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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
Cisco IOS XR ソフトウェアルータのホスト サービスとアプリケーション機能は主に、ネットワーク接続性およびパケットが宛先に達するまでにたどるルートをチェックし、ホスト名を IP アドレスに、または IP アドレスをホスト名にマッピングし、ルータと UNIX ワークステーションとの間でファイルを転送する目的で使用します。
(注) |
この章に記載されているホスト サービスとアプリケーションのコマンドの詳細については、『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router IP Addresses and Services Command Reference』を参照してください。 この章で使用される他のコマンドの説明については、コマンド リファレンスのマスター索引を参照するか、またはオンラインで検索してください。 |
リリース |
変更内容 |
---|---|
リリース 3.7.2 |
この機能が導入されました。 |
Cisco IOS XR ソフトウェアホスト サービスとアプリケーションを実装するには、次の前提条件を満たす必要があります。
このドキュメントで説明する Cisco IOS XR ソフトウェアのホスト サービスとアプリケーションの機能を実装するには、次の概念を理解する必要があります。
ネットワーク接続性ツールを使用すると、ネットワーク上のデバイスに対して traceroute と ping を実行して、デバイス接続性をチェックできます。
ping コマンドは、デバイスのアクセシビリティのトラブルシューティングに広く使用されている方法です。 これは、2 つのインターネット制御メッセージ プロトコル(ICMP)クエリー メッセージ、ICMP エコー要求、および ICMP エコー応答を使用して、リモート ホストがアクティブであるかどうかを判断します。 ping コマンドでは、エコー応答を受信するまでにかかる時間も測定します。
ping コマンドは、最初に 1 つのアドレスに対してエコー要求パケットを送信し、応答を待機します。 ping が正常に完了するのは、エコー要求が宛先に届き、定義済みの時間内に宛先が ping の送信元にエコー応答(ホスト名が存続している)を返すことができる場合だけです。
bulk オプションが導入されたため、複数の宛先の到達可能性をチェックできるようになりました。 宛先は、CLI から直接入力します。 このオプションは、ipv4 の宛先でのみサポートされます。
ping コマンドを使用してデバイス間の接続性を検証できる場合は、traceroute コマンドを使用してパケットがリモート接続先までにたどるパスおよびルーティングに障害がある場所を検出できます。
traceroute コマンドは、各 ICMP "time-exceeded" メッセージの送信元を記録して、パケットが宛先に達するまでにたどったパスを示すことができます。 IP traceroute コマンドを使用すると、パケットがネットワーク経由でたどるパスをホップバイホップで特定できます。 このコマンドを実行すると、トラフィックが宛先に到達するまでに通過するルータなどのすべてのネットワーク層(レイヤ 3)デバイスが表示されます。
traceroute コマンドは、IP ヘッダーの存続可能時間(TTL)フィールドを使用して、ルータとサーバで特定のリターン メッセージが生成されるようにします。 traceroute コマンドは、TTL フィールドが 1 に設定されている宛先ホストにユーザ データグラム プロトコル(UDP)データグラムを送信します。 ルータは 1 または 0 の TTL 値を検出すると、データグラムをドロップし、送信元に ICMP の time-exceeded メッセージを戻します。 traceroute 機能は、ICMP time-exceeded メッセージの送信元アドレス フィールドを調べ、最初のホップのアドレスを判別します。
ネクスト ホップを識別するために、traceroute コマンドは TTL 値が 2 の UDP パケットを送信します。 1 番めのルータは、TTL フィールドの値から 1 を差し引いて次のルータにデータグラムを送信します。 2 番めのルータは、TTL 値が 1 の UDP パケットを受け取り、データグラムを廃棄して、送信元に time-exceeded メッセージを戻します。 このように、データグラムが宛先ホストに到達するまで(または TTL の最大値に達するまで)TTL の値は増分され、処理が続けられます。
データグラムが宛先に到達したことを判断するために、traceroute コマンドはデータグラムの UDP 宛先ポートを宛先ホストが使用すると予測される非常に大きな値に設定します。 ホストは、この未知のポート番号を持つデータグラムを受信すると、送信元に ICMP port unreachable error メッセージを戻します。 このメッセージにより、宛先に到達したことを traceroute 機能に伝えます。
Cisco IOS XR ソフトウェア ドメイン サービスは、Berkeley Standard Distribution(BSD)ドメイン リゾルバとして機能します。 ドメイン サービスは、Telnet などのアプリケーション、および ping や traceroute などのコマンドで使用されているホスト名とアドレスのマッピングのローカル キャッシュを維持します。 ローカル キャッシュにより、ホスト名からアドレスへの変換の速度が向上します。 ローカル キャッシュには、2 つのタイプのエントリが存在します。スタティックとダイナミックです。 domain ipv4 host コマンドまたは domain ipv6 host コマンドを使用して設定されるエントリはスタティック エントリとして追加され、ネーム サーバから届いたエントリはダイナミック エントリとして追加されます。
ネーム サーバは、World Wide Web(WWW)でネットワーク ノードの名前をアドレスに変換するために使用されます。 ネーム サーバは、DNS サーバから DNS プロトコルを使用して、ホスト名を IP アドレスにマッピングする分散データベースを維持します。 domain name-server コマンドを使用して、1 つ以上のネーム サーバを指定できます。
