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この章では、Cisco 7200 VXR ルータの物理特性および機能について説明します。また、ルータ ハードウェアの交換、取り付け、設定、またはメンテナンスに必要なソフトウェア コマンドの説明および使用例も記載されています。
次の項目で、ルータ ハードウェア、主要コンポーネント、およびハードウェア関連機能について説明します。
• 「物理特性」
• 「FRU」
• 「機能の概要」
警告 システムの設置、操作、またはメンテナンスを行う前に、『Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 7200 Series Routers』の「Site Preparation and Safety」を参照してください。ここには、システムを扱う前に理解しておく必要がある安全に関する重要な情報が記載されています。
Cisco 7200 VXR ルータは、Cisco 7200 シリーズ最新のマルチサービス型ルータです。Cisco 7200 VXR ルータは、Cisco 7204 VXR(4 スロット ルータ)と Cisco 7206 VXR(6 スロット ルータ)で構成されます。Cisco 7200 VXR ルータは、ギガビットの容量に対応し、サービス プロバイダー環境およびエンタープライズ環境の両方でデータ、音声、ビデオ統合が向上するように設計されています。
Cisco 7200 VXR ルータには、統合 Multiservice Interchange(MIX)機能が組み込まれているため、将来の音声アプリケーションに対応することができます。ミッドプレーンでの MIX 相互接続により、デジタル クロスコネクトまたは Add-Drop Multiplexer(ADM;分岐挿入装置)とほぼ同様に、マルチチャネル T1/E1 インターフェイス間で DS-0 タイム スロットのスイッチングが可能となります。この機能により、Cisco 7200 VXR ルータで、T1/E1 インターフェイス上の DS-0 音声チャネルを、ある音声処理ポート アダプタから別の音声処理ポート アダプタにスイッチングすることができます。さらに、一切の処理を伴わずに、Cisco 7200 VXR ルータを通じて DS-0 をスイッチングすることもできます。これは、ある種の音声コンフィギュレーションにおいて必須の条件となります。
Cisco 7200 VXR ルータは、高速 Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)の NPE-G2 およびその他すべての利用可能な NPE をサポートします。NPE-G2 は Motorola Freescale 7448 1.67 GHz プロセッサで高速パフォーマンスを提供し、3 つのギガビット イーサネット インターフェイスをサポートします。帯域幅に関する特別な条件はありません。また、NPE-G2 は、1 つの専用ファースト イーサネット管理ポートとデータ保管およびセキュリティ トークン用の 2 つの USB ポートを提供します。
Cisco 7200 VXR ルータは高速 NPE もサポートしているので、ルーティングおよびプロセス スイッチングの性能を高めることができます。
また、NPE-G2、NPE-G1、NPE-400、および NSE-1 を搭載すると、25MHz と 50MHz 両方のポート アダプタ動作をサポートすることができます。
(注) ポート アダプタの構成については、『Cisco 7200 Series Port Adapter Hardware Configuration Guidelines』を参照してください。
Cisco 7200 VXR ルータには、さまざまなネットワーク インターフェイス ポート アダプタおよび I/O(入出力)コントローラを使用することができます。NPE-G1 と NPE-G2 には I/O コントローラ機能が組み込まれているため、I/O コントローラが搭載されていなくても使用することができます。NPE-G2 と NPE-G1 は 3 つめの PCI バスを提供するので、ポート アダプタ ジャケット カードを I/O コントローラのスロットに差し込み、高帯域用ポート アダプタを追加して使用することができます。
NSE-1 または NPE-400 を搭載した Cisco 7200 VXR ルータは、最大 6 つの高速ポート アダプタをサポートし、また、ギガビット イーサネットおよび OC-12 ATM(非同期転送モード)などの高速ポート アダプタ インターフェイスもサポートします。Cisco 7200 VXR ルータのベイには、最大 2 台の AC または DC 入力電源装置を搭載することができます。
ポート アダプタ、I/O コントローラ、電源装置は、すべての Cisco 7200 VXR ルータで共通です。詳細については、「FRU」を参照してください。NPE と NSE は、ルータ モデルごとに異なります。
Cisco 7200 VXR ルータは、次の機能をサポートします。
• Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ) -- システムを停止せずに、ポート アダプタの追加、交換、または取り外しができます。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードは OIR をサポートしていませんが、ポート アダプタ ジャケット カードに搭載されたポート アダプタは、OIR をサポートしています。
• ホットスワップが可能な負荷分散型二重電源装置 -- システム電源の冗長性が得られます。一方の電源装置または電源が故障しても、他方の電源装置によってシステム電源が維持されるため、システムは停止しません。さらに、一方の電源装置の電源を切ってルータから取り外しても、第 2 の電源装置がただちに引き継いでルータに必要な電力を供給するため、ルータの通常の動作は中断されません。
• 環境モニタおよびレポート機能 -- システム動作が停止しないうちに、望ましくない環境条件を解決し、正常な動作を維持します。
• ダウンロード可能なソフトウェア -- ルータから離れた場所でも、フラッシュ メモリに新しいイメージをロードすることができます。このため、迅速かつ確実なアップグレードが可能です。
表1-1 に、Cisco 7200 VXR の物理仕様および電源要件を示します。
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プライマリ PCI バス× 2、セカンダリ PCI バス× 1 • NPE-G2 または NPE-G1、および I/O コントローラが搭載されている場合、帯域ポイントは I/O コントローラではなく、NPE-G2 または NPE-G1 で使用されます。I/O コントローラが搭載されていない場合、NPE-G2 または NPE-G1 は帯域ポイントを使用しません。 • NSE-1、NPE-400、または NPE-300 が搭載されている場合:900 Mbps の合計帯域幅 1 • NPE-100、NPE-150、または NPE-200 が搭載されている場合:600 Mbps の合計帯域幅 プライマリ PCI バス× 3 -- NPE-G2 または NPE-G1 が搭載されていて、I/O コントローラが搭載されておらず、ポート アダプタ ジャケット カードが搭載されている場合、3 つの PCI バスが使用できます。PCI バスの合計帯域幅は 900 Mbps です。3 つ目の PCI バスはポート アダプタ ジャケット カードで使用され、1 つのポート アダプタに対し、無制限の帯域を提供します。 |
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フル装備のシャーシ(NPE または NSE、I/O コントローラ、最大数のポート アダプタ、電源装置× 2、ファン トレイ):最大 50 ポンド(22.7 kg) |
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370 W(1262 BTU 2 ) |
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~ 80 cfm 3 |
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100 ~ 240 VAC 4 ワイド インプット(力率補正回路付き) |
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100 ~ 240 VAC、フル装備のシャーシで 5 A 5 |
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50/60 Hz 6 |
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18 AWG 7 3 線ケーブル、3 芯 IEC-320 レセプタクル(電源装置側)、国別プラグ(電源側) |
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-48 VDC 8 公称(北米) |
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(注) Cisco 7200 VXR ルータのシャーシ設置面積、その他の寸法、必要なスペースについては、「インストレーションの準備」の「設置環境の条件に関する注意事項」を参照してください。
• Cisco IOS Release 12.0(2)XE2 以上の 12.0XE リリース
• Cisco IOS Release 12.1(1)E 以上の 12.1E リリース
• Cisco IOS Release 12.0(5)S 以上の 12.0S リリース
• Cisco IOS Release 12.0(3)T 以上の 12.0T リリース
• Cisco IOS Release 12.2(1) 以上の 12.2 リリース
• Cisco IOS Release 12.2(4)B 以上の 12.2B リリース
サポートされているハードウェアおよびソフトウェア リリースについては、Cisco.com の Software Advisor を参照してください。
Cisco 7204 VXR は、Cisco 7200 シリーズ ルータに使用できる多様なプロトコルとポート アダプタを組み合わせることにより、マルチプロトコルかつマルチメディアのルーティングおよびブリッジングに対応が可能です。さらに、Cisco 7204 VXR のミッドプレーンにより、複数の高帯域ポート アダプタに対するサポートが強化されます。
Cisco 7204 VXR には、ポート アダプタ用スロットが 4 つ(スロット 1 ~ 4)、I/O コントローラ用スロットが 1 つ、NPE または NSE 用のスロットが 1 つあります。ポート アダプタは 4 つの空きスロットのうち、任意のスロットに搭載できます(図1-1 を参照)。
NPE-G1 または NPE-G2 が搭載されていて、ポート アダプタ ジャケット カードが I/O コントローラ スロットに取り付けられている場合、追加のポート アダプタ スロットが使用できます。
(注) ラックに搭載されている Cisco 7200 VXR ルータの最下部のスロットに処理エンジンや I/O コントローラを取り付けにくい場合は、ポート アダプタ、処理エンジン、I/O コントローラをシャーシから外したのち、再度これらを取り付けてください。最初に最下部のスロットに処理エンジンと I/O コントローラを取り付けたのち、下から上の順でスロットにポート アダプタを搭載していきます。
