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この章では、Cisco Transport Controller(CTC)を使用したアラームの管理方法について説明します。特定のアラームのトラブルシューティングについては、『Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide』を参照してください。この章では、次の内容について説明します。
• 「概要」
• 「アラーム情報」
CTC は、Cisco ONS 15454 SDH および大規模な SDH ネットワークで発生した SDH アラームを検出して報告します。CTC を使用して、カード、ノード、ネットワーク レベルのアラームのモニタリングと管理を行います。デフォルトのアラーム重大度は、ITU-T G0.733 基準に準拠していますが、カスタマイズしたアラームのプロファイルでアラーム重大度を設定したり、CTC アラーム通知を抑制したりすることができます。Optical Networking System(ONS)ノードに使用される標準的な ITU-T カテゴリの詳細は、『 Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide 』を参照してください。
(注) ONS 15454 SDH アラームは、Network Management System(NMS; ネットワーク管理システム)でモニタリングと管理を行うこともできます。
ONS 15454 SDH LCD パネルのボタンを使用すると、ノード、スロット、またはポートレベルのアラーム カウントと要約が表示されます。Slot ボタンと Port ボタンは、表示の種類を切り替えます。Slot ボタンはノード表示とスロット表示を切り替え、Port ボタンはスロット ビューとポート ビューを切り替えます。表示モードを選択したあとで Status ボタンを押すと、アラーム カウントからアラームの要約に表示モードが切り替わります。
ONS 15454 SDH では、共通して表示されるアラーム カウントに関して、ワンボタン更新ができます。Slot ボタンを一度押して 8 秒経つと、表示は自動的にスロット アラーム カウントからスロット アラームの要約に変わります。Port ボタンを押してポートレベルの表示に切り替えると、その Port ボタンで特定のスロットに切り替えられ、各ポートのポートレベルのアラーム カウントを表示できます。図14-1 に、LCD パネルのレイアウトを示します。
カード、ノード、またはネットワークの CTC ビューで Alarms タブをクリックすると、そのカード、ノード、またはネットワークのアラームが表示されます。Alarms ウィンドウには、ITU-T G0.733 に準拠したアラームが表示されます。つまり、ネットワークの問題で 2 つのアラームが生じた場合(たとえば、Loss of Frame[LOF; フレーム損失]と Loss of Signal[LOS; 信号損失]など)、CTC はこのウィンドウに LOS アラームだけを表示します。これは、LOS の方が優先されるためです(LOF アラームは Conditions ウィンドウで検索できます)。
アラーム パスに含まれる VC-4 の数を指定することで、Alarms および Conditions タブの Path Width カラムが、アクセス識別文字列(「VC4-6-1-6」など)のアラーム オブジェクト情報が含まれるように拡張されます。たとえば、Path Width には、クリティカル アラームが VC4(カラムには 1 と表示)または VC-12(カラムには 3 と表示)のどちらに適用されるかが示されます。パスに含まれる回線のサイズが VC-4 より小さい場合、カラムは空です。
表14-1 に、カラムのヘッダーと各カラムに記録される情報を示します。
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新しいアラームを表します。このステータスを変更するには、Synchronize ボタン、または Delete Cleared Alarms ボタンのどちらかをクリックします。 |
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Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)設定の場合、アラーム オブジェクトが位置するシェルフ。ネットワーク ビューに表示できます。 |
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アラームが発生したポート。HPTerm および LPTerm の場合、ポートは組になっているアップストリーム カードを示します。 |
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アラーム パスに含まれる VC-4 の数を表します(VC-3 などの VC-4 以外のオブジェクトの場合、このカラムは空白です)。この情報は表14-3 で説明しているアラーム オブジェクトの表記を補足します。 |
