ネームド VSAN
ネームド VSAN は、所定の外部 SAN への接続を作成します。VSAN は、ブロードキャスト トラフィックを含む、その外部 SAN へのトラフィックを切り離します。1 つのネームド VSAN のトラフィックは、別のネームド VSAN にトラフィックが存在していることを認識しますが、そのトラフィックの読み取りまたはアクセスはできません。
ネームド VLAN と同様、VSAN ID に名前を割り当てると、抽象レイヤが追加されます。これにより、ネームド VSAN を使用するサービス プロファイルに関連付けられたすべてのサーバをグローバルにアップデートすることができます。外部 SAN との通信を維持するために、サーバを個別に再設定する必要はありません。同じ VSAN ID を使用して、複数のネームド VSAN を作成できます。
クラスタ構成内のネームド VSAN
クラスタ構成では、1 つのファブリック インターコネクトのファイバ チャネル アップリンク ポート、または両方のファブリック インターコネクトのファイバ チャネル アップリンク ポートにアクセスできるように、ネームド VSAN を設定できます。
ネームド VSAN と FCoE VLAN ID
それぞれのネームド VSAN に FCoE VLAN ID を設定する必要があります。このプロパティによって、VSAN とそのファイバ チャネル パケットの送信に使用する VLAN を指定します。
Cisco UCS CNA M72KR-Q や Cisco UCS CNA M72KR-E などの FIP 対応統合型ネットワーク アダプタの場合は、FCoE VLAN ID のネイティブ VLAN ではないネームド VLAN を使ってネームド VSAN を設定する必要があります。この設定により、FCoE トラフィックが確実にこれらのアダプタを通過できるようになります。
次の設定例では、ファブリック A にマッピングされた vNIC および vHBA を含むサービス プロファイルが、FIP 対応の統合型ネットワーク アダプタを搭載したサーバに関連付けられます。
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vNIC は VLAN 10 を使用するように設定されています。
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VLAN 10 は、vNIC のネイティブ VLAN として指定されています。
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vHBA は VSAN 2 を使用するように設定されています。
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したがって、VLAN 10 を FCoE VLAN ID として VSAN 2 に設定することはできません。VSAN 2 はファブリック A に設定されている他の VLAN にマッピングできます。