェアは、ボリューム内の各物理ディスクを定期的にポーリングします。ファームウェアがボリューム内の物理ディスクで SMART コードを検出すると、SMART データは処理されログに記録されます。ボリュームは、ボリューム内の物理ディスクの論理的な表現にすぎないため、SMART を直接サポートしません。
統合 RAID BIOS は、LSI Fusion-MPT インターフェイスを使用して SAS2 コントローラおよびファームウェアと通信します。この通信には、SAS2 コントローラと SAS2 コントローラに接続するデバイス間の動作を定義するパラメータにアクセスするために Fusion-MPT 設定を読み取ることが含まれます。サポートされたすべてのオペレーティング システムの Fusion-MPT ドライバでは、コントローラおよびファームウェアと通信するために Fusion-MPT インターフェイスが実装されます。
LSI 統合 RAID のミラーリング機能は、システム ブート ボリュームのデータ保護を提供します。これにより、サーバと高パフォーマンス ワークステーションでオペレーティング システムと他の重要な情報が保護されます。
統合 RAID ソリューションは、次の種類のミラーリング アレイをサポートします。
• 統合ミラーリングおよびストライピング。RAID 10 機能を提供します。
• 統合ミラーリング拡張。RAID 1 拡張(RAID 1E)機能を提供します。
これら 3 つのミラーリング ソリューションは、データ ストレージのニーズに対して、堅牢かつ高パフォーマンスなフォールトトレラント ソリューションを専用 RAID コントローラよりも低価格で提供します。
ミラーリング ボリュームは、重要なデータにフォールトトレラントな保護を提供するために 2 ~ 10 個のディスクで構成できます。また、ミラーリング ボリュームは、1 つまたは 2 つのグローバル ホット スペア ドライブをサポートします(各 LSI SAS2 コントローラには最大 14 個のドライブを接続できます)。
(注) 14 個のドライブが 1 つの LSI SAS2 コントローラに対する上限になります。ただし、コントローラは 14 個未満のドライブをサポートできます。また、同じ LSI SAS コントローラで 1 つのミラーリング ボリュームと 1 つの統合ストライピング ボリュームを設定することもできます。
各 SAS2 コントローラには、コントローラで設定された 1 つまたは 2 つのミラーリング ボリュームで障害が発生したディスクを自動的に交換する場合に利用できる 2 つのグローバル ホット スペア ディスクを接続できます。ホット スペアにより、ミラーリング ボリュームがよりフォールト トレラントになります。
LSI 統合 RAID は、各 LSI SAS2 コントローラで 1 つまたは 2 つのミラーリング ボリューム(または、1 つのミラーリング ボリュームと 1 つの統合ストライピング ボリューム)をサポートします。通常は、これらのボリュームのいずれかがブート ボリュームになります。ブート サポートは、標準的な Fusion-MPT インターフェイスをサポートする LSI SAS2 コントローラのファームウェアを介して提供されます。ブート ディスクの実行時ミラーリングは、BIOS、ドライバ、およびオペレーティング システムに対して透過的になります。
ホストベース ステータス ソフトウェアは、ミラーリング ディスクの状態を監視し、すべてのエラー状況を報告します。図 4-1 に、2 番目のディスクが、最初(プライマリ)のディスク上にあるデータのミラーリング コピーである統合ミラーリング ボリュームを示します。
図 4-2 に、統合ミラーリング ボリュームの論理的な構成と物理的な構成を示します。各論理ブロック アドレス(LBA)は 2 番目のディスクでミラーリングされます。
最大 10 個のミラーリング ディスクで構成される統合ミラーリング拡張ボリュームを設定できます。図 4-3 に、3 つのミラーリング ディスクで構成される統合ミラーリング拡張ボリュームの論理的な構成と物理的な構成を示します。ファームウェアは、各ミラーリング ストライプをディスクに書き込み、隣接するディスクにミラーリングします。RAID 1E は、このような種類のミラーリング設定を表す別の用語です。
図 4-3 3 つのミラーリング ディスクで構成される統合ミラーリングおよびストライピング
4 ~ 10 個の偶数の数のディスクで構成される統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームを設定できます。図 4-4 に、4 つのミラーリング ディスクで構成される統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームの論理的な構成と物理的な構成を示します。ファームウェアは、各ミラーリング ストライプをディスクに書き込み、隣接するディスクにミラーリングします。RAID 10 は、このような種類のミラーリングおよびストライピング設定を表す別の用語です。
図 4-4 4 つのミラーリング ディスクで構成される統合ミラーリングおよびストライピング
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を使用すると、初期セットアップ中にミラーリング ボリュームを作成し、ハードウェア障害や環境の変化に応じてミラーリング ボリュームを再設定できます。
この項では、統合ミラーリング、統合ミラーリングおよびストライピング、統合ミラーリング拡張ボリュームの機能について説明します。各 LSI SAS2 コントローラでは、1 つまたは 2 つのミラーリング ボリュームを設定できます。
統合 RAID ファームウェアでは、バックグラウンドでミラーリング ボリュームを再同期し、同時にミラーリング ボリュームでホスト I/O トランザクションを続行できます。ファームウェアは、ディスク障害によりホット スペアがアクティブ化された後、またはミラーリング ボリュームのディスクがホットスワップされた後にデータの再同期を自動的に開始します。
統合 RAID ファームウェアはホットスワップをサポートし、ホストまたはユーザの介入なしでホットスワップ ディスクをバックグラウンドで自動的に再同期します。ファームウェアはホットスワップの削除とディスク挿入を検出します。
