シャーシ コンポーネントの交換


(注)  


この章の図は、特に指示がない限り参照専用です。シャーシの実際の外観とサイズは異なる場合があります。


ルートプロセッサカードの交換

ルータは最大 2 つの冗長ルート プロセッサ カードをサポートしています。2 つのルート プロセッサ カードがルータに取り付けられると、一方はアクティブ カードとして機能し、もう一方はスタンバイ カードとして機能します。アクティブなルート プロセッサ カードが取り外されると、ルータは自動にスタンバイ ルート プロセッサ カードをアクティブにし、取り外されたカードがスタンバイ ルート プロセッサとなります。ルータに取り付けられているルート プロセッサ カードが 1 つしかない場合、動作中に新しいルート プロセッサを空のルート プロセッサ スロットに取り付けることができます。


警告


ステートメント 1029:ブランクの前面プレートおよびカバー パネル

ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への電磁干渉(EMI)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の冷気の流れを適切な状態に保つことです。システムは、必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーを正しく取り付けた状態で運用してください。



(注)  


カードを交換する前に、ディスクの破損を防ぐために、カードのグレースフルシャットダウンを実行する必要があります。


Replace a Route Processor Card (Video)』を視聴してください。

手順


ステップ 1

新しいルート プロセッサ カードのパッケージを開き、カードに破損がないかを点検し、カードがシャーシに搭載されている他のルート プロセッサ カードと同じタイプであることを確認します。

カードが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に報告してください。

ステップ 2

空のスロットにカードを取り付ける場合は、非脱落型ネジを緩めてスロットから抜き、そのスロットに搭載されているブランク カードを取り外します。ステップ 4 に進みます。

ステップ 3

現在シャーシに取り付けられているカードを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のカードを取り外します。

  1. 次のケーブルをカードから外します。

    • コンソール ケーブル

    • イーサネット管理ケーブル

  2. USB ポートを介してカードに接続されている外部ドライブがある場合は、それらのドライブを取り外します。

  3. 管理者 EXEC モードで hw-module location <loc> shutdown コマンドを実行し、ファイル システムの破損を防ぐためにルート プロセッサ モジュールをグレースフルにシャットダウンします。

  4. 指定したスロットのルートプロセッサステータス(STS)LED が消灯していることを確認します。また、カードのステータスが POWERED_OFF であることを確認する show platform コマンドを実行して、カードが電源オフ状態であることを確認できます。

  5. イジェクタ ハンドルの中央部をハンドルの端にスライドし、カードの前面から離れるようにハンドルを回転させます(次の図の 1 と 2 を参照)。

    カードのコネクタがミッドプレーンから外れ、シャーシからわずかに離れます。

    図 1. シャーシからのルート プロセッサ カードの取り外し

    1

    中央にあるハンドルをイジェクタ レバーの端にスライドします。

    2

    イジェクタ レバーを、カードから離れるように回転させます。

    3

    レバーを引いてシャーシからカードを途中まで引き出します。レバーを離し、カードの前面を持ってシャーシからカードを完全に引き出します。

  6. 片手でカードの前面をつかみ、もう一方の手をカードの下に添えてカードの重量を支え、カードをシャーシから引き抜き、静電気防止用シートに置くか静電気防止袋に入れます。

ステップ 4

新しいカードを取り付けるには、次の手順を実行します。

  1. イジェクタ ハンドルの中間部をハンドルの端に引き、カードの前面から離れるようにハンドルを回転させます。

    この操作により、カードをスロットに完全に挿入できるようにレバーが開きます。

  2. 片手でカードの前面をつかみ、もう片方の手を下に添えてカードの重量を支えます。

  3. カードの背面を空きルート プロセッサ スロットにあるガイドに合わせ、カードをスライドしてスロットに完全に押し込みます(次の図を参照)。

    カードは、前面がシャーシの前面から約 0.6 cm(0.25 インチ)突き出した状態で停止します。

    図 2. シャーシへのルート プロセッサ カードの取り付け

    1

    中央にあるハンドルをイジェクタ レバーの端にスライドします。

    3

    カード背面の端を空きルート プロセッサ スロットに差し込みます。

    2

    イジェクタ レバーを、カードから離れるように回転させます。

  4. カチッという音がしてロックされるまでレバーをシャーシの前面に完全に回転させます。

    レバーのもう一方の端がスロットの前面の背後にはめ込まれており、カードがミッドプレーン上のコネクタに完全に装着されていることを確認します。

  5. 2 本の非脱落型ネジを締めてカードをシャーシに固定します。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクでネジを締めます。

  6. 次のケーブルをカードに接続します。

    • コンソール ケーブル:コンソール ポートに接続します。

    • 管理ケーブル:管理イーサネット ポートに接続します。

  7. ルート プロセッサ カードの LED が点灯し、次のように表示されることを確認します。

    • ステータス(STS)LED がオレンジ色に点滅した後に、単色オレンジ色に変わり、その後緑色に変わります。

    • アクティブ(ACT)LED はオレンジまたはグリーンです。


システム コントローラ モジュールの交換

ルータは、シャーシにシステム コントローラ モジュールを 1 個または 2 個搭載して動作可能です。シャーシにシステム コントローラ モジュールがもう 1 個取り付けられていれば、1 個を交換できます。


警告


ステートメント 1029:ブランクの前面プレートおよびカバー パネル

ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への電磁干渉(EMI)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の冷気の流れを適切な状態に保つことです。システムは、必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーを正しく取り付けた状態で運用してください。


Replace a System Controller Module (Video)』を視聴してください。

手順


ステップ 1

新しいシステム コントローラ モジュールのパッケージを開き、損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に報告してください。

ステップ 2

空のスロットにモジュールを取り付ける場合は、非脱落型ネジを緩め、スロットから抜き出して、そのスロットにすでにあるブランク モジュールを取り外します。ステップ 4 に進みます。

ステップ 3

シャーシに取りつけられているモジュールを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のモジュールを取り外します。

  1. EXEC モードで hw-module location <loc> shutdown コマンドを実行し、カードをグレースフルにシャットダウンします。

  2. シャーシと接触しなくなるまで 2 本の非脱落型ネジ(モジュールの両側にあるネジ)を緩めます。

  3. イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端にスライドして保持します。

  4. イジェクタ レバーを、モジュールの前面から離れるように回転させます。

    レバーを回転させるに従い、モジュールがミッドプレーンから離れ、若干前方に移動します。

  5. レバーを使用してスロットからモジュールを数インチ(約 5 cm)引き出します。

  6. 片手でモジュールの前面をつかみ、もう一方の手をモジュールの下に添えてモジュールの重量を支え、モジュールをシャーシから引き抜き、静電気防止用シートに置くか静電気防止袋に入れます。

