TV ディスプレイでの操作
ユーザー ロール:管理者(Administrator)、施設管理者(Venue Administrator)
このモジュールでは、Cisco Vision Director での TV ディスプレイのセットアップに関する情報を記載しています。
ユーザー TV の制御
Cisco Vision Director では、あらゆるメディア プレーヤー タイプ向けに、すべてのユーザー TV コントロールメソッドのサポートがデフォルトで有効になっています。これにはローカル制御のデバイスやアプリケーション、IP Phone、タッチ スクリーン、および赤外線リモート(IR)制御を使用した TV ディスプレイの制御が含まれます。
施設によっては、特定のイベントまたはスイートのユーザー TV コントロールを無効にするか、または TV で特定のチャネルを表示したりボリュームを制御したりすることを制限する必要があります。
TV コントロールアクセス
[Configuration] > [TV Off Configuration] を使用して、TV 電源コントロールにすばやくアクセスできます(図 1)。このインターフェイスは、電源をオフにするデバイスのゾーンおよびグループがある場合に特に効果を発揮します。[Zones & Groups] インターフェイスの使用については、ゾーン、グループ、ロケーションでの操作で詳しく説明されています。
図 1 [TV Off] インターフェイス
TV のゾーンの電源をオフにするには、次の手順を実行します。
1. 左側パネルのリストから [Available Zone] を選択します。
2. 右モーション矢印 をクリックして、その [Available Zone] を [Assigned Zones] リストに 割り当てます 。あるリストから別のリストに移動する特定のゾーンまたはゾーンの範囲を選択するには、 Ctrl キーと Shift + Ctrl キーを使用します。
3. [Cancel] をクリックして、最近の変更を元に戻します。
4. [保存(Save)] をクリックします。[Save] をクリックしないと、すべての変更が失われます。警告ボックスは表示されません。
変更が表示されない場合は、左上の [Refresh] アイコンをクリックします。[Confirmation Refresh] ボックスが表示されます(図 2)。
どちらのリストも全面的にソートすることが可能です。[Name] をクリックしてソートします。
図 2 ゾーン割り当ての更新の確認
ゾーン内の TV をオフにするには、次の手順を実行します。
1. [More] > [Turn TVs Off] を選択します(図 3)。確認用のダイアログボックスが表示されます(図 3)。
2. [OK] をクリックします。
図 3 [More] > [Turn TVs Off]
図 4 [Confirm Turn TVs Off]
情報ダイアログボックスが表示され、Turn TVs Off コマンドが Cisco Vision Director に正常に送信されたことが通知されます。その後、自動生成された電子メールがアクションを実行したロールに送信されます(図 5)。
図 5 TV オフの電子メール通知
TV ディスプレイの仕様
Cisco Vision Director により、メディア プレーヤーと TV との間の適切な通信を確保するために、施設で使用されている TV に対して特定のコマンドと属性を設定することが要求されます。この設定は、ディスプレイ仕様と呼ばれるもので定義されています。
デフォルトでは、Cisco Vision Director には、いくつかの一般的な TV ディスプレイ モデルのディスプレイ仕様が含まれています。ご使用の TV ディスプレイ モデルがデフォルトの仕様に含まれていなければ、そのモデルを追加して設定します。
固有の TV タイプごとに、TV の制御に使用するコマンドに基づく別のディスプレイ仕様が必要です。場合によっては、特定の製造元からのすべての TV は同じディスプレイ仕様を使用できます。別のケースとして、同じメーカー製の異なる TV モデルがそれぞれ異なるディスプレイ仕様を必要とする場合もあります。
注 :ベスト プラクティスとして、TV ディスプレイ仕様の設定は、Cisco Vision Director でロケーションを設定する前に行います。ロケーションを設定するときは、物理的に設置されている TV タイプの「ディスプレイ仕様」(ブランド/モデル)を選択する必要があります。
クローズド キャプション
すべてのデジタル TV 放送局が一般的に従うクローズド キャプション(CC)の標準規格は、CEA(Consumer Electronics Association:全米家電協会)-608 と CEA-708 です。図 6に、米国 CC 標準を示します。
重要 :クローズド キャプションは、北米以外の地域では、欧州を含めどの地域でも機能しません。
図 6 Cisco Vision Dynamic Signage Director でのクローズド キャプションのサポート
この標準規格は一般に、サービス プロバイダが提供するすべてのブロードキャスト チャネルでサポートされます。Cisco Vision Director は、クローズドキャプション CC1–CC4 のサポートを Cisco デバイス上で自動的に有効にします。
コンテンツの向き
Cisco Vision Director のすべてのコンテンツのデフォルトの向きは、横方向モードです。
縦方向形式でコンテンツを手動で作成し(静止画のみ)、それを回転させることができます。[TV Display Specification] で、縦方向モードのコンテンツの自動回転を設定します。
