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この章の内容は、次のとおりです。
プライベート VLAN(PVLAN)では VLAN のイーサネット ブロードキャスト ドメインがサブドメインに分割されるため、スイッチ上のポートを互いに分離することができます。サブドメインは、1 つのプライマリ VLAN と 1 つ以上のセカンダリ VLAN とで構成されます(次の図を参照)。1 つの PVLAN に含まれる VLAN はすべて、同じプライマリ VLAN を共有します。セカンダリ VLAN ID は、各サブドメインの区別に使用されます。セカンダリ VLAN は、独立 VLAN またはコミュニティ VLAN のいずれかの場合があります。独立 VLAN 上のホストは、そのプライマリ VLAN 上で関連付けられている無差別ポートのみと通信できます。コミュニティ VLAN 上のホストは、それぞれのホスト間およびアソシエートされている無差別ポートと通信できますが、他のコミュニティ VLAN にあるポートとは通信できません。
(注) | VLAN をプライマリまたはセカンダリの PVLAN に変換する場合は、あらかじめその VLAN を作成しておく必要があります。 |
プライベート VLAN ドメインには、プライマリ VLAN が 1 つのみ含まれています。プライベート VLAN ドメインの各ポートは、プライマリ VLAN のメンバーです。プライマリ VLAN は、プライベート VLAN ドメイン全体です。
セカンダリ VLAN は、同じプライベート VLAN ドメイン内のポート間を分離します。プライマリ VLAN 内のセカンダリ VLAN には、次の 2 つのタイプがあります。
PVLAN ポートには、次の 3 種類があります。
無差別ポート:無差別ポートは、プライマリ VLAN に属します。無差別ポートは、無差別ポートとアソシエートされているセカンダリ VLAN に属し、プライマリ VLAN とアソシエートされている、すべてのインターフェイスと通信でき、この通信可能なインターフェイスには、コミュニティ ポートと独立ホスト ポートも含まれます。プライマリ VLAN には、複数の無差別ポートを含めることができます。各無差別ポートには、複数のセカンダリ VLAN を関連付けることができるほか、セカンダリ VLAN をまったく関連付けないことも可能です。無差別ポートとセカンダリ VLAN が同じプライマリ VLAN にある限り、セカンダリ VLAN は、複数の無差別ポートとアソシエートすることができます。無差別ポートとアソシエートされていないセカンダリ VLAN も、含めることができます。
無差別ポートは、アクセス ポートまたはトランク ポートとして設定できます。
独立ポート:独立ポートは、セカンダリ独立 VLAN に属するホスト ポートです。このポートは、同じ PVLAN ドメイン内の他のポートから完全に独立しています。ただし、関連付けられている無差別ポートと通信することはできます。PVLAN は、無差別ポートからのトラフィックを除き、独立ポート宛のトラフィックをすべてブロックします。独立ポートから受信されたトラフィックは、無差別ポートにだけ転送されます。指定した独立 VLAN には、複数の独立ポートを含めることができます。各ポートは、独立 VLAN にある他のすべてのポートから、完全に隔離されています。
独立ポートは、アクセス ポートまたはトランク ポートとして設定できます。
コミュニティ ポート:コミュニティ ポートは、1 つのコミュニティ セカンダリ VLAN に属するホスト ポートです。コミュニティ ポートは、同じコミュニティ VLAN にある他のポートおよびアソシエートされている無差別ポートと通信します。これらのインターフェイスは、他のコミュニティにあるすべてのインターフェイス、および PVLAN ドメイン内のすべての独立ポートから分離されています。
コミュニティ ポートは、アクセス ポートとして設定する必要があります。独立トランクに対してコミュニティ VLAN をイネーブルにすることはできません。
(注) | ファブリック エクステンダ(FEX)のトランク ポートは、FEX トランク ポートにすることも、FEX 独立トランク ポートにすることもできます。 |
(注) | トランクは、無差別ポート、独立ポート、およびコミュニティ ポートの間でトラフィックを伝送する VLAN をサポートできるため、独立ポートとコミュニティ ポートのトラフィックはトランク インターフェイスを経由してスイッチと送受信されることがあります。 |
プライマリ VLAN および 2 つのタイプのセカンダリ VLAN(独立 VLAN とコミュニティ VLAN)には、次のような特徴があります。