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エラー メッセージ/アラーム名。これらの名前は、『 Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide 』の「Alarm Troubleshooting」の章で、アルファベット順に定義されています。 |
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受信されたアラーム メッセージの数。アラームが発生すると自動的に増分され、受信エラー メッセージの現在の総数が表示されます(このカラムはデフォルトでは表示されていません。カラムを右クリックして Show Column > Num を選択すると表示されます)。 |
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各アラームに割り当てられた一意の ID 番号。表示されている特定のアラーム メッセージを識別します。(このカラムはデフォルトでは表示されていません。カラムを右クリックして Show Column > Ref を選択すると表示されます)。 |
(注) エンティティが Locked,maintenance 管理状態になると、ONS 15454 SDH はそのエンティティに関するスタンディング アラームをすべて抑制します。すべてのアラームとイベントが Conditions タブに表示されます。LPBKFACILITY および LPBKTERMINAL アラームについては、この動作を変更できます。これらのアラームを Alarms タブで表示するには、NE Defaults タブで
NODE.general.ReportLoopbackConditionsOnPortsInLocked,Maintenance を TRUE に設定します。
表14-2 に、アラームおよび状態の重大度に関する色のコードを示します。継承した(I)重大度とアンセットされた(U)重大度は、ネットワーク ビューの Provisioning > Alarm Profiles タブだけに一覧表示されます。
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(注) メジャーおよびマイナー アラームは、ある状況下では CTC にイエローで表示されることがあります。これは CTC の問題ではなく、ワークステーションのメモリと色の使用状況の問題です。たとえば、ワークステーションで色を集中的に使用するアプリケーションを実行中である場合、色が不足していることが考えられます。Netscape を使用する場合、コマンド行から -install オプションまたは -ncols 32 オプションを指定して起動すると、使用する色の数を制限できます。
ネットワーク ビューでは、CTC は STM および VC アラーム オブジェクトを、オブジェクト ID に基づいて識別します。 表14-3 には、MON オブジェクト(HPMon や LPMon など)と TERM オブジェクト(HPTerm および LPTerm)の番号付け方式を示します。
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デフォルトでは、アラームと状態は、それを表示している CTC ワークステーションのタイムスタンプとともに表示されます。Edit > Preferences をクリックして、次に Display Events Using Each Node's Time Zone チェックボックスをクリックすると、配置されているノードの時間帯でアラーム(および状態)を報告するように、ノードを設定できます。
Alarms ウィンドウに表示されるアラームを制御できます。 表14-4 に、Alarms ウィンドウで実行可能なアクションを示します。
アラーム表示をフィルタリングすると、特定の重大度のアラームや、特定の期間に発生したアラームを表示しないようにできます。Alarms ウィンドウの左下で Filter ボタンをクリックすると、フィルタリング パラメータを設定できます。ウィンドウの右下で Filter ツールをクリックすると、フィルタのオンとオフが切り替わります。CTC は、フィルタのアクティベーション設定を保持します。たとえば、フィルタをオンにしてログアウトすると、次にユーザがログインしたときもそのフィルタはアクティブな状態です。
Alarms ウィンドウでアラームにカーソルを置いて右クリックすると、特定のアラームの影響を受けている ONS 15454 SDH 回線がどれかが表示されます。ショートカット メニューが表示されます(図14-2)。
図14-2 Select Affected Circuits オプション
Select Affected Circuits オプションを選択すると、Circuits ウィンドウが開き、アラームの影響を受けた回線が表示されます。
Conditions ウィンドウは、取得した障害状態を表示します。状態とは、ONS 15454 SDH のハードウェアまたはソフトウェアが検出した障害またはステータスです。ある状態が発生して最短の期間継続すると、CTC は状態を発生させます。これは、ONS 15454 SDH で現在特定の状態が発生していることを示すフラグです。