ステップ 4

新しいモジュールを取り付けるには、次の手順を実行します。

  1. イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端にスライドして保持します(次の図を参照)。

    図 3. シャーシからのシステム コントローラ モジュールの取り外し

    1

    イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端の方にスライドし、イジェクタ レバーをモジュールから離れるように回転させます。

    3

    モジュールをスライドしてシャーシに完全に差し込みます。

    2

    シャーシの空きスロットにモジュールの背面を合わせます。

  2. 片手でモジュールの前面を押さえて、もう片方の手を下に添えてモジュールを支えます。

  3. モジュールの背面を空きコントローラ スロットにあるガイドに合わせ、モジュールをスライドしてスロットに完全に押し込みます。

    モジュールは、前面がシャーシの前面から約 0.6 cm(0.25 インチ)突き出した状態で停止します。

  4. カチッという音がしてロックされるまでイジェクタ レバーをシャーシの前面に完全に回転させます。

    モジュールがミッドプレーンに完全に装着されます。

  5. 2 本の非脱落型ネジを締めてモジュールをシャーシに固定します。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクで各ネジを締めます。

  6. ステータス(STS)LED がオレンジ色に点滅し、単色オレンジ色に変わり、その後緑色に変わることと、アクティブ(ACT)LED がオレンジ色または緑色であることを確認します。


ブランクラインカードの取り付けと取り外し

使用していないラインカードスロットがある場合は、ブランクラインカードで空のスロットを塞ぎ、ルータが電磁波干渉(EMI)放射要件を満たしてラインカード間に適切なエアフローが保たれるようにします。

図 4. ブランクラインカード(NC55-5500-LC-BLNK)

ブランクラインカードの取り付け

次に、ラインカードスロットにブランクラインカードを挿入する手順を示します。

手順


ステップ 1

片手でブランクラインカードの前面を持ち、もう一方の手をそのカードの下に添えます。

ステップ 2

開いているラインカードスロットのガイドにブランクラインカードの背面を合わせ、スロットにスライドさせます。ブランクラインカードの両側にある 2 個のラッチは、シャーシ側面のブラケットにロックする必要があります。

次の図に示すように正しい位置に取り付けてスロットの上下の端の間にブランクラインカードが引っかからないようにしてください。

図 5. ブランクラインカードの挿入

(注)  

 

ラッチは堅いため、シャーシ側面のブラケットと完全にかみ合わせるために余分な力が必要になる場合があります。


ブランクラインカードの取り外し

次に、ラインカードスロットからブランクラインカードを取り外す手順を示します。

手順


ステップ 1

シャーシの側面のブラケットからロックが解除されるように、人差し指を使用してブランクラインカードの側面にある 2 個のラッチを押します。ラインカードをゆっくりと少し引き出します。

図 6. 側面のラッチを持ちます。

ステップ 2

ブランクラインカードを両手で持ち、シャーシスロットから完全に引き出します。

図 7. ブランクラインカードの取り外し

(注)  

 

ラッチは堅いため、シャーシ側面のブラケットから完全に外すために余分な力が必要になる場合があります。


ライン カードの交換

ルータは、シャーシにライン カードを 1 個以上搭載すると動作可能になります。少なくとも 1 個のライン カードがシャーシに取り付けられ、動作している場合は、別のライン カードを交換するか、または空きライン カード スロットに新しいライン カードを取り付けることができます。


警告


ステートメント 1029:ブランクの前面プレートおよびカバー パネル

ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への電磁干渉(EMI)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の冷気の流れを適切な状態に保つことです。システムは、必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーを正しく取り付けた状態で運用してください。



警告


ステートメント 1051:レーザー放射

接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。


Replace a Line Card (Video)』を視聴してください。

手順


ステップ 1

新しいライン カードのパッケージを開き、モジュールが損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に連絡してください。

ステップ 2

シャーシに取りつけられているモジュールを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のモジュールを取り外します。

  1. モジュールから各インターフェイス ケーブルを取り外し、ラベルを付けます。

  2. EXEC モードで hw-module location <loc> shutdown コマンドを実行し、ライン カードをグレースフルにシャットダウンします。または、コンフィギュレーション モードで hw-module shut location <loc> コマンドを実行することもできます。

  3. 指定したスロットのラインカードのステータス(STS)LED が消灯していることを確認します。また、カードのステータスが POWERED_OFF であることを確認する show platform コマンドを実行して、カードが電源オフ状態であることを確認できます。

  4. シャーシの中央から外側へと、2 本のイジェクタ レバーを回します(次の図を参照)。

    図 8. シャーシからのライン カードの取り外し

    1

    モジュールの両端にあるイジェクタ ハンドルを、取り付けブラケットから外れるまで、シャーシの中央から外側へと回します。

    2

    各イジェクタ ハンドルを引いて、シャーシからモジュールを途中まで取り外します。

    レバーが、シャーシの側面にあるブラケットからロック解除されます。

  5. レバーを使用して、シャーシからモジュールを数インチ(約 5 cm)に引き出します。

  6. 片手でモジュールの前面をつかみ、もう一方の手をモジュールの下に添えてモジュールの重量を支え、シャーシから引き抜き、静電気防止用シートに置くか、静電気防止袋に入れます。

ステップ 3

新しいモジュールを取り付けるには、次の手順を実行します。

  1. 2 本の各イジェクタ レバーの端を、シャーシの中央から外側へと回します。

  2. 片手でモジュールの前面をつかみ、もう片方の手を下に添えてモジュールの重量を支えます。

  3. モジュールの背面を空きライン カード スロットにあるガイドに合わせ、モジュールをスライドしてスロットに完全に押し込みます(次の図を参照)。

    モジュールは、前面がシャーシの前面から約 0.6 cm(0.25 インチ)突き出した状態で停止します。2 本のレバーは、シャーシの前面の方へ途中まで動きます。

    図 9. シャーシへのライン カードの挿入

    1

    モジュールの両端にあるイジェクタ ハンドルを、シャーシの中央から外側へと回します。

    3

    モジュールをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

    2

    スロットの両側にあるトラックと、モジュールの背面側の底面の位置を合わせます。

  4. 2 個のレバーの端をシャーシの中央方向に回します。

    レバーがシャーシからまっすぐになると、反対側の端はシャーシ側面のブラケットに固定されます。

    レバーを回すにつれ、モジュールの前面がシャーシの前面まで移動し、シャーシのミッドプレーンにモジュールが完全に装着されます。

  5. ライン カードの適切なポートに各インターフェイス ケーブルを接続します。各ケーブルのラベルを使用して、各ケーブルを接続するポートを判別します。

  6. システム管理コンフィギュレーション モードにログインします。no hw-module shutdown location <loc> コマンドを使用して、カードの電源を正常にオンにします。または、XR コンフィギュレーション モードで hw-module unshut location <loc> コマンドまたは no hw-module shut location <loc> コマンドを実行することもできます。

