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目次
この章では、設定ファイル、電話機の呼出音、および背景画像をカスタマイズする方法、ならびに電力節約のために電話機の画面をオフにする方法について説明します。
設定ファイルを修正して(たとえば、XML ファイルを編集して)、カスタマイズしたファイル(たとえば、独自の呼出トーンや、折返しトーン)を TFTP ディレクトリに追加することができます。 ファイルの修正、およびカスタマイズしたファイルの TFTP ディレクトリへの追加は、Cisco Unified Communications オペレーティング システムの管理ページの、TFTP サーバ ファイルのアップロード ウィンドウから実行できます。 Cisco Unified Communications Manager サーバ上の TFTP フォルダにファイルをアップロードする方法については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』を参照してください。
Ringlist.xml ファイルおよび List.xml ファイルのコピーをシステムから取得するには、管理コマンドライン インターフェイス(CLI)で次の file コマンドを使用します。 正確な構文については、『Command Line Interface Reference Guide for Cisco Unified Communications Solutions』を参照してください。
Cisco Desktop Collaboration Experience は、2 つのデフォルトの呼び出し音タイプ(Chirp1 と Chirp2)をハードウェアに実装して出荷されています。 Cisco Unified Communications Manager には、一連の追加の電話呼出音もデフォルトで付属しており、これらはパルス符号変調(PCM)ファイルとしてソフトウェアに実装されています。 この PCM ファイルは、サイトで使用可能な呼び出し音リストのオプションを記述する XML ファイル(名前が Ringlist.xml)とともに、各 Cisco Unified Communications Manager サーバ上の TFTP ディレクトリにインストールされます。
詳細については、『Cisco Unified Communications Manager System Guide』の「Cisco TFTP」の章、および『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
Ringlist.xml ファイルは、電話呼出音タイプのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 このファイルに記述できる呼出音タイプは、最大 50 個です。 各呼び出し音タイプには、その呼び出し音タイプに使用される PCM ファイルを指すポインタ、および Cisco Desktop Collaboration Experience の [呼出音タイプ(Ring Type)] メニュー上で、その呼び出し音に対して表示されるテキストが含まれています。 各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバに、このファイルが含まれています。
CiscoIPPhoneRinglist XML オブジェクトは、次の簡単なタグ セットを使用して情報を記述します。
<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName/> <FileName/> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList>
定義名については、次の規則があります。 それぞれの電話呼出音タイプについて、必須の DisplayName と FileName を記述する必要があります。
(注) |
DisplayName と FileName フィールドは、25 文字以下にする必要があります。 |
次に、2 つの電話呼出音タイプを定義した Ringlist.xml ファイルの例を示します。
<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 1</DisplayName> <FileName>Analog1.raw</FileName> </Ring> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 2</DisplayName> <FileName>Analog2.raw</FileName> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList>
呼出音の PCM ファイルを Cisco Desktop Collaboration Experience DX600 シリーズ デバイスで正常に再生するには、ファイルが次の要件を満たしている必要があります。
カスタム呼出音用の PCM ファイルを作成するには、次のファイル形式の要件に対応する任意の標準オーディオ編集パッケージを使用します。
Cisco Desktop Collaboration Experience のカスタム電話呼出音を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 | 各カスタム呼出音の PCM ファイルを作成します(ファイルごとに呼出音 1 つ)。 PCM ファイルが、カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件に示す形式のガイドラインに準拠していることを確認します。 |
ステップ 2 | 作成した新しい PCM ファイルを、クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバにアップロードします。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。 |
ステップ 3 | テキスト エディタを使用して Ringlist.xml ファイルを編集します。 このファイルの形式とサンプルの Ringlist.xml ファイルについては、Ringlist.xml ファイル形式の要件を参照してください。 |
ステップ 4 | 修正内容を保存し、Ringlist.xml ファイルを閉じます。 |
ステップ 5 | 新しい Ringlist.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、「起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)」TFTP サービス パラメータ([拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] 領域に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。 |
電話機の LCD スクリーンに表示される背景イメージ(または壁紙)をユーザに提供し、選択させることができます。 ユーザは、電話機で を選択して、背景イメージを選択できます。
ユーザに見える画像の種類は、電話機が使用している TFTP サーバに保存されている PNG 画像と XML ファイル(List.xml)を元にしています。 独自の PNG ファイルを保存し、TFTP サーバ上の XML ファイルを編集すれば、ユーザが選択できる背景イメージを指定できます。 この方法を利用すれば、会社のロゴなどのカスタム画像をユーザに提供することができます。