Conditions ウィンドウは、優先されたものも含めて発生するすべての状態を表示します。たとえば、ネットワークの問題で LOF と LOS などの 2 つのアラームが発生した場合、(LOS が LOF より優先されますが)CTC は LOF 状態と LOS 状態の両方をこのウィンドウに表示します。状態がすべて表示されるので、ONS 15454 SDH のトラブルシューティングの際に便利です。発生原因階層(LOS が優先され LOF を置き換える階層)に従って状態を取得する場合、このウィンドウの「Exclude Same Root Cause」チェックボックスをチェックすると、同じ発生原因の状態を除外できます。
障害状態には、通知されたアラームのほかに、Not Reported または Not Alarmed 状態があります。アラームおよび状態の分類についての詳細は、『 Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide 』のトラブル通知情報を参照してください。
Conditions ウィンドウでは、状態の表示を制御できます。 表14-5 は、このウィンドウで実行できるアクションを示しています。
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Conditions ウィンドウに表示する状態を、特定の重大度レベルに一致するのものや、指定した時間に発生したものに限定することができます。たとえば、クリティカルな状態だけをウィンドウに表示するようにフィルタを設定できます。 ![]() (注) ウィンドウの右下にある Filter ボタンを使用すると、フィルタ機能の有効と無効が切り替わります。 |
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アラーム マネージャが保持している既存の全状態の現行セットは、Retrieve ボタンをクリックすると表示されます。取得された状態のセットは、ビューによって異なります。たとえば、ノード ビューの表示中にボタンをクリックすると、ノード固有の状態が表示されます。ネットワーク ビューの表示中にボタンをクリックすると、ネットワークのすべての状態(ONS 15454 SDH のノードと接続されているその他のノードを含む)が表示され、カード ビューはカードに固有の状態だけを表示します。
また、表示している PC の時間帯ではなく、ノードのある場所の時間帯を使用して状態を表示するようにノードを設定することもできます。詳細は、「各ノードの時間帯ごとのアラームの表示」を参照してください。
表14-6 に、Conditions ウィンドウのカラムのヘッダーと、各カラムに記録される情報を示します。
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アラームが発生したポート。HPTerm および LPTerm の場合、ポートは組になっているアップストリーム カードを示します。 |
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アラーム パスに含まれる VC-4 の数を表します(VC-3 などの VC-4 以外のオブジェクトの場合、このカラムは空白です)。この情報は表14-3 で説明しているアラーム オブジェクトの表記を補足します。 |
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Sev1 |
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エラー メッセージ/アラーム名。これらの名前は『 Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide 』の「Alarm Troubleshooting」の章で、アルファベット順に定義されています。 |
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1.全アラームとその重大度、サービスに影響するステータスも Conditions タブに表示されます(Filter ボタンを使用してアラームを表示からフィルタリングする場合は除く)。 |
状態の表示をフィルタリングすると、特定の重大度の状態(アラームを含む)や、特定の期間に発生した状態(アラームを含む)を表示しないようにできます。Conditions ウィンドウの左下で Filter ボタンをクリックすると、フィルタリング パラメータを設定できます。ウィンドウの右下で Filter ツールをクリックすると、フィルタのオンとオフが切り替わります。CTC は、フィルタのアクティベーション設定を保持します。たとえば、フィルタをオンにしてログアウトすると、次にユーザがログインしたときもそのフィルタはアクティブな状態です。
History ウィンドウは、ノードまたはログイン セッションのアラームまたは状態の履歴データを表示します。History > Shelf ウィンドウのチェックボックスをチェックすると、アラーム履歴のみ、イベントのみ、またはその両方を表示するように選択できます。回線やネットワーク ビューに表示される全ノードなどについて、ネットワークレベルのアラームと状態の履歴を表示できます。ノード レベルでは、当該ノードについて全ポート(ファシリティ)、カード、STS、およびシステム レベルの履歴エントリを表示できます。たとえば、保護切り替えイベントやパフォーマンス モニタリングのスレッシュホールドを超えたことなどの情報が、ここに表示されます。カードをダブルクリックすると、全ポート、カード、STS アラーム、またはカードに直接影響する状態履歴を表示できます。
