VLAN の設定

VLAN の前提条件

VLAN 設定時の前提条件と考慮事項を次に示します。

  • VLAN を作成する前に、VLAN トランキング プロトコル(VTP)を使用してネットワークのグローバルな VLAN 設定を維持するかどうかを決定する必要があります。

  • デバイスで多数の VLAN を設定し、ルーティングを有効にしない予定の場合は、Switch Database Management(SDM)機能を Access テンプレートに設定します。これにより、最大数のユニキャスト MAC アドレスをサポートするようにシステムリソースが設定されます。

  • VLAN グループに VLAN を追加できるようにするため、VLAN がデバイスに存在している必要があります。

VLAN の制約事項

次に、VLAN の制約事項を示します。

  • Per-VLAN Spanning-Tree(PVST)モードまたは Rapid PVST モードのスパニングツリープロトコル(STP)仮想ポートの数は、トランクの数にアクティブな VLAN の数を掛けて、アクセスポートの数を足した値に基づきます。

    STP 仮想ポート = トランク X トランク上のアクティブな VLAN + 非トランクポートの数。

    次の例について考えてみます。

    • スイッチに 40 個のトランクポート(各トランクに 100 個のアクティブな VLAN)と 8 個のアクセスポートがある場合、このスイッチの STP 仮想ポートの数は 40 X 100 + 8 = 4,008 です。

    • スイッチに 8 つのトランクポート(各トランクに 200 個のアクティブな VLAN)と 40 個のアクセスポートがある場合、このスイッチの STP 仮想ポートの数は 8 X 200 + 40 = 1,640 です

    STP 仮想ポートでサポートされている拡張性については、を参照してください。Cisco Catalyst 9300 シリーズ スイッチ データ シート

  • デバイスは、イーサネット ポート経由の VLAN トラフィック送信方式として IEEE 802.1Q トランキングをサポートします。

  • インターフェイス VLAN にはデフォルトですでに MAC アドレスが割り当てられています。インターフェイス VLAN の MAC アドレスは、mac-address コマンドを使用して上書きできます。このコマンドが、レイヤ 3 のインジェクトされたパケットを必要とする単一の SVI またはルータポートで設定されている場合、デバイス上の他のすべての SVI またはルーテッドポートも、MAC アドレスの最初の 4 つの最上位ビット(4MSB)で設定する必要があります。たとえば、SVI の MAC アドレスを xxxx.yyyy.zzzz に設定する場合、他のすべての SVI の MAC アドレスは xxxx.yyyy で始まるように設定します。レイヤ 3 のインジェクトされたパケットが使用されない場合、この制限は適用されません。


    (注)  


    これは、すべてのレイヤ 3 ポート、SVI、およびルーテッドポートに適用されます。これは GigabitEthernet0/0 ポートには適用されません。


  • インターフェイスの範囲がバンドルされると、VLAN インターフェイスの構成変更はポートチャネルでのみ行う必要があります。そうしないと、インターフェイスが一時停止します。

  • 接続先デバイスの MAC アドレスが学習されていないか削除されており、複数のポートが特定の VLAN にマッピングされている場合、デバイスで受信された traceroute 要求に対して複数の ICMP 応答が送信されます。

VLAN について

ここでは、VLAN に関する情報について説明します。

論理ネットワーク

VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、プロジェクト チーム、またはアプリケーションなどで論理的に分割されたスイッチド ネットワークです。VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、同じ LAN セグメントに物理的に配置されていないエンド ステーションもグループ化できます。どのようなデバイスポートでも VLAN に属することができ、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストのパケットは、その VLAN 内のエンドステーションだけに転送またはフラッディングされます。各 VLAN は 1 つの論理ネットワークと見なされ、VLAN に属さないステーション宛のパケットは、ルータまたはフォールバックブリッジングをサポートするデバイスを経由して伝送しなければなりません。スイッチ スタックでは、VLAN はスタック全体にまたがる複数のポートに設定できます。VLAN はそれぞれが独立した論理ネットワークと見なされるので、VLAN ごとに独自のブリッジ管理情報ベース(MIB)情報があり、スパニングツリーの独自の実装をサポートできます。

図 1. 論理的に定義されたネットワークとしての VLAN

VLAN は通常、IP サブネットワークに対応付けられます。たとえば、特定の IP サブネットに含まれるエンド ステーションはすべて同じ VLAN に属します。デバイス上のインターフェイスの VLAN メンバーシップは、インターフェイスごとに手動で割り当てます。この方法でデバイスインターフェイスを VLAN に割り当てた場合、これをインターフェイスベース(またはスタティック)VLAN メンバーシップと呼びます。

