この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
システムを正常に運用するには、スイッチを適切な場所に設置し、装置ラックや配線クローゼットを適切に配置する必要があります。複数の装置を近づけて設置したり、換気が不十分であると、システムが過熱状態になります。さらに、装置の不適切な配置によってネットワーク インターフェイス接続にアクセスしづらくなり保守が困難になります。
この章では、スイッチを取り付けるための設置場所の準備方法について説明します。
• 「電源要件」
ヒント Cisco Catalyst 4948E または Catalyst 4948E-F スイッチの詳細について(設定例やトラブルシューティング情報など)は、次のページに示されるドキュメントを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6021/tsd_products_support_series_home.html
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次の警告は、一般的な警告で、マニュアル全体に適用されます。
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030
警告 この装置は、立ち入り制限区域内に設置することが前提となっています。立ち入り制限区域とは、錠前、鍵などの特殊な保安手段を使用しないと立ち入ることのできない場所です。ステートメント 1017
警告 絶縁されていない金属接点、導体、または端子を Power over Ethernet(PoE; パワー オーバー イーサネット)回路の相互接続に使用すると、電圧によって感電事故が発生することがあります。危険性を認識しているユーザまたは保守担当者だけに出入りが制限された場所を除いて、このような相互接続方式を使用しないでください。出入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。ステートメント 1072
以下の項では、Catalyst 4948E または Catalyst 4948E-F スイッチの設置の準備をするうえで、認識しておく必要がある基本的な設置環境の条件について説明します。
• 「温度」
• 「エアーフロー」
• 「湿度」
• 「高度」
• 「腐食」
ラックマウント キット(69-2037-xx)は標準 19 インチ(48.3 cm)の装置ラックにスイッチを設置するアクセサリ キットに含まれます。このラックマウント キットは、次の状況での使用には適していません。
• スイッチへのアクセスの障害となるもの(電源コードなど)があるラック
スイッチをラックに取り付ける前に、次のことを確認してください。
– ラックの幅(前面の 2 つの取り付け板またはレールの間の幅)は 17.75 インチ(45.09 cm)でなければなりません。
– ラックの奥行は、前面と背面の取り付け板の間で 19.25 インチ(48.9 cm)以上、32.5 インチ(82.5 cm)以下であることが必要です。
– ラックには、上下方向にもシャーシが入るだけの高さが必要です。シャーシの高さは 1 U(1.75 インチ(4.45 cm))である。
– シャーシの重量および寸法をサポートするようにシェルフが構成されていることを確認します。
– その装置がラックに入っている唯一の装置の場合は、ラックの一番下に取り付けます。
– 重心を低くし、ラックの上部が重くなって転倒しないように、重い装置をラックの下の方に設置します。
– ラック内にスイッチを設置したり保守する前に、スタビライザを設置します(ラックにスタビライザが付属している場合)。
– 十分な通気または排気ファンがある場合にだけ閉鎖型ラックにシャーシを設置します。可能な限り開放型ラックを使用してください。
– ラック環境の周囲温度が最大温度の 104 °F(40 °C)を超えないようにします。スイッチを閉鎖型ラックまたはマルチユニット ラック アセンブリに設置した場合、ラック内の周囲温度が室温よりも高くなる場合があります。
– 閉鎖型ラックの通気システムによって、シャーシの周囲に負圧がかかり、シャーシの吸気口に空気が向かわないために冷却が阻害されないようにしてください。必要に応じて、ラックを開放してシャーシを動作させてください。
– ラック下部に搭載された装置から熱が過剰に放出されないようにしてください。熱が上昇し、上部の装置の吸気口に取り込まれることがあります。これにより、ラック上部付近のシャーシが過熱状態になる場合があります。
– ラックにすでに搭載されている装置やケーブル配線を考慮してください。他の機器のケーブルによって、シャーシの通気が妨げられないことまたは電源やスイッチング モジュールへのアクセスが損なわれないことを確認します。現場交換可能なコンポーネントから離れた位置にケーブルを配線することで、装置のメンテナンスやアップグレードを行う場合に、ケーブルを不必要に取り外さなくてすむようにします。
