この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、PA-H Port Adapter をサポート対象プラットフォームから取り外す手順、新規または交換用 PA-H を取り付ける手順、およびケーブルの接続手順について説明します。
• 「活性挿抜」
各ポート アダプタの金属フレームには、ESD(静電気放電)による損傷を受けやすいプリント基板が組み込まれています。
(注) ポート アダプタ スロットを使用しない場合、ルータまたはスイッチを EMI(電磁波干渉)規格に適合させ、ポート アダプタ周辺のエアフローが適切になるように、空スロットにブランク ポート アダプタを取り付けておく必要があります。したがって、未使用スロットに新しいポート アダプタを取り付ける場合、最初にブランク ポート アダプタを取り外す必要があります。
一部のプラットフォームは、ポート アダプタの Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜)に対応しています。Cisco 7200 シリーズ ルータ、Cisco 7200 VXR ルータ、Cisco uBR7200 シリーズ ルータ、Cisco 7201 ルータ、Cisco 7301 ルータ、または Cisco 7401 ASR ルータでは、PA-H の取り外しおよび取り付け時に、ルータの電源を切る必要はありません。
Catalyst RSM/VIP2、Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュール、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、および VIP は、活性挿抜に対応していますが、個々のポート アダプタは活性挿抜に対応していません。ポート アダプタを交換するには、最初にシャーシから Catalyst RSM/VIP2、Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュール、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、または VIP を取り外し、次に必要なポート アダプタを交換するか取り付けます。新しいポート アダプタを取り付ける Catalyst RSM/VIP2、Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュール、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、または VIP にブランク ポート アダプタが取り付けられている場合には、最初に Catalyst RSM/VIP2、Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュール、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、または VIP をシャーシから取り外してから、ブランク ポート アダプタを取り外してください。
アクティブ トラフィックが通過しているポート アダプタを取り外す前に、システムをシャットダウンすることを推奨します。トラフィックがポート内を通過している間にポート アダプタを取り外すと、システム破壊が生じることがあります。ポート アダプタを取り付けると、ポートは復元されます。
(注) ルータまたはスイッチからポート アダプタを取り外すと、活性挿抜によってポート アダプタのすべてのアクティブなインターフェイスが管理上のシャットダウンに切り替わります。
活性挿抜では、ルータが動作中でもポート アダプタの取り付けおよび交換ができます。ソフトウェアに通知したり、またはシステム電源をシャットダウンする必要はありません。ただし、取り外し作業中は当該ポート アダプタにトラフィックを流すことはできません。活性挿抜とは、ネットワークのエンド ユーザには影響を与えることがなく、ルーティング情報とセッションを維持できる方式です。
次に参考として、活性挿抜の機能を説明します。サポート対象プラットフォームでのポート アダプタの取り付けおよび取り外し手順については、「ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」を参照してください。
各ポート アダプタには、ルータに接続するバス コネクタが 1 つあります。このコネクタには、3 種類の長さの階段状のピンがあり、ポート アダプタと接続すると特定の信号をシステムに送信します。システムは、受信した信号と信号を受信した順番を確認し、ポート アダプタがシステムから取り外されたか、またはシステムに取り付けられたかを判断します。これらの信号により、システムは新規インターフェイスを再初期化するか、または取り外されたインターフェイスをシャット ダウンするかどうかを判断します。
具体的には、ポート アダプタを取り付けるとき、最初に最長ピンがポート アダプタと接触し、最後に最短ピンが接触します。システムはこのときの信号および信号を受信した順番を認識します。
ポート アダプタを取り外す、または取り付けるときは、ピンが信号を送信してシステムに変更を知らせます。それから、ルータが次の手順を実行します。
1. コンフィギュレーションの変更に関して、システムを速やかにスキャンします。
2. 新規に搭載したポート アダプタを初期化するか、空インターフェイスを管理上のシャットダウンに切り替えます。
3. ポート アダプタ上の以前設定されたインターフェイスすべてを、以前取り付けられていたときの状態に戻します。新規に搭載したインターフェイスは、起動時に(未設定ながらも)存在していたものとみなされ、管理上のシャットダウン ステートに切り替わります。スロットに同様のポート アダプタ タイプを再び搭載すると、ポートが設定され、最大で当初そのタイプのポート アダプタに搭載されていたポートの数だけオンラインになります。
