High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOSソフトウェア、Cisco IOS XEソフトウェア、Cisco Secure Firewall Adaptive Security Appliance(ASA)ソフトウェア、およびCisco Secure Firewall Threat Defense(FTD)ソフトウェアのインターネットキーエクスチェンジバージョン2(IKEv2)機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がメモリリークを引き起こし、該当デバイスでサービス妨害(DoS)状態が発生する可能性があります。
この脆弱性は、IKEv2パケットの不適切な解析に起因します。巧妙に細工された IKEv2 パケットを該当デバイスに送信することで、攻撃者がこの脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。Cisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアの不正利用に成功すると、攻撃者は該当デバイスのリロードを引き起こし、その結果DoS状態が発生する可能性があります。Cisco Secure Firewall ASAソフトウェアおよびSecure FTDソフトウェアの不正利用に成功すると、攻撃者がシステムメモリの一部を使い果たし、その結果、新しいIKEv2 VPNセッションを確立できないなど、システムが不安定になる可能性があります。この状態から回復するには、デバイスを手動でリブートする必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-asa-ftd-ios-dos-kPEpQGGK
このアドバイザリは、Cisco IOSおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドル公開の2026年3月リリースの一部です。これらのアドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: March 2026 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、G-IKEv2を含むIKEv2 VPN機能が有効になっている次のシスコ製品に影響を与えます。
- IOS ソフトウェア
- IOS XE ソフトウェア
- Cisco Secure Firewall ASA ソフトウェア
- Cisco Secure FTD ソフトウェア
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Cisco IOSソフトウェアまたはIOS XEソフトウェアを実行しているデバイスでのIKEv2設定の確認
Cisco IOSソフトウェアまたはIOS XEソフトウェアを実行しているデバイスでIKEv1またはIKEv2が有効になっているかどうか、およびその後にIKEv2がデバイスでアクティブに使用されているかどうかを確認するには、次の2ステップの方法を使用します。
ステップ 1:IKE(v1 または v2)が有効になっているかどうかの確認
デバイスでIKE処理が有効になっているかどうかを確認するには、CLIでshow ip socket | include 500またはshow udp | include 500 EXECコマンドを使用します。UDPポート500または4500がデバイスで開いている場合、そのデバイスはIKEパケットを処理しています。
注:IKEv1またはIKEv2が有効な場合、どちらのプロトコルもこれらのポートを使用するため、UDPポート500、4500、またはその両方が開きます。
次の例は、UDPポート500および4500でIKEパケットを処理し、IPv4またはIPv6のいずれかをリスニングしているデバイスでのshow udp | include 500コマンドの出力を示しています。
Router#show udp | include 500
17 --listen-- 192.168.1.10 500 0 0 2001011 0
17(v6) --listen-- --any-- 500 0 0 2020011 0
17 --listen-- 192.168.1.10 4500 0 0 2001011 0
17(v6) --listen-- --any-- 4500 0 0 2020011 0
このコマンドで空の出力が返される場合、デバイスはこの脆弱性の影響を受けません。コマンドの出力が返された場合は、ステップ2に進みます。
ステップ 2IKEv2が使用されているかどうかの確認
IKEv2がデバイスでアクティブに使用されているかどうかを確認するには、デバイスのCLIでshow crypto map EXECコマンドを使用します。クリプトマップに IKEv2 プロファイル が関連付けられている場合、IKEv2 が使用されます。少なくとも1つのインターフェイスがそのクリプトマップを使用している場合、マップはアクティブです。
IKEv2 パケットを処理しているデバイスの場合、show crypto map コマンドの出力は次のようになります。出力では、暗号マップCMAP2は、IKEv2プロファイルprofile1を使用するように設定され、GigabitEthernet2インターフェイスで有効になっています。
Router2#show crypto map
Crypto Map IPv4 "CMAP2" 10 ipsec-isakmp
Peer = 192.168.1.200
IKEv2 Profile: profile1
Access-List SS dynamic: False
Extended IP access list 120
access-list 120 permit ip 192.168.21.0 0.0.0.255 192.168.22.0 0.0.0.255
Current peer: 192.168.1.200
Security association lifetime: 4608000 kilobytes/3600 seconds
Dualstack (Y/N): N
Responder-Only (Y/N): N
PFS (Y/N): N
Mixed-mode : Disabled
Transform sets={
AESSET: { esp-256-aes esp-sha256-hmac } ,
}
Interfaces using crypto map CMAP2:
GigabitEthernet2
Router2#
このデバイスは、この脆弱性の影響を受けます。
Cisco Secure Firewall ASAソフトウェアまたはSecure FTDソフトウェアを実行しているデバイスでのIKEv2設定の確認
Cisco Secure Firewall ASAソフトウェアまたはSecure FTDソフトウェアを実行しているデバイスでIKEv2が有効になっているかどうかを確認するには、show running-config crypto ikev2 | include enable CLIコマンドを使用します。コマンドの出力が返された場合は、少なくとも1つのインターフェイスでIKEv2が有効になっています。以下に、outside インターフェイスで IKEv2 が有効になっているデバイスでの show running-config crypto ikev2 | include enable コマンドの出力例を示します。
firewall# show running-config crypto ikev2 | include enable
crypto ikev2 enable outside client-services port 443
このデバイスは、この脆弱性の影響を受けます。
show running-config crypto ikev2 | include enableコマンドで空の出力が返される場合、そのデバイスは、この脆弱性の影響を受けません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションにリストされている製品だけがこの脆弱性の影響を受けることが知られています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
- Cisco Secure Firewall Management Center(FMC)ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコでは、回避策や緩和策(該当する場合)は、修正済みソフトウェアリリースへのアップグレードが利用可能になるまでの一時的な解決策であると考えています。この脆弱性を完全に修正し、本アドバイザリに記載されているような将来のリスクを回避するために、シスコでは、本アドバイザリに記載されている修正済みソフトウェアにアップグレードすることを強く推奨します。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS および IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。 また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。あるいは、次のフォームを使用して、シスコ セキュリティ アドバイザリに該当するリリースであるかどうかを確認します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。このアドバイザリのみ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、すべてのアドバイザリのいずれかです。
- リリース番号(例:15.9(3)M2、17.3.3)を入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
Cisco Secure Firewall ASA、Cisco Secure FMC、Cisco Secure FTD の各ソフトウェア
お客様が Cisco Secure Firewall ASA、Cisco Secure FMC、Cisco Secure FTD の各ソフトウェアにおける脆弱性のリスクの有無を判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。 また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。または、次のフォームを使用して、特定のソフトウェアリリースに影響を及ぼす脆弱性を検索します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。すべてのアドバイザリ、セキュリティへの影響の評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、またはこのアドバイザリのみを選択します。
- 該当するソフトウェアを選択します。
- 該当するプラットフォームを選択します。
- リリース番号を入力します。たとえば、Cisco Secure Firewall ASA ソフトウェアの場合は 9.20.3.4、Cisco Secure FTD ソフトウェアの場合は 7.4.2 と入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
関連情報
最適な Cisco Secure Firewall ASA、Cisco Secure FMC、Cisco Secure FTD の各ソフトウェアリリースの決定方法については、次の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco Secure Firewall ASA の互換性
Cisco Secure Firewall ASA アップグレードガイド
Cisco Secure Firewall Threat Defense 互換性ガイド
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)の Jason Crowder による内部セキュリティテストで発見されました。
URL
改訂履歴
| バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2026年3月25日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。