この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco Software Activation の機能は、シスコ ソフトウェア ライセンスを取得および検証してシスコ機能のソフトウェア セットをアクティブにするための、プロセスおよびコンポーネントの統合コレクションです。この機能はシスコ ソフトウェア ライセンシング(CSL)と呼ばれます。この機能を使用すると、ライセンスを取得した機能の有効化とライセンスの登録を次の方法で行うことができます。
• Cisco Product License Registration Portal を使用する
• Cisco License Manager を使用して、ネットワーク全体にわたる配置を対象にライセンスを一括して登録、取得、およびインストールする
この章では、CSL の概念およびプロセスの概要について説明します。
ご使用の Cisco Unity Express ソフトウェアのリリースによっては、このマニュアルに記載されている機能の一部がサポートされない場合があります。 ご使用のリリースでサポートされる機能を確認するには、『 Cisco Unity Express Voice-Mail and Auto-Attendant CLI Administrators's Guide for 3.0 and later versions 』の機能マップ テーブルを参照してください。
ライセンスに関する最新の情報については、ご使用のプラットフォームのマニュアルも参照してください。
ご使用の Cisco Unity Express のリリースをサポートするプラットフォームを確認するには、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/unity_exp/compatibility/cuecomp.htm にあるサポート マトリクスを参照してください。
Cisco Software Activation ソリューションを使用するには、次の概念について理解する必要があります。
次の各項では、理解する必要がある、シスコ ソフトウェア ライセンシングに関する概念について説明します。
• 「Cisco Product Licensing Registration Portal」
• 「製品認証キー」
http://www.cisco.com/go/license にあるライセンシング ポータル(Cisco.com アカウントが必要)では、次のサービスが提供されます。
シスコ ライセンシング ポータルを使用するには、PAK が必要になる場合があります。PAK は、特定のプラットフォーム向けのフィーチャ セットの使用権を注文して購入すると提供されます。PAK は受領書の代わりになるもので、ライセンスの取得およびアップグレードにおける重要なコンポーネントです。
シスコ ソフトウェアは、保存されている一意のデバイス ID(UDI)(すべてのシスコ ハードウェア デバイスに割り当てられている一意の固定 ID)とデバイスの UDI を比較することにより、ライセンスの検証チェックを実行します。UDI の主要なコンポーネントは、製品 ID(PID)とシリアル番号(SN)の 2 つです。UDI は、ほとんどのシスコ ハードウェア デバイスの背面のラベルに印刷されており、ソフトウェアを使用して確認できます。
(注) ライセンスを登録するときには、正しい UDI を使用する必要があります。
シスコ機能のソフトウェア ライセンシングは、検証キーのシステムを使用して、新しいフィーチャ セットを配置するための簡単なメカニズムを提供します。これにより、ソフトウェアをアップグレードおよび保守するための高度な機能がシスコのお客様に提供されます。
シスコ ルータまたはスイッチの一部のフィーチャ セットでは、有効にするためにライセンス キーが必要である場合があります。シスコ ライセンシング ポータル、EXEC コマンド、または Cisco License Manager アプリケーションを使用してライセンス キーを取得できます。ライセンス キーは、特定のシスコ フィーチャ セットに対して発行され、デバイスの UDI に固定されます。これはノード固定ライセンスと呼ばれます。
Cisco License Manager は、シスコのお客様に無料で提供されるクライアント ベースまたはサーバ ベースのアプリケーションで、ネットワーク上のシスコ デバイスを自動的に検出し、ライセンス キーの収集タスクを簡素化します。このアプリケーションの詳細情報については、『 User Guide for Cisco License Manager 』を参照してください。
ライセンシング プロセスの一部として、エンド ユーザ ライセンス契約に記載されている条件に同意する必要があります。この契約は、新しいデバイスを最初に使用するときに暗黙的に受け入れられます。ただし、評価用の一時ライセンスおよび拡張一時ライセンスでフィーチャ セットをアクティブにするには、明示的に同意する必要があります。
エンド ユーザ ライセンス契約 の条件は、 http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html でオンラインで確認できます。
Cisco Unity Express では、次のタイプのライセンスが使用されます。この項では、これらのライセンスについて説明します。