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(注) 図1-1では、スロット 3 にブランク ポート アダプタが搭載されています。ポート アダプタ間で十分な通気を確保するため、各ポート アダプタ スロットにポート アダプタまたはブランク ポート アダプタのどちらかを必ず搭載してください。
Cisco 7204 VXR ルータの背面から、NPE または NSE、および最大 2 台の電源装置にアクセスできます(図1-2 を参照)。
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NPE-G2 および NPE-G1 には、3 つのギガビット イーサネット インターフェイス用の外部コネクタと LED、およびコンソール ポートと AUX ポートが装備されています。NPE(NPE-100 ~ NPE-400)または NSE(NSE-1)には、外部コネクタも LED もありません。NPE または NSE には、これらの取り外しおよび取り付けに使用するハンドルと、シャーシに固定するための 2 本の非脱落型ネジが付いています。
ポート アダプタ ジャケット カードは、I/O コントローラ スロットでサポートされています。
Cisco 7204 VXR ルータには、出荷時に 280 W AC 入力電源装置が 1 台搭載されています(オプションで 280 W DC 入力電源装置を使用することもできます)。図1-2 では、Cisco 7204 VXR ルータに AC 入力電源装置が 1 台搭載されています(第 2 の電源装置ベイには電源装置フィラー プレートが取り付けられています)。フル装備の Cisco 7204 VXR ルータは、電源装置を 1 台搭載しただけで動作しますが、オプションで同じタイプの第 2 電源装置を搭載すると、ホットスワップ可能な負荷分散型冗長電源が確保できます。
(注) Cisco 7204 VXR では、AC と DC の入力電源を混在させることはできません。
電源装置には、ルータの主電源スイッチのほか、(搭載されている電源装置のタイプに応じて)AC 入力電源レセプタクルまたは結線式の DC 入力電源コードが付いています。
電源装置ベイの近くには 2 個のシャーシ アース レセプタクルがあり、ESD 機器または 2 ホール アース端子をシャーシ アースに接続することができます(図1-2 を参照)。
3 個の内蔵ファンによってシャーシおよび内蔵コンポーネントに冷気が流れるため、動作温度は許容範囲に維持されます(図1-2 を参照)。3 個のファンは、シャーシ内部のトレイに収容されています。
I/O コントローラ、ポート アダプタ、ポート アダプタ ジャケット カード、電源装置、NPE または NSE は、それぞれのシャーシ スロットに差し込み、ルータのミッドプレーンに直接接続します。接続用の内部ケーブルはありません。ミッドプレーンは、電源装置から I/O コントローラ、ポート アダプタ、ポート アダプタ ジャケット カード、ファン トレイ、NPE または NSE に電力を分配します。
ミッドプレーンはまた、ポート アダプタの OIR を検知し、ポート アダプタから NPE または NSE 上のパケット メモリへ PCI バスをブリッジングします。さらに、PCI バス間でトラフィックを調整し、各 PCI バス上のポート アダプタ用のクロック信号も生成します。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードは OIR をサポートしていませんが、ポート アダプタ ジャケット カードに搭載されたポート アダプタは、OIR をサポートしています。
Cisco 7204 VXR は、卓上に設置しても、ラックに搭載しても動作します。ラックマウント キットは標準装備として、出荷されるすべての Cisco 7200 VXR ルータに付属しています。このキットには、標準 19 インチ型装置ラックまたは 2 支柱ラックにルータを搭載する場合に必要なブラケット類が入っています。Cisco 7204 VXR ルータを装置ラックに取り付ける手順は、すべての Cisco 7200 VXR ルータと同じです。この手順については、「Cisco 7200 VXR ルータのインストレーション」を参照してください。Cisco 7204 VXR をラックに搭載しない場合は、丈夫なテーブルまたは台上に設置します。
2 台の電源装置を装備し、すべてのシャーシ スロットに搭載したフル装備の Cisco 7204 VXR の重量は、約 50 ポンド(22.7 kg)です。必要なスペースおよびラックマウント時の考慮事項については、「インストレーションの準備」の「設置環境の条件に関する注意事項」を参照してください。
Cisco 7206 VXR は、Cisco 7200 シリーズ ルータに使用できる多様なプロトコルとポート アダプタを組み合わせることにより、マルチプロトコルかつマルチメディアのルーティングおよびブリッジングに対応できます。さらに、Cisco 7206 VXR のミッドプレーンにより、複数の高帯域ポート アダプタに対するサポートが強化されます。
(注) Cisco 7206 VXR は、Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバの Router Shelf(RS; ルータ シェルフ)として利用できます。Cisco 7206 VXR を RS として搭載する場合は、このマニュアルとともに、Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバに付属しているアクセス サーバ マニュアルを使用してください。
Cisco 7206 VXR には、ポート アダプタ用スロットが 6 つ(スロット 1 ~ 6)、I/O コントローラ用スロットが 1 つ、NPE または NSE 用のスロットが 1 つあります。ポート アダプタは 6 つの空きスロットのうち、任意のスロットに搭載できます。
Cisco 7206 VXR の前面から、I/O コントローラおよび最大 6 つのネットワーク インターフェイス ポート アダプタにアクセスできます(図1-3 を参照)。
NPE-G1 または NPE-G2 が搭載されていて、ポート アダプタ ジャケット カードが I/O コントローラ スロットに取り付けられている場合、追加のポート アダプタ スロットが使用できます。
(注) ラックに搭載されている Cisco 7200 VXR ルータの最下部のスロットに処理エンジンや I/O コントローラを取り付けにくい場合は、ポート アダプタ、処理エンジン、I/O コントローラをシャーシから外したのち、再度これらを取り付けてください。最初に最下部のスロットに処理エンジンと I/O コントローラを取り付けたのち、下から上の順でスロットにポート アダプタを搭載していきます。
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(注) 図1-3では、スロット 5 にブランク ポート アダプタが搭載されています。ポート アダプタ間で十分な通気を確保するため、各ポート アダプタ スロットにポート アダプタまたはブランク ポート アダプタのどちらかを必ず搭載してください。
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Cisco 7206 VXR ルータの背面から、NPE または NSE、および最大 2 台の電源装置にアクセスできます(図1-4 を参照)。
NPE-G2 および NPE-G1 には、3 つのギガビット イーサネット インターフェイス用の外部コネクタと LED、およびコンソール ポートと AUX ポートが装備されています。NPE(NPE-100 ~ NPE-400)または NSE(NSE-1)には、外部コネクタも LED もありません。NPE または NSE には、これらの取り外しおよび取り付けに使用するハンドルと、シャーシに固定するための 2 本の非脱落型ネジが付いています。
ポート アダプタ ジャケット カードは、I/O コントローラ スロットでサポートされています。
Cisco 7206 VXR ルータには、出荷時に 280 W AC 入力電源装置が 1 台搭載されています(オプションで 280 W DC 入力電源装置を使用することもできます)。図1-4 では、Cisco 7206 VXR ルータに AC 入力電源装置が 1 台搭載されています(第 2 の電源装置ベイには電源装置フィラー プレートが取り付けられています)。フル装備の Cisco 7206 VXR ルータは、電源装置を 1 台搭載しただけで動作しますが、オプションで同じタイプの第 2 電源装置を搭載すると、ホットスワップ可能な負荷分散型冗長電源が確保できます。
(注) Cisco 7206 VXR では、AC と DC の入力電源を混在させることはできません。
電源装置には、ルータの主電源スイッチのほか、(搭載されている電源装置のタイプに応じて)AC 入力電源レセプタクルまたは結線式の DC 入力電源コードが付いています。
電源装置ベイの近くには 2 個のシャーシ アース レセプタクルがあり、ESD 機器または 2 ホール アース端子をシャーシ アースに接続することができます(図1-4 を参照)。
3 個の内蔵ファンによってシャーシおよび内蔵コンポーネントに冷気が流れるため、動作温度が許容範囲に維持されます(図1-4 を参照)。3 個のファンは、シャーシ内部のトレイに収容されています。
I/O コントローラ、ポート アダプタ、ポート アダプタ ジャケット カード、電源装置、NPE または NSE は、それぞれのシャーシ スロットに差し込み、ルータのミッドプレーンに直接接続します。接続用の内部ケーブルはありません。ミッドプレーンは、電源装置から I/O コントローラ、ポート アダプタ、ポート アダプタ ジャケット カード、ファン トレイ、NPE または NSE に電力を分配します。
ミッドプレーンはまた、ポート アダプタの OIR を検知し、ポート アダプタから NPE または NSE 上のパケット メモリへ PCI バスをブリッジングします。さらに、PCI バス間でトラフィックを調整し、各 PCI バス上のポート アダプタ用のクロック信号も生成します。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードは OIR をサポートしていませんが、ポート アダプタ ジャケット カードに搭載されたポート アダプタは、OIR をサポートしています。
Cisco 7206 VXR は、卓上に設置してもラックに搭載しても動作します。ラックマウント キットは標準装備として、出荷されるすべての Cisco 7200 VXR ルータに付属しています。このキットには、標準 19 インチ型装置ラックまたは 2 支柱ラックにルータを搭載する場合に必要なブラケット類が入っています。Cisco 7206 VXR ルータを装置ラックに取り付ける手順は、すべての Cisco 7200 VXR ルータと同じです。この手順については、「Cisco 7200 VXR ルータのインストレーション」を参照してください。Cisco 7206 VXR をラックに搭載しない場合は、丈夫なテーブルまたは台上に設置します。
2 台の電源装置を装備し、すべてのシャーシ スロットに搭載したフル装備の Cisco 7206 VXR の重量は、約 50 ポンド(22.7 kg)です。必要なスペースおよびラックマウント時の考慮事項については、「インストレーションの準備」の「設置環境の条件に関する注意事項」を参照してください。
Cisco 7200 VXR ルータは、主要なコンポーネントの多くが Field-Replaceable Unit(FRU)であるため、メンテナンスが容易です。ここでは、Cisco 7200 VXR ルータの FRU について説明します。
• 「電源装置」
• 「シャーシ」