アプリケーションでホストの IP アドレスまたは IP アドレスのホスト名が必要になると、ドメイン サービスに対してリモート プロシージャ コール(RPC)が実行されます。 ドメイン サービスは、キャッシュ内で IP アドレスまたはホスト名を探し、エントリが見つからない場合にはネーム サーバに DNS クエリーを送信します。
ドメイン名要求を完了するために Cisco IOS XR ソフトウェアで使用されるデフォルト ドメイン名を指定できます。 単一のドメインまたはドメイン名のリストを指定することもできます。 IP ホスト名にドメイン名が含まれていない場合には、ホスト テーブルに追加される前に指定のドメイン名が付加されます。 1 つまたは複数のドメイン名を指定するには、domain name コマンドまたは domain list コマンドを使用します。
サーバとしてだけ機能するマシンをネットワークの各セグメントに配置するのは、コストがかかり、非効率的です。 しかし、すべてのセグメントにサーバがあるのではない場合、ネットワーク セグメントを超えたネットワークの操作によって相当の遅延が引き起こされることがあります。 ルータを TFTP サーバとして機能するように設定すると、ルータの通常の機能を使用しながらコストと遅延時間を削減できます。
一般に、TFTP サーバとして設定されたルータは、フラッシュ メモリから他のルータにシステム イメージまたはルータ コンフィギュレーション ファイルを提供します。 他のタイプのサービス要求に応答するようにルータを設定することもできます。
ファイル転送プロトコル(FTP)、Trivial File Transfer Protocol(TFTP)、リモート コピー プロトコル(RCP)の各クライアントは、ファイル システムまたはリソース マネージャとして実装されます。 たとえば、tftp:// で始まるパス名は、TFTP リソース マネージャによって処理されます。
ファイル システム インターフェイスは、URL を使用して、ファイルの場所を指定します。 URL は、WWW でファイルまたは場所を指定するのに広く使用されています。 ただし、Cisco ルータの URL には、ルータまたはリモート ファイル サーバ上のファイルの場所も指定されます。
ルータがクラッシュしたときは、ルータのメモリ内容全体のコピーを取得するのが便利です(これをコア ダンプと言います)。テクニカル サポート担当者が、クラッシュの原因を特定するのに使用します。 FTP、TFTP、または rcp を使用すると、コア ダンプをリモート サーバに保存できます。 コア ダンプの実行については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Management Configuration Guide』を参照してください。
リモート コピー プロトコル(RCP)のコマンドは、リモート システム上のリモート シェル(rsh)サーバ(またはデーモン)を利用します。 RCP を使用してファイルをコピーする場合、TFTP と異なり、ファイル配布用のサーバを作成する必要はありません。 必要なのは、rsh をサポートするサーバへのアクセスだけです。 ある場所から別の場所にファイルをコピーするため、コピー元のファイルに対する読み取り権限とコピー先のディレクトリに対する書き込み権限が必要です。 コピー先ファイルが存在しない場合は、rcp により作成されます。
シスコの rcp 実装は UNIX の rcp 実装(ネットワーク上のシステム間でファイルをコピー)の関数をエミュレートしたものですが、シスコのコマンド構文は UNIX の rcp コマンド構文とは異なります。 Cisco IOS XR ソフトウェア には、rcp をトランスポート メカニズムとして使用するコピー コマンドのセットが用意されています。 これらの rcp copy コマンドは、Cisco IOS XR ソフトウェアの TFTP copy コマンドに類似していますが、高速で信頼性の高いデータ配信を実現する代替方法を備えている点が異なります。 これらの改善は、rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。 rcp コマンドを使用して、ルータからネットワークサーバなどへシステム イメージおよびコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
ファイル転送プロトコル(FTP)は、TCP/IP プロトコル スタックの一部であり、ネットワーク ノード間でファイルを転送するのに使用します。 FTP は、RFC 959 で定義されています。
Trivial File Transfer Protocol(TFTP)は FTP の簡易版で、ネットワークを介して 1 つのコンピュータから別のコンピュータにファイルを転送できます。通常は、クライアント認証(ユーザ名とパスワードなど)を使用しません。
Cisco インターネット サービス プロセス デーモン(Cinetd)は、システムのブート後にシステム マネージャによって開始されるマルチスレッド サーバ プロセスです。 Cinetd は、Telnet サービスや TFTP サービスなどのインターネット サービスをリッスンします。 Cinetd が特定のサービスをリッスンするかどうかは、ルータ コンフィギュレーションによって異なります。 たとえば、tftp server コマンドを入力すると、Cinetd は TFTP サービスのリッスンを開始します。 要求が届くと、Cinetd はサービスに関連付けられたサーバ プログラムを実行します。
Telnet をイネーブルにすると、ネットワーキング デバイスで着信 Telnet 接続が許可されます。
ここでは、次の手順について説明します。
基本的なネットワーク接続性の診断を支援する手段として、多くのネットワーク プロトコルがエコー プロトコルをサポートしています。 プロトコルでは、宛先ホストに特殊なデータグラムを送信し、そのホストからの応答データグラムを待ちます。 このエコー プロトコルからの結果は、ホストに至るパスの信頼性、パスの遅延、およびホストに到達できるのか、ホストが機能しているのかを評価するのに役立ちます。
1. ping [ipv4 | ipv6 | vrf vrf-name] [host-name | ip-address]
bulk オプションを使用すると、複数の宛先への到達可能性をチェックできます。 宛先は、CLI から直接入力します。 このオプションは、ipv4 の宛先でのみサポートされます。
