ファイバ チャネル ドメインについて
ファイバ チャネル ドメイン(fcdomain)機能では、FC-SW-2 標準で記述されているように、主要スイッチ選択、ドメイン ID 配信、FC ID 割り当て、ファブリック再設定機能が実行されます。ドメインは VSAN 単位で設定されます。ドメイン ID を設定しない場合、ローカル スイッチはランダムな ID を使用します。
ここでは、fcdomain の各フェーズについて説明します。
-
主要スイッチの選択:このフェーズでは、ファブリック内で一意の主要スイッチを選択できます。
-
ドメイン ID の配信:このフェーズでは、ファブリック内のスイッチごとに、一意のドメイン ID を取得できます。
-
FC ID の割り当て:このフェーズでは、ファブリック内の対応するスイッチに接続された各デバイスに、一意の FC ID を割り当てることができます。
-
ファブリックの再設定:このフェーズでは、ファブリック内のすべてのスイッチを再同期化して、新しい主要スイッチ選択フェーズを同時に再開できるようにします。
![]() 注意 |
fcdomain パラメータは、通常変更しないでください。これらの変更は、管理者が行うか、スイッチ操作を熟知している人が行ってください。 |
図 1 に fcdomain の設定例を示します。
ドメインの再起動
ファイバ チャネル ドメインは、中断を伴う方法または中断を伴わない方法で起動できます。中断再起動を実行した場合は、Reconfigure Fabric(RCF)フレームがファブリック内のその他のスイッチに送信され、VSAN(リモートでセグメント化された ISL を含む)内のすべてのスイッチでデータ トラフィックは中断されます。非中断再起動を実行した場合は、Build Fabric(BF)フレームがファブリック内のその他のスイッチに送信され、該当スイッチでだけデータ トラフィックは中断されます。
ドメイン ID の競合を解消するには、手動でドメイン ID を割り当てる必要があります。ドメイン ID を手動で割り当てるなど、ほとんどの設定変更では中断再起動が必要になります。ドメインの非中断再起動は、優先ドメイン ID をスタティック ドメイン ID(実ドメイン ID は変更なし)に変更する場合にかぎり実行できます。
![]() (注) |
通常の再起動は問題を解決していないときにリカバリの目的のみに使用されるため、VSAN を中断/継続するのに従い、悪影響を及ぼす再起動を使用することは推奨されません。 |
![]() (注) |
スタティック ドメインはユーザによって固有に設定されるため、実行時のドメインと異なることがあります。ドメイン ID が異なる場合は、次回の中断または非中断再起動後にスタティック ドメイン ID を使用するように、実行時のドメイン ID が変更されます。 |
![]() ヒント |
VSAN が INTEROP モードである場合は、その VSAN の fcdomain で中断を伴う再起動を実行できません。 |
ほとんどの設定は、対応する実行時の値に適用できます。ここでは、実行時の値に fcdomain パラメータを適用する方法について詳細に説明します。
The fcdomain restart command applies your changes to the runtime settings. Use the disruptive option to apply most of the configurations to their corresponding runtime values, including preferred domain IDs (see the ドメイン ID).