ホットスワップ イベントが発生したら、ファームウェアは新しい物理ディスクにミラーリング ボリューム用の容量があることを確認します。ファームウェアは、交換されたすべてのホットスワップ ディスクを再同期します(同じディスクが再挿入された場合であっても同様です)。偶数の数のディスクで構成されるミラーリング ボリュームでは、ファームウェアはホットスワップ ディスクをセカンダリ ディスクとマークし、データがある他のディスクをプライマリ ディスクとマークします。ファームウェアは、プライマリ ディスクのすべてのデータを新しいセカンダリ ディスクと再同期します。奇数の数のディスクで構成されるミラーリング ボリュームでは、プライマリ セットとセカンダリ セットに 2 つではなく 3 つのディスクが含まれます。
SAS2 コントローラで設定されたミラーリング ボリューム上のデータを保護するために、2 つのディスクをグローバル ホット スペア ディスクとして設定できます。統合 RAID ファームウェアでいずれかのミラーリング ディスクの障害が発生した場合、障害が発生したディスクはホット スペア ディスクと自動的に交換され、ミラーリング データが再同期されます。ファームウェアは、障害が発生したディスクがホット スペアと交換されたときに自動的に通知を受け取り、そのディスクを新しいホット スペアとして指定します。
オンライン容量拡張(OCE)機能を使用すると、元のディスク ドライブを、同じプロトコル(SAS または SATA)を使用するさらに大きな容量のドライブと交換することにより、既存の 2 ディスク統合ミラーリング(RAID 1)ボリュームの容量を拡張できます。
(注) 新しいドライブの容量は、ボリュームの元のドライブよりも 50 GB 以上大きい必要があります。
ディスク ドライブを交換し、OCE コマンドを実行した後に、オペレーティング システムに固有な商用ツールを使用してボリュームのパーティションのサイズを変更または増加する必要があります。
統合 RAID ファームウェアは、ミラーリング ボリュームが最適な状態にある場合に定期的に実行されるバックグラウンドの メディア検証 機能をサポートします。検証コマンドが何らかの理由で失敗した場合、ファームウェアはこのセグメントに対する他のディスクのデータを読み取り、障害が発生したディスクにそのデータを書き込んでデータを更新しようとします。ファームウェアは、メディア検証を電源投入前に処理が停止された状態から続行できるよう、現在のメディア検証論理ブロック アドレスを不揮発性メモリに定期的に書き込みます。
統合 RAID ファームウェアでは、不揮発性静的 RAM(NVSRAM)に保存された書き込みジャーナル エントリが常に有効になるよう、デフォルトでミラーリング ボリュームに対するディスク書き込みキャッシュがディセーブルになります。ディスク書き込みキャッシュをイネーブルにすると(非推奨)、ディスク書き込みログが無効になることがあります。
統合 RAID ファームウェアでは、LSI SAS2 コントローラでミラーリング ボリュームの書き込みジャーナリングを実行するために少なくとも 32 KB の NVSRAM が必要です。また、NVSRAM にはリブート後も設定情報が保持されます。ファームウェアは書き込みジャーナリングを使用して、ミラーリング ボリューム内のディスクがお互いに同期されることを検証します。
バックグラウンド初期化(BGI)は、ミラーリング ボリュームでプライマリ ディスクからセカンダリ ディスクにデータをコピーするプロセスです。統合 RAID ファームウェアは、ボリュームの作成時に BGI をバックグラウンド タスクとして自動的に開始します。ボリュームは、BGI の処理中に最適な状態に保たれます。
整合性検査は、ミラーリング ボリュームでプライマリ ディスクとセカンダリ ディスクからデータを読み取り、そのデータを比較して両方のディスクのデータが同一であることを確認するバックグラウンド プロセスです。ミラーリング ボリュームで整合性検査を実行するには、LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を使用します。
統合 RAID ファームウェアでイネーブルな場合、Make Data Consistent(MDC)プロセスは、冗長なボリュームをある SAS コントローラから別の SAS コントローラに移動するときに自動的に開始され、バックグラウンドで実行されます。MDC は、プライマリ ディスクとセカンダリ ディスクのデータを比較します。MDC は、不整合を検出した場合に、データをプライマリ ディスクからセカンダリ ディスクにコピーします。
統合ミラーリング、統合ミラーリングおよびストライピング、統合ミラーリング拡張ボリュームは、次の機能をサポートします。
• 各 LSI SAS2 コントローラでの 1 つまたは 2 つのミラーリング ボリュームの設定。各ボリュームは、統合ミラーリング ボリュームの場合に 2 つのミラーリング ディスクで構成でき、統合ミラーリング拡張ボリュームの場合に 3 ~ 10 個のミラーリング ディスクで構成でき、統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームの場合に 4、6、8、または 10 個のミラーリング ディスクで構成できます。
• ミラーリング ボリューム内の障害が発生したディスクを自動的に交換する場合の、各 LSI SAS2 コントローラあたり 2 つのオプション グローバル ホット スペア ディスク。
• 統合ミラーリング ボリューム内の 1 つのミラーリング ディスクで障害が発生した場合、または統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームあるいは統合ミラーリング拡張ボリューム内の 1 つまたは複数のミラーリング ディスクで障害が発生した場合に、ミラーリング ボリュームを最適モードまたは低下モードで稼働する機能。
• RAID 1 ボリューム用オンライン容量拡張(OCE)のサポート。OCE を使用すると、既存のディスク ドライブをさらに大きな容量のディスク ドライブと交換することにより、RAID1 ボリュームのサイズを増加させることができます。データは拡張プロセス中に保護され、RAID1 ボリュームはオンラインのままになります。
• 各ミラーリング ボリュームに対して単一の仮想ドライブをオペレーティング システムに提供すること。
• SAS ディスクと SATA ディスク両方のサポート(同じボリューム内でこの 2 つの種類のディスクを組み合わせることはできません)。ただし、LSI SAS2 コントローラは、SATA ディスクで構成されるボリュームと SAS ディスクで構成される別のボリュームをサポートできます。
• エラー通知(ドライバは OS- 固有のイベント ログを更新します)。
• SCSI Enclosure Service(SES)ステータス LED のサポート。
• 書き込みジャーナリング(予期しない電源オフの状況で、潜在的に不整合なデータを自動的に同期します)。
この項では、ストライピング アレイの作成をサポートする LSI 統合 RAID 機能の概要を示します。