1. ping bulk ipv4 [ input cli { batch | inline }]
2. [vrf vrf-name] [host-name | ip-address]
コマンドまたはアクション | 目的 | |
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ステップ 1 | ping bulk ipv4 [ input cli { batch | inline }] 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# ping bulk ipv4 input cli
|
接続性のテストに使用される ping ツールを開始します。 |
ステップ 2 | [vrf vrf-name] [host-name | ip-address] 例: Please enter input via CLI with one destination per line: vrf myvrf1 1.1.1.1 vrf myvrf2 2.2.2.2 vrf myvrf1 myvrf1.cisco.com vrf myvrf2 myvrf2.cisco.com Starting pings... Type escape sequence to abort. Sending 1, 100-byte ICMP Echos to 1.1.1.1, vrf is myvrf1: ! Success rate is 100 percent (1/1), round-trip min/avg/max = 1/1/1 ms Sending 2, 100-byte ICMP Echos to 2.2.2.2, vrf is myvrf2: !! Success rate is 100 percent (2/2), round-trip min/avg/max = 1/1/1 ms Sending 1, 100-byte ICMP Echos to 1.1.1.1, vrf is myvrf1: ! Success rate is 100 percent (1/1), round-trip min/avg/max = 1/4/1 ms Sending 2, 100-byte ICMP Echos to 2.2.2.2, vrf is myvrf2: !! Success rate is 100 percent (2/2), round-trip min/avg/max = 1/3/1 ms |
[Enter] ボタンを押し、宛先アドレスを 1 行に 1 つずつ指定する必要があります。 |
traceroute コマンドを使用すると、パケットが宛先に移動するときに実際にたどるルートをトレースできます。
1. traceroute [ipv4 | ipv6 | vrf vrf-name] [host-name | ip-address]
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | traceroute [ipv4 | ipv6 | vrf vrf-name] [host-name | ip-address] 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# traceroute
|
ネットワーク経由でパケット ルートをトレースします。
|
このタスクを実行すると、ドメイン サービスを設定できます。
デフォルトでは、DNS によるホスト名からアドレスへの変換がイネーブルになっています。 domain lookup disable コマンドを使用してホスト名からアドレスへの変換をディセーブルにしていた場合は、no domain lookup disable コマンドを使用して変換を再びイネーブルにします。 domain lookup disable コマンドの詳細については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router IP Addresses and Services Command Reference』を参照してください。
1. configure
2. 次のいずれかを実行します。
3. domain name-server server-address
4. domain {ipv4 | ipv6} host host-name {ipv4address | ipv6address}
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | 次のいずれかを実行します。
例: RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# domain name cisco.com or RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# domain list domain1.com |
修飾されていないホスト名を完全なホスト名にするために使用されるデフォルト ドメイン名を定義します。 |
||
ステップ 3 | domain name-server server-address 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# domain name-server 192.168.1.111
|
名前/アドレス解決に使用するネーム サーバ(名前情報を提供するホスト)を指定します。
|
||
ステップ 4 | domain {ipv4 | ipv6} host host-name {ipv4address | ipv6address} 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# domain ipv4 host1 192.168.7.18
|
(任意)IPv4 または IPv6 を使用して、ホスト キャッシュにホスト名とアドレスのスタティックなマッピングを定義します。
|
||
ステップ 5 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
このタスクを実行すると、ルータを TFTP サーバとして設定できます。これにより、TFTP クライアントとして機能する他のデバイスは、slot0: や /tmp などの特定のディレクトリ(TFTP ホーム ディレクトリ)の下にあるファイルをルータに対して読み書きできます。
(注) |