• 「コンパクトフラッシュ ディスク、フラッシュ ディスク、および PC カード」
(注) FRU の取り外しおよび取り付けを行う場合の交換手順については、個々のオンライン マニュアルを参照してください。たとえば、Cisco 7200 VXR ルータの AC 電源装置を交換する場合は、『280-Watt AC-Input Power Supply Replacement Instructions』を参照してください。交換手順が記載されたマニュアルは、Documentation DVD および Cisco.com から入手することができます。
NPE または NSE は、Cisco 7200 VXR ルータのシステム管理機能を維持し、実行します。また、システム メモリおよび環境モニタ機能を I/O コントローラと共有します。
NPE-G1 および NPE-G2 には I/O 機能が組み込まれているため、I/O コントローラが搭載されていなくても、NPE-G1 または NPE-G2 が搭載されていれば Cisco 7200 VXR ルータは動作します。I/O コントローラと NPE-G1 または NPE-G2 が両方とも搭載されている場合は、NPE-G1 または NPE-G2 によって I/O コントローラの機能が強化されます。
Cisco 7200 VXR ルータは 9 種類の NPE(NPE-G2、NPE-G1、NPE-400、NPE-300、NPE-225、NPE-200、NPE-175、NPE-150、およびNPE-100)をサポートしています。これらの NPE の機能は同一ですが、各 NPE に搭載されたマイクロプロセッサのタイプおよびパケット データ用メモリのタイプ(SRAM、DRAM、または SDRAM)によって、パフォーマンスは異なります。
Cisco 7200 VXR ルータは、2 枚のモジュラ ボード(プロセッサ エンジン ボードおよびネットワーク コントローラ ボード)で構成される NSE-1 もサポートしています。NSE-1 PXF プロセッサは RP と連動し、高速パケット スイッチングと IP レイヤ 3 機能の高速処理を実行します。
(注) NPE または NSE の取り外しおよび取り付け手順の詳細は、『Network Processing Engine and Network Services Engine Installation and Configuration』を参照してください。このマニュアルは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます。
NPE および NSE は、次のコンポーネントで構成されます。
–NPE-G2 には、1.67 GHz の内部クロック速度で動作する Motorola Freescale 7448 マイクロプロセッサが使用されています。
–NPE-G1 には、700 MHz の内部クロック速度で動作する BCM 1250 マイクロプロセッサが使用されています。
–NSE-1 には、262 MHz の内部クロック速度で動作する RM7000 マイクロプロセッサが使用されています。
–NPE-400 には、350 MHz の内部クロック速度で動作する RM7000 マイクロプロセッサが使用されています。
–NPE-300 には、262 MHz の内部クロック速度で動作する RM7000 マイクロプロセッサが使用されています。
–NPE-225 には、262 MHz の内部クロック速度で動作する RM5271 マイクロプロセッサが搭載されています。
–NPE-200 には、200 MHz の内部クロック速度で動作する R5000 マイクロプロセッサが搭載されています。
–NPE-175 には、200 MHz の内部クロック速度で動作する RM5270 マイクロプロセッサが搭載されています。
–NPE-100 および NPE-150 には、150 MHz の内部クロック速度で動作する R4700 マイクロプロセッサが搭載されています。
–NPE-G2 には、3 つのミッドプレーン PCI バスへのプロセッサ アクセスを提供するシステム コントローラが 1 つ搭載されています。また、システム メモリおよび環境モニタ機能も備えています。
–NPE-G1 の BCM 1250 は、Cisco 7200 VXR ルータのシステム管理機能を維持し、実行します。また、システム メモリと環境モニタ機能も備えています。
–NSE-1 には、ミッドプレーン PCI バスと 1 つの I/O コントローラ PCI バスへのプロセッサ アクセスを提供するシステム コントローラが 1 つ搭載されています。このシステム コントローラにより、2 つあるミッドプレーン PCI バスのどちらかを通じて、ポート アダプタから SDRAM にアクセスできるようになっています。
–NPE-400 には、システム アクセスを提供するシステム コントローラが 1 つ搭載されています。
–NPE-300 には、2 つのミッドプレーン PCI バスと 1 つの I/O コントローラ PCI バスへのプロセッサ アクセスを提供するシステム コントローラが 2 つ搭載されています。このシステム コントローラにより、2 つあるミッドプレーン PCI バスのどちらかを通じて、ポート アダプタから SDRAM にアクセスできるようになっています。
–NPE-175 および NPE-225 には、2 つのミッドプレーン PCI バスと 1 つの I/O コントローラ PCI バスへのプロセッサ アクセスを提供するシステム コントローラが 1 つ搭載されています。このシステム コントローラにより、2 つあるミッドプレーン PCI バスのどちらかを通じて、ポート アダプタから、SDRAM にアクセスできるようになっています。
–NPE-100、NPE-150、NPE-200 にはシステム コントローラが 1 つ搭載されています。このシステム コントローラは、Direct Memory Access(DMA; ダイレクト メモリ アクセス)を使用して、NPE 上の DRAM とパケット SRAM の間のデータ転送を行います。
–NPE-G2 は、ネットワーク インターフェイスとの間で送受信したすべてのパケットを
SDRAM に保管します。SDRAM には、ルーティング テーブルやネットワーク アカウンティング アプリケーションも保管されます。システム内に SDRAM メモリ アレイが 1 つあるため、ポート アダプタとプロセッサによる並行アクセスが可能となります。
–NPE-G1 は、ネットワーク インターフェイスとの間で送受信したすべてのパケットを
SDRAM に保管します。SDRAM には、ルーティング テーブルやネットワーク アカウンティング アプリケーションも保管されます。システム内に独立した 2 つの SDRAM メモリ アレイがあるので、ポート アダプタとプロセッサによる並行アクセスが可能となります。
–NSE-1 は、コード、データ、パケットを SDRAM に保管します。
–NPE-400 は、ネットワーク インターフェイスとの間で送受信したすべてのパケットを
SDRAM に保管します。システム内に SDRAM メモリ アレイがあるため、ポート アダプタとプロセッサによる並行アクセスが可能となります。
–NPE-300 は、ネットワーク インターフェイスとの間で送受信したすべてのパケットを
SDRAM に保管します。SDRAM には、ルーティング テーブルやネットワーク アカウンティング アプリケーションも保管されます。システム内に独立した 2 つの SDRAM メモリ アレイがあるので、ポート アダプタとプロセッサによる並行アクセスが可能となります。
–NPE-175 および NPE-225 は、コード、データ、パケットを SDRAM に保管します。
–NPE-100、NPE-150、NPE-200 は、ルーティング テーブル、ネットワーク アカウンティング アプリケーション、プロセス スイッチング準備時の情報パケット、および SRAM オーバーフロー用パケット バッファリング(パケット SRAM のない NPE-100 は除く)の保管に DRAM を使用します。標準構成は 32 MB ですが、SIMM をアップグレードすることによって 128 MB まで対応できます。
• 高速スイッチングに備えて情報パケットを保管するパケット SRAM
NPE-150 には 1 MB の SRAM、NPE-200 には 4 MB の SRAM が搭載されています。その他の NPE または NSE には、SRAM は搭載されていません。
–NPE-G2 には、2 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。
–NPE-G1 には、2 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。
–NSE-1 には、3 レベルのキャッシュがあります。マイクロプロセッサに内蔵されている 1 次および 2 次統合キャッシュと、2 MB の外部 3 次キャッシュです。
–NPE-400 には、3 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵され、4 MB の外部 3 次キャッシュがデータおよび命令用高速ストレージとして追加されています。
–NPE-300 には、3 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵され、2 MB の外部 3 次キャッシュがデータおよび命令用高速ストレージとして追加されています。
–NPE-225 には、2 レベルのキャッシュがあります。1 次キャッシュはプロセッサに内蔵され、2 MB の外部 2 次キャッシュがデータおよび命令用高速ストレージとして追加されています。
–NPE-200 には、マイクロプロセッサ用の 2 次キャッシュとして、統合キャッシュ SRAM が搭載されています(1 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています)。
–NPE-175 には、2 レベルのキャッシュがあります。1 次キャッシュはプロセッサに内蔵され、2 MB の外部 2 次キャッシュがデータおよび命令用高速ストレージとして追加されています。
–NPE-150 には、マイクロプロセッサ用の 2 次キャッシュとして、統合キャッシュ SRAM が搭載されています(1 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています)。
–NPE-100 には、マイクロプロセッサ用の 2 次キャッシュとして、統合キャッシュ SRAM が搭載されています(1 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています)。
• Cisco IOS ソフトウェアを起動するために必要なコードを保管するブート ROM(NPE-G2、NPE-G1、NSE-1、NPE-400、NPE-300、NPE-225、NPE-200、および NPE-175 にはブート ROM が搭載されています)。
NPE および NSE は、次のシステム管理機能を実行します。
• コンソールおよび Telnet インターフェイスを通した SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)管理
• データ トラフィックのアカウンティングおよびスイッチング
NPE または NSE については、次の図およびメモリの表を参照してください。
• NPE-G2 は、図1-5 に対応します。 表1-2 に NPE-G2 のメモリ仕様を示し、 表1-3 にメモリ構成を示します。
• NPE-G1 は、図1-6 に対応します。 表1-4 に NPE-G1 のメモリ仕様を示し、 表1-5 にメモリ構成を示します。
• NSE-1 は、図1-7 に対応します。 表1-6 に NSE-1 のメモリ仕様を示し、 表1-7 にメモリ構成を示します。