Cisco Unified CM の管理 の[共通の電話プロファイルの設定(Common Phone Profile Configuration)] ウィンドウから [背景イメージ設定へのアクセスの有効化(Enable End User Access to Phone Background Image Setting)] チェックボックスをオフにすると、エンド ユーザによる背景画像選択オプションを無効にできます( )。 このチェックボックスをオフにすると、 オプションが電話機に表示されません。
詳細については、の「Common Phone Profile Configuration」の章を参照してください。『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』
List.xml ファイルは、背景イメージのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 List.xml ファイルは TFTP サーバ上の次のサブディレクトリに保存されます。
ヒント |
ディレクトリ構造と List.xml ファイルを手動で作成する場合、TFTP サービスで使用されるユーザ(CCMService)からディレクトリとファイルがアクセスできることを確認してください。 |
詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
List.xml ファイルには、背景イメージを 50 個まで記述できます。 画像は電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示される順番にします。 各画像に対して、List.xml ファイルに ImageItem と呼ばれる要素タイプを 1 つ記述します。 ImageItem 要素には 2 つの属性があります。
次の例は、2 つの画像を定義した List.xml ファイルを示しています。 それぞれの画像について、必須の Image および URL 属性を記述する必要があります。 フルサイズ画像とサムネール画像にリンクするメソッドとしては、例で示されている TFTP URI のみがサポートされています。 HTTP URL はサポートされていません。
<CiscoIPPhoneImageList> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/640x480x24/TN-Fountain.png" URL="TFTP:Desktops/640x480x24/Fountain.png"/> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/640x480x24/TN-FullMoon.png" URL="TFTP:Desktops/640x480x24/FullMoon.png"/> </CiscoIPPhoneImageList>
Cisco Desktop Collaboration Experience のファームウェアには、デフォルトの背景イメージが含まれます。 List.xml ファイルでは、この画像を定義していません。 デフォルト画像は、常に電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューの最初に表示されます。
ヒント |
多くの画像プログラムで画像のサイズを変更する機能を提供しています。 サムネール画像を作成する簡単な方法としては、まずフルサイズ画像を作成して保存します。そして、画像プログラムのサイズ変更機能を使用して元のサイズの 25% の画像を作成します。 サムネール画像には異なる名前を付けて保存します。 |
背景画像の PNG ファイルを Cisco Desktop Collaboration Experience で正常に表示するには、ファイルが次の要件を満たしている必要があります。
ヒント |
グレースケール用のポスタリゼーション機能をサポートする画像プログラムを使用している場合、チャネルごとの階調レベルの数を 16 に設定すると、画像は 16 段階のグレースケールになるようポスタリゼーションがかかります。 |
Cisco Desktop Collaboration Experience のカスタム背景画像を作成するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 | 各画像に 2 つの PNG ファイル(フルサイズ画像とサムネール画像)を作成します。 PNG ファイルが、カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件に示す形式のガイドラインに準拠していることを確認します。 | ||||
ステップ 2 |
作成した新しい PNG ファイルを、Cisco Unified Communications Manager の TFTP サーバの次のサブディレクトリにアップロードします。 Desktops/640x480x24
ファイルをアップロードするには、Cisco Unified Communications Operating System の管理ページで、 を選択します。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
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ステップ 3 |
カスタマイズした画像とファイルは、電話機がファイルを取得するためにアクセスする可能性がある他の TFTP サーバにもコピーする必要があります。
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ステップ 4 | テキスト エディタを使用して、List.xml ファイルを編集します。 このファイルがある場所、形式の要件、およびサンプル ファイルについては、List.xml ファイル形式の要件 を参照してください。 | ||||
ステップ 5 |
修正内容を保存し、List.xml ファイルを閉じます。
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ステップ 6 | 新しい Llist.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、[起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)] TFTP サービス パラメータ([拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] 領域に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。 |
デフォルトで、Cisco Desktop Collaboration Experience では G.722 コーデックが有効です。 Cisco Unified Communications Manager が G.722 を使用するように設定されており、通話先が G.722 をサポートしている場合、G.711 の代わりに G.722 コーデックを使用してコールを接続します。
この状態は、ユーザがワイドバンド ヘッドセットまたはワイドバンド ハンドセットを有効にしているかどうかを問わず発生します。ヘッドセットまたはハンドセットが有効になっている場合、ユーザはコール中の音声の感度がより高く感じられます。 感度が高いことで音声の明瞭さは増しますが、紙が擦れる音や近くの会話など通話先から聞こえる背景のノイズもより多く聞こえます。 ワイドバンド ヘッドセットまたはハンドセットがない場合でも、G.722 の高い感度を好むユーザもいます。 ユーザの中には G.722 の高い感度を好まないユーザもいます。
[アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)] サービス パラメータは、この Cisco Unified Communications Manager サーバまたは特定の電話機に登録するすべてのデバイスについてワイド バンドがサポートされるかどうかに影響し、Cisco Unified Communications Manager 管理ウィンドウで設定されるパラメータによって決まります。
電話機のスクリーンに表示されるアイドル表示(テキストのみ。テキスト ファイルのサイズは 1 MB 以下)を指定できます。 アイドル表示は XML サービスです。このサービスは、指定された期間にわたって電話機がアイドル(未使用)状態にあり、機能メニューが開いていない場合に、電話機によって呼び出されます。
アイドル表示の作成および表示方法の詳細については、次の URL で『Creating Idle URL Graphics on Cisco Unified IP Phone』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/products_tech_note09186a00801c0764.shtml
また、次の情報については、『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』または『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guid』を参照してください。
電話機では、アイドル表示 XML サービスの URL の設定と、サービスを起動するまでの電話機の未使用時間を表示できます。 これらの設定を表示するには、 を選択し、[アイドル URL(Idle URL)] パラメータおよび [URL のアイドル時間(Idle URL Time)] パラメータまでスクロールします。
電力を節約し、電話スクリーン ディスプレイの寿命を確実に伸ばすには、不要なときに表示をオフにするように設定します(省電力)。 省電力は EnergyWise とは異なります。 EnergyWise の詳細については、Cisco Desktop Collaboration Experience での EnergyWise のセットアップを参照してください。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用すると、ディスプレイを特定の曜日の指定時刻にオフにし、他の曜日では終日オフにするように設定できます。 たとえば、ディスプレイを平日の勤務時間後にオフにし、土曜日と日曜日では終日オフにするように選択できます。
ディスプレイがオフの時間にオンにするには、ユーザがロックボタンを押します。
ディスプレイは、オンにするとそのままオン状態になりますが、指定された期間にわたって電話機がアイドル状態にあると、ディスプレイは自動的にオフになります。
次の表は、ディスプレイをオンおよびオフにするタイミングを制御する [Cisco Unified CM の管理(Cisco Unified Communications Manager Administration)] フィールドを示しています。 Cisco Unified Communications Manager Administration の [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域で、次のフィールドを設定します。 Cisco Unified CM の管理 で、 を選択して、このウィンドウにアクセスします。
フィールド |
説明 |
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---|---|---|---|
ディスプレイ非点灯日(Days Display Not Active) |
[ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)] フィールドで指定された時刻になっても、ディスプレイを自動的にオンにしない日。 ドロップダウン リストから単一または複数の曜日を選択します。 複数の曜日を選択するには、Ctrl キーを押しながら目的の各曜日をクリックします。 |
||
ディスプレイ点灯時刻(Display On Time) |
毎日ディスプレイを自動的にオンにする時刻([ディスプレイ非点灯日(Days Display Not Active)] フィールドで指定されている日を除く)。 このフィールドには、24 時間形式で入力します(00:00 は午前 0 時で、時間:分の形式を使用します)。 たとえば、午前 7:00(0700)にディスプレイを自動的にオンにしてみます。 07:00 と入力します。 午後 2:00 (1400)にバックライトをオンにするには、14:00 と入力します。 このフィールドがブランクの場合、ディスプレイは午前 0 時に自動的にオンになります。 デフォルト値は 07:30 です。 |
||
ディスプレイ点灯継続時間(Display On Duration) |
[ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)] フィールドで指定した時刻にディスプレイがオンになった後、オン状態を保つ時間の長さ。 このフィールドには、時間:分の形式で値を入力します。 たとえば、ディスプレイを自動的にオンにしてから 4 時間 30 分にわたってオン状態を保つには、04:30 と入力します。 このフィールドがブランクの場合、電話機は午前 0 時(0:00)にオフになります。
デフォルト値は 10:30 です。 |
消費電力を減らす場合、ご使用のシステムに EnergyWise コントローラが含まれていると、電話機をスリープ(電源オフ)とウェイク(電源オン)に設定できます。
Cisco Unified CM の管理で、EnergyWise を有効にして、スリープ時間とウェイク時間の設定を行います。 これらのパラメータは、電話機の表示設定パラメータと緊密に結びついています。
EnergyWise が有効になっていて、スリープ時間が設定されていると、電話機を設定時刻に復帰させるように、電話機からスイッチに要求が送信されます。 この要求の受諾または拒否が、スイッチから戻ります。 スイッチが要求を拒否した場合、またはスイッチが応答しない場合は、電話機はオフになりません。 スイッチが要求を受諾すると、アイドル状態の電話機がスリープ状態となり、消費電力をあらかじめ決められたレベルに減らすことができます。 アイドル状態になっていない電話機にはアイドル タイマーが設定され、タイマーの期限が切れると、電話機がスリープ状態になります。
復帰させるには、電話機のロックを押します。 スケジュールされているウェイク時間になると、システムは電話機の電力を元に戻して電話機を復帰させます。
次の表は、EnergyWise 設定を制御する Cisco Unified Communications Manager 管理ページの各フィールドについて説明しています。 これらのフィールドの設定は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域にある、 で行います。
ポート 22 を経由する SSH デーモンへのアクセスを有効または無効にすることができます。 ポート 22 を開いたままにしておくと、電話機はサービス拒否(DoS)攻撃を受けやすい状態になります。 デフォルトでは、SSH ドメインは無効になっています。
