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この章では、Broadband Access Center for Cable(BACC)のコンポーネントを正しくインストールするために必要な準備作業について説明します。取り上げる事項は次のとおりです。
• 「Broadband Access Center for Cable のコンポーネント」
• 「Broadband Access Center データベース要件」
• 「インストール」
BACC コンポーネントのインストール プログラムを実行すると、次のコンポーネントを 1 つ以上インストールするように要求されます。
• Regional Distribution Unit(RDU)。RDU は BACC プロビジョニング システムのプライマリ サーバです。RDU は、「ハードウェア要件」に説明してある要件を満たしている Solaris 8 または 9 サーバにインストールする必要があります。RDU では次の機能が実行されます。
–すべてのアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)要求が必ず通過するクリアリングハウスとして動作する。
• Network Registrar 拡張機能。この拡張機能は BACC と Network Registrar の間のリンクです。このコンポーネントは、BACC 環境にある Network Registrar サーバすべてにインストールしてください。BACC をフェールオーバー環境に展開する場合は、この拡張機能をフェールオーバー サーバにもインストールする必要があります。
(注) BACC の Network Registrar 拡張機能は、Network Registrar 6.1.2.3 以降を実行しているサーバにインストールすることを推奨します。
• Device Provisioning Engine(DPE)。BACC では、Solaris 8 または Solaris 9 を実行している Solaris Sparc コンピュータに DPE を展開できます。
(注) DPE コンポーネントを RDU にインストールするには、ライセンスが必要です。まだライセンスを取得していない場合は、インストールを進める前にシスコシステムズの担当者に問い合せてください。
DPE のインストール中に、DPE のインストール先と同じコンピュータで動作している TFTP サーバが検出された場合、インストールはただちに終了し、エラー メッセージが画面に表示されます。
• Key Distribution Center(KDC)。ネットワークのパフォーマンスとセグメンテーションを最大にするには、1 つのプロビジョニング グループに 1 つの KDC インスタンスをインストールします。KDC に DPE 登録サービスを併用すると、すべての PacketCable 音声テクノロジー MTA の認証が処理されます。試験インストールを実行すると、KDC は試験コンピュータにインストールされます。しかし、パフォーマンス上の理由から、コンポーネントのインストールでは、KDC を別のサーバにインストールしてください。KDC コンポーネントにはライセンスが必要です。
(注) KDC と DPE には、通信に必要なサービス キーが備わっています。
コンポーネントのインストール プログラムでは、複数のコンポーネントを同じコンピュータにインストールすることもできますが、実際には次のように、別々のコンピュータでプログラムを実行することになります。
1. RDU を Solaris 8 または 9 サーバにインストールする。
2. Network Registrar 拡張機能を 1 台以上の Network Registrar サーバにインストールする。
3. Solaris 8 または Solaris 9 を実行している Solaris Sparc コンピュータに DPE をインストールする。
インストールと準備作業を円滑に進めるために、 表2-1 に示す順序に従って手順を実行します。
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BACC データベースとデータベース トランザクション ログ ファイルをインストールするディレクトリについて、ファイル システムのブロック サイズを確認します。「Broadband Access Center データベース要件」を参照してください。 |
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インストレーション チェックリストを確認します。「インストレーション チェックリスト」を参照してください。 |
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DPE をインストールします。DPE をインストールするときは、必ず次の情報を用意しておきます。 Solaris DPE のインストールが完了したら、コマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して DPE を設定する必要があります。この設定手順については、『 Cisco Broadband Access Center for Cable CLI Reference Guide 』を参照してください。 |
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RDU をインストールします。RDU をインストールするときは、必ず次の作業を実行してください。 • • • • ![]() (注) log.txt という名前のテキスト ファイルが存在する場合は、インストール中にエラーが発生しています。このテキスト ファイルは <BACC_HOME> ディレクトリにあります。 |
