テクニカル サポートへ問い合わせる前の準備

TAC に連絡する前に実行する手順

追加の支援を受けるために、テクニカルサポート担当者または Cisco TAC への問い合わせが必要になることがあります。この項では、問題の解決にかかる時間を短縮するために、次のレベルのサポートに連絡する前に実行する必要がある手順について概説します。

テクニカル サポート担当者に問い合わせる前に必要な準備を行うには、次の手順に従います。

  1. システム情報と設定を収集します。この情報は、問題の解決の前と後に収集する必要があります。この情報を収集するには、次の 3 つの方法のいずれかを実施します。

    • Telnet またはセキュア シェル(SSH)アプリケーションを設定して、画面出力をテキスト ファイルに記録します。terminal length 0 コマンドを使用し、 それから show tech-support details コマンド を使用します。


      (注)  

      特定の show tech コマンドが大量のデータを生成し、多くのディスク領域を占有する場合は、圧縮形式で保存できます。次の例を参照してください。

      bash-4.2# time vsh -c " show tech-support platform-sdk" | gzip > /bootflash/pltfm-tech.gz


      (注)  

      SSH のタイムアウト時間は、tac-pac の生成時間よりも長くする必要があります。そうでないと、VSH ログに %VSHD-2-VSHD_SYSLOG_EOL_ERR エラーが記録されることがあります。理想的には、tac-pac または showtech を収集する前に 0(無限)に設定します。


    • tac-pac filename コマンドを使用して、show tech-support details コマンドの出力をファイルにリダイレクトし、そのファイルを gzip で圧縮します。
      switch# tac-pac bootflash://showtech.switch1
    • ファイル名を指定しなかった場合、volatile:show_tech_out.gz というファイルが Cisco NX-OS により作成されます。Cisco NX-OS から/へのファイルのコピー の手順を使用して、デバイスからファイルをコピーします。

  2. DCNM でエラーが発生した場合は、エラーのスクリーン ショットを撮ります。Windows では、アクティブなウィンドウをキャプチャするには Alt+PrintScreen を、デスクトップ全体をキャプチャするには PrintScreen を押します。スクリーンショットを新しい Microsoft のペイント(または同様のプログラム)セッションに貼り付けて、ファイルを保存します。

  3. メッセージ ログ内で確認したのと全く同じエラー コードを DCNM または CLI からキャプチャするようにします。

    • 最近生成されたメッセージのリストを表示するには、DCNM で Event Browser を選択します。

    • メッセージログからエラーをコピーします。これは show logging logfile または show logging last number コマンドを使用し、ログの最後の数行を表示して確認できます。

  4. テクニカルサポート担当者に連絡する前に、次の質問に回答してください。

    • どのスイッチまたはポートで問題が発生しているか。

    • ネットワーク内にあるのはどの Cisco NX-OS ソフトウェア、ドライバ バージョン、オペレーティング システム バージョン、ストレージ デバイスのファームウェアか。

    • どのようなネットワーク トポロジが使用されているか。(DCNM で Topology > Save layout を選択)。

    • このイベントの発生前または発生時に環境に変更を加えたか(VLAN、アップグレード、またはモジュールの追加)。

    • 同様の設定がされた他のデバイスで、この問題が発生したか。

    • 問題の発生したデバイスの接続先はどこか(どのデバイスまたはインターフェイスか)。

    • この問題が最初に発生したのはいつか。

    • この問題が最後に発生したのはいつか。

    • この問題の発生頻度はどの程度か。

    • 何台のデバイスでこの問題が発生していたか。

    • 問題発生時にキャプチャした出力のトレースまたはデバッグを行ったか。どのようなトラブルシューティングの手順を試みたか。次のどのツールを使用したか(使用した場合)。