フィールド |
説明 |
---|---|
SSH アクセス(SSH Access) |
SSH デーモンにアクセスできるようにするには、[有効(Enabled)] を選択します。 SSH デーモンにアクセスできないようにするには、[無効(Disabled)] を選択します。 デフォルトは [無効(Disabled)] です。 |
目次
- Cisco Desktop Collaboration Experience のカスタマイズ
- 設定ファイルのカスタマイズおよび変更
- カスタム電話呼出音
- Ringlist.xml ファイル形式の要件
- カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件
- カスタム電話呼出音のセットアップ
- カスタム背景イメージの作成
- List.xml ファイル形式の要件
- カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件
- カスタム背景イメージのセットアップ
- ワイドバンド コーデックのセットアップ
- アイドル表示のセットアップ
- Cisco Desktop Collaboration Experience のディスプレイの自動的な無効化
- Cisco Desktop Collaboration Experience での EnergyWise のセットアップ
- SSH アクセス(SSH Access)
- 設定ファイルのカスタマイズおよび変更
- カスタム電話呼出音
- カスタム背景イメージの作成
- ワイドバンド コーデックのセットアップ
- アイドル表示のセットアップ
- Cisco Desktop Collaboration Experience のディスプレイの自動的な無効化
- Cisco Desktop Collaboration Experience での EnergyWise のセットアップ
- SSH アクセス(SSH Access)
設定ファイルのカスタマイズおよび変更
設定ファイルを修正して(たとえば、XML ファイルを編集して)、カスタマイズしたファイル(たとえば、独自の呼出トーンや、折返しトーン)を TFTP ディレクトリに追加することができます。 ファイルの修正、およびカスタマイズしたファイルの TFTP ディレクトリへの追加は、Cisco Unified Communications オペレーティング システムの管理ページの、TFTP サーバ ファイルのアップロード ウィンドウから実行できます。 Cisco Unified Communications Manager サーバ上の TFTP フォルダにファイルをアップロードする方法については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』を参照してください。
Ringlist.xml ファイルおよび List.xml ファイルのコピーをシステムから取得するには、管理コマンドライン インターフェイス(CLI)で次の file コマンドを使用します。 正確な構文については、『Command Line Interface Reference Guide for Cisco Unified Communications Solutions』を参照してください。
カスタム電話呼出音
Cisco Desktop Collaboration Experience は、2 つのデフォルトの呼び出し音タイプ(Chirp1 と Chirp2)をハードウェアに実装して出荷されています。 Cisco Unified Communications Manager には、一連の追加の電話呼出音もデフォルトで付属しており、これらはパルス符号変調(PCM)ファイルとしてソフトウェアに実装されています。 この PCM ファイルは、サイトで使用可能な呼び出し音リストのオプションを記述する XML ファイル(名前が Ringlist.xml)とともに、各 Cisco Unified Communications Manager サーバ上の TFTP ディレクトリにインストールされます。
詳細については、『Cisco Unified Communications Manager System Guide』の「Cisco TFTP」の章、および『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
Ringlist.xml ファイル形式の要件
Ringlist.xml ファイルは、電話呼出音タイプのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 このファイルに記述できる呼出音タイプは、最大 50 個です。 各呼び出し音タイプには、その呼び出し音タイプに使用される PCM ファイルを指すポインタ、および Cisco Desktop Collaboration Experience の [呼出音タイプ(Ring Type)] メニュー上で、その呼び出し音に対して表示されるテキストが含まれています。 各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバに、このファイルが含まれています。
CiscoIPPhoneRinglist XML オブジェクトは、次の簡単なタグ セットを使用して情報を記述します。
<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName/> <FileName/> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList>定義名については、次の規則があります。 それぞれの電話呼出音タイプについて、必須の DisplayName と FileName を記述する必要があります。
- DisplayName は Cisco Desktop Collaboration Experienceの [呼出音タイプ(Ring Type)] メニューに表示される関連した PCM ファイル用のカスタム呼び出し音の名前を指定します。
- FileName には、DisplayName に関連付けるカスタム呼出音の PCM ファイルの名前を指定します。
(注)
DisplayName と FileName フィールドは、25 文字以下にする必要があります。
次に、2 つの電話呼出音タイプを定義した Ringlist.xml ファイルの例を示します。
<CiscoIPPhoneRingList> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 1</DisplayName> <FileName>Analog1.raw</FileName> </Ring> <Ring> <DisplayName>Analog Synth 2</DisplayName> <FileName>Analog2.raw</FileName> </Ring> </CiscoIPPhoneRingList>カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件
呼出音の PCM ファイルを Cisco Desktop Collaboration Experience DX600 シリーズ デバイスで正常に再生するには、ファイルが次の要件を満たしている必要があります。
- 未加工の PCM(ヘッダーなし)。
- サンプリング回数:8,000 回/秒。
- 1 サンプルあたり 8 ビット。
- Mu-law 圧縮
- 呼出音の最大サイズ = 16080 サンプル
- 呼出音の最小サイズ = 240 サンプル