(注) Preference ダイアログの General タブでは、Maximum History Entries の値は Session ウィンドウにのみ適用されます。
• History > Session ウィンドウは、ネットワーク ビュー、ノード ビュー、およびカード ビューで表示されます。これは、現在のユーザの CTC セッションで発生したアラームと状態を表示します。
• History > Shelf ウィンドウは、ノード ビューだけで表示されます。このウィンドウは、CTC ソフトウェアがそのノードで動作してからノードで発生したアラームと状態を表示します。
• History > Card ウィンドウは、カード ビューだけで表示されます。このウィンドウは、CTC ソフトウェアがそのノードにインストールされてからカードで発生したアラームと状態を表示します。
ヒント History ウィンドウでアラームをダブルクリックすると、それに対応するビューが表示されます。たとえば、カード アラームをダブルクリックすると、カード ビューが表示されます。ネットワーク ビューでノード アラームをダブルクリックすると、ノード ビューが表示されます。
History ウィンドウで Alarms チェックボックスをチェックすると、アラームのノード履歴が表示されます。Events チェックボックスをチェックすると、Not Alarmed(アラームなし)および一時的なイベント(状態)のノード履歴が表示されます。両方のチェックボックスをチェックすると、両方のノード履歴を取得します。
表14-7 に、History ウィンドウのカラムのヘッダーと、各カラムに記録される情報を示します。
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アラームが発生したポート。HPTerm および LPTerm の場合、ポートは組になっているアップストリーム カードを示します。 |
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アラーム パスに含まれる VC-4 の数を表します(VC-3 などの VC-4 以外のオブジェクトの場合、このカラムは空白です)。この情報は表14-3 で説明しているアラーム オブジェクトの表記を補足します。 |
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アラーム メッセージまたは状態メッセージの増分カウント(このカラムはデフォルトでは表示されていません。カラムを右クリックして Show Column > Num を選択すると表示されます)。 |
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アラームまたは状態に割り当てられた参照番号。(このカラムはデフォルトでは表示されていません。カラムを右クリックして Show Column > Ref を選択すると表示されます)。 |
アラームおよび状態の履歴、および一時的な状態(プロセスの発生経過の通知)の履歴は、CTC の履歴ウィンドウで取得および表示できます。このウィンドウの情報は、表示するウィンドウに特有のものです(ネットワーク ビューではネットワークの履歴、ノード ビューではノードの履歴、カード ビューではカードの履歴)。
ノードおよびカードの履歴は、それぞれ 2 つのタブに分割されています。ノード ビューでは、Retrieve ボタンをクリックすると、そのノードで発生したアラーム、状態、一時的な状態の履歴が History > Shelf ウィンドウに表示され、ログイン セッション中にそのノードで発生したアラーム、状態、一時的な状態の履歴は History > Session ウィンドウに表示されます。カード ビューの履歴ウィンドウでは、カード履歴を取得したあと、そのカードのアラーム、状態、一時的な状態の履歴が History > Card ウィンドウに表示されるか、またはログインセッション中に発生したアラーム、状態、一時的な状態の履歴が History > Session ウィンドウに表示されます。これらの履歴ウィンドウでは、重大度や発生した期間についてフィルタリングすることもできます。
ONS 15454 SDH のアラーム履歴ログは TCC2/TCC2P RSA メモリに保存され、4 つのカテゴリのアラームを含みます。それらのカテゴリは次のとおりです。
• クリアされたアラーム、重大度 Not Alarmed のアラーム、および重大度 Not Reported のアラームを含むカテゴリ
各カテゴリには 4 ~ 640 個のアラーム チャンク(エントリ)を格納できます。各カテゴリでは、上限に達すると、そのカテゴリの最も古いエントリが削除されます。容量はユーザがプロビジョニングすることはできません。