– スイッチ アセンブリのメンテナンスおよび取り外しのために、ラックの背面に 3 ~ 4 フィート(91.4 ~ 121.9 cm)のスペースを確保してください。ラックが移動式の場合、通常の動作時には壁やキャビネットから 1 フィート(30.45 cm)以内まで押し戻しておくことができ、メンテナンスが必要な場合にラックを引き出すことができます。
温度がその定格温度の上限または下限に達すると、システムが減退した効率で動作したり、チップの早期老朽化および障害、機械装置の障害などのさまざまな問題が発生する可能性があります。また、極端な温度変化によって、チップがソケットから外れることがあります。次のガイドラインに従ってください。
• システムが 50 °F(10 °C)以上 104 °F(40 °C)以下の環境で動作していることを確認してます。
• 適切な空気循環管理方法を使用します。ラックの上部に搭載されたシャーシでは、下の方にあるシャーシからの放熱によって周囲温度が上昇することがあります。
• 通風を妨げるおそれのある壁はめ込み式ユニットや布の上にはシャーシを置かないでください。
• 特に午後になって直射日光が当たる場所にシャーシを設置しないでください。
• 暖房の吹き出し口などの熱源のそばにシャーシを置かないようにしてください。
• シャーシのすべてのスロットおよび開口部、特にシャーシ背面のファン トレイの通気口が塞がれていないことを確認します。空気が薄い高地では、十分な通気が特に重要となります。
• 設置場所のクリーニングを定期的に実施して、ほこりやごみがたまらないようにしてください。ほこりやごみがたまるとシステムが過熱するおそれがあります。
• シャーシが異常な低温にさらされた場合は、2 時間のウォームアップ時間を設け、シャーシを通常の動作温度まで上げてから電源を入れてください。
これらのガイドラインに従わないと、内部のシャーシ コンポーネントに損傷を与えるおそれがあります。
(注) Catalyst 4948E および Catalyst 4948E-F スイッチには、内部温度センサーが搭載されており、装置内の温度が 104 °F(40 °C)に達するとマイナー アラームを生成し、131 °F(55 °C)に達するとメジャー アラームを生成します。コマンド [Show Environment Status] を入力してアラームの生成時の正確な温度を確認します。
Catalyst 4948E および Catalyst 4948E-F スイッチはシャーシおよび電源装置を冷却するために使用可能な十分な量の空気が得られる環境に設置するように設計されています。シャーシ内のエアーフローが阻害される、あるいは周囲の気温が上昇すると、スイッチが過熱したり、シャットダウンすることがあります。
スイッチ シャーシ内を通過する適切な空気循環を維持するために、シャーシの排気口を壁から 6 インチ(15 cm)以上離すことを推奨します。シャーシ間に適切な間隔が確保されていない場合、スイッチ シャーシ内に他のスイッチ シャーシからの排気が取り込まれて過熱し、障害が発生します。
Catalyst 4948E または Catalyst 4948E-F スイッチ シャーシを格納ラックまたは部分的に密閉されたラックに設置する場合、設置場所が次のガイドラインを満たしているかを確認することを強く推奨します。
• 閉鎖型ラックまたは部分的に密閉されたラック内の温度がシャーシの動作温度範囲内であることを確認してください。シャーシをラックに取り付けたら、シャーシに電源を投入して、シャーシの温度が安定するまで(およそ 2 時間)待機します。シャーシの吸気グリルと排気グリルの周囲温度を測定するために、各グリルから約 1 インチ(2.5 cm)の位置に外部温度プローブを配置してください。
– 吸気口の周辺温度が 104 °F(40℃)未満である場合は、そのラックは吸気温の基準を満たしています。
– 吸気口の周辺温度が 104 °F(40℃)を超える場合、システムに熱状態を示すマイナー アラームが発生しており、過熱の危険性があります。
– 吸気口の周辺温度が 131 °F(55℃)以上である場合、システムに熱状態を示すメジャー アラームが発生しており、システムはシャットダウンします。
• 格納ラックまたは部分的に密閉されたラックでは、次のようにスイッチ シャーシ内に十分なエアーフローが確保されていることを確認してください。
– 測定した吸気温度と排気温度との差が 10℃ を超えない場合は、ラックには十分なエアーフローが確保されています。
– 温度差が 10℃ を超える場合は、シャーシを冷却するためのエアーフローが不足しています。
(注) この吸気と排気の 10 ℃ の温度差は、デジタル外気温計で測定して決定する必要があります。この温度差を測定するために、シャーシ内部の温度センサを使用しないでください。
• 将来の拡張に向けた計画を立てます。現在の設定では、格納ラックまたは部分的に密閉されたラックに取り付けられた Catalyst 4948E または Catalyst 4948E-F スイッチは周辺温度およびエアーフローの要件を満たしているはずです。ただし、ラックにシャーシや他の装置を増設すると、発熱量が増加することによりラック内の温度が 104 °F(40℃)を超え、マイナー アラームが発生することがあります。