縦方向モードの自転回転のガイドライン
■縦向き設置のディスプレイで、DMP がコンテンツを正しい向きに自動的に回転する。
■1 台の TV ディスプレイに対しあらゆる種類のコンテンツをサポート。
■複数の縦方向モードの表示画面に渡るコンテンツのスケーリングは、マルチキャスト ストリーミング ビデオのみサポート。
■[Configuration] > [Devices] インターフェイスで TV の [Display Specifications] を設定するときに、[Display Parameter] の「dmp.portrait=true」を使用して有効にします(図 7)。
注 :DMP 縦方向モードは UHD(4K)ビデオには使用できません。縦方向モードと自動回転の使用に関する詳細については、『 Cisco Vision Content Planning and Specifications Guide, Release 6.4 』を参照してください。
重要 :縦方向ビデオの再生を予定している場合は、次に挙げるような他のすべてのセカンダリシステムタスクを考慮してください。
–ティッカー、HTML グラフィック、大容量の画像ファイルなどのグラフィック操作
–ネットワークトラフィック(大規模または頻繁なネットワーク更新の実行)
–USB オーディオ
これらのタスクは、DMP のハードウェア制限との間で相互に影響を及ぼします。これらのセカンダリタスクを削減または排除するか、よりパフォーマンスの優れた DMP モデルにアップグレードしてください。
コンテンツの回転には大規模な処理が必要なため、再生パフォーマンスは横方向表示と同等ではありません。表 1に、Cisco Vision DMP のいくつかの基本的なガイドラインを示します。
表 1 DMP の再生ガイドライン
DMP モデル |
縦方向再生 |
CV-UHD2 CV-UHD |
60p で縦方向の HD ビデオ(1080 x 1920)を出力できます。 最大 2 つの縦方向のビデオウィンドウがサポートされています(ソースファイルと出力の両方で最大 60p)。ただし、すべてのビデオウィンドウの合計エリアが 1080 x 1920 を超えないようにする必要があります。 |
CV-HD2 CH-HD |
60p で縦方向の HD ビデオ(1080 x 1920)を出力できます。 ソース ビデオのフレーム レートは 30p を超えないようにする必要があります。 |
注: 縦方向モードは、CV-HD および CV-HD2 DMP の場合には推奨されません。CV-UHD および CV-UHD2 プレーヤーの場合、シングルまたはデュアルビデオ再生は良好に機能することが多いですが、再生の問題が発生する可能性があります。
重要: プレーヤーでビデオソースをテストして、再生中にビデオサイズとビデオエンコーディングに問題が発生しないことを確認します。
表 2 縦方向モードのパラメータ
DMP モデル |
リージョン |
パラメータ |
すべてのモデル |
単一リージョン |
マルチキャストビデオ、ローカル ビデオ、全画面縦方向 Web アプリケーション(Kyoto Signage アプリケーション)、全画面縦方向ビデオファイル(1080 x 1920) 注: UHD モード(3840 x 2160)および全画面表示縦方向ビデオを使用する場合の既知の問題。 全画面縦方向画像(1080 x 1920) 全画面混合プレイリスト(外部コンテンツ、1080 x 1920 のビデオファイル、 1080 x 1920 の画像) 注: UHD モード(3840 x 2160)および全画面表示縦方向ビデオを使用する場合の既知の問題。 |
すべてのモデル |
デュアルリージョン |
マルチキャストビデオ + 静止画像プレイリスト |
すべてのモデル (CV-HD と CV-HD2 を除く) |
デュアルリージョン |
マルチキャストビデオ + マルチキャストビデオ ローカル ビデオ ファイル プレイリスト + ローカル ビデオ ファイル プレイリスト |
DMP コンテンツの柔軟な回転
コンテンツを 90 度および -90 度(+270 度)回転させることができます。この機能は、ビデオ、静的イメージ、ウィジェット、ローカルおよびマルチキャスト ビデオ、外部 URL といったすべてのコンテンツで有効です。すでにディスプレイ モニターが縦方向に設置されている場合はその状況に合わせ、適切な向きでコンテンツを表示するには、コンテンツを回転させます。
縦方向モードにコンテンツを回転するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] をクリックします。
2. 左側のパネルのリストから特定のディスプレイを選択し、右側のパネルの [Display Parameters] タブをクリックします(図 7)。
3. [+] アイコンをクリックして、新しいディスプレイパラメータを追加します。[Create Display Parameter] ダイアログボックスが表示されます(図 8)。
図 7 表示パラメータへのコンテンツ回転値の追加
4. 必要とする適切な回転値が得られるように、「 dmp.portrait」または 「 dmp.portrait.clockwise 」と入力して「 true 」に設定します。
図 8 新しいディスプレイパラメータの作成
デフォルトでは、dmp.portrait を使用してコンテンツに「true」を設定すると、コンテンツは 90 度回転します。dmp.portrait.clockwise を「true」に設定すると、コンテンツは 270 度(-90 度)回転します。