• NPE-400 は、図1-8 に対応します。 表1-8 に NPE-400 のメモリ仕様を示し、 表1-9 にメモリ構成を示します。
• NPE-300 は、図1-9 に対応します。 表1-10 に NPE-300 のメモリ仕様を示し、 表1-11 にメモリ構成を示します。
• NPE-225 は、図1-10 に対応します。 表1-12 に NPE-225 のメモリ仕様を示し、 表1-13 にメモリ構成を示します。
• NPE-200 は、図1-11 に対応します。 表1-14 に NPE-200 のメモリ仕様を示し、 表1-15 にメモリ構成を示します。
• NPE-175 は、図1-12 に対応します。 表1-16 に NPE-175 のメモリ仕様を示し、 表1-17 にメモリ構成を示します。
• NPE-150 は、図1-13 に対応します。 表1-18 に NPE-150 のメモリ仕様を示し、 表1-19 にメモリ構成を示します。
• NPE-100 は、図1-14 に対応します。 表1-20 に NPE-100 のメモリ仕様を示し、 表1-21 にメモリ構成を示します。
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表1-2 に NPE-G2 のメモリ仕様、 表1-3 に出荷時の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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表1-4 に NPE-G1 のメモリ仕様、 表1-5 に出荷時の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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表1-6 に NSE-1 のメモリ仕様、 表1-7 に出荷時の NSE-1 の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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9.処理エンジン ボード上の位置(図1-7 を参照) |
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表1-8 に NPE-400 のメモリ仕様、 表1-9 に出荷時の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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ROM モニタ プログラム用 OTP 10 ROM |
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表1-10 に NPE-300 のメモリ仕様、 表1-11 に出荷時の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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設定可能な 12 バンク× 1 に SDRAM スロット× 2 |
バンク 1:U45 および U44 13 |
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ROM モニタ プログラム用 OTP 14 ROM |
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11.処理エンジン ボード上の位置(図1-9 を参照) 12.バンク 0 はパケット メモリ専用で、ユーザによる設定は不可 |
(注) NPE-300 には、SDRAM バンクが 2 つ搭載されています。パケット メモリ要件をすべて満たすためには、両方の SDRAM バンクを使用します。ただし、バンク 0 はパケット メモリ専用のため、出荷時にこの部分の構成は固定されます。
バンク 1 にはユーザ設定可能な SDRAM スロット(DIMM スロット 2 および DIMM スロット 3)が 2 つ搭載されています(図1-9 を参照)。バンク 1 の 2 つのスロットにサイズの異なる DIMM を搭載することもできますが、スロット 2 の DIMM をスロット 3 の DIMM のサイズ以上にする必要があります。スロット 3 の DIMM サイズはゼロでもかまいません。
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32 17 MB + 32 MB |
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32 3 MB + 64 MB |
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32 3 MB + 128 MB |
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32 3 MB + 256 MB |
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表1-12 に NPE-225 のメモリ仕様、 表1-13 に出荷時の SDRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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18.処理エンジン ボード上の位置(図1-10 を参照) |
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表1-14 に NPE-200 のメモリ仕様、 表1-15 に出荷時の DRAM 構成およびそれぞれの製品番号を示します。
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ブート ROM 20 |
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19.処理エンジン ボード上の位置(図1-11 を参照) |
(注) NPE-100、NPE-150、または NPE-200 の DRAM エラーを防止し、起動時にシステムが正常に初期化されるようにするには、DRAM バンク 0(ソケット U18 および U25、または U11 および U25)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することが必要です。バンク 1(ソケット U4 および U12、または U42 および U52)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することもできますが、バンク 0 には必ず最大サイズの SIMM を 2 個搭載してください。
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21.これらの製品を、アップグレード用の DRAM として利用することもできます。たとえば NPE の DRAM を 32 MB から 64 MB にアップグレードする場合は、製品番号 MEM-NPE-64MB= を発注してください。 |
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表1-16 に NPE-175 のメモリ仕様、 表1-17 にメモリ構成を示します。
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22.処理エンジン ボード上の位置(図1-12 を参照) |
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表1-18 に NPE-150 のメモリ仕様、 表1-19 にメモリ構成を示します。
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23.処理エンジン ボード上の位置(図1-13 を参照) |
(注) NPE-100、NPE-150、または NPE-200 の DRAM エラーを防止し、起動時にシステムが正常に初期化されるようにするには、DRAM バンク 0(ソケット U18 および U25、または U11 および U25)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することが必要です。バンク 1(ソケット U4 および U12、または U42 および U52)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することもできますが、バンク 0 には必ず最大サイズの SIMM を 2 個搭載してください。
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24.これらの製品を、アップグレード用の DRAM として利用することもできます。たとえば NPE の DRAM を 32 MB から 64 MB にアップグレードする場合は、製品番号 MEM-NPE-64MB= を発注してください。 |
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表1-20 に NPE-100 のメモリ仕様、 表1-21 にメモリ構成を示します。
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25.処理エンジン ボード上の位置(図1-14 を参照) |
(注) NPE-100、NPE-150、または NPE-200 の DRAM エラーを防止し、起動時にシステムが正常に初期化されるようにするには、DRAM バンク 0(ソケット U18 および U25、または U11 および U25)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することが必要です。バンク 1(ソケット U4 および U12、または U42 および U52)に同じタイプの SIMM を 2 個搭載することもできますが、バンク 0 には必ず最大サイズの SIMM を 2 個搭載してください。
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26.これらの製品を、アップグレード用の DRAM として利用することもできます。たとえばネットワーク処理エンジンの DRAM を 32 MB から 64 MB にアップグレードする場合は、製品番号 MEM-NPE-64MB= を発注してください。 |
ご使用の Cisco 7200 VXR ルータのメモリ構成を判別する場合は、show versionコマンドを使用します。次に、Cisco 7206 VXR ルータに搭載された NPE-G1 の例を示します。
ここでは、5 種類の I/O コントローラのモデルについて説明します。これらのモデルは、イーサネットのインターフェイス オプションによって区別されます。 表1-22 に I/O コントローラを製品番号別に示し、それぞれの違いについて説明します。
(注) I/O コントローラに各種インターフェイスを設定するために必要なコンフィギュレーション コマンドの詳細については、『Input/Output Controller Replacement Instructions』を参照してください。
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ギガビット イーサネット×1 およびイーサネット ポート× 1。1000 Mbps(メガビット/秒)動作対応の GBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)レセプタクルおよび 10 Mbps 動作対応の RJ-45 レセプタクルを装備(図1-15 を参照)。 |