LSI 統合 RAID ソリューションを使用すると、ストライピングの高速なパフォーマンスと大きいストレージ容量が必要なアプリケーションに対して統合ストライピング ボリュームを作成できます。低価格な統合ストライピング機能には、高価格な RAID ストライピング ソリューションの多くの利点があります。統合ストライピング ボリュームは、ブート ディスクまたはデータ ディスクとして設定できます。
統合ストライピング ソリューションは、ホスト CPU に負荷をかけずに、個別ディスクよりも優れたパフォーマンスと大きな容量を提供します。ファームウェアは、ホスト I/O トランザクションを複数のディスクに分散し、複数のディスクを単一の論理ドライブとして表します。ストライピングは、BIOS、ドライバ、およびオペレーティング システムに対して透過的です。
統合ストライピング ボリュームを設定するには、LSI SAS2 BIOS CU を使用します。これらのボリュームは 2 ~ 10 個のディスクで構成できます。
統合ストライピング ボリュームでは、ファームウェアは各ディスクのストレージ領域を 64 KB のストライプに分割することにより、1 つのディスクではなく複数のディスクにデータを書き込みます。ファームウェアはストライプをラウンドロビン方式でインターリーブするため、結合されたストレージ領域は各ディスクから順番に提供されるストライプから構成されます。
図 4-5 に、統合ストライピングの例を示します。ファームウェアはセグメント 1 をディスク 1、セグメント 2 をディスク 2、セグメント 3 をディスク 3 というように書き込みます。ファームウェアは、ディスク リストの最後に到達すると、ディスク 1 の次に利用可能なセグメントにデータを書き込みます。
図 4-6 に、3 つのディスクで構成される統合ストライピング ボリュームの論理的な構成と物理的な構成を示します。
統合ストライピング ソリューションでは、複数のディスクに対してデータが同時に転送されるため、速度が第一の利点になります。ただし、データの冗長性はありません。あるディスクで障害が発生したときに未保存のデータを失わないように、他のメディアにデータをバックアップする必要があります。
• 2 ~ 10 個のディスクで構成されるボリュームのサポート。
• SAS2 コントローラで最大 14 個のドライブから構成される 2 つの統合ストライピング ボリュームのサポート。
• 1 つのコントローラにおける、1 つの統合ストライピング ボリュームおよび 1 つの統合ミラーリング、統合ミラーリングおよびストライピング、または統合ミラーリング拡張ボリュームの組み合わせのサポート。
• SAS ドライブと SATA ドライブ両方のサポート(1 つのボリューム内でこの 2 つの種類のドライブを組み合わせることはできません)。
• 使いやすい SAS BIOS Configuration Utility。
• ディスク書き込みキャッシュ(すべての統合ストライピング ボリュームにおいてデフォルトでイネーブルになります)。
• ディスクにボリューム設定を保存するためのメタデータの使用。
• 統合ストライピング ボリュームで使用されるドライブの SCSI Enclosure Service(SES)ステータス LED サポート。
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility は、統合 RAID ボリュームを簡単に設定および管理できる、メニュー操作のユーティリティ プログラムです。LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を使用すると、各 LSI SAS2 コントローラで、最大 2 つのオプション グローバル ホット スペア ディスクで構成される 1 つまたは 2 つのミラーリング ボリュームを作成できます。ミラーリング ボリューム内のすべてのディスクを同じ LSI SAS2 コントローラに接続する必要があります。
ミラーリング ボリュームでは異なるサイズのディスクを使用できますが、ボリューム内の最小のディスクによって、ボリューム内のすべてのディスクの論理的なサイズが決まります。ボリュームでは、より大きな容量のメンバ ディスクの余分な領域は使用されません。たとえば、2 つの 100 GB ディスクと 2 つの 120 GB ディスクで構成される統合ミラーリング拡張ボリュームを作成する場合、ボリュームは 120 GB の各ディスクで 100 GB しか使用しません。
統合ミラーリング、統合ミラーリングおよびストライピング、統合ミラーリング拡張ボリュームの機能の詳細については、「ミラーリング ボリューム」を参照してください。
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility は、Fusion-MPT BIOS に含まれます。
ステップ 1 BIOS は起動シーケンス中にロードされます。LSI Configuration Utility に関するメッセージが表示された後に、Ctrl を押した状態で C を押し LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を起動します。
「Please wait, invoking SAS Configuration Utility...」
• しばらくすると、LSI SAS2 BIOS Configuration Utility の [Adapter List] ウィンドウ(メイン メニュー)が表示されます。
「LSI Corp Configuration Utility will load following initialization!」
この場合は、システムで電源投入時自己診断テスト(POST)が完了した後に、LSI SAS2 BIOS Configuration Utility がロードされます。
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を起動したら、次のいずれかのタスクを実行できます。
各 LSI SAS2 コントローラで、1 つまたは 2 つの統合ミラーリング ボリューム、統合ミラーリングおよびストライピング ボリューム、統合ミラーリング拡張ボリュームを設定できます。また、同じコントローラで 1 つのミラーリング ボリュームと 1 つの統合ストライピング ボリュームを設定することもできます。つまり、この 2 つのボリュームに対して最大 14 個のディスク ドライブを設定できます。この数には、ミラーリング ボリュームに対する 1 つまたは 2 つのオプション ホット スペア ディスクが含まれます。
