channel-group
EtherChannel グループにイーサネットポートを割り当てる、EtherChannel モードをイネーブルにする、またはその両方を行うには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで channel-group コマンドを使用します。EtherChannel グループからイーサネットポートを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
channel-group | channel-group-number mode {active | auto [non-silent] | desirable [non-silent] | on | passive}
no channel-group
構文の説明
channel-group-number | |
mode |
EtherChannel モードを指定します。 |
active |
無条件に Link Aggregation Control Protocol(LACP)をイネーブルにします。 |
auto |
Port Aggregation Protocol(PAgP)装置が検出された場合に限り、PAgP をイネーブルにします。 |
non-silent |
(任意)PAgP 対応のパートナーに接続されたとき、インターフェイスを非サイレント動作に設定します。他の装置からのトラフィックが予想されている場合に PAgP モードで auto または desirable キーワードとともに使用されます。 |
desirable |
無条件に PAgP をイネーブルにします。 |
on |
on モードをイネーブルにします。 |
passive |
LACP 装置が検出された場合に限り、LACP をイネーブルにします。 |
コマンド デフォルト
チャネルグループは割り当てることができません。
モードは設定されていません。
コマンド モード
インターフェイス コンフィギュレーション
コマンド履歴
リリース |
変更内容 |
---|---|
Cisco IOS XE Everest 16.5.1a |
このコマンドが導入されました。 |
使用上のガイドライン
レイヤ 2 の EtherChannel では、チャネルグループに最初の物理ポートが追加されると、channel-group コマンドがポートチャネル インターフェイスを自動的に作成します。ポートチャネル インターフェイスを手動で作成するためにグローバル コンフィギュレーション モードで interface port-channel コマンドを使用する必要はありません。最初にポートチャネル インターフェイスを作成する場合は、channel-group-number を port-channel-number と同じ番号にしても、新しい番号にしてもかまいません。新しい番号を使用した場合、channel-group コマンドは動的に新しいポートチャネルを作成します。
EtherChannel を設定した後、ポートチャネル インターフェイスに加えられた設定の変更は、そのポートチャネル インターフェイスに割り当てられたすべての物理ポートに適用されます。物理ポートに適用された設定の変更は、設定を適用したポートだけに有効です。EtherChannel 内のすべてのポートのパラメータを変更するには、ポートチャネル インターフェイスに対してコンフィギュレーション コマンドを適用します。たとえば、spanning-tree コマンドを使用して、レイヤ 2 EtherChannel をトランクとして設定します。
active モードは、ポートをネゴシエーションステートにします。このステートでは、ポートは LACP パケットを送信することによって、他のポートとのネゴシエーションを開始します。チャネルは、active モードまたは passive モードの別のポートグループで形成されます。
auto モードは、ポートをパッシブ ネゴシエーション ステートにします。この場合、ポートは受信する PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケットネゴシエーションを開始することはありません。チャネルは、desirable モードの別のポートグループでだけ形成されます。auto がイネーブルの場合、サイレント動作がデフォルトになります。
desirable モードは、ポートをアクティブ ネゴシエーション ステートにします。この場合、ポートは PAgP パケットを送信することによって、他のポートとのネゴシエーションを開始します。EtherChannel は、desirable モードまたは auto モードの別のポートグループで形成されます。desirable がイネーブルの場合、サイレント動作がデフォルトになります。
auto モードまたは desirable モードとともに non-silent を指定しなかった場合は、サイレントが指定されているものと見なされます。サイレントモードを設定するのは、PAgP 非対応で、かつほとんどパケットを送信しない装置に device を接続する場合です。サイレントパートナーの例は、トラフィックを生成しないファイルサーバ、またはパケットアナライザなどです。この場合、物理ポート上で稼働している PAgP は、そのポートを動作可能にしません。ただし、PAgP は動作可能で、チャネルグループにポートを付与したり、伝送用ポートを使用したりできます。リンクの両端はサイレントに設定することはできません。
on モードでは、使用可能な EtherChannel が存在するのは、両方の接続ポートグループが on モードになっている場合だけです。
注意 |
on モードの使用には注意が必要です。これは手動の設定であり、EtherChannel の両端のポートには、同一の設定が必要です。グループの設定を誤ると、パケット損失またはスパニングツリーループが発生することがあります。 |
passive モードは、ポートをネゴシエーションステートにします。この場合、ポートは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP パケットネゴシエーションを開始することはありません。チャネルは、active モードの別のポートグループでだけ形成されます。
EtherChannel は、PAgP と LACP の両方のモードには設定しないでください。PAgP および LACP を実行している EtherChannel グループは、同一の device、またはスタックにある異なる devices 上で共存できます(クロススタック構成ではできません)。個々の EtherChannel グループは PAgP または LACP のいずれかを実行できますが、相互運用することはできません。
channel-protocol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してプロトコルを設定した場合、設定値は、channel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによっては上書きされません。
アクティブまたはまだアクティブでない EtherChannel メンバとなっているポートを、IEEE 802.1X ポートとして設定しないでください。EtherChannel ポートで IEEE 802.1X 認証をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1X 認証はイネーブルになりません。
セキュアポートを EtherChannel の一部として、または EtherChannel ポートをセキュアポートとしては設定しないでください。
設定の注意事項の一覧については、このリリースに対応するソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Configuring EtherChannels」の章を参照してください。
注意 |
物理 EtherChannel ポート上でブリッジグループを割り当てることは、ループが発生する原因になるため、行わないでください。 |
例
この例では、スタック内の 1 つの device に EtherChannel を設定する例を示します。VLAN 10 のスタティックアクセス ポート 2 つを PAgP モード desirable であるチャネル 5 に割り当てます。
デバイス# configure terminal
デバイス(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/1 - 2
デバイス(config-if-range)# switchport mode access
デバイス(config-if-range)# switchport access vlan 10
デバイス(config-if-range)# channel-group 5 mode desirable
デバイス(config-if-range)# end
この例では、スタック内の 1 つの device に EtherChannel を設定する例を示します。VLAN 10 のスタティックアクセス ポート 2 つを LACP モード active であるチャネル 5 に割り当てます。
デバイス# configure terminal
デバイス(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/1 - 2
デバイス(config-if-range)# switchport mode access
デバイス(config-if-range)# switchport access vlan 10
デバイス(config-if-range)# channel-group 5 mode active
デバイス(config-if-range)# end
次の例では、device スタックのクロススタック EtherChannel を設定する方法を示します。LACP パッシブモードを使用して、VLAN 10 内のスタティックアクセス ポートとしてスタックメンバ 2 のポートを 2 つ、スタックメンバ 3 のポートを 1 つチャネル 5 に割り当てます。
デバイス# configure terminal
デバイス(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/4 - 5
デバイス(config-if-range)# switchport mode access
デバイス(config-if-range)# switchport access vlan 10
デバイス(config-if-range)# channel-group 5 mode passive
デバイス(config-if-range)# exit
デバイス(config)# interface GigabitEthernet 3/0/3
デバイス(config-if)# switchport mode access
デバイス(config-if)# switchport access vlan 10
デバイス(config-if)# channel-group 5 mode passive
デバイス(config-if)# exit
設定を確認するには、show running-config 特権 EXEC コマンドを入力します。