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自動検知イーサネット/ファースト イーサネット ポート× 2。10/100 Mbps 動作対応の RJ-45 レセプタクルを 2 つ装備(図1-16 を参照)。 |
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C7200-I/O-FE 27 |
ファースト イーサネット ポート× 1。100 Mbps 全二重または半二重動作で使用するために MII(メディア独立型インターフェイス)および RJ-45 レセプタクルを装備。同時使用を設定できるのは 1 つのレセプタクルのみです(図1-17 を参照)。 |
ファースト イーサネット ポートなし(図1-19 を参照)。 |
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C7200-I/O-FE-MII 28 |
ファースト イーサネット ポート× 1。MII レセプタクルを 1 つ装備(図1-21 を参照)。 |
show diag slot 0 コマンドを使用し、端末からご使用の I/O コントローラ モデルを識別することもできます( システム コンフィギュレーションの表示 を参照)。
I/O コントローラは、次のコンポーネントおよびオプションで構成されます。
• イーサネット、ファースト イーサネット、またはギガビット イーサネット インターフェイス オプション
• ローカル コンソールおよび AUX ポート用デュアル チャネル
コンソール ポートは Data Communications Equipment(DCE; データ通信装置)のフル機能、AUX ポートは Data Terminal Equipment(DTE; データ端末装置)のフル機能を装備しています。
• システム コンフィギュレーションおよび環境モニタ記録を保管する NVRAM
(注) NVRAM は電源が切断されても、リチウム電池を使用して内容を維持します。一部の I/O コントローラは、外部リチウム電池を搭載した SRAM を使用し、NVRAM と同じ機能を提供します。
• フラッシュ ディスクまたは PC カード用の PC カード(PCMCIA[パーソナル コンピュータ メモリ カード国際協会])スロット× 2 -- デフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージがここに格納されます。
• Cisco IOS ソフトウェアを起動するために必要なコードを保管するブート ROM
図1-15 C7200-I/O-GE+E -- GBIC ギガビット イーサネットおよび RJ-45 イーサネット レセプタクルを装備した場合
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図1-16 C7200-I/O-2FE/E -- RJ-45 イーサネット/ファースト イーサネット レセプタクルを 2 つ装備した場合
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図1-17 C7200-I/O-FE -- MII および RJ-45 ファースト イーサネット レセプタクルを装備した場合(バージョン 1)
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図1-18 C7200-I/O-FE -- MII および RJ-45 ファースト イーサネット レセプタクルを装備した場合(バージョン 2)
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(注) MII および RJ-45 ファースト イーサネット レセプタクルを装備した I/O コントローラ
(C7200-I/O-FE)は、図1-17 の上段の図、または図1-18 のようになります。ファースト イーサネット ポートを装備したこの 2 つの I/O コントローラに、機能面での相違はありません。
(注) 図1-17 では、NVRAM が複数の外部コンポーネントを追加して NVRAM と同様に機能するようになった SRAM コンポーネント(U14)に置き換えられています。この外部コンポーネントの 1 つがボタン型リチウム電池で、[Battery for SRAM] と記載されています。
(注) ファースト イーサネット ポートが装備されていない I/O コントローラ(C7200-I/O)は、図1-19、または図1-20 のようになります。ファースト イーサネット ポートを装備していないこの 2 つの I/O コントローラに、機能面での相違はありません。
(注) 図1-20 では、NVRAM が複数の外部コンポーネントを追加して NVRAM と同様に機能するようになった SRAM コンポーネント(U14)に置き換えられています。この外部コンポーネントの 1 つがボタン型リチウム電池で、[Battery for SRAM] と記載されています。
図1-19 C7200-I/O --ファースト イーサネット ポートの装備なし(バージョン 1)
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図1-20 C7200-I/O --ファースト イーサネット ポートの装備なし(バージョン 2)
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図1-21 C7200-I/O-FE-MII -- MII ファースト イーサネット レセプタクルを 1 つ装備
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(注) C7200-I/O-FE-MII については、現在もシスコシステムズのサポートは継続していますが、1998 年 5 月以降は発注を受け付けていません。
表1-23 に I/O コントローラのメモリ コンポーネントを示します。
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ブート ROM 29 |
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U10、U11、U12、および U13(ハンダ付け) 30 |
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U13 および U25(ハンダ付け) 2 |
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U14(ハンダ付け) 31 |
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U19(ハンダ付け) 3 |
29.C7200-I/O-GE+E および C7200-I/O-2FE/E には、ブート ROM コンポーネントがありません。 30.一部の I/O コントローラに、フラッシュ SIMM は搭載されていません。代わりに、ハンダ付けされた 4 MB または 8 MB フラッシュ メモリ チップを使用しています(4 MB フラッシュ メモリ チップの位置については、図1-18 および図1-20 を参照。8 MB フラッシュ メモリ チップの位置については、図1-15 および図1-16 を参照)。 31.一部の I/O コントローラの NVRAM は、カードにハンダ付けされている 32 ピンのソケット未使用 SRAM コンポーネントに置き換えられています。外部コンポーネントがいくつか追加され、SRAM コンポーネントが NVRAM のように機能しています。その外部コンポーネントの 1 つが、1 インチ(2.54 cm)のボタン型リチウム電池です。 |
すべての I/O コントローラには LED があります。NPE-G1 および NPE-G2 のインターフェイスにも LED があります。
I/O コントローラの前面プレートには LED があり、システムおよびポートのステータスを示します。さらに 2 つの LED が、PC カード スロットに搭載されているフラッシュ ディスクまたはフラッシュ メモリ カードのステータスを示します。CPU リセット ボタンは、I/O コントローラ前面プレートの IO POWER OK LED または AUX ポートの横にあります。CPU リセット ボタンを使用すると、システム全体がリセットされます。
NPE-G2 および NPE-G1 の前面プレートには、システムおよびポートのステータスを示す LED があります。各インターフェイス(0/1、0/2、または 0/3)で同時に使用できるのは RJ-45、GBIC、および SFP ポートのいずれか 1 つであるため、これらのポートは同じ LINK LED を共有しています。RJ-45 ポートが使用中の場合は、ENABLE LED が点灯します。システムに電源が投入されている場合は、NPE-G1 または NPE-G2 を備えたシステムに I/O コントローラが装備されているかどうかに関係なく、NPE-G1 では POWER ON LED が、NPE-G2 では PWR OK LED が点灯します。NPE-G1 にコンパクトフラッシュ ディスクが装備されている場合は、SLOT ACTIVE LED が点灯します。NPE-G2 にコンパクトフラッシュ ディスクが装備されている場合は、CF ACTV LED が点灯します。
表1-24 に、I/O コントローラの全モデルに共通の LED を示し、その機能について説明します。 表1-25 に、NPE-G2 の LED を示します。
(注) LED は点灯しているか、消灯しているかのどちらかです。LED の色ではなく、状態(点灯または消灯)によって接続状況を判別します。大部分の LED は点灯時にグリーンですが、IO POWER OK LED は例外で、点灯状態のときはオレンジになります。ただし、NPE-G2 の導入により、LED の点滅も状況を示すようになりました。
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図1-22 に、イーサネット ポートを装備していない I/O コントローラ モデル(C7200-I/O)の LED を示します。この I/O コントローラに、ポート固有の LED はありません。 表1-24 で、この I/O コントローラの LED について説明します。
図1-22 C7200-I/O の LED および CPU リセット ボタン
図1-23 に、ギガビット イーサネット ポートおよびイーサネット ポートを装備した I/O コントローラ(C7200-I/O-GE+E)の LED、 表1-27 にこの I/O コントローラ モデル固有の LED を示します。全 I/O コントローラに共通の LED については、 表1-24 を参照してください。
図1-23 C7200-I/O-GE+E の LED および CPU リセット ボタン
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イーサネット RJ-45 レセプタクルが、ネットワークとの間に有効なリンクを確立したことを示します。この LED は、ルータが正常に動作している間、着信キャリア信号が検出されないかぎり消灯したままです。 |
図1-24 に、2 つの自動検知 10/100 Mbps RJ-45 レセプタクルを装備した I/O コントローラ(C7200-I/O-2FE/E)の LED、 表1-28 に、この I/O コントローラ モデル固有の LED を示します。全 I/O コントローラに共通の LED については、 表1-24 を参照してください。