• 冷却方法にホット アイルとコールド アイル形式を使用しているデータセンターに Catalyst 4948E-F を設置する場合、コールド アイルにシャーシの空気取り入れ口を拡張するためにオプションの吸入エアー ダクトを使用することを推奨します。ラックの前面のコールド アイルにスイッチ シャーシの空気取り入れ口を拡張するために Catalyst 4948E-F シャーシに設置できるモジュラ ToR スイッチ インレット ダクト(モデル CDE2)を Panduit Corporation が製造しています。
湿度が高いと、湿気がシステム内まで浸透する可能性があります。この湿気が原因で、内部コンポーネントの腐食、および電気抵抗、熱伝導性、物理的強度、サイズなどの特性の劣化が発生することがあります。システム内に湿気が充満してくると、ショートを起こすおそれがあります。ショートが起きると、システムに重大な損傷を起こしてしまいます。各システムの動作時の定格湿度は、相対湿度 8 ~ 80%、1 時間あたりの湿度変化 10% です。保管時では、システムは 5 ~ 95% の相対湿度に耐えることができます。温暖期の空調と寒冷期の暖房により室温が四季を通して管理されている建物内では、システム装置にとって、通常許容できるレベルの湿度が維持されています。ただし、システムを極端に湿度の高い場所に設置する場合は、除湿装置を使用して、湿度を許容範囲内に維持してください。
標高の高い(気圧の低い)場所でシステムを稼働させると、対流型の強制冷却機能の効率が低下し、アーク放電やコロナ放電などの電気障害の原因になります。また、このような状況では、内部圧力がかかっている密閉コンポーネント、たとえば、電解コンデンサが損傷したり、その効率が低下する場合もあります。各システムの稼働時の定格高度は、-50 ~ 6500 フィート(-16 ~ 1981 m)です。また、保管時の定格高度は、-50 ~ 35,000 フィート(-16 ~ 10,668 m)です。
ファンは、室温の空気を吸い込み、その空気を電源装置とシャーシ内で循環させ、熱せられた空気をシャーシのさまざまな開口部から排出することにより、電源装置およびシステム コンポーネントを冷却します。しかし、ファンは埃やその他の微粒子も取り込むためファンの羽根の上とシステム内に汚れが貯まる原因にもなります。これは、保温用毛布をコンポーネントの上に形成するようなものでシャーシ内部の温度を上昇させます。
清潔な稼働環境を維持することにより、ほこりなどの微粒子による悪影響を大幅に減らすことができます。次に示す規格では、許容される動作環境および浮遊する粒子状物質の許容レベルについて規定されています。
• Network Equipment Building Systems(NEBS)GR-63-CORE
• National Electrical Manufacturers Association(NEMA)Type 1
• International Electrotechnical Commission(IEC; 国際電気標準会議)IP-20
システム コネクタの腐食は、徐々に進行し、最終的に電力回路の間欠的な障害を引き起こす原因になります。人間の指先に付着した油脂分や、高温多湿の環境に長時間さらされたことが原因で、システム内の各種のコンポーネントに取り付けられている金めっきのエッジ コネクタやピン コネクタが腐食することがあります。腐食を防ぐために、基板やカード上の接点には触れないでください。また、極端な温度、および湿気や塩分の多い環境からシステムを保護してください。
システムからの電磁波干渉(EMI)および無線周波数干渉(RFI)は、システムの周辺で稼働している装置(ラジオおよびテレビ受信機)に悪影響を及ぼす可能性があります。システムが発する無線周波数は、コードレスおよび低出力の電話にも干渉することがあります。逆に、高出力の電話からの RFI によって、システムのモニタに意味不明の文字が表示されることがあります。RFI とは、10 kHz を超える周波数を発生する EMI のことです。このタイプの干渉は、電源コードおよび電源、または送信された電波のように空気中を通じてシステムから他の装置に伝わる場合があります。Federal Communications Commission(FCC; 米国連邦通信委員会)は、コンピュータ装置が放出する EMI および RFI の量を規制する特定の規格を公表しています。各システムは、FCC の規格を満たしています。EMI および RFI の発生を抑えるために、次の注意事項に従ってください。
• シャーシ カバーを取り付けた状態でシステムを運用します。
• 未使用の電源装置ベイに金属製カバー プレートが設置されていることを確認します。
• すべての周辺ケーブル コネクタのネジが、シャーシ背面の対応するコネクタに確実に締め付けられていることを確認します。
• システムと周辺装置との接続には、必ず、金属製コネクタ シェル付きのシールド ケーブルを使用します。
電磁界内で長距離にわたって配線を行う場合、磁界と配線上の信号の間で干渉が発生することがあります。このため、プラント配線を行う場合は、次の 2 点に注意する必要があります。