注 :このパラメータを設定するには、DMP をリブートします。[Configuration] > [System Configuration] > [Scheduled Tasks] > [Reboot DMP Task] をクリックします。
次の図に、90 度および -90 度回転させたコンテンツを示します。時計回りと反時計回りを使用します。
時計回り 反時計回り
注 :DMP 縦方向モードは UHD ビデオには使用できません。
歪んだ縦方向モード表示
重要: DMP が縦方向モードでマルチキャストビデオをストリーミングしている場合、表示が歪むことがあります。この場合、 scaleToFit.video の DMP レジストリが「 true 」に設定されていることが原因である可能性があります。デフォルトでは、このレジストリは存在しないか、「false」に設定されています。レジストリを true に設定しなければならない顕著な理由がある場合は、デフォルトを縦方向モード URL を使用したマルチキャストストリームから、代わりに Web ページを使用するなど、別の方法に変更します。
縦方向ディスプレイ用に別のデフォルト URL を設定するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [System Configuration] > [Dynamic Signage Director Settings] をクリックします。
2. コンテンツが引き伸ばされないように、[Default portrait content URL] の [Value] を HTML を使用するための値に変更します。
HDMI-CEC
HDMI Consumer Electronics Control(CEC)のサポートでは、次の 3 つの TV 機能を制御できます。
■電源オン(Power On)
■スタンバイ(電源オフ)
■電源ステータス(Power Status)
HDMI CEC TV コントロールを有効にすると、TV の制御機能に HDMI CEC が RS-232 に代わって使用されます。TV を制御するには、[Device Management] インターフェイスから TV On および TV Off コマンドを実行します 。[Get Status] ドロップダウン矢印を使用します。
次に挙げる 2 つの方法のいずれかを使用して、HDMI-CEC TV コントロール向けに TV ディスプレイを設定できます。
■HDMI-CEC 標準ディスプレイ仕様を新しい TV に適用する。この場合、HDMI/CEC パラメータは自動的に有効になり、デフォルト値に設定される。
■既存のディスプレイ仕様を変更して、HDMI-CEC ディスプレイ パラメータを手動で設定する。
HDMI/CEC TV コントロールでは次のコマンドが使用されます。
■dmp.powerQueryByCEC:RS-232 の代わりに HDMI/CEC を使用した、TV 電源ステータスを取得するための powerQuery の有効化。
■dmp.TVControlbyCEC:RS-232 の代わりに HDMI/CEC を使用した TV 制御を有効化。
■dmp.monitorAPIDelay:Dynamic Signage Director から HDMI CEC 経由で TV に送信される powerQuery コマンドの頻度。デフォルトは 120000 ミリ秒(2 分間)。このコマンドは、TV コントロールを RS-232 で使用する場合もサポートされる。
■dmp.monitorPower:Dynamic Signage Director で [Device Management] から Get Status コマンドを使用して、TV に対する powerQuery コマンドの実行が可能。このコマンドは、TV コントロールを RS-232 で使用する場合もサポートされる。
■ dmp.hdmiStreamingDelay :DMP がコマンドを受信してからストリーミングを停止する時間(ミリ秒単位)を示す。定義されていない場合、デフォルトは 500(ミリ秒)。通常、このパラメータを定義する必要はない。
赤外線リモコンによって開始された HDMI ストリーミングの操作に対しては、このパラメータは、コマンドによる DMP の頻繁なクラッシュを防ぎます。[Display Specifications] でこのパラメータに値が設定されていない場合、デフォルトは 5000 ミリ秒です。
これはパラメータ「Ratelimit.Frequency.High」に似ています。唯一の違いは、このパラメータがローカルコントロール API を介して発行された HDMI ストリーミング操作用であることです。
RS-232 通信用のディスプレイパラメータ
RS-232 コマンドを使用して、オン/オフ、ミュート、ボリューム調節、および外部入力などの TV 機能を制御できます。このコマンドは、さらに特殊なシナリオでは、TV タイル マトリックス機能の設定にも使用できます。
RS-232 応答は、TV の現在のステータスを取得するために使用されます。現在のところ Cisco Vision Director は、TV に現行の電源オン/オフステータスのクエリを実行する場合にのみ、応答を使用します。
TV が RS-232 や他の方法で制御できない状況では、代わりにメディア プレーヤーでボリュームとミュートを制御できます。この動作は sigma= で始まるボリューム調節とミュートのコマンドを設定することで指示されます。
RS-232 TV コントロール用のディスプレイパラメータ
表 3に、DMP のディスプレイパラメータの概要と RS-232 コマンドおよびそれぞれの サンプル 値を示します。これらの値は、入力するデータタイプの例として記載されています。
