Cisco 3900 シリーズ サービス統合型ルータ

Cisco Medianet のネットワーク機能

データ シート





Cisco Medianet のネットワーク機能



製品概要


メディアネットは、音声だけではなく動画などのリッチメディア環境を最適化する、高度でインテリジェントなテクノロジーとデバイスで構成されたネットワークのためのエンドツーエンドのアーキテクチャです。メディアネットには次のような特長があります。

  • メディア対応:異なるメディアやアプリケーションのタイプ(テレプレゼンス、ビデオ サーベイランス、デスクトップ コラボレーション、およびストリーミング メディア)を検出して最適化することで、最高のエクスペリエンスを提供します
  • エンドポイント(クライアント端末)対応:メディア エンドポイントを自動的に検出および設定します
  • ネットワーク対応:デバイス、接続、およびサービス アベイラビリティの変更を検出し、その変更に対応します

新しいビデオおよびリッチメディア アプリケーションの採用が増加する中で、メディアネット テクノロジーは、予測可能性、パフォーマンス、品質、およびセキュリティの確保を含む、ネットワーク上でのビデオ、音声、およびデータの送信に関連する課題に対応するために非常に重要になっています。

アプリケーション採用の加速化、簡素化、現行の運用コストの削減、ネットワークの可視性向上、最高レベルの Quality Of Experience (QoE; 体感品質)を実現するインフラストラクチャへの拡張支援を提供することで、メディアネット テクノロジーはこうした課題を解決します。

機能と利点


Cisco® Networking Capabilities for Medianet は、ネットワークの境界線をエンドポイントまで拡げることで、インテリジェントなネットワーク サービスとさまざまなエンドポイント上で提供されるリッチメディア アプリケーションとの緊密な統合を行います。また、シスコのエンドポイントは Media Service Interface(MSI)を実装しています。このソフトウェア コンポーネントは、インテリジェントなネットワーク サービスを常に活用することで QoE を向上させ、導入および運用のコストを削減します。MSI の利点は、次のとおりです。

  • ネットワークがメディア対応になることによって、重要なネットワーク サービスをインテリジェントに適用できるようになります
  • リッチメディア アプリケーションがネットワーク対応になることによって、緊密なネットワーク統合を通じて、ネットワーク状況への動的な適応や、トラブルシューティングに対するオプションの幅の向上が実現します

Cisco Networking Capabilities for Medianet は、幅広いネットワークおよびエンドポイント デバイスに、メディアネット システムを通じてリッチメディア アプリケーションの送信、配信、および最適化を行う機能を提供します。現在の Cisco Networking Capabilities for Medianet は、ビデオ導入に伴う IT コストおよび複雑さを軽減しながら、ビデオ エクスペリエンスの向上を図る取り組みを行っています。この他、ネットワークの可視性をさらに向上させてトラブルシューティングを迅速化したり、ネットワーク上の音声、ビデオ、およびデータに与える影響を評価する機能を提供したりします。

表 1 は、Cisco Networking Capabilities 2.2 for Medianet の機能、コンポーネント、利点、特長を示しています。Cisco Networking Capabilities 1.0 for Medianet については付録で説明します。

