マルチテナント環境の組織
マルチテナント機能を使用すると、Cisco UCS ドメイン の大きな物理的インフラストラクチャを組織と呼ばれる論理的なエンティティに分割できます。その結果、各組織に専用の物理インフラストラクチャを設けなくても各組織を論理的に分離できます。
マルチテナント環境では、関連する組織を通じて、各テナントに一意のリソースを割り当てられます。これらのリソースには、各種のポリシー、プール、および Quality of Service 定義などがあります。また、すべてのユーザがすべての組織にアクセスできるようにする必要がない場合は、ロケールを実装して、組織ごとにユーザ権限やロールを割り当てたり、制限したりすることもできます。
マルチテナント環境をセットアップする場合、すべての組織は階層的になります。最上位の組織は常にルートです。ルートに作成したポリシーおよびプールはシステム全体にわたるもので、このシステムに含まれるすべての組織で使用できます。しかし、他の組織で作成されたポリシーやプールを使用できるのは、同じ階層でそれより上にある組織だけです。たとえば、あるシステムに Finance と HR という組織があり、これらは同じ階層に存在しないとします。この場合、Finance は HR 組織にあるポリシーは一切使用できず、また、HR は Finance 組織にあるポリシーには一切アクセスできません。しかし、Finance と HR は両方とも、ルート組織にあるポリシーやプールを使用できます。
マルチテナント環境に組織を作成する場合、各組織、または同じ階層のサブ組織に次のうち 1 つ以上をセットアップすることもできます。
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リソース プール
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ポリシー
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サービス プロファイル
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サービス プロファイル テンプレート
ルート組織は、常にトップ レベルの組織です。