Cloud OnRamp for SaaS、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.3.1a 以降


(注)  


簡素化と一貫性を実現するために、Cisco SD-WAN ソリューションは Cisco Catalyst SD-WAN としてブランド名が変更されました。さらに、Cisco IOS XE SD-WAN リリース 17.12.1a および Cisco Catalyst SD-WAN リリース 20.12.1 以降、次のコンポーネントの変更が適用されます。Cisco vManage から Cisco Catalyst SD-WAN Manager への変更、Cisco vAnalytics から Cisco Catalyst SD-WAN Analytics への変更、Cisco vBond から Cisco Catalyst SD-WAN Validator への変更、Cisco vSmart から Cisco Catalyst SD-WAN コントローラへの変更、および Cisco コントローラから Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントへの変更。すべてのコンポーネントブランド名変更の包括的なリストについては、最新のリリースノートを参照してください。新しい名前への移行時は、ソフトウェア製品のユーザーインターフェイス更新への段階的なアプローチにより、一連のドキュメントにある程度の不一致が含まれる可能性があります。


表 1. 機能の履歴

機能名

リリース情報

説明

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの Cloud OnRamp for SaaS 用の Office 365 トラフィックカテゴリの指定のサポート

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.3.1a

Cisco vManage リリース 20.3.1

この機能は、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスの既存の Cloud OnRamp for SaaS 設定ワークフローを更新します。この機能により、Microsoft が定義した Office 365 トラフィックカテゴリに従って、ベストパス選択の使用を一部またはすべての Office 365 トラフィックに制限することができます。

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの Office 365 ベストパス選択用のアプリケーション フィードバック メトリック

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.4.1a

Cisco vManage リリース 20.4.1

この機能は、Office 365 トラフィックのベストパス選択アルゴリズムへの入力として、新しいメトリックを追加します。この新しい入力には、Microsoft Cloud Services からのベストパスメトリックが含まれます。この機能により、ベストパスアルゴリズムで使用される入力データの詳細なログを表示するための新しいページも提供されます。

複数のインターフェイス間でのロードバランシング

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

Cisco vManage リリース 20.5.1

この機能により、複数の DIA インターフェイス間でクラウドアプリケーションのトラフィックを分散する機能が追加されます。

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブのサポート

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.6.1a

Cisco vManage リリース 20.6.1

Cloud OnRamp for SaaS は、(プローブ)ルーティングパスのパフォーマンスをテストして、特定のクラウドアプリケーションのトラフィックに最適なルーティングパスを見つけます。クラウドアプリケーションのトラフィックに最適なルーティングパスを使用すると、アプリケーションのパフォーマンスが最適化されます。

この機能により、Cloud OnRamp for SaaS は、指定されたクラウドアプリケーションのトラフィックに使用するベストパスの決定の一環として、ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介してプローブできます。これにより、ベストパスのプローブが拡張され、インターネットに接続されている使用可能なインターフェイスがさらに多く含まれるようになります。

この機能により、Cloud OnRamp for SaaS は、サービス VPN(VPN 1、VPN 2 など)またはトランスポート VPN(VPN 0)のどちらが使用されているかにかかわらず、ゲートウェイサイトのインターフェイスをプローブできます。これは、VPN 0 インターフェイスを使用してインターネットに接続するゲートウェイサイトを介して、ブランチサイトが排他的または部分的にインターネットに接続する場合に役立ちます。

Webex の Cloud OnRamp for SaaS のサポート

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a

Cisco vManage リリース 20.7.1

この機能により、Cloud OnRamp for SaaS でサポートされるクラウドアプリケーションのリストに Webex が追加されます。Cloud OnRamp for SaaS が、Webex クラウドサーバーへの最適なネットワークパスを決定できます。Cisco SD-WAN Manager が、地理的リージョン別に整理された Webex サーバーのリストを定期的にダウンロードします。Cloud OnRamp for SaaS は、このサーバーリストを使用して、さまざまなリージョンの Webex トラフィックに最適なネットワークパスを計算するために役立てます。

Microsoft 365 SharePoint および Teams のトラフィックに対する Microsoft テレメトリメトリックの使用のサポート。

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a

Cisco SD-WAN リリース 20.7.1

この機能により、Microsoft 365 SharePoint および Teams の Microsoft テレメトリメトリックを使用するためのサポートが追加されます。Cloud OnRamp for SaaS が、Office 365 トラフィックのベストパスを決定するときにメトリックデータを使用します。

Microsoft テレメトリの詳細の表示と Office 365 トラフィックのアプリケーションサーバー情報の表示

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.8.1a

Cisco vManage リリース 20.8.1

この機能により、Microsoft テレメトリの使用を選択した場合に、Cloud OnRamp for SaaS が Microsoft Office 365 トラフィックのベストパスを決定する方法の可視性が向上します。

拡張機能の 1 つに、Microsoft がさまざまなインターフェイスの接続品質を、特に Office 365 トラフィックのさまざまなタイプ(サービスエリアと呼ばれる)に対してどのように評価しているかを示すチャートがあります。これは、Office 365 のパフォーマンスの問題のトラブルシューティングに役立ちます。

他には、[SD-AVC Cloud Connector] ページが追加されます。このページでは、Cisco Catalyst SD-WAN が Microsoft Cloud から受信する Microsoft URL および IP エンドポイントとカテゴリのリストが表示されます。

特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定

Cisco vManage リリース 20.9.1

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

AAR ポリシーを個別に編集して、特定の AAR ポリシーの指定された Microsoft 365 トラフィックカテゴリとサービスエリアを変更することができます。

特定のサイトの特定のアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作の有効化

Cisco vManage リリース 20.9.1

Cisco IOS XE リリース 17.2.1

この機能により、AAR ポリシーシーケンスを選択的に削除して、特定のサイトの特定のアプリケーションでの Cloud OnRamp for SaaS の動作を除外することができます。

Microsoft 365 トラフィックの可視性の向上

Cisco vManage リリース 20.9.1

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

この機能により可視性が向上し、Cloud OnRamp for SaaS によって処理される Microsoft 365 トラフィックの詳細をモニターできます。

Microsoft 365 トラフィックのベストパスの決定での Microsoft テレメトリデータの包含または除外のためのオプション

Cisco vManage リリース 20.9.1

この機能により、Cloud OnRamp for SaaS がベストパスの決定で Microsoft テレメトリデータを考慮するかどうかを選択することができます。このオプションを無効にしても、Cisco SD-WAN Analytics ダッシュボードで Microsoft テレメトリデータを表示することはできますが、ベストパスの決定には影響しません。

Webex トラフィックの可視性と制御の向上

Cisco vManage リリース 20.10.1

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a

この機能により、Webex トラフィックの可視性と制御に関していくつかの改善が行われます。これには、以下が含まれます。

  • Cisco SD-AVC を使用した Webex トラフィックのディープ パケット インスペクション(DPI)の管理

  • Webex トラフィックのパフォーマンスに関する詳細情報を提供するための、サーバー側 Webex メトリックの受信

  • Webex トラフィックに対して Cloud OnRamp for SaaS を有効にするための、アプリケーション認識型ルーティング(AAR)ポリシーへの単一シーケンスのみの追加

ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスの Cloud OnRamp for SaaS のサポートの追加

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a

Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントリリース 20.13.1

この機能により、Cloud OnRamp for SaaS のサポートが、ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスを含む SD-WAN 対応 WAN インターフェイスに拡張されます。また、ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスでの TLOC 拡張と SIG のサポートも追加されます。

Cloud OnRamp for SaaS の最適化からのデータプレフィックスの除外のためのオプション

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a

Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントリリース 20.13.1

Cloud OnRamp for SaaS の最適化から除外する IP プレフィックスのリストを定義できます。これは、SaaS アプリケーションがオンプレミスまたはプライベートクラウドでホストされている場合に役立ちます。

DIA トラッカーと Cloud OnRamp for SaaS の関連付けによる高速フェールオーバーの有効化

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a

Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントリリース 20.13.1

失敗したルートからのフェールオーバーを高速化するために、トラッカーを DIA またはゲートウェイサイトに関連付けることができます。トラッカーは、Cloud OnRamp for SaaS のプローブよりも高速にインターフェイスでのインターネット接続障害を検出します。

多くの組織は、ビジネスに不可欠な機能を Software-as-a-Service(SaaS)アプリケーションに依存しています。これらのクラウドベースのサービスには、Amazon AWS、Box、Dropbox、Google Apps、Office 365 などの、多くのサービスがあります。クラウドベースのサービスとして、これらの SaaS アプリケーションは、インターネット接続を介して使用可能な独自のリモートサーバーと通信する必要があります。

リモートサイトでは、SaaS アプリケーションによって次のような特別な課題が発生する可能性があります。

  • パフォーマンス:ブランチオフィスなどのリモートサイトが、データセンターなどの一元化された場所を介して SaaS トラフィックをルーティングすると、パフォーマンスが低下し、遅延が発生してユーザー体験に影響を与えます。

  • ルーティングを最適化できない:ネットワーク管理者が、これらの SaaS アプリケーションのパフォーマンスを可視化できない場合や、SaaS トラフィックのルーティングをより効率的なパスに変更できない場合があります。

Cloud OnRamp for SaaS(旧称 CloudExpress サービス)は、これらの課題に対処します。これにより、特定の SaaS アプリケーションおよびインターフェイスを選択し、Cisco Catalyst SD-WAN が指定されたインターフェイスを使用して各 SaaS アプリケーションのパフォーマンスが最も高いパスを決定できるようになります。たとえば、以下を有効にすることができます。

  • ブランチサイトでのダイレクト インターネット アクセス(DIA)接続を介したルーティング(使用可能な場合)

  • 地域のデータセンターなどの、ゲートウェイの場所を介したルーティング

クラウドトラフィックのベストパスを確保することは重要です。SD-WAN は各 SaaS アプリケーションの使用可能な各パスを継続的にモニターするため、1 つのパスで問題が発生した場合は、SaaS トラフィックを動的に調整して、より適切なパスに移動させることができます。

Cloud onRamp for SaaS に関する情報

Cloud onRamp for SaaS を使用する一般的なシナリオ

SD-WAN を使用している組織の場合、通常、ブランチサイトはデフォルトで SaaS アプリケーション トラフィックを SD-WAN オーバーレイリンク経由でデータセンターにルーティングします。データセンターから、SaaS トラフィックは SaaS サーバーに到達します。

たとえば、中央データセンターとブランチサイトがある大規模な組織で、従業員がブランチサイトで Office 365 を使用する場合があります。デフォルトでは、ブランチサイトの Office 365 トラフィックは、SD-WAN オーバーレイリンクを介して中央データセンターにルーティングされ、そこから Office 365 クラウドサーバーにルーティングされます。

シナリオ 1:ブランチサイトにダイレクト インターネット アクセス(DIA)接続がある場合は、データセンターをバイパスしてその直接ルートを介して SaaS トラフィックをルーティングすることで、パフォーマンスを向上させることができます。

シナリオ 2:DIA リンクがあるゲートウェイサイトにブランチサイトが接続する場合、SaaS トラフィックがゲートウェイサイトの DIA を使用できるようにすることができます。

シナリオ 3:ハイブリッド方式。

シナリオ 1:ダイレクト インターネット アクセス リンクを介したクラウドアクセス

このシナリオでは、次の図に示すように、ブランチサイトに 1 つ以上のダイレクト インターネット アクセス(DIA)リンクがあります。

Cloud onRamp for SaaS を使用すると、SD-WAN は、DIA リンクまたは SD-WAN オーバーレイリンクを介して、各 SaaS アプリケーションに最適な接続を選択できます。最適な接続は、SaaS アプリケーションによって異なる場合があることに注意してください。たとえば、Office365 のトラフィックはある 1 つのリンクを介すると高速になり、Dropbox のトラフィックは別のリンクを介すると高速になる可能性があります。

シナリオ 2:ゲートウェイサイトを介したクラウドアクセス

このシナリオでは、ブランチサイトにゲートウェイサイトへの直接接続が 1 つ以上あり、ゲートウェイサイトにインターネットへのリンクがあります。

Cloud OnRamp for SaaS を使用すると、Cisco Catalyst SD-WAN は、ゲートウェイサイトを介して、各 SaaS アプリケーションに最適な接続を選択できます。ブランチサイトが複数のゲートウェイサイトに接続している場合、異なるゲートウェイサイトを通過する場合でも、SD-WAN は各 SaaS アプリケーションについて SaaS トラフィックがベストパスを使用するようにします。

シナリオ 3:ハイブリッドアプローチ

このシナリオでは、ブランチサイトには、ダイレクト インターネットアクセス(DIA)リンクと、インターネットへのリンクもあるゲートウェイサイトへのリンクの両方があります。

Cloud OnRamp for SaaS を使用すると、Cisco Catalyst SD-WAN は、DIA リンクまたはゲートウェイサイトを介して、各 SaaS アプリケーションに最適な接続を選択できます。

Office 365 トラフィックカテゴリの指定

Cloud onRamp for SaaS で Office 365 トラフィックを管理できるようにする場合は、次のオプションを使用して、Cloud onRamp for SaaS のパス選択を一部またはすべての Office 365 トラフィックに適用するように制限できます。

  • Optimize トラフィック

  • Optimize および Allow トラフィック

  • すべての Office 365 トラフィック

これらのオプションは、Microsoft が次のように定義している Office 365 トラフィックの 3 つのカテゴリに対応しています。

  • Optimize:ネットワークパフォーマンス、遅延、および可用性の影響を最も受けやすいトラフィック。

  • Allow:ネットワークパフォーマンス、遅延、および可用性の影響を受けづらいトラフィック。

  • Default:ネットワークパフォーマンスの影響を受けないトラフィック。

Office 365 カテゴリでトラフィックを指定するには、[Administration] > [Settings] で Cisco SD-AVC Cloud Connector コンポーネントを有効にする必要があります。

ベストパスの決定

Cloud OnRamp for SaaS は、次のソースから入力を取得するアルゴリズムを使用して、各アプリケーションのベストパスを選択します。

入力

すべてのクラウド アプリケーション トラフィック

Office 365 トラフィック

1

パスプローブに基づく Cloud OnRamp for SaaS のメトリック

対応

対応

2

アプリケーション応答時間(ART)のメトリック

非対応

対応(有効な場合)

3

Microsoft テレメトリのメトリック

非対応

対応(有効な場合)

Office 365 トラフィックでは、ベストパスの決定で考慮されるメトリックのログを表示できます。このメトリックは、この情報のみを表示するように特別に設計された Cisco SD-WAN Analytics のページに表示され、Cisco SD-WAN Manager から直接使用できます。

複数のインターフェイス間でのロードバランシング

Cloud onRamp for SaaS は、クラウドトラフィックのタイプごとに最適なネットワークパスを決定できます。ただし、ブランチサイトにある WAN エッジデバイスの複数のダイレクト インターネット アクセス(DIA)インターフェイスがクラウドアプリケーションに対して許容可能なパフォーマンスを提供している場合、Cloud onRamp for SaaS は最大 3 つのインターフェイス間でロードバランシングを使用して、パフォーマンスをさらに向上させることができます。

WAN エッジデバイスの複数のインターフェイス間でのロードバランシングを有効にすると、Cloud onRamp for SaaS によって管理されるすべてのクラウドアプリケーションに対してロードバランシングが有効になります。クラウドアプリケーションのベストパスインターフェイスを決定した後、Cloud onRamp は他のインターフェイスのパフォーマンス統計を比較します。ロードバランシング用に別のインターフェイスを使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • インターフェイスのパケット損失値は、ベストパスインターフェイスのパケット損失値から設定値(%)を超えて変動することはできません。ベストパスインターフェイスのパケット損失値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、パケット損失がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

  • インターフェイスの遅延値は、ベストパスインターフェイスの遅延値から設定値(ミリ秒)を超えて変動することはできません。ベストパスインターフェイスの遅延値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、遅延がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

必要に応じて、単一のホストからのすべてのトラフィックが単一のインターフェイスを使用するようにするオプションを選択できます。たとえば、DNS とアプリケーションのトラフィックが同じパスを使用するようにします。

