スイッチの初期設定、スイッチの IP アドレスの割り当て、および電源情報については、Cisco.com にあるスイッチのクイック スタート ガイドを参照してください。
この章の内容は、次のとおりです。
ここでは、設置の基本的な注意事項と警告事項について説明します。インストレーション手順を開始する前に、ここに記載されている内容をお読みください。警告の各国語版は、Cisco.com で提供されている『Regulatory Compliance and Safety Information』ガイドに記載されています。
![]() 警告 | 電力系統に接続された装置で作業する場合は、事前に、指輪、ネックレス、腕時計などの装身具を外してください。金属は電源やアースに接触すると、過熱して重度のやけどを引き起こしたり、金属類が端子に焼き付いたりすることがあります。ステートメント 43 |
![]() 警告 | 他の装置の上にシャーシを積み重ねないでください。シャーシが落下すると、大けがをしたり、装置が損傷したりすることがあります。ステートメント 48 |
![]() 警告 | セントラル オフィス環境で使用するイーサネット ケーブルにはシールドが必要です。ステートメント 171 |
![]() 警告 | 雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行ったりしないでください。ステートメント 1001 |
![]() 警告 | 設置手順を読んでから、システムを電源に接続してください。ステートメント 1004 |
![]() 警告 | クラス 1 レーザー製品です。ステートメント 1008 |
![]() 警告 | この装置は、立ち入りが制限された場所への設置を前提としています。立ち入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。ステートメント 1017 |
![]() 警告 | いつでも装置の電源を切断できるように、プラグおよびソケットにすぐ手が届く状態にしておいてください。ステートメント 1019 |
![]() 警告 | 必ず銅の導体を使用してください。ステートメント 1025 |
![]() 警告 | この装置には複数の電源装置接続が存在する場合があります。すべての接続を取り外し、装置の電源を遮断する必要があります。ステートメント 1028 |
![]() 警告 | この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030 |
![]() 警告 | 本製品の最終処分は、各国のすべての法律および規制に従って行ってください。ステートメント 1040 |
![]() 警告 | システムの過熱を防ぐため、周囲温度が推奨範囲の最大値である 113 °F(45 °C)度を超える場所ではシステムを使用しないでください。ステートメント 1047 |
![]() 警告 | 装置は地域および国の電気規則に従って設置する必要があります。ステートメント 1074 |
![]() 警告 | 通気を妨げないように、通気口の周囲に 3 インチ(7.6 cm)以上のスペースを確保してください。ステートメント 1076 |
![]() (注) | この製品の接地アーキテクチャは、DC 絶縁(DC-I)です。 |
スイッチの設置場所を決める場合は、次の注意事項が守られていることを確認してください。
ケーブルがラジオ、電線、蛍光灯などの電気ノイズ源から離れていること。また、ケーブルを損傷する可能性のある他の装置から離して安全に配線してください。
オプションの 1100 W 電源モジュール(PWR-C1-1100WAC=)を使用する場合は、スイッチをラックに搭載してから電源モジュールを取り付けます。
スイッチの周囲や通気口のエアーフローが妨げられないこと。
装置周辺の温度が 45 °C(113 °F)を超えないこと。閉じたラックまたはマルチラックにスイッチを設置する場合は、周辺温度が室温より高くなることがあります。
ファンやブロワーなどの冷却機構は、埃やその他の粒子が吸い込まれ、シャーシ内に汚れが蓄積し、システムの故障の原因となることがあります。この装置は、できるだけ埃や導電性の異物(建設作業などによる金属薄片など)のない環境に設置する必要があります。
出荷ボックスには、注文したスイッチ モデルと設置に必要なその他のコンポーネントが入っています。一部のコンポーネントは、注文によって任意選択できます。
![]() (注) | 次のものがあることを確認します。欠品または損傷品が見つかった場合は、製品の購入代理店まで問い合わせてください。次のものがあることを確認します。欠品または損傷品が見つかった場合は、製品の購入代理店まで問い合わせてください。 |