セキュリティを確保するため、ファイルがすでに存在していないと、TFTP サーバでは書き込み要求を正常に完了できません。 |
TFTP 機能の実装前に、サーバとクライアント ルータは互いに到達可能である必要があります。 ping コマンドを使用してサーバとクライアント ルータ間の接続を(どちらの方向でも)テストして、この接続を検証します。
1. configure
2. tftp {ipv4 | ipv6} server {homedir tftp-home-directory} {max-servers number} [access-list name]
4. show cinetd services
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | tftp {ipv4 | ipv6} server {homedir tftp-home-directory} {max-servers number} [access-list name] 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# tftp ipv4 server access-list listA homedir disk0
|
次のものを指定します。 |
ステップ 3 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
ステップ 4 | show cinetd services 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# show cinetd services
|
各プロセスのネットワーク サービスを表示します。 TFTP サーバが設定されている場合、service 列には TFTP と表示されます。 |
このタスクを実行すると、rcp を使用するようにルータを設定できます。
rcp コピー要求が正常に実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。
サーバに対して読み書きする場合は、ルータ上のユーザからの rcp 読み書き要求を受け入れるように rcp サーバが正しく設定されている必要があります。 UNIX システムの場合は、rcp サーバ上のリモート ユーザの hosts ファイルに対しエントリを追加する必要があります。
1. configure
2. rcp client username username
3. rcp client source-interface type interface-path-id
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | rcp client username username 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# rcp client username netadmin1
|
rcp サーバ上のリモート ユーザの名前を指定します。 この名前は、rcp を使用したリモート コピーを要求するときに使用されます。 rcp サーバにディレクトリ構造が存在する場合、コピー対象のすべてのファイルおよびイメージは、リモート ユーザのアカウント内のサーバ ディレクトリに該当する場所で検索されるか書き込まれます。 |
ステップ 3 | rcp client source-interface type interface-path-id 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# rcp client source-interface gigabitethernet 1/0/2/1
|
インターフェイスの IP アドレスをすべての rcp 接続の送信元として設定します。 |
ステップ 4 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
トラブルシューティングのヒント
rcp を使用してコピー元からコピー先にファイルをコピーするときは、次のパス形式を使用します。
copy rcp : //username @ { hostname | ipaddress }/ directory-path / pie-name target-device
IPv6 rcp サーバを使用するときは、次のパス形式を使用します。
copy rcp : //username @ [ipv6-address]/ directory-path / pie-name
rcp プロトコルで copy コマンドを使用する方法の詳細については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Management Command Reference』の copy コマンドを参照してください。
このタスクを実行すると、FTP 接続を使用してネットワーク上のシステム間でファイルを転送するようにルータを設定できます。 Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに実装された FTP により、次の FTP 特性を設定できます。
1. configure
2. ftp client passive
3. ftp client anonymous-password password
4. ftp client source-interface type interface-path-id
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ftp client passive 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# ftp client passive
|
パッシブ FTP 接続のみを使用できます。 |
ステップ 3 | ftp client anonymous-password password 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# ftp client anonymous-password xxxx
|
匿名ユーザ用のパスワードを指定します。 |
ステップ 4 | ftp client source-interface type interface-path-id 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# ftp client source-interface gigabitethernet 0/1/2/1