• 配線を適切に行わないと、プラント配線から無線干渉が発生することがあります。
• 特に雷または無線電信機によって起こされる強力な EMI は、シャーシ内の信号ドライバやレシーバを破損したり、電圧サージが回線を介して装置内に伝導するなど、電気的に危険な状況をもたらす原因になります。
(注) 強力な EMI を予測して対策を講じるには、無線周波数干渉(RFI)の専門家に相談することが必要になる場合があります。
アース用導体を確実に施設してプラント配線にツイストペア ケーブルを使用すると、プラント配線から無線干渉が発生することはほとんどありません。推奨距離を超える場合は、データ信号ごとにアース導体を施した高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。
配線が推奨距離を超える場合、または配線が建物間にまたがる場合は、近辺で発生する落雷の影響に十分に注意してください。雷などの高エネルギー現象で発生する電磁波パルスにより、電子装置を破壊するほどのエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。以前に同様の問題が発生した場合は、電気サージ抑制やシールドの専門家に相談することをお勧めします。
Catalyst 4948E および Catalyst 4948E-F スイッチは、動作範囲、取り扱い、および地震基準について、NEBS(Zone 4 per GR-63-Core)に従って衝撃および振動テスト済みです。これらのテストは、地震の振動および基準、オフィスの振動および基準、輸送の振動および基準、梱包された機器に加えられる衝撃について実施しています。
システムは、AC 電源によって供給される電圧の変動の影響を特に受けやすくなっています。過電圧、低電圧、および過渡電圧(またはスパイク)によって、データがメモリから消去されたり、コンポーネントの障害が発生するおそれがあります。このような問題から保護するには、電源コードが常に適切にアースされる必要があります。また、システムは、専用電力回路に設置してください(電力を大量に消費する他の機器と回路を共用しないでください)。一般に、システムの回路は次の機器とは共用できません。
これらの電気製品に加えて、システムの電源装置にとって最大の脅威となるのは、雷によるサージ電圧、または停電です。雷が発生しているときは、できるだけシステムおよび周辺機器の電源をオフにし、プラグを電源から抜いてください。システムに電源が入っている状態で停電が発生した場合は、一時的なものであっても、ただちにシステムの電源をオフにし、コンセントから外します。システムの電源を入れておくと、電源が復旧した場合に問題が発生するおそれがあります。同じ場所で電源をオフにしていなかった他のすべての電気製品が、大きな電圧スパイクを起こし、システムに損傷を与える可能性があります。
シャーシ設置プロセスの一部として、NEBS に準拠したシステム アースを取り付ける必要があります。シャーシを設置する際にシステムに適切かつ十分なアース接続を行う場合、3P AC プラグ(アース付き)を使用するだけでは不十分です。どちらのシャーシにも、アクセサリ キットにアース ラグと 2 本の M4 ボルトが付属しています。2 本のボルトを使用してシャーシのアース パッドにラグを接続します。6 AWG 銅線(付属していません)を、NEBS 準拠の建物のアースにアース ラグを接続するために使用する必要があります。
適切にアースすることで、建物とその中に設置された装置を低インピーダンスで接続し、シャーシ間の電圧差を低くすることができます。NEBS 準拠のシステム アースを使用すると、感電の危険性を低減あるいは防止でき、過渡電圧によって装置が損傷する可能性を大幅に低減できます。またデータが破損する可能性もかなり小さくなります。
適切かつ完全なシステム アースを使用しない場合、ESD によってコンポーネントが損傷する危険性が高くなります。さらに、NEBS 準拠のシステム アースを使用しない場合、大いにデータが破損したり、システムがロックアップする可能性も高くなり、システムが頻繁にリブートするといった状況が増えたりします。
表 2-1 に、一般的なアース方法の注意事項を示します。
(注) すべてのケースにおいて、アース接続の方法は、National Electric Code(NEC)の第 250 条に定める要件またはその地域の法令に準拠する必要があります。シャーシからラック アースまたは Common Bonding Network(CBN; 共通ボンディング網)に直接アース接続する場合、6 AWG アース線を使用することを推奨します。装置ラックも 6 AWG アース線を使用して、CBN に接続する必要があります。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、作業前に必ず回路の電源が切断されていることを確認してください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コード、摩耗または損傷した電源コードや保護アースの不備などがないか、作業場所の安全を十分に確認してください。