(注) インストレーションを開始する前に、「インストレーションの準備」を参照し、必要な工具および機器を確認してください。
ポート アダプタの取り付けおよび取り外しを行う際には、次の警告および注意に従ってください。
(注) ポート アダプタ レバーまたは他の固定機構をロック位置に移動できない場合、ポート アダプタがミッドプレーンに完全に装着されていません。ポート アダプタをスロットから半分ほど注意深く引き抜き、再び挿入してから、ポート アダプタのレバー(または他の機構)をロック位置に移動してください。
警告 次の手順を行うときは、カードの静電破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。プラットフォームによっては、リスト ストラップを取り付ける ESD コネクタが付いています。手または金属製の工具が直接ミッドプレーンやバックプレーンに接触しないようにしてください。感電する危険性があります。
ここでは、次の各サポート対象プラットフォームでポート アダプタの取り外しおよび取り付けを行う手順を、一連の図で説明します。
• 「Catalyst RSM/VIP2 ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュール ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7100 シリーズ ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7200 シリーズ ルータおよび Cisco 7200 VXR ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco uBR7200 シリーズ ルータ ― ポート アダプタの取り外し」
• 「Cisco uBR7200 シリーズ ルータ ― ポート アダプタの取り付け」
• 「Cisco 7201 ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7301 ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7401 ASR ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「VIP ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードには、シングル幅ポート アダプタを 1 つ搭載できます。ここでは、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを取り外す手順および取り付ける手順を示します。
警告 次の手順を行うときは、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードの ESD による損傷を防ぐために静電気防止用リスト ストラップを着用してください。プラットフォームによっては、リスト ストラップを取り付ける ESD コネクタが付いています。手または金属製の工具が直接ミッドプレーンやバックプレーンに接触しないようにしてください。感電する危険性があります。
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのポート アダプタを取り外す場合、または取り付ける場合は、図3-2を参照しながら次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードがルータに搭載されている場合は、最初に Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードを取り外してからポート アダプタを取り外します。
ステップ 2 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを取り外すには、ポート アダプタのロックを回してロック位置(横)(図3-2 の A を参照)からロック解除位置(縦)(図3-2 の B を参照)にします。
ステップ 3 ポート アダプタのハンドルを持ち、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを引き出します(Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードを取り外す際にはポート アダプタからケーブルを外しておきます)。
ステップ 4 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードにポート アダプタを取り付けるには、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのガイド レールの位置を確認して、ポート アダプタを固定します。ガイド レールはポート アダプタ スロット上部の左右にあり、1 インチほどスロットの内側に入っています(図3-2 の C を参照)。
ステップ 5 ポート アダプタがポート アダプタ インターフェイス コネクタにかみ合うまで、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードにポート アダプタをゆっくり押し込みます。完全に装着されると、ポート アダプタの前面パネルと Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードがぴったりと揃い、同一平面になります。
ステップ 6 ポート アダプタが完全に装着されたら、ポート アダプタ ロックをロック位置(横)にします(図3-2 の A を参照)。