  7. ライン カードの LED が点灯し、次のように表示されることを確認します。

    • ステータス(STS)LED がオレンジ色に点滅した後に、単色オレンジ色に変わり、その後緑色に変わります。

    • 接続ポートごとに、ポート LED が点灯し、グリーンまたはオレンジになります。


モジュラ ポート アダプタの取り付けと取り外し

ここでは、MPA の取り付けまたは取り外しの方法について説明します。

モジュラポートアダプタの取り扱い

各モジュラポートアダプタ(MPA)の回路基板は金属製フレームに取り付けられていますが、静電放電に対しては脆弱です。


注意    


MPA を扱う際は常にフレームの端とハンドルを持ちます。MPA コンポーネントまたはコネクタ ピンには決して手を触れないようにしてください(下記の図を参照)。

未使用のベイがある場合は、必ずブランク MPA スロット フィラーで空のベイを塞いでください。これにより、ルータまたはスイッチが電磁干渉(EMI)防止基準を満たすことができ、取り付けたモジュール間に適度なエアーフローが保たれます。未使用のベイに MPA を取り付ける場合は、まずブランクを取り外す必要があります。

図 10. モジュラポートアダプタの取り扱い

1

プリント回路基板

2

金属製フレーム

3

アース ストラップ

活性挿抜(OIR)


注意    


Cisco IOS XR ソフトウェア 6.6.1 以降のリリースでは、Cisco NCS 5500 シリーズ モジュラ ポート アダプタ (MPA) のオンライン挿入および取り外し (OIR) をサポートします。

Cisco NCS 5500 シリーズのモジュラ ポート アダプタ(MPA)は、活性挿抜(OIR)をサポートしています。モジュラ ポート アダプタ(MPA)は、モジュラ ラインカード(MLC)とは独立して装着または取り外しができます。モジュラ ポート アダプタ(MPA)を搭載した MLC の OIR もサポートされています。

モジュラ ポート アダプタ(MPA)は以下の種類の OIR をサポートしています。

  • ソフト OIR

    ソフト OIR では、正しく活性挿抜を行うためには、IOS XR hw-module subslot rack/slot/subslot reload hw-module subslot rack/slot/subslot shutdown 、および no hw-module subslot rack/slot/subslot shutdown コマンドを使用します。

  • 管理 OIR

    モジュラ ポート アダプタ(MPA)の活性挿抜の管理は、次のステップで構成されます。

    • hw-module subslot rack/slot/subslot shutdown コマンドで MPA をシャットダウンします。

    • LED が緑から消灯になったことを確認します。

    • do show platform コマンドを実行し、取り外す MPA がディセーブル ステートであることを確認します。

    • 対象の MPA を物理的に取り外します。

    • 交換用 MPA を物理的に挿入します。スロットに MPA を挿入したら、右側にある MPA ネジを 10 秒以内に締めます。右ネジを最初に締めてから、左ネジを締めます。


      (注)  


      MPA の非脱落型ネジを 10 秒以内に締めます。そうしない場合、MPA はシャットダウンし、ディセーブル状態に移行します。MPA を回復するには、両方の非脱落型ネジを締め、hw-module subslot rack/slot/subslot reload コマンドを実行します。


    • no hw-module subslot rack/slot/subslot shutdown コマンドで MPA をアップ ステートに戻します。

モジュラポートアダプタの取り付けと取り外し

この項では、NC55-MOD-A-S および NC55-MOD-A-SE-S モジュラ ライン カード(MLC)のモジュラ ポート アダプタ(MPA)の取り付けまたは取り外しを行う手順を追って説明します。


(注)  


スロットから MPA を取り外した後、MPA を再挿入する前に 60 秒間待ちます。



(注)  


両方のイジェクタ ネジを外した後、15 秒間待ってスロットから MPA を取り外します。


MPA の取り外しおよび取り付けを行うには、次の手順を実行します。

  1. MPA を挿入するには、MLC 内部にある、MPA を固定するためのガイド レールの位置を確認します。これらは MPA スロットの左下および右下にあり、2.54 cm(1 インチ)ほど奥に位置します。

  2. MPA を慎重に MLC の奥まで差し入れ、MPA インターフェイス コネクタ内に MPA をしっかりと装着します。完全に装着されると、MPA は前面プレートのやや後方に位置します。


    (注)  


    MPA は、ガイド レールに正しく合わせれば、スムーズに挿入できます。MPA をスムーズに挿入できない場合は、絶対に無理に押さないでください。MPA を一旦取り外し、細心の注意を払ってガイド レールに再び正しく合わせます。カチッという音が聞こえるまで、スロットの内側に MPA を押します。2 回目のカチッという音が聞こえるまで、MPA をさらに押し続けます。2 回目のカチッという音が聞こえた後、MPA は完全に取り付けられます。
  3. MPA を正しく装着したら、No.2 プラス ドライバを使用して MPA の非脱落型ネジを締め付けます。右ネジを最初に締めてから、左ネジを締めます。


    (注)  


    MPA の非脱落型ネジを 10 秒以内に締めます。そうしない場合、MPA はシャットダウンし、ディセーブル状態に移行します。MPA を回復するには、両方の非脱落型ネジを締め、hw-module subslot rack/slot/subslot reload コマンドを実行します。



    (注)  


    MPA を取り付ける際に、MPA の非脱落型ネジを締めすぎないでください。MPA の非脱落型ネジは 6 +/-0.5 インチポンド のトルクで締めます。
  4. MLCから MPA を取り外すには、No.2 プラス ドライバを使用して MPA の非脱落型ネジを緩めます。右ネジを最初に緩めてから、左ネジを締めます。

  5. MPA をつかみ、 から MPA を引っ張ります。MLC(あらかじめ MPA からケーブル類を外しておいてください。)

ファン トレイの交換

ファン トレイの交換、またはファン トレイの後ろにあるファブリック カードの交換のため、ファン トレイを取り外すことができます。

ルータでは 3 個のファン トレイを使用しますが、1 個を交換する間、つまり、ファン トレイの後ろにあるファブリック カードの 1 個を交換するために 1 個を取り外している間、2 個のファン トレイを使用して動作できます。1 個のファン トレイを取り外すと、他のファン トレイは、設計どおりのエアーフローを維持するためにファンを高速化します。


(注)  


3 分以内にファン トレイを交換できない場合は、交換する準備が整うまで、ファン トレイをシャーシから取り外さないことをお勧めします。



(注)  