プライマリ VLAN:独立ポートおよびコミュニティ ポートであるホスト ポート、および他の無差別ポートに、無差別ポートからトラフィックを伝送します。
独立 VLAN:ホストから無差別ポートにアップストリームに単方向トラフィックを伝送するセカンダリ VLAN です。1 つの PVLAN ドメイン内で設定できる独立 VLAN は 1 つだけです。独立 VLAN では、複数の独立ポートを使用できます。各独立ポートからのトラフィックも、完全に隔離された状態が維持されます。
コミュニティ VLAN:コミュニティ VLAN は、コミュニティ ポートから、無差別ポートおよび同じコミュニティにある他のホスト ポートへ、アップストリーム トラフィックを送信するセカンダリ VLAN です。1 つの PVLAN ドメインには、複数のコミュニティ VLAN を設定できます。1 つのコミュニティ内のポートは相互に通信できますが、これらのポートは、他のコミュニティにあるポートとも、プライベート VLAN にある独立 VLAN とも、通信できません。
次の図は、PVLAN 内でのトラフィック フローを VLAN およびポートのタイプ別に示したものです。
(注) | PVLAN のトラフィック フローは、ホスト ポートから無差別ポートへの単方向です。プライマリ VLAN で受信したトラフィックによって隔離は行われず、転送は通常の VLAN として実行されます。 |
無差別アクセス ポートでは、ただ 1 つのプライマリ VLAN と複数のセカンダリ VLAN(コミュニティ VLAN および独立 VLAN)を処理できます。無差別トランク ポートでは、複数のプライマリ VLAN のトラフィックを伝送できます。無差別トランク ポートには、同じプライマリ VLAN に従属する複数のセカンダリ VLAN をマップすることができます。無差別ポートを使用すると、さまざまなデバイスを PVLAN への「アクセス ポイント」として接続できます。たとえば、すべての PVLAN サーバを管理ワークステーションから監視したりバックアップしたりするのに、無差別ポートを使用できます。
スイッチング環境では、個々のエンド ステーションに、または共通グループのエンド ステーションに、個別の PVLAN や、関連する IP サブネットを割り当てることができます。
セカンダリ PVLAN 内のホスト ポートで PVLAN の外部と通信できるようにするためには、セカンダリ VLAN をプライマリ VLAN に関連付ける必要があります。アソシエーションの操作が可能ではない場合、セカンダリ VLAN のホスト ポート(コミュニティ ポートと独立ポート)は、ダウンされます。
(注) | セカンダリ VLAN は、1 つのプライマリ VLAN のみにアソシエートすることができます。 |
アソシエーションの操作を可能にするには、次の条件を満たす必要があります。
(注) | 関連付けの操作が可能かどうかを確認する場合は、show vlan private-vlan コマンドを使用します。関連付けが動作していないとき、スイッチはエラー メッセージを表示しません。 |
プライマリ VLAN またはセカンダリ VLAN を削除すると、その VLAN に関連付けされたポートは非アクティブになります。VLAN を通常モードに戻す場合は、no private-vlan コマンドを使用します。その VLAN におけるプライマリとセカンダリの関連付けはすべて一時停止されますが、インターフェイスは PVLAN モードのままです。VLAN を PVLAN モードに戻すと、関連付けも元の状態に戻ります。
プライマリ VLAN に対して no vlan コマンドを入力すると、その VLAN に関連付けられている PVLAN はすべて削除されます。ただし、セカンダリ VLAN に対して no vlan コマンドを入力すると、その VLAN と PVLAN との関連付けは一時停止します。この VLAN を再作成して以前のセカンダリ VLAN として設定すると、関連付けは元の状態に戻ります。
セカンダリ VLAN とプライマリ VLAN の関連付けを変更するには、現在の関連付けを削除してから目的の関連付けを追加します。
無差別トランク ポートでは、複数のプライマリ VLAN のトラフィックを伝送できます。無差別トランク ポートには、同じプライマリ VLAN に従属する複数のセカンダリ VLAN をマップすることができます。無差別ポートでは、プライマリ VLAN タグを使用してトラフィックの送受信が行われます。
独立トランク ポートでは、複数の独立 PVLAN のトラフィックを伝送することができます。コミュニティ VLAN のトラフィックは、独立トランク ポートによっては伝送されません。独立トランク ポートでは、独立 VLAN タグを使用してトラフィックの送受信が行われます。独立トランク ポートは、ホスト サーバに接続することを目的としたものです。