1 |
オプションのネットワーク モジュールを備えた Cisco Catalyst 9300 シリーズ スイッチ1(電源装置およびファン モジュールは表示されていません) |
9 |
No.8 プラス フラットヘッド ネジ X 8 |
2 |
AC 電源コード |
10 |
ケーブル ガイド |
3 |
製品マニュアルおよび準拠マニュアル |
11 |
M4.0 x 20mm プラスなべネジ |
4 |
ゴム製の脚× 4 |
12 |
(オプション)RJ-45 コンソール ケーブル1 |
5 |
アース ラグ用ネジおよびリング ターミナル |
13 |
(オプション)USB コンソール ケーブル1 |
6 |
19 インチ用マウント ブラケット× 2 |
14 |
(オプション)StackWise ケーブル(0.5m、1m、3m)1 |
7 |
No.12 なべネジ X 4 |
15 |
(オプション)StackPower ケーブル(0.3m または 1.5m)1 |
8 |
No.10 なべネジ X 4 |
ラック、壁面、卓上、または棚にスイッチを設置する前に、スイッチに電源を投入し、POST が正常に実行されることを確認します。
スイッチに電源を供給するには、AC 電源コードの一端をスイッチの AC 電源コネクタに接続し、もう一端を AC 電源コンセントに接続します。
スイッチの電源を入れると、POST が開始され、スイッチの正常動作を確認するためのテストが実行されます。テスト中に LED が点滅することがあります。POST は約 1 分で終了します。 SYST LED はグリーンに点滅し、その他の LED はグリーンに点灯したままです。
スイッチで POST が正常に終了すると、SYST LED がグリーンに点灯したままになります。RPS LED はしばらくの間グリーンに点灯した後、やがてスイッチの動作状態を反映します。その他の LED は、いったん消灯してからスイッチの動作状態を表します。スイッチが POST に失敗すると、SYST LED はオレンジに点灯します。
POST エラーは通常、修復不能です。スイッチが POST に失敗する場合は、シスコ テクニカル サポートに連絡してください。
POST に成功したら、スイッチから電源コードを取り外し、ラック、壁面、卓上、または棚に設置します。
RPS が設定されている場合は、スイッチと RPS を別々の AC 電源に接続してください。詳細については、Cisco RPS のマニュアルを参照してください。
![]() (注) | スイッチに RPS を接続する場合は、RPS をスタンバイ モードにします。正常動作時に RPS をアクティブ モードに設定します。 |
![]() 警告 | 次のシスコの外部電源システムのみをスイッチに接続してください。 Cisco XPS 2200 ステートメント 387 |
Cisco Catalyst 9300 スイッチは、データ スタッキングを使用して帯域幅を共有できます。
スタック内のスイッチどうしを接続する前に、スタック構成に関する次の注意事項を確認してください。
スイッチおよびオプションの電源モジュールのサイズ。1100 W 電源モジュールは他のモジュールよりも長さがあります。同じ電源モジュールを搭載したスイッチでスタックを構成すると、スイッチどうしの接続が簡単になります。
次の例は、付属の 0.5 m StackWise ケーブルを使用した推奨構成です。この例では、スタック内のスイッチは垂直ラックまたは卓上に設置されています。この構成で冗長接続機能が可能になります。この構成例では、付属している 0.5 m の StackWise ケーブルを使用しています。この例では、冗長接続を実現するフルリング構成を示しています。
次の例は、スイッチを横に並べて設置する場合の推奨構成です。1 m および 3 m の StackWise ケーブルを使用してスイッチを接続します。この構成で冗長接続機能が可能になります。
ここでは、データ スタックの帯域幅とデータ スタックの区分について図示しながら説明します。図は、全帯域幅と冗長性を備えた StackWise ケーブル接続を実現する、スイッチのデータ スタックを示しています。
この図は、StackWise ケーブル接続が不完全なスイッチのスタック例を示しています。このようなスタックでは、帯域幅を半分しか使用できません。また、接続の冗長性も確保されません。
以下の図はいずれも、フェールオーバー状態のスイッチのデータ スタックを示します。次の図では、リンク 2 の StackWise ケーブルが不良です。したがって、このスタック構成では帯域幅を半分しか使用できず、接続の冗長性も確保されません。