|
FTP 接続の発信元 IP アドレスを指定します。 |
ステップ 5 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
トラブルシューティングのヒント
FTP を使用してコピー元からコピー先にファイルをコピーするときは、次のパス形式を使用します。
copy ftp :// username:password @ { hostname | ipaddress }/ directory-path / pie-name target-device
IPv6 FTP サーバを使用するときは、次のパス形式を使用します。
copy ftp : //username : password @ [ipv6-address]/ directory-path / pie-name
ユーザ名、パスワード、ホスト名などに安全でない文字または予約された文字を含める場合は、エンコードする必要があります(RFC 1738)。
安全でない文字は次のとおりです。
“<“, “>”, “#”, “%” “{“, “}”, “|”, “^”, “~”, “[“, “]”, and “‘”
予約された文字は次のとおりです。
“:”, “/” “?”, “:”, “@”, and “&”
directory-path は、ユーザのホーム ディレクトリからの相対パスです。 絶対パスを指定するには、スラッシュ(/)を %2f としてエンコードする必要があります。 次に例を示します。
ftp://user:password@hostname/%2fTFTPboot/directory/pie-name
FTP プロトコルで copy コマンドを使用する方法の詳細については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Management Command Reference』の copy コマンドを参照してください。
このタスクを実行すると、TFTP 接続を使用するようにルータを設定できます。 TFTP 接続用の送信元 IP アドレスを指定する必要があります。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | tftp client source-interface type 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# tftp client source-interface gigabitethernet 1/0/2/1
|
TFTP 接続用の送信元 IP アドレスを指定します。 |
ステップ 3 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
トラブルシューティングのヒント
TFTP を使用してコピー元からコピー先にファイルをコピーするときは、次のパス形式を使用します。
copy tftp ://{ hostname | ipaddress }/ directory-path / pie-name target-device
IPv6 TFTP サーバを使用するときは、次のパス形式を使用します。
copy tftp : // [ipv6-address]/ directory-path / pie-name
TFTP プロトコルで copy コマンドを使用する方法の詳細については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Management Command Reference』の copy コマンドを参照してください。
このタスクを実行すると、Telnet サービスを設定できます。
1. configure
2. telnet [ipv4 | ipv6 | vrf vrf-name] server max-servers 1
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | telnet [ipv4 | ipv6 | vrf vrf-name] server max-servers 1 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# telnet ipv4 server max-servers 1
|
ルータ上で着信 Telnet サーバを 1 つイネーブルにします。
|
||
ステップ 3 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
1 つのデバイスから発信された、特定のルータからの VRF を起源とする syslog トラフィックを識別するようにロギングの送信元インターフェイス設定するには、次の作業を実行します。
1. configure
2. logging source-interface interface vrf vrf-name
4. show running-configuration logging
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | logging source-interface interface vrf vrf-name 例: RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# logging source-interface loopback 0 vrf vrf1 RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# logging source-interface loopback 1 vrf default |
1 つのデバイスから発信された、特定のルータからの VRF を起源とする syslog トラフィックを識別するようにロギングの送信元インターフェイス設定します。 |
ステップ 3 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
ステップ 4 | show running-configuration logging 例: RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# exit RP/0/RSP0/CPU0:router# show running-configuration logging logging trap debugging logging 223.255.254.249 vrf vrf1 logging 223.255.254.248 vrf default logging source-interface Loopback0 vrf vrf1 logging source-interface Loopback1 |
