この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリと、ホストされた仮想サービス ブレードについて説明します。この章は、次の内容で構成されています。
• 「Cisco Nexus Virtual Services Applianceについて」
• 「Cisco Integrated Management Controller」
• 「アップリンク」
Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリは、Cisco Nexus 1110-S および Cisco Nexus 1110-X で構成されています。
Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリは、Cisco Nexus 1110-S で最大 6 台の Cisco Nexus 1000V 仮想サービス ブレード(VSBS)および Cisco Nexus 1110-X で最大 10 台の Cisco Nexus 1000V 仮想サービス ブレード(VSBS)をホストできるネットワーク アプライアンスです。Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリは、Cisco Nexus 1000V Virtual Supervisor Module(VSM)、Network Analysis Module(NAM)、Virtual Security Gateway(VSG)、および Data Center Network Management Module(DCNM)などの VSB をサポートします。
Cisco Nexus 1110-S および Cisco Nexus 1110-X は、VSM に専用ハードウェアを提供します。VMware 仮想マシンにホストされていた VSM を Cisco Nexus Virtual Services Appliance でホストできるようになりました。これにより、VSM を標準的なシスコ スイッチと同様にインストールおよび管理できます。Cisco Nexus Virtual Services Appliance製品ファミリが管理するサービス(VSM、VSG、DCNM、または NAM)は、仮想サービスブレード(VSB)と呼ばれます。VSB の詳細については、「仮想サービス ブレード」を参照してください。
図 1-1 は、Cisco Nexus Virtual Services Appliance が、Cisco Nexus 1000V VSM およびその VEM を、お使いのネットワークでどのようにホストするかを示します。
図 1-1 Cisco Nexus Virtual Services Appliance のアーキテクチャ
Cisco Nexus Virtual Services Appliance では、ハイ アベイラビリティをサポートしています。2 つの Cisco Nexus Virtual Services Applianceは、ハイ アベイラビリティを提供する HA ペアを形成できます。Cisco Nexus Virtual Services Appliance の制御接続が失われても管理接続が維持されている場合、アクティブな Cisco Nexus Virtual Services Appliance が、スタンバイを一度リロードします。スタンバイは、制御接続が復元されるまで待ち状態になります。HA ペアでは、アクティブおよびスタンバイの Cisco Nexus Virtual Services Appliance は、データを同期するため、制御接続を使用します。
Cisco Nexus Virtual Services Appliance は、ハイ アベイラビリティの以下の 2 つの形式を同時にサポートします。
• 管理配置でアクティブ スタンバイ:アクティブな Cisco Nexus Virtual Services Appliance がネットワーク経由でアクセス可能であり、コマンドの大半はアクティブな Cisco Nexus Virtual Services Appliance でのみサポートされます。スタンバイの Cisco Nexus Virtual Services Appliance は IP ネットワーク経由でアクセス不能ですが、アクティブな Cisco Nexus Virtual Services Appliance または直接シリアル接続を介してアクセスできます。
• VSB 配置のアクティブ - アクティブ:VSB を Cisco Nexus Virtual Services Appliance で配置すると、VSB をアクティブまたはスタンバイの Cisco Nexus Virtual Services Appliance で配置できます。また、VSB はアクティブとスタンバイ Cisco Nexus Virtual Services Appliance の両方でアクティブにできます。これにより、トラフィックの分散が調整され、同時に潜在的な障害ドメインが削減されます。
図 1-2 は HA コンポーネントと、HA コンポーネント間の通信リンクを示しています。
図 1-2 Cisco Nexus Virtual Services Appliance HA コンポーネントと通信リンク
表 1-1 に、Cisco Nexus Virtual Services Appliance での VSM の実行と仮想マシンでの VSM の実行の比較を示します。
|
|
|
|
---|---|---|---|
3841 |
6402 |
||
図 1-3 に、Cisco Nexus Virtual Services Appliance での VSM の実行と仮想マシンでの VSM の実行の比較を示します。
図 1-3 VM と Cisco Nexus Virtual Services Appliance の比較
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)は、Cisco Nexus Virtual Services Appliance に含まれるソフトウェア インターフェイスです。CIMC は Serial over LAN(SoL)アクセスを設定し、デバイスが到達不能となった場合にはリモート管理を設定します。リモート管理の詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Software Installation and Upgrade Guide, Release 4.2(1)SP1(5.1) 』を参照してください。
Cisco Nexus 1110-S または Cisco Nexus 1110-X のインストール時に、CIMC インターフェイスを設定するオプションがあります。Cisco Nexus Virtual Services Appliance のインストール中に CIMC ソフトウェアを設定するには、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリがホスト、作成、および管理するサービス(VSM、NAM、VSG、DCNM)は、仮想サービス ブレード(VSB)と呼ばれます。Cisco Nexus 1110-S は最大 6 台の仮想サービス ブレード(VSB)を、Cisco Nexus 1110-X は最大 10 台の VSB をホストできます。
VSB は、Cisco Nexus Virtual Services Appliance bootflash リポジトリにある ISO または OVA イメージ ファイルを使用して作成されます。ISO は、VSB に対して次のことを定義します。