また、CTC には、アラーム履歴ログとは別にログバッファもあります。これは Alarms ウィンドウ、Conditions ウィンドウ、および History ウィンドウで表示されるエントリの総数に関連します。総容量は最大 5,000 エントリまでプロビジョニングできます。上限に達すると、最も古いエントリが削除されます。
ONS 15454 SDH アラームの重大度は、ITU-T G.733 基準に準拠します。したがって、状態はアラーム発生(重大度がクリティカル [CR]、メジャー [MJ]、または マイナー [MN])、アラームなし(NA)、または通知なし(NR)になります。これらの重大度は、CTC ソフトウェアの Alarms、Conditions、および History ウィンドウで、すべてのレベル(ネットワーク、シェルフ、カード)で通知されます。
ONS 機器には、すべてのアラームと状態を ITU-T G.733 と他の標準に基づく重大度設定で一覧表示する「Default」という標準プロファイルがありますが、ユーザが独自にプロファイルを作成して、一部またはすべての状態の設定を変更し、必要に応じて適用することもできます(アラーム プロファイルを参照)。たとえば、カスタム アラーム プロファイルでは、イーサネット ポートにおける搬送波消失(CARLOSS)のデフォルトの重大度を、Major から Critical に変更できます。プロファイルでは、3 種類のアラーム発生重大度と同じように、Not Reported や Not Alarmed に設定することもできます。
重大度 Critical および Major は、サービスに影響するアラームにのみ使用されます。状態がプロファイルでは Critical または Major に設定されている場合でも、次の状況では Minor アラームが発生します。
• アラームが保護グループのスタンバイ エンティティ(トラフィックを伝送していない側)に発生している場合
• アラームの発生したエンティティにプロビジョニングされたトラフィックがないために、サービスの損失がない場合
このように 2 つの異なるレベルで発生することがあるため、アラーム プロファイル ペインでは Critical を「CR/MN」、Major を「MJ/MN」と表示します。
アラーム プロファイル機能を使用すると、個々の ONS 15454 SDH ポート、カード、ノードに対して一意のアラーム プロファイルを作成することで、デフォルトのアラーム重大度を変更できます。作成したアラーム プロファイルは、ネットワークのどのノードにも適用できます。アラーム プロファイルは、ファイルに保存してネットワーク内の別の場所にインポートできますが、そのプロファイルは、ノード、そのカード、またはそのカードのポートに適用する前に、ノードにローカルに保存する必要があります。
CTC には、ノードに適用するために、10 個までのアクティブなアラーム プロファイルをいつでも保存できます。これらのアクティブ プロファイルのうちの 8 つを、カスタム プロファイルに使用できます。残りの 2 つ、Default プロファイルと Inherited プロファイルは NE によって予約されており編集できません。予約された Default プロファイルには、ITU-T G.733 の重大度があります。予約された Inherited プロファイルを使用すると、ポート アラームの重大度をカードレベルの重大度で制御したり、カード アラームの重大度にノード レベルの重大度を適用したりすることができます。
1 つまたは複数のアラーム プロファイルが、ネットワークの別の場所からローカルの PC か、または CTC の存在するサーバのハード ドライブにファイルとして格納されている場合、物理的に格納されているそれらの 8 つのプロファイルを利用できます。CTC 上でローカルにファイルを削除、置き換えることができ、一度に利用できるのは 8 つだけです。
アラーム プロファイルは、Provisioning > Alarm Profiles タブを使用してネットワーク ビューに作成できます。ITU-T G.733 に従うデフォルトのアラーム プロファイルは、全アラームに対してあらかじめプロビジョニングされています。デフォルトのプロファイルまたは他のプロファイルをノードにロードしたあと、Clone(クローン作成)機能を使用してカスタム プロファイルを作成できます。新しいプロファイルを作成したあと、Alarm Profiles ウィンドウには、オリジナルのプロファイル(Default の場合が多い)と新しいプロファイルが表示されます。Default アラーム プロファイル リストには、ITU-T G.733 で規定されたデフォルトの値に適用できる場合の、対応するアラームと状態の重大度が含まれます。プロファイルは 10 個まで CTC に保存できます。これには予約されている 2 つのプロファイル(Inherited および Default)を含みます。
(注) アラーム プロファイルのリストには、ノードが混在するネットワークで使用されるアラームのマスター リストがあります。これらのアラームのすべてが、ONS ノードでは使用されるとは限りません。
(注) すべてのデフォルトまたはユーザ定義の重大度設定は、サービスに影響しない状況では、Critical(CR)または Major(MJ)から Minor(MN)に降格されます。