注 :TV ディスプレイのモデルによっては、特定の RS-232 コマンドのみをサポートしている場合があります。この表にあるコマンドは、LG 19LH20 TV ディスプレイによりサポートされています。ディスプレイのモデルごと、さらにはソフトウェアバージョンごとに、異なる設定が必要になる場合があります。
重要:適切な入力値については、TV ディスプレイの製造元にお問い合わせください。
表 3 DMP ディスプレイパラメータ
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rs232.tx_hex=6B622030312046460D
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rs232.tx_hex=61203031204f4b303178
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rs232.tx_hex=6B612030312046460D
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rs232.tx_hex=62203031204F4B303878
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rs232.tx_hex=62203031204F4B303278
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rs232.tx_hex=62203031204F4B303478
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rs232.tx_hex=62203031204F4B303078
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rs232.tx_hex=65203031204F4B303078
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rs232.tx_hex=6B652030312046460D
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rs232.tx_hex=6B662030312046460D
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rs232.tx_hex=66203031204F4B5F5F78
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rs232.tx_hex=6B622030312030390D
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rs232.tx_hex=6B622030312030320D
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rs232.tx_hex=6B622030312030340D
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rs232.tx_hex=6B622030312030300D
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rs232.tx_hex=6B652030312030300D
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rs232.tx_hex=6B612030312030300D
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rs232.tx_hex=6B652030312030310D
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s232.tx_hex=6B652030312030300D
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rs232.tx_hex=6B662030312030350D
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rs232.tx_hex=6B662030312035300D
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rs232.tx_hex=6B662030312035350D
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rs232.tx_hex=6B662030312036300D
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rs232.tx_hex=6B662030312031300D
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rs232.tx_hex=6B662030312031350D
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rs232.tx_hex=6B662030312032300D
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rs232.tx_hex=6B662030312032350D