- 呼出音のサンプル数 = 240 の倍数
- 呼出音は、ゼロ交差で開始および終了する。
カスタム呼出音用の PCM ファイルを作成するには、次のファイル形式の要件に対応する任意の標準オーディオ編集パッケージを使用します。
カスタム電話呼出音のセットアップ
手順
ステップ 1 各カスタム呼出音の PCM ファイルを作成します(ファイルごとに呼出音 1 つ)。 PCM ファイルが、カスタム呼出音タイプの PCM ファイルの要件に示す形式のガイドラインに準拠していることを確認します。 ステップ 2 作成した新しい PCM ファイルを、クラスタ内の各 Cisco Unified Communications Manager の Cisco TFTP サーバにアップロードします。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。 ステップ 3 テキスト エディタを使用して Ringlist.xml ファイルを編集します。 このファイルの形式とサンプルの Ringlist.xml ファイルについては、Ringlist.xml ファイル形式の要件を参照してください。 ステップ 4 修正内容を保存し、Ringlist.xml ファイルを閉じます。 ステップ 5 新しい Ringlist.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、「起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)」TFTP サービス パラメータ([拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] 領域に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。
カスタム背景イメージの作成
電話機の LCD スクリーンに表示される背景イメージ(または壁紙)をユーザに提供し、選択させることができます。 ユーザは、電話機で を選択して、背景イメージを選択できます。
ユーザに見える画像の種類は、電話機が使用している TFTP サーバに保存されている PNG 画像と XML ファイル(List.xml)を元にしています。 独自の PNG ファイルを保存し、TFTP サーバ上の XML ファイルを編集すれば、ユーザが選択できる背景イメージを指定できます。 この方法を利用すれば、会社のロゴなどのカスタム画像をユーザに提供することができます。
Cisco Unified CM の管理 の[共通の電話プロファイルの設定(Common Phone Profile Configuration)] ウィンドウから [背景イメージ設定へのアクセスの有効化(Enable End User Access to Phone Background Image Setting)] チェックボックスをオフにすると、エンド ユーザによる背景画像選択オプションを無効にできます( )。 このチェックボックスをオフにすると、 オプションが電話機に表示されません。
詳細については、の「Common Phone Profile Configuration」の章を参照してください。『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』
関連タスク
List.xml ファイル形式の要件
List.xml ファイルは、背景イメージのリストを保持した XML オブジェクトを定義しています。 List.xml ファイルは TFTP サーバ上の次のサブディレクトリに保存されます。
ヒント
ディレクトリ構造と List.xml ファイルを手動で作成する場合、TFTP サービスで使用されるユーザ(CCMService)からディレクトリとファイルがアクセスできることを確認してください。
詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
List.xml ファイルには、背景イメージを 50 個まで記述できます。 画像は電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示される順番にします。 各画像に対して、List.xml ファイルに ImageItem と呼ばれる要素タイプを 1 つ記述します。 ImageItem 要素には 2 つの属性があります。
- Image:電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューに表示されるサムネール画像の取得先を示す Uniform Resource Identifier(URI)。
- URL:フルサイズ画像の取得先を指定する URI。
次の例は、2 つの画像を定義した List.xml ファイルを示しています。 それぞれの画像について、必須の Image および URL 属性を記述する必要があります。 フルサイズ画像とサムネール画像にリンクするメソッドとしては、例で示されている TFTP URI のみがサポートされています。 HTTP URL はサポートされていません。
<CiscoIPPhoneImageList> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/640x480x24/TN-Fountain.png" URL="TFTP:Desktops/640x480x24/Fountain.png"/> <ImageItem Image="TFTP:Desktops/640x480x24/TN-FullMoon.png" URL="TFTP:Desktops/640x480x24/FullMoon.png"/> </CiscoIPPhoneImageList>Cisco Desktop Collaboration Experience のファームウェアには、デフォルトの背景イメージが含まれます。 List.xml ファイルでは、この画像を定義していません。 デフォルト画像は、常に電話機の [背景イメージ(Background Images)] メニューの最初に表示されます。
カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件
- フルサイズ画像:電話機で表示される画像。
- サムネール画像:ユーザが画像を選択できる [背景イメージ(Background Images)] 画面に表示される画像。 フルサイズ画像の 25% のサイズである必要があります。
ヒント
多くの画像プログラムで画像のサイズを変更する機能を提供しています。 サムネール画像を作成する簡単な方法としては、まずフルサイズ画像を作成して保存します。そして、画像プログラムのサイズ変更機能を使用して元のサイズの 25% の画像を作成します。 サムネール画像には異なる名前を付けて保存します。
背景画像の PNG ファイルを Cisco Desktop Collaboration Experience で正常に表示するには、ファイルが次の要件を満たしている必要があります。
ヒント
グレースケール用のポスタリゼーション機能をサポートする画像プログラムを使用している場合、チャネルごとの階調レベルの数を 16 に設定すると、画像は 16 段階のグレースケールになるようポスタリゼーションがかかります。
カスタム背景イメージのセットアップ
手順
ステップ 1 各画像に 2 つの PNG ファイル(フルサイズ画像とサムネール画像)を作成します。 PNG ファイルが、カスタム背景イメージの PNG ファイルの要件に示す形式のガイドラインに準拠していることを確認します。 ステップ 2 作成した新しい PNG ファイルを、Cisco Unified Communications Manager の TFTP サーバの次のサブディレクトリにアップロードします。 Desktops/640x480x24