次の図では、リンク 2 が不良です。したがって、このスタックは 2 つのスタックに分離し、最上部と最下部のスイッチがこのスタックの中でアクティブ スイッチになります。最下部のスイッチがメンバー(アクティブ スイッチでもなく、スタンバイ スイッチでもないスイッチ)の場合、このスイッチはリロードされます。
スタック内のスイッチに電源を投入する前に、次の注意事項を確認してください。
スイッチの電源を切らずにスタックを変更した場合、次の結果が発生する可能性があります。
動作している 2 つの部分リング スタックを、スタック ケーブルを使用して互いに接続している場合、スタックのマージが発生することがあります。この状況では、スタック全体(スタックにあるすべてのスイッチ)がリロードされます。
![]() (注) | これらの結果は、スイッチがどのように接続されているかによって異なります。スタックを分割せずに、複数台のスイッチをスタックから切り離すことができます。 |
スタックの再選定が発生する条件や、アクティブ スイッチの手動選択が必要になる条件については、Cisco.com の次の URL で、スタッキング ソフトウェアのコンフィギュレーション ガイドを参照してください:http://www.cisco.com/go/c9300。
電源の共有または冗長性の目的で、StackPower スタックを構成できます。電力供給モードでは、スタック内のすべての電源の電力が集約され、スタック メンバーに分配されます。
冗長モードでは、スタックの電力バジェットの合計を算出するときに、最大電源のワット数は含まれません。この電力は予備として確保されており、いずれかの電源が故障した場合にスイッチおよび割り当てられている装置に対して電力を保持するために使用します。ある電源が故障すると、StackPower のモードは電力共有になります。
![]() (注) | Cisco Catalyst 9300 シリーズ スイッチの構成には、電力共有モードが推奨されます。 |
スイッチの電力スタックを管理するための一般的な概念と手順については、Cisco.com で提供されているソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ここでは、StackPower スタック構成にする場合のケーブル接続方法の推奨例について説明します。StackPower ケーブルは 2 種類あります。
このケーブルには 2 種類の長さのものがあります。
部品番号 | ケーブル タイプ | 長さ |
---|---|---|
CAB-SPWR-30CM | StackPower ケーブル | 0.3 m |
CAB-SPWR-150CM | StackPower ケーブル | 1.5 m |
この図は、付属の 0.3 m の StackPower ケーブルと 1.5 m のケーブルの両方を使用したリング型の構成を示しています。後述の例では、スイッチは垂直ラックまたは卓上に設置されています。
次の図に、スター トポロジで接続した 9 個のスイッチを示します。
以下の図はそれぞれ、フェールオーバー状態のスイッチの StackPower スタックです。
この図では、StackPower ケーブル 2 が不良です。したがって、このスタックでは冗長性が提供されません。
この図では、センター スイッチの StackPower ポート B が故障しており、このスタックが 2 つのスタックに分かれています。上部の 2 台のスイッチは電力を共有し、下部のスイッチは別スタックになっています。
19 インチ ラック以外のラックにスイッチを設置する場合は、スイッチの付属品ではないブラケット キットが必要です。
![]() 警告 |
5 |
24 インチ ブラケット(RACK-KIT-T1=) |
||
3 |
ETSI ブラケット(RACK-KIT-T1=) |
![]() |
ステップ 1 | スイッチを卓上または棚に設置する場合は、マウントキットの中からゴム製の脚が付いた粘着ストリップを取り出します。 |
ステップ 2 | シャーシ底面の 4 個の丸い刻み込みにゴム製の脚を 4 つ取り付けます。 |
ステップ 3 | AC 電源近くの卓上または棚にスイッチを置きます。 |
ステップ 4 | スイッチの設置が完了したら、スイッチの設定の詳細について、After Switch Installationを参照してください。 |
Configure the switch. For more information, see スイッチのセットアップ.
Connect to the stack ports.
Install the power cord retainer (optional).
Connect to the front-panel ports.
