この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このセクションでは、スイッチに Multicast Source Discovery Protocol(MSDP)を設定する方法について説明します。MSDP によって、複数の Protocol-Independent Multicast Sparse-Mode(PIM-SM)ドメインが接続されます。
このソフトウェア リリースでは、MSDP と連携して動作する Multicast Border Gateway Protocol(MBGP)がサポートされていないため、MSDP は完全にはサポートされていません。ただし、MBGP が動作していない場合、MSDP と連携して動作するデフォルト ピアを作成できます。
(注) | この機能を使用するには、アクティブ スイッチ上で Network Advantage フィーチャ セットが稼働している必要があります。 |
MSDP を使用すると、さまざまなドメイン内のすべてのランデブー ポイント(RP)に、グループのマルチキャスト送信元を通知できます。各 PIM-SM ドメインでは独自の RP が使用され、他のドメインの RP には依存しません。RP は伝送制御プロトコル(TCP)を通じて MSDP を実行し、他のドメイン内のマルチキャスト送信元を検出します。
PIM-SM ドメイン内の RP は、他のドメイン内の MSDP 対応デバイスと MSDP ピアリング関係にあります。ピアリング関係は TCP 接続を通じて発生します。主に、マルチキャスト グループを送信する送信元のリストを交換します。RP 間の TCP 接続は、基本的なルーティング システムによって実現されます。受信側の RP では、送信元リストを使用して送信元のパスが確立されます。
このトポロジの目的は、ドメインから、他のドメイン内のマルチキャスト送信元を検出することです。マルチキャスト送信元がレシーバーのあるドメインを対象としている場合、マルチキャスト データは PIM-SM の通常の送信元ツリー構築メカニズムを通じて配信されます。MSDP は、グループを送信する送信元のアナウンスにも使用されます。これらのアナウンスは、ドメインの RP で発信する必要があります。
MSDP のドメイン間動作は、Border Gateway Protocol(BGP)または MBGP に大きく依存します。ドメイン内の RP(インターネットへのアナウンス対象であるグローバル グループを送信する送信元用の RP)で、MSDP を実行してください。
送信元が最初のマルチキャスト パケットを送信すると、送信元に直接接続された先頭ホップ ルータ(指定ルータまたは RP)によって RP に PIM 登録メッセージが送信されます。RP は登録メッセージを使用し、アクティブな送信元を登録したり、ローカル ドメイン内の共有ツリーの下方向にマルチキャスト パケットを転送します。MSDP が設定されている場合は、Source-Active(SA)メッセージも、すべての MSDP ピアに転送します。送信元、送信元からの送信先であるグループ、および RP のアドレスまたは発信元 ID(RP アドレスとして使用されるインターフェイスの IP アドレス)が設定されている場合は、SA メッセージによってこれらが識別されます。
各 MSDP ピアは SA メッセージを発信元の RP から受信して転送し、ピア Reverse-Path Forwarding(RPF)フラッディングを実現します。MSDP デバイスは、BGP または MBGP ルーティング テーブルを調べ、どのピアが SA メッセージの発信元 RP へのネクスト ホップであるかを検出します。このようなピアは RPF ピアと呼ばれます。MSDP デバイスでは、RPF ピア以外のすべての MSDP ピアにメッセージが転送されます。BGP および MBGP がサポートされていない場合に MSDP を設定する方法については、デフォルトの MSDP ピアの設定を参照してください。
MSDP ピアは、非 RPF ピアから発信元 RP へ向かう同じ SA メッセージを受信すると、そのメッセージをドロップします。それ以外の場合、すべての MSDP ピアにメッセージが転送されます。
ドメインの RP ピアは MSDP ピアから SA メッセージを受信します。この RP が SA メッセージに記述されているグループへの加入要求を持ち、空でない発信インターフェイス リストに(*,G)エントリが含まれている場合、そのグループはドメインの対象となり、RP から送信元方向に(S,G)Join メッセージが送信されます。(S,G)Join メッセージが送信元の DR に到達してからは、送信元からリモート ドメイン内の RP への送信元ツリーのブランチが構築されています。この結果、マルチキャスト トラフィックを送信元から送信元ツリーを経由して RP へ、そしてリモート ドメイン内の共有ツリーを下ってレシーバへと送信できます。
デフォルトでは、スイッチで受信された SA メッセージ内の送信元やグループのペアは、キャッシュに格納されません。また、MSDP SA 情報が転送される場合、この情報はメモリに格納されません。したがって、ローカル RP で SA メッセージが受信された直後にメンバーがグループに加入した場合、そのメンバーは、その次の SA メッセージによって送信元に関する情報が取得されるまで、待機する必要があります。この遅延は加入遅延と呼ばれます。
ローカル RP では、SA 要求を送信し、指定されたグループに対するすべてのアクティブな送信元の要求をすぐに取得できます。デフォルトでは、新しいメンバーがグループに加入してマルチキャスト トラフィックを受信する必要が生じた場合、スイッチは MSDP ピアに SA 要求メッセージを送信しません。新しいメンバーは次の定期的な SA メッセージを受信する必要があります。
グループへの送信元である接続 PIM SM ドメイン内のアクティブなマルチキャスト送信元を、グループの新しいメンバーが学習する必要がある場合は、新しいメンバーがグループに加入したときに、指定された MSDP ピアに SA 要求メッセージを送信するようにスイッチを設定します。
MSDP には次の利点があります。
共有されたマルチキャスト配信ツリーが分割され、共有ツリーがドメインに対してローカルになるように設定できます。ローカル メンバーはローカル ツリーに加入します。共有ツリーへの Join メッセージはドメインから脱退する必要はありません。