動作中に複数のファン トレイを一度に取り外すと、ルータは 2 分間の猶予をとって動作し、欠落している追加のファン トレイをこの期間内に交換しなければ、シャットダウンされます。複数のファン トレイを取り外したときに過熱状態が発生すると、シャットダウンは 2 分未満で発生することがあります。



(注)  


ファントレイの 1 つに障害が発生した場合、Cisco NCS 5500 シリーズモジュラルータが動作を継続するための最大許容温度は、高度 1,800 m で 30 °C です。


ファン トレイを交換するには、次の作業を行ってください。

  1. ファン トレイを取り外します。詳細については、ファン トレイの取り外しを参照してください。

  2. 取り外したファン トレイの後ろにあるファブリック カードを交換する場合は、ファブリック カードの交換を参照してください。

  3. ファン トレイの取り付けの説明に従ってファン トレイを取り付けます。

Replace a Fan Tray (Video)』を視聴してください。

ファン トレイの取り外し

ルータの動作中は一度に 1 台のファン トレイだけを取り外すようにしてください。複数のファン トレイを一度に取り外すと、取り外した追加のファン トレイを時間内に交換しない場合、ルータは 2 分以内にシャットダウンされます。

手順


ステップ 1

各ネジがシャーシから外れるまで、ファン トレイの前面にある 4 本の非脱落型ネジを緩めます(次の図を参照)。

図 11. シャーシからのファン トレイの取り外し

1

4 本の非脱落型ネジ(モジュールの上部にある 2 本と下部にある 2 本)を外します。

3

ファン トレイを引いてシャーシから引き出します。静電気防止用シートの上にファン トレイを置きます。

2

ファントレイの 2 つのハンドルを両手でつかみます。

ステップ 2

ファン トレイ前面の両方のハンドルを両手でつかみ、スロットからファン トレイを引き出します。

ステップ 3

ファン トレイを静電気防止材の上に置くか、静電気防止袋に収納します。


ファン トレイの取り付け

始める前に

  • シャーシでファン トレイ スロットが空いていること。

  • 取り付け用のファン トレイがあること。

  • 空いているファン トレイ スロットの後ろにあるファブリック カードを交換している場合は、ファブリック カードの交換作業が完了していることを確認すること。

手順


ステップ 1

両手を使って取り付けるファン トレイ前面にある 2 本のハンドルをつかみます。

図 12. シャーシへのファン トレイの取り付け

1

ファントレイの 2 つのハンドルを両手でつかみます。

3

4 本の非脱落型ネジを取り付けて、8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクで各ネジを締めます。

2

空きファン トレイ スロットにファン トレイの背面を合わせます。ファン トレイの上下のピンはシャーシの穴と揃っている必要があり、ファン トレイ上部の 2 組のレールは空きスロットにある 2 組のトラックと揃っている必要があります。ファン トレイをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

ステップ 2

ファン トレイとその背面(電気コネクタが付いた側の面)をシャーシのファン トレイ スロットの開口部に配置します。

ステップ 3

ファン トレイ上部にある 2 つのトラックを、シャーシ内の空いているファン トレイ スロットの上部にある 2 組のレールに合わせます。

ステップ 4

ファン トレイの前面がシャーシに接触するまで、ファン トレイをスロットに完全に押し込みます。

ファン トレイ前面にある 4 本の非脱落型ネジが、シャーシにある 4 個のネジ穴に合っていることを確認します。

ステップ 5

4 本の非脱落型ネジを締めてファン トレイをシャーシに固定します。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクでネジを締めます。

ステップ 6

ファン トレイのステータス LED が点灯し、グリーンになることを確認します。


ファブリック カードの交換

ルータは、3 個または 6 個のファブリック カードを使用しますが、他のカードが動作中に 1 個のファブリック カードを交換できます。ファブリック カードを交換するには、次の作業をしてください。

  • 交換するファブリック カードをシャットダウンします。

  • シャーシ内のファブリック カードを覆っているファン トレイを取り外します。

  • ファブリック カードを取り外します。

  • 新しいファブリック カードを取り付けます。

  • ファブリック カードの上にファン トレイを再度取り付けます。

  • ファブリック カードをアクティブにします。

ファン トレイを取り外す間、設計どおりのエアーフローを維持するために、ファン トレイのもう 1 つのファンの速度が上がります。動作中は、ルータが過熱してシャットダウンしないように、一度に 1 個のファン トレイだけを取り外し、3 分以内にそのファン トレイを再度取り付けることをお勧めします。複数のファン トレイを一度に取り外すと、余分に取り外したファン トレイを 2 分以内に再度取り付けない場合は、ルータはシャットダウンされます(ルータが過熱状態になるとさらに早くシャットダウンされる可能性があります)。


(注)  


ルータのすべてのファブリック スロットに何も取り付けられていない場合は、次の表に示すようにファブリック スロットにモジュールを取り付け、空きスロットにブランク フィラー プレートを挿入します。推奨されるスロットにファブリック カードを取り付けないと、ファンの一部に電源が投入されません。
表 1. 装着するファブリック カード スロット
ファブリック カードの数 装着先スロット

1(許可されていません)

なし

2(推奨しません)

なし

3(最小の推奨数)

FC1、FC3、および FC5 とラベル付け

4

FC1、FC2、FC3、および FC5 とラベル付け

5

ラベル FC0、FC1、FC2、FC3、FC5 または

ラベル FC1、FC2、FC3、FC4、FC5

6(すべて取り付け)

FC0、FC1、FC2、FC3、FC4、および FC5 とラベル付け


(注)  


NCS 5508 および NCS 5516 シャーシでは、ファンが 100% で動作するために、完全装着された第 2 世代ファブリック カードが必要です。

ファブリック カードを交換するには、以下のトピックで説明する操作を実行する必要があります。

  1. 交換するファブリック カードを覆っているファン トレイを取り外します。

  2. ファブリック カードをシャットダウンして取り外します。

  3. 新しいファブリック カードを取り付けます。

  4. 新しいファブリック カードの上にファン トレイを取り付けます。

Replace Fabric Card (Video)』を視聴してください。

ファブリック カードの取り外し

始める前に

  • モジュールを扱っている間は、静電放電(ESD)リスト ストラップなどの ESD 防止デバイスを着用する必要があります。

  • シャーシから取り外すモジュールごとに、静電気防止用シートまたは梱包材を準備します。


(注)  


システム管理コンフィギュレーション モードでコマンドを実行した後、コマンドを commit して設定を有効にします。


手順


ステップ 1

ファブリック カードを交換する場合は、新しいモジュールのパッケージを開き、損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に報告し、取り付ける損傷のないモジュールを入手するまで、この交換プロセスを停止してください。