表 1 Cisco Networking Capabilities 2.2 for Medianet:機能、利点、特長、およびコンポーネント

機能 利点 コンポーネントと特長
ビデオ エンドポイントの自動設定 リッチメディア アプリケーションおよびエンドポイントの導入を簡素化し、現行の運用コストを削減
  • Cisco IOS® Auto Smartports:デバイスの設定および登録を自動化し、管理および機器の移動、追加、および変更を簡素化。多様なデバイス タイプに対応する推奨設定が組み込まれており、デバイスをスイッチポートに接続すると自動で適用
  • Cisco IOS Location:物理的な場所の設定を自動化し、デバイスの資産トラッキングを実施
  • Cisco AutoQoS:アクセス スイッチの Quality Of Service (QoS; サービス品質)導入を簡素化
  • Media Services Interface (MSI):エンドポイントに実装され、自動設定機能を提供
  • Cisco Prime™ LAN Management Solution (Cisco Prime LMS):
    • Cisco IOS Auto Smartports の導入を簡素化し、Cisco IOS Location 設定の構成を容易にするワーク センターを提供することで、メディアネット エンドポイントのトラッキングを実現
    • ネットワーク インフラストラクチャのアセスメントを実施し、Cisco Networking Capabilities 2.2 for Medianet の推奨に沿ったハードウェア、ソフトウェア、およびパフォーマンス機能を含むネットワーク対応がなされているかを検証。シスコのベスト プラクティスの推奨事項に合わせてデバイス ソフトウェアをアップデート
メディア モニタリング ネットワークの可視性を向上させて、ビデオ、音声、およびデータ アプリケーションの簡素化、ベースラインの作成、トラブルシューティングの迅速化を実現し、新規アプリケーションの導入前などにネットワークの容量および設定を事前検証可能
  • Cisco IOS Performance Monitor:ビデオ、音声、およびデータの品質に影響を与える障害箇所などの問題をネットワーク オペレータが素早く見つけて特定できるよう支援
    • ユーザ トラフィックの分析に基づいたパフォーマンス統計情報(パケット損失、ジッターなど)を提供
    • アプリケーションにおけるクラス固有のしきい値超過アラートを作成
    • NetFlow へのエクスポートおよび MIB 経由のレポートを提供
  • Cisco IOS Mediatrace:特定のメディア ストリームがネットワークを通過する際にそのストリーム上で重要な情報をホップバイホップで収集することで、ネットワーク パスの状態や正常に動作しているかどうかをネットワーク オペレータが把握できるよう支援
    • 複数プロファイルでの情報収集によるレイヤ 2 およびレイヤ 3 のノード検出
    • 精細なパフォーマンス モニタリング ポリシーおよびデータ取得を動的に設定
  • Cisco IOS IPSLA Video Operation (トラフィック シュミレータ):実際のアプリケーション固有のメディア ストリームを使用してネットワーク パスに負荷をかけることで、ネットワークがビデオおよびリッチメディア アプリケーションに対応しているかどうかをネットワーク オペレータが検証できるよう支援
    • カスタマイズされたアプリケーション プロファイルをサポート
  • MSI:エンドポイントに実装されるソフトウェア コンポーネントで、機能は次のとおり
    • ネットワーク パフォーマンス統計情報(パケット損失、ジッターなど)の収集
    • エンドポイントによる品質低下の検出に基づいた診断を可能にするMediatraceへの自動トリガーを提供
  • Cisco Prime Collaboration Manager (Cisco Prime CM):エンドツーエンドのアプリケーションとネットワークの可視性によりビデオ コラボレーション サービスの運用を簡素化し、メディア サービスの低下やエンドポイント、ビデオ、およびネットワーク インフラストラクチャの中断の原因を特定
  • Cisco Prime LMS Borderless Work Center for Medianet:メディアネットのステータスおよび全メディアネット エンドポイント(ネットワークに接続されたエンドポイントの場所を含む)の可視性をモニタするためのダッシュボードを提供
ビデオ エンドポイントの自動登録 ネットワーク上で利用可能なサービスの検出および登録を自動化
  • 自動登録:サービスへの自動登録により、エンドポイント/アプリケーションの導入および設定を自動化
有線またはワイヤレスの IP サーベイランス カメラへのメディアネットの拡張:
  • Cisco VideoStream
IEEE 802.11n サポートを拡張し、エンタープライズ クラスのワイヤレス Cisco Video Surveillance IP カメラおよびその他ライブ ビデオ ストリームに対応
  • 最適なネットワーク パフォーマンスとビデオ品質を提供するための Cisco Compatible Extensions を含む
  • 復元力のあるワイヤレス IP マルチキャスト サポートを追加し、ミッション クリティカルなライブ ビデオ ストリームのトラフィックの安定配信を実現


システム要件


表 2 および表 3 に、スイッチおよびルータそれぞれと、各メディアネット機能で最小限必要な Cisco IOS ソフトウェア リリースを示します。表 4 には、Cisco Media Services Interface のデバイスおよび要件を示します。表 5 には、Cisco VideoStream の要件を示します。

表 2 から表 5 に記載されている製品および機能は、ユーザによる信頼性の高い予測可能な導入をサポートするために、テストされ文書化されています。

表 2 スイッチおよび最低限必要な Cisco IOS ソフトウェア リリース

プラットフォーム 最低限必要な Cisco IOS ソフトウェア リリース パッケージ 機能
12.2(55) SE 以降 LAN Base 以降 Auto Smartports、Location、Cisco AutoQoS
12.2(55) SE 以降 LAN Base 以降 自動設定(Auto Smartports、Location、および Cisco AutoQoS)
12.2(58)SE 以降 IP Base 以降 メディア モニタリング(Performance Monitoring、Mediatrace、IPSLA Video Operation)
XE 3.3.0 SG 以降 LAN Base 以降 自動設定(Auto Smartports および Location)
12.2(54)SG1 LAN Base 以降 自動設定(Auto Smartports)
15.1(1)SG 以降 LAN Base 以降 自動設定(Auto Smartports および Location)
15.0(1)SY 以降 IP Services メディア モニタリング(Performance MonitoringおよびMediatrace)