ロギング ソースが VRF に対して正しく設定されていることを確認します。 |
IP サービス レベル契約(SLA)インターネット制御メッセージ プロトコル(ICMP)エコー動作は、IP を使用する Cisco ルータとデバイス間のエンドツーエンド応答時間をモニタするのに使用されます。 ICMP エコーは、ネットワーク接続問題のトラブルシューティングに役立ちます。
デバイス上の IP 接続をモニタするには、IP SLA ICMP エコー動作を使用します。 この動作では、IP SLA Responder をイネーブルにしておく必要はありません。
1. configure
2. ipsla
3. operation n
4. type icmp echo
5. timeout n
6. source address address
7. destination address address
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ipsla 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# ipsla
|
IP SLA モニタ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | operation n 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-ipsla)# operation 500
|
IP SLA 動作の設定を開始します。 |
ステップ 4 | type icmp echo 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-ipsla-op)# type icmp echo
|
IP SLA ICMP エコー コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 | timeout n 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-ipsla-icmp-echo)# timeout 1000
|
ミリ秒単位のタイムアウトを設定します。 デフォルトは 5000 ミリ秒です。 |
ステップ 6 | source address address 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-ipsla-icmp-echo)# source address fe80::226:98ff:fe2e:3287
|
送信元デバイスのアドレスを設定します。 |
ステップ 7 | destination address address 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-ipsla-icmp-echo)# destination address fe80::226:98ff:fe2e:3287
|
宛先デバイスのアドレスを設定します。 |
ステップ 8 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
ここでは、次の設定例について説明します。
次に、ルータ A イーサネット 0 インターフェイスを送信元とし、ルータ B イーサネット インターフェイスを宛先とする拡張 ping コマンドの例を示します。 この ping が成功する場合、ルーティング上の問題がないことを示します。 ルータ A はルータ B のイーサネットに到達する方法を認識し、ルータ B はルータ A のイーサネットに到達する方法を認識しています。 また、どちらのホストにも、デフォルト ゲートウェイが正しく設定されています。
ルータ A からの拡張 ping コマンドが失敗する場合、ルーティング上の問題があることを意味します。 3 つのルータのいずれでもルーティングに関する問題が発生する可能性があります。ルータ A には、ルータ B のイーサネットのサブネットまたはルータ C とルータ B との間にあるサブネットに至るルートが存在しない可能性があります。ルータ B には、ルータ A のサブネットのサブネットまたはルータ C とルータ A との間にあるサブネットに至るルートが存在しない可能性があります。ルータ C には、ルータ A またはルータ B のイーサネット セグメントのサブネットに至るルートが存在しない可能性があります。 ルーティングに関する問題を修正してから、ホスト 1 からホスト 2 への ping を実行する必要があります。 ホスト 1 からホスト 2 への ping を実行できない場合は、両方のホストのデフォルト ゲートウェイを確認してください。 ルータ A のイーサネットとルータ B のイーサネットの間の接続は、拡張 ping コマンドを使用してチェックします。
ルータ A からルータ B のイーサネット インターフェイスへの通常の ping では、ping パケットの送信元アドレスは、発信インターフェイスのアドレス、つまりシリアル 0 インターフェイスのアドレス(172.31.20.1)になります。 ルータ B が ping パケットに応答するとき、送信元アドレス(つまり、172.31.20.1)に応答します。 このように、ルータ A のシリアル 0 インターフェイス(172.31.20.1)とルータ B のイーサネット インターフェイス(192.168.40.1)の間の接続だけがテストされます。
ルータ A のイーサネット 0(172.16.23.2)とルータ B のイーサネット 0(192.168.40.1)との間の接続をテストするには、拡張 ping コマンドを使用します。 拡張 ping コマンドには、ping パケットの送信元アドレスを指定するオプションがあります。
この例では、拡張 ping コマンドは 10.0.0.2 と 10.0.0.1 という 2 つの IP アドレス間の IP 接続を確認します。