ステップ 2

操作中のパケット損失を防ぐために、次の手順でファブリック カードをシャットダウンします。

  1. システム管理コンフィギュレーション モードで controller fabric plane <plane-id> shutdown コマンドを使用して、ファブリック コントロール プレーンを閉じます。

    6 個のプレーンがあり、<plane-id> の値は 0 ~ 5 です。

    カードを交換する場合は、カードに対応するファブリック プレーンをシャットダウンします。たとえば、スロット 0 (0/FC0) のカードを交換する場合は、ファブリック プレーン 0 をシャットダウンします。

  2. システム管理コンフィギュレーション モードで hw-module location <loc> コマンドを実行します。または、XR コンフィギュレーション モードで hw-module shut location <loc> コマンドを実行することもできます。

  3. ファントレイで、指定したスロットのファブリック(FAB/FC)LED が消灯していることを確認します。また、システム管理モードで、カードのステータスが POWERED_OFF であることを確認する show platform コマンドを実行して、カードが電源オフ状態であることを確認できます。

ステップ 3

次の手順に従って、ファブリック カードを覆っているファン トレイを取り外します。

  1. 各ネジがシャーシから外れるまでファン トレイの前面にある 4 本の非脱落型ネジ(ファン トレイ前面の角にあるネジ)を緩めます(次の図の 1 を参照)。

    図 13. シャーシからのファン トレイの取り外し

    1

    4 本の非脱落型ネジ(モジュールの上部にある 2 本と下部にある 2 本)を外します。

    3

    ファン トレイを引いてシャーシから引き出します。静電気防止用シートの上にファン トレイを置きます。

    2

    ファントレイの 2 つのハンドルを両手でつかみます。

  2. ファン トレイ前面の両方のハンドルを両手でつかみ、スロットからファン トレイを引き出します。

  3. ファン トレイを静電気防止材の上に置くか、静電気防止袋に収納します。

ステップ 4

次の手順に従って、交換するファブリック カードを取り外します。

  1. ファブリック カードの各ハンドルの中央にあるネジを外します(次の図の 1 を参照)

    図 14. シャーシのスロットからのファブリック カードのロック解除

    1

    2 本の非脱落型ネジ(各イジェクタ ハンドルにあるネジ)を外します。

    2

    両方のイジェクタ ハンドルを、ファブリック カードの前面から離れるように回転させます。

  2. 各ハンドルのもう一方の端が、スロットのモジュールを保持しなくなるように、2 本のハンドルを少なくとも 30 度回転させます(前の図の 2 を参照)。

  3. 両手で 2 つのハンドルを持ち、スロットからモジュールを数インチ(約 5 cm)引き出します(次の図を参照)。

    図 15. シャーシからのファブリック カードの取り外し

    1

    両方のハンドルを引いてシャーシからファブリック カードを途中まで取り外します。

    3

    2 本の非脱落型ネジ(各ハンドルにあるネジ)でモジュールにネジ留めします。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクで各ネジを締めます。

    2

    両方のイジェクタ ハンドルをモジュールの前面まで回転させます。

  4. カチッと音がして納まるまで両方のハンドルを回転させ、モジュール前面の元の位置に戻します。ハンドルの裏にある非脱落型ネジを使用してモジュールに各ハンドルを固定します。8 インチポンド(0.9 N·m)のトルクでネジを締めます(前の図の 2 と 3 を参照)。

  5. ファブリック カードの下に片方の手を添えて重量を支え、もう一方の手をモジュールの前面に配置し、モジュールをスライドさせてスロットから引き抜きます。

  6. モジュールを 90 度回して、静電気防止用シートに水平に置くか、静電気防止袋に入れます。

ステップ 5

カードを交換し、システム管理コンフィギュレーション モードにログインします。no hw-module shutdown location <loc> コマンドを使用して、カードの電源を正常にオンにします。または、XR コンフィギュレーション モードで hw-module unshut location <loc> コマンドまたは no hw-module shut location <loc> コマンドを実行することもできます。

ステップ 6

システム管理モードで show platformコマンドを使用して、XR VM およびシステム管理 VM でカードが動作可能として表示されることを確認します。システム管理コンフィギュレーション モードから、no controller fabric plane <plane-id> shutdown コマンドを使用してプレーンを有効にします。

ステップ 7

システム管理モードで show controllers fabric plane all コマンドを使用して、プレーンに「UP UP」と表示されていることを確認します。


XR プレーン hw-module 設定の使用に関する制約事項

XR プレーン hw-module 設定を使用するための制約事項は次のとおりです。

  • XR プレーン hw-module 設定は、シングル SDR システム(SOST)でのみサポートされます。マルチ SDR の場合、該当するエラーメッセージが表示され、この設定は拒否されます。

  • XR プレーンでは、unshut 設定が明示的に設定されている場合、show running-config は unshut 設定のみを表示します。unshut 設定を削除するには、XR コンフィギュレーション モードで no hw-module unshut location <loc> コマンドを実行します。

  • XR で hw-module が unshut として設定されている場合、reload、shutdown、offline などの admin exec hw-module 操作が許可されます。同様に、hw-module が admin exec コマンドによってシャットダウンされた場合、XR からの unshut config ではカードのシャットダウンは解除されません。

  • XR プレーン hw-module 設定により、同じ場所に対する sysadmin hw-module 設定が上書きされます(存在する場合)。

  • XR 側の hw-module 設定は sysadmin に対して同期されますが、sysadmin の show running-config では shut 設定のみが表示されます。unshut は sysadmin で no hw-module shut として扱われるため、unshut 設定は sysadmin に明示的に表示されません。

  • sysadmin hw-module 設定は XR プレーンに対して同期されないため、XR の show running-config では、sysadmin プレーンから直接設定された hw-module 設定は表示されません。

  • XR プレーンが hw-module shut 設定または hw-module unshut 設定に使用されている場合、sysadmin プレーンを使用して同じ hw-module 設定を変更しないでください。

  • XR RP VM が削除された場合、sysadmin に複製された shutdown 設定はそのまま残ります。XR VM が再度作成されても、以前に提示された shutdown 設定を XR 側で再度回復することはできません。

ファブリック カードの取り付け

手順


ステップ 1

モジュールの前部に片手を置き、モジュールを 90 度回転して電気コネクタが下側に来るようにします。

ステップ 2

2 本の非脱落型ネジ(各イジェクタ ハンドルにあるネジ)を外し、シャーシから遠ざけるようにイジェクタ ハンドルを回転させます(次の図の 1 と 2 を参照)。モジュールをスロットに完全に挿入できるように、シャーシの上下のロック支柱を回転させてモジュールに差し込まれていることを確認してください(図の 3 を参照)。