– 可能であれば、医療援助を求めるために誰か別の人を呼んでもらうようにしてください。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。
– 負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
• 製品を使用する場合は、指定された電力定格内で使用し、製品の使用説明書に従ってください。
• 製品は、各地域および国の電気関連法規に従って設置してください。
• 次の状態のいずれかが発生した場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してください。
– 操作指示に従っているにもかかわらず、製品は適切に動作しない。
• 適切な外部電源を使用してください。製品は、電力定格ラベルに記載されている種類の電源だけを使用して稼働させてください。必要な電源の種類が不明な場合は、Cisco TAC または最寄りの電気技師に確認してください。
• 承認されている電源コードだけを使用してください。購入されたシャーシ電源装置には、購入された国で使用されることを意図した電源コードが 1 本または複数付属しています。追加の電源コードを購入する必要がある場合には、電源コードが製品に適したものであり、製品の電力定格ラベルに記載されている定格電圧および定格電流に適合していることを確認してください。電源コードの定格電圧および定格電流は、電力定格ラベルに記載されている定格より大きくなければなりません。
• 感電を防止するために、すべての電源コードを適切にアースされているコンセントに接続してください。これらの電源コードには、適切なアースを確保するのに役立つ、アース線付き 3P プラグが付いています。アダプタを使用したり、電源コードからアース線を取り外さないでください。
• 電源ストリップの定格を遵守してください。電源ストリップに接続されている全製品の定格電流の合計が電源ストリップの定格の 80% を超えないことを確認してください。
• 電源コードやプラグを自分で改造しないでください。設置場所に変更を加える場合には、相応の資格を持つ電気技術者または電力会社に相談してください。必ず電気配線に関する地方自治体の条例および国の法令に従ってください。
静電放電(ESD)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊はモジュールやその他の Field Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。モジュールには、金属製フレームに固定されたプリント基板があります。Electromagnetic Interference(EMI; 電磁干渉)シールドおよびコネクタは、フレームを構成する部品です。金属フレームは、ESD からプリント基板を保護しますが、モジュールを扱うときには必ず、静電気防止用アース ストラップを着用してください。
• 静電気防止用リスト ストラップを肌に密着させて着用してください。静電気防止アース ストラップにはバナナ プラグ、金属製バネ クリップ、またはワニ口クリップ付きのものがあります。ほとんどの FRU に付属している使い捨ての静電気防止用リスト ストラップまたはワニ口クリップ付きの静電気防止用リスト ストラップを使用する場合は、静電気防止用リスト ストラップに適切なアース ポイントを確保するためにシステムのアース ラグをシャーシに取り付ける必要があります。
(注) このシステム アースは、NEBS アースとも呼ばれます。
• シャーシにシステムのアースが取り付けられていない場合は、システムのアースを取り付ける必要があります。
システムのアース ラグを取り付けたら、次の手順で、静電気防止用リスト ストラップを適切に取り付けます。
ステップ 1 次のように静電気防止用リスト ストラップをしっかりと肌に密着させて着用してください。
a. FRU に付属の静電気防止用リスト ストラップを使用する場合は、リスト ストラップのパッケージを開き、静電気防止用リスト ストラップの包装を開けます。手首に黒の導体ループを巻き、肌にしっかりと密着するように、ストラップを締めます。
b. ワニ口クリップ付きの静電気防止用リスト ストラップを使用する場合は、パッケージを開いて、静電気防止用リスト ストラップを取り出します。リスト ストラップを巻く位置を決めて、肌にしっかりと密着させてください。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップのバネ クリップまたはワニ口クリップをつかんで、ラックの塗装されていない金属部分に一瞬クリップを接触させます。蓄積された静電気をラック全体に安全に散逸させるために、クリップを塗装されていないラック レールに接触させることを推奨します。
ステップ 3 次のように、バネ クリップまたはワニ口クリップをアース ラグのネジに取り付けます。
a. FRU に付属の静電気防止用リスト ストラップを使用する場合は、バネ クリップを強くつかんであごを開き、システムのアース ラグのネジ頭の側面に取り付け、バネ クリップのあごがラグのネジ頭の後ろで閉じるように、バネ クリップをラグのネジ頭上でスライドさせます。