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rs232.tx_hex=6B662030312033300D
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rs232.tx_hex=6B662030312033350D
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rs232.tx_hex=6B662030312034300D
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rs232.tx_hex=6B662030312034350D
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録音のボリューム調節
Cisco Vision Director で正しく設定すると、ボリューム調節は IP フォン、赤外線リモコン、[Device Management]、またはイベントスクリプトステートの変更などの方法から実行できるようになります。プライマリビデオ音声のボリューム調節は、SPDIF(SV-4K、CV-UHD、CV-UHD2 のみ)、アナログ音声、および HDMI 出力ポートに対して行うことができます。ただしこれは、TV ディスプレイ仕様の [Volume Strategy] が [Internal] に設定されている場合に限ります。
Volume Strategy のオプション
Cisco Vision Director は、3 つのボリューム方式の設定をサポートしています(図 9を参照)。
デバイスの音量を選択するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] > [Basic Info] に移動します。
2. [Volume Strategy] プルダウン矢印を使用して、ボリュームを選択します。
3. [ 保存(Save) ] をクリックします。
図 9 [Display Specifications]:[Volume Strategy] オプション
[Internal]:音声フィードの音量レベルは、信号を送信する音量の大きさを DMP に通知することで制御します。[Internal] を指定すると、Cisco Vision Director で(IP フォン、赤外線リモコン、[Device Management]、またはイベントスクリプトステートなどにより)音声入力のボリューム調節ができるようになります。
[External]:[External] を使用して、DMP が送信したレベルをそのまま維持します。DMP は接続されている TV に RS-232 を介して音量レベルを変更するコマンドを送信します。
注:ほとんどの TV には DMP よりも広い音声範囲が備わっており、多くの TV では音量の変更をインジケータで視覚的に示すため、外部([External])音量方式をお勧めします。この方式により、TV のパネル ボタンまたは TV リモコンを使用して音量を変更する場合の問題を避けることもできます。
[None]:音量は調節できません。これは、TV はビデオ専用とし、音声があればそれを個別に提供する場合に役立ちます(バーなどでオーバーヘッド システムで音声を提供する場合)。
TV ディスプレイ仕様の設定方法
このセクションは、次のトピックで構成されています。
■RS-232 コマンド設定のガイドライン
■TV ディスプレイ仕様の基本情報の設定、
■タッチ スクリーンのサポートの設定
■タッチ スクリーンのサポートの設定
RS-232 コマンド設定のガイドライン
TV ディスプレイ仕様の RS-232 コマンドの設定時には、次のガイドラインを考慮してください。
■Cisco Vision Director では、イベントの状態ごとに 1 つの RS-232 コマンドのみサポートする。
■Cisco Vision Director で設定するすべての RS-232 コマンドは、プレフィックス rs232.tx_hex= を必ず使用する。
■RS-232 応答を使用して、TV の現在のステータスを取得する。
■RS-232 応答は、常にプレフィックスなしで設定する。
■Cisco Vision Director は、TV に現行の電源オン/オフ状態ステータスのクエリを実行する場合にのみ、応答を使用している。
■TV が RS-232 や他の方法で制御できない状況では、代わりにメディア プレーヤーでボリュームとミュートを制御できます。
TV ディスプレイ仕様の基本情報の設定
ユーザー ロール:管理者(Administrator)
TV ディスプレイ仕様の基本情報を設定するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] に移動します(図 9)。
2. 次のいずれかを実行します。
■既存のディスプレイ仕様を選択します。
■[+] アイコンをクリックして、新しいディスプレイ仕様を追加します。
3. 表 4 を参照し、[Basic Info] パネルでオプションを指定します。
表 4 TV ディスプレイ仕様の基本オプション
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TV タイプをロケーションに追加するときに [Display Spec] ドロップダウン リストに表示される名前。
ヒント
:この名前は必ず一意で、定義する TV のタイプが容易にわかるものにする。
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TV ディスプレイ仕様を説明する任意のテキスト文字列。