ドメイン マネージャの全最適化
ドメイン マネージャの全最適化機能は、最適化モードのすべてを有効または無効にするために使用できます。
![]() (注) |
Interop モードが有効になっている(非ネイティブ モード) VSAN では、選択対象再起動、高速再起動、スケール再起動など、すべての最適化を有効にすることはできません。また、最適化が Interop モード 1 ~ 4.で有効になっている VSAN を移動することはできません。 |
ドメイン マネージャの高速再起動
Cisco MDS SAN-OS Release 3.0(2) からは、主要リンクに障害が発生したときに、ドメイン マネージャが新しい主要リンクを選択する必要があります。デフォルトでは、ドメイン マネージャは Build Fabric フェーズを開始し、その後主要スイッチ選択フェーズが続きます。これらのフェーズは両方とも VSAN 内のすべてのスイッチに影響を及ぼし、完了するまで合計 15 秒以上かかります。ドメイン マネージャが新しい主要リンクの選択に必要な時間を短縮するために、ドメイン マネージャの高速再起動機能をイネーブルにできます。
高速再起動がイネーブルで、バックアップ リンクを利用できる場合、ドメイン マネージャはわずか数ミリ秒で新しい主要リンクを選択し、障害が発生したリンクを交換します。また、新しい主要リンクの選択に必要な再設定は、VSAN 全体ではなく、障害が発生したリンクに直接接続した 2 つのスイッチにだけ影響します。バックアップ リンクが利用できない場合、ドメイン マネージャはデフォルトの動作に戻り、ビルド ファブリック フェーズを開始します。その後、主要スイッチ選択フェーズが続きます。大部分のファブリックでは、特に多数の論理ポート(3200 以上)を使用する場合、高速再起動を使用することを推奨します。論理ポートは VSAN の物理ポートのインスタンスであるためです。
ドメイン マネージャ スケールの再起動
ファブリックの再設定時とプリンシパル スイッチがドメイン ID をスイッチ(それ自体を含む)に割り当てるとき、Exchange Fabric Parameter(EFP)を送信します。この要求は、基本的にファブリックのドメイン リスト情報を送信します。そのため、ドメイン リストが成長するたび、ファブリックに Exchange Fabric Parameter がフラッディングされます。この機能の最適化が有効になっている状態で、単一の統合 Exchange Fabric Parameter 要求は、ドメイン識別子割り当て段階が完了すると、プリンシパル スイッチによってフラッディングされます。相互運用モードでは、この機能の最適化をサポートすることはできません。
すべてのネイティブ VSAN でスケール再起動がデフォルトで有効になります。相互運用 VSAN では有効になりません。
ドメイン マネージャの選択対象再起動
ファイバ チャネルのプロトコルで、ファブリック再設定はビルド ファブリック フレーム フラッディングから開始し、これはファブリックが変更されるファブリックのすべてのスイッチを示しています。このプロセスは、主要なスイッチの選択およびドメイン ID の割り当てフェーズの後に行います。ビルド ファブリックのフラッディング フェーズ中に、すべてのリンクのビルド ファブリック フレームがフラッディングされます。スイッチには、ピア スイッチへの複数のリンクがあります。このような場合は、ピア スイッチへのリンクの 1 つだけにビルド ファブリック フレームを送信できます。この状況では、ファブリック再設定のビルド ファブリック フェーズ中に、ビルド ファブリック フレームの数を減らします。この機能の最適化を有効にすると、スケーリングのメリットがあるピア スイッチ リンクの 1 つのみにビルド フレームを送信します。
Switch Priority
新しいスイッチは、安定したファブリックに参加する場合、主要スイッチになることがあります。主要スイッチ選択フェーズ中に、最高のプライオリティを持つスイッチが主要スイッチになります。2 つのスイッチに同じプライオリティが設定されている場合は、WWN が小さいスイッチが主要スイッチになります。
プライオリティ設定は、fcdomain の再起動の実行時に適用されます(ドメインの再起動を参照)。この設定は、中断再起動および非中断再起動のどちらにも適用できます。
fcdomain の開始
デフォルトでは、fcdomain 機能は各スイッチ上でイネーブルになっています。スイッチ内で fcdomain 機能をディセーブルにすると、そのスイッチはファブリック内のその他のスイッチと共存できなくなります。fcdomain 設定は中断再起動の実行時に適用されます。
着信 RCF
インターフェイス単位、VSAN 単位で RCF 要求フレームを拒否するように選択できます。RCF 拒否オプションはデフォルトでディセーブルになっています(つまり、RCF 要求フレームは自動的に拒否されません)。
RCF 拒否オプションは、中断を伴う再起動によって、実行時にすぐに有効になります(ドメインの再起動 を参照)。