図1-24 C7200-I/O-2FE/E の LED および CPU リセット ボタン
図1-25 に、MII レセプタクルおよび RJ-45 レセプタクルを装備したファースト イーサネット ポート搭載の I/O コントローラ(C7200-I/O-FE)の LED、 表1-29 にこの I/O コントローラ モデル固有の LED を示します。全 I/O コントローラに共通の LED については、 表1-24 を参照してください。
図1-25 C7200-I/O-FE LED の および CPU リセット ボタン
(注) この I/O コントローラに MII LINK LED はありません。I/O コントローラ上の MII レセプタクルへの接続に必要な外部トランシーバ上に、この LED があるためです。ファースト イーサネットの MII 接続要件については、「Cisco 7200 VXR ルータのインストレーション」の「I/O コントローラ イーサネットおよびファースト イーサネット ポートへの接続」を参照してください。
図1-26 に、1 つの MII レセプタクルを装備したファースト イーサネット ポート搭載の I/O コントローラ(C7200-I/O-FE-MII)の LED、 表1-30 にこの I/O コントローラ モデル固有の LED を示します。全 I/O コントローラに共通の LED については、 表1-24 を参照してください。
図1-26 C7200-I/O-FE-MII の LED および CPU リセット ボタン
Cisco 7200 VXR ルータに搭載するポート アダプタおよびサービス アダプタは、Second-generation Versatile Interface processor(VIP2)を搭載した Cisco 7500 シリーズ ルータ、Cisco 7000 シリーズ ルート スイッチ プロセッサ(RSP7000)および Cisco 7000 シリーズ シャーシ インターフェイス(RSP7000CI)を搭載した Cisco 7000 シリーズ ルータ、Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバ、Cisco uBR7246 ユニバーサル ブロードバンド ルータで使用するものと同じです。
(注) Cisco 7200 VXR ルータに搭載したポート アダプタは、OIR 可能です。OIR の詳細については、「OIR」を参照してください。
ポート アダプタおよびサービス アダプタはすべて、ルータのミッドプレーンにある 2 つの PCI バスに接続します。PCI バスは、パケット I/O メモリおよびシステム(ルート/スイッチ)プロセッサへのパスを提供します。I/O コントローラ上のファースト イーサネット ポートは、パケット ルーティングおよびスイッチングに対応する第 3 の PCI バスに接続します。ポート アダプタまたはサービス アダプタはどちらも、圧縮または暗号化などの処理を実行し、ルータを外部ネットワークに接続するためのネットワーク インターフェイスを提供します。
(注) Cisco 7200 VXR ルータでサポートされるポート アダプタの取り外し、取り付け、設定手順の詳細については、各ポート アダプタのコンフィギュレーション ノートを参照してください。Cisco 7200 VXR ルータの 4 ポートのイーサネット ポート アダプタを交換する場合は、『PA-4E Ethernet 10BASET Port Adapter Installation and Configuration』のコンフィギュレーション ノートを参照してください。コンフィギュレーション ノートは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます。
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ポート アダプタ ジャケット カードは、NPE-G1 または NPE-G2 が搭載されていて I/O コントローラが搭載されていない Cisco 7200 VXR ルータで使用されます。NPE-G1 には I/O コントローラ機能が組み込まれているため、I/O コントローラは必要ありません。ポート アダプタ ジャケット カードを I/O コントローラ スロットに取り付けると、ポート アダプタ スロットが追加されます。ポート アダプタ ジャケット カードは 3 つめの PCI バスで機能するので、帯域幅を追加し、1 つのポート アダプタ スロットに対して実質的に無制限の帯域ポイントを提供します。詳細については、『 Port Adapter Jacket Card Installation Guide 』を参照してください。
Cisco 7200 VXR ルータには、出荷時に 280 W AC 入力電源装置が 1 台搭載されています(オプションで 280 W DC 入力電源装置を使用することもできます)。第 2 電源装置は別途注文してください。第 2 電源装置は必須ではありませんが、装備することによって負荷が分散され、システム アベイラビリティが向上します。
(注) Cisco 7200 VXR 電源装置は、すべての Cisco 7200 シリーズ ルータで共通です。
(注) Cisco 7200 シリーズ電源装置の取り扱いおよび交換手順の詳細については、『280-Watt AC-Input Power Supply Replacement Instructions』および『280-Watt DC-Input Power Supply Replacement Instructions』のコンフィギュレーション ノートを参照してください。コンフィギュレーション ノートは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます。
AC および DC 電源装置のハンドルには、電源装置の取り外しおよび取り付けに使用するグリップ ポイントがあります(図1-28 に AC 入力電源装置の前面プレート、図1-29 に DC 入力電源装置の前面プレートを示します)。2 本の非脱落型ネジで電源装置をシャーシに固定し、電源装置をルータのミッドプレーンに装着します。POWER OK LED は、電源装置がルータのミッドプレーンに +5 VDC(直流電圧)を供給していることを示します。
図1-28 Cisco 7200 シリーズ AC 入力電源装置
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AC 入力電源装置には、AC 入力電源コード用のレセプタクルがあります。モジュラ式電源コードで、設置場所の AC 入力電源に AC 入力電源装置を接続します。ケーブル固定クリップで、電源コードを AC 入力電源装置に固定します。
図1-29 Cisco 7200 シリーズ DC 入力電源装置
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DC 入力電源装置には、DC 入力端子ブロックに DC 入力導線が結線されています。各 DC 入力電源装置には、電源装置の前面プレートに導線を固定し、導線のストレイン レリーフとして機能するケーブル タイが付属しています。
入力電圧や動作電流の定格値など、AC 入力および DC 入力の電源装置の電源仕様の一覧は、 表1-1 を参照してください。
(注) 120 VAC(交流電圧)で動作する各 AC 入力電源装置には、最小限 5 A が必要です。Cisco 7206 VXR には、できるだけ 15 A の電源レセプタクルを使用してください。
(注) -24 VDC(北米)で動作する各 DC 入力電源装置には、最小限 19 A が必要です。-48 VDC(北米)で動作する各 DC 入力電源装置には、最小限 13 A が必要です。-60 VDC(EU 諸国)で動作する各 DC 入力電源装置には、最小限 8 A が必要です。
この製品は、設置する建物にショート(過電流)保護機構が備わっていることを前提に設計されています。このため、屋内配線には必ず 20 A、最小 60 VDC の認定済みヒューズまたは回路ブレーカーを使用してください。設置場所の配線および回路ブレーカーは、安全性を考慮して最大値に対応するサイズのものを使用する必要があります。
内部 DC 電圧が許容範囲を超えた場合はまたは電源装置内部の温度が許容範囲を超えた場合、POWER OK LED が消灯し、電源装置が自動的に停止します。電源装置は、いったん電源から外して接続し直し、電源スイッチを使用して再起動しないかぎり、停止状態となったままです。電源スイッチで電源装置をオンにし、システムを起動します。電源装置の停止条件およびスレッシュホールドについては、「環境モニタおよびレポート機能」を参照してください。
Cisco 7200 VXR のシャーシ(図1-30を参照)には、ポート アダプタ用スロットが 4 つまたは 6 つ(シャーシ モデルによる)、I/O コントローラ用スロットが 1 つ、サブシャーシ用ベイが 1 つあります。サブシャーシ アセンブリは、ミッドプレーン、ファン トレイ、2 つの電源装置ベイ、および 1 つの NPE 用スロットで構成されています。交換用シャーシには、サブシャーシ アセンブリと電源装置 1 台が含まれます。
(注) シャーシを交換するには、すべてのポート アダプタ、I/O コントローラ、NPE または NSE を取り外し、あとで再び取り付ける必要があります。シャーシを交換する場合は、各装置の取り外しおよび取り付け手順が記載されているコンフィギュレーション ノートを参照してください。コンフィギュレーション ノートは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます。
図1-30 Cisco 7200 VXR シャーシ-- 7206 VXR の場合
Cisco 7206 VXR には、フラッシュ ディスクを最大 2 つ、または PC カード(別名フラッシュ メモリ カード)を最大 2 つ搭載できます。NPE-G1 には、NPE-G2 と同様に、コンパクトフラッシュ ディスクを 1 つ搭載できます。
(注) スペアのフラッシュ ディスクまたは PC カードを Cisco 7206 VXR に搭載するときに問題の発生を回避するため、定期メンテナンス作業時に、システムの推奨 Cisco IOS リリースが稼働している Cisco 7206 VXR(表1-31、表1-32、表1-33 を参照)で、すべてのフラッシュ ディスクまたは PC カードを再フォーマットしてください。PC カードの再フォーマット手順については、オンライン マニュアルの『Memory Replacement Instructions for the Network Processing Engine or Network Services Engine and Input/Output Controller』を参照してください。
フラッシュ メモリ(フラッシュ ディスク、PC カード、I/O コントローラ上のフラッシュ SIMM、または NPE-G1 上のコンパクトフラッシュ ディスク)を使用すると、複数のシステム イメージおよびブートヘルパー イメージを離れた場所からロードし、保管できます。ネットワーク経由で新しいイメージをダウンロードし、それをフラッシュ メモリに追加したり、既存ファイルと置き換えたりできます。さらに、フラッシュ ディスクまたは PC カードとオンボードのフラッシュ メモリ SIMM 間で、イメージを転送することもできます。その後、保管されている任意のイメージから、手動または自動でルータを起動できます。フラッシュ メモリは TFTP(簡易ファイル転送プロトコル)サーバとしても動作可能なので、このメモリに保管されたイメージから他のルータをリモート ブートしたり、このメモリに保管されたイメージを他のルータのフラッシュ メモリにコピーできます。