• ボリューム内のすべての物理ディスクは、SATA(拡張コマンド セット サポートあり)または SAS(SMART サポートあり)のいずれかである必要があります。
(注) 同じボリューム内で SAS ディスクと SATA ディスクを組み合わせることはできません。ただし、同じコントローラで SAS ディスクから構成されるボリュームと SATA ディスクから構成される別のボリュームを作成できます。
• ディスクは 512 バイト ブロックで構成し、リムーバブル メディアを使用しない必要があります。
• 統合ミラーリング ボリュームは 2 つのディスクで構成する必要があり、統合ミラーリング拡張ボリュームは 3 ~ 10 個のディスクで構成でき、統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームは 4 ~ 10 個の偶数の数のディスクで構成できます。
(注) データ保護のレベルを上げるために、すべてのミラーリング ボリュームに対してグローバル ホット スペア ディスクを作成することを強く推奨します。ミラーリング ボリューム内のディスクで障害が発生すると、統合 RAID ファームウェアはいずれかのグローバル ホット スペアを使用することによりボリュームを再構築します。この場合、データは安全です。LSI SAS2 コントローラで 2 つのミラーリング ボリュームを作成する場合、2 つのミラーリング ボリュームのいずれかはディスクで障害が発生したときにグローバル ホット スペアを使用できます。
ステップ 2 [Adapter List] ウィンドウで、矢印キーを使用して [LSI SAS adapter] を選択し、Enter を押します。
図 4-7 で示されたように、[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
図 4-7 [Adapter Properties] ウィンドウ
ステップ 3 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
ステップ 4 [Create RAID 1 Volume] を選択します。
[Create New Array] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 カーソルを [RAID Disk] カラムに移動し、このカラムで [No entry] (ディスクが、作成するボリュームの一部でないことを示します)と示された行を選択します。ディスクを新しいアレイに追加するには、Space を押し、[No] を [Yes] に変更します。
ステップ 6 2 番目のディスクをアレイに追加するには、カーソルを別の行に移動し、Space を押します。
ステップ 8 メニュー オプションで、[Save changes then exit this menu] を選択します。
しばらくすると、「 processing 」メッセージが表示され、SAS2 BIOS CU が [Adapter Properties] ウィンドウに戻ります。新しいアレイの初期化がバックグラウンドで続行されます。
(注) 別の統合ミラーリング ボリュームを作成するには、ステップ 3 以降の手順を繰り返します。
統合ミラーリング拡張または統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームを作成するには、「統合ミラーリング拡張または統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームの作成」で説明されている手順を実行します。
(注) 1 つまたは 2 つのグローバル ホット スペアを作成するには、「ホット スペア ディスクの管理」で説明されている手順を実行します。
統合ミラーリング拡張ボリュームは、3 ~ 10 個の物理ディスクで構成できます。データはディスクに書き込まれ、隣接するディスクでミラーリングされます。統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームは、4 ~ 10 個の偶数の数の物理ディスクで構成できます。統合ミラーリング拡張または統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームでは、データがミラーリングおよびストライピングされます。
ステップ 2 [Adapter List] ウィンドウで、矢印キーを使用して [LSI SAS adapter] を選択し、Enter を押します。
図 4-7 で示されたように、[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
ステップ 4 [Create RAID 1E Volume] を選択します。
[Create New Array] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 カーソルを [RAID Disk] カラムに移動し、このカラムで [No entry] (ディスクが、作成するボリュームの一部でないことを示します)と示された行を選択します。ディスクを新しいアレイに追加するには、Space を押し、[No] を [Yes] に変更します。
ステップ 6 カーソルを別の行に移動し、Space を押して別のディスクをアレイに追加します。
• 奇数の数のディスクを選択した場合は、SAS2 BIOS CU によって統合ミラーリング拡張アレイが作成されます。
• 偶数の数のディスクを選択した場合は、統合ミラーリングおよびストライピング アレイが作成されます。ディスクを追加すると、新しいアレイのサイズを反映するよう [Array Size] フィールドの値が変わります。
ステップ 8 メニュー オプションで、[Save changes then exit this menu] を選択します。
しばらくすると、「processing」メッセージが表示され、SAS2 BIOS CU が [Adapter Properties] ウィンドウに戻ります。新しいアレイの初期化がバックグラウンドで続行されます。
(注) 別の統合ミラーリング拡張または統合ミラーリングおよびストライピング ボリュームを作成するには、上記のステップ 3 以降の手順を繰り返します。
(注) 1 つまたは 2 つのグローバル ホット スペアを作成するには、「ホット スペア ディスクの管理」で説明されている手順を実行します。
オンライン容量拡張(OCE)機能を使用して、ボリュームをオンライン状態に保ったまま元のディスクを 2 つのさらに大きな容量のディスク ドライブと交換することにより、2 ディスク統合ミラーリング(RAID1)ボリュームの容量を拡張できます。このプロセスでは、交換作業中にいずれかのディスクで障害が発生した場合でも、データの整合性が常に保持されます。新しいディスクの容量は、交換するディスクよりも 50 GB 以上大きい必要があり、新しいディスクでは交換するディスクと同じプロトコル(SAS または SATA)を使用する必要があります。