表 3 ルータおよび最低限必要なリリース

プラットフォーム スイッチ ブレード スイッチ イメージ 最低限必要な Cisco IOS ソフトウェア リリース パッケージ 機能
Cisco 3900 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR) SM-D-ES3G-48-P 12.2(55)EX 15(0).1M 以降 - 自動設定(Auto Smartports、Location、および Cisco AutoQoS)
SM-D-ES3-48-P
SM-ES3G-24-P
SM-ES3-24-P
SM-ES3G-16-P
SM-ES3-16-P
Cisco 2900 シリーズ ISR
注:Cisco 1800 および 1900 シリーズと Cisco 2801 および 2901 ISR はこれらのスイッチ ブレードをサポートしません。
SM-ES3G-24-P 12.2(55)EX
SM-ES3-24-P
SM-ES3G-16-P
SM-ES3-16-P
Cisco 3900 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR) SM-D-ES3G-48-P 12.2(58)SE 15(0).1M 以降 - メディア モニタリング(IPSLA Video Operation)
SM-D-ES3-48-P
SM-ES3G-24-P
SM-ES3-24-P
SM-ES3G-16-P
Cisco 2900 シリーズ ISR
注:Cisco 1800 および 1900 シリーズと Cisco 2801 および 2901 ISR はこれらのスイッチ ブレードをサポートしません。
SM-ES3-16-P 12.2(58)SE      
SM-ES3G-24-P
SM-ES3-24-P
SM-ES3G-16-P
SM-ES3-16-P
Cisco 2900 および 3900 シリーズ サービス統合型ルータ 該当なし 15.1(3)T 以降 UC またはData メディア モニタリング(Performance MonitoringおよびMediatrace
Cisco 880 および 890 シリーズ サービス統合型ルータ 該当なし 15.1(3)T 以降 Advanced IP フィーチャ ライセンス付きユニバーサル イメージ メディア モニタリング(Performance MonitoringおよびMediatrace)


表 4 Media Services Interface 対応のデバイスおよび要件

デバイスおよび製品 ソフトウェア バージョン 機能
Cisco Digital Media Player 4310G 5.2.2 以降 Location
Cisco Digital Media Player 4310G 5.2.3 以降 自動登録
Cisco Digital Media Player 4400 5.2.3 以降 自動登録
Cisco Video Surveillance 4300 および 4500 シリーズ IP カメラ 2.0.0 Auto Smartports
Cisco WebEx® 会議アプリケーション WBS27.FR26 以降 メディア モニタリング


表 5 Cisco VideoStream の要件

プラットフォーム ソフトウェア バージョン
Cisco 5508 Wireless LAN Controller 7.0
Cisco Aironet® 1260 シリーズ アクセス ポイント 7.0
Cisco Aironet 1140 シリーズ アクセス ポイント 7.0
Cisco Aironet 3500 シリーズ アクセス ポイント 7.0


Cisco VideoStream の詳細は、http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/wireless/5500wc/prodlit/white_paper_c11-577721.html を参照してください。

管理ソリューション


Cisco Prime Collaboration Manager

Cisco Prime Collaboration Manager (Cisco Prime CM)は、メディアネットを含むボーダレス ネットワーク上のビデオ コラボレーションのサポートに特化したサービスおよびネットワーク管理製品です(Cisco TelePresence® 会議のリリース 1.0 から対応)。サービス オペレータおよびネットワーク オペレータは、この製品を使用して、エンドポイント、インフラストラクチャ、およびネットワークの問題を含め、エンドツーエンドで Cisco TelePresence のサービス障害をトラブルシューティングおよび相関付けできます。Cisco Prime CM の使いやすいダッシュボードは、IT オペレータを次の方法で支援します。

  • 大規模なサービス導入およびアップグレード プロセスを効率的に管理
  • サービス モニタリングおよびトラブルシューティングの運用コストを大幅に削減
  • メディアネット導入先に高い可視性を与えることで、メディア パスや重大な障害、パフォーマンス統計情報を詳細に確認可能
  • ローカリゼーションおよびサービスに影響を及ぼす障害解消を迅速化
  • 重要なアプリケーション使用率およびパフォーマンスへの素早いアクセスを提供

これら機能は、サービスの低下を最小限に抑え、ユーザ満足度を確保します。

Cisco Prime Collaboration Manager の詳細は、http://www.cisco.com/go/cpcm/ [英語] を参照してください。