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Network Registrar がシステムにインストールされていない場合は、インストールして設定します。Network Registrar 6.1.2.3 以降を使用することを推奨します。詳細については、『 Network Registrar Installation Guide 』を参照してください。 • a. b. c. d. e. • a. b. c. d. e. ![]() (注) リリース バージョン 6.1 より前の Network Registrar では、リージョナル クラスタがサポートされていないため、BACC の IP リース予約サポート機能は使用できません。 |
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KDC をインストールして設定します。KDC をインストールするときは、必ず次の情報を用意しておきます。 • ![]() (注) この領域は、KDC の証明書チェーンと一致している必要があります。 • • ![]() (注) インストールの実行中、コンピュータにいくつかの Solaris パッチをインストールすることが必要な場合があります。インストール プログラムによって、必要なパッチ全部のリストが表示されます。パッチのインストールが必要になった場合は、Sun Microsystems の Web サイトにアクセスして、必要なパッチをダウンロードしてください。 |
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![]() (注) オペレーティング システム データベースのインストールが完了した後で BACC のインストールを終了させる場合は、BACC をアンインストールしてから、再インストールするようにしてください。アンインストールしないままインストール プログラムを再実行すると、<BACC_DATA> ディレクトリも、<BACC_DBLOG> ディレクトリも場所を変更できなくなります。 |
BACC をインストールする前に、データベースについて、次の点を考慮してください。
BACC データベースのパフォーマンスと信頼性を最大限に高めるには、データベース ファイルとデータベース ログ ファイルを格納しているファイル システム(複数の場合もある)の設定を調整して、ブロック サイズを 8 KB 以上にします。システムの設定で 8 KB のブロック サイズがサポートされていない場合は、ブロック サイズを 8 KB の倍数、たとえば、16 KB や 32 KB にしてください。
インストール プログラムを実行すると、データベース ファイルとデータベース ログ ファイルをインストールするディレクトリを指定するように要求されます。これらのディレクトリは、BACC ではそれぞれシステム変数 <BACC_DATA> と <BACC_DBLOG> によって識別されます。
ディレクトリが、少なくとも 8 KB のブロック サイズのファイル システムにあることを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行して、ディレクトリがあるファイル システム デバイスを特定します。デフォルトのディレクトリは /var/CSCObpr です。次の例を参考にしてください。
この例では、ファイル システム デバイスは /dev/dsk/c0t0d0s4 です。
ステップ 2 ファイル システムのブロック サイズを特定するには、df コマンドを使用します。次の例を参考にしてください。
この例では、ブロック サイズは 8192 バイト、つまり 8 KB です。したがって、選択したディレクトリのブロック サイズは適切です。
データベース ファイルを配置するファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートするように設定する必要があります。大きなファイルのサポートを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行します。
ステップ 2 目的のファイル システムに largefiles というキーワードが含まれているかどうかを見ます。
この例の出力には、キーワード largefiles が含まれています。したがって、このファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートできます。
インストール プログラムを実行する前に、次のチェックリストを使用して準備が済んでいるかどうか確認してください。
• 「概要」において、前提となっているシステムのハードウェア要件とソフトウェア要件を確認する。
• BACC コンポーネントをインストールするホーム ディレクトリ(<BACC_HOME>)を決定する。デフォルトのディレクトリは /opt/CSCObpr です。
(注) 350 MB 以上の使用可能ディスク領域を確保しておくことを推奨します。
• BACC コンポーネントのインストール先となるコンピュータに対する root アクセス権があることを確認する。
• BACC のライセンス キーを 1 つ以上入手する。BACC を使用してプロビジョニングする技術それぞれに対して有効なライセンス キーが 1 つ必要になります。
• RDU では、データ ディレクトリ(<BACC_DATA>)とデータベース トランザクション ログ ディレクトリ(<BACC_DBLOG>)をインストールする位置を決定する(デフォルトのディレクトリは /var/CSCObpr です)。
