この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、アクセス ポイントで発生する可能性のある基本的な問題に対するトラブルシューティングの手順を説明します。最新の詳細なトラブルシューティングについては、次の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートおよびドキュメンテーション Web サイトを参照してください。
アクセス ポイントを使用する際には以下のガイドラインを参考にしてください。
レイヤ 3 動作では、アクセス ポイントとコントローラの存在するサブネットは同一でも、異なっていても問題ありません。アクセス ポイントは、標準の IP パケットを使用してコントローラとの通信を行います。コントローラとは異なるサブネットにあるレイヤ 3 アクセス ポイントは、アクセス ポイント サブネット上に DHCP サーバと、コントローラへのルートを必要とします。コントローラへのルートでは、CAPWAP 通信用に送信先 UDP ポート 12222 と 12223 が開かれている必要があります。第 1、第 2、および第 3 コントローラへのルートで、IP パケットのフラグメントが許可されている必要があります。
– コントローラが、トランク ポートとして設定されているスイッチ ポートに接続されていること。
– アクセス ポイントが、タグなしのアクセス ポートとして設定されているスイッチ ポートに接続されていること。
– アクセス ポイントから DHCP サーバに接続できること。および、オプション 43 を使って DHCP サーバが設定されていること。オプション 43 では、コントローラの管理インターフェイスの IP アドレスが提供されます。通常、DHCP サーバは、シスコのスイッチ上に設定できます。
– 必要に応じて、CISCO-CAPWAP-CONTROLLER を有効にするよう DHCP サーバを設定できます。ローカル ドメインを使用すると、コントローラの管理インターフェイスの IP アドレスに解決されます。
– コントローラが設定され、アクセス ポイントからアクセスできること。
配置の際、さまざまな原因によってアクセス ポイントで収束の遅延が発生することがあります。次に、収束の遅延を引き起こす可能性のある動作条件をいくつか示します。
アクセス ポイントは、有線ネットワーク接続と無線ネットワーク接続との間で、パケットのブリッジをサポートしています。同じネットワークを、アクセス ポイントにある複数の有線ポートや、ブリッジ接続された 2 台のアクセス ポイントに接続しないでください。ブリッジのループによって、ネットワークのルーティングに関する問題が発生します。
コントローラの DHCP サーバは、Lightweight アクセス ポイント、メッシュ アクセス ポイント上のイーサネット ブリッジング クライアント、およびアクセス ポイントに関連付けられたワイヤレス クライアントにのみ IP アドレスを割り当てます。他のデバイスに IP アドレスを割り当てることはありません。
アクセス ポイントのバックホール チャネルの信号の信号対雑音比が高いと、MAP から親ノード経由でコントローラに接続することはできても、アクセス ポイントに対する ping などのデータ トラフィックを受け渡すことができない可能性があります。これは、ユーザによって、バックホール制御パケットのデフォルトのデータ レートが 6 Mb/s に設定され、バックホールのデータ レートが自動に設定されているためです。
アクセス ポイントを起動する前に、アクセス ポイントの MAC アドレスがコントローラの MAC フィルタ リストに追加済みで、Mac Filter List が有効になっていることを確認する必要があります。
注 アクセス ポイントの MAC アドレスとバーコードは、装置の底面に表示されています。2 つの MAC アドレスが表示されている場合は、上側の MAC アドレスを使用してください。
コントローラの MAC フィルタリストに追加されている MAC アドレスを確認するには、コントローラの CLI またはコントローラの GUI を使用できます。
DHCP オプション 43 を使用すると、コントローラの IP アドレスのリストがアクセス ポイントに提供されるため、アクセス ポイントがコントローラを検出し、コントローラに接続できるようになります。DHCP オプション 43 の設定手順については、DHCP サーバの製品マニュアルを参照してください。詳細については、 付録 F「DHCP オプション 43 の設定」 を参照してください。
アクセス ポイントが正常に動作しない場合は、装置の底面にある LED を確認します。この LED を使用して、装置のステータスを簡単に評価できます。図 4-1に、アクセス ポイントの LED の位置を示します。
図 4-1 アクセス ポイントの LED:モデル AIR-CAP1552SA/SD-x-K9 底面の表示
|
|
||
|
|
注 装置ごとに LED の色の強さおよび色彩が若干異なります。これは、LED メーカーの仕様の正常な範囲内であり、障害ではありません。
アクセス ポイントの LED の信号は、 表 4-1 に示されています。
|
|
|
---|---|---|
|
アクセス ポイントがコントローラとアソシエートしていることを確認する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Web ブラウザを使用して、コントローラの Web インターフェイスにログインします。