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブに関する情報

ブランチサイトは、ブランチサイト自体での 1 つ以上のダイレクト インターネット アクセス(DIA)インターフェイスを介してインターネットに接続することも、インターネットに接続するためにサービス VPN または VPN 0 を使用できるゲートウェイサイトを介してインターネットに接続することもできます。

ブランチサイトの DIA インターフェイスのプローブに加えて、Cloud OnRamp for SaaS は、指定されたクラウドアプリケーションのトラフィックに使用するベストパスを決定する際に、インターフェイスがサービス VPN(VPN 1、VPN 2 など)またはトランスポート VPN(VPN 0)を使用しているかどうかにかかわらず、ゲートウェイサイトのインターフェイスをプローブすることができます。これは、ブランチサイトがゲートウェイサイトを介してインターネットに接続する場合に役立ちます。

ゲートウェイサイトを使用するように Cloud OnRamp for SaaS を設定する場合は、次の図に示すように、ゲートウェイサイトがサービス VPN または VPN 0 を使用してインターネットに接続するかどうかを指定します。

図 1. サービス VPN を使用してインターネットに接続するゲートウェイサイトに接続するブランチサイト
図 2. VPN 0 を使用してインターネットに接続するゲートウェイサイトに接続するブランチサイト

Webex の Cloud OnRamp for SaaS のサポートに関する情報

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

アプリケーションの Cloud OnRamp for SaaS によるベストパス決定を有効にすると、Cisco SD-WAN Manager は、アプリケーションの Cloud OnRamp for SaaS 機能をサポートするために、アクティブな集中管理型ポリシー内のアプリケーション認識型ポリシーの一致条件を更新します。ほとんどのアプリケーションでは、一致条件を後から更新する必要はありません。

Webex の場合、Cloud OnRamp for SaaS は他のほとんどのアプリケーションよりも複雑な方法を使用します。Cloud OnRamp for SaaS は、世界中の Webex サーバーのリストを維持しています。Webex の Cloud OnRamp for SaaS によるベストパス決定を有効にすると、Cloud OnRamp for SaaS は世界中の各 Webex サーバーのベストパスを決定します。それぞれのリージョンの Webex サーバーに対応するために、アプリケーション認識型ポリシーに一致条件が追加されます。これにより、接続する必要が生じる可能性のある世界中の Webex サーバーへのベストパスが、Webex アプリケーションに提供されます。

表 2. 他のアプリケーションの方法と比較した、Webex のベストパス決定方法

アプリケーション

Cloud OnRamp for SaaS の方法

ほとんどのクラウドアプリケーション

Cloud OnRamp for SaaS は、デバイスに設定された DNS サーバーを使用して、DNS 応答によって決定された、クラウドアプリケーションに最も関連性の高いサーバーへのベストパスを決定します。

Webex

Cloud OnRamp for SaaS は、世界中の Webex サーバーのリストを維持し、使用可能なすべての Webex サーバーのベストパスを決定します。

Webex サーバーの最新リストの維持

Webex サーバーの最新リストを維持するために、Cisco SD-WAN Manager は定期的に最新のサーバー情報を取得し、情報に変更があるかどうかを判断します。Cisco SD-WAN Manager が Webex サーバー情報に変更があることを検出すると、Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードに通知が表示され、Webex サーバー情報を同期するように求められます。この通知は、Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードページに表示されるダイアログボックスと、ダッシュボードに表示される Webex アプリケーションペインのメッセージに表示されます。

SD-AVC を使用したトラフィックの分類

Cisco vManage リリース 20.10.1 および Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a 以降、Cloud OnRamp for SaaS は Cisco SD-AVC を使用して Webex トラフィックのディープ パケット インスペクション(DPI)を管理し、トラフィックの最初のパケットの分類を可能にしています。これを行うには、[Administration] > [Settings] で SD-AVC を有効にする必要があります。

最初のパケットから Webex トラフィックフローを分類することで、Cloud OnRamp for SaaS 制御ポリシーは、ルータによって処理されるより多くの Webex トラフィックに対して機能することができます。

DPI に SD-AVC を使用する利点の 1 つは、一部の Webex トラフィックがクラウドサーバーへの最適ではないパスを使用する可能性があるという既知の問題を解決できることです。このシナリオでは、ある地理的リージョンの Webex サーバーが、別のリージョンの Webex サーバーと同じ IP アドレスの一部を使用する場合があります。以前のリリースでは、この IP の重複により、ある地理的リージョン宛ての Webex トラフィックが、別のリージョンへのトラフィックに最適なエッジ デバイス インターフェイスを使用する可能性がありました。トラフィックフローは正しく動作し、正しい宛先に到達しましたが、トラフィックは最適ではないパスを使用しました。Cisco vManage リリース 20.10.1 では、これは解決済みです。

シンプルなアプリケーション認識型ルーティングポリシー

Cisco vManage リリース 20.10.1 および Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a 以降では、Cloud OnRamp for SaaS を有効にして Webex トラフィックに対して動作させると、Cisco SD-WAN Manager は以前のリリースのような一連のシーケンスではなく、単一のシーケンスのみをアプリケーション認識型ルーティング(AAR)ポリシーに追加します。Cisco Catalyst SD-WAN は、より多くのシーケンスステートメントを使用して Webex の Cloud OnRamp for SaaS を有効にする、既存のレガシー AAR ポリシーを引き続きサポートしています。

(多数のシーケンスを使用して Webex トラフィックの Cloud OnRamp for SaaS を有効にする)レガシー AAR ポリシーを使用している場合、Cloud OnRamp for SaaS で Webex を無効にすると、Webex トラフィックに対応する一連のシーケンスが AAR ポリシーから削除されます。Webex を再度有効にすると、Cloud OnRamp for SaaS は、AAR ポリシーに単一のシーケンスのみを追加する、新しいより効率的な方法を使用します。

新しいポリシーモデルに関連する制約事項の詳細については、Webex アプリケーションの制約事項を参照してください。

Webex サーバー側メトリック

Cisco vManage リリース 20.10.1 および Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a 以降では、Webex サーバーは、音声やビデオなどの Webex トラフィックのさまざまな側面のパフォーマンスを示すメトリックを Cisco SD-WAN Analytics に提供できます。このメトリックは、Cloud OnRamp for SaaS が損失や遅延などのメトリックを決定するためにパスプローブを使用して収集するトラフィックメトリックを拡張します。Webex サーバーとプローブからの集約情報は、ネットワーク内の Webex トラフィックのパフォーマンスを理解するための有用なツールとなります。集約されたメトリックの表示については、モニタリング対象アプリケーションの詳細の表示を参照してください。

Cloud OnRamp for SaaS は、Webex トラフィックのベストパスを決定するときはメトリックデータを使用しません。Webex サーバー側メトリックの前提条件と、「Webex サーバー側メトリックの有効化」を参照してください。

SD-AVC Cloud Connector に関する情報

サポート対象の最小リリース:Cisco vManage リリース 20.8.1

Cisco Catalyst SD-WAN は、SD-AVC Cloud Connector と呼ばれるコンポーネントを使用して、Office 365 トラフィックを処理する Microsoft アプリケーションサーバーに関する情報を Microsoft Cloud から収集します。この情報には、トラフィックのトランスポートプロトコルと、トラフィックを管理するアプリケーションサーバーのドメイン名、IP アドレス、およびポートが含まれます。このサーバー情報により、ネットワークトラフィックの識別プロセスが改善されます。たとえば、最初のパケットからトラフィックを識別できるようになります。ポリシーは多くの場合、最初のパケットからすべてのトラフィックを照合できるため、トラフィック識別を改善すると、アプリケーション認識型ルーティングポリシーの有効性が向上します。

[SD-AVC Cloud Connector] ページでは、Office 365 トラフィックに使用されるアプリケーションサーバーが可視化されます。このページには、Cisco Catalyst SD-WAN が Office 365 トラフィック用に収集したサーバー情報のテーブルがあります。このテーブルでは、たとえば、*-admin.sharepoint.com で表されるドメインが SharePoint トラフィックに対応していることが示されている場合があります。この場合、connect-admin.sharepoint.com などの、それらのドメインに含まれる宛先ドメインを持つトラフィックフローは、フローの最初のパケットから SharePoint トラフィックとして識別できます。

Office 365 トラフィックのパススコアの表示に関する情報

サポート対象の最小リリース:Cisco vManage リリース 20.8.1

Office 365 トラフィックに対して、Exchange、SharePoint、Skype などの各 Microsoft サービスエリアについて Microsoft テレメトリによって提供されたパススコア([OK]、[NOT-OK]、または [INIT])が表示されるチャートを表示することができます。このチャートには、使用可能な各インターフェイスの時間の経過に伴うパススコアが表示されます。

パス スコア履歴の表示は、Office 365 トラフィックのネットワークパフォーマンスの問題をトラブルシューティングする場合に役立ちます。たとえば、Skype トラフィックなどの一部のタイプのトラフィックについて、Microsoft が特定のインターフェイスを一貫して [NOT-OK] と評価するかどうかを判断する場合などです。その場合は、インターフェイスが一貫して低いパススコアを受け取っている理由を調査できます。

特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定に関する情報

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

[Applications and Policy] ページで Microsoft 365 を有効にして、トラフィックカテゴリを選択すると、Cloud OnRamp for SaaS は選択したトラフィックカテゴリに従って Microsoft 365 トラフィックに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作を有効にするためのシーケンスをすべてのアプリケーション認識型ルーティング(AAR)ポリシーに追加します。これらのシーケンスを AAR ポリシーに追加することで、選択したトラフィックカテゴリを使用して、このトラフィックに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作が有効になります。

Cisco vManage リリース 20.9.1 以降では、AAR ポリシーのシーケンスを個別に編集して、特定の AAR ポリシーの指定された Microsoft 365 トラフィックカテゴリとサービスエリアを変更することができます。


(注)  


この機能は、Microsoft 365 アプリケーションでのみ使用できます。


特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定の利点

個々の AAR ポリシーを編集することで、さまざまなポリシーでさまざまな Microsoft 365 のサービスエリアとトラフィックカテゴリに対して Cloud OnRamp for SaaS を有効にして動作させることができます。

特定のサイトの特定のアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作の有効化に関する情報

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1、Cisco IOS XE リリース 17.2.1

Cisco vManage リリース 20.9.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS を選択的に有効にして、他のサイトを除外しながら、特定のサイトの特定のアプリケーションに対して動作させることができます。[Applications and Policy] ページでアプリケーションを有効にすると、Cloud OnRamp for SaaS は選択したアプリケーションのトラフィックに一致する AAR ポリシーシーケンスを追加し、Cloud OnRamp for SaaS のベストパス計算に従ってトラフィックを転送します。これにより、すべてのサイトで Cloud OnRamp for SaaS の動作が有効になります。

特定のサイトのアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作を除外するには、AAR ポリシーを編集し、AAR ポリシー内の特定のアプリケーションを削除します。これにより、AAR ポリシーを使用するサイトで、そのアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS のアクティビティが無効になります。

Microsoft 365 トラフィックでのみ機能する特定のポリシーのトラフィックカテゴリまたはサービスエリアの編集(「特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定に関する情報」を参照)とは異なり、この機能を使用して任意の SaaS アプリケーションの有効化または除外ができます。

特定のサイトの特定のアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作の有効化の利点

この機能により、ネットワーク内の各サイトで Cloud OnRamp for SaaS が動作するアプリケーションをサイトレベルできめ細かく制御できます。

Microsoft 365 SaaS トラフィックの可視性に関する情報

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

Cisco vManage リリース 20.9.1 では、アプリケーションの可視性が改善され、Cloud OnRamp for SaaS によって処理される Microsoft 365 トラフィックをより詳細にモニターできます。時間の経過に伴う Microsoft 365 トラフィックの量を、ダイレクト インターネット アクセス(DIA)リンクを使用したトラフィックの量と、ゲートウェイサイトを介してルーティングされた量の詳細とともに、グラフまたは表形式で表示することができます。モニタリングページには、Cloud OnRamp for SaaS の影響を受けないトラフィックの量も表示されます。

Microsoft 365 SaaS トラフィックの可視性の利点

Cloud OnRamp for SaaS がトラフィックをルーティングする方法の詳細の可視性は、トラフィックルーティングの問題をトラブルシューティングするときに役立ちます。

Microsoft 365 トラフィックのベストパスの決定での Microsoft テレメトリデータの包含または除外に関する情報

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1

Cisco vManage リリース 20.9.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS のベストパスの決定に、Microsoft 365 トラフィックの要因として Microsoft テレメトリデータを含めるかどうかを制御できます。Microsoft 365(Office 365)トラフィックのテレメトリを有効にすると、[Application Feedback] ダイアログボックスに [Traffic Steering] チェックボックスが表示されます。ベストパスの決定での Microsoft テレメトリデータの使用を有効にするには、このチェックボックスをオンにします。詳細については、「Enable Application Feedback Metrics for Office 365 Traffic」を参照してください。

ベストパスの決定で Microsoft テレメトリデータを使用しないことを選択した場合でも、テレメトリデータを表示できます。Cisco vAnalytics を使用して、Microsoft 365 アプリケーションに関連するテレメトリデータと、デバイスで行われたベストパスの決定に関する詳細情報を表示できます。Cisco SD-WAN Analytics の詳細については、「Cisco vAnalytics」を参照してください。

Microsoft が Microsoft 365 トラフィックのテレメトリを提供できるようにする方法の詳細については、「Enable Microsoft to Provide Telemetry for Office 365 Traffic」を参照してください。

Cisco SD-WAN Manager のアップグレード後

Cisco SD-WAN Manager の以前のリリースで Microsoft テレメトリを有効にしていて、Cisco vManage リリース 20.9.1 にアップグレードした場合、Cloud OnRamp for SaaS ではベストパスの決定での Microsoft テレメトリデータの使用は自動的には有効になりません。デバイスがベストパスの決定に Microsoft テレメトリを使用するようにするには、そのオプションを設定している場合は、次のいずれかを実行します。

  • Microsoft 365 トラフィックの Microsoft テレメトリを無効にしてから有効にします。「Enable Application Feedback Metrics for Office 365 Traffic」を参照してください

  • Microsoft 365 トラフィックのモニタリングを無効にしてから有効にします。「Configure Applications for Cloud OnRamp for SaaS Using Cisco SD-WAN Manager」を参照してください

  • 次の手順を実行します。

    1. サイトとゲートウェイをデタッチしてからアタッチします。「クライアントサイトの設定」を参照してください。

    2. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

    3. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。[Applications and Policy] ページには、すべての SaaS アプリケーションが表示されます。

    4. [Save Applications and Next] をクリックします。これにより、各サイトのデバイスにトラフィックステアリング値が送信されます。


(注)  


Cisco vManage リリース 20.9.1 以降では、Microsoft ポータルでエッジデバイスのパブリックシステム IP を入力できます。詳細については、「Enable Microsoft to Provide Telemetry for Office 365 Traffic」のステップ 2-c を参照してください。


ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスの Cloud OnRamp for SaaS のサポートに関する情報

サポート対象の最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a

Cloud OnRamp for SaaS は、ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスをサポートしています。これらのインターフェイスで TLOC 拡張と SIG を設定できます。

要件に応じて、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス上でさまざまなインターフェイスを設定できます。ネットワーク インターフェイスの設定の詳細については、「Configure Network Interfaces」を参照してください。

ループバック インターフェイスおよびダイヤラインターフェイスでサポートされるネットワークアドレス変換(NAT)設定の詳細については、「Configure NAT」を参照してください。

データプレフィックスの除外に関する情報

サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1aCisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

Cloud OnRamp for SaaS の最適化から除外する宛先 IP プレフィックスのリストを定義できます。データプレフィックスの除外リストは、すべての SaaS アプリケーションに適用することも、特定のアプリケーションに個別に適用することもできます。