Cisco Nexus ファブリック エクステンダ の独立 PVLAN ポートをサポートするためには、Cisco Nexus デバイスにより FEX 上の独立ポート間の通信が回避される必要があります。転送はすべてスイッチを経由して行われます。
注意 | FEX トランク ポートで PVLAN を設定する場合は、その前に FEX 独立トランク ポートをすべてディセーブルにしておく必要があります。FEX 独立トランク ポートと FEX トランク ポートをともにイネーブルにすると、不要なネットワーク トラフィックが発生することがあります。 |
ユニキャスト トラフィックに対しては、他に影響を与えることなく、こうした通信を回避することができます。
マルチキャスト トラフィックに対しては、FEX によりフレームのレプリケーションが行われます。FEX の独立 PVLAN ポート間での通信を回避するため、スイッチではマルチキャスト フレームがファブリック ポート経由で返送されないようになっています。これにより、FEX 上の独立 VLAN と無差別ポートとの間での通信は行われません。ただし、ホスト インターフェイスは別のスイッチやルータに接続することを目的としたものではないため、FEX で無差別ポートをイネーブルにすることはできません。
プライベート VLAN にあるポートからのブロードキャスト トラフィックは、次のように流れます。
ブロードキャスト トラフィックは、プライマリ VLAN で、無差別ポートからすべてのポート(コミュニティ VLAN と独立 VLAN にあるすべてのポートも含む)に流れます。このブロードキャスト トラフィックは、プライベート VLAN パラメータで設定されていないポートを含め、プライマリ VLAN 内のすべてのポートに配信されます。
独立ポートからのブロードキャスト トラフィックは、独立ポートにアソシエートされているプライマリ VLAN にある無差別ポートにのみ配信されます。
コミュニティ ポートからのブロードキャスト トラフィックは、そのポートのコミュニティ内のすべてのポート、およびそのコミュニティ ポートに関連付けられているすべての無差別ポートに配信されます。このブロードキャスト パケットは、プライマリ VLAN 内の他のコミュニティまたは独立ポートには配信されません。
PVLAN を使用すると、次のように、エンド ステーションへのアクセスを制御できます。
PVLAN を設定する場合は、次の注意事項に従ってください。
指定した VLAN をプライベート VLAN として割り当てる前に、VLAN を作成しておく必要があります。
スイッチで PVLAN 機能を適用できるようにするには、あらかじめ PVLAN をイネーブルにしておく必要があります。
PVLAN モードで動作しているポートがスイッチにある場合、PVLAN をディセーブルにすることはできません。
マルチ スパニングツリー(MST)リージョン定義内から private-vlan synchronize コマンドを実行すると、プライマリ VLAN と同じ MST インスタンスにセカンダリ VLAN をマップすることができます。
FEX トランク ポートを設定する場合は、その前にすべての FEX 独立トランク ポートをディセーブルにしておく必要があります。
無差別または独立 PVLAN トランクに 2 番目のスイッチを接続することはできません。無差別または独立 PVLAN トランクはホストスイッチでのみサポートされます。
プライベート VLAN の設定
PVLAN 機能を使用するためには、スイッチ上で PVLAN をイネーブルにする必要があります。
(注) | PVLAN コマンドは、PVLAN 機能をイネーブルにするまで表示されません。 |
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# feature private-vlan
3.
(任意) switch(config)# no feature private-vlan
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次の例は、スイッチの PVLAN 機能をイネーブルにする方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# feature private-vlan
PVLAN を作成するには、まず VLAN を作成したうえで、その VLAN を PVLAN として設定します。
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# vlan {vlan-id | vlan-range}
3.
switch(config-vlan)# private-vlan {community | isolated | primary}
4.