VLAN 間のトラフィックは、ルーティングする必要があります。

デバイスは、デバイス仮想インターフェイス(SVI)を使用して、VLAN 間でトラフィックをルーティングできます。VLAN 間でトラフィックをルーティングするには、SVI を明示的に設定して IP アドレスを割り当てる必要があります。

サポートされる VLAN

デバイスは、VTP クライアント、サーバー、およびトランスペアレントの各モードで VLAN をサポートしています。VLAN は、1 ~ 4094 の番号で識別します。VLAN 1 はデフォルト VLAN で、システム初期化中に作成されます。

最大 4094 の VLAN をデバイスに設定できます。ただし、すべての VLAN を同時にアクティブにできるわけではありません。

MSTP モードでは、任意の時点で 1000 のアクティブ VLAN を設定できます。

VLAN ID 1002 ~ 1005 は、トークンリングおよびファイバ分散データ インターフェイス(FDDI)VLAN 専用です。1002 ~ 1005 を除くすべての VLAN がユーザー設定のために使用できます。

VTP バージョン 1、バージョン 2、およびバージョン 3 の 3 つの VTP バージョンがあります。すべての VTP バージョンが標準および拡張範囲 VLAN の両方をサポートしますが、VTP バージョン 3 のみがデバイス伝播拡張範囲 VLAN 設定情報を実行します。拡張範囲 VLAN が VTP バージョン 1 および 2 で作成された場合、設定情報は伝播されません。デバイス上のローカル VTP データベースエントリも更新されませんが、拡張範囲 VLAN 設定情報が作成され、実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。

VLAN ポート メンバーシップ モード

VLAN に所属するポートは、メンバーシップ モードを割り当てることで設定します。メンバーシップ モードは、各ポートが伝送できるトラフィックの種類、および所属できる VLAN の数を指定します。

ポートが VLAN に所属すると、デバイスは VLAN 単位で、ポートに対応するアドレスを学習して管理します。

表 1. ポートのメンバーシップ モードとその特性

メンバーシップ モード

VLAN メンバーシップの特性

VTP の特性

スタティック アクセス

スタティック アクセス ポートは、手動で割り当てられ、1 つの VLAN だけに所属します。

VTP は必須ではありません。VTP にグローバルに情報を伝播させないようにする場合は、VTP モードをトランスペアレント モードに設定します。VTP に加入するには、別のデバイスまたはデバイススタックのトランクポートに接続されているデバイスまたはデバイススタック上に少なくとも 1 つのトランクポートが必要です。

トランク(IEEE 802.1Q):

  • IEEE 802.1Q:業界標準のトランキング カプセル化方式です。

デフォルトで、トランク ポートは拡張範囲 VLAN を含むすべての VLAN のメンバです。ただし、メンバーシップは許可 VLAN リストを設定して制限できます。また、プルーニング適格リストを変更して、リストに指定したトランク ポート上の VLAN へのフラッディング トラフィックを阻止することもできます。

VTP を推奨しますが、必須ではありません。VTP は、ネットワーク全体にわたって VLAN の追加、削除、名前変更を管理することにより、VLAN 設定の整合性を維持します。VTP はトランクリンクを通じて他のデバイスと VLAN コンフィギュレーション メッセージを交換します。

音声 VLAN

音声 VLAN ポートは、Cisco IP Phone に接続し、電話に接続されたデバイスからの音声トラフィックに 1 つの VLAN を、データ トラフィックに別の VLAN を使用するように設定されたアクセス ポートです。

VTP は不要です。VTP は音声 VLAN に対して無効です。

VLAN コンフィギュレーション ファイル

VLAN ID 1 ~ 1005 の設定は vlan.dat ファイル(VLAN データベース)に書き込まれます。この設定を表示するには、show vlan 特権 EXEC コマンドを入力します。vlan.dat ファイルはフラッシュ メモリに格納されます。VTP モードがトランスペアレント モードの場合、それらの設定もデバイスの実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。

デバイススタックでは、スタック全体が同一の vlan.dat ファイルと実行コンフィギュレーションを使用します。一部のデバイスでは、vlan.dat ファイルがアクティブデバイスのフラッシュメモリに保存されます。