(注) フラッシュ ディスクまたはコンパクトフラッシュ ディスクの使用手順については、オンライン マニュアル『Using the Flash Disk』を参照してください。
メイン メモリ、フラッシュ メモリ、ROM モニタ メモリの交換手順については、『Memory Replacement Instructions for the Network Processing Engine or Network Services Engine and Input/Output Controller』を参照してください。このマニュアルは、Documentation DVD および Cisco.com から入手できます。
NPE-G2 および NPE-G1 を搭載する場合は、NPE-G1 を Cisco 7200 VXR ルータに装着する前に、I/O コントローラからフラッシュ ディスクまたは TFTP サーバに実行コンフィギュレーションをコピーする必要があります。これらの手順については、次の URL にある『 Network Processing Engine or Network Services Engine Installation and Configuration 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps341/products_installation_guide_book09186a0080551c34.html
表1-31 、 表1-32 、 表1-33 に、それぞれ、出荷時に搭載されるフラッシュ メモリ カード、フラッシュ ディスク メモリ、コンパクトフラッシュ ディスク メモリのオプションと製品番号を示します。
フラッシュ メモリ カード、フラッシュ ディスク、コンパクトフラッシュ ディスクの構成については、このセクションの説明を参照してください。
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32.これらの製品を、アップグレード用のフラッシュ メモリ カードとして利用することもできます。アップグレード用フラッシュ メモリ カードを発注する場合は、製品番号の後ろに等号(=)を加えてください(例:MEM-I/O-FLC16M=)。 |
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33.これらの製品を、アップグレード用のフラッシュ ディスクとして利用することもできます。アップグレード用フラッシュ ディスクを発注する場合は、製品番号の後ろに等号(=)を加えてください(例:MEM-I/O-FLD128M=)。 |
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Cisco 7200 VXR ルータのラックマウントおよびケーブル管理キットには、19 インチ幅の 4 支柱または 2 支柱装置ラックにルータを取り付けるためのラックマウント ブラケット、およびルータ内のポート アダプタに接続されているポート アダプタ インターフェイス ケーブルに無理な力がかからないようにするケーブル管理ブラケットが入っています。このキットは、各 Cisco 7200 VXR ルータに付属していますが、FRU として単独で入手することもできます。
Cisco 7200 VXR ルータにラックマウント ブラケットおよびケーブル管理ブラケットを取り付ける詳細な手順は、「Cisco 7200 VXR ルータのインストレーション」の「Cisco 7200 VXR ルータのラックマウント」、および「卓上または作業台に設置する場合の一般的な手順」を参照してください。
ここでは、Cisco 7200 VXR ルータの機能について概説します。このルータにおけるポート アダプタの番号方式とアドレッシング方式、環境モニタ機能とレポート機能、および OIR について説明します。これらの情報は、Cisco 7200 VXR ルータのさまざまな機能を理解する上で役立ちます。
Cisco 7200 VXR ルータでは、ポート アダプタ スロット番号はポート アダプタを搭載するシャーシ スロットを表し、論理インターフェイス番号はポート アダプタ上のインターフェイス ポートの物理的な位置を表します。
Cisco 7200 VXR ルータのポート アダプタ スロットは、左から右へ順番に番号が付けられています。Cisco 7204 VXR にはスロット 1 からスロット 4 まで(図1-31 を参照)、Cisco 7206 VXR にはスロット 1 からスロット 6 まで(図1-32 を参照)あります。ポート アダプタ スロット 0 は、I/O コントローラ(使用する場合)のファースト イーサネット ポート専用です。
図1-31 ポート アダプタ スロットの番号-- Cisco 7204 VXR
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ポート アダプタ スロット 0(I/O コントローラのファースト イーサネット ポート専用。NPE-G1 または NPE-G2 とポート アダプタ ジャケット カードが搭載されている場合は、ポート アダプタ スロット 5 になります。) |
図1-32 ポート アダプタ スロットの番号-- Cisco 7206 VXR
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ポート アダプタ スロット 0(I/O コントローラのファースト イーサネット ポート専用。NPE-G1 または NPE-G2 とポート アダプタ ジャケット カードが搭載されている場合は、ポート アダプタ スロット 7 になります。) |
MAC(メディア アクセス制御)アドレス(ハードウェア アドレス)は、特定のネットワーク インターフェイス タイプに不可欠な標準データ リンク レイヤ アドレスです。このアドレスは、各ポートに固有なアドレスであり、ネットワークの内の他のデバイスが同じアドレスを使用することはありません。Cisco 7200 VXR ルータでは、ポート アダプタの MAC アドレスを特定の方式で割り当てて管理します。MAC アドレスの詳細については、「MAC アドレス」を参照してください。
ポート アダプタ スロットは、他のポート アダプタの取り付けまたは取り外しに関係なく、同じスロット番号を維持します。ただし、ポート アダプタを別のスロットに移した場合、そのポート アダプタのスロット番号は新しいスロットの番号に変わります。
ポート アダプタ スロットは、ソフトウェア コマンドを使用して調べることができます。すべてのポート アダプタ スロットについて調べる場合は、 show interfaces コマンドを使用します。特定のポート アダプタ スロットについて調べる場合は、 show interfaces コマンドにポート アダプタ タイプとスロット番号を指定して使用します。フォーマットは show interfaces port-adapter-type slot-number /port-number です。省略形のコマンド( sh int )を使用し、ポート アダプタ タイプとスロット番号(すなわち引数)を指定しなかった場合は、 show interfaces と解釈され、すべてのポート アダプタとポートのステータスが表示されます。
ポート アダプタ スロットおよびポート アダプタ ジャケット カードを識別し、ポート アダプタについての情報を得るには、show diag コマンドを使用します。
次に、 show interfaces コマンドの例を示します。引数を指定していないため、Cisco 7206 VXR の各ポート アダプタについて、物理ポート アダプタ番号を含むステータス情報が表示されています。
次の例では、各インターフェイスのステータス情報の大部分は省略されています。
インターフェイス タイプ(イーサネット、トークンリング、ATM など)やポート アドレス(スロット番号/ポート番号)などの引数を使用し、特定のインターフェイスに関する情報のみを表示することもできます。
次に、ポート アダプタ スロット 5 に搭載されたファースト イーサネット ポート アダプタの最初のポートに関する出力例を示します。
Cisco 7200 VXR ルータの設定に使用するコマンドの説明および手順の詳細については、
『Configuration Fundamentals Configuration Guide』および『Configuration Fundamentals Command Reference』を参照してください。これらのマニュアルは、Cisco.com および Documentation DVD から入手できます。
すべての LAN インターフェイス(ポート)には、他と重複しない固有の MAC アドレス(別名 ハードウェア アドレス)が必要です。通常、インターフェイスの MAC アドレスはインターフェイス回路上に直接配置されたメモリ コンポーネントに保管されますが、OIR 機能を使用する場合は別の方法が必要です(OIR の詳細については、OIR を参照してください)。
OIR 機能を使用すると、ポート アダプタを取り外し、まったく同じ構成のものと交換することができます。取り外したポート アダプタと新しいポート アダプタが同一の場合は、新しいポート アダプタがただちにオンラインになります。OIR をイネーブルにするには、ルータのミッドプレーンにある EPROM(消去再書き込み可能 ROM)に、固有の MAC アドレスを持つアドレス アロケータを保管します。ルータの特定ポートおよびスロットごとに、アドレスが 1 つずつ予約されます。そのスロットにポート アダプタが搭載されているかどうかは関係ありません。MAC アドレスは、スロットに順番に割り当てられます。最初のアドレスはスロット 0 に割り当てられ、最後のアドレスはスロット 4(Cisco 7204 VXR の場合)、またはスロット 6(Cisco 7206 VXR の場合)に割り当てられます。このアドレス方式を使用すると、ポート アダプタを取り外して別のルータに取り付けても、MAC アドレスがネットワーク上で移動したり、複数の装置に割り当てられることはありません。
MAC アドレスが各ポート アダプタに保管されている場合、OIR は機能しません。MAC アドレスが常に異なるため、あるポート アダプタを全く同一のポート アダプタと交換することは不可能だからです。さらに、ポート アダプタを交換するたびに、ネットワーク上の他の装置は新しいアドレスを使用してデータ構造を更新しなければなりません。他の装置が速やかに更新できないと、同じ MAC アドレスが同時に複数の装置で使用される可能性があります。
(注) すべてのスロットの MAC アドレスを中央の 1 箇所に保管しておけば、保管されているメモリ デバイスによってアドレスが維持されます。
Cisco 7200 VXR ルータのポート アダプタおよびサービス アダプタはすべて OIR に対応しています。ただし、アクティブなトラフィックが通過しているポート アダプタを取り外す際には、その前にインターフェイスをシャットダウンしてください。トラフィックがポートを通過中にポート アダプタを取り外すと、システムが停止する可能性があります。ポート アダプタを取り付ければ、ポートは元どおりアップの状態になります。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードは OIR をサポートしていませんが、ポート アダプタ ジャケット カードに搭載されたポート アダプタは、OIR をサポートしています。
(注) ルータまたはスイッチからポート アダプタを外すと、OIR 機能によって、そのポート アダプタのアクティブなインターフェイスすべてが管理上のシャットダウン状態になります。