ステップ 1 2 つのボリューム ディスク ドライブのいずれかを、それよりも 50 GB 以上大きい容量があるドライブと物理的に交換します。
必要な場合は、「ボリューム内のディスク ドライブの特定」に記載されている手順を実行してボリューム内のディスクを指定できます。
ステップ 2 新しいディスクの同期が完了し、[Adapter Properties] ウィンドウで示されるように、ボリュームが [Optimal] の状態に戻るまで待機します。
ステップ 3 他のボリューム ディスク ドライブを、それよりも 50 GB 以上大きい容量があるドライブと物理的に交換します。
ステップ 4 新しいディスクの同期が完了し、ボリュームが [Optimal] の状態に戻るまで待機します。
ステップ 5 SAS2 BIOS CU の [Adapter List] ウィンドウで、矢印キーを使用して RAID 1 ボリュームを使用する [LSI SAS adapter] を選択し、Enter を押します。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 6 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、 Alt を押した状態で N を押し、新しい大きな容量のディスク ドライブで構成された RAID 1 ボリュームに切り替えます。
ステップ 9 [Online Capacity Expansion] を選択します。
メニュー ウィンドウが表示され、警告メッセージと、拡張プロセスを開始するか、終了するオプションが示されます。
拡張プロセスが完了したら、[RAID Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 11 オペレーティング システム固有の商用ツールを実行して、新しく拡張された RAID 1 ボリュームのパーティション サイズを変更または増加します。
LSI SAS2 コントローラでミラーリング ボリューム上のデータを保護するために、1 つまたは 2 つのグローバル ホット スペア ディスクを作成できます。また、ホット スペア ディスクを削除することもできます。
ステップ 2 [Adapter List] ウィンドウで、矢印キーを使用して [LSI SAS adapter] を選択し、Enter を押します。
図 4-7 で示されたように、[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 6 最初のオプションである [Manage Hot Spares] を選択します。
[Manage Hot Spares] ウィンドウが表示されます。
ステップ 7 RAID ボリュームの一部ではなく(つまり、[Drive Status] カラム内の値が RAID でない)、まだホット スペア ディスクとして指定されていないディスクを指定します。
グローバル ホット スペア ディスクは 512 バイト ブロックで構成し、リムーバブル メディアを使用しない必要があります。ディスク タイプは、拡張コマンド セットがサポートされた SATA または SMART がサポートされた SAS のいずれかである必要があります。
ステップ 8 このディスクの [Hot Spr] (ホット スペア)フィールドを選択し、Space を押します。
[Hot Spare] ステータスが [Yes] に変わります。
ステップ 9 (オプション)ステップ 8 を繰り返して別のグローバル ホット スペア ディスクを選択します。
ステップ 10 ホット スペア ディスクを作成するには、C を押します。
メニュー ウィンドウが表示されます。選択されたディスクが、既存のボリュームで使用された最小のディスクよりも小さい場合は、エラー メッセージが表示されます。また、SAS ディスクを使用するボリュームに対して SATA ディスクをホット スペアとして追加しようとした場合や、SATA ディスクを使用するボリュームに対して SAS ディスクをホット スペアとして追加しようとした場合も、エラー メッセージが表示されます。
ステップ 11 [Save changes then exit this menu] を選択してホット スペア ディスクを作成します。
グローバル ホット スペアの設定中は、 SAS2 BIOS CU が停止します。
ステップ 2 削除するホット スペア ディスクを選択し、C を押します。
ステップ 3 [Save changes then exit this menu] を選択して変更を反映します。
グローバル ホット スペアの削除中は、 SAS2 BIOS CU が停止します。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [RAID Properties] を選択します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示され、アレイとアレイ内の各ディスクに関する情報が示されます。このウィンドウには、グローバル ホット スペアの情報が含まれます(存在する場合)。
(注) 複数の SAS ディスクを使用して 1 つのボリュームを作成し、複数の SATA ディスクを使用して別のボリュームを作成して、1 つまたは 2 つのグローバル ホット スペア ディスクを作成する場合、ホット スペア ディスクは、ホット スペア ディスクと同じ種類のディスクを使用するミラーリング ボリュームを表示する場合のみ表示されます。
ステップ 4 現在表示されているアレイが必要なものでない場合は、Alt を押した状態で N を押し、アダプタの別のアレイを表示します。
データがボリューム内のミラーリング ディスクで同期されたことを検証するには、[Consistency Check] コマンドを使用します。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 5 [Manage Array] ウィンドウで [Consistency Check] を選択します。
整合性検査では、バックグラウンドで read-read-compare アルゴリズムが実行されます。データの不整合が検出されると、不良ブロック テーブルにその情報が格納されます。
