この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章では、使用するアプリケーションに基づいて、アクセス ポイントの配置を計画する方法を説明します。
アクセス ポイントの数と配置に基づいたロケーションの検出速度の計算を使用して、既存のアクセス ポイントの配置機能が要素の実際のロケーションを最低 90% の時間で 10メートル以内に推測できるかどうかを確認できます。
ロケーションの品質を調べる際に、ロケーションの検出速度の計算を使用する代わりに、キャリブレーション データを使用する方法の詳細についても説明します。
さらに、非不正/不正クライアントおよびのロケーションのアセット タグの正確性を、領域マップまたはフロアマップ上のテストポイントを使用してを分析する方法、またチョークポイントを使用してタグのロケーションの正確性を向上させる方法について説明します。
データ/音声トラフィック、またはロケーションがアクセスできる状態かどうかを基準にして、アクセス ポイントの推奨数と推奨ロケーションを計算できます。
所定の配置においてアクセス ポイントの推奨数と推奨配置を計算する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco WCS で、 Monitor > Maps を選択します。
ステップ 2 表示されたリストから、該当するロケーションのリンクを クリック します。
マップに、設置済み要素(アクセス ポイント、クライアント、タグ)の配置と、それに該当する信号強度がすべて表示されます。
ステップ 3 ウィンドウの右上にあるメニューから、 Planning Mode を選択します。 Go をクリックします。
補助として動作中のアクセス ポイントを、色分けしてまとめたマップが表示されます。
ステップ 4 Add APs をクリックしてウィンドウを開き、アクセス ポイントの推奨数の計算に必要なデータを入力します。
ステップ 5 表示されたウィンドウから、破線の四角形を、推奨アクセス ポイントの計算に使用するマップのロケーションにドラッグします。
(注) 四角形の端を選択して Ctrl キーを押し下げたまま、四角形のサイズまたは配置を調整します。マウスを必要に応じて動かし、目的のロケーションの輪郭を描きます。
ステップ 6 フロアで使用されるサービスの横のチェックボックスを オン にします。これには、Data/Coverage(デフォルト)、Voice、および Location のオプションが用意されています。 Calculate をクリックします。
要求されたサービスに対するアクセス ポイントの推奨数が表示されます。
(注) サービス オプションごとに、上記のサービスすべてが含まれています。たとえば Location ボックスをオンにした場合、必要なアクセス ポイントの最適数を割り出すために、データ/カバレッジ、音声、およびロケーションが計算されます。
(注) 推奨計算では、一貫した強力な信号が必要とみなされます。場合によっては、推奨値よりも少なめのアクセス ポイントが必要になる場合もあります。
ステップ 7 Apply をクリックして、推奨値に基づいてマップを生成し、選択した領域のアクセス ポイントの推奨配置を表示します。
(注) Location services をオンにして、推奨アクセス ポイントが最低 90% の時間で 10m 以内に要素の実際のロケーションを実現できるようにします。
Cisco WCS を設定して、既存のアクセス ポイントの配置機能が要素の実際のロケーションを最低 90% の時間で 10 メートル以内に推測できるかどうかを検証できます。ロケーションの検出速度は、アクセス ポイント数と配置に基づいて計算されます。
また、実際の調査とキャリブレーション中に収集しておいたデータ ポイントを元に、ロケーション品質をチェックできるほか、所定のロケーションがロケーション仕様(10m、90%)に合うかどうかをチェックできます。
アクセス ポイント データを使用してロケーション検出速度を調査する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco WCS で、 Monitor > Maps を選択します。
ステップ 2 表示されたリストから、該当するフロア ロケーションのリンクをクリックします。
マップに、設置済み要素(アクセス ポイント、クライアント、タグ)の配置と、それに該当する信号強度がすべて表示されます。
(注) RSSI が表示されていない場合、Layer メニュー(左上)の下にある AP Heatmaps を有効にします。
ステップ 3 ウィンドウの右上にあるコマンド メニューから、 Inspect Location Readiness を選択します。 Go をクリックします。
10m、90% のロケーション仕様に合っている領域と合っていない領域を示す、色分けされたマップが表示されます。
エリアの実際の調査中に収集しておいたデータ ポイントを元にキャリブレーション モデルを完成したら、アクセス ポイントのロケーション品質を調査できます。キャリブレーションに基づいてロケーション品質を調査する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco WCS で、 Monitor > Maps を選択します。
ステップ 2 ウィンドウの右上にあるメニューから、 RF Calibration Model を選択します。 Go をクリックします。
ステップ 3 該当するキャリブレーション モデルをクリックします。
キャリブレーション最終日、キャリブレーションで使用した信号タイプ別データ ポイント数(802.11a、802.11 b/g)、ロケーション、カバレッジなどの詳細が表示されます。
ステップ 4 このウィンドウの Calibration Floors タイトル下にある、 Inspect Location Quality リンクをクリックします。