OIR 機能があると、ルータが稼働中にポート アダプタやサービス アダプタを取り付けたり交換したりすることができます。ソフトウェアに通知したり、システムの電源を切る必要はありません。ただし、ポート アダプタを取り外すときに、そのポート アダプタ上をトラフィックが通過しないようにしなければなりません。OIR によって、ネットワーク上のエンド ユーザは途切れることなく接続を保ち、すべてのルーティング情報が維持され、セッションが継続されます。
ここでは、OIR の基本的な機能について説明します。Cisco 7200 VXR ルータのポートまたはサービス アダプタの取り付けおよび交換の具体的な手順については、各ポートまたはサービス アダプタに付属しているコンフィギュレーション ノートを参照してください。
各ポート アダプタまたはサービス アダプタには、ルータのミッドプレーンに接続するためのバス コネクタがあります。各ミッドプレーン コネクタには、長さの異なる 3 種類の段状のピンがあり、これらのピンがポート アダプタまたはサービス アダプタに接触すると、システムに特定の信号が送信されます。システムは受信した信号とその順序を確認し、ポート アダプタまたはサービス アダプタが取り外されたのか、ミッドプレーンに装着されたのかを判別します。さらに、これらの信号に基づいて、新しいインターフェイスを再初期化するのか、または取り外したインターフェイスをシャットダウンするのかを判別します。たとえば、ポート アダプタまたはサービス アダプタを装着すると、最も長いピンが最初にポート アダプタまたはサービス アダプタに接触し、最も短いピンが最後に接触することになります。システムはこの信号と受信順序を認識します。
Cisco 7200 VXR ルータでポート アダプタまたはサービス アダプタの取り外しまたは取り付けを行うと、ミッドプレーンのピンが信号を送信してシステムに通知します。通知を受けたシステムは、次の作業を実行します。
1. ただちにミッドプレーンをスキャンし、構成の変更を調べます。
2. 新しく搭載されたすべてのポート アダプタまたはサービス アダプタを初期化し、取り外されたインターフェイスおよび交換されたインターフェイスがあれば、管理上のシャットダウン状態にします。
3. ポート アダプタ上ですでに設定されていたすべてのインターフェイスを、取り外し前の状態に戻します。新しく取り付けられたインターフェイスがあれば、起動時に(未設定で)存在していた場合と同様に、管理上のシャットダウン状態にします。スロットに同じタイプのポート アダプタが再装着された場合は、元のポート アダプタと同じ数だけポートを設定し、オンラインにします(サービス アダプタには、設定可能なポートはありません)。
環境モニタおよびレポート機能は NPE または NSE が制御するもので、システム動作が停止する前に望ましくない条件を特定して解決し、正常なシステム動作を維持します。環境モニタ機能は、シャーシ内部の温度、DC 電源の電圧および電流を常時監視します。各電源装置は独自にそれぞれの電圧と温度を監視し、電源装置内部でクリティカル条件を検出した場合は、自動的にシャットダウンします。シャットダウン条件に達すると、過熱による機器の損傷を防止するため、システムが停止します。レポート機能は、測定した各種パラメータ値を定期的に記録し、あとで取り出して分析できるようにします。また、監視対象のパラメータのいずれかが規定のスレッシュホールドを超えた場合は、コンソールに警告が表示されます。
環境モニタ機能は 4 つのセンサー(NPE または NSE 上に 2 つ、I/O コントローラ上に 2 つ)を使用し、シャーシを通過する冷気の温度を監視します。
温度が規定のスレッシュホールドを超えると、システム コントローラによってコンソール端末に警告メッセージが表示されます。温度がシャットダウン スレッシュホールドを超えた場合は、システム コントローラがシステムを停止させます。温度と DC 電圧の両方に関する現在のパラメータ測定値は、システムによって NVRAM に保管されるため、最終的なシャットダウン パラメータのレポートとして、あとで取り出すことができます。
さらに、電源装置が電源装置内部の温度と電圧を監視します。電源装置の状態は、許容範囲内(正常)または許容範囲外(クリティカル)のどちらかです。電源装置内部の温度または電圧がクリティカル レベルに達すると、電源装置はシステム プロセッサに通知せずに停止します。
環境モニタ機能は、次のステータス レベルを条件として使用し、システムを監視します。
• Normal(正常) -- 監視対象のすべてのパラメータが正常範囲内です。
• Warning(警告) -- 指定されたスレッシュホールドを超過しています。システム動作は継続されますが、正常な状態にシステムを戻す処置が望まれます。
• Critical(クリティカル) -- 許容範囲を超える温度または電圧状態が発生しています。システムの動作は継続されますが、やがてシステムはシャットダウンに至ります。早急な処置が必要です。
• Shutdown(シャットダウン) -- システム コンポーネントに物理的な損傷を与える可能性のある温度状態がプロセッサによって検出され、すべての内蔵コンポーネントに対して DC 電力の供給が停止されました。この状況下では、早急な対処が必要です。電源スイッチを切り替えるまで、すべての DC 電源は使用できません。シャットダウンの前に、監視対象パラメータのステータスが NVRAM に記録されるため、あとで取り出して問題の原因究明に役立てることができます。
• Power supply shutdown(電源装置停止) -- 電源装置が内部で許容範囲を超える過電圧、過電流、または過熱状態を検出し、自動的に停止しました。電源スイッチを切り替えるまで、すべての DC 電源は使用できません。
表1-34 に、NPE-2 の一般的な温度のスレッシュホールドを示します。 表1-35 に、NPE-1 の一般的な温度のスレッシュホールドを示します。 表1-36 に、以前の NPE または NSE の一般的な温度のスレッシュホールドを示します。 表1-37 には、一般的な Cisco IOS リリースに対する正常、警告、およびクリティカル(電源装置監視)レベルについて、DC 電源のスレッシュホールドを示します。表 1-38 では、Cisco IOS Release 12.0(23) および Cisco IOS Release 12.0 よりあとのリリースに対して、正常、クリティカル(電源装置監視)レベルの DC 電源スレッシュホールドを示します。
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(注) 低レベルおよび高レベルの警告メッセージは、ルータの機能不良や損傷の危険性を意味するものではありません。
表1-34 および 表1-35 に記載されている低レベルおよび高レベルの警告範囲は、参考のためのものです。このようなメッセージが表示されても、必ずしもエラーや障害が発生するというわけではありません。高レベルの警告メッセージは、負荷の軽いシャーシ、特にポート アダプタが搭載されていなかったり、電源装置が 2 台搭載されているようなルータで表示されることがあります。このような場合は、ルータに電力負荷を追加すると警告が表示されなくなります。負荷は、ルータにポート アダプタを 1 つ以上取り付ければ簡単に追加できます。
以下に示すのは、3 V と 5 V の電源装置が搭載されているシャーシの高レベル警告メッセージの例です。
(注) 低レベルまたは高レベルのクリティカル警告メッセージが表示された場合は、通常のフィールド サポート手続きに従ってすみやかに対処してください。
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(注) 警告(低)および警告(高)のメッセージは、Cisco IOS Release 12.0(23) および Cisco IOS Release 12.3(8) から始まるリリースでは使用されていません。
以下に示すのは、Cisco IOS Release 12.0(23) の 3 V と 5 Vの電源装置が搭載されているシャーシの高レベル クリティカル メッセージの例です。
Cisco 7200 VXR ルータでは、シャーシの監視対象インターフェイス パラメータが規定のスレッシュホールドを超過した場合、コンソールに警告メッセージが表示されます。 show environment 、 show environment all 、 show environment last 、 show environment table コマンドを使用する方法でも、環境ステータス レポートを取り出して表示することができます。パラメータの測定およびレポート機能の更新は 60 秒間隔で実行されます。次に、各コマンドについて簡単に説明します。
(注) NPE-G2 における show environment コマンドの出力の変更に関する情報については、『NPE-G2 Support for the show environment Command』も参照してください。
show environment コマンドを使用すると、現在の環境に関するシステム ステータス レポートを取り出して表示できます。このレポートには、正常値の範囲にないパラメータが示されます。システム ステータスが正常な場合、パラメータは表示されません。次に示すのは、監視対象のすべてのパラメータが正常範囲内にあるシステムの出力例です。
環境ステータスが正常で ない 場合、レポートにはワーストケースのステータス レベルが示されます。次に示すのは、過電圧に関する警告の例です。
show environment last コマンドを使用すると、NVRAM 内のログを取り出して表示することができます。このログには、最後のシステム シャットダウンの理由(シャットダウンが電圧または温度に関連していた場合)、およびその時点での環境ステータスが示されています。温度が測定されて表示されるほか、電源装置が供給した DC 電圧も表示されます。
show environment last コマンドの出力例を示します。
show environment table コマンドを使用すると、各温度センサーおよび監視対象の各ステータス レベルについて、温度および電圧のスレッシュホールドが表示されます。これらのスレッシュホールドは、 表1-36 および 表1-38 の項目と対応しています。出力には、システムのシャットダウン スレッシュホールドも示されます。
次に示すのは、NPE-300 を搭載した Cisco 7206 VXR に対する show environment table コマンドの出力例です。
sh ow environment all コマンドを使用すると、温度測定値と電圧測定値を含む広範なレポートが表示されます。 show environment all コマンドでは、搭載されている電源装置スロットおよび空のスロットを示すレポートも出力されます。
show environment all コマンドの出力例を示します。
システム電源がオンのとき、3 つのファンはすべて作動状態になります。ファンが故障してもシステム動作は継続されますが、温度が規定のスレッシュホールドを超えると、システム コントローラによってコンソール端末に警告メッセージが表示されます。さらに、温度がシャットダウン スレッシュホールドを超えた場合は、システム コントローラがシステムを停止させます。
温度がシャットダウン スレッシュホールドを超えたためにシステムが停止した場合、システムの再起動時に、コンソール画面および環境表示に次のメッセージが出力されます。
環境モニタ コマンドの詳細および使用方法については、『Configuration Fundamentals Configuration Guide』および『Configuration Fundamentals Command Reference』を参照してください。これらのマニュアルは Cisco.com および Documentation DVD で入手できます。