図 16. シャーシへのファブリック カードの取り付け

1

2 本の非脱落型ネジ(各イジェクタ ハンドルにあるネジ)を外します。

4

モジュール上部のレールの位置を空きスロット上部のトラックに合わせます。

2

両方のイジェクタ ハンドルを、モジュールの前面から離れるように回転させます。

5

空きスロット下部のトラックに差し込むことができるようにモジュールの底面の位置を合わせます。

3

ロック支柱が完全に回転してモジュールに刺さっていることを確認します

6

モジュールをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

ステップ 3

モジュールの上端のガイド レールをスロット上部のトラックに合わせ、モジュール下部のガイド バーがスロットの下部にあるモジュール ガイドに入ることを確認します。

ステップ 4

モジュールをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

ステップ 5

両方のイジェクタ レバーをシャーシの前面に回転させ、モジュールがスロットの上下にロックされていることを確認します。

ステップ 6

2 つの各レバーにある非脱落型ネジを締めて、各レバーをモジュールの適切な位置にロックします。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクでネジを締めます。

ステップ 7

次の手順に従って、交換したファブリック カードにファン モジュールを再度取り付けます。

  1. 両手を使って取り付けるファン トレイ前面にある 2 本のハンドルをつかみます。

    図 17. シャーシへのファン トレイの取り付け

    1

    ファントレイの 2 つのハンドルを両手でつかみます。

    3

    4 本の非脱落型ネジを取り付けて、8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクで各ネジを締めます。

    2

    空きファン トレイ スロットにファン トレイの背面を合わせます。ファン トレイの上下のピンはシャーシの穴と揃っている必要があり、ファン トレイ上部の 2 組のレールは空きスロットにある 2 組のトラックと揃っている必要があります。ファン トレイをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

  2. ファン トレイとその背面(電気コネクタが付いた側の面)をシャーシのファン トレイ スロットの開口部に配置します。

  3. ファン トレイ上部にある 2 つのトラックを、シャーシ内の空いているファン トレイ スロットの上部にある 2 組のレールに合わせます。

  4. ファン トレイの前面がシャーシに接触するまで、ファン トレイをスロットに完全に押し込みます。

    ファン トレイ前面にある 4 本の非脱落型ネジが、シャーシにある 4 個のネジ穴に合っていることを確認します。

  5. 4 本の非脱落型ネジを締めてファン トレイをシャーシに固定します。8 インチポンド(0.9 Nm)のトルクでネジを締めます。

  6. (ファン トレイ上にある)ファン トレイおよびファブリック カードの STATUS LED が点灯していてグリーンであることを確認します。


電源装置の交換

取り付ける電源モジュールの数は、ルータの所要電力と使用する電源モードに応じて異なります。ルータの所要電力を判別するには、「重量、数量および消費電力」の項を参照してください。

複合モードまたは n+1 冗長モードで電源を 1 つだけ使用する場合は、シャーシのどの電源スロットにでも電源モジュールを取り付けることができます。n+n 冗長モードで電源を 2 つ使用する場合は、スロット 1 ~ 4 の電源モジュールを一方の電源に接続し、スロット 5 ~ 8 の電源モジュールをもう一方の電源に接続する必要があります。n+n 冗長モードでは、ルータの冗長電力量とルータで利用可能な電力量が等しくなるように、前半分のスロットと後半分のスロットに電源モジュールを均等に割り当てます。


(注)  


NCS 5516 と 3.15 kW HVAC/HVDC 電源モジュールの組み合わせで、n+n 回線冗長モードをサポートします。3 kW AC または DC 電源モジュールは、n+1 冗長モードに使用できます。

すべての電源モジュールが同じタイプである限り、ルータ内の電源モジュールを取り付けるか交換することができます。

  • Cisco NCS 5500 3-kW 標準 AC 電源モジュール

  • Cisco NCS 5500 3-kW 標準 DC 電源モジュール

  • Cisco NCS 5500 3.15-kW HVAC/HVDC 電源モジュール

AC 電源モジュールの交換

始める前に

  • AC 電源は、電源ケーブルの届く範囲に設置する必要があります。

  • AC 電源はルータで必要とする電力仕様を満たす必要があります。

  • 利用可能な 1 つまたは 2 つの AC 電源があります。n+n 冗長モードを使用する場合、利用可能な電源が 2 つ必要です。そうでない場合は、電源が 1 つだけ必要です。

手順


ステップ 1

新しい 3 kW 標準 AC 電源モジュールのパッケージを開き、損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に連絡してください。

ステップ 2

空のスロットにモジュールを取り付ける場合は、非脱落型ネジを緩め、スロットから抜き出して、そのスロットにすでにあるブランク フィラー プレートを取り外します。

  • 複合電源モードまたは n+1 冗長モードを使用する場合は、シャーシ内のどの電源モジュール スロットでも使用できます。
  • n+n 冗長モードを使用する場合、目的の電源に使用されるスロットに電源を挿入していることを確認する必要があります。
    • NCS 5504:スロット 1 と 2 の電源を 1 つの電源に接続し、スロット 3 と 4 の電源を別の電源に接続する必要があります。

    • NCS 5508:スロット 1 ~ 4 の電源を 1 つの電源に接続し、スロット 5 ~ 8 の電源を別の電源に接続する必要があります。

ステップ 4 に進みます。

ステップ 3

シャーシにある電源モジュールを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のモジュールを取り外します。

  1. 電源ケーブルを電源モジュールから外し、Output LED および Input LED が消灯していることを確認します。

  2. イジェクタ レバーの中央をレバーの端に押し下げてスライドし、もう一方の端がシャーシから外れるようにレバーを上へ回します(次の図を参照)。

    電源モジュールがシャーシからロック解除され、わずかに引き出されます。

    図 18. シャーシからの電源モジュールの取り外し

    1

    ケーブル固定クリップを回転させて電源ケーブルのプラグから離します。

    4

    イジェクタ レバーを、モジュールから離れるように回転させます。

    2

    コンセントから電源ケーブルのプラグを引き抜きます。

    5

    イジェクタ レバーを引いて電源モジュールをスライドし、シャーシから部分的に(5 cm(2 インチ))引き出します。電源モジュールの前面を持ち、シャーシから完全に引き出します。

    3

    イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端にスライドして保持します。

  3. レバーを引いて電源モジュールをスロットから約 5 cm(2 インチ)引き出します。

    注意    

     
    イジェクタ レバーを使用してシャーシから電源装置を完全に取り外さないでください。イジェクタ レバーは、電源装置の全重量をサポートできません。イジェクタ レバーを使用してシャーシから電源装置を完全に取り外すと、電源装置とイジェクタ レバーが破損する可能性があります。
  4. 電源モジュールの前面を片手でつかみ、もう一方の手を電源モジュールの下に添えて重量を支えます。