rcf-reject オプションはインターフェイス単位、VSAN 単位で設定できます。デフォルトでは、rcf-reject オプションはディセーブルです(つまり、RCF 要求フレームは自動的に拒否されません)。
rcf-reject オプションは即座に有効になります。fcdomain の再起動は不要です。
マージされたファブリックの自動再構成
デフォルトでは、autoreconfigure オプションはディセーブルです。ドメインが重なる別々の安定ファブリックに属する 2 つのスイッチを結合する場合は、次のような状況になる可能性があります。
- 両方のスイッチで autoreconfigure オプションがイネーブルの場合、中断再設定フェーズが開始します。
- いずれかまたは両方のスイッチで autoreconfigure オプションがディセーブルの場合は、2 つのスイッチ間のリンクが隔離されます。
- ファブリック全体で自動再設定が有効になっている場合にのみ、RCF が必要です。
autoreconfigure オプションは実行時に即座に有効になります。fcdomain を再起動する必要はありません。ドメインが重複によって現在隔離されており、後で両方のスイッチの autoreconfigure オプションをイネーブルにする場合は、ファブリックは隔離状態のままです。ファブリックを接続する前に両方のスイッチで autoreconfigure オプションをイネーブルにした場合、中断再設定(RCF)が発生します。中断再設定が発生すると、データ トラフィックが影響を受けることがあります。fcdomain に非中断再設定を行うには、重複リンク上の設定済みドメインを変更し、ドメインの重複を排除します。
ドメイン ID
ドメイン ID は VSAN 内のスイッチを一意に識別します。スイッチは異なる VSAN に異なるドメイン ID を持つことがあります。ドメイン ID は FC ID 全体の一部です。
設定済みドメイン ID のタイプは優先またはスタティックになります。デフォルトで、設定済みドメイン ID は 0(ゼロ)、設定タイプは優先です。
![]() (注) |
値 0(ゼロ)を設定できるのは、優先オプションを使用した場合だけです。 |
ドメイン ID を設定しない場合、ローカル スイッチは要求内でランダムな ID を送信します。スタティック ドメイン ID を使用することを推奨します。
下位スイッチがドメインを要求する場合は、次のプロセスが実行されます(図 1を参照)。
-
ローカル スイッチは主要スイッチに設定済みドメイン ID 要求を送信します。
-
要求されたドメイン ID が使用可能な場合、主要スイッチはこの ID を割り当てます。使用不可能な場合は、使用可能な別のドメイン ID を割り当てます。

下位スイッチの動作は、次の要因によって変化します。
-
許可ドメイン ID リスト。
-
設定済みドメイン ID。
-
主要スイッチが要求元スイッチに割り当てたドメイン ID。
状況に応じて、次のように変更されます。
-
受信されたドメイン ID が許可リストに含まれない場合は、要求されたドメイン ID が実行時ドメイン ID になり、該当する VSAN のすべてのインターフェイスが隔離されます。
-
割り当てられたドメイン ID と要求されたドメイン ID が同じである場合は、優先およびスタティック オプションは関係せず、割り当てられたドメイン ID が実行時ドメイン ID になります。
-
割り当てられたドメイン ID と要求されたドメイン ID が異なる場合は、次のようになります。
-
設定タイプがスタティックの場合は、割り当てられたドメイン ID が廃棄され、すべてのローカル インターフェイスは隔離され、ローカル スイッチには設定済みのドメイン ID が自動的に割り当てられます(この ID が実行時ドメイン ID になります)。
-
設定タイプが preferred の場合、ローカル スイッチは主要スイッチによって割り当てられたドメイン ID を受け入れ、割り当てられた ID が実行時ドメイン ID になります。
-
設定済みドメイン ID を変更したときに、変更が受け入れられるのは、新しいドメイン ID が、VSAN 内に現在設定されているすべての許可ドメイン ID リストに含まれている場合だけです。または、ドメイン ID を 0 の優先に設定することもできます。
![]() ヒント |
特定の VSAN で FICON 機能がイネーブルになっている場合、その VSAN のドメイン ID はスタティックな状態のままになります。スタティック ID 値は変更できますが、優先オプションには変更できません。 |
![]() (注) |
NAT 構成のない IVR では、IVR トポロジ内の 1 つの VSAN でスタティック ドメイン ID が設定されている場合、トポロジ内の他の VSAN(エッジまたは中継)にもスタティック ドメイン ID を設定する必要があります。IVR NAT 設定で、IVR トポロジ内の 1 つの VSAN に静的ドメイン ID が設定されている場合は、その VSAN にエクスポート可能な IVR ドメインにも静的ドメインを割り当てる必要があります。 |