ボリューム(アレイ)は、あるコントローラまたはコンピュータからそのボリュームを削除し、別のコントローラまたはコンピュータにインストールした場合などに、非アクティブになることがあります。[Activate Array] オプションを使用すると、非アクティブなボリュームを再びアクティブにすることができます。このオプションは、選択されたボリュームが現在非アクティブな場合にのみ利用可能です。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 5 [Manage Array] ウィンドウで [Activate Array] を選択します。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 6 アレイを削除する場合は Y を押し、削除プロセスを中止する場合は N を押します。
しばらくすると、ユーティリティによりアレイが削除されます。別のアレイと 1 つまたは 2 つのホット スペア ディスクが存在する場合、BIOS はホット スペア ディスクが残りのボリュームと互換性があるかどうかを調べます。互換性がない場合(ディスクが小さすぎる、またはディスク タイプが異なる)、BIOS はこれらのホット スペア ディスクも削除します。
SAS2 BIOS CU を使用して、ドライブの LED を点滅させることにより、物理ディスク ドライブを特定し、識別できます。また、RAID ボリューム内のすべてのディスク ドライブの LED を点滅させることもできます(これらのディスク ドライブがディスク ラックに格納されている場合)。
新しいミラーリング ボリュームにディスク ドライブを追加すると、ディスク ドライブの LED が点滅します。ボリュームの作成が完了すると、LED の点滅が止まります。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [SAS Topology] を強調表示し、Enter を押します。
ステップ 3 [Device Identifier] カラムでディスクを選択し、Enter を押します。
ディスクの LED が、キーを押してディスクを停止するまで点滅します。
ステップ 4 [SAS Topology] ウィンドウの左側のカラムでボリュームを選択し、Enter を押してボリューム内のすべてのディスク ドライブを指定します。
ボリューム内のすべてのディスク ドライブ上の LED が、キーを押してこれらのディスク ドライブを停止するまで点滅します。
(注) 以前に説明したように、ファームウェア設定が正しく、ドライブがディスク ラックに格納されている場合は、ディスク ドライブの LED が点滅します。
ブート ディスクは [SAS Topology] ウィンドウで選択できます。コンピュータの次回起動時に、ファームウェアは ID 0 をスキャンするためにこのディスクを移動します。これによって、ディスクは新しいブート ディスクとなり、BIOS ブート デバイス オプションを設定したり、デバイスの追加および取り外しのときにブート デバイスを固定したりすることが容易になります。また、代替ブート デバイスを選択することもできます。BIOS がロード時に優先ブート デバイスを見つけることができない場合は、代替デバイスから起動が試行されます。
ステップ 2 [SAS Topology] オプションを選択します。デバイスが現在ブート デバイスとして指定されている場合は、図 4-8 で示されているように、[SAS Topology] ウィンドウの [Device Info] カラムに Boot という単語が表示されます。
図 4-8 [SAS Topology] ウィンドウのブート デバイス
デバイスが現在代替ブート デバイスとして指定されている場合は、[Device Info] カラムに Alt という単語が表示されます。
ステップ 3 ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、優先ブート ディスクを選択します。
ステップ 4 現在のブート ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、ブート指定子を削除します。
このコントローラでは、ブートとして指定されたディスクが存在しなくなります。
ステップ 5 新しいブート ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、ブート ディスクを変更します。
ステップ 6 ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で A を押し、代替ブート ディスクを選択します。
(注) ステップ 4 とステップ 5 を実行して、代替ブート デバイスをあるディスクから別のディスクに変更します。ただし、Alt を押した状態で B を押す代わりに、Alt を押した状態で A を押します。
この項では、LSI SAS2 BIOS Configuration Utility(SAS2 BIOS CU)を使用して統合ストライピング ボリュームを作成する方法について説明します。
LSI SAS2 BIOS CU は、統合 RAID ボリュームを簡単に設定および管理できる、メニュー操作のユーティリティ プログラムです。SAS2 BIOS CU を使用して、各 LSI SAS2 コントローラで 1 つまたは 2 つの統合ストライピング ボリュームを作成できます。各ボリュームは、2 ~ 10 個のドライブで構成できます。統合ストライピング ボリューム内のすべてのディスクは、同じ LSI SAS2 コントローラに接続されている必要があります。
統合ストライピング ボリュームでは異なるサイズのディスクを使用できますが、ボリューム内の最小のディスクによって、ボリューム内のすべてのディスクの論理的なサイズが決まります。ファームウェアは、より大きな容量のメンバ ディスクの余分な領域を使用しません。たとえば、2 つの 100 GB ディスクと 2 つの 120 GB ディスクで構成される統合ストライピング ボリュームを作成する場合、ファームウェアはボリュームの 120 GB の各ディスクで 100 GB しか使用しません。サポートされるストライプ サイズは 64 KB です。
統合ストライピング ボリュームの詳細については、「統合ストライピング」を参照してください。
各 LSI SAS2 コントローラでは、1 つまたは 2 つの統合 RAID ボリュームを設定できます。2 ボリューム設定の場合は、2 つの統合ストライピング(RAID 0)ボリューム、2 つのミラーリング ボリューム、または各タイプの 1 つのボリュームを使用できます。2 つのボリュームは、最大 14 個のディスク ドライブ(ミラーリング ボリューム用の 1 つまたは 2 つのホット スペア ディスクを含む)で構成できます。
統合ストライピング ボリュームを作成する場合は、次のガイドラインが適用されます。