(注) データベース トランザクション ログ ファイルは、ホーム ディレクトリやデータ ディレクトリとは別の物理ディスクにインストールすることを推奨します。
• RDU では、共有秘密パスワードを選択する。このパスワードは、ネットワーク上の BACC サーバが、相互に通信を認証するためのトークンとして使用します。共有秘密パスワードは、ネットワーク上の BACC サーバすべてに共通です。
• BACC 拡張機能のインストール先となるサーバすべてに Network Registrar 6.1.2.3 以降をインストールする(推奨)。
• 拡張機能では、Network Registrar サーバが所属するプロビジョニング グループの名前を決定する。
• Network Registrar 拡張機能では、データ ディレクトリ(<BACC_DATA>)をインストールする位置を決定する。
• 必要な Network Registrar 設定ファイルがあることを確認する(設定ファイルの例については、 付録 A「Network Registrar 設定ファイルの例」 を参照してください)。
(注) ファイルのコピーを開始した後でインストール プログラムを中断した場合は、コピーされたファイルの場所を手作業でクリーンアップする(ファイルを削除する)必要があります。
BACC インストール プログラムの最初の手順は、インストールする BACC コンポーネントにかかわらず、すべて同一です。この項では、インストール プログラムを使用しての作業方法、および初期インストール手順について説明します。
BACC は、グラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI)またはコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用してインストールします。いずれのインターフェイスも BACC に付属しています。
グラフィカル ユーザ インターフェイスを使用して BACC をインストールするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 X-Window クライアントを使用して、BACC コンポーネントのインストール先となるコンピュータに root としてログインします。
ステップ 2 Solaris システムのプロンプトにおいて、setup.bin ファイルが格納されているディレクトリに移動します。BACC の CD-ROM を使用している場合、setup.bin は CD-ROM ドライブのルートにあります。
ステップ 3 次のコマンドを入力して、インストール プログラムを起動します。
インストール プログラムは、必要なパッチが Solaris オペレーティング システムにインストールされていることを確認します。確認が完了すると、Welcome 画面が表示されます。
ステップ 4 Next をクリックします。Choose Installation Type 画面が表示されます。
ステップ 5 インストールの種類を、次の 2 つの中から選択します。
• Individual Components:このオプションでは、RDU、Network Registrar 拡張機能、DPE、または KDC をインストールできます。該当するインストールの手順については、次の項を参照してください。
–「Regional Distribution Unit のインストール」
–「拡張機能の Network Registrar サーバへのインストール」
–「Key Distribution Center のインストール」
–「Device Provisioning Engine のインストール」
• Lab:このオプションでは、ソフトウェアを試験環境にインストールできます。このマニュアルの「試験環境へのインストール」を参照してください。
ステップ 6 Next をクリックします。前のステップで
選択したオプションに応じて、Installation Components 画面が表示されるか、試験インストールが開始されます。
(注) 表示されたインストール コンポーネントの中から 1 つを選択しないと、インストールを進めることはできません。
初期インストール手順をコマンドラインから実行するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 インストール先の BACC ホストに root としてログインします。
ステップ 2 Solaris システムのプロンプトで、CD-ROM ドライブまたはその他のインストール メディアのディレクトリに移動します。インストール プログラム setup.bin は、このドライブのルートにあります。
ステップ 3 次のコマンドを入力して、インストール プログラムを起動します。
インストール プログラムは、必要なパッチが Solaris オペレーティング システムにインストールされていることを確認します。確認が完了すると、ウェルカム メッセージが表示されます。
ステップ 4 Enter キーを押して先に進みます。インストールの種類を選択するように要求されます。選択できるインストール方法は、次の 2 つです。
ステップ 5 コンポーネントの個別インストールを選択するには、 C を入力します。試験インストールを選択するには、 L を入力します。次の例を参考にしてください。
ステップ 6 y キーを押し、 Enter キーを押して先に進みます。
この時点で、実行するインストールの種類を決定する必要があります。コンポーネントを個別にインストールする場合は、「CLI を使用するコンポーネントのインストール」に進みます。試験環境にインストールする場合は、「CLI を使用する試験環境へのインストール」に進みます。