![]() 注意 |
設定済みドメインの変更を実行時ドメインに適用する場合は、fcdomain 再起動コマンドを入力する必要があります。 |
![]() 注意 |
You must restart the fcdomain if you want to apply the configured domain changes to the runtime domain. |
![]() (注) |
許可ドメイン ID リストを設定した場合、追加するドメイン ID は VSAN でその範囲に収まっている必要があります。許可ドメイン ID リストの設定を参照してください。 |
スタティック ドメイン ID または優先ドメイン ID の指定
スタティック ドメイン ID タイプを割り当てる場合、特定のドメイン ID を要求します。スイッチは、要求したアドレスを取得できなかった場合、自分自身をファブリックから分離します。優先ドメイン ID を指定した場合も特定のドメイン ID を要求しますが、要求したドメイン ID を取得できない場合スイッチは、別のドメイン ID を受け入れます。
スタティック オプションは、中断再起動または非中断再起動後の実行時に適用できますが、優先オプションは中断再起動後の実行時にだけ適用できます(ドメインの再起動を参照)。
許可ドメイン ID リスト
デフォルトでは、割り当て済みのドメイン ID リストの有効範囲は 1 ~ 239 です。許可ドメイン ID リストに複数の範囲を指定し、各範囲をカンマで区切れます。主要スイッチは、ローカルに設定された許可ドメイン リストで使用可能なドメイン ID を割り当てます。
重複しないドメイン ID で VSAN を設計するには、許可ドメイン ID リストを使用します。このリストは将来 NAT 機能を使用しない IVR を実装する必要がある場合に役立ちます。
許可ドメイン ID リストの CFS 配信
Cisco Fabric Service(CFS)インフラストラクチャを使用し、ファブリックのすべての Cisco MDS スイッチに許可ドメイン ID リストの設定情報を配信することをイネーブルにすることができます。この機能により、1 つの MDS スイッチのコンソールからファブリック全体の設定を同期できます。同じ設定が VSAN 全体に配信されるため、発生する可能性がある設定ミスや、同一 VSAN の 2 つのスイッチで互換性がない許可ドメインを設定する可能性を回避できます。
CFS を使用して許可ドメイン ID リストを配信し、VSAN 内のすべてのスイッチで許可ドメイン ID リストの整合性をとるようにします。
![]() (注) |
許可ドメイン ID リストを設定し、主要スイッチで確定することを推奨します。 |
CFS の詳細については、CFS インフラストラクチャの使用を参照してください。
連続ドメイン ID 割り当て
デフォルトでは、連続ドメイン割り当てはディセーブルです。下位スイッチが複数のドメインを主要スイッチに要求し、ドメインが連続していない場合は、次のような状況になる可能性があります。
- 主要スイッチで連続ドメイン割り当てがイネーブルの場合、主要スイッチは連続ドメインを特定し、それらを下位スイッチに割り当てます。連続ドメインが使用できない場合、NX-OS ソフトウェアはこの要求を却下します。
- 主要スイッチで連続ドメイン割り当てがディセーブルの場合、主要スイッチは使用可能なドメインを下位スイッチに割り当てます。
ファブリックのロック
既存の設定を変更するときの最初のアクションによって、保留中の設定が作成され、ファブリック内の機能がロックされます。ファブリックをロックすると、次の条件が適用されます。
- 他のユーザがこの機能の設定に変更を加えることができなくなります。
- アクティブな設定をコピーすると保留中の設定が作成されます。これ以後の変更は保留設定に対して行われ、アクティブな設定(およびファブリック内の他のスイッチ)に変更をコミットするか、または変更を廃棄するまで、保留設定にとどまります。
変更のコミット
保留されているドメイン設定の変更を VSAN のその他の MDS スイッチに適用するには、変更を確定する必要があります。保留中の設定変更が配信され、正常に確定された時点で、設定変更は VSAN 全体の MDS スイッチでアクティブな設定に適用されて、ファブリックのロックが解除されます。
ファブリックのロックのクリア
ドメイン設定作業を実行し、変更をコミットまたは廃棄してロックを解除していない場合、管理者はファブリック内の任意のスイッチからロックを解除できます。管理者がこのタスクを実行すると、保留中の変更は廃棄され、ファブリック ロックが解除されます。
保留中の変更は volatile ディレクトリだけで使用でき、スイッチを再起動すると廃棄されます。
FC ID
Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチに N または NL ポートがログインする場合、FC ID が割り当てられます。デフォルトでは、固定的 FC ID 機能はイネーブルです。この機能をディセーブルにした場合、次の結果になります。