一般的な用途は、オンプレミス SaaS アプリケーションサーバーまたはプライベートクラウドでホストされる SaaS アプリケーションサーバーのプレフィックスを除外することです。たとえば、ローカルのオンプレミス SharePoint サーバーがあり、SharePoint トラフィックを最適化するように Cloud OnRamp for SaaS を設定する場合、Cloud OnRamp for SaaS の最適化からローカル SharePoint サーバーのプレフィックスを除外することができます。これにより、SharePoint トラフィックを内部でルーティングでき、Cloud OnRamp for SaaS の影響を受けなくなります。

フェールオーバーの高速化のためのトラッカーの使用に関する情報

サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1aCisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

Cloud OnRamp for SaaS は、使用可能なすべてのインターフェイスでプローブを使用してベストパスの決定を実行します。インターフェイスでのインターネット接続に障害が発生すると、Cloud OnRamp for SaaS は別のパスに再ルーティングします。これをフェールオーバーと呼びます。障害の検出には時間がかかる場合があります。プローブを使用する場合、インターフェイスでのインターネット接続障害を検出するために 2 ~ 4 分かかります。

フェールオーバーを高速化するために、DIA トラッカーを設定し、Cloud OnRamp for SaaS 用に設定された DIA またはゲートウェイサイトに関連付けることができます。トラッカーにより、定期的にトランスポート インターフェイスをプローブして、インターネットまたは外部ネットワークが使用できなくなったかどうかを判断できます。トラッカーを Cloud OnRamp for SaaS に関連付けると、アプリケーションのプライマリリンクが使用できない場合に代替パスにすばやく切り替えることができます。

トラッカーまたはトラッカーグループの速度は、しきい値、間隔、乗数などのパラメータの設定によって異なります。DIA トラッカーの詳細については、「NAT DIA Tracker」を参照してください。

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を使用する場合の高速フェールオーバーの以前のサポートについては、SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS に関する情報を参照してください。

Cloud onRamp for SaaS の利点

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブの利点

一部のネットワークシナリオでは、VPN 0 インターフェイスを使用してインターネットに接続するゲートウェイサイトを介して、サイトの全体または一部がインターネットに接続されます。これは、サービス VPN(VPN 1、VPN 2 など)の使用とは対照的です。

ゲートウェイサイトが VPN 0 を使用してインターネットに接続する場合、クラウド アプリケーション サーバーへのベストパスが VPN 0 インターフェイスを経由する可能性があります。Cloud onRamp for SaaS は、指定されたクラウドアプリケーションのトラフィックのベストパスをプローブする場合、ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介してプローブできます。これにより、ベストパスのオプションが拡張され、インターネットに接続されている使用可能なインターフェイスがさらに多く含まれるようになります。


(注)  


ゲートウェイサイトを介してインターネットに接続するブランチサイトは、ブランチサイト自体での 1 つ以上の DIA インターフェイスを介してインターネットに接続することもできます。


Webex の Cloud onRamp for SaaS のサポートの利点

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

世界中の Webex サーバーのリストを管理し、使用可能なすべての Webex サーバーのベストパスを決定することで、Cloud onRamp for SaaS は Webex トラフィックの高度なパス最適化を行うことができます。Webex アプリケーションが遠隔地のクラウドサーバーに接続する場合や、異なる時間に異なるサーバーに接続する場合でも、Cloud onRamp for SaaS は常に世界中の Webex サーバーへのベストパスを提供します。

Cloud onRamp for SaaS でサポートされるデバイス

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスおよび Cisco vEdge デバイスは Cloud onRamp for SaaS をサポートしています。

次の表では、特定の Cloud onRamp for SaaS 機能のデバイスのサポートについて説明します。

表 3. デバイス機能のサポート

機能

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス サポート

Cisco vEdge デバイス サポート

基本的な Cloud onRamp for SaaS の機能

対応

対応

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブ

対応

対応

Webex アプリケーションのサポート

対応

非対応

Office 365 トラフィックのアプリケーション フィードバック メトリック

対応

非対応

Microsoft による Office 365 トラフィックのトラフィックメトリックの提供

対応

非対応

SD-AVC Cloud Connector

対応

非対応

Office 365 トラフィックのパススコアの表示

対応

非対応

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS

対応

対応

SaaS アプリケーションリスト

対応

非対応

Webex サーバー側メトリック

対応

非対応

Cisco vEdge デバイスでサポートされている機能の詳細については、「Cloud onRamp for SaaS, Cisco SD-WAN Release 20.3.1 and Later」を参照してください。

Cloud OnRamp for SaaS の前提条件

以下の項では、Cloud OnRamp for SaaS 機能の前提条件について説明します。

Cloud OnRamp for SaaS の前提条件、全般

Cloud OnRamp for SaaS を使用するための前提条件は、Cisco vEdge デバイスCisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスで異なります。Cisco vEdge デバイスで Cloud OnRamp for SaaS を使用する方法については、『Cloud OnRamp Configuration Guide for vEdge Routers, Cisco SD-WAN Release 20』を参照してください。

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスの場合、要件は次のとおりです。

  • デバイスは Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.3.1a 以降を実行している必要があります。

  • デバイスは Manager モードである必要があります。

  • すべての Cisco Catalyst SD-WAN コントローラ インスタンスは Manager モードである必要があります。

  • アプリケーション認識型ポリシーを含む集中管理型ポリシーをアクティブにする必要があります。Cisco SD-WAN Manager では複数の集中管理型ポリシーを設定できますが、アクティブにできるのは 1 つだけです。


    (注)  


    これは、この要件がない Cisco vEdge デバイスで Cloud OnRamp for SaaS を使用する場合との重要な違いです。


  • Cloud OnRamp for SaaS が有効になっている([Administration] > [Settings])。

    Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS がデフォルトで有効になっています。([Administration] > [Settings]

Office 365 トラフィックカテゴリによってトラフィックを指定するには、次の手順も必要です。

  • Cisco SD-AVC が有効になっている([Administration] > [Cluster Management])。

  • SD-AVC Cloud Connector が有効になっている([Administration] > [Settings])。Cloud Connector が有効になっていない場合、Office 365 トラフィックを指定するポリシーは Office 365 トラフィックを照合できません。トラフィックは、Cloud OnRamp for SaaS によって選択されたベストパスではなく、デフォルトパスを使用します。

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブの前提条件

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud onRamp for SaaS のプローブは、ブランチサイトがゲートウェイサイトを介してインターネットに接続し、ゲートウェイサイトが VPN 0 インターフェイスを使用してインターネットに接続することを前提としています。ブランチサイトは、1 つ以上の DIA 接続を介してインターネットに接続する場合としない場合があります。

Webex の Cloud OnRamp for SaaS のサポートの前提条件

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

  • Information About Cloud onRamp for SaaS Support for Webex」の「Maintaining an Up-to-Date List of Webex Servers」で説明されているように、Webex サーバーに関する最新情報をダウンロードするには、Cisco SD-WAN Manager にインターネットへのアクセスが必要です。

  • Cloud OnRamp for SaaS を有効にして Webex トラフィックを最適化する場合は、各ルータに対して、サービス VPN にデフォルトルートが設定されていることを確認します。このデフォルトルートは、Cloud OnRamp for SaaS によって最適化されない Webex トラフィックのコンポーネントである Webex DNS および制御トラフィックに必要です。

特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定の前提条件

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

  • 複数のアクティブな AAR ポリシーが必要です。

  • サービスエリアとトラフィックカテゴリを編集するには、Microsoft 365 アプリケーションの [Monitoring] と [Policy/Cloud SLA] を有効にする必要があります。詳細については、「Configure Applications for Cloud OnRamp for SaaS Using Cisco SD-WAN Manager」を参照してください。

特定のサイトの特定のアプリケーションに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作の有効化の前提条件

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1、Cisco IOS XE リリース 17.2.1

異なるサイトのセットに関連付けられる複数の AAR ポリシーの可用性。

Microsoft 365 SaaS トラフィックの可視性の前提条件

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

  • アプリケーションの可視性とフローの可視性を有効にします。詳細については、アプリケーションの可視性とフローの可視性の有効化を参照してください。

  • グラフィカルに可視化したトラフィックを表示し、ログを表示するには、オンデマンド トラブルシューティングを有効にします。詳細については、『Cisco Catalyst SD-WAN Monitor and Maintain Configuration Guide』の「On Demand Troubleshooting」を参照してください。

Microsoft 365 トラフィックのベストパスの決定での Microsoft テレメトリデータの包含または除外の前提条件

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1

Microsoft トラフィックメトリックを有効にします。

Enable Microsoft to Provide Traffic Metrics for Office 365 Traffic」を参照してください。

Webex サーバー側メトリックの前提条件

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.10.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a

  • [Administration] > [Settings] で SD-AVC を有効にします。

  • [Administration] > [Settings] でクラウドサービスを有効にします。

  • Webex アカウント(これは通常、組織用のアカウントです)。

  • サーバー側メトリックを有効にします。Webex サーバー側メトリックの有効化を参照してください。

ループバック、ダイヤラ、およびサブインターフェイスの Cloud OnRamp for SaaS のサポートの前提条件

サポート対象の最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a

Cloud OnRamp for SaaS のダイヤラインターフェイスを使用するには、DIA インターフェイスに関連付けられている Point-to-Point Protocol(PPP)モデルが NAT DIA をサポートしている必要があります。

Cloud OnRamp for SaaS アプリケーションのデータプレフィックスリストの除外の前提条件

サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1aCisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

Cloud OnRamp for SaaS アプリケーションの宛先データプレフィックスリストを使用または作成する前に、特定のプレフィックスを除外するアプリケーションについて、[Applications and Policy] ページで次の手順を実行します。

  • アプリケーションのモニタリングを有効にします。

  • アプリケーションのポリシー/クラウド SLA を有効にします。

DIA トラッカーを使用した高速フェールオーバーの前提条件

サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1aCisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

  • Cloud OnRamp for SaaS が有効になっている DIA またはゲートウェイサイトで、エンドポイントの DNS 名または IP アドレスを使用してトラッカーを設定します。

  • トラッカーを関連付ける前に、Cloud OnRamp for SaaS 用に DIA インターフェイスが設定されていることを確認します。

Cloud onRamp for SaaS の制約事項

以下の項では、Cloud OnRamp for SaaS 機能に適用される制約事項について説明します。

Cloud OnRamp for SaaS の制約事項、全般

制約事項

説明

ループバック インターフェイス TLOC

サイトでトランスポートロケータ(TLOC)インターフェイスとしてループバックを使用するときに、Cloud OnRamp for SaaS を設定することはサポートされていません。

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、Cloud OnRamp for SaaS は TLOC インターフェイスとしてのループバックの使用をサポートしています。

ダイヤラインターフェイス TLOC

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、Cloud OnRamp for SaaS は TLOC インターフェイスとしてのダイヤラの使用をサポートしています。

ダイヤラインターフェイスに関連する制約事項については、「Restrictions for Using a Dialer Interface with NAT DIA」を参照してください。

VLAN インターフェイス TLOC

サイトで TLOC インターフェイスとして VLAN を使用するときに、Cloud OnRamp for SaaS を設定することはサポートされていません。

セルラーインターフェイス TLOC

サイトで TLOC インターフェイスとしてセルラーを使用するときに、Cloud OnRamp for SaaS を設定することはサポートされていません。

アプリケーション認識型ポリシー

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス デバイスでの Cloud OnRamp for SaaS の設定は、一致条件 "cloud-saas-app-list" とアクション "cloud-saas" を使用した一元化されたアプリケーション認識型ポリシーを介してのみ行われます。Cisco vEdge デバイスCisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスを含む混在展開の場合は、Cisco vEdge デバイスCisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスに対して異なるアプリケーション認識型ポリシーを用意することを推奨します。

ICMP トラフィック

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.8.1a および Cisco SD-WAN リリース 20.8.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS は ICMP トラフィックをサポートしません。これによる、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco SD-WAN リリース 20.7.1 と比較した Webex トラフィックカウンタへの影響は軽微です。

設定グループ

Cloud onRamp for SaaS の設定の項で説明されている方法を使用して、Cloud OnRamp for SaaS を設定できます。Cloud OnRamp for SaaS は、設定グループを使用した設定をサポートしていません。

NAT プール

DIA インターフェイスでの NAT プールマッピングを使用した Cloud OnRamp for SaaS の設定はサポートされていません。

Webex アプリケーションの制約事項

Cisco vManage リリース 20.10.1 および Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a 以降では、Webex トラフィックでの Cloud OnRamp for SaaS の動作を有効にすると、Cisco SD-WAN Manager はより効率的なポリシーモデルを使用しながら、Webex に対して Cloud OnRamp for SaaS を有効にする既存のレガシー制御ポリシーも引き続きサポートします。Cloud OnRamp for SaaS で Webex アプリケーションを無効にしてから Webex アプリケーションを再度有効にした場合、Cisco SD-WAN Manager は新しいポリシーモデルのみを使用することができます。Webex アプリケーションを無効にしてから再度有効にする前に、ネットワーク内のデバイスが Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a 以降を使用していることと、([Administration] > [Settings] で)SD-AVC が有効になっていることを確認します。

トラッカーと DIA およびゲートウェイサイトの関連付けの制約事項

サポート対象の最小リリース:Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

ゲートウェイサイトへの接続がサービス VPN ではなく VPN 0 を使用する場合にのみ、トラッカーをゲートウェイサイトに関連付けることができます。

Cloud onRamp for SaaS のユースケース

ゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスを介した Cloud OnRamp for SaaS のプローブのユースケース

次の条件が当てはまる場合は、VPN 0 インターフェイスを介したゲートウェイプローブを有効にします。

  • ブランチサイトがゲートウェイサイトを介してインターネットに接続する。ブランチサイトは、1 つ以上の DIA インターフェイスを介してインターネットに接続する場合としない場合があります。

  • ゲートウェイサイトに、1 つ以上のインターフェイスを介してトランスポート VPN(VPN 0)を使用するインターネット出口がある。

SD-AVC Cloud Connector のユースケース

サポート対象の最小リリース:Cisco vManage リリース 20.8.1

サーバー情報の可視性は、トラブルシューティングの際に役立ちます。たとえば、Sharepoint サービスエリア内の Office 365 トラフィックにのみ Cloud onRamp for SaaS を適用するポリシーを作成した後に、Cisco Catalyst SD-WAN が、Sharepoint トラフィックの最初のいくつかのフローを Cloud OnRamp for SaaS によって決定されたベストパスでルーティングしておらず、Sharepoint のパフォーマンスが期待を下回っていることが判明したとします。

トラブルシューティングを行うには、次の手順を実行します。

  1. Sharepoint トラフィックが使用しているサーバーを特定します。

  2. SD-AVC Cloud Connector のページを開き、“sharepoint” という用語でフィルタリングします。

  3. 最初の手順で見つけた Sharepoint サーバーを探します。そのサーバーがリストに表示されない場合は、Cloud OnRamp for SaaS がそのサーバーへのトラフィックを Sharepoint トラフィックとして分類していないことを意味します。Sharepoint トラフィックとして分類されていない場合は、最初のいくつかのフローに対して、Cloud OnRamp for SaaS によって決定されたベストパスが使用されません。

トラフィックカテゴリとサービスエリアの設定のユースケース

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

ある組織が、オフィスアプリケーションについて Microsoft 365 に大きく依存していて、本社と各ブランチオフィスで Microsoft 365 トラフィックを最適化するように Cloud OnRamp for SaaS を設定しています。さらに、データセンターでオンプレミスの Outlook サーバーを使用して会社の電子メールを処理しています。

Microsoft は、次のサービスエリアを使用して、さまざまなタイプの Microsoft 365 トラフィックを区別します。

  • Common:Microsoft 365 ProPlus、ブラウザ内の Office、Azure Active Directory(AD)、およびその他の Common ネットワークエンドポイント

  • Exchange:Exchange Online および Exchange Online Protection

  • SharePoint:SharePoint Online および OneDrive for Business

  • Skype:Skype for Business および Microsoft Teams

組織はオンプレミスの Outlook サーバーを使用しているため、ネットワーク管理者は、Cloud OnRamp for SaaS による Microsoft 365 トラフィックの最適化から Outlook トラフィックを除外することを選択します。AAR ポリシーを変更して、Cloud OnRamp for SaaS が機能する Microsoft 365 トラフィックから Exchange サービスエリア(Outlook 用)を除外することで、オンプレミスの Outlook サーバーを使用した電子メールトラフィックのパフォーマンスを最適化します。