(注) ファイル名とサブディレクトリのパラメータは大文字と小文字を区別します。 サブディレクトリのパスを指定する場合は、前方スラッシュ「/」を使用してください。
ファイルをアップロードするには、Cisco Unified Communications Operating System の管理ページで、
を選択します。 詳細については、『Cisco Unified Communications Operating System Administration Guide』の「Software Upgrades」の章を参照してください。
(注) フォルダが存在しない場合、フォルダが作成され、そのフォルダにファイルがアップロードされます。
ステップ 3 カスタマイズした画像とファイルは、電話機がファイルを取得するためにアクセスする可能性がある他の TFTP サーバにもコピーする必要があります。
(注) シスコは、はカスタム画像ファイルのバックアップ コピーを他の場所にも保存することを推奨します。 これらのバックアップ コピーは、Cisco Unified Communications Manager のアップグレードの際、カスタマイズしたファイルが上書きされてしまうときに使用することができます。
ステップ 4 テキスト エディタを使用して、List.xml ファイルを編集します。 このファイルがある場所、形式の要件、およびサンプル ファイルについては、List.xml ファイル形式の要件 を参照してください。 ステップ 5 修正内容を保存し、List.xml ファイルを閉じます。
(注) Cisco Unified Communications Manager をアップグレードする際、デフォルトの List.xml ファイルによって、カスタマイズした List.xml ファイルが置き換えられます。 List.xml ファイルをカスタマイズした後、ファイルのコピーを作成し他の場所に保存してください。 Cisco Unified Communications Manager をアップグレードした後、デフォルトの List.xml ファイルを保存しておいたコピーに置き換えます。
ステップ 6 新しい Llist.xml ファイルをキャッシュするには、Cisco Unified Serviceability を使用して TFTP サービスを停止してから起動するか、[起動時の定数および bin ファイルのキャッシングの有効化(Enable Caching of Constant and Bin Files at Startup)] TFTP サービス パラメータ([拡張サービス パラメータ(Advanced Service Parameters)] 領域に含まれる)を無効にしてから再度有効にします。
ワイドバンド コーデックのセットアップ
デフォルトで、Cisco Desktop Collaboration Experience では G.722 コーデックが有効です。 Cisco Unified Communications Manager が G.722 を使用するように設定されており、通話先が G.722 をサポートしている場合、G.711 の代わりに G.722 コーデックを使用してコールを接続します。
この状態は、ユーザがワイドバンド ヘッドセットまたはワイドバンド ハンドセットを有効にしているかどうかを問わず発生します。ヘッドセットまたはハンドセットが有効になっている場合、ユーザはコール中の音声の感度がより高く感じられます。 感度が高いことで音声の明瞭さは増しますが、紙が擦れる音や近くの会話など通話先から聞こえる背景のノイズもより多く聞こえます。 ワイドバンド ヘッドセットまたはハンドセットがない場合でも、G.722 の高い感度を好むユーザもいます。 ユーザの中には G.722 の高い感度を好まないユーザもいます。
[アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)] サービス パラメータは、この Cisco Unified Communications Manager サーバまたは特定の電話機に登録するすべてのデバイスについてワイド バンドがサポートされるかどうかに影響し、Cisco Unified Communications Manager 管理ウィンドウで設定されるパラメータによって決まります。
- [アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)] フィールド:Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 を選択します。 このエンタープライズ パラメータのデフォルト値は True です。この Cisco Unified Communications Manager に登録されているすべての Cisco Desktop Collaboration Experience DX600 シリーズの電話機が Cisco Unified Communications Manager に G.722 をアドバタイズすることを意味します。 コールにおいて通話元および通話先の電話機が機能セットで G.722 をサポートしている場合、Cisco Unified Communications Manager は可能な限りこのコーデックを選択します。
- 特定の電話機で G.722 コーデックをアドバタイズする:Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 を選択します。 この製品固有のパラメータのデフォルト値には、エンタープライズ パラメータで指定されている値を使用します。 電話機単位でこのパラメータを上書きする場合、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域にある [アドバタイズ G.722 コーデック(Advertise G.722 Codec)] パラメータで、[有効(Enabled)] または [無効(Disabled)] を選択します。
アイドル表示のセットアップ
電話機のスクリーンに表示されるアイドル表示(テキストのみ。テキスト ファイルのサイズは 1 MB 以下)を指定できます。 アイドル表示は XML サービスです。このサービスは、指定された期間にわたって電話機がアイドル(未使用)状態にあり、機能メニューが開いていない場合に、電話機によって呼び出されます。
アイドル表示の作成および表示方法の詳細については、次の URL で『Creating Idle URL Graphics on Cisco Unified IP Phone』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/products_tech_note09186a00801c0764.shtml
また、次の情報については、『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』または『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration Guid』を参照してください。
- アイドル表示 XML サービスの URL の指定
- 1 台の電話機に指定する場合:Cisco Unified CM の管理 の [電話の設定(Phone configuration)] ウィンドウにある [アイドル(Idle)] フィールド。
