ファームウェア管理
ACME 社はシスコと協力して、必要なソフトウェア機能、選択したハードウェア プラットフォームのサポート、およびソフトウェア リリースの完成度に基づき、展開の要件を評価しました。また、展開するソフトウェアの対象バージョンを選択しました。さらに、定期的にこの決定に立ち返って、さらにアップグレードが必要かどうかを判断するために、プロアクティブな計画を立てました。
ファームウェア バージョン
Cisco Application Centric Infrastructure (ACI) のソフトウェア バージョンは、次のような形式で示されます。
major.minor(maintenance)
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major:製品のアーキテクチャ、プラットフォーム、または機能内容の大きな変更を表します。
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minor:新しいソフトウェア機能を備えたマイナー リリースを表します。
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maintenance:Application Policy Infrastructure Controller (APIC) の機能リリースへのバグ修正を表します。これは、新機能が追加されたときではなく、ソフトウェアの不具合が修正されたときに変化します。
次の例では、いくつかの APIC バージョンを示します。
1.0(1e)
1.1(1j)
1.2(1i)
APIC ソフトウェアとファブリック ノードの両方は、同じバージョン スキームによって示されます。たとえば、APIC 1.2(1i) リリースは、スイッチ ソフトウェア 11.2(1i) リリースに対応します。APIC バージョンのリリース ノートと対応するスイッチ バージョンは、相互に関連しています。
APIC、リーフ スイッチ、スパイン スイッチなど、ACI インフラストラクチャのコンポーネントはすべて同じバージョンでなければなりません。アップグレード時に、APIC とスイッチ間に異なるバージョンが存在する場合は、その状態のままファブリックを長時間操作しないでください。
アップグレードによる影響とリスクを検討する場合、メンテナンス バージョンのアップグレード(1.1(1j) => 1.1(1o) など)は、バグの修正のみで新機能の追加がないため、メジャーまたはマイナー バージョンのアップグレードよりも影響が小さいと想定できます。
ファームウェアのコンポーネント
次の 3 つの主要コンポーネントをアップグレードできます。
- スイッチ(リーフとスパイン)
- Application Policy Infrastructure Controller(APIC)
- カタログ ファームウェア
ファームウェアのポリシー
ファームウェア グループ
Application Policy Infrastructure Controller (APIC) のファームウェア グループ ポリシーは、ファームウェアをアップグレードするノード グループを定義します。大部分の展開では、ファームウェア グループは 1 つだけで十分です。
メンテナンス グループ
メンテナンス グループ ポリシーは、いっしょに関連するファームウェア セットにアップグレードするスイッチ グループを定義します。メンテナンス グループは、オンデマンドで、またはスケジュールに従ってアップグレードできるので、ビジネス メンテナンスの時間帯までアップグレード タスクを延期できます。通常、2 つのメンテナンス グループがあり、それぞれにリーフとスパインのセットが含まれます。各メンテナンス グループは別々にアップグレードされます。
コントローラ ファームウェア
APIC のファームウェア ポリシーはクラスタ内のすべてのコントローラに適用されますが、アップグレードは常に順番に実行されます。APIC GUI により、ファームウェア アップグレードに関するリアルタイムのステータス情報が提供されます。コントローラ ファームウェア ポリシーは、オンデマンドで、またはスケジュールに従ってアップグレードできます。
カタログ ファームウェア
各ファームウェア イメージには、サポート対象のスイッチ モデルを識別する互換性カタログが含まれています。APIC は、ファームウェア イメージ、スイッチ タイプ、およびそのファームウェア イメージを使用することを許可されるモデルのカタログを保持しています。イメージ管理を実行する APIC には、互換性カタログ、APIC のファームウェア イメージおよびスイッチ イメージのイメージ リポジトリがあります。