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この章では、Cisco Unified Wireless Network 内での Location Appliance の役割および全体的な機能を説明します。
• 「イベント通知」
• 「設定と管理」
• 「設定と管理」
• 「監視機能」
Cisco Wireless Location Appliance は Cisco Unified Wireless Network(CUWN)のコンポーネントの 1 つです。
Location Appliance では、Cisco Wireless LAN Controller および Cisco Aironet Lightweight アクセス ポイントを使用して、最大 2,500 の 802.11 無線デバイスの物理的ロケーションが同時に追跡されます。非常に高い忠実度でのロケーション検出を必要とする領域では、Cisco Compatible Extensions Wi-Fi タグに対してチョークポイントに基づく通知をサポートしています。
図1-1 は、Location Appliance とその他の CUWN コンポーネントとの関連を示しています。
図1-1 Cisco Unified Wireless Network
収集したロケーション データは、中央に集中した WLAN 管理プラットフォームである Cisco Wireless Control System (WCS)に GUI フォーマットで表示できます。
(注) ただし、Cisco WCS を使用する前に、コマンドラインiCLIjコンソール セッションを使用して、ロケーション サーバの初期設定を実行する必要があります。詳細は、『Cisco 2700 Series Location Appliance Installation and Configuration Guide』を参照してください。次の URL からアクセスできます。 http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/prod_installation_guides_list.html
インストールおよび初期設定の完了後、ロケーション サーバは、そのサーバが割り当てられている Cisco Wireless LAN Controller と通信し、オペレータが定義したロケーション データを収集します。その後、アソシエートされた Cisco WCS サーバを使用して、各ロケーション サーバと通信し、選択したデータを転送および表示できます。
Location Appliance は、Cisco Wireless LAN Solution クライアント、不正アクセス ポイント、不正クライアント、モバイル ステーション、および RFID アセット タグのデータを異なる時間間隔で収集するように設定できます。この時間間隔はユーザにより設定可能です。
ロケーション サーバには、次の転送メカニズムを使用して、登録リスナーにイベント通知を送信する機能があります。
• Simple Object Access Protocol (SOAP)
• Simple Mail Transfer Protocol (SMTP)メール
• Simple Network Management Protocol (SNMP)
(注) WCS は、SNMP を使用してイベント通知を受信するリスナーとして機能します。イベント通知がない場合、Cisco WCS およびサードパーティ アプリケーションから、ロケーション サーバにロケーション情報を定期的に要求する必要があります。 (図1-2)
ただし、プル通信モデルは、ロケーション情報をリアルタイムで更新する必要があるアプリケーションには適していません。これらのアプリケーションについては、登録リスナーが特定の条件を満たした場合にイベント通知を送信(プッシュ)するようにロケーション サーバを設定できます。
Cisco WCS を使用すると、ロケーション サーバの追加と削除、ロケーション サーバのプロパティの設定、ユーザとグループの管理などのさまざまな設定作業や管理作業を行えます。以下でその概要を説明します。
Cisco WCS を使用して、ネットワーク内でロケーション サーバを追加および削除できます。設定の詳細は、 第2章「ロケーション サーバの追加と削除」 を参照してください。
Cisco WCS を使用して、Location Appliance に次のパラメータを設定できます。設定の詳細は、 第4章「ロケーション サーバのプロパティの編集」 を参照してください。
• 基本プロパティ:Contact Name、User Name、Password、および HTTPS を Location Appliance に割り当てることができます。
• トラッキング パラメータ:積極的にトラッキングする要素のロケーション(Client Stations、Active Asset Tags、および Rogue Clients and Access Points)の指定、トラッキングする特定要素の数に関する上限の設定、およびアドホック不正クライアントとアクセス ポイントのトラッキングおよびレポートの無効化が可能です。
• フィルタリング パラメータ:Probing クライアントおよび要素をそれぞれの MAC アドレスを基に除外するためのフィルタを指定できます。
–Probing クライアントとは、別のコントローラにアソシエートされているのに、その Probing アクティビティにより別のコントローラで表示され、プライマリ コントローラと同様に「プローブされた」コントローラで要素としてカウントされるクライアントのことです。
• 履歴パラメータFLocation Appliance がクライアント ステーション、不正アクセス ポイント、およびアセット タグに関する履歴データをコントローラから収集する頻度を指定して、Location Appliance のハード ドライブ上に保存されるデータの量を管理することができます。