- 複数の電話機に同時に指定する場合:[エンタープライズ パラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウにある [URL アイドル(URL Idle)] フィールド、または一括管理ツール(BAT)の [アイドル(Idle)] フィールド
- 1 台の電話機に指定する場合:Cisco Unified CM の管理 の [電話の設定(Phone configuration)] ウィンドウにある [アイドル タイマー(Idle Timer)] フィールド。
- 複数の電話機に同時に指定する場合:[エンタープライズ パラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウにある [URL アイドル時間(URL Idle Time)] フィールド、または一括管理ツール(BAT)の [アイドル タイマー(Idle Timer)] フィールド
電話機では、アイドル表示 XML サービスの URL の設定と、サービスを起動するまでの電話機の未使用時間を表示できます。 これらの設定を表示するには、 を選択し、[アイドル URL(Idle URL)] パラメータおよび [URL のアイドル時間(Idle URL Time)] パラメータまでスクロールします。
Cisco Desktop Collaboration Experience のディスプレイの自動的な無効化
電力を節約し、電話スクリーン ディスプレイの寿命を確実に伸ばすには、不要なときに表示をオフにするように設定します(省電力)。 省電力は EnergyWise とは異なります。 EnergyWise の詳細については、Cisco Desktop Collaboration Experience での EnergyWise のセットアップを参照してください。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用すると、ディスプレイを特定の曜日の指定時刻にオフにし、他の曜日では終日オフにするように設定できます。 たとえば、ディスプレイを平日の勤務時間後にオフにし、土曜日と日曜日では終日オフにするように選択できます。
ディスプレイがオフの時間にオンにするには、ユーザがロックボタンを押します。
ディスプレイは、オンにするとそのままオン状態になりますが、指定された期間にわたって電話機がアイドル状態にあると、ディスプレイは自動的にオフになります。
次の表は、ディスプレイをオンおよびオフにするタイミングを制御する [Cisco Unified CM の管理(Cisco Unified Communications Manager Administration)] フィールドを示しています。 Cisco Unified Communications Manager Administration の [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域で、次のフィールドを設定します。 Cisco Unified CM の管理 で、 を選択して、このウィンドウにアクセスします。
表 1 ディスプレイのオンとオフを設定するフィールド フィールド
説明
ディスプレイ非点灯日(Days Display Not Active)
[ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)] フィールドで指定された時刻になっても、ディスプレイを自動的にオンにしない日。
ドロップダウン リストから単一または複数の曜日を選択します。 複数の曜日を選択するには、Ctrl キーを押しながら目的の各曜日をクリックします。
ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)
毎日ディスプレイを自動的にオンにする時刻([ディスプレイ非点灯日(Days Display Not Active)] フィールドで指定されている日を除く)。
このフィールドには、24 時間形式で入力します(00:00 は午前 0 時で、時間:分の形式を使用します)。
たとえば、午前 7:00(0700)にディスプレイを自動的にオンにしてみます。 07:00 と入力します。 午後 2:00 (1400)にバックライトをオンにするには、14:00 と入力します。
このフィールドがブランクの場合、ディスプレイは午前 0 時に自動的にオンになります。
デフォルト値は 07:30 です。
ディスプレイ点灯継続時間(Display On Duration)
[ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)] フィールドで指定した時刻にディスプレイがオンになった後、オン状態を保つ時間の長さ。
このフィールドには、時間:分の形式で値を入力します。
たとえば、ディスプレイを自動的にオンにしてから 4 時間 30 分にわたってオン状態を保つには、04:30 と入力します。
このフィールドがブランクの場合、電話機は午前 0 時(0:00)にオフになります。
(注) [ディスプレイ点灯時刻(Display On Time)] が 0:00 で、[ディスプレイ点灯継続時間(Display On Duration)] がブランク(または 24:00)の場合、電話機は常にオン状態になります。
デフォルト値は 10:30 です。
Cisco Desktop Collaboration Experience での EnergyWise のセットアップ
消費電力を減らす場合、ご使用のシステムに EnergyWise コントローラが含まれていると、電話機をスリープ(電源オフ)とウェイク(電源オン)に設定できます。
Cisco Unified CM の管理で、EnergyWise を有効にして、スリープ時間とウェイク時間の設定を行います。 これらのパラメータは、電話機の表示設定パラメータと緊密に結びついています。
EnergyWise が有効になっていて、スリープ時間が設定されていると、電話機を設定時刻に復帰させるように、電話機からスイッチに要求が送信されます。 この要求の受諾または拒否が、スイッチから戻ります。 スイッチが要求を拒否した場合、またはスイッチが応答しない場合は、電話機はオフになりません。 スイッチが要求を受諾すると、アイドル状態の電話機がスリープ状態となり、消費電力をあらかじめ決められたレベルに減らすことができます。 アイドル状態になっていない電話機にはアイドル タイマーが設定され、タイマーの期限が切れると、電話機がスリープ状態になります。
復帰させるには、電話機のロックを押します。 スケジュールされているウェイク時間になると、システムは電話機の電力を元に戻して電話機を復帰させます。
次の表は、EnergyWise 設定を制御する Cisco Unified Communications Manager 管理ページの各フィールドについて説明しています。 これらのフィールドの設定は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific configuration)] 領域にある、 で行います。
表 2 EnergyWise の設定フィールド フィールド
説明
Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)
電話機の電源をオフにする日のスケジュールを選択します。 スケジュールを設定する日をクリックしたら、Control キーを押したままにして、複数日を選択します。
デフォルトでは、どの日も選択されていません。
[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] がオンになっていると、緊急(e911)の問題について警告するメッセージを受け取ります。