ping Protocol [ip]: Target IP address: 10.0.0.1 Repeat count [5]: Datagram size [100]: Timeout in seconds [2]: Extended commands? [no]: yes Source address or interface: 10.0.0.2 Type of service [0]: Set DF bit in IP header? [no]: Validate reply data? [no]: yes Data pattern [0xABCD]: Loose, Strict, Record, Timestamp, Verbose[none]: Sweep range of sizes? [no]: Type escape sequence to abort. Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 10.25.58.21, timeout is 2 seconds: !!!!! Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 2/11/49 ms
traceroute コマンドは、パケットがリモート接続先に至るまでにたどるパスおよびルーティングに障害がある場所を検出するために使用されます。 traceroute コマンドは、2 つの IP アドレス間のパスを示すものであり、パスの問題は示しません。
traceroute Protocol [ip]: Target IP address: ena-view3 Source address: 10.0.58.29 Numeric display? [no]: Timeout in seconds [3]: Probe count [3]: Minimum Time to Live [1]: Maximum Time to Live [30]: Port Number [33434]: Loose, Strict, Record, Timestamp, Verbose[none]: Type escape sequence to abort. Tracing the route to 171.71.164.199 1 sjc-jpollock-vpn.cisco.com (10.25.0.1) 30 msec 4 msec 4 msec 2 15lab-vlan525-gw1.cisco.com (172.19.72.2) 7 msec 5 msec 5 msec 3 sjc15-00lab-gw1.cisco.com (172.24.114.33) 5 msec 6 msec 6 msec 4 sjc5-lab4-gw1.cisco.com (172.24.114.89) 5 msec 5 msec 5 msec 5 sjc5-sbb4-gw1.cisco.com (171.71.241.162) 5 msec 6 msec 6 msec 6 sjc5-dc5-gw1.cisco.com (171.71.241.10) 6 msec 6 msec 5 msec 7 sjc5-dc1-gw1.cisco.com (171.71.243.2) 7 msec 8 msec 8 msec 8 ena-view3.cisco.com (171.71.164.199) 6 msec * 8 msec
次に、ルータにドメイン サービスを設定する例を示します。
configure domain ipv4 host host1 192.168.7.18 domain ipv4 host bost2 10.2.0.2 192.168.7.33
configure domain name cisco.com
configure domain name-server 192.168.1.111 domain name-server 192.168.1.2
次に、rcp、FTP、または TFTP 接続を使用するようにルータを設定する例を示します。
configure rcp client username netadmin1 rcp client source-interface gigabitethernet 1/0/2/1
configure ftp client passive ftp client anonymous-password xxxx ftp client source-interface gigabitethernet 0/1/2/1
configure tftp client source-interface gigabitethernet 1/0/2/1
ここでは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのホスト サービスおよびアドレスの実装に関連する参考資料を示します。
関連項目 |
マニュアル タイトル |
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ホスト サービスとアプリケーションのコマンド |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router IP Addresses and Services Command Reference』 の「Host Services and Applications Commands」の章 |
標準 |
タイトル |
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この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
— |
MIB |
MIB のリンク |
---|---|
— | Cisco IOS XR ソフトウェアを使用している MIB を特定してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用し、[Cisco Access Products] メニューからプラットフォームを選択します。http://cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml |
RFC |
タイトル |
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RFC-959 |
『File Transfer Protocol』 |
RFC-1738 および RFC-2732 |
『Uniform Resource Locators (URL)』 |
RFC-783 |
『Trivial File Transfer Protocol』 |
説明 |
リンク |
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