  5. モジュールをスロットから引き抜き、静電気防止用シートの上に置くか、静電気防止袋に入れます。

ステップ 4

新しい電源モジュールを取り付けるには、次の手順に従います。

  1. 電源モジュールが AC 電源に接続されていないことを確認します。電源に接続されている場合は、電源ケーブルを電源モジュールから取り外し、次のステップを実行する前に、少なくとも 5 秒間待ってください。

  2. 片手でモジュールの前面をつかみ、もう片方の手を下に添えてモジュールの重量を支えます。

  3. 電源コンセントが前面下部になり、電源モジュールの背面が空き電源モジュール スロットに差し込まれるように、電源モジュールを 90 度回転させます。

  4. 電源モジュールの上部にあるガイド ブラケットを電源モジュール スロットの上部にあるトラックに押し込みます。電源モジュールをスライドしてスロットに完全に差し込みます。

    電源モジュールの前面はシャーシから約 0.6 cm(0.25 インチ)突き出します。

  5. 電源モジュールのイジェクタ ハンドルの中央にあるハンドルを約 0.6 cm(0.25 インチ)スライドし、電源モジュールをシャーシから完全に押し出しながら、電源モジュールの前面から遠ざかるようにレバーを回転させます(次の図を参照)。

    図 19. シャーシへの電源モジュールの取り付け

    1

    イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端にスライドして保持します。

    4

    電源モジュールの後端をスロットに完全に差し込み、電源モジュールの前面側にイジェクタ レバーを押してスロットにロックします。

    2

    イジェクタ レバーを、モジュールから離れるように回転させます。

    5

    レバーを電源モジュールの前面に回転し、引き出せるかどうか試すことにより、電源モジュールがスロットに固定されていることを確認します。

    3

    ロック ノブが電源モジュールに完全にねじ込まれており、電源モジュールがスライドしてシャーシ スロットに完全に挿入されるのを妨げないことを確認します。

  6. イジェクタ レバーを電源モジュールの前面側へ回転させ、レバーの反対側の端がシャーシにロックされていることを確認します。

    レバーを電源モジュールの前面側に完全に回転させるとカチッという音がします。電源モジュールが完全にスロットに挿入されており(電源モジュールの前面がシャーシの面と平坦)、しっかり設置されていることを確認します。
  7. 電源ケーブルを電源モジュールの電源コンセントに接続し、電源ケーブル ホルダーをケーブル プラグ上に回転させます。

  8. 電源ケーブルのもう一方の端が次のいずれかの方法で AC 電源に接続されていることを確認します。

    • 複合電源モードまたは n+1 冗長モードを使用する場合、同じルータの別の電源モジュールに使用されているものと同じ電源に電源ケーブルを接続する必要があります。

    • n+n 冗長モードを使用する場合、シャーシ内の他の電源モジュールと同じスロット セットの、別の電源モジュールに使用されるものと同じ電源に電源ケーブルを接続する必要があります。

      • NCS 5504: スロット 1 と 2 の電源ケーブルを 1 つの電源に接続し、スロット 3 と 4 の電源ケーブルを別の電源に接続する必要があります。

      • NCS 5508:スロット 1 ~ 4 の電源ケーブルを 1 つの電源に接続し、スロット 5 ~ 8 の電源ケーブルを別の電源に接続する必要があります。

      • NCS 5516:スロット 1 ~ 5 の電源ケーブルを 1 つの電源に接続し、スロット 6 ~ 10 の電源ケーブルを別の電源に接続する必要があります。

  9. OK LED が点灯し、最終的にグリーンになることを確認します。


DC 電源モジュールの交換

始める前に

  • 電源は、電源ケーブルの届く範囲に設置する必要があります。

  • 電源はスイッチで必要とする電力仕様を満たす必要があります。

  • 1 つまたは 2 つの電源が利用できます。n+n 冗長モードを使用する場合、利用可能な電源が 2 つ必要です。そうでない場合は、電源が 1 つだけ必要です。

  • 取り外す電源用の静電気防止面または静電気防止袋を準備します。

手順


ステップ 1

新しい DC 電源モジュールのパッケージを開き、損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に連絡してください。

ステップ 2

空のスロットにモジュールを取り付ける場合は、非脱落型ネジを緩め、スロットから抜き出して、そのスロットにすでにあるブランク フィラー プレートを取り外します。ステップ 4 に進みます。

ステップ 3

シャーシにある電源モジュールを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のモジュールを取り外します。

  1. 交換する電源モジュールの電源を次の手順でオフにします。

    1. 電源スイッチを 0 にして電源モジュールの電源をオフにします。

    2. 電源モジュールが DC 回路に接続されている場合、回路ブレーカーで回路をオフにします。

    3. OK LED がオフになったことを確認します(電源モジュールに給電されないことを示します)。

      (注)  

       
      電源の接続が切断されたことを示す FAULT LED がオレンジ色に点灯する場合があります。
  2. 次のようにして、電源モジュールから電源コードを取り外します。

    1. 電源モジュールの前面にある端子ボックスの保護カバーの 3 本のネジを取り外し、次の図に示すようにカバーを引いて取り外します。

      (注)  

       
      端子ボックスには、4 つの電源端子に対応する 4 つのスロットがあります(マイナス [-]、プラス [+]、プラス [+]、マイナス [-] の順に並んでいます)。各端子には 2 つのナットがあり、これらを使用して電源ケーブルを端子に固定します。

      1

      保護カバーから 3 本のネジを取り外します。

      2

      カバーを取り外します。

    2. 4 本のケーブルをそれぞれ端子ボックスに固定している 2 つのナットを取り外し、ケーブルを取り外し、各スロットの 2 つのポストのナットを戻します。

    3. 保護カバーを端子ボックスに戻し、3 本のネジで所定の位置に固定します。

  3. 次のようにして、電源モジュールをシャーシから取り外します。

    1. イジェクタ レバーの中央をレバーの端に下げるようにスライドし、シャーシから離れるようにレバーを回します。

      電源モジュールがシャーシからロック解除され、わずかに引き出されます。

    2. レバーを引いて電源モジュールをスロットから約 5 cm(2 インチ)引き出します。

    3. 電源モジュールの前面を片手でつかみ、もう一方の手を電源モジュールの下に添えて重量を支えます。

    4. モジュールをスロットから引き抜き、静電気防止用シートの上に置くか、静電気防止袋に入れます。

ステップ 4

新しい電源モジュールを取り付けるには、次の手順に従います。

  1. DC 電源を使用する場合は、回路が回路ブレーカーでオフになっていることを確認します。

  2. 片手で電源モジュールの前面をつかみ、もう片方の手を下に添えてモジュールの重量を支えます。

  3. ガイド ブラケットを電源スロットのトラックにスライドします。モジュールの前面がその前面から約 0.6 cm(0.25 インチ)の所で停止するまでスロットに電源モジュールをスライドさせます。