ロケーション エラー率(%)を示す色分けされたマップが表示されます。
(注) 選択した距離を修正すると、ロケーション エラーの影響を表示することができます。
非不正/不正クライアントおよびアセット タグのロケーションの正確性を分析するには、領域マップまたはフロア マップ上にテストポイントを入力します。この機能を使用して、アクセス ポイントにより自動的に生成されたロケーション情報、またはキャリブレーションにより手動で生成されたロケーション情報を検証できます。
(注) ロケーションの正確性を確認すれば、既存のアクセス ポイント配置の機能が要素の実際のロケーションを最低 90% の時間で 10 メートル以内に推測できるかどうかを確認できます。
(注) このプロセスを開始する前に、領域またはフロア内のすべての要素の MAC アドレスおよびロケーションが分析されていることを確認してください。テストポイントをマップ上に配置する際に、この情報が必要です。キャリブレーション後にロケーションを分析する場合には、少なくともキャリブレーションの際に入力した要素と同じ数の要素についてそのロケーションの正確性を分析してください。
(注) • ロケーションの正確性テストポイント機能を使用できるようにするには、Cisco WCS で Advanced Debug オプションを有効にする必要があります。
• リリース 3.0 および 2.1 では、Advanced Debug オプションを Location Appliance および Cisco WCS レベルの両方で有効にする必要があります。詳細は、次の URL で該当する『Cisco Location Appliance コンフィギュレーション ガイド』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6386/products_installation_and_configuration_guides_list.html
Advanced Debug オプションを有効にし、テストポイントをフロア マップに割り当ててロケーションの正確性を確認する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco WCS で、 Monitor > Maps の順に選択します(図7-1)。
ステップ 2 Select a command ドロップダウン メニューから Properties を選択します。Go をクリックします。
Maps > Properties ウィンドウが表示されます(図7-2)。
ステップ 3 Advanced Debug ドロップダウン メニューから Enable を選択します。 OK をクリックします。
Maps summary ウィンドウに戻ります。これで、テストポイントを選択した領域またはマップに割り当てることができます。
ステップ 4 Monitor > Maps の順に選択します。分析する領域またはフロアを、表示された Map Summary から選択します。
選択した領域またはフロアが表示されます(図7-3)。
図7-3 Selected Area or Floor Map Chosen at Monitor > Maps ウィンドウ
ステップ 5 Select a command ドロップダウン メニュー(右上)から Position TestPoint を選択します。 Go をクリックします。
選択した領域またはフロアの空白マップが表示され、テストポイントを割り当てることができるようになります(図7-4)。
図7-4 Position TestPoint Assignment ウィンドウ
ステップ 6 赤い十字のカーソル(左上)を、要素に対応するマップのロケーションに移動します。
(注) カーソルを使用しないで、アセット タグまたはクライアントの水平座標(Horz)および垂直座標(Vert)を入力します。
ステップ 7 ドロップダウン メニューからその要素にアソシエートされた MAC Address (MAC Addr)を選択します。 Preview をクリックして、ロケーションを確認します。 Save をクリックして、配置を確定します。
ステップ 8 約 2 分後に Stop をクリックして、データの収集を終了します。十分なデータを提供するために、この時間間隔をお勧めします。
ポップアップ ボックスが表示され、テストポイントの追加を確認します。
配置を確定すると、左上の隅に赤い十字のカーソルが戻ります。これで、追加のテストポイントをマーク付けできます。
(注) Stop をクリックしないと、ロケーション サーバが再起動するまで、または Clear Logs をクリックするまで、データが収集されます。さらに、最高の正確性を得るために、1 つのテストポイントのデータ収集を終えてから、マップ上に別のテストポイントを配置することを強くお勧めします。
ステップ 9 マップに追加するクライアントまたはアセット タグの各テストポイントについて、手順 6 および 7 を繰り返します。
ステップ 10 Analyze をクリックして、入力したテストポイントのロケーションの正確性を判断します。
ポップアップ ウィンドウが開き、正確性の情報が表示されます。
チョークポイントをインストールすると、アクティブ RFID タグのロケーション情報機能が強化されます。アクティブ CCX バージョン 1互換 RFID タグがチョークポイントの範囲に入力されると、チョークポイントに誘導されます。その際、このチョークポイントの MAC アドレスは、誘導されたタグにより送信された次のビーコンに追加されます。さらに、このタグのビーコンを検出したすべてのアクセス ポイントで、その情報がコントローラおよび Location Appliance に転送されます。
アクティブ CCX 互換タグと連動してチョークポイントを使用すると、タグとタグ アセット上にロケーション情報がすぐに表示されます。CCX タグをチョークポイントの範囲外に移動すると、その後のビーコン フレームにはチョークポイントの識別情報は含まれなくなります。タグによるロケーションの判断は、デフォルトの、タグにアソシエートされたアクセス ポイントが報告する RSSI に基づく標準の計算方法に戻ります。