PIM SM ドメインは独自の RP だけを信頼するため、他のドメインの RP に対する信頼度が低下します。このため、送信元の情報がドメイン外部に漏れないようにでき、セキュリティが高まります。
レシーバーだけが配置されているドメインは、グループ メンバーシップをグローバルにアドバタイズしなくても、データを受信できます。
グローバルな送信元マルチキャスト ルーティング テーブル ステートが不要になり、メモリが削減されます。
MSDP はイネーブルになっていません。デフォルトの MSDP ピアはありません。
MSDP ピアを設定します。
メモリを消費して送信元情報の遅延を短縮する場合は、SA メッセージをキャッシュに格納するようにデバイスを設定できます。送信元とグループのペアのキャッシングをイネーブルにするには、次の手順を実行します。
送信元とグループのペアのキャッシングをイネーブルにするには、次の手順に従います。
グループへの送信元である接続 PIM SM ドメイン内のアクティブなマルチキャスト送信元を、グループの新しいメンバが学習する必要がある場合は、新しいメンバがグループに加入したときに、指定された MSDP ピアに SA 要求メッセージがデバイスから送信されるようにこのタスクを実行します。ピアは SA キャッシュ内の情報に応答します。ピアにキャッシュが設定されていない場合、このコマンドを実行しても何も起こりません。この機能を設定すると加入遅延は短縮されますが、メモリが消費されます。
新しいメンバがグループに加入し、マルチキャスト トラフィックを受信する必要が生じた場合、MSDP ピアに SA 要求メッセージを送信するようにデバイスを設定するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp sa-request {ip-address | name} 例:
Device(config)# ip msdp sa-request 171.69.1.1
|
指定された MSDP ピアに SA 要求メッセージを送信するようにデバイスを設定します。 ip-address | name を指定する場合は、グループの新しいメンバがアクティブになるときにローカル デバイスの SA メッセージの要求元になる MSDP ピアの IP アドレス、または名前を入力します。 SA メッセージを送信する必要がある MSDP ピアごとに、このコマンドを繰り返します。 |
ステップ 4 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 5 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 6 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デバイスから発信されるマルチキャスト送信元情報を制御できます。
詳細については、送信元の再配信およびSA 要求メッセージのフィルタリングを参照してください。
SA メッセージは、送信元が登録されている RP で発信されます。デフォルトでは、RP に登録されているすべての送信元がアドバタイズされます。送信元が登録されている場合は、RP に A フラグが設定されています。このフラグは、フィルタリングされる場合を除き、送信元が SA に格納されてアドバタイズされることを意味します。
アドバタイズされる登録済みの送信元をさらに制限するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp redistribute [list access-list-name] [asn aspath-access-list-number] [route-map map] 例:
Device(config)# ip msdp redistribute list 21
|
SA メッセージに格納されてアドバタイズされる、マルチキャスト ルーティング テーブル内の(S, G)エントリを設定します。 デフォルトでは、ローカル ドメイン内の送信元だけがアドバタイズされます。
アクセス リストまたは自律システム パス アクセス リストに従って、デバイスが(S, G)ペアをアドバタイズします。 |
ステップ 4 | 次のいずれかを使用します。
例: Device(config)# access list 21 permit 194.1.22.0
または Device(config)# access list 21 permit ip 194.1.22.0 1.1.1.1 194.3.44.0 1.1.1.1
|
IP 標準アクセス リストを作成します。必要な回数だけこのコマンドを繰り返します。 または IP 拡張アクセス リストを作成します。必要な回数だけこのコマンドを繰り返します。
アクセス リストの末尾には、すべてに対する暗黙の拒否ステートメントが常に存在することに注意してください。 |
ステップ 5 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 6 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 7 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトでは、SA 情報をキャッシングしているデバイスだけが、SA 要求に応答できます。このようなデバイスでは、デフォルトで MSDP ピアからのすべての SA 要求メッセージが採用され、アクティブな送信元の IP アドレスが取得されます。
ただし、MSDP ピアからの SA 要求をすべて無視するように、デバイスを設定できます。標準アクセス リストに記述されたグループのピアからの SA 要求メッセージだけを採用することもできます。アクセス リスト内のグループが指定された場合は、そのグループのピアからの SA 要求メッセージが受信されます。他のグループのピアからの他のメッセージは、すべて無視されます。
デフォルトの設定に戻すには、no ip msdp filter-sa-request {ip-address| name} グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
