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目次
この章は、次の項で構成されています。
湿度が高いと、湿気がスイッチに浸透することがあります。 湿気が原因で、内部コンポーネントの腐食、および電気抵抗、熱伝導性、物理的強度、サイズなどの特性の劣化が発生することがあります。 各アプライアンスは、相対湿度 8 ~ 80 %、1 時間あたり 10 % の湿度変化で動作するよう規定されています。
スイッチは、相対湿度 5~90 パーセントに耐えることができます。 温暖期の空調と寒冷期の暖房により室温が四季を通して管理されている建物内では、スイッチ装置にとって、通常許容できるレベルの湿度が維持されています。 ただし、スイッチを極端に湿度の高い場所に設置する場合は、除湿装置を使用して、湿度を許容範囲内に維持してください。
標高の高い(気圧が低い)場所でスイッチを動作させると、対流型の強制空冷方式の効率が低下し、その結果、アーク現象およびコロナ放電などの電気障害が発生することがあります。 また、このような状況では、内部圧力がかかっている密閉コンポーネント、たとえば、電解コンデンサが損傷したり、その効率が低下したりする場合もあります。 このスイッチは、–152~4,000 m(–500~13,123 フィート)の高度での動作で定格化されています。 保管時の高度は -305 ~ 9,144 m(-1,000 ~ 30,000 フィート)です。
シャーシ内のさまざまな開口部を通じて空気を吸気および排気することによって、排気ファンは電源モジュールを冷却し、システム ファン トレイはスイッチを冷却します。 しかし、ファンはほこりやその他の微粒子を吸い込み、スイッチに混入物質を蓄積させ、内部シャーシの温度が上昇する原因にもなります。 清潔な作業環境を保つことで、ほこりやその他の微粒子による悪影響を大幅に減らすことができます。これらの異物は絶縁体となり、スイッチの機械的なコンポーネントの正常な動作を妨げます。
(注) |
空気が汚れた環境でこのスイッチを使用する場合、オプションのエアー フィルタを注文して取り付けることができます。 これらのエアー フィルタを使用する場合はオプションのシャーシの前面扉も注文する必要があります。 |
スイッチからの Electromagnetic Interference(EMI:電磁波干渉)および Radio Frequency Interference(RFI; 無線周波数干渉)は、スイッチの周辺で稼働している他の装置(ラジオおよびテレビ受信機)に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、スイッチから出る無線周波数が、コードレス電話や低出力電話の通信を妨げる場合もあります。 逆に、高出力の電話からの RFI によって、スイッチのモニタに意味不明の文字が表示されることがあります。
RFI は、10 kHz を超える周波数を発生させる EMI として定義されます。 このタイプの干渉は、電源コードおよび電源、または送信された電波のように空気中を通じてスイッチから他の装置に伝わる場合があります。 米国連邦通信委員会(FCC)は、コンピュータ装置が放出する EMI および RFI の量を規制する特定の規定を公表しています。 各スイッチは、これらの FCC の規格を満たしています。
(注) |
強力な EMI を予測して防止するには、RFI の専門家に相談することが必要になる場合があります。 |
アース導体を適切に配置してツイストペア ケーブルを使用すれば、配線から無線干渉が発生することはほとんどありません。 推奨距離を超える場合は、データ信号ごとにアース導体を施した高品質のツイストペア ケーブルを使用してください。
配線が推奨距離を超える場合、または配線が建物間にまたがる場合は、近辺で発生する落雷の影響に十分に注意してください。 雷などの高エネルギー現象で発生する電磁パルス(EMP)により、電子スイッチを破壊するほどのエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。 過去にこのような問題が発生した場合は、電力サージ抑制やシールドの専門家に相談してください。
スイッチは、動作範囲、取り扱い、および地震基準について、Network Equipment Building Standards(NEBS)(Zone 4 per GR-63-Core)に従って衝撃および振動のテストを実施中です。
スイッチは、電源モジュールによって供給される電圧の変動の影響を受けます。 過電圧、低電圧、および過渡電圧(スパイク)によって、データがメモリから消去されたり、コンポーネントの障害が発生するおそれがあります。 このような問題を避けるため、スイッチのアース接続があること確認してください。 スイッチ上のアース パッドはアースに直接接続するか、完全に結合およびアースに接続されたラックに接続できます。
この接続にはアース ケーブルを用意する必要がありますが、スイッチと出荷されるアース ラグを使用してアース線をスイッチに接続できます。 地域または各国の設置規定を満たすサイズにしてください。 米国で設置する場合は、電源とシステムに応じて、6 ~ 12 AWG の銅の導体が必要です。 設置(このような設置には、市販の 6 AWG 線を使用することをお勧めします) アース線の長さは、スイッチとアース設備の間の距離によって決まります。
(注) |
AC 電源モジュールは、電源に接続する場合に自動的にアース接続しますが、3-kW DC 電源モジュールはアース接続することができません。 シャーシをファシリティのアースに接続する必要があります。 |
スイッチの所要電力を計画するには、次の各項目を設定する必要があります。
また、回路の障害の可能性を最小限に抑えるために、スイッチに使用する回路をスイッチ専用にする必要があります。
操作に必要な電力(使用可能電力)および冗長性(予備電力)の電量が分かっている場合、スイッチの場所に届く入力電源コンセントの必要数を計画できます。
スイッチに対して以下のタイプのラックまたはキャビネットをインストールできます。
スイッチを、ホット アイル/コールド アイル環境に置かれているキャビネット内に正しく設置するには、キャビネットにバッフルを取り付けて、シャーシの空気取り入れ口への排気の再循環を防止する必要があります。
キャビネット ベンダーに問い合わせて以下の要件を満たすキャビネットを一緒に決定するか、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に推奨事項を問い合わせてください。
また、ラックについては次の設置環境条件を考慮する必要があります。
シャーシを適切に設置し、ケーブルを配線し、エアーフローを提供し、スイッチを維持できるように、シャーシとその他のラック、デバイス、または構造の間に適度なスペースを設ける必要があります。 このシャーシの設置に必要なスペースについては次の図を参照してください。
1 |
シャーシ |
9 |
シャーシの幅 |
2 |
ケーブル管理フレーム |
10 |
右側のスペースは必要なし(右側のエアーフローなし) |
3 |
縦型ラックマウント支柱およびレール |
11 |
ファン トレイおよびファブリック モジュール交換に必要な背面のサービスのスペース |
4 |
ファン トレイ ハンドルに必要な領域 |
12 |
シャーシとキャビネット(使用する場合)の内部の間で必要なエアーフローのスペース |
5 |
最も近いオブジェクトまたはキャビネット内部(側面のスペースは必要なし) |
13 |
シャーシの奥行 |
6 |
すべてのモジュールおよび電源モジュールのコールド アイルからの吸気口 |
14 |
ケーブル管理フレームとオプションの前面扉のために、シャーシ前面とキャビネット内部(使用する場合)またはコールド アイルの端(キャビネットがない場合)との間に必要なスペース |
7 |
排気はすべてのモジュールおよび電源モジュールでホット アイルに排気されます。 |
15 |
シャーシの設置、およびモジュール交換に必要な前面のサービス用スペース |
8 |
左側のスペースは必要なし(左側のエアーフローなし) |