チョークポイントは、チョークポイントのベンダーの推奨に従ってインストールおよび設定されています。チョークポイントがインストールされ、動作している場合、チョークポイントをロケーション データベースに追加して、Cisco WCS マップに配置できます。
(注) チョークポイントを管理しているのは、チョークポイント ベンダーのアプリケーションです。
チョークポイントを WCS データベースおよび該当するマップに追加する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 メイン メニュー(上部)から、 Configure > Chokepoints の順に選択します。
All Chokepoints summary ウィンドウが表示されます(図7-5)。
図7-5 All Chokepoints Summary ウィンドウ
ステップ 2 Select a command メニューから、 Add Chokepoint を選択します(図7-6)。Go をクリックします。
ステップ 3 該当するチョークポイントの MAC アドレス、名前、およびカバレッジの範囲を入力します。
(注) チョークポイントの範囲は製品固有で、チョークポイント ベンダーにより提供されます。
ステップ 4 OK をクリックして、チョークポイント エントリをデータベースに保存します。
All Chokepoints summary ウィンドウに、リストされた新しいチョークポイント エントリが表示されます(図7-7)。
図7-7 All Chokepoints Summary ウィンドウ
(注) チョークポイントをデータベースに追加すると、そのチョークポイントを該当する WCS フロア マップ上に配置できるようになります。
ステップ 5 チョークポイントをマップに追加するには、 Monitor > Maps の順に選択します(図7-8)。
ステップ 6 Mapsウィンドウで、チョークポイントのフロア ロケーションに対応するリンクを選択します。フロア マップが表示されます(図7-9)。
ステップ 7 Select a command メニューから、Add Chokepoints を選択します。Go をクリックします。
Add Chokepoints summary ウィンドウが表示されます(図7-10)。
(注) Add Chokepoints summary ウィンドウには、データベース内に存在するまだマップ上に配置されていない、最近追加したチョークポイントがすべて表示されます。
図7-10 Add Chokepoints Summary ウィンドウ
ステップ 8 マップに追加するチョークポイントの横のボックスをオンにします。 OK をクリックします。
表示されたマップには、チョークポイント アイコンが左上の隅に配置されています(図7-11)。これで、マップ上にチョークポイントを配置できるようになります。
ステップ 9 チョークポイント アイコンを左クリックし、適切なロケーションにドラッグして配置します(図7-12)。
図7-12 フロア マップ上に配置されたチョークポイント アイコン
(注) 配置用のチョークポイント アイコンをクリックすると、チョークポイントの MACアドレス、名前、およびカバレッジ範囲が左パネルに表示されます。
ステップ 10 アイコンがマップ上で適切な位置に配置されたら、 Save をクリックします。
フロア マップに戻ると、追加したチョークポイントがマップ上に表示されています(図7-13)。
(注) 新たに追加したチョークポイントのアイコンがマップに表示されるかされないかは、そのフロアの表示設定によって決まります。アイコンが表示されない場合には、手順 11 に進みます。
図7-13 フロア マップ上に表示された新しいチョークポイント
(注) チョークポイント アイコンの周囲のリングは、カバレッジ領域を示しています。CCX タグとそのアセットがカバレッジ領域内を通過すると、ロケーションの詳細がブロードキャストされ、タグが自動的にチョークポイント カバレッジの円上にマップされます。タグがチョークポイントの範囲外に移動すると、マップされる前と同様にそのロケーションが計算され、チョークポイントの円上には表示されなくなります。図7-13 では、タグは現在チョークポイントの範囲外にあります。
(注) マウスをチョークポイントのマップ アイコン上に置くと、そのチョークポイントの MAC アドレス、名前、および範囲が表示されます。
ステップ 11 チョークポイントがマップ上に表示されない場合、 Layers をクリックして、マップ上に表示できる要素の選択メニューを拡張します。Chokepoints チェックボックスをオンにします。
マップにチョークポイントが表示されます(図7-14)。
ステップ 12 X をクリックして Layers ウィンドウを閉じます。
(注) この表示基準をすべてのマップに対して保存する場合を除き、Save Settings を選択しないでください。
ステップ 1 Configure > Chokepoints の順に選択します。All Chokepoints ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 削除するチョークポイントの横のボックスをオンにします。
ステップ 3 Select a command ドロップダウン メニューから Remove Chokepoints を選択します。 Go をクリックします(図7-15)。
ステップ 4 チョークポイントの削除を確定するには、表示されたポップアップ ウィンドウで OK をクリックします。
All Chokepoints ウィンドウに戻ります。チョークポイントの削除を確認するメッセージが表示されます。削除されたチョークポイントは、ウィンドウに表示されなくなります。