Cisco Nexus 1110-S VSA が最大サポートしている設定(合計 6 台の VSB まで)は次のいずれかです。
• それぞれが 64 台の VMware ESX または ESXi ホストを管理可能(VMware ESX または ESXi ホストの合計が 384 台まで)な 6 台の Cisco Nexus 1000V VSM
• 6 台の Cisco VSG(Virtual Security Gateway)VSB
Cisco Nexus 1110-X VSA が最大サポートしている設定(合計 10 台の VSB まで)は次のいずれかです。
• それぞれが 64 台の VMware ESX または ESXi ホストを管理可能(VMware ESX または ESXi ホストの合計が 640 台まで)な 10 台の Cisco Nexus 1000V VSM
Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリ上のさまざまな VSB の最大容量を決定するための、重み付けマトリクスです。
|
|
|
|
|
|
---|---|---|---|---|---|
Cisco Nexus 1110-S 重み付けマトリクスを使用した設定例:
ここでは、ハードウェアのインストール中に接続しているアップリンクについて説明します。お使いの Cisco Nexus Virtual Services Appliance からアップストリームしているスイッチの、これらの接続および前提条件の詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
• 「トポロジ 5:フレキシブル ネットワーク アップリンク設定」
• 「トポロジ 2:2 つのアップリンク:1)管理と制御および 2)データ」
• 「トポロジ 3:2 つのアップリンク:1)管理および 2)制御とデータ」
• 「トポロジ 4:3 つのアップリンク:1)管理、2)制御および 3)データ」
表 1-2 は、ネットワーク トラフィックのクラスで運ばれる Cisco Nexus Virtual Services Appliance アップリンクについて説明します。
表 1-3 は、利用可能なアップリンク設定について説明します。
ネットワークのアップリンクのタイプを選択します。詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Software Installation and Upgrade Guide, Release 4.2(1)SP1(5.1) 』を参照してください。
(注) アップリンク タイプを設定した場合、アップリンク タイプを変更するにはソフトウェアをリロードする必要があります。
フレキシブル ネットワーク設定は、Cisco Nexus 1110-S または Cisco Nexus 1110-X をネットワークに接続するための完全な柔軟性を提供し、Cisco Nexus Virtual Services Appliance 製品ファミリでは VSB の柔軟な展開を実現します。柔軟な設定は、VSB のトラフィック分離などの適切なトラフィック分離ポリシーをイネーブルにします。デフォルトのフレキシブル ネットワーク アップリンク設定は、個々のアップリンクとして機能する各物理ポートによる基本設定です。図 1-4 を参照してください。ポート チャネルにポートを追加するか、VSB インターフェイスにアップリンクを割り当てることによって、デフォルト設定に変更を加えることができます。
フレキシブル ネットワーク アップリンク設定の詳細については、 を参照してください。
図 1-4 トポロジ 5:vPC または VSS なし(デフォルト)
図 1-5 トポロジ 5:vPC または VSS あり(デフォルト)
このトポロジでは、次の図に示すように、2 つのアップリンクでお使いの Cisco Nexus Virtual Services Appliance ペアをネットワークに接続します。
• 図 1-6、vPC または VSS なし
• 図 1-7、vPC または VSS あり
接続するアップリンクに関する詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
図 1-6 トポロジ 1:vPC または VSS がない 1 つのアップリンク
図 1-7 トポロジ 1:vPC または VSS がある 1 つのアップリンク
トポロジ 2 では、各 Cisco Nexus Virtual Services Appliance の 6 個のギガビット イーサネット ポートは、2 つのアップリンクを作成します。各 Cisco Nexus Virtual Services Appliance のポートは、内部的にポート チャネルを形成し、ネットワーク トラフィックは送信元 MAC アルゴリズムに基づいて負荷分散されます。
LACP はポート 3、4、5、および 6 に接続するアップストリーム スイッチで設定する必要があります。
トポロジ 2 では、次の図に示すように、2 つのアップリンクでお使いの Cisco Nexus Virtual Services Appliance ペアをネットワークに接続します。
• 図 1-8、vPC または VSS なし
• 図 1-9、vPC または VSS あり
接続するアップリンクに関する詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
図 1-8 トポロジ 2:vPC または VSS がないアップリンク:
1)管理および制御のアップリンクおよび 2)データのアップリンク
図 1-9 トポロジ 2:vPC または VSS があるアップリンク:
1)管理および制御のアップリンクおよび 2)データのアップリンク
トポロジ 3 では、各 Cisco Nexus Virtual Services Appliance のポートは、内部的にポート チャネルを形成し、ネットワーク トラフィックは送信元 MAC アルゴリズムに基づいて負荷分散されます。
LACP はポート 3、4、5、および 6 に接続するアップストリーム スイッチで設定する必要があります。
トポロジ 3 では、次の図に示すように、2 つのアップリンクでお使いの Cisco Nexus Virtual Services Appliance ペアをネットワークに接続します。
• 図 1-10、vPC または VSS なし
• 図 1-11、vPC または VSS あり
接続するアップリンクに関する詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
図 1-10 トポロジ 3:vPC または VSS がない 2 つのアップリンク:
1)管理アップリンクおよび 2)管理とデータのアップリンク
図 1-11 トポロジ 3:vPC または VSS がある 2 つのアップリンク:
1)管理アップリンクおよび 2)管理とデータのアップリンク
トポロジ 4 では、各 Cisco Nexus Virtual Services Appliance の 6 個のギガビット イーサネット ポートは、次のいずれかの図に示すように 3 つのアップリンクを作成します。
• 図 1-12、vPC または VSS なし
• 図 1-13、vPC または VSS あり
接続するアップリンクに関する詳細については、『 Cisco Nexus Virtual Services Appliance Hardware Installation Guide 』を参照してください。
図 1-12 トポロジ 4:vPC または VSS がない 3 つのアップリンク
1)管理、2)制御および 3)データ
図 1-13 トポロジ 4:vPC または VSS がある 3 つのアップリンク
1)管理、2)制御および 3)データ