特定のサイトでの特定のアプリケーションの有効化のユースケース

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.2.1r

ある組織のネットワークが、多数のサイトにまたがっています。ほとんどのサイトで Box.com クラウド ストレージ アプリケーションを使用していますが、一部のサイトでは Box.com を使用していません。

まず、ネットワーク管理者は Box.com を使用していない一部のサイトで機能する AAR ポリシーを作成します。次に、ネットワーク管理者は Box.com トラフィックに対して Cloud OnRamp for SaaS を有効にします。これにより、ネットワーク内のすべてのサイトで Cloud OnRamp for SaaS の動作が有効になります。

Box.com を使用しない一部のサイトを除外するために、ネットワーク管理者はその一部のサイトの AAR ポリシーを編集して、Box.com トラフィックに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作を無効にします。これにより、その一部のサイトでのみ、Box.com トラフィックに対する Cloud OnRamp for SaaS の動作が無効になります。

Cloud OnRamp for SaaS の最適化からのデータプレフィックスの除外のユースケース

サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1aCisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

一部の組織では、組織の内部ネットワークを介してのみ到達可能なプライベートデータセンターで SaaS アプリケーションをホストしています。Cloud OnRamp for SaaS を有効にしてこれらの SaaS アプリケーションのいずれかのトラフィックを最適化すると、Cloud OnRamp for SaaS が組織の内部ネットワーク外のサーバーに SaaS トラフィックをルーティングしようとする可能性があります。これにより、プライベートデータセンターへの SaaS トラフィックが意図せずに到達できなくなります。

たとえば、ある組織が内部 SharePoint トラフィック用にプライベートのオンプレミス SharePoint サーバーをホストしているとします。同時に、この組織は、SharePoint を含むいくつかの SaaS アプリケーションに対して Cloud OnRamp for SaaS による最適化を有効にしました。これにより、SharePoint トラフィックが意図せず干渉される可能性があります。

内部 SharePoint トラフィックが Cloud OnRamp for SaaS によって最適化されないようにするには、ネットワーク管理者は、内部 SharePoint サーバーの IP プレフィックスを除外するように Cloud OnRamp for SaaS を設定します。これにより、内部 SharePoint トラフィックが、プライベートデータセンターのオンプレミス SharePoint サーバーへと正しく流れるようになります。

Cloud onRamp for SaaS の設定

以下の項では、Cloud OnRamp for SaaS 機能の設定手順について説明します。

Cloud OnRamp for SaaS の有効化、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス

ダイレクト インターネット アクセス(DIA)を使用するサイトおよびインターネットにアクセスする DIA サイトで Cisco Catalyst SD-WAN オーバーレイネットワークの Cloud OnRamp for SaaS を有効にできます。ゲートウェイサイトと呼ばれるオーバーレイネットワーク内の別のサイトを介してインターネットにアクセスするクライアントサイトでも、Cloud OnRamp for SaaS を有効にできます。ゲートウェイサイトには、地域のデータセンターまたはキャリアニュートラルな施設を含めることができます。ゲートウェイを介してインターネットにアクセスするクライアントサイトで Cloud OnRamp for SaaS を有効にする場合は、ゲートウェイサイトでも Cloud OnRamp for SaaS を有効にします。


(注)  


Cloud OnRamp for SaaS 機能は、このドキュメントで説明されている Cisco SD-WAN Manager の手順を使用してのみ有効にできます。CLI テンプレートを使用した Cloud OnRamp for SaaS の設定はサポートされていません。CLI テンプレートを使用してデバイスの他の機能を設定する場合でも、Cisco SD-WAN Manager を使用して Cloud OnRamp for SaaS 機能を設定する必要があります。


Cloud OnRamp for SaaS の有効化

はじめる前に

Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS がデフォルトで有効になっています。

Cloud OnRamp for SaaS の有効化
  1. Cisco SD-WAN Manager メニューから、[Administration] > [Settings] の順に選択します。

  2. [Cloud OnRamp for SaaS] の横にある [Edit] をクリックします。

  3. [Cloud OnRamp for SaaS] フィールドで、[Enabled] をクリックします。

  4. [Save] をクリックします。

Cisco SD-WAN Manager を使用した Cloud OnRamp for SaaS のアプリケーションの設定

  1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

      または

    • Cisco SD-WAN Manager で、右上付近にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。

    [Applications and Policy] ウィンドウには、すべての SaaS アプリケーションが表示されます。

  3. 必要に応じて、[App Type] フィールドのオプションをクリックして、アプリケーションのリストをフィルタリングすることができます。

    • [Standard]:Cloud OnRamp for SaaS にデフォルトで含まれているアプリケーション。

    • [Custom]:ユーザー定義の SaaS アプリケーションリスト(「Information About SaaS Application Lists」を参照)。

  4. (オプション)(サポートされる最小リリース:Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1)すべての SaaS アプリケーションの特定のデータプレフィックスを除外するには、[Exclude Destination Data Prefix] をクリックします。

    ドロップダウンリストで、既存のデータプレフィックスリストを選択するか、[New Data Prefix List] をクリックして新しいデータプレフィックスリストを定義します。

    データプレフィックスの設定の詳細については、『Cisco Catalyst SD-WAN Policies Configuration Guide, Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN Release 17.x』の「Centralized Policy」の「Configure Data Prefix」の項を参照してください。


    (注)  


    特定の SaaS アプリケーションのデータプレフィックスを除外するには、この手順内の後のステップを参照してください。


    データプレフィックスの除外については、データプレフィックスの除外に関する情報を参照してください。

  5. アプリケーションを有効にして設定します。

    カラム

    説明

    アプリケーション

    Cloud OnRamp for SaaS で使用できるアプリケーション。

    Office 365 アプリケーションを有効にした場合、[Enable Application Feedback] リンクをクリックして、Cloud OnRamp for SaaS が Microsoft からサーバー側のメトリックを受信できるようにすることができます。詳細については、「Enable Application Feedback Metrics for Office 365 Traffic」を参照してください。

    Webex アプリケーションを有効にした場合は、[Enable Application Telemetry] リンクをクリックして、Cloud OnRamp for SaaS が Webex からサーバー側のメトリックを受信できるようにすることができます。詳細については、Webex サーバー側メトリックの有効化を参照してください。

    モニタリング

    [Enabled]:Cloud OnRamp for SaaS が、ベストパスを見つけるための Quality of Experience プローブを開始できるようにします。

    [Disabled]:Cloud OnRamp for SaaS は、このアプリケーションに対する Quality of Experience プローブを停止します。

    VPN

    Cisco vEdge デバイス)1 つ以上の VPN を指定します。

    Policy/Cloud SLA

    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス)[Enable] を選択して、Cloud OnRamp for SaaS がこのアプリケーションにベストパスを使用できるようにします。

    (注)  

     

    [Enable] を選択できるのは、アクティブ化されたアプリケーション認識型ポリシーを含む集中管理型ポリシーがある場合だけです。

    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス)Microsoft 365(M365)の場合、次のいずれかを選択して、ベストパスを決定するためにどの M365 トラフィックのタイプを含めるのかを指定します。

    • [Optimize]:Microsoft によって「最適化」として分類された M365 トラフィック、すなわち、ネットワークパフォーマンス、遅延、および可用性の影響を最も受けやすいトラフィックのみを含めます。

    • [Optimize and Allow]:Microsoft によって「最適化」または「許可」として分類された M365 トラフィックのみを含めます。トラフィックの「許可」カテゴリは、「最適化」カテゴリほどネットワークパフォーマンスと遅延の影響を受けません。

    • [All]:すべての M365 トラフィックを含めます。

    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a 以降では、M365 アプリケーションが属するサービスエリアを選択できます。これにより、指定したサービスエリア内のアプリケーションに対してのみポリシーを適用できます。

    Microsoft では、次のサービスエリアオプションを許可しています。

    • [Common]:M365 Pro Plus、ブラウザ内の Office、Azure AD、およびその他の Common ネットワークエンドポイント。

    • [Exchange]:Exchange Online および Exchange Online Protection。

    • [SharePoint]:SharePoint Online および OneDrive for Business。

    • [Skype]:Skype for Business および Microsoft Teams。

    サービスエリアの更新については、Microsoft のドキュメントを参照してください。

    Exclude Destination Data Prefix

    (オプション)Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、特定の SaaS アプリケーションのデータプレフィックスリストを除外できます。

    1. [Select Destination Data Prefix] をクリックします。

    2. ドロップダウンリストで、データプレフィックスリストを選択するか、[New Data Prefix List] をクリックして新しいリストを定義します。

    3. [Save] をクリックします。

    (注)  

     

    すべての SaaS アプリケーションのデータプレフィックスを除外するには、この手順内の前のステップを参照してください。

    データプレフィックスの除外については、データプレフィックスの除外に関する情報を参照してください。

  6. [Save Applications and Next] をクリックします。

    [Application Aware Routing Policy] ウィンドウが表れ、現在アクティブな集中管理型ポリシーに対するアプリケーション認識型ポリシーが表示されます。

    • アプリケーション認識型ポリシーを選択したら、[Review and Edit] をクリックしてポリシーの詳細を確認できます。ポリシーの一致条件には、モニタリングが有効になっている SaaS アプリケーションが表示されます。

    • 既存のポリシーの場合、サイトリストまたは VPN リストを編集することはできません。

    • 既存の集中管理型ポリシーに含まれていないサイトであれば、新しいポリシーを作成できます。新しいポリシーを作成する場合は、そのポリシーの VPN リストを追加する必要があります。

    • SaaS アプリケーション用に新しく追加された 1 つ以上のシーケンスを削除したり、その順序を変更したりできます。

  7. [Save Policy and Next] をクリックします。これにより、ポリシーが Cisco Catalyst SD-WAN コントローラに保存されます。

  8. 変更したポリシーをアクティブ化するには、[Activate] をクリックします。

Cisco SD-WAN Manager を使用した Cloud onRamp for SaaS のサイトの設定

次の 2 種類のサイトを設定します。

  • クライアントサイト

  • ダイレクト インターネット アクセス(DIA)サイト

クライアントサイトの設定

ゲートウェイ経由でインターネットにアクセスするクライアントサイトで Cloud OnRamp for SaaS を設定するには、クライアントサイトとゲートウェイサイトの両方で Cloud OnRamp for SaaS を設定します。


(注)  


ゲートウェイサイトではポイント ツー ポイント プロトコル(PPP)インターフェイスを使用して Cloud OnRamp for SaaS を設定できません。


Cloud OnRamp サービスを利用しているクライアントサイトの場合は、インターネットへのアクセスに使用するアプリケーションごとに最適なゲートウェイサイトを選択します。

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードが表示されます。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] をクリックし、[Client Sites] を選択します。このページには、次の要素が表示されます。

    • [Attach Sites]:Cloud OnRamp for SaaS サービスにクライアントサイトを追加します。

    • [Detach Sites]:Cloud OnRamp for SaaS サービスからクライアントサイトを削除します。

    • [Client sites] テーブル:Cloud OnRamp for SaaS サービス用に設定されたクライアントサイトが表示されます。

  3. [Cloud OnRamp for SaaS] > [Manage Sites] ウィンドウで、[Attach Sites] をクリックします。[Attach Sites] ダイアログボックスに、使用可能なサイトが強調された状態で、オーバーレイネットワーク内のサイトがすべて表示されます。サイトを使用可能にするには、そのサイトのすべてのデバイスが Manager のモードで実行されている必要があります。

  4. [Available Sites] からクライアントサイトを 1 つ以上選択し、それらを [Selected Sites] に移します。

  5. [Attach] をクリックします。Cisco SD-WAN Manager によって、機能テンプレートの設定がデバイスに保存されます。[Task View] ウィンドウには、検証成功のメッセージが表示されます。

  6. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択して、Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボード画面に戻ります。

  7. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] をクリックし、[Gateways] を選択します。このページには、次の要素が表示されます。

    • [Attach Gateways]:ゲートウェイサイトをアタッチします。

    • [Detach Gateways]:Cloud OnRamp サービスからゲートウェイサイトを削除します。

    • [Edit Gateways]:ゲートウェイサイトのインターフェイスを編集します。

    • [Gateways] テーブル:Cloud OnRamp サービス用に設定されたゲートウェイサイトが表示されます。

  8. [Manage Gateways] ウィンドウで、[Attach Gateways] をクリックします。[Attach Gateways] ダイアログボックスに、使用可能なサイトが強調された状態で、オーバーレイネットワーク内のサイトがすべて表示されます。サイトを使用可能にするには、そのサイトのすべてのデバイスが Manager のモードで実行されている必要があります。

  9. [Device Class] フィールドで、次のオペレーティングシステムのいずれかを選択します。

    • [Cisco OS]Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス

    • [Viptela OS (vEdge)]Cisco vEdge デバイス

  10. [Available Sites] からゲートウェイサイトを 1 つ以上選択し、それらを [Selected Sites] に移します。

  11. Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a より前のリリースの Cisco vEdge デバイス)使用する Cloud OnRamp for SaaS の GRE インターフェイスを指定するには、ステップ 11a ~ 11d のアクションを実行します。

    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a 以降のリリースの Cisco vEdge デバイス)使用する Cloud OnRamp for SaaS のゲートウェイサイトの VPN 0 インターフェイスまたはサービス VPN インターフェイスを指定するには、ステップ 11a ~ 11d のアクションを実行します。


    (注)  


    Cloud OnRamp for SaaS が使用するインターフェイスを指定しない場合、システムによって、VPN 0 から NAT 対応の物理インターフェイスが選択されます。


    1. [Attach Gateways] ウィンドウの右下隅にある、選択したサイトに対する [Add interfaces] をクリックします(オプション)。

    2. [Select Interfaces] をクリックします。

    3. 使用可能なインターフェイスから、追加する GRE インターフェイスCisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a より前のリリースの場合)、または、追加する VPN 0 インターフェイスまたはサービス VPN インターフェイスCisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a 以降のリリースの場合)を選択します。
    4. [Save Changes] をクリックします。

  12. Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス)ゲートウェイサイトのルータを設定するには、次の手順を実行します。


    (注)  


    Cloud OnRamp for SaaS のインターフェイスを指定しない場合、インターフェイスが VPN 0 ではないことを示すエラーメッセージが表示されます。


    1. [Add interfaces to selected sites] をクリックします。

    2. [Attach Gateways] ウィンドウに、ゲートウェイサイトの各 WAN エッジルータが表示されます。

      Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.6.1a 以降では、ゲートウェイが Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスを使用する場合は、サービス VPN または VPN 0 を選択できます。

      • ゲートウェイサイトのルータがサービス VPN 接続(VPN 1、VPN 2 など)でインターネットに接続する場合は、[Service VPN] を選択します。

      • ゲートウェイサイトのルータが VPN 0 でインターネットに接続する場合は、[VPN 0] を選択します。


      (注)  


      • [Service VPN] または [VPN 0] を正しく選択する際には、ゲートウェイサイトからインターネットへ接続する方法についての情報が必要です。

      • ゲートウェイサイトで WAN エッジルータを使用してインターネットにアクセスする場合は、必ずサービス VPN または VPN 0 接続のいずれかを使用してください。Cloud OnRamp for SaaS では、両方の使用をサポートしていません。


    3. 次のいずれかを実行します。

      • [Service VPN] を選択した場合は、WAN エッジルータごとに、インターネット接続に使用するインターフェイスを選択します。

      • [VPN 0] を選択した場合は、[All DIA TLOC] を選択するか、または [TLOC list] を選択して、TLOC リストに含める色を指定します。

    4. Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、[All DIA TLOC] を選択するか、または [TLOC list] を選択して TLOC リストに含める色を指定した場合は、[Enable Tracker Association] チェックボックスをオンにして、ゲートウェイサイトのトラッカーまたはトラッカーグループを関連付けることができます。