• 拡張パラメータ:イベントの保存日数、セッションのタイム アウト値、データ クリーンアップの間隔、拡張デバッグの有効/無効を設定できます。
• ロケーション パラメータ:ロケーション サーバで計算回数が保持されるようにするかどうかと、ロケーション サーバによって収集された RSSI 測定回数が削除されるまでの時間を指定できます。また、要素のロケーション移動を管理するために、さまざまな平滑化レートを適用できます。
• NMSP パラメータ:エコーと近隣デッドの間隔、および応答と再送信の間隔などの Network Mobility Services Protocol (NMSP; ネットワーク モビリティ サービス プロトコル)のパラメータを変更できます。NMSP とは、ロケーション サーバとコントローラ間の通信を管理するプロトコルです。このプロトコルで管理されるのは、ロケーション サーバとコントローラの間のテレメトリの転送、緊急事態およびチョークポイントの情報です。
Cisco WCS を使用して、ユーザ セッションおよびユーザ グループのパラメータの追加、削除、および編集と、ホスト アクセス レコードの追加および削除ができます。設定の詳細は、 第5章「ロケーション サーバのユーザとグループの管理」 を参照してください。
正確なロケーション情報を確保するために、Cisco WCS を使用して、ロケーション サーバがネットワーク設計、イベント グループ、およびコントローラ要素と同期化するように設定できます。Cisco WCS でこれらの要素とロケーション サーバを同期化する方法には、手動と自動(自動同期化)の 2 つがあります。また、アソシエートされているコントローラの時間帯を設定して、確実に同期化が継続されるようにする必要があります。詳細は、 第3章「ロケーション サーバの Cisco Wireless LAN コントローラおよび Cisco WCS との同期化」 を参照してください。
アクセス ポイントの配置を計画して最適化するには、Cisco WCS でロケーション検出速度を適用するかキャリブレーションを使用してロケーションの品質を調べます。さらに、領域マップまたはフロアマップ上のテストポイントを使用して、非不正/不正クライアントおよびアセット タグのロケーションの正確性を分析し、チョークポイントを使用してタグのロケーションの正確性を強化できます。詳細は、 第7章「ロケーションの計画と検証」 を参照してください。
Cisco WCS を使用して、ロケーション サーバによって生成されるアラーム、イベントおよびログを監視できます。ロケーション サーバ、クライアントおよびタグ付きアセットのステータスを監視することもできます。また、ロケーション サーバの使用率のレポートを生成して、CPU とメモリの使用率、およびクライアント、タグおよび不正要素(アクセス ポイントおよびクライアント)のカウントを測定できます。詳細は、 第8章「ロケーション サーバとサイトの監視」 を参照してください。
Cisco WCS を使用して、アセット ロケーションの情報をインポート/エクスポートし、パスワードを回復し、ロケーション サーバのバックアップを任意の Cisco WCS サーバ上にある定義済み FTP フォルダへ指定した間隔で保存し、その Cisco WCS サーバからロケーション サーバのデータを復元できます。その他に行うことのできるロケーション サーバのメンテナンス作業としては、任意の Cisco WCS サーバからの、アソシエートされているすべてのロケーション サーバへの新規アプリケーション コードのダウンロード、Cisco WCS データベースのデフラグ、ロケーション サーバの再起動、ロケーション サーバのシャットダウン、およびロケーション サーバの設定のクリアがあります。詳細は、 第9章「メンテナンス オペレーションの実行」 を参照してください。
表1-1 は、各バージョンの WCS とロケーション サーバの互換性を示しています。コントローラおよび Location Appliance ソフトウェアとの互換性については、表の下の注釈を参照してください。
(注) 現在ご使用のバージョンの Location Appliance の互換性に関する最新情報、機能サポート、および操作上の留意事項については、Location Appliance のリリースノートを参照してください。次の URL からアクセスできます。http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/prod_release_notes_list.html
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サポートあり 1 |
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サポートあり 2 |
WCS 3.1.35.0 以降でサポートあり 3 |
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サポートあり 6 |
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サポートあり 3、4、5、7 |
サポートあり 8 |
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サポートあり 2、3、4、5、6、9 |
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サポートあり 10 |
• リリース 4.0 で動作するロケーション サーバは、リリース 4.2 および 5.0 で動作するコントローラと互換性があります。