さらに、インターフェイス コンフィギュレーション モードを使用して、ポートのメンバーシップ モードの定義、VLAN に対するポートの追加および削除を行います。これらのコマンドの実行結果は、実行コンフィギュレーション ファイルに書き込まれます。このファイルを表示するには、show running-config 特権 EXEC コマンドを入力します。

VLAN および VTP 情報(拡張範囲 VLAN 設定情報を含む)をスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存して、デバイスを再起動すると、デバイスの設定は次のように選択されます。

  • スタートアップ コンフィギュレーションおよび VLAN データベース内の VTP モードがトランスペアレントで、VLAN データベースとスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの VTP ドメイン名が一致する場合は、VLAN データベースが無視され(クリアされ)、スタートアップ コンフィギュレーション ファイル内の VTP および VLAN 設定が使用されます。VLAN データベース内の VLAN データベース リビジョン番号は変更されません。

  • スタートアップ コンフィギュレーション内の VTP モードまたはドメイン名が VLAN データベースと一致しない場合、VLAN ID 1 ~ 1005 のドメイン名、VTP モード、および VTP 設定には VLAN データベース情報が使用されます。

  • VTP バージョン 1 および 2 では、VTP モードがサーバである場合、VLAN ID 1 ~ 1005 のドメイン名と VLAN 設定で VLAN データベース情報が使用されます。VTP バージョン 3 は、VLAN 1006 ~ 4094 もサポートします。


(注)  


スイッチの設定をリセットする前に、write erase コマンドを使用して、必ずコンフィギュレーション ファイルと一緒に vlan.dat ファイルを削除してください。これにより、リセット時にスイッチが正しく再起動します。


標準範囲 VLAN 設定時の注意事項

標準範囲 VLAN は、ID が 1 ~ 1005 の VLAN です。

ネットワーク内で標準範囲 VLAN を作成または変更する場合には、次の注意事項に従ってください。

  • 標準範囲 VLAN は、1 ~ 1001 の番号で識別します。VLAN 番号 1002 ~ 1005 は、トークンリングおよび FDDI VLAN 専用です。

  • VLAN 1 ~ 1005 の VLAN 設定は、常に VLAN データベースに格納されます。VTP モードがトランスペアレントモードの場合、VTP と VLAN の設定もデバイスの実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。

  • デバイスが VTP サーバーモードまたは VTP トランスペアレントモードの場合は、VLAN データベース内の VLAN 2 ~ 1001 の設定を追加、変更、または削除できます。(VLAN ID 1 および 1002 ~ 1005 は自動作成され、削除できません)。

  • VLAN を作成する前に、デバイスを VTP サーバーモードまたは VTP トランスペアレントモードにする必要があります。デバイスが VTP サーバーである場合には、VTP ドメインを定義する必要があります。VTP ドメインを定義しないと、VTP は機能しません。

  • デバイスは、トークンリングまたは FDDI メディアをサポートしません。デバイスは FDDI、FDDI-Net、TrCRF、または TrBRF トラフィックを転送しませんが、 VTP を介して VLAN 設定を伝播します。

  • 固定数のスパニング ツリー インスタンスがデバイスでサポートされています(最新情報については、『Cisco Catalyst 9300 Series Switches Data Sheet』を参照)。デバイスのアクティブな VLAN 数が、サポートされているスパニング ツリー インスタンス数より多い場合でも、スパニングツリーはサポートされている数の VLAN でのみ有効になり、残りの VLAN ではスパニングツリーは無効になります。

    デバイス上の使用可能なスパニングツリー インスタンスをすべて使い切ってしまった後に、VTP ドメインの中にさらに別の VLAN を追加すると、そのデバイス上にスパニングツリーが稼働しない VLAN が生成されます。そのデバイスのトランクポート上でデフォルトの許可リスト(すべての VLAN を許可するリスト)が設定されていると、すべてのトランクポート上に新しい VLAN が割り当てられます。ネットワークトポロジによっては、新しい VLAN 上で、切断されないループが生成されることがあります。特に、複数の隣接デバイスでスパニングツリー インスタンスをすべて使用してしまっている場合には注意が必要です。スパニングツリー インスタンスの割り当てを使い果たしたデバイスのトランクポートに許可リストを設定することにより、このような可能性を防ぐことができます。

    デバイス上の VLAN の数がサポートされているスパニングツリー インスタンスの最大数を超える場合、デバイス上に IEEE 802.1s Multiple STP(MSTP)を設定して、複数の VLAN を単一のスパニングツリー インスタンスにマッピングすることを推奨します。