      トラッカーの設定の詳細については、DIA トラッカーを使用した高速フェールオーバーの前提条件を参照してください。

    5. WAN エッジデバイスの複数のインターフェイス間でクラウド アプリケーション トラフィックのロードバランシングを有効にするには、[Enable Load Balancing] チェックボックスをオンにします(「Load Balancing Across Multiple Interfaces」を参照してください)。

    6. ロード バランシング オプションを設定します。

      オプション

      説明

      Loss (%)

      クラウドアプリケーションのベストパスインターフェイスを決定した後、Cloud OnRamp は他のインターフェイスのパフォーマンス統計を比較します。ロードバランシングに別のインターフェイスを使用する上で、インターフェイスのパケット損失値は、ベストパスインターフェイスのパケット損失値からこの設定値を超えて変動することはできません。

      ベストパスインターフェイスのパケット損失値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、パケット損失がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

      たとえば、ベストパスインターフェイスのパケット損失値が 2% で、[Loss] 値が 10 に設定されている場合、パケット損失値が 12% を超えない場合に限り、別のインターフェイスをロードバランシングに使用できます。

      範囲:0 ~ 100

      デフォルト:10

      Latency (milliseconds)

      ロードバランシングに別のインターフェイスを使用する上で、インターフェイスの遅延値は、ベストパスインターフェイスの遅延からこのミリ秒の数値を超えて変動することはできません。

      ベストパスインターフェイスの遅延値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、遅延がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

      たとえば、ベストパスインターフェイスの遅延が 5 ミリ秒で、[Latency] 値が 50 に設定されている場合、遅延時間が 55 ミリ秒を超えない場合に限り、別のインターフェイスをロードバランシングに使用できます。

      範囲:1 ~ 1000

      デフォルト:50

      Source IP based Load Balancing

      単一のホストからのすべてのトラフィックが単一のインターフェイスを使用するようにするには、このオプションを有効にします。

      たとえば、DNS とアプリケーション トラフィックが同じパスを使用するようにするには、このオプションを有効にします。

    7. [Save Changes] をクリックします。

  13. [Attach] をクリックします。Cisco SD-WAN Manager によって、機能テンプレートの設定がデバイスに保存されます。[Task View] ウィンドウには、検証成功のメッセージが表示されます。

  14. Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードに戻るには、Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

ゲートウェイサイトのインターフェイスの編集

  1. 編集するサイトを選択して、[Edit Gateways] をクリックします。

  2. [Edit Interfaces of Selected Sites] ウィンドウで、編集するサイトを選択します。

    • ゲートウェイサイトがインターネットに接続する方法に基づいて、[Service VPN] または [VPN 0] を選択します。

    • 次のいずれかを実行します。

      • [Service VPN] を選択した場合は、WAN エッジルータごとに、インターネット接続に使用するインターフェイスを選択します。

      • [VPN 0] を選択した場合は、[All DIA TLOC] を選択するか、または [TLOC list] を選択して、TLOC リストに含める色を指定します。

    • Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、[VPN 0] を選択した場合、[Enable Tracker Association] チェックボックスをオンにすることで、トラッカーをゲートウェイサイトに関連付けることができます。

      トラッカーの設定の詳細については、DIA トラッカーを使用した高速フェールオーバーの前提条件を参照してください。

    • インターフェイスを追加するには、[Interfaces] フィールドをクリックして使用可能なインターフェイスを選択します。

    • インターフェイスを削除するには、名前の横にある [X] をクリックします。

    • WAN エッジデバイスの複数のインターフェイス間でクラウド アプリケーション トラフィックのロードバランシングを有効にするには、[Enable Load Balancing] チェックボックスをオンにして、ロード バランシング オプションを設定します(複数のインターフェイス間でのロードバランシング を参照)。

      オプション

      説明

      Loss (%)

      クラウドアプリケーションのベストパスインターフェイスを決定した後、Cloud OnRamp は他のインターフェイスのパフォーマンス統計を比較します。ロードバランシングに別のインターフェイスを使用する上で、インターフェイスのパケット損失値は、ベストパスインターフェイスのパケット損失値からこの設定値を超えて変動することはできません。

      ベストパスインターフェイスのパケット損失値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、パケット損失がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

      たとえば、ベストパスインターフェイスのパケット損失値が 2% で、[Loss] 値が 10 に設定されている場合、パケット損失値が 12% を超えない場合に限り、別のインターフェイスをロードバランシングに使用できます。

      範囲:0 ~ 100

      デフォルト:10

      Latency (milliseconds)

      ロードバランシングに別のインターフェイスを使用する上で、インターフェイスの遅延値は、ベストパスインターフェイスの遅延からこのミリ秒の数値を超えて変動することはできません。

      ベストパスインターフェイスの遅延値を小さく設定して、その値に非常に近いインターフェイスにのみロードバランシングを制限するか、または値を大きく設定して、遅延がそれよりも大きいことが予想されるインターフェイスを広く含めることができます。

      たとえば、ベストパスインターフェイスの遅延が 5 ミリ秒で、[Latency] 値が 50 に設定されている場合、遅延時間が 55 ミリ秒を超えない場合に限り、別のインターフェイスをロードバランシングに使用できます。

      範囲:1 ~ 1000

      デフォルト:50

      Source IP based Load Balancing

      単一のホストからのすべてのトラフィックが単一のインターフェイスを使用するようにするには、このオプションを有効にします。

      たとえば、DNS とアプリケーション トラフィックが同じパスを使用するようにするには、このオプションを有効にします。

  3. [Save Changes] をクリックして、テンプレートをデバイスにプッシュします。

ダイレクト インターネット アクセス(DIA)サイトの設定


(注)  


Cloud OnRamp for SaaS では、インターフェイスを介した SaaS プローブを有効にするために、各物理インターフェイスに SD-WAN トンネルが必要となります。DIA しか設定されていない物理インターフェイスの場合、SD-WAN ファブリックに向かう SD-WAN トンネルがないので、Cloud OnRamp for SaaS の使用を有効にするために、デフォルトまたはダミーの色でトンネルインターフェイスを設定します。トンネルインターフェイスと色が設定されていない DIA のみの物理インターフェイスでは、SaaS プローブは実行されません。


  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. タイトルバーの右側にある [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストから、[Direct Internet Access (DIA) Sites] を選択します。

    [Manage DIA] ウィンドウには、DIA サイトのアタッチ、デタッチ、または編集のオプションがあり、Cloud OnRamp サービス用に設定されたサイトのテーブルが表示されます。

  3. [Attach DIA Sites] をクリックします。[Attach DIA Sites] ダイアログボックスに、使用可能なサイトが強調された状態で、オーバーレイネットワーク内のすべてのサイトが表示されます。サイトを使用可能にするには、そのサイトのすべてのデバイスが Manager のモードで実行されている必要があります。

  4. [Device Class] フィールドで、次のいずれかを選択します。

    • [Cisco OS]Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス

    • [Viptela OS (vEdge)]Cisco vEdge デバイス

  5. [Available Sites] から DIA サイトを 1 つ以上選択し、それらを [Selected Sites] に移します。

  6. Cisco vEdge デバイスのみ)Cloud OnRamp for SaaS が使用するインターフェイスを指定しない場合、デフォルトでは、システムによって VPN 0 からすべての NAT 対応の物理インターフェイスが選択されます。次の手順を使用して、Cloud OnRamp for SaaS 用の特定のインターフェイスを指定します。


    (注)  


    ループバック インターフェイスは選択できません。


    1. ウィンドウの右下隅にあるリンクの [Add interfaces to selected sites](オプション)をクリックします。

    2. [Select Interfaces] ドロップダウンリストで、追加するインターフェイスを選択します。

    3. [Save Changes] をクリックします。

  7. Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスの場合、オプション)サイトの TLOC を指定します。


    (注)  


    TLOC インターフェイスとしてループバックを使用するときに、Cloud OnRamp for SaaS を設定することはサポートされていません。

    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、Cloud OnRamp for SaaS は TLOC インターフェイスとしてのループバックの使用をサポートしています。



    (注)  


    TLOC を指定しない場合、[All DIA TLOC] オプションがデフォルトで使用されます。


    1. [Attach DIA Sites] ダイアログボックスの右下隅にある [Add TLOC to selected sites] リンクをクリックします。

    2. [Edit Interfaces of Selected Sites] ダイアログボックスで、[All DIA TLOC] または [TLOC List] を選択し、TLOC リストを指定します。

    3. Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、[All DIA TLOC] を選択するか、または [TLOC list] を選択して TLOC リストに含める色を指定した場合は、[Enable Tracker Association] チェックボックスをオンにして、DIA サイトのトラッカーまたはトラッカーグループを関連付けることができます。

      トラッカーの設定の詳細については、DIA トラッカーを使用した高速フェールオーバーの前提条件を参照してください。

    4. [Save Changes] をクリックします。

  8. [Attach] をクリックします。Cisco SD-WAN Manager NMS によって、機能テンプレートの設定がデバイスに保存されます。[Task View] ウィンドウには、検証成功のメッセージが表示されます。

  9. Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードに戻るには、Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

ダイレクト インターネット アクセス(DIA)サイトのインターフェイスの編集

  1. 編集するサイトを選択して、[Edit DIA Sites] をクリックします。

  2. Cisco vEdge デバイス)[Edit Interfaces of Selected Sites] 画面で、編集するサイトを選択します。

    • インターフェイスを追加するには、[Interfaces] フィールドをクリックして使用可能なインターフェイスを選択します。

    • インターフェイスを削除するには、名前の横にある [X] をクリックします。

  3. Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイス)[Edit Interfaces of Selected Sites] ダイアログボックスで、次の手順を実行します。

    1. [All DIA TLOC] をクリックしてすべての TLOC を含めるか、[TLOC List] をクリックして特定の TLOC を選択します。

    2. Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、[Enable Tracker Association] チェックボックスをオンにすることで、トラッカーを DIA サイトに関連付けることができます。

      トラッカーの設定の詳細については、DIA トラッカーを使用した高速フェールオーバーの前提条件を参照してください。

  4. [Save Changes] をクリックして、新しいテンプレートをデバイスにプッシュします。

Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードに戻るには、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

Office 365 トラフィックのアプリケーション フィードバック メトリックの有効化

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.4.1a 以降では、追加のソースからの次のタイプのアプリケーション フィードバックを有効にできます。Cloud OnRamp for SaaS は、これらのメトリックを使用して、Office 365 トラフィックのベストパスの決定に役立てることができます。ベストパスの決定を参照してください。

  • Microsoft Exchange クラウドサーバーでテレメトリを有効にします。これにより、特別に設定されたインターフェイスで Office 365 トラフィックのベストパスのメトリックを提供できます。これには、Microsoft 365 の情報に基づくネットワークルーティングと呼ばれる Microsoft サービスの使用が必要です。この機能の理解を深めるには、「Microsoft 365 informed network routing」のドキュメントで入手可能な情報を参照してください。

  • アプリケーション応答時間(ART)メトリックを有効にします。これにより、ART メトリックを報告するようにネットワークデバイスが設定されます。

はじめる前に

  • Office 365 トラフィックのモニタリングを有効にします。

    Cisco SD-WAN Manager を使用した Cloud OnRamp for SaaS のアプリケーションの設定を参照してください。

  • Cisco IOS XE SD-WAN デバイスの Office 365 のポリシーを設定します。

    Cisco SD-WAN Manager を使用した Cloud OnRamp for SaaS のアプリケーションの設定の [Policy/Cloud SLA] のオプションを参照してください。

  • NetFlow メトリックを有効にするには、クラウドサービスを有効にします。

    Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Administration] > [Settings] > [Cloud Services] を選択します)

  • ネットワーク内のデバイスの NetFlow メトリックを有効にするには、各デバイスのローカライズされたポリシーで [NetFlow] オプションと [Application] オプションを有効にします。

    Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Policies] > [Localized Policy] > [Policy template]、[Policy Settings] セクションを選択します)

  • Cisco SD-WAN Analytics をイネーブルにします。Cisco vAnalytics のインサイトを参照してください。

Office 365 トラフィックのアプリケーション フィードバック メトリックの有効化

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。

  3. [Office 365] の行で、[Enable Application Feedback for Path Selection] リンクをクリックします。

    [Application Feedback] ダイアログボックスが開きます。

  4. [Application Feedback] ダイアログボックスで、トラフィックメトリックを有効にします。

    • [Telemetry]:Microsoft Exchange クラウドサーバーでテレメトリを有効にして、特定の設定済みインターフェイスを介して Office 365 トラフィックのトラフィックメトリックを受信します。これらのメトリックのインターフェイスの設定については、Microsoft による Office 365 トラフィックのテレメトリの提供の有効化を参照してください。

      このオプションが無効になっていて、Microsoft アカウントへのサインインを要求するメッセージがダイアログボックスに表示されている場合は、メッセージに記載されているコードをコピーし、サインインするためのリンクをクリックします。表示された Microsoft のページでコードを入力し、プロンプトが表示されたら、Microsoft テナントアカウントのログイン情報を使用してログインします。サインインすると、ダイアログボックスの [Telemetry] オプションが有効になります。

      Microsoft による Office 365 トラフィックのテレメトリの提供の有効化を参照してください。

    • [Traffic Steering]Cisco vManage リリース 20.9.1 以降では、このチェックボックスをオンにすると、Cloud OnRamp for SaaS がベストパスの決定で Microsoft テレメトリデータを考慮できるようになります。これを無効にしても、Cisco SD-WAN Analytics ダッシュボードで Microsoft テレメトリデータを表示することはできますが、このテレメトリはベストパスの決定には影響しません。

    • (オプション)[Application Response Time (ART)]:ART メトリックを有効にします。


      (注)  


      ART を有効にすると、ART メトリックを報告するようにデバイスが自動的に設定されます。


  5. [Save] をクリックします。

Microsoft による Office 365 トラフィックのテレメトリの提供の有効化

Cisco Catalyst SD-WAN オーバーレイの特定のインターフェイスから着信する Microsoft Exchange トラフィックのトラフィックメトリックを計算するために、Microsoft Exchange クラウドサーバーを有効にすることができます。Microsoft Azure ポータルを使用して、パブリック IP アドレスでインターフェイスを示し、含めるインターフェイスを指定します。これは、インターフェイスのオプトインと呼ばれます。

指定されたインターフェイスについて、Microsoft はパケット送信元 ID によって Office 365 トラフィックを識別し、Office 365 トラフィックのベストパスを決定するために Cloud OnRamp for SaaS が使用できるメトリックを提供します。

はじめる前に

  • Cloud OnRamp for SaaS の有効化

    ([Administration] > [Settings] > [Cloud OnRamp for SaaS]

    Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、Cloud OnRamp for SaaS がデフォルトで有効になっています。

  • SD-AVC Cloud Connector の有効化

    ([Administration] > [Settings] > [SD-AVC Cloud Connector]

    サポート対象の最小リリース:Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

    [Administration] > [Settings] > [SD-AVC]

    Enable Cisco SD-AVC Cloud Connector」を参照してください。

  • クラウドサービスの有効化

    ([Administration] > [Settings] > [Cloud Services]

  • 統計の収集間隔を 5 分に設定します。

    ([Administration] > [Settings] > [Statistics Configuration]

  • Office 365 トラフィックの Microsoft テレメトリを有効にします。Office 365 トラフィックのアプリケーション フィードバック メトリックの有効化を参照してください。

  • Microsoft 365 テナントアカウントの Microsoft 365 の情報に基づくネットワーク ルーティング サービスをアクティブにします。

  • ip visibility

    テレメトリの動作を有効にするには、次のように、ネットワーク内の各 Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスip visibility を設定します。

    policy
    app-visibility
    ip visibility features
      cxp        enable
      probe-saas enable

Microsoft による Office 365 トラフィックのテレメトリの提供の有効化


(注)  


Microsoft Azure ポータルの機能は、今後変更される可能性があります(そのため、このドキュメントの説明範囲外です)。これらの大まかな手順でガイダンスを提供しますが、詳細については Microsoft 365 のドキュメントを参照してください。