(注) バネ クリップのあごは、直接ラグのネジ頭またはラグのバレルをはさみ込めるほど広くは開きません。
b. ワニ口クリップ付きの静電気防止用リスト ストラップを使用している場合は、システムのアース ラグのネジ頭、またはシステムのアース ラグ バレルに直接ワニ口クリップを取り付けます。
スイッチの設置場所の準備を行う場合には、次の一般要件に従ってください。
• 2 台の電源装置を使用するシステムの場合、各電源装置をそれぞれ別の入力電源に接続してください。別の電源に接続しないと、外部配線に不具合があったり、回路ブレーカーが落ちたりした場合、システム全体の電力が失われることになります。
• 入力電源が失われないように、各電源回路上の合計最大負荷が、配線とブレーカーの定格電流の範囲内であることを確認してください。
• システムによっては、Uninterruptible Power Supply(UPS; 無停電電源装置)を使用して設置場所の電源障害に備えたほうがよい場合もあります。UPS を選択する場合、鉄共振技術を採用している一部の UPS モデルは、力率補正(PFC)を使用する電源装置と併用すると不安定になる可能性があることに留意してください。その結果として、スイッチへの出力電圧波形が歪み、システムの電圧が低下する場合があります。
ここでは、AC 電源装置を設置場所の電源に接続する場合の基本的な注意事項をいくつか説明します。
• シャーシの各電源装置には、別個の専用の分岐回路が必要です。
– 300 W の電源装置には、15 A の回路が必要です。
• 北米で 200/240 VAC 電源を使用する場合、回路を 2 極回路ブレーカーで保護する必要があります。
• システムから 6 フィート(1.8 m)以内の操作しやすい場所に AC 電源コンセントが必要です。
• シャーシとプラグ接続する AC 電源レセプタクルには、アース付きのタイプを使用してください。レセプタクルに接続するアース用導体は、設置場所の施設の保護アースに接続する必要があります。
ここでは、Catalyst 4948 E スイッチの DC 入力電源装置を設置場所の電源に接続する場合の基本的な注意事項を説明します。
• すべての電源接続の配線は、National Electrical Code(NEC)と各国の規定に準拠する必要があります。
• DC 電源の戻り線は、システム フレームおよびシャーシ(DC-I)から分離する必要があります。
• DC 電源コードは、同一定格の、撚り数の大きい銅線ケーブルの使用を推奨します。DC 入力電源装置への接続は、アース付きのケーブルが 1 本、DC 電源(-)、および DC 電源の戻り線(+)が 1 本ずつです。コードの長さはスイッチの配置によります。シスコでは、電源に DC 電源コードを接続するために必要なケーブルおよびラグを販売していません。
• DC 電源コードのリード線のコードの色は DC 電源の設置環境によって変わります。通常、緑、または緑と黄色の色がアース ケーブルになります。DC 配線用のカラー コードの規格が定められていないため、電源コードが適切な(+)および(-)極性の DC 入力電源装置の端子ブロックに確実に接続されていることを確認する必要があります。場合によっては、DC 電源コードのリード線にプラス(+)またはマイナス(-)のラベルが付いていることがあります。ラベルの極性についての記載内容は信頼できることが多いですが、DC コードのリード線間の電圧測定を行い、極性を確認する必要があります。測定を行う場合、プラス(+)のリード線およびマイナス(-)のリード線は、常に DC 入力電源装置の端子ブロック上の(+)ラベルおよび(-)ラベルと合わせてください。
• DC 電源コードは、電源装置側のケーブル ラグで終端させる必要があります。
• 回路ブレーカーは切断装置として、容易に手が届く場所に設置します。
• 回路は、専用の 2 極回路ブレーカーで保護する必要があります。電源装置の入力定格および地域または国の規定に適合するサイズの回路ブレーカーを使用してください。
オーバーヘッド ケーブル トレイまたはサブフロア ケーブル トレイに電源コードとデータ ケーブルを一緒に配線する場合には、次の注意事項に留意してください。
また、カテゴリ 5e およびカテゴリ 6 のイーサネット ケーブルを使用する場合には、次の注意事項にも留意してください。
表 2-2 にスイッチの設置前に必要な準備項目を示します。各作業の完了を確認して、スイッチを適切に設置してください。
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• 電源コンセント(電源装置の種類によって異なります)1 • 電源障害時用の UPS2 |
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1.シャーシに搭載されている各電源装置用に、専用の AC 電源または DC 電源の回路があることを確認してください。 2.UPS で必要な出力を決定するときは、電源装置の kVA 定格を基準として参照してください。電源装置の kVA 定格値は、付録 A にある電源ごとの仕様の表に示されています。 |