同型の Cisco IP Phone が異なる動作をする理由
このガイドでは、Cisco IP Phone のセットアップの方法、およびその使用方法について簡単に説明しています。IP Phone の詳細な資料は Web から入手できます。入手する方法は、「Web から入手できる資料」を参照してください。
通常、Cisco IP Phone は、システム管理者または技術者が企業 IP テレフォニー ネットワークに接続します。しかし、何らかの理由で、管理者以外の方が接続しなければならない場合でも、IP Phone は容易にネットワークへ接続することができます。
(注) IP Phone を接続または使用するときは、事前に、必ず 「Cisco IP Phone に関する安全上の注意事項」を読んでおいてください。
IP Phone の背面にある接続の位置を確認するには、図1 を参照してください。それぞれの接続に関する説明を次の表に示します。
Cisco IP Phone を電源に接続すると、始動プロセスが開始します。数分後、IP Phone のスクリーンにモノクロの ready 画面が表示されます。画面に表示される項目は状況により異なります。ready 画面には、通常、日付と時刻、内線番号、および使用可能なソフトキーが表示されます。これで、始動プロセスは完了し、IP Phone は使用できるようになりました。
ヒント ソフトキーは、IP Phone のスクリーンの下部に表示される機能オプションに対応しています。ソフトキーは、IP Phone の状況に応じて変わります。たとえば、受話器を取り上げたときに表示されるソフトキーのオプションは、IP Phone を使用していないときに表示されるオプションとは異なります。
ヘッドセットを使用するには、IP Phone の背面にあるヘッドセット ポートにヘッドセットを接続します。
シスコシステムズでは、Cisco IP Phone で使用するサードパーティ製のヘッドセットについて、社内でテストを実施していますが、ヘッドセットまたは受話器のベンダーによる製品の動作の保証やサポートは行っていません。Cisco IP Phone の展開場所では、環境やハードウェアによるそれぞれ固有の不整合が発生する場合があるので、すべての環境に共通して適用できる「最良の」解決策を 1 つだけ見出すことは不可能です。ネットワークにヘッドセットを多数展開する前に、お客様の環境での使用に最適かどうか、それらのヘッドセットについてテストすることをお勧めします。
ヘッドセットの種類によっては、その機械上または電子上の特性が原因で、Cisco IP Phone ユーザとリモートで会話中の通話相手に、通話相手自身の声の反響が聞こえる場合があります。
シスコシステムズでは、不要な Radio Frequency(RF; 無線周波数)および Audio Frequency(AF; 可聴周波数)が遮蔽された高品質のヘッドセットなどの外部装置の使用を推奨しています。これらの装置の品質や、携帯電話および双方向ラジオなど他の装置との間隔によっては、雑音が入ることもあります。詳細については、「Cisco IP Phone での外部装置の使用」を参照してください。
一部のヘッドセットのインストールがサポートされない主な理由は、ハム雑音が入る可能性があるということです。このハム雑音は、リモートの通話相手だけに聞こえる場合も、リモートの通話相手と Cisco IP Phone ユーザの両方に聞こえる場合もあります。ハム雑音やブザーのような雑音は、電灯、近辺にある電気モーター、大型の PC モニタなど、外部ソースに原因があることがあります。場合によっては、ユーザに聞こえるハム雑音は、ローカル電源キューブ(CP-PWR-CUBE-2)を使用することにより、軽減または除去が可能です。詳細については、「外付け電源装置の使用」を参照してください。
物理的、機械的、および技術的なパフォーマンスより先に、まずヘッドセットによって提供される音が、ユーザとリモートの通話相手にとって良質のものである必要があります。音の品質の判断は主観的なものであるため、シスコでは、特定のヘッドセットや受話器のパフォーマンスを保証することはできません。ただし、次に示すサイトに記載されているヘッドセットや受話器は、Cisco IP Phone で使用した場合のパフォーマンスが優れていることが報告されています。
しかし、使用する環境でこれらの装置をテストし、適切なパフォーマンスが得られるかどうかを判断するのは、最終的にお客様ご自身の責任になります。
Cisco IP Phone は、IP(インターネット プロトコル)を利用する電話機です。この IP Phone の特徴は、機能に富んでいることと、音声通信に IP ネットワークを利用していることです。この IP Phone は、従来のアナログ電話機と同じように機能し、発信や着信は、従来と同じように取り扱うことができます。また、この IP Phone は、短縮ダイヤル、リダイヤル、着信転送、電話会議、ボイス メッセージへのアクセスなどの電話機能もサポートしています。
