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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Meraki MX シリーズおよび Cisco Meraki Z シリーズ デバイスの Cisco AnyConnect VPN サーバーにおける脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が該当デバイス上の Cisco AnyConnect サービスにサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。この脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者は該当デバイスで有効な VPN ユーザーログイン情報を持っている必要があります。
この脆弱性は、SSL VPN セッションが確立されたときに変数が初期化されないことに起因します。攻撃者は、該当デバイスとの SSL VPN セッションを確立する際に細工した属性を与えることで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は Cisco AnyConnect VPN サーバーを再起動させ、その結果、確立された SSL VPN セッションが失敗し、リモートユーザーは新しい VPN 接続を開始し、再認証しなければならない可能性があります。攻撃が持続的であれば、新しい SSL VPN 接続の確立が妨げられる可能性があります。
注:攻撃トラフィックが停止すると、Cisco AnyConnect VPN サーバーは、手動による介入なしで回復します。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-meraki-mx-vpn-dos-vNRpDvfb
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco Meraki MX ファームウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、Cisco AnyConnect VPN が有効になっている次の Cisco Meraki 製品に影響を与えます。
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注:Cisco AnyConnect VPN は、Cisco Meraki MX ファームウェアリリース 16.2 以降が稼働する Cisco Meraki MX シリーズおよび Cisco Meraki Z シリーズ デバイスでサポートされます。ただし、Cisco Meraki MX ファームウェアリリース 17.6 以降が稼働している場合にのみ Cisco AnyConnect VPN をサポートする Cisco Meraki MX64 および MX65 は除きます。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Cisco AnyConnect VPN が有効になっているかどうかの確認
Cisco Meraki MX シリーズまたは Cisco Meraki Z シリーズ デバイスで Cisco AnyConnect VPN が有効になっているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
- [ダッシュボード(Dashboard)] にログインします。
- 2 番目の手順は、プラットフォームとライセンスレベルによって若干異なります。
- Cisco Meraki MX デバイスの場合、統合されたビューで [セキュリティとSD-WAN(Security & SD-WAN)] > [設定(Configure)] > [クライアントVPN(Client VPN)] を選択します。
- Cisco Meraki Z シリーズ デバイスの場合、統合されたビューで、[テレワーカーゲートウェイ(Teleworker gateway)] > [設定(Configure)] > [クライアントVPN(Client VPN)] を選択します。
- [AnyConnect設定(AnyConnect Settings)] タブを選択します。
[有効(Enabled)] オプションボタンが選択されている場合、デバイスは Cisco AnyConnect VPN をサポートするように設定されています。
[Cisco AnyConnect設定(Cisco AnyConnect Settings)] タブが表示されていない場合、または [無効(Disabled)] オプションボタンが選択されている場合、デバイスはこのアドバイザリで説明されている脆弱性の影響を受けません。
追加情報
Cisco Meraki MX シリーズおよび Cisco Meraki Z シリーズ デバイスは、リモート ネットワーク アクセス用に次の 2 つの VPN サービスをサポートしています。
- レイヤー 2 トンネリングプロトコル(L2TP)または IPsec トンネリングプロトコルを使用するクライアント VPN
- TLS および Datagram TLS(DTLS)プロトコルを使用し、一般に SSL VPN と呼ばれる Cisco AnyConnect VPN
Cisco Meraki MX シリーズおよび Cisco Meraki Z シリーズ デバイスの両方で、クライアント VPN(L2TP/IPsec)および Cisco AnyConnect VPN(SSL)サービスを同時に有効にできます。
注:この脆弱性は、SSL VPN セッションの確立中に存在するため、Cisco AnyConnect VPN が設定されているデバイスのみに影響します。クライアント VPN(L2TP/IPsec)のみを通じてリモート ネットワーク アクセスを提供するように設定されているデバイスは、この脆弱性の影響を受けません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションにリストされている製品だけがこの脆弱性の影響を受けることが知られています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェア
- IOS ソフトウェア
- IOS XE ソフトウェア
- Meraki Z1
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
Cisco Meraki では、このアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。Cisco Meraki では、お客様が修正済みのリリースにアップグレードすることを推奨しています。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェアリリースとフィーチャセットに対してのみとなります。お客様は、このようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセス、またはその他の方法で使用することにより、シスコ エンド ユーザー ライセンス契約および該当する製品固有の条件に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、Cisco Meraki から直接、あるいは Cisco Meraki 認定リセラーやパートナーから、ソフトウェアの有効なライセンスを取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
お客様は、[シスコセキュリティアドバイザリ(Cisco Security Advisories)] ページで入手できる Cisco Meraki 製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認することをお勧めします。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。Cisco Meraki は、ファームウェアの更新にファームウェアのベストプラクティスを利用することを推奨しています。情報が明確でない場合は、Cisco Meraki サポートに問い合わせることをお勧めします。
修正済みリリース
発行時点では、次の表に示すリリース情報は正確でした。Cisco Meraki は、必要に応じてこのアドバイザリを更新します。
次の表の左側の列は、Cisco Meraki ファームウェアリリースを示しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco Meraki MX ファームウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
16.2 より前 | 影響なし。 |
16.2 | 修正済みリリースに移行。 |
17 | 修正済みリリースに移行。 |
18.1 | 18.107.12 |
18.2 | 18.211.4 |
19.1 | 19.1.4 |
注:
- Cisco Meraki MX64 および MX65 は、Cisco Meraki MX ファームウェアリリース 17.6 以降を実行している場合にのみ影響を受けます。
- Cisco Meraki MX400 および MX600 は、16.2 以前のファームウェアリリースのみをサポートします。これらのモデルはサポート終了プロセスに入っており、この脆弱性に対する修正は提供されません。
シスコの Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正済みリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2025 年 4 月 2 日 |
利用規約
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