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このディスプレイ仕様が適用されるブランドのモデル。
単一のモデル タイプまたはモデルのグループの指定が可能。あるいは「すべて(All)」を選択して、そのブランドのすべての TV が同じディスプレイ仕様を使用するように指定することも可能。
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TV のボリュームを調節する方法を指定する。設定可能な値:
[Internal]:ボリュームは IP フォン、赤外線リモコンなどを使用して制御されます。
[External] :シリアル コマンドをメディア プレーヤーから TV に(RS-232 経由で)送信することにより、ボリューム調節ができます。
[None]: 音量を修正するため、調整することはできません。
詳細については、
録音のボリューム調節 を参照してください。
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4. [Save] をクリックします。
5. 設定を DMP に適用します。
注 : DMP を再起動します。
TV ディスプレイ仕様の HDMI-CEC TV コントロールの設定
ユーザー ロール:管理者(Administrator)、施設管理者(Venue Administrator)
新しい TV に HDMI/CEC 標準規格ディスプレイ仕様を適用することも、既存のディスプレイ仕様を変更してディスプレイ パラメータ コマンドを個別に追加することもできます。
HDMI/CEC 標準規格ディスプレイ仕様を使用すると、TV 制御用の 4 つの関連 HDMI-CEC コマンドが有効になり、対応するデフォルト値に設定されます。
HDMI-CEC ディスプレイのパラメータを設定するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] に移動します。
2. 既存のディスプレイ仕様を選択するか、新しいディスプレイ仕様を追加します。
3. [Display Parameters] タブ をクリックします 。
4. 次のパラメータを見つけて設定します。
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[True]:RS-232 の代わりに HDMI/CEC を使用して、TV 電源ステータスを取得するために powerQuery の実行が可能。
[False]:HDMI-CEC を使用して powerQuery を無効にする。
注:このコマンドをサポートしない TV モデルもあります。
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[True]:RS-232 の代わりに HDMI-CEC を使用して TV コントロールを有効にする。
[False]:HDMI-CEC TV コントロールを無効にする。
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Dynamic Signage Director により送信される powerQuery コマンドの頻度(ミリ秒単位)。HDMI/CEC 標準規格ディスプレイ仕様のデフォルトは 120000 ミリ秒(2 分間)。
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[True]:Dynamic Signage Director で [Device Management] から Get Status コマンドを使用して、TV に対する powerQuery コマンドの実行が可能。
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[True]:Dynamic Signage Director で DMP に接続された USB HID デバイスのサポートが可能。
[False]:オプションを無効する。 |
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注 : [Device Management] から [Get Status] コマンドを実行して、DMP に認識されている最新の TV 正常性ステータスを取得できます。この情報は、powerQuery が最後に実行された時点に応じて、最大で 2 分前のものになる場合もあれば、数秒前のものになる場合もあります。
「 dmp.monitorPower 」パラメータが false に設定されていると、正しい TV 正常性ステータスは取得されません。
5. [Save] をクリックします。
6. DMP をリブートします。
タッチ スクリーンのサポートの設定
HTML5 ページでタッチスクリーンを適切に動作させるには、タッチスクリーン デバイスがヒューマン インターフェイス デバイス(HID)に準拠し、標準的な HID ドライバを使用していることを確認します。
注 :製造元によっては、HID のサポートを謳っていながらカスタム ドライバを使用している場合があります。標準の HID ドライバが使用されることを確認します。
デフォルトでは、Cisco Vision Director の場合、ディスプレイパラメータは false に設定されています。デバイスと DMP 間でタッチスクリーン機能を有効にするには、それを変更する必要があります。
特定のデバイスのタッチスクリーン機能を有効にするには、次の手順を実行します。
1. Cisco Vision Director で、[Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] に移動します (図 10)。