恒久ライセンスは、使用期間が定められていない永続的なライセンスです。恒久ライセンスをインストールすると、ソフトウェア イメージの機能にアクセスするために必要なすべての権限が提供されます。恒久ライセンスはすべてノード固定で、ソフトウェアのインストール中にライセンシング インフラストラクチャによって検証されます。また、一度インストールしたら、それ以降のリリースにアップグレードする必要はありません。
シスコの製造部門では、購入されたフィーチャ セットに対応する恒久ライセンスを、注文されたデバイスにプレインストールしています。Cisco Software Activation プロセスを使用して新しいデバイスのライセンスを有効にする必要はありません。詳細については、「ソフトウェア アクティベーション」を参照してください。
一時ライセンスは、使用期間が特定の期間(60 日など)に制限されているライセンスです。一時ライセンスをアクティブにするには、エンド ユーザ ライセンス契約に同意する必要があります。
一時ライセンスには、シスコ イメージに組み込まれているライセンスと Cisco TAC から取得する拡張ライセンスの 2 つのタイプがあります。
(注) 一時ライセンスをアクティブにする前に、シスコのエンド ユーザ ライセンス契約に同意する必要があります。
デバイスで障害が発生し、交換したデバイスと障害が発生したデバイスのライセンスが異なる場合、ネットワーク ダウン タイムの発生を防ぐためにソフトウェア イメージに組み込まれている評価ライセンスを使用できます。これにより、必要な機能の設定をライセンス キーなしで行うことができます。ただし、この場合でも、エンド ユーザ ライセンス契約に同意する必要があります。また、このタイプのライセンスには 60 日の使用期限があることを認識する必要があります。
(注) シスコ ライセンシング ポータルにアクセスして恒久的な RMA 交換ライセンスを取得する必要があります。
評価ライセンスもまた一時ライセンスで、新しいハードウェアのフィーチャ セットを評価するために使用されます。
組み込みライセンスも評価目的に使用できますが、組み込みライセンスは緊急時だけ使用することをお勧めします。
(注) 評価ライセンスの期限が切れる前に、シスコ ライセンシング ポータルにアクセスしてライセンスのステータスをアップグレードする必要があります。
評価ライセンスの期限が切れた場合、TAC に連絡して拡張ライセンスを取得できます。拡張ライセンスは、評価ライセンスと同様にノード固定で、使用方法に応じて有効期間が特定の期間(60 日など)に制限されます。
ソフトウェア アクティベーションでは、ライセンス キーを使用して、デバイスのさまざまなフィーチャ セットを有効にします。
(注) お客様は、ソフトウェアに機能またはメンテナンス アップグレードをいつでも適用できます。メンテナンス アップグレードでは、Cisco Software Activation プロセスを使用する必要はありません。
この項では、次のソフトウェア アクティベーション プロセスについて説明します。
図 1 に、製造時にプレインストールされるライセンスの全体的なライセンス ワークフローを示します。
図 1 製造時にプレインストールされるライセンスのワークフロー
製造時にプレインストールされるライセンスのワークフローを次に示します。
1. お客様がシスコの販売注文ツールを使用してシスコのデバイスを注文します。
2. 注文が注文システムに入力されます。製造部門が情報技術システムを使用して注文情報を取得し、デバイスを製造します。また、製造部門はライセンス サーバにアクセスして製造中のデバイスのライセンス キーを取得し、デバイスにコードをインストールします。デバイスがテストされ、お客様に発送されます。
3. お客様がデバイスを取り付けて設定し、デバイスの運用を開始します。ソフトウェアを使用前にアクティブ化または登録する必要はありません。新しいデバイスは、細かい設定なしにすぐに導入できます。
Cisco License Manager(CLM)は、さまざまなデバイスに代わって Cisco Product License Registration Portal と透過的に連携します。Cisco License Manager アプリケーションを導入すると、ソフトウェア ライセンスをアップグレードおよび登録する手順の多くを自動化できます。たとえば、PAK を入力して、ライセンスをインストールするデバイスを選択できます。
ネットワーク全体にわたる配置の場合、Cisco License Manager は、セキュリティで保護された方法で Cisco.com のバックエンド ライセンス取得システムと通信し、取得したライセンスをネットワーク全体の管理対象デバイスに配置することで、ライセンスに関連するすべてのワークフローを自動化できます。また、このアプリケーションは、配置したライセンスのインベントリを保持し、ライセンス レポートを生成します。
図 2 に、Cisco License Manager を使用して自動化したアップグレードのライセンス アップグレード プロセスのワークフローを示します。
図 2 Cisco License Manager を使用したライセンス アップグレードのワークフロー
1. 移動元デバイス、移動先デバイスおよび移動する在庫保管単位(SKU)を特定します。
2. CLM が自動的に移動元デバイスのデバイス認定証を特定します。
3. CLM が自動的に Cisco.com と通信して権限チケットを取得し、それを移動元デバイスに適用して再ホスト チケットを取得します。