  4. 電源モジュールのリリース レバーの中央にあるハンドルをモジュールの端へとスライドし、電源モジュールをシャーシへと押し込みながら、電源モジュールの前面から遠ざかるようにレバーを回転させます(次の図を参照)。

    図 20. DC 電源モジュールの取り付け

    1

    外側のハンドル横の中央のハンドルをスライドさせて保持します。

    4

    レバーを、モジュールの前面に向けて回転させます。

    2

    リリース レバーを、モジュールの前面から離れるようにいっぱいまで回転させます。

    5

    レバーのもう一方の端がシャーシの前面を固定しており、モジュールがスロット内のコネクタに押し込まれていることを確認します。

    3

    モジュールの前面がシャーシ前面から約 0.6 cm(0.25 インチ)の所で停止するまで、シャーシの空いている電源モジュール スロットに電源モジュールをスライドさせます。

  5. イジェクタ レバーを電源モジュールの前面側へ回転させ、レバーの反対側の端がシャーシにロックされていることを確認します。

    レバーを電源モジュールの前面側に完全に回転させるとカチッという音がします。電源モジュールが完全にスロットに挿入されており(電源モジュールの前面がシャーシの面と平坦)、しっかり設置されていることを確認します。

ステップ 5

次のようにして、電源モジュールに電源ケーブルを接続します。

  1. DC 電源からの両方の入力ライン用回路ブレーカーがオフになっていることを確認します。

  2. 次の図に示すように、電源モジュールの前面にある端子ボックスのカバーの上の 3 本のネジをトルク ドライバを使用して緩め、カバーを上に外します。

    1

    保護カバーから 3 本のネジを取り外します。

    2

    カバーを取り外します。

  3. 端子ボックスの各スロットの各端子ポストから 2 つのナットを取り外します。

  4. 端子ボックスのプラス スロット(2 つの中央のスロット)用端子ポストの 2 本のプラス ケーブル用にラグをそれぞれ配置し、2 つのナットを使用して、各ラグを 40 インチポンド(4.5 N·m)のトルクで締めつけます。

  5. 端子ボックスのマイナス スロット(2 つの側面のスロット)用端子ポストの 2 本のマイナス ケーブル用にラグをそれぞれ配置し、2 つのナットを使用して、各ラグを 40 インチポンド(4.5 N·m)のトルクで締めつけます。

  6. 保護カバーを端子ボックスに戻し、3 本のネジで所定の位置に固定します。

ステップ 6

次のように電源モジュールの電源を入れます。

  1. 両方の入力ラインの電源の回路ブレーカをオンにします。

    入力 1(IN1)および入力 2(IN2)の LED が電源モジュールで点灯していることを確認します。

  2. 電源モジュールの電源スイッチをオン(電源モジュールの 1 の位置)に切り替えます。

    LED が点滅し、Input LED のほかに、OK LED もオンになります。


HVAC/HCDC 電源モジュールの交換

始める前に

  • 電源は、電源ケーブルの届く範囲に設置する必要があります。

  • 電源はスイッチで必要とする電力仕様を満たす必要があります。

  • 1 つまたは 2 つの電源が利用できます。n+n 冗長モードを使用する場合、利用可能な電源が 2 つ必要です。そうでない場合は、電源が 1 つだけ必要です。

手順


ステップ 1

新しい HVAC/HVDC 電源モジュールのパッケージを開き、損傷していないことを確認します。

モジュールが損傷している場合は、Technical Assistance Center(TAC)に連絡してください。

ステップ 2

空のスロットにモジュールを取り付ける場合は、非脱落型ネジを緩め、スロットから抜き出して、そのスロットにすでにあるブランク フィラー プレートを取り外します。

ステップ 4 に進みます。

ステップ 3

シャーシにある電源モジュールを交換する場合は、次の手順に従って、シャーシから既存のモジュールを取り外します。

図 21. HVAC/HVDC 電源モジュールの取り外し

1

電源モジュールをオフにします(DC 回路の回路ブレーカーも含む)。

5

中央のレバー ハンドルをレバーの端へと引きます。

2

OK LED が消灯していることを確認します。

(注)  

 
電源の接続が切断されたことを示す FAULT LED がオレンジ色に点灯する場合があります。

6

リリース レバーを、電源モジュールから離れる方に回転させます。

3

プラグのリリース ボタンを押し続けます。

7

モジュールをスロットから引き抜き、静電気防止用シートの上に置くか、静電気防止袋に入れます。

4

電源モジュールのレセプタクルから電源ケーブルのプラグを引き抜きます。

ステップ 4

新しい電源モジュールを取り付けるには、次の手順に従います。

(注)  

 
DC 電源を使用する場合は、回路が回路ブレーカーでオフになっていることを確認します。
図 22. HVAC/HVDC 電源モジュールの取り付け

1

イジェクタ レバーの中央にあるハンドルをレバーの端にスライドして保持します。

4

電源モジュールの後端をスロットに完全に差し込み、電源モジュールの前面側にイジェクタ レバーを押してスロットにロックします。

2

イジェクタ レバーを、モジュールから離れるように回転させます。

5

レバーを電源モジュールの前面に回転し、引き出せるかどうか試すことにより、電源モジュールがスロットに固定されていることを確認します。

3

ロック ノブが電源モジュールに完全にねじ込まれており、電源モジュールがスライドしてシャーシ スロットに完全に挿入されるのを妨げないことを確認します。

ステップ 5

電源モジュールの電源レセプタクルに電源ケーブルを接続します。

(注)  

 
n+n 冗長モードを使用している場合、1 組の電源入力を 1 つの電源グリッドに、もう 1 組の電源入力を別の電源グリッドに接続する必要があります(たとえば、電源モジュールの電源スイッチに最も近いレセプタクルにグリッド A を接続し、電源モジュールの電源スイッチから最も遠いレセプタクルにグリッド B を接続します)。

ステップ 6

電源ケーブルのもう一方の端が電源に接続されていることを確認します。

ステップ 7

電源モジュールを DC 電源に接続した場合は、次の手順に従い、DC 電源の回路ブレーカーをオンにします。

ステップ 8

電源スイッチをオン(1)にして電源モジュールの電源をオンにします。

ステップ 9

OK LED が点灯し、最終的にグリーンになることを確認します。