      • Ethanalyzer、ローカルまたはリモート SPAN

      • CLI デバッグ コマンド

      • traceroute、ping

      • DCNM ツール

  5. 問題がソフトウェアアップグレードの試行に関連している場合は、次の質問に回答してください。

    • Cisco NX-OS の元のバージョンは何であったか。

    • Cisco NX-OS の新しいバージョンは何か。

    • 次のコマンドの出力を収集し、カスタマー サポートの担当者に転送します。

      • show install all status

      • show log nvram

Cisco NX-OS から/へのファイルのコピー

デバイスとの間でファイルを移動する必要がある場合があります。このようなファイルには、ログ ファイル、設定ファイル、ファームウェア ファイルなどがあります。

Cisco NX-OS は、デバイスとの間のコピーに使用するプロトコルを提供します。デバイスは、常にクライアントとして動作します。つまり、FTP、SCP、TFTP セッションは常に Cisco NX-OS で発生し、ファイルは外部システムにプッシュされるか、外部システムからプルされます。

File Server: 172.22.36.10 
File to be copied to the switch: /etc/hosts

この項で説明している copy コマンドは、FTP、SCP、SFTP、および TFTP 転送プロトコルと、ファイルをコピーするためのさまざまなソースをサポートします。

switch# copy ? 
 bootflash:      Select source filesystem
 core:           Select source filesystem
 debug:          Select source filesystem
 ftp:            Select source filesystem
 http:           Select source filesystem
 
 licenses        Backup license files
 log:            Select source filesystem
 logflash:       Select source filesystem
 nvram:          Select source filesystem
 running-config  Copy running configuration to destination
 scp:            Select source filesystem
 sftp:           Select source filesystem
 startup-config  Copy startup configuration to destination
 system:         Select source filesystem
 tftp:           Select source filesystem
 usb1:           Select source filesystem
 usb2:           Select source filesystem
 volatile:       Select source filesystem

次のように、転送メカニズムとしてセキュア コピー(SCP)を使用できます。

scp:[//[username@]server][/path]

この例では、ユーザ user1 の /etc/hosts を 172.22.36.10 から hosts.txt にコピーします。

switch# copy scp://user1@172.22.36.10/etc/hosts bootflash:hosts.txt 
user1@172.22.36.10's password:
hosts 100% |*****************************| 2035 00:00

次に、スタートアップ設定を SFTP サーバにバックアップする例を示します。

switch# copy startup-config sftp://user1@172.22.36.10/test/startup configuration.bak1 
Connecting to 172.22.36.10...
User1@172.22.36.10's password:
switch#


(注)  

サーバへのスタートアップ設定のバックアップは、毎日および変更を行う前に実施する必要があります。設定の保存およびバックアップを行う短いスクリプトを記述して、Cisco NX-OS 上で実行することもできます。スクリプトには、 copy running-configuration startup-configuration および copy startup-configuration tftp://server/name の 2 つのコマンドを含める必要があります。. スクリプトを実行するには、run-script filename コマンドを使用します。 コマンドを使用します。


コア ダンプの使用

コア ダンプには、クラッシュ前のシステムとソフトウェアのステータスに関する詳細情報が含まれています。不明な問題が存在する状況では、コア ダンプを使用します。コア ダンプは、TFTP サーバまたはローカル システムの slot0: のフラッシュ カードに送信できます。テクニカル サポート担当者の指示に従って、コア ダンプを生成するようにシステムを設定する必要があります。コア ダンプは、テクニカル サポート エンジニアによってデコードされます。

これらのコア ダンプをテクニカル サポート担当者に直接電子メールで送信できるように、コア ダンプを設定し、TFTP サーバに移動します。

system cores コマンドを使用し、 コマンドを使用して、次のようにシステムにコア ダンプを設定します。

switch# system cores tftp://10.91.51.200/jsmith_cores 
switch# show system cores 
Cores are transferred to tftp://10.91.51.200/jsmith_cores


(注)  

ファイル名(この例では jsmith_cores)が TFTP サーバのディレクトリ内に存在する必要があります。