注意 Power Save Plus モード(「モード」)が有効である間は、モードに設定されたエンドポイントは、緊急コールでは無効で、インバウンド コールの受信ができません。 このモードを選択することにより、次の条項に同意したものと見なされます。(i)モードが有効である間、緊急コールとコールの受信用の代替方法を責任を持って用意する必要があります。(ii)シスコはこのモードの選択に関して何の責任を負いません。このモードを有効にすることは、お客様の責任で行っていただきます。(iii)コール、発信、およびその他について、このモードを有効にした場合の影響をユーザにすべて通知する必要があります。
(注) Power Save Plus を無効にするには、[EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)] チェックボックスをオフにする必要があります。 [Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで、日数を選択しないまま [EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)] チェックボックスをオンにしたままにしておくと、Power Save Plus は無効になりません。
電話機をオンにする時刻(Phone On Time)
[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドの日について、電話機の電源を自動的にオンにする時刻を決定します。
このフィールドには、24 時間形式で入力します(00:00 は午前 0 時)。
たとえば、午前 7 時(0700)に自動的に電話機の電源をオンにする場合は、 07:00 と入力します。 午後 2 時(1400)に電話機の電源をオンにするには、 14:00 と入力します。
デフォルト値はブランクで、これは 00:00 を意味します。
電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)
[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで選択した日について、電話機の電源をオフにする時刻。 [電話機をオンにする時刻(Phone On Time)] フィールドと [電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)] フィールドに同じ値が含まれている場合、電話機はオフになりません。
このフィールドには、24 時間形式で入力します(00:00 は午前 0 時)。
たとえば、午前 7 時(0700)に自動的に電話機の電源をオフにする場合は、 07:00 と入力します。 午後 2 時(1400)に電話機の電源をオフにするには、 14:00 と入力します。
デフォルト値はブランクで、これは 00:00 を意味します。
電話機をオフにするアイドル タイムアウト(Phone Off Idle Timeout)
電話機の電源をオフにする前に、電話機をアイドル状態にしておく必要がある時間の長さ。
タイムアウトは次の条件で発生します。
- 電話機がスケジュールどおりに Power Save Plus モードになっていたが、電話機のユーザが [ロック(Lock)] ボタンを押したために、Power Save Plus モードが解除された場合。
- 接続スイッチで電話機が再びオンになった場合
- [電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)] になったが、通話中の場合。
このフィールドの範囲は 20 ~ 1440 分です。
デフォルト値は 60 分です。
音声アラートを有効にする(Enable Audio Alert)
これを有効にすると、[電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)] で指定した時刻の 10 分前に電話機で音声アラートの再生が開始されます。
音声アラートは、電話機の呼出音を使用します。この音は、10 分間のアラート期間中の特定期間、短く再生されます。 呼出音は、ユーザが指定した音声レベルで再生されます。 音声アラートのスケジュールは次のとおりです。
- 電源オフの 10 分前に、呼出音が 4 回再生されます。
- 電源オフの 7 分前に、呼出音が 4 回再生されます。
- 電源オフの 4 分前に、呼出音が 4 回再生されます。
- 電源オフの 30 秒前に、呼出音は、15 回再生されるか、電話機の電源がオフになるまで再生されます。
このチェックボックスが表示されるのは、[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] リストボックスで 1 日以上が選択されている場合だけです。
EnergyWise ドメイン(EnergyWise Domain)
その電話機が含まれる EnergyWise ドメイン。
このフィールドの最大長は 127 文字です。
EnergyWise シークレット(EnergyWise secret)
EnergyWise ドメイン内でエンドポイントとの通信に使用されるセキュリティの秘密パスワード。
このフィールドの最大長は 127 文字です。
EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)
このチェックボックスにより、電話機に電源レベルの更新を送信するための EnergyWise ドメイン コントローラのポリシーを許可するかどうかを決定します。 次の条件が適用されます。
- [Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで 1 日以上を選択する必要があります。
- Cisco Unified Communications Manager の管理での設定は、EnergyWise がオーバーライドを送信した場合でも、スケジュールどおりに有効になります。
たとえば、[電話機をオフにする時刻(Phone Off Time)] が 22:00(午後 10 時)に設定されていると仮定すると、[電話機をオンにする時刻(Phone On Time)] フィールドの値は 06:00(午前 6 時)となり、[Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] では 1 日以上が選択されています。
- EnergyWise が 20:00(午後 8 時)に電話機をオフにするように指示すると、この指示は、午前 6 時に設定された [電話機をオンにする時刻(Phone On Time)] まで有効となります(電話機ユーザによる介入が発生しないと仮定した場合)。
- 午前 6 時になると、電話機はオンとなり、Unified Communications Manager の管理での設定から電力レベルの変更の受信を再開します。
- 電力レベルを電話機で再び変更するには、EnergyWise は電力レベル変更コマンドを新たに再発行する必要があります。
(注) Power Save Plus を無効にするには、[EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)] チェックボックスをオフにする必要があります。 [Power Save Plus の有効化(Enable Power Save Plus)] フィールドで、日数を選択しないまま [EnergyWise オーバーライドを許可(Allow EnergyWise Overrides)] チェックボックスをオンにしたままにしておくと、Power Save Plus は無効になりません。