このほかにも、Cisco IP Phone は、意外な機能を備えています。Cisco IP Phone は、IP ネットワークに組み込まれているため、テレフォニー サービスだけでなく、データ サービスも提供します。このデータ サービスには、ネットワークから得ることができる最新の情報やサービスも含まれています。Cisco IP Phone を使用すると、従来の電話機にはなかった多様な通信機能を活用できます。
Cisco IP Phone の機能は、その IP Phone が使用するコール処理エージェント(つまり、「プロトコル」)によって異なります。
Cisco IP Phone で使用されているプロトコルを特定するには、受話器を取り上げて元の受け台に戻し、IP Phone のスクリーンをリセットします。IP Phone は電源に接続されている必要があります。IP Phone のスクリーンを確認し、表1 の説明を参照します。ご使用の IP Phone のプロトコルに適したユーザ ガイドおよびその他の資料を入手する方法については、「Web から入手できる資料」 を参照してください。
図 2 および 3 は、Cisco IP Phone のボタンとハードウェアを示しています。
ここでは、ユーザが IP Phone の設定をする際に必要な手順を簡単に説明します。
• 「音量の調節」
次の表は、IP Phone の呼び出し音とスクリーンのコントラストをカスタマイズする方法を説明しています。
ヒント 着信コールまたは新しいボイス メッセージの存在を電話機で示す方法を、回線ごとにカスタマイズできます。呼び出し音やその他のインジケータをカスタマイズすると、複数の回線を素早く区別するために役立ちます。たとえば、回線 1 の着信コールを鳥の鳴き声で示し、回線 2 の着信コールをチャイムの音で示すことができます。
次の表は、IP Phone で保留と復帰の機能を使用する方法について説明しています(手順の一部は、MGCP 電話機には適用されないことがあります)。
ヒント 保留機能を使用すると、音楽や呼び出し音が鳴ります。このため、電話会議には保留機能を使用しないでください。
次の表は、 i ボタンまたは ? ボタンを使用して、特定のボタンや機能に関するヘルプをその場で参照する方法を説明しています。このヘルプ情報は、IP Phone のスクリーンに表示されます。
(注) この i ボタンまたは ? ボタンの機能をサポートしていないコール処理エージェントもあります。
Cisco IP Phone の設置や使用に問題がある場合は、まずシステム管理者にお問い合せください。
Cisco IP Phone の資料は、次の Web サイトから入手できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/index.htm
Cisco IP Phone 関連の追加資料のタイトルや URL の情報についても、システム管理者にお問い合せください。
次の安全上の注意事項を読んでから、Cisco IP Phone を設置または使用してください。
この安全上の注意は、Cisco IP Phone 7900 シリーズの各モデルに適用されます。各国語に翻訳された資料および準拠性に関する情報については、IP Phone に付属の『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco IP Phone 7900 Series 』を参照してください。また、この資料は次の Web サイトからも入手できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/index.htm
次の安全上の注意事項を読んでから、Cisco IP Phone を設置または使用してください。
警告 安全上の重要な注意事項
この警告記号は危険を意味します。身体に傷害を起こす可能性がある状況です。機器上で作業を行う前に、電気回路に伴う危険を理解し、事故を防ぐための基準となる手順を熟知する必要があります。警告の各国語版を参照するには、各注意事項の番号と、装置に付属の「Translation Safety Warnings」の番号を照らし合せてください。
これらの注意事項を保管しておいてください。
警告 必ず、設置手順を読んでから、システムを電源に接続してください。
警告 この製品を廃棄処分する際には、日本国の法律および地方自治体の条例または規則に従ってください。
警告 雷の発生中は、システムでの作業、またはケーブルの接続や取り外しを行わないでください。
警告 感電事故を防ぐために、安全超低電圧(SELV)回路を電話網電圧(TNV)回路に接続しないでください。LAN ポートには SELV 回路があり、WAN ポートには TNV 回路があります。一部の LAN ポートと WAN ポートはいずれも、RJ-45 コネクタを使用しています。ケーブルを接続する場合には、注意してください。