図 10 ディスプレイ仕様の設定
2. デバイス画面のディスプレイ仕様を作成します。この情報については、デバイス仕様を参照してください。[+] アイコンを使用して新しい仕様を作成します。
または、デバイスのリストを下にスクロールします。型式とモデルを検索して選択します。
3. [Display Parameters] タブをクリックします。
4. 下にスクロールして dmp.SupportsTouchScreen を選択します。
5. [Edit] アイコンをクリックします。[Edit Display Parameter] ボックスが表示されます(図 11)。
6. [Edit Display Parameter] ボックスでデバイスに設定されている false を「 true 」に変更します。
図 11 [Edit Display Parameter] ダイアログボックス
7. [Save] をクリックします。
この機能を有効にすることで、タッチスクリーンのサポートに状態またはコンテンツへのチャネル(通常は HTML ページ)を付与します。
DMP をデバイスに接続するには、次の手順を実行します。
DMP の USB ポートからデバイスに接続する B タイプケーブルに USB A を使用します。
外部ボリュームをサポートするためのディスプレイパラメータの設定
ユーザー ロール:管理者(Administrator)
外部ボリューム方式を使用する場合は、RS-232 コマンドを設定し TV に送信してボリュームを変更します(図 12)。
[Configuration] > [Devices] > [Display Specifications] > [Basic Info] > [Volume Strategy] > [External] をクリックします。
図 12 外部ボリューム方式
注 : 内部 ボリューム方式を使用する場合は、ボリュームコマンドを設定する必要はありません。
Cisco Vision Director では、次の 2 種類のボリューム制御を設定できます。
■Relative(相対):TV に設定されている(モデルごとに異なる)音量増分に依存する。
■Absolute(絶対):推奨方法。最小と最大のボリューム レベルの間でボリュームを制御するために使用される、いくつかの増分を定義する。
–SV-4K の場合:絶対ボリュームは、一連の Volumen コマンドにだけで設定されます。
表 5に、相対タイプと絶対タイプの外部ボリューム制御の設定に使用されるディスプレイパラメータについての情報を示します。
表 5 外部ボリュームをサポートするためのディスプレイパラメータ
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ボリューム増分レベルを指定します。ここで
n は、1 からサポートされるボリュームレベルの総数までの数値です。
サポートされる増分の数に対して複数の Volume
n コマンドを設定します。
"n" には、たとえば "1" などの整数を指定する("01" とはしない)。
ヒント
:ベスト プラクティスは、Volume1 をゼロより大きい値に設定することです。ボリューム レベル ゼロは mute コマンドとして処理され、ユーザーがボリュームを上げると、一部のディスプレイではボリュームが上がったことを示すステータス バーが表示されますが、ディスプレイはミュートされたままとなります。
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TV の内部設定によって決定される増分ボリューム設定を指定します。
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TV の内部設定によって決定される増分ボリューム設定を指定します。
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一部の TV では、ボリュームの増分/減分はごくわずかであるため、目標とする効果を達成するには複数の VolumeUp または VolumeDown コマンドが必要です。これらの TV には、
dmp.RelativeVolumeSteps ディスプレイパラメータを使用します。
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赤外線リモコン(または IP Phone)でボリュームの上下ボタンを押すたびに、VolumeUp または VolumeDown に対して RS-232 コマンドを繰り返す回数を指定します。デフォルトは 1。
たとえば、この値を 8 に設定すると、VolumeUp または VolumeDown コマンドは 8 コピー分の RS-232 文字列を送信します。
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メディア プレーヤーからシリアル コマンドを繰り返し送信する間の遅延を指定します。デフォルトは 5000 ms です。
このコマンドは、繰り返しのシリアル コマンドの送信が近接しすぎている場合にそれを破棄する特定の TV ディスプレイに使用できます。
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表 6 に、12 の増分を使用する絶対音量制御に対して定義される RS-232 コマンド文字列の例を示します。
表 6 ある LG TV ディスプレイモデル用のボリュームカウントコマンドの例
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rs232.tx_hex=6B662030312030350D