4. CLM が自動的に再ホスト チケットと移動先デバイスの UDI を送信してライセンス キーを取得します。
5. CLM が自動的に移動先デバイスにライセンス キーをインストールします。
Cisco License Manager の詳細については、『 User Guide for Cisco License Manager 』を参照してください。
Cisco Software Activation の機能には、次に示す基本的なライセンシング タスクをコマンドラインから実行できる EXEC コマンドが用意されています。
コマンドを使用してライセンスを取得する場合、PAK をコマンドの一部として入力します。これにより、PAK に関連付けられている SKU が取得されます。SKU を選択し、ライセンスをインストールするデバイスの UDI を入力します。その後、ライセンス キーが電子メールまたは郵便で送信されます。ライセンス キーを受け取った後、EXEC コマンドを使用してライセンスをインストールできます。
図 3 に、手動によるライセンスの取得のライセンス アップグレード プロセスのワークフローを示します。
製造時にインストールされるライセンスのワークフローを次に示します。
シスコでは、デバイス間でのライセンスの移動シナリオとして次の 2 つをサポートしています。
1. 最初のシナリオでは、移動元デバイスと移動先デバイスの両方がアクティブになっていて正常に動作しています。このシナリオでは、移動元デバイスのライセンスを取り消して、移動先デバイスに対して新しい恒久ライセンスを発行します。
2. 2 番目のシナリオは、いずれかのデバイスが使用できない障害シナリオです。このシナリオでは、RMA ライセンス移動ポータルを使用して、障害が発生したデバイスから RMA デバイスまたは交換したデバイスにライセンスを移動します。
シスコでは CUE ライセンスの移動を制限付きでサポートします。転送は、RMA 用またはライセンスが正しくインストールされていない場合に、同じタイプの CUE デバイスでサポートされています。このプロセスは、ある世代から別の世代への(NM-CUE から NME-CUE、NME-CUE から SRE デバイスなど)ライセンスの移動を想定していません。ライセンスの転送は、 再ホスト とよばれるプロセスを使用して行います。再ホスト プロセスでは、移動元デバイスのライセンスを取り消して、新しいデバイスにライセンスをインストールすることで、ある UDI から別の UDI にライセンスを移動します。
次の方法を使用してライセンスの移動(再ホスト)を実行します。
• Cisco Product License Registration Portal を使用する
• Cisco License Manager アプリケーションを使用する
図 4 に、ライセンスの再ホスト(移動)のプロセスを示します。
Cisco Product License Registration Portal を使用したライセンスの移動プロセスの概要を次に示します。
1. CLI コマンドを使用して、移動元デバイスと移動先デバイスから UDI とデバイス認定証を取得します (詳細については、『 Cisco Unity Express Command Reference for 3.0 and later versions 』を参照してください)。
2. Cisco.com の製品ライセンス登録ページにアクセスし、ライセンス移動ポータル ツールに移動元デバイスのデバイス認定証と UDI を入力します。
3. 移動元デバイスから移動できるライセンスがポータルに表示されます。
移動するライセンスを選択します。権限チケットが発行されます。この権限チケットを使用すると、Cisco CLI コマンドで再ホスト プロセスを開始することができます。
4. 『 Cisco Unity Express Command Reference for 3.0 and later versions 』の説明に従って、 license revoke コマンドを使用して移動元デバイスに権限チケットを適用します。取り消しの証拠となる再ホスト チケットが移動元デバイスから発行されます。デバイスには、60 日の猶予期間付きのライセンスもインストールされます。これにより、移動先デバイスへのライセンスの移動に必要な時間が確保されます。
5. Cisco.com のライセンス移動ポータル ツールに、再ホスト チケットと移動先デバイスの UDI を入力します。
7. 移動先デバイスにライセンス キーをインストールします。
Cisco License Manager を使用すると、プロセスが自動化され、お客様は GUI ウィザードから移動元デバイスと移動先デバイスを選択するだけで済みます。
障害が発生したデバイスから新しいデバイスにソフトウェア ライセンスを移動する必要が生じた場合、シスコ ライセンシング ポータル( https://tools.cisco.com/SWIFT/Licensing/LicenseAdminServlet/rmaLicenseTransfer )にアクセスして RMA 交換ライセンスを取得する必要があります。ライセンスの取得にサポートが必要な場合は、 http://www.cisco.com/techsupport からシスコ テクニカル サポートに連絡できます。
図 5 に、RMA 交換ライセンスのプロセスを示します。
1. 欠陥のあるデバイスと RMA デバイスの UDI を特定します。
2. cisco.com の RMA ライセンス ポータル ツールに UDI を入力します。