• 統合ストライピング ボリューム内のすべての物理ディスクは、SATA(拡張コマンド セット サポートあり)または SAS(SMART サポートあり)のいずれかである必要があります。同じボリューム内で SAS ディスクと SATA ディスクを組み合わせることはできません。ただし、同じコントローラで SAS ディスクから構成されるボリュームと SATA ディスクから構成される別のボリュームを作成できます。
• ディスクは 512 バイト ブロックで構成し、リムーバブル メディアを使用しない必要があります。
• 統合ストライピング ボリュームは 2 ~ 10 個のディスクで構成する必要があります。統合ストライピング ボリュームはホット スペア ディスクをサポートしません。
図 4-7 で示されたような [Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
ステップ 3 [Create RAID 0 Volume] を選択します。
[Create New Array] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 カーソルを [RAID Disk] カラムに移動し、このカラムで [No entry](ディスクが、作成するボリュームの一部でないことを示します)と示された行を選択します。
ディスクを新しいアレイに追加するには、Space を押し、[No] を [Yes] に変更します。
ステップ 5 カーソルを別の行に移動し、Space を押して別のディスクをアレイに追加します。
ステップ 6 同様にディスクを追加し続け、必要な数のディスクを追加します。
ステップ 8 メニュー オプションで、[Save changes then exit this menu] を選択します。
しばらくすると、「processing」メッセージが表示され、 SAS2 BIOS CU が [Adapter Properties] ウィンドウに戻ります。新しいアレイの初期化がバックグラウンドで続行されます。
(注) 上記の手順を繰り返して別の統合ストライピング ボリュームを作成します(追加ディスクが必要であり、十分な追加ディスクが利用可能な場合)。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [RAID Properties] を選択します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示され、アレイとアレイ内の各ディスクに関する情報が示されます。
ステップ 4 現在表示されているアレイが必要なものでない場合は、Alt を押した状態で N を押し、アダプタの別のアレイを表示します。
ボリューム(アレイ)は、あるコントローラまたはコンピュータからそのボリュームを削除し、別のコントローラまたはコンピュータにインストールした場合などに、非アクティブになることがあります。[Activate Array] オプションを使用すると、非アクティブなボリュームを再びアクティブにすることができます。このオプションは、選択されたボリュームが現在非アクティブな場合にのみ利用可能です。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 5 [Manage Array] ウィンドウで [Activate Array] を選択します。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
矢印キーを使用して [RAID Properties] を選択し、Enter を押します。
[Select New Array Type] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [View Existing Array] を選択します。
[View Array] ウィンドウが表示されます。必要な場合は、Alt を押した状態で N を押し、このアダプタの別のアレイに切り替えます。
ステップ 5 アレイを削除する場合は Y を押し、削除プロセスを中止する場合は N を押します。
LSI SAS2 BIOS Configuration Utility を使用して、ドライブの LED を点滅させることにより、物理ディスク ドライブを特定し、識別できます。また、RAID ボリューム内のすべてのディスク ドライブの LED を点滅させることもできます(これらのディスク ドライブがディスク ラックに格納されている場合)。
新しいミラーリング ボリュームにディスク ドライブを追加すると、ディスク ドライブの LED が点滅します。ボリュームの作成が完了すると、LED の点滅が止まります。
[Adapter Properties] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [SAS Topology] を強調表示し、Enter を押します。
ステップ 3 [Device Identifier] カラムでディスクを選択し、Enter を押します。
ディスクの LED が、キーを押してディスクを停止するまで点滅します。
ステップ 4 [SAS Topology] ウィンドウの左側のカラムでボリュームを選択し、Enter を押してボリューム内のすべてのディスク ドライブを指定します。
ボリューム内のすべてのディスク ドライブ上の LED が、キーを押してこれらのディスク ドライブを停止するまで点滅します。
(注) 以前に説明したように、ファームウェア設定が正しく、ドライブがディスク ラックに格納されている場合は、ディスク ドライブの LED が点滅します。
ブート ディスクは [SAS Topology] ウィンドウで選択できます。コンピュータの次回起動時に、ファームウェアは ID 0 をスキャンするためにこのディスクを移動します。これによって、ディスクは新しいブート ディスクとなり、BIOS ブート デバイス オプションを設定したり、デバイスの追加および取り外しのときにブート デバイスを固定したりすることが容易になります。また、代替ブート デバイスを選択することもできます。BIOS がロード時に優先ブート デバイスを見つけることができない場合は、代替デバイスから起動が試行されます。
ステップ 2 [SAS Topology] オプションを選択します。デバイスが現在ブート デバイスとして指定されている場合は、[SAS Topology] ウィンドウの [Device Info] カラムに Boot という単語が表示されます(図 4-8 を参照)。
デバイスが現在代替ブート デバイスとして指定されている場合は、[Device Info] カラムに Alt という単語が表示されます。