- N ポートまたは NL ポートが Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチにログインします。要求側の N ポートまたは NL ポートの WWN、および割り当てられた FC ID は保持され、揮発性キャッシュに保存されます。この揮発性キャッシュの内容は、再起動時に保存されません。
- スイッチは、FC ID と WWN のバインディングをベストエフォート方式で保持するように設計されています。たとえば、スイッチから 1 つの N ポートを切断したあとに、別のデバイスから FC ID が要求されると、この要求が許可されて、WWN と初期 FC ID の関連付けが解除されます。
- 揮発性キャッシュには、WWN と FC ID のバインディングのエントリを 4000 まで格納できます。このキャッシュが満杯になると、新しい(より最近の)エントリによって、キャッシュ内の最も古いエントリが上書きされます。この場合、最も古いエントリの対応する WWN と FC ID の関連付けが失われます。
- スイッチ接続動作は、N ポートと NL ポートで異なります。
- N ポートを取り外し、同じスイッチの任意のポートに接続すると、(このポートが同じ VSAN に属するかぎり)この N ポートには同じ FC ID が割り当てられます。
- NL ポートが同じ FC ID になるのは、スイッチ上の以前接続されていたポートと同じポートに再度接続された場合だけです。
永続的 FC ID
固定的 FC ID がイネーブルである場合は、次のようになります。
- The currently in use FC IDs in the fcdomain are saved across reboots.
- fcdomain は、デバイス(ホストまたはディスク)をポート インターフェイスに接続したあとに学習されたダイナミック エントリを、自動的にデータベースに入力します。
固定的 FC ID 設定
固定的 FC ID 機能をイネーブルにすると、固定的 FC ID サブモードを開始して、FC ID データベースにスタティックまたはダイナミック エントリを追加できるようになります。デフォルトでは、追加されたすべてのエントリはスタティックです。固定的 FC ID は VSAN 単位で設定します。固定的 FC ID を手動で設定するには、次の要件に従ってください。
- 必要な VSAN 内で固定的 FC ID 機能がイネーブルになっていることを確認します。
- 必要な VSAN がアクティブ VSAN であることを確認してください。固定的 FC ID は、アクティブな VSAN に対してだけ設定できます。
- FC ID のドメイン部分が必要な VSAN 内の実行時ドメイン ID と同じであることを確認します。ソフトウェアがドメインの不一致を検出した場合、コマンドは拒否されます。
- エリアを設定するときに、FC ID のポート フィールドが 0(ゼロ)であることを確認します。
![]() (注) |
FICON は、前面パネルのポート番号に基づき、異なる方式を使用して FC ID を割り当てます。この方式は、FICON VSAN における FC ID の固定化よりも優先されます。 |
HBA の固有エリア FC ID について
![]() (注) |
HBA ポートおよびストレージ ポートを同一スイッチに接続している場合に限り、この項を読んでください。 |
HBA ポートとストレージ ポートを両方とも同一スイッチに接続している場合、一部の HBA ポートにはストレージ ポートとは別のエリア ID が必要となります。たとえば、ストレージ ポート FC ID が 0x6f7704 の場合、このポートのエリアは 77 です。この場合、HBA ポートのエリアには 77 以外の値を設定できます。HBA ポートの FC ID は、ストレージ ポートの FC ID と異なる値に手動で設定する必要があります。
Cisco MDS 9000 ファミリのスイッチでは、FC ID の固定化機能により、この要件への準拠が容易になります。この機能を使用すると、ストレージ ポートまたは HBA ポートに異なるエリアを持つ FC ID を事前に割り当てることができます。
固定的 FC ID の選択消去
固定的 FC ID は、選択的に消去できます。Static entries and FC IDs currently in use cannot be deleted. 表 1 identifies the FC ID entries that are deleted or retained when persistent FC IDs are purged.
固定的 FC ID の状態 |
固定的 FC ID の使用状態 |
Action |
---|---|---|
スタティック |
使用中 |
削除されない |
スタティック |
使用中でない |
削除されない |
Dynamic |
使用中 |
削除されない |
Dynamic |
使用中でない |
削除される。 |