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rs232.tx_hex=6B662030312031300D
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rs232.tx_hex=6B662030312031350D
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rs232.tx_hex=6B662030312032300D
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rs232.tx_hex=6B662030312032350D
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rs232.tx_hex=6B662030312033300D
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rs232.tx_hex=6B662030312033350D
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rs232.tx_hex=6B662030312034300D
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rs232.tx_hex=6B662030312034350D
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rs232.tx_hex=6B662030312035300D
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rs232.tx_hex=6B662030312035350D
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rs232.tx_hex=6B662030312036300D
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TV ディスプレイ バナーの設定方法
このセクションは、次のトピックで構成されています。
■ディスプレイ入力名の設定
■TV ディスプレイ バナーの無効化
ディスプレイ入力名の設定
TV ディスプレイ バナーは、ディスプレイ上部に一時的に表示されるグラフィカル バナーであり、TV コマンドを受け取った TV についての情報が表示されます(図 15)。
TV ディスプレイ名を画面に表示されるように設定するには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [Luxury Suites] をクリックします。
2. [+] アイコンをクリックして、ラグジュアリースイートを追加するか、既存のラグジュアリースイートを選択します。
3. 必須フィールドに入力します。
4. [保存 (Save)] をクリックします。
5. [Location Assignment] タブ をクリックします(図 13)。 画面に [Assigned Locations] パネルと [Available Locations] パネルが表示されます。
6. 右側のパネルで [Location Name] を強調表示し、[Assign Location] をクリックします。割り当てられたロケーションが [Assigned Locations] パネルに表示されます。
7. [Edit](鉛筆アイコン)をクリックします。[Edit Display Label] ボックスが表示されます(図 14)。
8. [Display Label] フィールドに名前を入力します(この例では「Main」(図 15))。
図 13 ラグジュアリースイートのロケーションの割り当て
図 14 ディスプレイ名の設定
9. [Save] をクリックして、ダイアログボックスを閉じます。
10. [Save] をクリックして、スイートの設定を保存します。
注: 次のコンテンツのプッシュまたは DMP の再起動まで、変更は DMP に反映されません。
このディスプレイバナーはデフォルトで有効になっており、赤外線リモコンで制御する場合の継続時間は 5 秒です(図 15)。
図 15 TV ディスプレイ バナーと画面 ID
TV ディスプレイ バナーの無効化
ユーザー ロール:管理者(Administrator)
ビデオ ウォール ディスプレイの視覚的エクスペリエンスを高めるため、TV ディスプレイ バナーを無効にします。TV ディスプレイ バナーは、デフォルトではすべての TV ディスプレイで有効になっています。
TV ディスプレイ バナーをグローバルに無効にするには、次の手順を実行します。
1. [Configuration] > [System Configuration] > [Advanced Registry Settings] をクリックします。
スクロールして localControl.banner.disable が追加されているかどうかを確認します。値が true でない場合は、[Edit] をクリックします。
2. [Registry Data] ボックスで、[+](Add)をクリックします。[Create Configuration Setting] ダイアログボックスが表示されます。
3. [Key] フィールドに「localControl.banner.disable」と入力します。
4. [Value] フィールドに「true」と入力します。
5. [Save] をクリックします。