次の手順の詳細については、Microsoft 365 ドキュメントの「Microsoft 365 informed network routing」のトピックを参照してください。


  1. Microsoft Azure ポータルにログインします(Microsoft Azure テナントアカウントの作成方法については、Microsoft Azure のドキュメントを参照してください)。

  2. Microsoft Azure ポータルを使用して、トラフィックメトリックを追跡する Cisco Catalyst SD-WAN オーバーレイ ネットワーク インターフェイスを指定します。

    1. Azure ポータルで、Microsoft 365 管理センターにアクセスします。

    2. [Locations] ページで、必要に応じて SD-WAN オーバーレイネットワークの各場所について場所のエントリを追加します。

    3. 場所のエントリ内で、次のいずれかを実行します。

      • Cisco IOS XE リリース 17.9.1a 以降で動作するエッジルータを使用している場所の場合、[Add an office location] ページ(または同等のページ)で、SD-WAN ソリューションが LAN サブネットと出力アドレス範囲を自動的に設定できるようにするオプションを有効にします。次に、場所のエッジデバイスのシステム IP アドレスを入力します。

      • Cisco IOS XE リリース 17.8.x 以前で動作するエッジルータを使用している場所の場合は、目的のインターフェイスのパブリック IP アドレスを使用して、出力 IP アドレスを追加します。

Cloud OnRamp for SaaS の Webex の有効化

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

Cloud onRamp for SaaS を有効にして Webex トラフィックのベストパスを決定するには、他のアプリケーションと同じ方法で Webex アプリケーションを有効にします。「Enable Cloud OnRamp for SaaS, Cisco IOS XE SD-WAN Devices」を参照してください。

Webex サーバー側メトリックの有効化

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.10.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a

はじめる前に

テレメトリの動作を有効にするには、次のように、ネットワーク内の各 Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスip visibility を設定します。

policy
app-visibility
ip visibility features
  cxp        enable
  probe-saas enable

Webex サーバー側メトリックの有効化

Webex 統合により、Cisco SD-WAN Manager などのアプリケーションは、アプリケーション プログラミング インターフェイス(API)を使用して Webex サーバーからの情報をリクエストできます。

  1. Webex アカウントを使用して、Cisco SD-WAN Manager の統合を作成します。統合の作成の詳細については、Webex for Developers ドキュメントの「Integrations & Authorization」を参照してください。

    Webex 統合を作成するには、Cisco SD-WAN Manager サーバーの IP アドレスを次の形式で含むリダイレクト URI が必要です。

    https://vManage-ip-address:port/dataservice/webex/redirect

    Webex 統合を作成するプロセスの最後に、Webex for Developers サイトからクライアント ID とクライアントシークレットが提供されます。


    (注)  


    Webex for Developers サイトでの統合アプリケーションの作成の詳細は、このドキュメントの範囲外です。


  2. Webex in Cloud OnRamp for SaaS を有効にするときに、前の手順で受け取ったクライアント ID とクライアントシークレットを使用して、Cisco SD-WAN Manager で Webex 統合を使用できるようにします。

    1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

      • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

        または

      • Cisco SD-WAN Manager で、右上付近にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

    2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。

      [Applications and Policy] ページには、Cloud OnRamp アプリケーションが表示されます。

    3. [Webex] の横にある [Enable vAnalytics Webex Telemetry] をクリックします。

    4. ポップアップウィンドウで、[Enable Webex Telemetry] チェックボックスをオンにします。

    5. Webex 統合のクライアント ID とクライアントシークレットを入力し、[Save] をクリックします。

    6. 要求されたら、Webex アカウントのログイン情報を入力します。


      (注)  


      前の手順で使用した Webex 統合に関連付けられている Webex アカウントのログイン情報を使用する必要があります。これにより、その Webex アカウントの Webex テレメトリが有効になります。


    7. Cisco SD-WAN Manager で [Save Applications and Next] をクリックして Webex テレメトリ設定を保存し、更新をエッジデバイスと Cisco SD-WAN Analytics にプッシュします。

Cloud OnRamp for SaaS の Webex サーバー情報の更新

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud onRamp for SaaS] を選択して、Cloud OnRamp for SaaS のダッシュボードを表示します。

  2. (この手順は、Cisco vManage リリース 20.10.1 より前のリリースにのみ適用されます)。ダッシュボードに Webex サーバー情報を同期するように求めるダイアログボックスが表示された場合は、ダイアログボックスで [Yes] をクリックします。

    Cisco SD-WAN Manager に [Application Aware Routing Policy] ページが表示され、ポリシーを確認することができます。ポリシーには、最新の Webex サーバー情報を使用する更新された一致条件が含まれています。

  3. [Save Policy] をクリックします。

    Cloud OnRamp for SaaS は、必要に応じて以下を更新し、世界中の Webex サーバーの更新情報を反映します。

    • アプリケーション認識型ポリシーの一致条件

    • クラウドアプリケーションをプローブするための設定

Cisco SD-WAN Manager を使用した特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

はじめる前に

サービスエリアとトラフィックカテゴリを編集するには、少なくとも 1 つのサービスエリアで Microsoft 365 アプリケーションの [Monitoring] と [Policy/Cloud SLA] を有効にする必要があります。詳細については、「Configure Applications for Cloud OnRamp for SaaS Using Cisco SD-WAN Manager」を参照してください。

トラフィックカテゴリとサービスエリアの設定

  1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

      または

    • Cisco SD-WAN Manager で、右上付近にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。

    [Applications and Policy] ページには、すべての Cloud OnRamp for SaaS アプリケーションが表示されます。

  3. Microsoft 365 アプリケーションの [Policy/Cloud SLA] 列の編集アイコンをクリックします。

    [Policy/Cloud SLA Settings] ポップアップウィンドウが開きます。

  4. [Policy/Cloud SLA Settings] ポップアップウィンドウで、次のいずれかを実行します。

    • [はい(Yes)] をクリックします。少なくとも 1 つのサービスエリアとトラフィックカテゴリを選択します。

    • サービスエリアとトラフィックカテゴリをすでに選択している場合は、[No] をクリックして、Microsoft 365 のカテゴリまたはサービスエリアを編集します。

  5. [Save Applications and Next] をクリックします。

    [Application Aware Routing Policy] ページが開きます。現在アクティブな集中管理型ポリシーの AAR ポリシーのリストが表示されます。

  6. 編集する AAR ポリシーを選択し、[Review and Edit] をクリックします。

    [Review Policy] ページが開きます。

  7. 編集する Microsoft 365 シーケンスを選択して、サービスエリアまたはトラフィックカテゴリを変更し、編集アイコンをクリックします。

  8. サービスエリアとトラフィックカテゴリを編集し、[Save Match And Actions] をクリックします。

  9. [Save Policy and Next] をクリックします。これにより、ポリシーが保存されます。

Cisco SD-WAN Manager を使用した特定のサイトの特定のアプリケーションで Cloud OnRamp の動作を有効にするための AAR ポリシーの設定

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.2.1r

  1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

      または

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューで、右上付近にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストで、[Applications and Policy] を選択します。

    [Applications and Policy] ページには、すべての Cloud OnRamp for SaaS アプリケーションが表示されます。

  3. [Save Applications and Next] をクリックします。

    [Application Aware Routing Policy] ページが開き、現在アクティブな集中管理型ポリシーのアプリケーション認識型ポリシーが表示されます。

  4. 編集するポリシーを選択し、[Review and Edit] をクリックしてポリシーの詳細を表示します。

  5. 特定のアプリケーションに対して Cloud OnRamp for SaaS によって追加された 1 つ以上のシーケンスを削除したり、シーケンスの順序を変更したりできるようになりました。

  6. [Save Policy and Next] をクリックします。これにより、更新されたポリシーが Cisco SD-WAN コントローラにプッシュされます。


(注)  


注:[Applications and Policy] ページでアプリケーションを有効にすると、デフォルトでは、現在アクティブな集中管理型ポリシーの一部であるすべての AAR ポリシーに対して Cloud OnRamp for SaaS が有効になります。


アプリケーションの可視性とフローの可視性の有効化

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

Cisco SD-WAN Manager を使用した可視性とフローの可視性の有効化

  1. Cisco SD-WAN Manager メニューから、[Configuration] > [Policies] の順に選択します。

  2. [Localized Policy] をクリックします。

  3. [Add Policy] をクリックします。

  4. [Policy Settings] ページが表示されるまで、[Next] をクリックし続けます。

  5. [Netflow and Applications] チェックボックスをオンにします。

  6. [Save Policy] をクリックします。

    アプリケーションの可視性とフローの可視性が有効になりました。

CLI テンプレートを使用したアプリケーションの可視性とフローの可視性の有効化

CLI テンプレートの使用の詳細については、CLI アドオン機能テンプレートおよび CLI テンプレートを参照してください。

Cisco SD-WAN Manager を使用した Microsoft 365 SaaS トラフィックの可視性の設定

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

Microsoft 365 トラフィックの可視化用にデータを提供するためのデバイスの有効化

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから[Tools] > [On Demand Troubleshooting]の順で選択します。[On Demand Troubleshooting] ページが開きます。

  2. [Select Device] ドロップダウンリストをクリックして、デバイスを選択します。

  3. [Select Data Type] ドロップダウンリストをクリックして、データ型に [DPI] を選択します。

  4. [Data Backfill Time Period] から時間範囲を選択します。

  5. [Add] をクリックして、処理のためにデバイスをキューに入れます。

  6. [Status] 列に [Completed] が表示されるまで待ちます。

アプリケーションの使用状況の表示

最小リリース(Microsoft 365 トラフィックの場合):Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

最小リリース(Webex トラフィックの場合):Cisco vManage リリース 20.10.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.10.1a

  1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

      または

    • Cisco SD-WAN Manager で、右上付近にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] をクリックします。

  3. [Microsoft 365] アプリケーションまたは [Webex] アプリケーションをクリックします。DIA またはゲートウェイにアタッチされているデバイスのリストが表示されます。

  4. デバイスの [Application Usage] 列で、[View Usage] をクリックします。

    Webex アプリケーションの場合、Webex のリージョンに応じて使用状況情報が表示されます。

  5. [CoR SaaS Application Usage] ページには、トラフィックのタイプごとの情報が表示されます。表示されるトラフィック情報を制限するには、[Search] フィールドをクリックし、[All CoR SaaS Traffic]、[DIA]、[Gateway]、または [Non CoR SaaS] を選択します。


    (注)  


    • 上記のグラフまたはログに表示される情報は、個々のデバイスに関するものです。一度に 1 つのデバイスに関連する情報のみを表示できます。グラフまたはログは、オンデマンドのトラブルシューティングが有効になっているデバイスについてのみ表示されます。オンデマンドのトラブルシューティングの詳細については、「On-Demand Troubleshooting」を参照してください。

    • IP 可視性機能コマンドは、CLI またはアドオン CLI テンプレートを介してのみサポートされます。

    • 特定の Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスのトラフィックタイプごとにアプリケーションの使用状況が表示されない場合は、CLI アドオン機能テンプレートを使用して次の設定をデバイスに追加します。

      policy
       app-visibility
       ip visibility features
        cxp        enable
        probe-saas enable

Cloud onRamp for SaaS の確認

以下の項では、Cloud OnRamp for SaaS 機能の確認手順について説明します。

アプリケーションが Cloud OnRamp for SaaS に対して有効になっていることの確認

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] をクリックし、[Applications and Policy] を選択します。

    [Applications and Policy] ウィンドウには、すべての SaaS アプリケーションが表示されます。

  3. 確認するアプリケーションの行で、[Monitoring] 列と [Policy/Cloud SLA] 列の両方に [Enabled] と表示されていることを確認します。

Cisco SD-WAN Manager を使用した特定のポリシーのトラフィックカテゴリとサービスエリアの設定に対する変更の確認

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.5.1a

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Devices]を選択します。

  2. [Controllers] をクリックします。


    (注)  


    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降、Cisco Catalyst SD-WAN のブランド変更との一貫性を保つために、[Controllers] タブの名前が [Control Components] タブに変更されました。


    デバイスのリストが表示されます。

  3. 確認するデバイスについて、[…] をクリックし、[Running Configuration] をクリックします。[Running Configuration] ウィンドウが開き、実行コンフィギュレーションが表示されます。

  4. AAR ポリシーに加えた変更が実行コンフィギュレーションに反映されていることを確認します。

または

  1. Cisco SD-WAN Manager メニューから、[Configuration] > [Policies] の順に選択します。

    [Policies] ページにポリシーが表示されます。

  2. 確認するポリシーについて、[…] をクリックし、[Preview] をクリックします。

    [Policy Configuration Preview] ポップアップウィンドウが表示され、実行コンフィギュレーションのプレビューが表示されます。

  3. AAR ポリシーに加えた変更がポリシーのプレビューに反映されていることを確認します。

Cisco SD-WAN Manager を使用した特定のデバイスで有効になっているアプリケーションの確認

最小リリース:Cisco vManage リリース 20.9.1、Cisco IOS XE リリース 17.2.1

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Devices]を選択します。

  2. [Controllers] をクリックします。


    (注)  


    Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降、Cisco Catalyst SD-WAN のブランド変更との一貫性を保つために、[Controllers] タブの名前が [Control Components] タブに変更されました。


    デバイスのリストが表示されます。

  3. 確認するデバイスについて、[…] をクリックし、[Running Configuration] をクリックします。[Running Configuration] ウィンドウが開き、実行コンフィギュレーションが表示されます。

  4. AAR ポリシーに加えた変更が実行コンフィギュレーションに反映されていることを確認します。

Cisco SD-WAN Manager を使用した特定のポリシーで有効になっているアプリケーションの確認

  1. Cisco SD-WAN Manager メニューから、[Configuration] > [Policies] の順に選択します。

    [Policies] ウィンドウにポリシーが表示されます。

  2. 確認するポリシーについて、[…] をクリックし、[Preview] をクリックします。

    [Policy Configuration Preview] ページが表示され、実行コンフィギュレーションのプレビューが表示されます。

  3. AAR ポリシーに加えた変更がポリシーに反映されていることを確認します。

Cisco SD-WAN Manager を使用した除外されたデータプレフィックスの確認

サポート対象の最小リリース:Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

はじめる前に

Cloud OnRamp for SaaS の最適化から特定のデータプレフィックスを除外できます。詳細については、データプレフィックスの除外に関する情報を参照してください。除外されたデータプレフィックスは、アプリケーション認識型ルーティングポリシーに表示されます。この手順では、アプリケーション認識型ルーティングポリシーを表示し、除外されたデータプレフィックスを確認できるようにします。

除外されたプレフィックスの確認

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] をクリックし、[Applications and Policy] を選択します。

    [Applications and Policy] ページには、すべての SaaS アプリケーションが表示されます。

  3. [Save Applications and Next] をクリックします。

    [Application Aware Routing Policy] ページが表れ、アクティブな集中管理型ポリシーに対するアプリケーション認識型ポリシーが表示されます。

  4. アプリケーション認識型ポリシーを選択し、[Review and Edit] をクリックしてポリシーの詳細を表示します。

  5. [Preview] をクリックします。

  6. [Config Diff] をクリックします。

  7. 除外するデータプレフィックスを表示します。

Cloud onRamp for SaaS のモニター

以下の項では、Cloud OnRamp for SaaS 機能のモニタリング手順について説明します。

モニタリング対象アプリケーションの詳細の表示

  1. Cloud OnRamp for SaaS を開きます。

    • Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

      または

    • Cisco SD-WAN Manager で、右上にあるクラウドアイコンをクリックし、[Cloud OnRamp for SaaS] をクリックします。

    このページには、モニター対象アプリケーションごとに、次の情報を含むタイルが含まれています。

    • Cloud OnRamp for SaaS で動作しているサイトの数。

    • 各サイトで動作しているデバイスでのアプリケーションの Quality of Experience(vQoE)スコアの色分けされた評価(緑 = 良いスコア、黄色 = 中程度のスコア、赤 = 低いスコア)。