図3-2 に、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを取り外す手順および取り付ける手順を示します。
図3-2 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け
ここでは、PA-H に High-Speed Serial Interface(HSSI)ケーブルまたはヌル モデム ケーブルを接続する手順について説明します。
ここでは、PA-H Port Adapter に HSSI ケーブルを接続する手順について説明します。
シングル PA-H には、HSSI 用のコネクタが 1 つあります。(HSSI ケーブルは、シスコ システムズの製品のみをご使用ください。市販のケーブル ベンダー製のものは使用しないでください。
PA-H に HSSI ケーブルを接続する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 PA-H のポートに直接、HSSI ケーブルを接続します(図3-3 を参照)。
(注) ポート アダプタにはハンドルが付いていますが、図3-3 ではこのハンドルを省略しています。正しく接続するために、HSSI ケーブルのプラグと HSSI ポートのレセプタクルは固定されるようになっています。PA-H のレセプタクルに HSSI ケーブルを接続する場合は、HSSI ケーブルのストレイン レリーフ スライド ロックを使用してください。
ステップ 2 HSSI ケーブルのネットワーク側の端を T3、E3、SONET Data Service Unit(DSU; データ サービス ユニット)、またはその他の外部 HSSI 機器に接続します。
以上で、PA-H に HSSI ケーブルを接続する手順は終了です。HSSI 接続にヌル モデム ケーブルが必要な場合は、次の「ヌル モデム ケーブルの接続」を参照してください。必要でない場合は、「インターフェイスの設定」に進んでください。
ここでは、PA-H Port Adapter にヌル モデム ケーブルを接続する手順について説明します。
ヌル モデム ケーブルを使用すると、2 台のルータを直接バックツーバックで接続できます。2 台のルータは同じ場所に設置されているものでなければなりません。2 台の Cisco 7000 シリーズ ルータ、2 台の Cisco 7500 シリーズ ルータ、2 台の Cisco 7200 シリーズ ルータ、2 台の Cisco uBR7200 シリーズ ルータ、2 台の Cisco 7201 ルータ、2 台の Cisco 7301 ルータ、2 台の Cisco 7304 ルータ、2 台の Cisco 7401 ASR ルータ、またはこれらのいずれかを組み合わせた 2 台のルータを接続することができます。ヌル モデム ケーブルを使用すると、HSSI の動作を確認したり、複数のルータを直接リンクして、より大きいノードを構築したりできます。ヌル モデム ケーブルは、HSSI ケーブルと同じ 50 ピン コネクタを使用し、 表1-2 に示すピン配置になっています。
2 台のルータを接続するには、各ルータの HSSI ポートをヌル モデム ケーブルで接続します。 hssi internal-clock コマンドを入力して、両方のルータの内部送信クロックをイネーブルにします。HSSI 上の内部送信クロックをイネーブルにする場合、どのルータ プラットフォームでも、同じ hssi internal-clock コマンドを使用します。
(注) Cisco 7206 および Cisco 7206 VXR ルータ シェルフでは、インターフェイス タイプおよび物理シェルフ/ポート アダプタ/ポート位置でインターフェイスを定義します。サポート対象プラットフォームのインターフェイス アドレスについては、「インターフェイス アドレスの識別」を参照してください。
次に、サポート対象の全プラットフォームで、ヌル モデム ケーブル接続の準備に必要なコンフィギュレーション コマンドの例を示します。
• Catalyst RSM/VIP2 を搭載した Catalyst 5000 ファミリ スイッチ
• Catalyst 6000 ファミリ FlexWAN モジュールを搭載した Catalyst 6000 ファミリ スイッチ
• VIP を搭載の Cisco 7000 シリーズおよび Cisco 7500 シリーズ
• Cisco 7100 シリーズ、Cisco 7200 シリーズ、Cisco uBR7200 シリーズ ルータ、Cisco 7201 ルータ、Cisco 7301 ルータ、Cisco 7401 ASR ルータ、および Cisco 7304 ルータ
(注) Cisco 7206 および Cisco 7206 VXR ルータ シェルフの場合は、上記の Cisco 7200 シリーズ の例で示したインターフェイス アドレスの前に、シェルフ番号を付けます。たとえば、interface hssi 5/1/0 コマンドは、Cisco 7206 または Cisco 7206 VXR ルータ シェルフ 5 のスロット 1 に搭載されたポート アダプタの最初のインターフェイスを示しています。
両方のルータの HSSI ポートで、必ず内部送信クロックを使用するように設定してください。内部クロックをイネーブルにすると、PA-H の TC LED が点灯します。両方のルータで内部クロックがイネーブルになると、接続された HSSI ポートの両方で TC および RC LED が点灯します。
ヌル モデム ケーブルの接続を解除する場合は、 no hssi internal-clock コマンドを使用して、内部送信クロックもディセーブルにする必要があります。このコマンドを使用すると、両方のルータの各インターフェイスで送信クロックがオフになります。