次の警告は、Cisco IP Phone を外付け電源装置と使用する場合に適用されます。
警告 この製品は、設置する建物に短絡(過電流)保護機構が敷設されていることが前提になっています。各相導体(すべての通電導体)に 120 VAC、15A(日本および米国)、または 240 VAC、10A(前記以外の国)以下のヒューズ、または回路ブレーカーが使用されていることを確認してください。
警告 この装置は、TN 電源システムを使用して、動作するように設計されています。
警告 プラグとソケットのセットは、第 1 の電源切断の手段であるため、常にアクセスできる状態でなければなりません。
次の情報は、Cisco IP Phone で外部装置を使用する場合に適用されます。
シスコでは、不要な Radio Frequency(RF; 無線周波数)および Audio Frequency(AF; 可聴周波数)が遮蔽された高品質の外部装置(スピーカ、マイクロフォン、およびヘッドセット)の使用を推奨しています。
これらの装置の品質や、携帯電話および双方向ラジオなど他の装置との間隔によっては、雑音が入ることもあります。その場合は、次のいずれかの方法で対処してください。
• RF または AF の信号源から外部装置のケーブルの経路を離す。
• 外部装置用に遮蔽されたケーブルを使用するか、遮蔽およびコネクタが高品質のケーブルを使用する。
• 外部装置のケーブルに、フェライトまたは同様の装置を適用する。
シスコでは、外部装置、ケーブル、コネクタの品質については制御できないため、システム パフォーマンスを保証することはできません。良品質のケーブルおよびコネクタを使用して適切な装置を接続すると、十分なシステム パフォーマンスを得られます。
保証期間内にお客様が受けられるハードウェアの保証およびサービスに関して適用される特別な条件があります。シスコのソフトウェアに適用される保証を含む正式な保証書および使用許諾契約書は、Cisco.com から参照できます。次の手順を実行して、Cisco.com から Cisco Information Packet 、および保証書と使用許諾契約書にアクセスし、これらをダウンロードしてください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/es_inpck/cetrans.htm
Warranties and License Agreements ページが表示されます。
2. Cisco Information Packet を表示するには、次の手順を実行します。
a. Information Packet Number フィールドをクリックし、製品番号 78-5235-03A0 が選択されていることを確認します。
Information Packet の Cisco Limited Warranty and Software License ページが表示されます。
d. このページから文書をオンラインで見ることも、 PDF アイコンをクリックして、文書を PDF(Adobe Portable Document Format)形式でダウンロードし、印刷することもできます。
(注) PDF ファイルを表示し、印刷するには、Adobe Acrobat Reader が必要です。これは、Adobe の Web サイト http://www.adobe.com からダウンロードできます。
3. お手持ちの製品について、翻訳またはローカライズされた保証情報を表示するには、次の手順を実行します。
a. Warranty Document Number フィールドに、次の製品番号を入力します。
d. このページから文書をオンラインで見ることも、 PDF アイコンをクリックして、文書を PDF(Adobe Portable Document Format)形式でダウンロードし、印刷することもできます。
また、Cisco Service and Support の Web サイトにアクセスして、サポートを受けることもできます。
http://www.cisco.com/public/Support_root.shtml
シスコ、またはその代理店では、Return Materials Authorization(RMA)要求を受領してから、10 営業日以内に交換部品を出荷するように商業上合理的な努力を致します。お届け先により、実際の配達所要日数は異なります。
シスコは購入代金を払い戻すことにより一切の保証責任とさせて頂く権利を留保します。
Return Materials Authorization(RMA)番号の入手
製品を購入されたシスコの代理店にお問い合せください。製品を直接シスコから購入された場合は、シスコの営業担当者にお問い合せください。