(任意) switch(config-vlan)# no private-vlan {community | isolated | primary}
次の例は、VLAN 5 をプライマリ VLAN として PVLAN に割り当てる方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# vlan 5
switch(config-vlan)# private-vlan primary
次の例は、VLAN 100 をコミュニティ VLAN として PVLAN に割り当てる方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# vlan 100
switch(config-vlan)# private-vlan community
次の例は、VLAN 200 を隔離 VLAN として PVLAN に割り当てる方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# vlan 200
switch(config-vlan)# private-vlan isolated
セカンダリ VLAN をプライマリ VLAN とアソシエートするときには、次の事項に注意してください。
secondary-vlan-list パラメータには、スペースを含めないでください。カンマで区切った複数の項目を含めることができます。各項目は、単一のセカンダリ VLAN ID、またはセカンダリ VLAN ID をハイフンでつないだ範囲にできます。
secondary-vlan-list パラメータには、コミュニティ VALN ID を複数指定できるほか、独立 VLAN ID も 1 つ指定することができます。
セカンダリ VLAN をプライマリ VLAN にアソシエートするには、secondary-vlan-list と入力するか、secondary-vlan-list に add キーワードを使用します。
セカンダリ VLAN とプライマリ VLAN とのアソシエーションをクリアするには、secondary-vlan-list に remove キーワードを使用します。
セカンダリ VLAN とプライマリ VLAN とのアソシエーションを変更するには、既存のアソシエーションを削除し、次に必要なアソシエーションを追加します。
プライマリ VLAN とセカンダリ VLAN のいずれかを削除した場合、関連付けが設定されているポート上では、その VLAN は非アクティブになります。no private-vlan コマンドを入力すると、VLAN は通常の VLAN モードに戻ります。その VLAN におけるプライマリとセカンダリの関連付けはすべて一時停止されますが、インターフェイスは PVLAN モードのままです。指定した VLAN を PVLAN モードに再変換すると、関連付けも元の状態に戻ります。
プライマリ VLAN に対して no vlan コマンドを入力すると、その VLAN に関連付けられている PVLAN はすべて失われます。ただし、セカンダリ VLAN に対して no vlan コマンドを入力すると、その VLAN と PVLAN との関連付けは一時停止します。この VLAN を再作成して以前のセカンダリ VLAN として設定すると、関連付けは元の状態に戻ります。
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# vlan primary-vlan-id
3.
switch(config-vlan)# private-vlan
association {[add] secondary-vlan-list | remove secondary-vlan-list}
4.
(任意) switch(config-vlan)# no private-vlan
association
次の例は、コミュニティ VLAN 100 ~ 110 および独立 VLAN 200 をプライマリ VLAN 5 に関連付ける方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# vlan 5
switch(config-vlan)# private-vlan association 100-110, 200
PVLAN では、ホスト ポートはセカンダリ VLAN の一部であり、セカンダリ VLAN はコミュニティ VLAN または独立 VLAN のいずれかです。PVLAN のホスト ポートを設定する手順には 2 つのステップがあります。1 つ目はポートを PVLAN のホスト ポートとして定義すること、2 つ目はプライマリ VLAN とセカンダリ VLAN のホスト アソシエーションを設定することです。
(注) | ホスト ポートとして設定したすべてのインターフェイスで BPDU ガードをイネーブルにすることを推奨します。 |
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type [chassis/]slot/port
3.
switch(config-if)# switchport mode private-vlan
host
4.
switch(config-if)# switchport private-vlan
host-association {primary-vlan-id} {secondary-vlan-id}
5.
(任意) switch(config-if)# no switchport private-vlan
host-association
次の例は、PVLAN のホスト ポートとしてイーサネット ポート 1/12 を設定し、プライマリ VLAN 5 とセカンダリ VLAN 101 にそのポートを関連付ける方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/12
switch(config-if)# switchport mode private-vlan host
switch(config-if)# switchport private-vlan host-association 5 101
PVLAN ドメインでは、無差別ポートはプライマリ VLAN の一部です。無差別ポートを設定する手順には 2 つのステップがあります。1 つ目はポートを無差別ポートとして定義すること、2 つ目はセカンダリ VLAN とプライマリ VLAN とのマッピングを設定することです。
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type slot/port
3.
switch(config-if)# switchport mode private-vlan
promiscuous
4.
switch(config-if)# switchport private-vlan
mapping {primary-vlan-id} {secondary-vlan-list | add secondary-vlan-list | remove secondary-vlan-list}
5.