コントローラのコンソール ポートで、コントローラの CLI コマンド show ap summary を使用することもできます。
ステップ 2 [Wireless] をクリックして、アクセス ポイントの MAC アドレスが [Ethernet MAC] のリストにあることを確認します。
ステップ 3 コントローラからログアウトし、Web ブラウザを閉じます。
ブリッジ グループ名(BGN)は、RAP へのアクセス ポイントのアソシエーションを制御します。BGN を使用して無線を論理的にグループ分けしておくと、同じチャネルにある異なるネットワークが相互に通信することを防止できます。この設定は、同一領域のネットワーク内に複数の RAP がある場合にも便利です。
同一領域のネットワーク内に(より大きな容量を得るために)RAP を 2 つ設定している場合は、別々のチャネルで 2 つの RAP にそれぞれ異なる BGN を設定することを推奨します。
BGN は最大 10 文字までの文字列です。製造時に、出荷時の設定のブリッジ グループ名(NULL VALUE)が割り当てられています。このグループ名は表示されませんが、新しいアクセス ポイント無線が新しいアクセス ポイントのネットワークに参加できます。BGN は、コントローラの CLI と GUI から再設定できます。BGN の設定後、アクセス ポイントがリブートします。
アクセス ポイントを配置してコントローラにアソシエートした後で、BGN をデフォルト値から変更する必要があります。これは、MAP が他のメッシュ ネットワークにアソシエートしないようにするためです。
稼働中のネットワークでの BGN の設定は、慎重に行う必要があります。必ず RAP から最も遠い距離にあるアクセス ポイント(末端のノード)から開始し、RAP に向かって設定していきます。別の場所で BGN の設定を開始すると、そのポイント以降(RAP から遠くなる方向)に存在するアクセス ポイントは BGN が異なるため、ドロップされてしまいます。未設定の BGN がある MAPS は、設定済みの BGN がある RAP と定期的に結合されます。これによって MAP のストランディングを防止します。
コントローラの GUI を使用してアクセス ポイントの BGN を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Web ブラウザを使用して、コントローラにログインします。
ステップ 2 [Wireless] をクリックします。アクセス ポイントがコントローラにアソシエートされていると、AP 名の一覧にアクセス ポイントの名前が表示されます。
ステップ 4 [Mesh Information] セクションを検索し、[Bridge Group Name] フィールドに新しい BGN を入力します。
ステップ 6 各アクセス ポイントに対して、ステップ 2 ~ 5 を繰り返します。
ステップ 7 コントローラからログアウトし、Web ブラウザを閉じます。
アクセス ポイントを(有線 LAN に接続せずに)ローカルでモニタする必要がある場合、DB-9 to RJ-45 シリアル ケーブルを使用してアクセス ポイントのコンソール ポートに PC を接続します。
注 コンソール ポートは、実験室環境でのデバッグ作業にのみ使用します。
次の手順に従ってアクセス ポイントのコンソール ポートに接続し、CLI を開きます。
ステップ 1 アクセス ポイントのヒンジ付きカバーを開きます(必要に応じて)(“アクセス ポイントのヒンジ付きカバーの取り扱い” sectionの手順を参照)。
9 ピン メス DB-9 to RJ-45 シリアル ケーブルを、アクセス ポイントの RJ-45 コンソール ポートとコンピュータの COM ポートに接続します(コンソール ポートの位置については、図 4-2 を参照してください)。
図 4-2 アクセス ポイント モデル(図は AIR-CAP1552SA/SD-x-K9)でのコンソール ポートの位置
(注) 1552WU では使用されません。1552WU コンソールは、デバイスを開いて内部コンソール ポートと接続した場合のみ使用できます。 |
(注) DB-9 to RJ-45 シリアル ケーブルのシスコ製品番号は AIR-CONCAB1200 です。シリアル ケーブルを発注するには、次のサイトにアクセスしてください。
http://www.cisco.com/pcgi-bin/marketplace/welcome.pl
ステップ 2 アクセス ポイントと通信できるように、PC 上でターミナル エミュレータ プログラムを設定します。ターミナル エミュレータの接続では、9600 ボー、データ ビット 8、パリティなし、ストップ ビット 1 の設定を使用します。フロー制御はなしです。
ステップ 3 目的の作業を終了した後は、シリアル ケーブルを取り外し、ヒンジ付きカバーを閉じます(手順については、“アクセス ポイントのヒンジ付きカバーの取り扱い” sectionを参照してください)。
パワー インジェクタ(AIR-PWRINJ1500-2=)は、ケース前面に 3 つの LED を備えています(図 4-3 を参照)。パワー インジェクタの詳細については、『Cisco Aironet 1550 Series Outdoor Mesh Access Point Power Injector Installation Instructions』を参照してください。
|
|
||
|
|
||
|
|
パワー インジェクタの LED を使用して、パワー インジェクタのステータスを確認できます。LED で表示されるステータス情報は次のとおりです。