ヒント ロードまたはクローニングで使用する場合も含め、すべてのプロファイルのリストを表示するには、Available ボタンをクリックします。プロファイルをクローニングするには、まずロードする必要があります。
Default アラーム プロファイルでは、重大度は標準の ITU-T G.733 に準拠します(可能な場合)。Inherited プロファイルでは、アラームの重大度が継承(I)に設定され、アラームは、次に高いレベルから重大度が継承またはコピーされます。たとえば、Inherited アラーム プロファイルが設定されているカードでは、そのカードの存在するノードが使用する重大度をコピーします。ネットワーク ビューからInherited プロファイルを選択すると、このプロファイルより低いレベルの重大度(ノードおよびカード)にコピーされます。
ノード レベル、カードレベル、ポートレベルのアラームに、同じ重大度プロファイルを適用する必要はありません。異なるプロファイルを異なるレベルに適用できます。継承したプロファイルまたはデフォルトのプロファイルは、1 つのノードにも、すべてのカードとポートにも使用できますが、アラームをダウングレードするカスタム プロファイルは、カードを指定して適用してください。たとえば、このアラームが発生すると回線を作成するたびにクリアされるため、光カードで、STM-N の未実装パス アラーム(HP-UNEQ)を Critical(CR)から Not Alarmed(NA)にダウングレードするように設定することができます。カスタム プロファイルを使用するカードの場合、HP-UNEQ アラームは、Alarms タブには表示されません(ただし、Conditions および History タブには記録されます)。
アラーム プロファイルで重大度を変更する場合、次の規則が適用されます。
• すべての Critical(CR)または Major(MJ)のデフォルト、またはユーザ定義の重大度設定は、Not-Service-Affecting(NSA)の状況では、Minor(MN)に降格されます。
Alarm Profiles ウィンドウには、下部にボタンが 6 つあります。 表14-8 に、各アラームのプロファイル ボタンとその機能を説明します。
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ネットワーク内に存在するすべてのエンティティ(ノードおよびアラーム サブジェクト)とアラームを含むプロファイルを表示します。印刷可能です。 |
表14-9 に、プロファイル カラムでアラーム項目を右クリックしたときに使用できる、5 種類のプロファイル編集オプションを説明します。
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アラームの重大度を変更または割り当てるには、アラーム プロファイルのカラムで、変更するアラーム重大度を左クリックします。アラームには、次の 7 種類の重大度レベルが表示されます。
重大度 Transient および Use Default のアラームは、アラーム プロファイルにだけ表示されます。アラーム、履歴、状態を表示する場合は表示されません。
ネットワーク ビューでは、Alarm Profiles ウィンドウは下部に次のチェックボックスを表示します。
• Only show service-affecting severities -- チェックしない場合、エディタは重大度を <sev1>/<sev2> の形式で表示します。<sev1> はサービスに影響する重大度で、<sev2> はサービスに影響しません。チェックすると、エディタは <sev1> のアラームだけを表示します。
• Hide reference values -- デフォルトの重大度のアラーム セルをクリアすることで、デフォルト以外の重大度のアラームを強調表示します。このチェックボックスは通常、グレー表示されています。このチェックボックスがアクティブになるのは、Alarm Profile Editor ウィンドウに複数のプロファイルがリストされるときだけです(この場合、チェックボックスのテキストは「Hide Values matching profile Default」に変わります)。
CTC ノード ビューでは、Alarm Behavior ウィンドウはノードのアラーム プロファイルを表示します。カード ビューでは、Alarm Behavior ウィンドウは選択したカードのアラーム プロファイルを表示します。アラームは階層を形成します。ノードレベルのアラーム プロファイルは、独自のプロファイルを持つカードを除き、ノードのすべてのカードに適用されます。カードレベルのアラーム プロファイルは、独自のプロファイルを持つポートを除き、ノードのすべてのポートに適用されます。
ノード レベルでは、プロファイルの変更をカード単位に適用するか、ノード全体に設定できます。カードレベルのビューでは、ポート単位でプロファイルの変更を適用したり、そのカードのすべてのポートに対するアラーム プロファイルを設定したりできます。図14-3 に、8 ポート STM-1 カードのアラーム プロファイルを示します。
次の項では、ONS 15454 SDH のアラーム抑制機能について説明します。