StackWise ケーブルを接続する前に、スイッチのデータ スタックのプランニングを確認します。スイッチの相互接続には必ずシスコ認定の StackWise ケーブルを使用してください。
StackPower ケーブルを接続する前に、スイッチのデータ スタックのプランニングを確認します。スイッチの相互接続には必ずシスコ認定の StackWise ケーブルを使用してください。誤った構成を防止するため、スイッチ側の StackPower ポートにはキーとカラー帯が設けられ、これが StackPower ケーブル コネクタ側のキーとカラー帯に一致するようになっています。
ステップ 1 | StackPower のケーブルのコネクタのダスト カバーを外します。 | ||
ステップ 2 | 緑の帯のケーブル端を、最初のスイッチの StackPower ポートに接続します。コネクタを正しい位置に合わせて、スイッチの背面パネルの StackPower ポートに挿入します。 | ||
ステップ 3 | 黄色の帯のケーブル端を、StackPower 電力共有の相手となる別のスイッチに接続します。 | ||
ステップ 4 | 非脱落型ネジを手で締めて、StackPower ケーブル コネクタを固定します。
|
ネットワーク モジュールの詳細については、以下の各項を参照してください。
SFP、SFP+、QSFP+ 各モジュールの詳細については、以下の各項を参照してください。
スイッチの 10/100/1000 ポートの設定は、接続先装置の速度で動作するように変更されます。接続先のポートが自動ネゴシエーションをサポートしていない場合は、速度およびデュプレックスのパラメータを手動で設定できます。自動ネゴシエーション機能のない装置または手動で速度とデュプレックスのパラメータが設定されている装置に接続すると、パフォーマンスの低下やリンク障害が発生することがあります。
スイッチの自動ネゴシエーション機能と Auto-MDIX 機能は、デフォルトでイネーブルになっています。
自動ネゴシエーション機能を利用すると、接続先装置の速度で動作するようにスイッチ ポートの設定が変化します。接続先の装置が自動ネゴシエーションをサポートしていない場合は、スイッチ インターフェイスの速度とデュプレックスのパラメータを手動で設定できます。
Auto-MDIX 機能を利用するとスイッチで銅線イーサネット接続に必要なケーブル タイプが検出され、それに応じてインターフェイスが設定されます。
10/100/1000 PoE+ ポートおよび Cisco UPOE ポートには、10/100/1000 ポートの接続の説明にあるものと同様な自動ネゴシエーション設定およびケーブル要件があります。これらのポートは、PoE、PoE+、または Cisco UPOE のインライン パワーを提供できます。
PoE インライン パワーは、IEEE 802.3af 規格に準拠した装置のほか、Cisco 独自規格の Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントをサポートします。各ポートは最大 15.4 W の PoE 電力を供給できます。PoE+ インライン パワーは、IEEE 802.3at 規格に準拠した装置をサポートし、すべてのスイッチ ポートに対して 1 ポートあたり最大 30W の PoE+ 電力を供給します。
24 ポートおよび 48 ポート スイッチで PoE、PoE+、および Cisco UPOE をサポートするために必要な電源モジュールについては、「電源モジュール」を参照してください。
![]() 警告 | 絶縁されていない金属接点、導体、または端子を Power over Ethernet(PoE)回路の相互接続に使用すると、電圧によって感電事故が発生することがあります。危険性を認識しているユーザまたは保守担当者だけに立ち入りが制限された場所を除いて、このような相互接続方式を使用しないでください。立ち入りが制限された場所とは、特殊な工具、錠と鍵、またはその他のセキュリティ手段を使用しないと入れない場所を意味します。ステートメント 1072 |
![]() 警告 | Voice over IP(VoIP)サービスおよび緊急コール サービスは、電源障害や停電が発生している場合は機能しません。電源が復旧した後、VoIP および緊急コール サービスへ再びアクセスできるように機器のリセットまたは再設定をする必要がある場合があります。米国では、この緊急番号は 911 です。国内の緊急番号を確認しておく必要があります。ステートメント 371 |
![]() 注意 | カテゴリ 5e およびカテゴリ 6 のケーブルには、高レベルの静電気が蓄積されることがあります。必ずケーブルを適切かつ安全な方法でアースしてから、スイッチや他の装置に接続してください。 |
![]() 注意 | 不適合なケーブル配線または装置が原因で、PoE ポートに障害が発生している可能性があります。必ず規格に適合したケーブル配線で、シスコ独自規格の IP Phone およびワイヤレス アクセス ポイントである IEEE 802.3af または 802.3at(PoE+)に準拠した装置に接続してください。PoE 障害の原因となっているケーブルや装置は取り外す必要があります。 |