  2. 必要に応じて、タイルをクリックして、次のようなアプリケーションの Cloud OnRamp for SaaS アクティビティの詳細を表示できます。

    フィールド

    説明

    vQoE Status

    緑色のチェックマークは、ベストパスの vQoE スコアが許容可能な接続の基準を満たしていることを示します。vQoE は、平均損失と平均遅延に基づいて計算されます。Office 365 トラフィックの場合、他の接続メトリックも vQoE スコアで考慮されます。

    vQoE Score

    各サイトの、クラウド アプリケーション トラフィックに使用可能なベストパスの vQoE スコアです。

    vQoE スコアは、Cloud OnRamp for SaaS のプローブによって決定されます。サイトのルータのタイプに応じて、次のように [vQoE Score] の詳細を表示できます。

    • Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスを展開するには、次の操作を行います。

      使用可能な各インターフェイスの vQoE スコア履歴のチャートを表示するには、チャートアイコンをクリックします。このチャートでは、各インターフェイスの vQoE スコア履歴が色付きの線で表示されます。実線は、Cloud OnRamp for SaaS が、チャート上の特定の時点でのクラウドアプリケーションのベストパスとしてインターフェイスを指定したことを示しています。

      チャート上の特定の時点で線にカーソルを合わせると、その時点でのインターフェイスの vQoE スコアの詳細を表示できます。

      Cisco vManage リリース 20.8.1 以降では、Office 365 アプリケーションのチャートには、Exchange、SharePoint、Skype などの特定のサービスエリアの vQoE スコア履歴を表示するオプションが含まれています。各サービスエリアについて、チャート内の実線は、特定の時点でのベストパスとして選択されたインターフェイスを示しています。Cloud OnRamp for SaaS で Office 365 トラフィックに Microsoft トラフィックメトリックを使用できるようにしている場合は、ベストパスの選択で Microsoft トラフィックメトリックが考慮されます。

    • Cisco vEdge デバイスを展開するには、次の操作を行います。

      vQoE スコア履歴のチャートを表示するには、チャートアイコンをクリックします。このチャートには、Cloud OnRamp for SaaS によって選択されたベストパスの vQoE スコアが表示されます。

    DIA Status

    ローカル(サイトから)やゲートウェイサイト経由などの、インターネットへの接続のタイプ。

    Selected Interface

    クラウドアプリケーションにベストパスを提供するインターフェイス。

    (注)  

     

    DIA ステータスが [Gateway] の場合、このフィールドには [N/A] と表示されます。

    Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1 以降では、ベストパスがループバック インターフェイスの場合、このフィールドにはループバックへのインターフェイスバインドが表示されます。

    Activated Gateway

    ゲートウェイサイトを介してインターネットに接続するサイトの場合、これはゲートウェイサイトの IP アドレスを示します。

    (注)  

     

    DIA ステータスが [Local] の場合、このフィールドには [N/A] と表示されます。

    Local Color

    ゲートウェイサイトを介してインターネットに接続するサイトの場合、これはゲートウェイサイトへの接続に使用されるトンネルのローカルカラー識別子です。

    (注)  

     

    DIA ステータスが [Local] の場合、このフィールドには [N/A] と表示されます。

    Remote Color

    ゲートウェイサイトを介してインターネットに接続するサイトの場合、これはゲートウェイサイトへの接続に使用されるトンネルのリモート(ゲートウェイサイト)カラー識別子です。

    (注)  

     

    DIA ステータスが [Local] の場合、このフィールドには [N/A] と表示されます。

    SDWAN Computed Score

    このフィールドは、サイトが Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスを使用している場合にのみ適用されます。Cisco vEdge デバイスには適用されません。

    Cisco vManage リリース 20.8.1 以降では、Microsoft Office 365 アプリケーションに対して、Exchange、SharePoint、Skype などの各 Microsoft サービスエリアについて Microsoft テレメトリによって提供されたパススコア([OK]、[NOT-OK]、または [INIT])のチャートを表示するためのリンクが [SDWAN Computed Score] 列で提供されます。このチャートには、使用可能な各インターフェイスの時間の経過に伴うスコアが表示されます。スコアは次のように定義されています。

    • [OK]:許容できるパス

    • [NOT-OK]:許容できないパス

    • [INIT]:データが不十分

    これらのチャートは、Cloud OnRamp for SaaS が Microsoft Office 365 トラフィックのタイプごとにベストパスを選択する方法を可視化します。

    パススコア履歴を表示するユースケースとして、Skype トラフィックなどの一部のタイプのトラフィックについて、Microsoft が特定のインターフェイスを一貫して [NOT-OK] と評価するかどうかを判断する場合があります。

Cloud OnRamp for SaaS の Webex のステータスのモニター

最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.7.1a および Cisco vManage リリース 20.7.1

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud onRamp for SaaS] を選択します。

    このページには、モニター対象の各アプリケーション、関連サイト、およびそれぞれに関する情報が表示されます。

  2. 必要に応じて、サイトをクリックして、アプリケーション トラフィックに使用可能なさまざまなパスのスコアのチャートと、ベストパス(実線)を表示することができます。

  3. Cisco vManage リリース 20.10.1 以降では、各サイトとリージョンについて、Webex トラフィックが使用しているインターフェイスに関する情報を表示できます。詳細については、アプリケーションの使用状況の表示を参照してください。

SD-AVC Cloud Connector を使用したサーバー情報の表示

はじめる前に

  • SD-AVC を有効にします([Administration] > [Cluster Management]、[…] をクリックして [Edit] を選択し、[Enable SD-AVC] を選択)。

  • SD-AVC Cloud Connector を有効化します。『Cisco Catalyst SD-WAN Getting Started Guide』の「Enable Cisco SD-AVC Cloud Connector」を参照してください。

サーバー情報の表示

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Monitor] > [SD-AVC Cloud Connector] を選択します。

  2. [Application] フィールドで、アプリケーションを選択します。

    • Office 365 アプリケーションの場合、[SD-AVC Cloud Connector] ページには、Office 365 トラフィックを処理する Microsoft アプリケーションサーバーに関して Microsoft Cloud から収集された次の情報が表示されます。

      フィールド

      説明

      [Domain] タブ

      アプリケーション

      トラフィックを生成しているアプリケーションの名前。Cisco IOS XE のコンポーネントである Network-Based Application Recognition(NBAR)がアプリケーション名を提供します。

      ドメイン

      トラフィックの宛先ドメイン。これは、クラウド アプリケーション トラフィックを処理するアプリケーションサーバーです。

      サービス エリア

      Microsoft によって決定された、サービスエリアの分類([exchange]、[sharepoint]、[skype]、[common] など)。

      カテゴリ

      Microsoft によるトラフィックの分類([optimize]、[allow]、または [default])。このフィールドのダッシュは、トラフィックに定義済みのカテゴリがないことを示しています。

      Service Instance

      Microsoft によって定義された、サーバーのサービスインスタンス情報。サービスインスタンスの例として、China、Germany、USGovGCCHigh、および USGovDoD があります。

      [IP Address] タブ

      IP

      トラフィックの宛先 IP。これは、クラウド アプリケーション トラフィックを処理するアプリケーションサーバーの IP アドレスです。

      Port

      トラフィックの宛先ポート。

      L4 Protocol

      トラフィックのトランスポートプロトコル(TCP や UDP など)。

      アプリケーション

      トラフィックを生成しているアプリケーションの名前。Cisco IOS XE のコンポーネントである NBAR がアプリケーション名を提供します。

      カテゴリ

      Microsoft によるトラフィックの分類([optimize]、[allow]、または [default])。このフィールドのダッシュは、トラフィックに定義済みのカテゴリがないことを示しています。

      サービス エリア

      Microsoft によって決定された、サービスエリアの分類([exchange]、[sharepoint]、[skype]、[common] など)。

      Service Instance

      Microsoft によって定義された、サーバーのサービスインスタンス情報。サービスインスタンスの例として、China、Germany、USGovGCCHigh、および USGovDoD があります。

    • (最小リリース:Cisco vManage リリース 20.10.1)Webex アプリケーションの場合、[SD-AVC Cloud Connector] ページには Webex クラウドサーバーから収集された次の情報が表示されます。

      フィールド

      説明

      [IP Address] タブ

      アプリケーション

      トラフィックを生成しているアプリケーションの名前。

      サービス エリア

      Webex トラフィックのタイプ:meeting、calling、または teams。

      IP アドレス

      トラフィックの宛先 IP アドレス。これは、クラウド アプリケーション トラフィックを処理するアプリケーションサーバーの IP アドレスです。

      Port

      トラフィックの宛先ポート。

      L4 Protocol

      トラフィックのトランスポートプロトコル(TCP や UDP など)。

      Quality of Service

      Webex によって定義された、Webex トラフィックの QoS 分類(default や optimizemedia など)。

      Primary or Fallback

      Webex トラフィックのカテゴリ。

      [地域(Region)]

      Webex サーバーデータセンターのリージョン(ap-south-1、ap-northeast-1、ap-southeast-1 など)。

  3. 必要に応じて、検索フィールドを使用してテーブル内の情報をフィルタリングできます。たとえば、アプリケーション名またはドメイン名でフィルタリングできます。

Cloud OnRamp for SaaS の除外されたデータプレフィックスリストのモニター

サポート対象の最小リリース:Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.1

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから[Monitor] > [Devices] の順に選択します。

  2. デバイスをクリックして選択します。

  3. 左ペインで [Real Time] をクリックします。

  4. [Device Options] ドロップドロップリストをクリックし、[Policy App Route Filter] を選択します。

テーブルに、アプリケーションのデータプレフィックスリストを表すパケットカウンタ名などの、リアルタイムの統計が表示されます。

Syslog およびコンソールログのログの表示

Cisco Cloud OnRamp for SaaS の通知とアラームは syslog に入力されます。これらの通知とアラームは、コンソールログには入力されません。Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.12.1a 以降では、Cisco Cloud OnRamp for SaaS の通知とアラームは syslog とコンソールログの両方に表示されます。ただし、syslog とコンソールログの両方での通知とアラームのフラッディングを回避するために、Cisco SD-WAN Manager はデフォルトで NETCONF を生成します(syslog はオンデマンド、コンソールログは CLI テンプレートの追加時)。CLI テンプレートの使用の詳細については、「CLI Add-on Feature Templates」および「CLI Templates」を参照してください。

  1. Cloud Express のスコア変更通知を syslog とコンソールログの両方に出力するには、CLI テンプレートを使用して system alarms alarm cloud-express-score change syslog コマンドを使用します。

  2. Cloud Express のアプリケーション変更通知を syslog とコンソールログの両方に出力するには、CLI テンプレートを使用して system alarms alarm cloud-express-application-change syslog コマンドを使用します。

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS

表 4. 機能の履歴

機能名

リリース情報

説明

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.6.1a

Cisco vManage リリース 20.6.1

この機能により、SIG トンネルを使用して Cloud onRamp for SaaS に接続できます。

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS 機能は、SaaS アプリケーションへのセキュアなアクセスと、SaaS アプリケーションへのアクセスに最適な SIG トンネルを自動的に選択する機能を提供します。

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS の前提条件

  • セキュア インターネット ゲートウェイ(SIG)テンプレートを使用して作成された SIG トンネルには、有効なトラッカー送信元 IP アドレスが必要です。Cloud onRamp for SaaS は、プローブ目的で SIG テンプレートのトラッカー送信元 IP アドレスを使用します。

  • SIG トンネルを介して到達できる IP アドレスを持つインターネットベースの DNS サーバーを使用するようにデバイスを設定します。

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の制約事項

  • アプリケーション識別子:

    Cloud OnRamp for SaaS により、ブランチと Cloud OnRamp for SaaS の間でエッジルータを通過するフローの最初のパケットから、アプリケーションが識別される必要があります。フローの最初のパケットでアプリケーションを識別できない場合、Cloud OnRamp によって選択されたベストパスを、そのフローの後続のパケットに導入できません。アプリケーションが分類されると、後続のトラフィックフローは、Cloud OnRamp for SaaS によって選択されたベストパスを通過します。

  • ゲートウェイ出口と DIA:

    ゲートウェイ出口とダイレクト インターネット アクセス(DIA)出口間の Cloud OnRamp for SaaS の比較ロジックでは、リモートゲートウェイの Cloud OnRamp for SaaS がアンダーレイ インターフェイスまたは SIG インターフェイスを使用して計算を実行しているかどうかを判断できません。

  • IPv6 のサポート:

    Cloud OnRamp for SaaS では、IPv6 はサポートされていません。

  • テレメトリのサポート:

    • SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を使用するサイトでは、Microsoft 365 テレメトリまたは Webex サーバー側メトリックを有効にできません。

    • Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.14.1 以降では、(a)SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を使用するサイトと、(b)SIG トンネルを使用せずに Cloud OnRamp for SaaS を使用するサイトを含むシナリオで、SIG トンネルを使用しないサイトでのみ、Microsoft 365 テレメトリと Webex サーバー側メトリックがサポートされます。

      Microsoft 365 テレメトリまたは Webex サーバー側メトリックをグローバルに有効にすると、SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を使用しないサイトでのみそれらがアクティブになります。

    • Cisco vManage リリース 20.6.1 から Cisco Catalyst SD-WAN Manager リリース 20.13.x では、(a)SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を使用するサイトと、(b)SIG トンネルを使用せずに Cloud OnRamp for SaaS を使用するサイトを含むシナリオで、Microsoft 365 テレメトリと Webex サーバー側メトリックは、ネットワーク内のどのサイトでもサポートされません。

      このシナリオで Microsoft 365 テレメトリまたは Webex サーバー側メトリックを有効にしようとすると、プッシュ機能テンプレート設定タスクに関連付けられたエラーがタスクリストに表示されます。

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS に関する情報

Cloud OnRamp for SaaS を使用すると、サイトは次の方法で SaaS アプリケーションに接続できます。

  • 最もパフォーマンスの高い SIG トンネル経由

  • ゲートウェイサイト経由。ブランチからゲートウェイに最もパフォーマンスの高いオーバーレイトンネルを介してトラフィックが送信されてから、ゲートウェイサイトから最もパフォーマンスの高い SIG トンネルを介してトラフィックが送信されます。

SIG トンネル経由で接続するサイトの Cloud OnRamp for SaaS を設定すると、インターネット経由で SaaS アプリケーションにセキュアにアクセスすることができます。

Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントリリース 20.6.1 および Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.6.1a 以降では、SIG トンネルがレイヤ 7 正常性チェックを使用して設定されている場合、Cloud OnRamp for SaaS はデフォルトで SIG トンネルでの高速フェールオーバーをサポートしています。レイヤ 7 正常性チェックの設定の詳細については、「Support for Layer 7 Health Check」を参照してください。

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS の利点

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS への接続には、次の利点があります。

  • SIG トンネル経由で SaaS アプリケーションに安全にアクセスできます。

  • SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS はベストパスパフォーマンスを提供し、最良のパフォーマンスを発揮するトンネルを介した SaaS アプリケーションへのアクセスが有効になります。

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS のユースケース

SIG トンネル経由で SaaS アプリケーションにアクセスするには、さまざまな方法があります。

DIA を使用したブランチからの複数の SIG トンネルによる SaaS アプリケーションへのダイレクトアクセス

このシナリオでは、次のようになります。

  • GRE または IPSec を介した複数の VPN0 トンネルが、ブランチから Zscaler および Cisco Umbrella に設定されています。

  • ブランチからのトラフィックは、特定の SaaS アプリケーションのために最もパフォーマンスの高いトンネルを介して転送され、セキュリティ検査のために Zscaler と Cisco Umbrella で終端されます。

  • トラフィックは SIG からインターネットに転送されます。

ゲートウェイを使用したブランチからの複数の SIG トンネルによる SaaS アプリケーションへのアクセス

このシナリオでは、次のようになります。

  • GRE または IPSec を介した複数の VPN0 トンネルが、1 つ以上の地域ハブから Zscaler および Cisco Umbrella に設定されています。

  • ブランチからのトラフィックは、特定の SaaS アプリケーションのために最もパフォーマンスの高い地域ハブに転送され、セキュリティ検査のために Zscaler と Cisco Umbrella で終端されます。