拡張範囲 VLAN 設定時の注意事項

拡張範囲 VLAN は、ID が 1006 ~ 4094 の VLAN です。

拡張範囲 VLAN を作成するときは次の注意事項に従ってください。

  • 拡張範囲の VLAN ID は、デバイスが VTP バージョン 3 を実行していない場合は VLAN データベースに保存されず、VTP で認識されません。

  • プルーニング適格範囲に拡張範囲 VLAN を含めることはできません。

  • VTP バージョン 1 または 2 では、グローバル コンフィギュレーション モードで、VTP モードをトランスペアレントに設定できます。VTP トランスペアレントモードでデバイスが始動するように、この設定をスタートアップ コンフィギュレーションに保存する必要があります。このようにしないと、デバイスをリセットした場合に、拡張範囲 VLAN 設定が失われます。VTP バージョン 3 で拡張範囲 VLAN を作成する場合は、VTP バージョン 1 または 2 に変更できません。

  • スイッチ スタックでは、スタック全体が同一の実行コンフィギュレーションと保存されているコンフィギュレーションを使用しており、拡張範囲 VLAN 情報はスタック全体で共有されます。

VLAN の設定方法

ここでは、標準範囲 VLAN および拡張範囲 VLAN の設定について説明します。

標準範囲 VLAN の設定方法

VLAN データベースに新しい標準範囲 VLAN を作成したり、VLAN データベース内の既存の VLAN を変更したりする場合、次のパラメータを設定できます。

  • VLAN ID

  • VLAN 名

  • VLAN タイプ

    • イーサネット

    • Fiber Distributed Data Interface [FDDI]

    • FDDI ネットワーク エンティティ タイトル [NET]

    • TrBRF または TrCRF

    • トークンリング

    • トークンリング Net

  • VLAN ステート(アクティブまたは中断)

  • Security Association Identifier(SAID)

  • TrBRF VLAN のブリッジ識別番号

  • FDDI および TrCRF VLAN のリング番号

  • TrCRF VLAN の親 VLAN 番号

  • TrCRF VLAN のスパニングツリー プロトコル(STP)タイプ

  • ある VLAN タイプから別の VLAN タイプに変換するときに使用する VLAN 番号

vlan.dat ファイルを手動で削除しようとすると、VLAN データベースに不整合が生じる可能性があります。VLAN 設定を変更する場合は、この項の手順に従ってください。

イーサネット VLAN の作成または変更

始める前に

VTP バージョン 1 および 2 でデバイスが VTP トランスペアレントモードの場合は、1006 を超える VLAN ID を割り当てることができますが、それらを VLAN データベースに追加できません。

デバイスは、イーサネット インターフェイスだけをサポートしています。FDDI およびトークンリング VLAN は、ローカルではサポートされないので、FDDI およびトークンリングメディア固有の特性は、他のデバイスに対する VTP グローバルアドバタイズにのみ設定します。

このデバイスはトークンリング接続をサポートしていませんが、トークンリング接続を行っているリモートデバイスを、サポート対象デバイスのうちの 1 台から管理できます。VTP バージョン 2 が稼働しているデバイスは、次のトークンリング VLAN に関する情報をアドバタイズします。

  • トークンリング TrBRF VLAN

  • トークンリング TrCRF VLAN

手順
  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

vlan vlan-id

例:

Device(config)# vlan 20

VLAN ID を入力して、VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。新規の VLAN ID を入力して VLAN を作成するか、または既存の VLAN ID を入力してその VLAN を変更します。

(注)  

 

このコマンドで指定できる VLAN ID 範囲は 1 ~ 4094 です。

ステップ 3

name vlan-name

例:

Device(config-vlan)# name test20

(任意)VLAN の名前を入力します。VLAN 名を指定しなかった場合には、デフォルトとして、VLAN という語の後ろに先行ゼロを含めた vlan-id 値が付加されます。たとえば、VLAN 4 のデフォルトの VLAN 名は VLAN0004 になります。