ポートを Locked,maintenance 管理状態にすると、Conditions ウィンドウと History ウィンドウ2 で Alarm Suppressed for Maintenance(AS-MT)アラームが発生し、そのあとに発生するそのポートのアラームが抑制されます。
ファシリティが Locked,maintenance 状態にあるときは、そこで発生し抑制されるアラームまたは状態(たとえば、Transmit Failure [TRMT] アラームなど)はすべて Conditions ウィンドウでレポートされ、それらの通常の重大度が Sev カラムに表示されます。抑制されるアラームは Alarms ウィンドウと History ウィンドウには表示されません(これらのウィンドウに表示されるのは AS-MT だけです)。ポートを Unlocked,automaticInService 管理情報に戻すと、AS-MT アラームは 3 つすべてのウィンドウで解決されます。抑制されたアラームは、クリアされるまで Conditions ウィンドウで発生したままになります。
ONS 15454 SDH の Provisioning > Alarm Profiles > Alarm Behavior タブには、アラームの抑制オプションがあります。これは、ノード、シャーシ、1 つまたは複数のスロット(カード)、あるいは 1 つまたは複数のポートで発生したアラーム メッセージをクリアします。このオプションを使用すると、Alarms Suppressed by User Command(AS-CMD)アラームが発生します。AS-CMD アラームは、AS-MT アラームと同様、Conditions ウィンドウと History 1 ウィンドウに表示されます。抑制された状態(アラームを含む)が表示されるのは、Conditions ウィンドウだけです。このウィンドウでは、Sev カラムにそれらの通常の重大度が表示されます。Suppress Alarms チェックボックスをオフにすると、AS-CMD アラームは 3 つすべてのウィンドウでクリアされます。
高いレベルに抑制コマンドを適用しても、低いレベルに適用されたコマンドより優先されることはありません。たとえば、ノード レベルのアラームに抑制コマンドを適用すると、ノードに対して発生したアラームはすべてクリアされたように見えますが、カードレベルやポートレベルの抑制を取り消すことはありません。これらの各状態は、独立して存在することができ、個別にクリアする必要があります。
外部アラーム入力は、Alarm Interface Controller-International(AIC-I)カードで外部センサに対してプロビジョニングできます。たとえば、ドア センサ、フラッド センサ、温度センサなどの外部センサと、その他の環境条件に対して使用します。このカードで外部制御出力を使用すると、ベルやライトなどの外部のビジュアル装置や音声装置を操作できます。ジェネレータ、ヒーター、およびファンなどのその他の装置も制御します。
外部アラームは、AIC-I カード ビューの Provisioning > Card > External Alarms タブでプロビジョニングします。プロビジョニングの制御は、AIC-I カード ビューの Provisioning > Card > External Controls タブで行います。AIC-I カードでは、最大 16 の外部アラーム入力と、最大 4 の外部制御が使用できます。
各アラーム入力は別々にプロビジョニングできます。外部アラーム入力のプロビジョニング可能な特性には、次のようなものがあります。
• アラームの種類。ドロップダウン リストの使用可能なリストから
• アラームの重大度(CR、MJ、MN、NA、および NR)
• アラームのトリガー設定(オープンまたはクローズ)。オープンは、通常の状態では接点に電流が流れないということです。電流が流れるとアラームが生成されます。クローズは、通常の状態では接点に電流が流れるということです。電流が止まるとアラームが生成されます。
(注) 接点が開かれたときに外部アラームを発生させるようにプロビジョニングし、アラーム ケーブルを接続していない場合、アラーム ケーブルが接続されるまでアラームは発生し続けます。
(注) 外部アラームをプロビジョニングすると、アラーム オブジェクトは ENV-IN-nn となります。変数 nn は、割り当てる名前に関係なく、外部アラームの数を指します。
アラームの出力はそれぞれ別々にプロビジョニングできます。プロビジョニング可能なアラーム出力の特性には、次のようなものがあります。
• クローズ設定(手動またはトリガー)。出力のクローズがトリガーされるようにプロビジョニングした場合、次の特性がトリガーとして使用できます。
–Local NE alarm severity -- 選択したアラーム重大度(メジャーなど)と、それより重大度の高いアラーム(この場合は、クリティカル)が出力をクローズします。
–Remote NE alarm severity -- local NE alarm severity のトリガー設定と類似していますが、これはリモート アラームに適用されます。
–Virtual wire entities -- 外部制御出力をトリガーするために、仮想ワイヤへ入力したアラームをプロビジョニングできます。