ステップ 3 ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、優先ブート ディスクを選択します。
ステップ 4 現在のブート ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、ブート指定子を削除します。
このコントローラでは、ブートとして指定されたディスクが存在しなくなります。
ステップ 5 新しいブート ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で B を押し、ブート ディスクを変更します。
ステップ 6 ディスクにカーソルを移動し、Alt を押した状態で A を押し、代替ブート ディスクを選択します。
代替ブート デバイスをあるディスクから別のディスクに変更するには、ステップ 4 とステップ 5 を実行します。ただし、Alt を押した状態で B を押す代わりに、Alt を押した状態で A を押します。
すべてのモデルにサポートされている RAID コントローラは、「UCS サーバ内の RAID コントローラ」に記載されています。
サーバで使用されているデバイスについての記録がない場合は、システムのブートアップ時に画面上に表示されるメッセージから読み取ることができます。これらのメッセージには、サーバに搭載されているデバイスに関する情報が表示されます。
• 冗長ブートの一部として、搭載されているカードのモデル情報が表示されます。また、それらのカードの構成ユーティリティを起動するため、Ctrl を押した状態で H を押すように求めるプロンプトが表示されます。リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアを実行しているサーバの場合は、「リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアでの Quiet Boot のディセーブル化」も参照してください。
• メザニン型のカードがイネーブルになっている場合、それらのカードの設定を起動するため、Ctrl を押した状態で C を押すように求めるプロンプトが表示されます。
• カードのモデルは表示されていないが RAID 設定が存在する場合は、サーバでオンボード ICH10R コントローラが使用されています。また、このコントローラの構成ユーティリティを起動する Ctrl+M キーを押すプロンプトも表示されます。
CIMC ファームウェアおよび BIOS リリース 1.2(1)以降のリリースでは、Quiet Boot は削除され、必要ありません。リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアおよび BIOS を実行している場合、次の手順で Quiet Boot をディセーブルにすることができます。
ステップ 1 サーバをブートし、ブートアップ時に F2 キーの押下を求めるプロンプトが表示されるのを待ちます。
ステップ 2 プロンプトが表示されたら F2 キーを押し、BIOS Setup ユーティリティを起動します。
ステップ 3 BIOS セットアップ ユーティリティのメイン ページで、Quiet Boot を [Disabled] に設定します。これにより、起動時にシスコ ロゴ ウィンドウの代わりにデフォルト以外のメッセージ、プロンプト、および POST メッセージを表示できます。
ステップ 4 F10 を押して変更内容を保存し、ユーティリティを終了します。
ハード ドライブの RAID 設定を変更するには、ホスト OS 上にインストールしたホストベースのユーティリティを使用するか、サーバにインストールされている LSI オプションの ROM ベース ユーティリティを使用します。
サーバを起動し、Quiet Boot がディセーブルな場合(「リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアでの Quiet Boot のディセーブル化」を参照)、コントローラに関する情報と一緒にコントローラのオプション ROM ベース ユーティリティを起動するキーの組み合わせのプロンプトも表示されます。
冗長ブート時にコントローラに関するプロンプトが表示されるのを待ちます。
• LSI コントローラ カード ユーティリティのプロンプトは Ctrl+H キーです。
• メザニン型のコントローラ カードのプロンプトは Ctrl+C キーです。
• オンボード ICH10R コントローラ ユーティリティのプロンプトは Ctrl+M キーです。
(注) また、シスコでは C シリーズ サーバ用の Cisco Server Configuration Utility を開発しています。これはドライブの一部の RAID 設定のセットアップに役立ちます。このユーティリティは、新しいサーバとともに CD で出荷されます。Cisco.com から ISO をダウンロードすることもできます。このユーティリティのユーザ マニュアルについては、次の URL を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/unified_computing/ucs/sw/ucsscu/user/guide/20/SCUUG20.html
RAID コントローラを交換すると、コントローラに保存されている RAID 設定が失われます。次の手順を使用して、新しい RAID コントローラに RAID 設定を復元します。
ステップ 1 RAID コントローラを交換します。 を参照してください。
ステップ 2 シャーシ全体を交換する場合は、すべてのドライブを前のシャーシと同じ順序で新しいドライブ ベイに取り付けます。
ステップ 3 Quiet Boot がイネーブルになっている場合は、システム BIOS でディセーブルにします。「リリース 1.2(1) よりも前の CIMC ファームウェアでの Quiet Boot のディセーブル化」 を参照してください。
ステップ 4 サーバをリブートし、F を押すように求めるプロンプトが表示されるのを待ちます。
ステップ 5 次のプロンプトが画面に表示されたら、F を押します。
ステップ 6 次のメッセージが画面に表示されたら、(C 以外の)任意のキーを押して続行します。
ステップ 7 後続するウィンドウで、RAID 設定が正常にインポートされたことを確認します。
• 次のメッセージが表示されたら、設定は正常にインポートされています。ストレージ デバイスに LSI 仮想ドライブも表示されます。
• 次のメッセージが表示されたら、設定はインポートされていません。プロンプトが表示されたときに F を押すのが遅かった場合、この状態になることがあります。この場合、サーバをリブートして、F を押すように求めるプロンプトが表示されたらインポート操作を再実行します。