次の追加 VLAN コンフィギュレーション コマンド オプションが使用可能です。

  • are:この VLAN の All-Route Explorer(ARE)ホップの最大数を設定します。

  • backupcrf:VLAN のバックアップ コンセントレータ リレー機能(CRF)モードをイネーブルまたはディセーブルにします。

  • bridge:FDDI-Net またはトークン リング ネット タイプの VLAN にブリッジ番号の値を設定します。

  • exit:変更を適用し、リビジョン番号を増分して、終了します。

  • media:VLAN のメディア タイプを設定します。

  • no:コマンドまたはデフォルトを拒否します。

  • parent:FDDI の親 VLAN やトークン リング タイプの VLAN に ID の値を設定します。

  • remote-span:リモート SPAN VLAN を設定します。

  • ring:FDDI またはトークン リング タイプの VLAN にリング番号値を設定します。

  • said:IEEE 802.10 SAID の値を設定します。

  • shutdown:VLAN スイッチングをシャットダウンします。

  • state:運用上の VLAN ステートを実行中または停止中に設定します。

  • ste:VLAN のスパニングツリー エクスプローラ(STE)のホップの最大数を設定します。

  • stp:VLAN のスパニングツリー特性を設定します。

ステップ 4

media { ethernet | fd-net | fddi | tokenring | trn-net }

例:

Device(config-vlan)# media ethernet

VLAN のメディア タイプを設定します。コマンド オプションは次のとおりです。

  • ethernet:VLAN のメディア タイプをイーサネットに設定します。

  • fd-net:VLAN のメディア タイプを FDDI-net に設定します。

  • fddi:VLAN のメディア タイプを FDDI に設定します。

  • tokenring:VLAN メディア タイプをトークン リングに設定します。

  • trn-net:VLAN メディア タイプをトークン リング ネットに設定します。

ステップ 5

end

例:

Device(config)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

end

例:

Device(config)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show vlan { name vlan-name | id vlan-id}

例:

Device# show vlan name test20
or
Device# show vlan id 20

入力を確認します。

VLAN の削除

VTP サーバモードのデバイスから VLAN を削除すると、VTP ドメイン内のすべてのデバイスの VLAN データベースから、その VLAN が削除されます。VTP トランスペアレントモードのデバイスから VLAN を削除した場合、その特定のデバイス上に限り VLAN が削除されます。

イーサネット VLAN 1 および FDDI、またはトークンリング VLAN 1002 ~ 1005 の、メディア タイプ別のデフォルト VLAN は削除できません。


注意    


VLAN を削除すると、その VLAN に割り当てられていたすべてのポートが非アクティブになります。これらのポートは、新しい VLAN に割り当てられるまで、元の VLAN に(非アクティブで)対応付けられたままです。


手順
  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

パスワードを入力します(要求された場合)。

ステップ 2

configure terminal

例:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no vlan vlan-id

例:

Device(config)# no vlan 4

VLAN ID を入力して、VLAN を削除します。

ステップ 4

end

例:

Device(config)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show vlan brief

例:

Device# show vlan brief

VLAN が削除されたことを確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:

Device# copy running-config startup-config 

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN へのスタティック アクセス ポートの割り当て

VTP をディセーブルにすることによって(VTP トランスペアレント モード)、VTP に VLAN 設定情報をグローバルに伝播させずに、スタティック アクセス ポートを VLAN に割り当てることができます。

存在しない VLAN にインターフェイスを割り当てると、新しい VLAN が作成されます

手順
  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

パスワードを入力します(要求された場合)。

ステップ 2

configure terminal

例:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

interface interface-id

例:

Device(config)# interface gigabitethernet2/0/1

VLAN に追加するインターフェイスを入力します。

ステップ 4

switchport mode access

例:

Device(config-if)# switchport mode access

ポート(レイヤ 2 アクセス ポート)の VLAN メンバーシップ モードを定義します。

ステップ 5

switchport access vlan vlan-id

例:

Device(config-if)# switchport access vlan 2

VLAN にポートを割り当てます。指定できる VLAN ID の範囲は 1 ~ 4094 です。

ステップ 6

end

例:

Device(config-if)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show running-config interface interface-id

例:

Device# show running-config interface gigabitethernet2/0/1

インターフェイスの VLAN メンバーシップ モードを確認します。

ステップ 8

show interfaces interface-id switchport

例:

Device# show interfaces gigabitethernet2/0/1 switchport

表示された [Administrative Mode] フィールドおよび [Access Mode VLAN] フィールドの設定を確認します。

ステップ 9

copy running-config startup-config

例:

Device# copy running-config startup-config 

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

拡張範囲 VLAN の設定方法

サービス プロバイダーは拡張範囲 VLAN を使用することにより、インフラストラクチャを拡張して、多数の顧客に対応できます。拡張範囲 VLAN ID は、VLAN ID が許可されている switchport コマンドで使用できます。