(任意) switch(config-if)# no switchport private-vlan
mapping
次の例は、プライマリ VLAN 5 およびセカンダリ独立 VLAN 200 に関連付けられた無差別ポートとしてイーサネット インターフェイス 1/4 を設定する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# switchport mode private-vlan promiscuous
switch(config-if)# switchport private-vlan mapping 5 200
PVLAN ドメインでは、無差別トランク ポートはプライマリ VLAN の一部です。無差別トランク ポートでは、複数のプライマリ VLAN を伝送できます。無差別トランク ポートには、同じプライマリ VLAN に従属する複数のセカンダリ VLAN をマップすることができます。
無差別ポートを設定する手順には 2 つのステップがあります。1 つ目はポートを無差別ポートとして定義すること、2 つ目はセカンダリ VLAN とプライマリ VLAN とのマッピングを設定することです。複数のマッピングを設定することにより、複数のプライマリ VLAN をイネーブルにすることができます。
(注) | 各 PVLAN トランク ポートに対するマッピングの数は最大 16 です。 |
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type slot/port
3.
switch(config-if)# switchport mode private-vlan
trunk promiscuous
4.
switch(config-if)# switchport private-vlan
mapping trunk {primary-vlan-id} {secondary-vlan-id}
5.
(任意) switch(config-if)# no switchport private-vlan
mapping trunk [primary-vlan-id]
次の例は、イーサネット インターフェイス 1/1 を、PVLAN の無差別トランク ポートとして設定し、セカンダリ VLAN をプライマリ VLAN にマップする方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 1/1 switch(config-if)# switchport mode private-vlan trunk promiscuous switch(config-if)# switchport private-vlan mapping trunk 5 100 switch(config-if)# switchport private-vlan mapping trunk 5 200 switch(config-if)# switchport private-vlan mapping trunk 6 300
PVLAN ドメインでは、独立トランクはセカンダリ VLAN の一部です。独立トランク ポートは、複数の独立 VLAN を送受信できます。指定されたプライマリ VLAN の 1 つの独立 VLAN のみを、独立トランク ポートに関連付けることができます。独立トランク ポートを設定する手順には 2 つのステップがあります。1 つ目はポートを独立トランク ポートとして定義すること、2 つ目は独立 VLAN とプライマリ VLAN の関連付けを設定することです。複数の関連付けを設定することにより、複数の独立 VLAN をイネーブルにすることができます。
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type [chassis/]slot/port
3.
switch(config-if)# switchport mode private-vlan
trunk [secondary]
4.
switch(config-if)# switchport private-vlan
association trunk {primary-vlan-id} {secondary-vlan-id}
5.
(任意) switch(config-if)# no switchport private-vlan
association trunk [primary-vlan-id]
次に、イーサネット インターフェイス 1/1 を PVLAN の独立トランク ポートとして設定し、セカンダリ VLAN をプライマリ VLAN に関連付ける方法を示します。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 1/1 switch(config-if)# switchport mode private-vlan trunk secondary switch(config-if)# switchport private-vlan association trunk 5 100 switch(config-if)# switchport private-vlan association trunk 6 200
標準 dot1q トランク ポートとして設定した FEX HIFをイネーブルにするには、system private-vlan fex trunk コマンドをイネーブルにして、プライマリとセカンダリの両方の VLAN トラフィックをこのインターフェイスで転送できるようにする必要があります。FEX トランク ポートにより、PVLAN ドメインは、そこに接続されているすべてのホストに拡張されます。FEX トランク ポートを設定すると、Cisco Nexus デバイスに接続されているすべての FEX ポートがグローバルにその影響を受けます。
(注) | FEX インターフェイスでは、無差別ポートを含む設定はサポートされていません。また、FEX インターフェイスでは、無差別ポートを持つデバイスへの接続もサポートされていません。無差別機能が必要な場合は、Cisco Nexus 1000V などのデバイスを Cisco Nexus デバイスのベース ポートに接続する必要があります。 |
注意 | FEX トランク ポートで PVLAN を設定する場合は、その前に FEX 独立トランク ポートと独立ホスト ポートをすべてディセーブルにしておく必要があります。FEX 独立トランク ポートと FEX トランク ポートをともにイネーブルにすると、不要なネットワーク トラフィックが発生することがあります。 |
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# system
private-vlan fex trunk
3. (任意) switch(config)# copy running-config startup-config
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次の例は、FEX トランク ポートで PVLAN を設定する方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config)# system private-vlan fex trunk switch(config)# copy running-config startup-config
独立トランク ポートおよび無差別トランク ポートでは、PVLAN とともに通常の VLAN のトラフィックを伝送することができます。
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type [chassis/]slot/port
3.