Cisco Prime LAN Management Solution

Cisco Prime LAN Management Solution (Cisco Prime LMS)は、ボーダレス ネットワークの設定、管理、モニタリング、およびトラブルシューティングを簡素化する管理機能の統合スイートです。メディアネットのワーク センターは、自動設定およびロケーション設定に関する評価、準備、および設定を 1 日から N 日のワークフローで実施でき、デジタル メディア プレーヤーや IP ビデオ サーベイランス カメラなどのメディアネット エンドポイントのプロビジョニングとトラッキングを支援します。メディアネット ワークフローを活用することで、ネットワーク オペレータはプロビジョニングするメディアネットのタイプを選択し、ネットワークの導入準備を自動化して、トラッキングおよびモニタリングを目的とした適切なロケーション属性が設定されていることを確認できます。これによって、エンドツーエンドのビデオ インフラストラクチャの設定に伴うエラーの可能性や時間が軽減されます。

Cisco Prime LMS およびメディアネット ワーク センターの詳細は、http://www.cisco.com/jp/go/lms/ を参照してください。

エンタープライズ メディアネット エコシステム プログラム

エンタープライズ メディアネット エコシステムは、ネットワーク、アプリケーション、エンドポイント、およびシステム管理ソリューション間の相互運用性を確保し、ビジネス継続性の保証と IT コストの削減を行いながら、ユーザ エクスペリエンスの向上を実現します。

メディアネット システム管理向けの Cisco Developer Network プログラムでは、幅広い管理および運用ソリューションを実現するエンタープライズ メディアネットの機能をネットワークおよびアプリケーション管理ベンダーが顧客に提供できるよう、API とマニュアルを提供します。エンタープライズ メディアネット向けの既存のパートナー ソリューションについては、http://developer.cisco.com/web/mnts/partners [英語] を参照してください。

関連情報


Cisco Networking Capabilities for Medianet の詳細は、http://www.cisco.com/jp/go/medianet/ を参照してください。

付録:Cisco Networking Capabilities 1.0 for Medianet


メディアネットへの最初のステップは、音声、ビデオ、およびデータの統合型ネットワークです。Cisco Networking Capabilities 1.0 for Medianet は、メディアネットの基盤を構築します。推奨される基盤アーキテクチャについては、Medianet Reference Guide(http://www.cisco.com/en/US/docs/solutions/Enterprise/Video/Medianet_Ref_Gd/medianet_ref_gd.html)[英語] を参照してください。

表 6 に、Cisco Networking Capabilities 1.0 for Medianet の機能、利点、および特長を示します。

表 6 Cisco Networking Capabilities 1.0 for Medianet の機能、利点、および特長

機能 利点 特長
ビデオ最適化テクノロジー
  • Cisco Performance Routing (PfR)
  • QoS
  • IP マルチキャスト
  • Cisco Wide Area Application Services (WAAS)
トラフィックおよびサーバの負荷を削減し、ネットワークの使用率を最適化することで、安定したエンドツーエンドのビデオ ストリーミングを実現。
  • Cisco Performance Routing を利用して、高度な条件(遅延、損失、ジッターなど)に基づいて、アプリケーションごとに最適なパスを選択することで、アプリケーションのパフォーマンスとアベイラビリティを向上。
  • Cisco Performance Routing を利用して、パフォーマンスに影響を与えることなく利用可能なパスすべてを使用することで、既存のネットワーク リソースを最大限に活用。
  • IP マルチキャストを使用して、数千のユーザに単一の情報ストリームを同時配信することで、トラフィックおよびサーバの負荷を削減。
  • QoS を使用して、メディア アプリケーション向けに真に差別化されたサービスを提供。
  • Cisco WAAS などの WAN 最適化テクノロジーを使用して、特定アプリケーションのパフォーマンスや「帯域幅の削減」を改善、そしてディア アプリケーションのための帯域幅を創出。
可視性:
  • Network-Based Application Recognition(NBAR)
  • NetFlow
エンドツーエンドの可視性を取得することで、拡張し変化するビジネス ニーズに対応。
  • 適切なネットワーク ポリシーが適用されるように、NBAR を使用してネットワーク上で稼動するメディア アプリケーションを自動検出。
  • NBAR および NetFlow を統合してネットワーク上で稼動するアプリケーションの可視性を向上させることで、ビジネス目標をサポート(たとえば、ネットワークおよびメディアの使用状況の増加およびパターンを把握することで、ネットワーク リソースのより優れた計画および制御を実現)。


各テクノロジーの詳細は、次のリンク先を参照してください。