  • トラフィックは SIG からインターネットに転送されます。

DIA とゲートウェイを使用したブランチからの複数の SIG トンネルによる SaaS アプリケーションへのアクセス

このシナリオでは、次のようになります。

  • GRE または IPSec を介した複数の VPN0 トンネルが、ブランチ、地域ハブ、またはその両方から Zscaler および Cisco Umbrella に設定されています。

  • ブランチ、地域ハブ、またはその両方からのトラフィックは、特定の SaaS アプリケーションのために最もパフォーマンスの高いトンネルを介して転送され、セキュリティ検査のために Zscaler と Cisco Umbrella で終端されます。

  • トラフィックは SIG からインターネットに転送されます。

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の設定

DIA を使用した SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の設定

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストから、[Direct Internet Access (DIA) Sites] を選択します。

  3. [Attach DIA Sites] をクリックします。

    [Attach DIA Sites] ダイアログボックスに、使用可能なサイトが強調された状態で、オーバーレイネットワーク内のすべてのサイトが表示されます。

  4. [Device Class] で、次を選択します。

    Cisco OS (cEdge)

  5. [Available Sites] ペインで、アタッチするサイトを選択し、右矢印をクリックします。サイトを削除するには、[Selected Sites] ペインでサイトをクリックし、左矢印をクリックします。

  6. [Add TLOC to selected sites] をクリックします。

  7. [Secure Internet Gateway (SIG) Interfaces] をクリックします。

  8. [Attach DIA Sites] ウィンドウから [All Auto SIG Interfaces] または [SIG Interface List] をクリックし、シスコ セキュア インターネット ゲートウェイ テンプレートによって設定されたトンネルのリストから選択します。


    (注)  


    [SIG Interface List] フィールドの Tunnel1000X エントリは、インターフェイス名を参照します。これは、SIG テンプレートの設定時に入力した IPSec インターフェイス名に相当します。


  9. [Save Changes] をクリックします。

  10. [Attach] をクリックします。

    Cisco SD-WAN Manager が機能テンプレート設定をデバイスにプッシュし、[Task View] ウィンドウに「Validation Success」というメッセージが表示されます。

ゲートウェイを使用した SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の設定

ゲートウェイを使用した SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS を設定するには、次の手順を実行します。

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud OnRamp for SaaS] を選択します。

  2. [Manage Cloud OnRamp for SaaS] ドロップダウンリストから、[Gateways] を選択します。

  3. [Attach Gateways] をクリックします。

    [Attach Gateways] ポップアップウィンドウに、使用可能なサイトが強調された状態で、オーバーレイネットワーク内のすべてのサイトが表示されます。

  4. [Device Class] で、次を選択します。

    Cisco OS (cEdge)

  5. [Available Sites] ペインで、アタッチするサイトを選択し、右矢印をクリックします。サイトを削除するには、[Selected Sites] ペインでサイトをクリックし、左矢印をクリックします

  6. [Add interfaces to selected sites] をクリックします。

  7. [VPN 0] をクリックします。

  8. [Secure Internet Gateway (SIG) Interfaces] をクリックします。

  9. [Attach Gateways] ウィンドウから [All Auto SIG Interfaces] または [SIG Interface List] をクリックし、シスコ セキュア インターネット ゲートウェイ テンプレートによって設定されたトンネルのリストから選択します。


    (注)  


    [SIG Interface List] フィールドの Tunnel1000X エントリは、インターフェイス名を参照します。これは、SIG テンプレートの設定時に入力した IPSec インターフェイス名に相当します。


  10. [Save Changes] をクリックします。

  11. [Attach] をクリックします。Cisco SD-WAN Manager が機能テンプレート設定をデバイスにプッシュし、[Task View] ウィンドウに「Validation Success」というメッセージが表示されます。

CLI を使用した SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS の設定

この項では、SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS の CLI 設定例を示します。

DIA およびゲートウェイサイトの SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の設定


Device# config-transaction 
Device(config)# probe-path {branch|gateway} {all-auto-sig-tunnels|sig-tunnel-list} list of SIG tunnels 
Device(config)# ip sdwan route vrf vrf ip address service sig 

ゲートウェイサイトの SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS の NBAR プロトコル検出の有効化


Device# config-transaction 
Device(config)# probe-path gateway {all-auto-sig-tunnels|sig-tunnel-list} list of SIG tunnels 
Device(config)# ip sdwan route vrf vrf ip address service sig 
Device(config)# interface tunnel-id 
Device(config-if)# ip nbar protocol-discovery 

次の例では、ゲートウェイサイトの SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS を設定し、トンネルインターフェイス Tunnel100001 および Tunnel100002 で NBAR プロトコル検出を有効にします。

Device# config-transaction
Device(config)# probe-path gateway all-auto-sig-tunnels
Device(config)# ip sdwan route vrf 1 192.168.0.1 service sig
Device(config)# interface Tunnel101
Device(config-if)# ip nbar protocol-discovery
Device(config-if)# interface Tunnel102
Device(config-if)# ip nbar protocol-discovery

ループバック インターフェイスでの VPN の設定

Device# config-transaction 
Device(config)# vrf definition vrf 
Device(config-vrf)# address-family ipv4 
Device(config-vrf)# exit-address-family 
Device(config)# interface  Loopback interface_number  
Device(config-if)# no shutdown 
Device(config-vrf)# vrf forwarding vrf_number 
Device(config-vrf)# ip address ip address mask 
Device(config-vrf)# exit 

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS のモニター

SIG トンネル経由の Cloud OnRamp for SaaS をモニターするには、次の手順を実行します。

  1. Cisco SD-WAN Manager のメニューから[Monitor] > [Devices] の順に選択します。

    Cisco vManage リリース 20.6.x 以前:Cisco SD-WAN Manager のメニューから[Monitor] > [Network]の順に選択します。

  2. 表示されるデバイスのリストから、デバイスを選択します。

  3. 左ペインで [Real Time] をクリックします。

  4. [Device Options] ドロップダウンリストをクリックし、次のコマンドのいずれかを選択します。

    デバイスオプション

    説明

    CloudExpress Applications

    Cloud OnRamp for SaaS で設定されたアプリケーションのベストパスを表示します。ベストパスは、DIA のあるローカルインターフェイス、またはリモートゲートウェイへのパスです。

    CloudExpress Gateway Exits

    Cloud OnRamp for SaaS で設定されたアプリケーションの各ゲートウェイ出口での損失と遅延を表示します。

    CloudExpress Local Exits

    Cloud OnRamp for SaaS が有効になっている各 DIA インターフェイスでのアプリケーションの損失と遅延を表示します。

  5. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Configuration] > [Cloud onRamp for SaaS] を選択してダッシュボードにアクセスし、Cloud OnRamp for SaaS で使用可能なアプリケーションを表示することができます。

CLI を使用した SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS のモニター

例 1

次に、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの show sdwan cloudexpress local-exits コマンドの出力例を示します。この例では、Cloud OnRamp for SaaS が有効になっている各 DIA インターフェイスでのアプリケーションの損失と遅延を表示します。

Device# show sdwan cloudexpress local-exits

VPN APPLICATION INTERFACE LATENCY LOSS
----------------------------------------------------------------------
1 office365 Tunnel100015 10 0
1 office365 Tunnel100016 3 0
1 amazon_aws Tunnel100015 10 0
1 amazon_aws Tunnel100016 3 0

例 2

次に、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの show sdwan cloudexpress gateway-exits コマンドの出力例を示します。この例では、Cloud OnRamp for SaaS で設定されたアプリケーションの各ゲートウェイ出口での損失と遅延を表示します。

Device# show sdwan cloudexpress gateway-exits

                                                                      LOCAL  REMOTE  
VPN  APPLICATION              GATEWAY IP               LATENCY  LOSS  COLOR  COLOR   
-------------------------------------------------------------------------------------
1    salesforce               172.16.255.14            72       2     lte    lte     
1    google_apps              172.16.255.14            16       0     lte    lte   

例 3

次に、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの show sdwan cloudexpress applications コマンドの出力例を示します。この例では、Cloud OnRamp for SaaS で設定されたアプリケーションのベストパスを表示します。ベストパスは、DIA のあるローカルインターフェイス、またはリモートゲートウェイへのパスです。

Device# show sdwan cloudexpress applications

                              EXIT     GATEWAY                                  LOCAL  REMOTE
VPN  APPLICATION              TYPE     SYSTEM IP      INTERFACE  LATENCY  LOSS  COLOR  COLOR 
---------------------------------------------------------------------------------------------
1    salesforce               gateway  172.16.255.14  -          103      1     lte    lte   
1    google_apps              gateway  172.16.255.14  -          47       0     lte    lte  

例 4

次に、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの show ip route vrf コマンドの出力例を示します。この例では、特定の VPN ルーティングおよび転送(VRF)インスタンスに関連付けられている IP ルーティングテーブルを表示します。


Device# show ip route vrf vrf1

Codes: C - connected, S - static, I - IGRP, R - RIP, M - mobile, B - BGP
       D - EIGRP, EX - EIGRP external, O - OSPF, IA - OSPF inter area 
       N1 - OSPF NSSA external type 1, N2 - OSPF NSSA external type 2
       E1 - OSPF external type 1, E2 - OSPF external type 2, E - EGP
       I - IS-IS, L1 - IS-IS level-1, L2 - IS-IS level-2, * - candidate default
       U - per-user static route, o - ODR
       T - traffic engineered route
 
Gateway of last resort is not set
 
B    10.0.0.0/8 [200/0] via 10.13.13.13, 00:24:19
C    10.0.0.0/8 is directly connected, Ethernet1/3
B    10.0.0.0/8 [20/0] via 10.0.0.1, 02:10:22
B    10.0.0.0/8 [200/0] via 10.13.13.13, 00:24:20

例 5

次に、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスでの show sdwan run probe-path コマンドの出力例を示します。この例では、SIG トンネルのプローブパスを表示します。


Device# show sdwan run probe-path
probe-path branch sig-tunnel-list Tunnel100015 Tunnel100016

SIG トンネル経由の Cloud onRamp for SaaS の設定例

次の例は、SIG トンネル経由の Cloud on Ramp for SaaS の設定を示しています。

Device(config)# probe-path branch sig-tunnel-list Tunnel100015 Tunnel100016
Device(config)# probe-path branch all-auto-sig-tunnels

Cloud OnRamp for SaaS のトラブルシューティング

以下の項では、問題のシナリオとトラブルシューティング情報について説明します。

Webex アプリケーションのテレメトリを有効にできない

問題

Cloud OnRamp for SaaS で Webex アプリケーションのテレメトリを有効にできません。

対処方法

次の各手順のコンテキストについては、Webex サーバー側メトリックの有効化を参照してください。

  1. Webex デベロッパーサイトを使用して、アプリケーション統合を作成したことを確認します。

  2. 以下の形式で正しいリダイレクト URL を入力したことを確認します。

    https://vManage-ip-address:port/dataservice/webex/redirect

  3. Cloud OnRamp for SaaS で Webex を有効にする場合は、正しいクライアント ID とクライアントシークレットを入力したことを確認します。

各 Webex リージョンのベストパスを特定できない

問題

Cloud OnRamp for SaaS が、各 Webex リージョンのベストパスを特定できません。

対処方法

  1. デバイスがベストパスの特定に失敗した場合は、デバイスで show avc sd-service info connectivity コマンドを実行して、Cisco SD-AVC が有効になっていることを確認します。

  2. Cisco SD-WAN Manager のメニューから、[Monitor] > [SD-AVC Cloud Connector] を選択します。[Webex] アプリケーションを選択し、リージョンフィールドが入力されていることを確認します。

  3. Cloud OnRamp for SaaS 設定のコンテキスト外で、DNS と NAT が正しく動作していることを確認します。Cloud OnRamp for SaaS 機能は、これらが正しく設定されているかどうかに依存します。

  4. リージョンのレスポンダサーバーが動作可能であり、デバイスから到達可能であることを確認します。これを行うには、デバイスからサーバーに ping を実行し、サーバーが ping に応答することを確認します。

    リージョンのレスポンダサーバー名の形式は次のとおりです。

    pinger.region-name.infnet.webex.com

    次に、us-west リージョンの例を示します。

    Device#ping pinger.us-west-1.infnet.webex.com

Debug コマンドと Show コマンド


(注)  


次の debug コマンドと show コマンドは、Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.11.1a 以降を実行している Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN デバイスに適用されます。


表 5.

説明

コマンド

CXP と Cisco SD-WAN Analytics のインタラクションシナリオをデバッグする

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-analytics debug を使用します

CXP と Cisco SD-WAN Analytics のインタラクションシナリオの詳細レベルのデバッグトレースを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-analytics verbose を使用します

set platform software trace cxpd RP active cxpd-analytics notice を使用して、CXP と Cisco SD-WAN Analytics のインタラクションシナリオの通知レベルのデバッグトレースにデバッグレベルを設定する(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-analytics notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP アプリケーションのベストパス選択ロジック処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-app debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP アプリケーションのベストパス選択ロジック処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-app verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP アプリケーションのベストパス選択ロジック処理のデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-app notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP 設定の解析処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-config debug を使用します

デバッグトレースを有効にして、詳細レベルの CXP 設定の解析処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-config verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP 設定の解析処理のデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-config notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP と DPI モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-dpi debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と DPI モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-dpi verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP と DPI モジュールのインタラクションシナリオのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-dpi notice を使用します

トレースをデバッグして、CXP と FTM モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ftm debug を使用します

このトレースを有効にすると、CXP からのデータプレーンのプログラミングの問題を分析できます。

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、このコマンドの cxpd-ftm キーワードは廃止されています

トレースをデバッグして、CXP と FMANRP モジュールのインタラクションシナリオを分析する

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-fmanrp debug を使用します

このトレースを有効にすると、CXP からのデータプレーンのプログラミングの問題を分析できます。

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と FTM モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ftm verbose を使用します

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、このコマンドの cxpd-ftm キーワードは廃止されています。

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と FMANRP モジュールのインタラクションシナリオを分析する

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-fmanrp verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、有効になっている CXP と FTM モジュールのインタラクションシナリオのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ftm notice を使用します

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、このコマンドの cxpd-ftm キーワードは廃止されています。

デバッグレベルを通知レベルに設定し、有効になっている CXP と FMANRP モジュールのインタラクションシナリオのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.13.1a 以降では、コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-fmanrp notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP と OMP モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-omp debug を使用します

このトレースを有効にすると、CXP ゲートウェイのメトリック処理の問題を分析できます

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と OMP モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-omp verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP と OMP モジュールのインタラクションシナリオのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-omp notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP 操作コマンドの処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-oper debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP 操作コマンドの処理を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-oper verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP 操作の解析処理のデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-oper notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP と IOS のインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-rtm debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と IOS モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-rtm verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP プローブのメトリックのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-rtm notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP プローブのメトリック処理の問題を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-telemetry debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP プローブのメトリック処理の問題を分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-telemetry verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP プローブのメトリックのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-telemetry notice level を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP と TTM モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ttm debug を使用します

詳細レベルのデバッグトレースを有効にして、CXP と TTM モジュールのインタラクションシナリオを分析する

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ttm verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP と TTM モジュールのインタラクションシナリオのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-ttm notice を使用します

デバッグトレースを有効にして、CXP モジュールレベルの問題を分析する(主にブートアップシナリオ中)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-misc debug を使用します

デバッグトレースを有効にして、詳細な CXP モジュールレベルの問題を分析する(主にブートアップシナリオ中)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-misc verbose を使用します

デバッグレベルを通知レベルに設定し、CXP モジュールレベルのデバッグを無効にする(これにより、通知よりも高いすべてのトレースレベルが無効になります)

コマンド set platform software trace cxpd RP active cxpd-misc notice を使用します

有効になっているさまざまな CXPD トレースのトレースレベルを確認する

コマンド show platform software trace level cxpd RP active を使用します

syslog とコンソールログを表示する

コマンド show sdwan notification stream viptela を使用します