switch(config-if)# switchport private-vlan
trunk allowed vlan {vlan-list | all | none [add | except | none | remove {vlan-list}]}
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 2 | switch(config)# interface type [chassis/]slot/port |
PVLAN のホスト ポートとして設定するポートを選択します。このポートとしては、FEX のポートを選択できます(chassis オプションで指定)。 | ||
ステップ 3 | switch(config-if)# switchport private-vlan
trunk allowed vlan {vlan-list | all | none [add | except | none | remove {vlan-list}]} |
プライベート トランク インターフェイスの許可 VLAN を設定します。デフォルトの場合、PVLAN トランク インターフェイスで許可されるのは、マップされた VLAN または関連付けられた VLAN のみです。
|
次の例は、イーサネット PVLAN トランク ポートの許可 VLAN のリストにいくつかの VLAN を追加する方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 1/3 switch(config-if)# switchport private-vlan trunk allowed vlan 15-20
通常は、ネイティブ VLAN ID で 802.1Q トランクを設定します。これによって、その VLAN 上のすべてのパケットからタギングが取り除かれます。この設定は、タグなしトラフィックと制御トラフィックが Cisco Nexus デバイスを通過するようにします。セカンダリ VLAN は、無差別トランク ポートではネイティブ VLAN ID で設定できません。プライマリ VLAN は、独立トランク ポートではネイティブ VLAN ID で設定できません。
(注) | 1 つのトランクにより、複数の VLAN のトラフィックを伝送することができます。ネイティブ VLAN に属するトラフィックはトランクを通過するようにカプセル化されません。他の VLAN のトラフィックは、それが属している VLAN を識別するためのタグでカプセル化されます。 |
PVLAN 機能がイネーブルであることを確認します。
1. switch# configure terminal
2.
switch(config)# interface type [chassis/]slot/port
3.
switch(config-if)# switchport private-vlan
trunk native {vlan vlan-id}
4.
(任意) switch(config-if)# no switchport private-vlan
trunk native {vlan vlan-id}
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | switch(config)# interface type [chassis/]slot/port |
PVLAN のホスト ポートとして設定するポートを選択します。このポートとしては、FEX のポートを選択できます(chassis オプションで指定)。 |
ステップ 3 | switch(config-if)# switchport private-vlan
trunk native {vlan vlan-id} |
PVLAN トランクのネイティブ VLAN ID を設定します。デフォルトは VLAN 1 です。 |
ステップ 4 | switch(config-if)# no switchport private-vlan
trunk native {vlan vlan-id} | (任意)
PVLAN トランクからネイティブ VLAN ID を削除します。 |
PVLAN の設定情報を表示するには、次のコマンドを使用します。
コマンド |
目的 |
---|---|
switch# show feature |
スイッチでイネーブルになっている機能を表示します。 |
switch# show interface switchport |
スイッチポートとして設定されているすべてのインターフェイスに関する情報を表示します。 |
switch# show vlan private-vlan [type] |
PVLAN のステータスを表示します。 |
次の例は、PVLAN 設定の表示方法を示したものです。
switch# show vlan private-vlan
Primary Secondary Type Ports
------- --------- --------------- -------------------------------------------
5 100 community
5 101 community Eth1/12, Eth100/1/1
5 102 community
5 110 community
5 200 isolated Eth1/2
switch# show vlan private-vlan type
Vlan Type
---- -----------------
5 primary
100 community
101 community
102 community
110 community
200 isolated
次に、有効になっている機能を表示する方法を示します(出力については一部割愛してあります)。
switch# show feature
Feature Name Instance State
-------------------- -------- --------
fcsp 1 enabled
...
interface-vlan 1 enabled
private-vlan 1 enabled
udld 1 disabled
...