VTP バージョン 1 または 2 での拡張範囲 VLAN の設定は VLAN データベースに格納されません。ただし、VTP モードがトランスペアレントであるため、デバイスの実行コンフィギュレーション ファイルに格納されます。また、設定をスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存できます。VTP バージョン 3 で作成された拡張範囲 VLAN は、VLAN データベースに保存されます。

拡張範囲 VLAN については MTU サイズ、プライベート VLAN、およびリモート SPAN 設定ステートしか変更できません。残りのすべての特性はデフォルト状態のままでなければなりません。

拡張範囲 VLAN の作成

手順
  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

パスワードを入力します(要求された場合)。

ステップ 2

configure terminal

例:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

vlan vlan-id

例:

Device(config)# vlan 2000
Device(config-vlan)#

拡張範囲 VLAN ID を入力して、VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる範囲は 1006 ~ 4094 です。

ステップ 4

remote-span

例:

Device(config-vlan)# remote-span

(任意)RSPAN VLAN として VLAN を設定します。

ステップ 5

exit

例:

Device(config-vlan)# exit
Device(config)# 

コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 6

end

例:

Device(config)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

show vlan id vlan-id

例:

Device# show vlan id 2000

VLAN が作成されたことを確認します。

ステップ 8

copy running-config startup-config

例:

Device# copy running-config startup-config 

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

VLAN のモニタリング

表 2. 特権 EXEC 表示コマンド

コマンド

目的

show interfaces [ vlan vlan-id]

デバイス上に設定されたすべてのインターフェイスまたは特定の VLAN の特性を表示します。

show vlan [ access-map name | brief | dot1q { tag native } | filter [ access-map | vlan ] | group [ group-name name ] | id vlan-id | ifindex | mtu | name name | private-vlan remote-span | summary ]

デバイス上のすべての VLAN または特定の VLAN のパラメータを表示します。次のコマンド オプションが使用可能です。

  • access-map:VLAN アクセスマップを表示します。

  • brief:VTP VLAN のステータス概要を表示します。

  • dot1q:dot1q パラメータを表示します。

  • filter:VLAN フィルタ情報を表示します。

  • group:VLAN グループをグループ名と使用可能な接続済みの VLAN と一緒に表示します。

  • id:識別番号別に VTP VLAN ステータスを表示します。

  • ifindex:SNMP ifIndex を表示します。

  • mtu:VLAN MTU 情報を表示します。

  • name:指定された名前の VTP VLAN 情報を表示します。

  • private-vlan:プライベート VLAN 情報を表示します。

  • remote-span:リモート SPAN VLAN を表示します。

  • summary:VLAN 情報の要約を表示します。

(注)  

 

デバイスの CLI に表示される private-vlan コマンドオプションはサポートされません。

次の作業

VLAN を設定したら、次の項目を設定できます。

  • VLAN トランキング プロトコル(VTP)

  • VLAN トランク

  • プライベート VLAN

  • 音声 VLAN

その他の参考資料

関連資料

関連項目 マニュアル タイトル

この章で使用するコマンドの完全な構文および使用方法の詳細。

Command Reference (Catalyst 9300 Series Switches)

標準および RFC

標準/RFC タイトル

RFC 1573

Evolution of the Interfaces Group of MIB-II

RFC 1757

Remote Network Monitoring Management

RFC 2021

SNMPv2 Management Information Base for the Transmission Control Protocol using SMIv2

VLAN の機能履歴

次の表に、このモジュールで説明する機能のリリースおよび関連情報を示します。

これらの機能は、特に明記されていない限り、導入されたリリース以降のすべてのリリースで使用できます。

リリース

機能

機能情報

Cisco IOS XE Everest 16.5.1a

VLAN

VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、プロジェクト チーム、またはアプリケーションなどで論理的に分割されたスイッチド ネットワークです。VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、同じ LAN セグメントに物理的に配置されていないエンド ステーションもグループ化できます。

Cisco IOS XE Gibraltar 16.11.1

スパニング ツリー インスタンスの数の増加のサポート。

このリリース以降、PVST+ または Rapid PVST+ モードでは、デバイスまたはデバイススタックは最大 256 のスパニングツリー インスタンスをサポートします。

Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよびソフトウェアイメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、https://cfnng.cisco.com/ に進みます。