これらのオプションのいずれかを設定するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | 次のいずれかを使用します。
例: Device(config)# ip msdp filter sa-request 171.69.2.2
|
指定された MSDP ピアからの SA 要求メッセージをすべてフィルタリングします。 または 標準アクセス リストを通過したグループに対して、指定された MSDP ピアからの SA 要求メッセージをフィルタリングします。アクセス リストには、複数のグループ アドレスが記述されています。access-list-number の範囲は 1 ~ 99 です。 |
ステップ 4 | access-list access-list-number {deny | permit} source [source-wildcard] 例:
Device(config)# access-list 1 permit 192.4.22.0 0.0.0.255
|
IP 標準アクセス リストを作成します。必要な回数だけこのコマンドを繰り返します。
アクセス リストの末尾には、すべてに対する暗黙の拒否ステートメントが常に存在することに注意してください。 |
ステップ 5 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 6 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 7 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトでは、デバイスで受信されたすべての SA メッセージが、すべての MSDP ピアに転送されます。ただし、フィルタリングするか、または存続可能時間(TTL)値を設定し、発信メッセージがピアに転送されないようにできます。
フィルタを作成すると、次のいずれかの処理を実行できます。
フィルタを適用するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | 次のいずれかを使用します。
例: Device(config)# ip msdp sa-filter out switch.cisco.com
または Device(config)# ip msdp sa-filter out list 100
または Device(config)# ip msdp sa-filter out switch.cisco.com route-map 22
|
|
ステップ 4 | access-list access-list-number {deny | permit} protocol source source-wildcard destination destination-wildcard 例:
Device(config)# access list 100 permit ip 194.1.22.0 1.1.1.1 194.3.44.0 1.1.1.1
|
(任意)IP 拡張アクセス リストを作成します。必要な回数だけこのコマンドを繰り返します。
アクセス リストの末尾には、すべてに対する暗黙の拒否ステートメントが常に存在することに注意してください。 |
ステップ 5 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 6 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 7 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
TTL 値を使用して、各送信元の最初の SA メッセージにカプセル化されるデータを制御できます。IP ヘッダー TTL 値が ttl 引数以上であるマルチキャスト パケットだけが、指定された MSDP ピアに送信されます。たとえば、内部トラフィックの TTL 値を 8 に制限できます。他のグループを外部に送信する場合は、これらのパケットの TTL を 8 より大きく設定して送信する必要があります。
TTL しきい値を確立するには、次の手順に従います。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp ttl-threshold {ip-address | name} ttl 例:
Device(config)# ip msdp ttl-threshold switch.cisco.com 0
|
指定された MSDP ピア宛ての最初の SA メッセージにカプセル化されるマルチキャスト データを制限します。 |
ステップ 4 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 5 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 6 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトでは、デバイスは、MSDP の RPF ピアによって送信されたすべての SA メッセージを受信します。ただし、着信 SA メッセージをフィルタリングし、MSDP ピアから受信する送信元情報を制御できます。つまり、特定の着信 SA メッセージを受信しないようにデバイスを設定できます。
次のいずれかの処理を実行できます。
フィルタを適用するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | 次のいずれかを使用します。
例: Device(config)# ip msdp sa-filter in switch.cisco.com
または Device(config)# ip msdp sa-filter in list 100
または Device(config)# ip msdp sa-filter in switch.cisco.com route-map 22
|
|
ステップ 4 | access-list access-list-number {deny | permit} protocol source source-wildcard destination destination-wildcard 例:
Device(config)# access list 100 permit ip 194.1.22.0 1.1.1.1 194.3.44.0 1.1.1.1
|
(任意)IP 拡張アクセス リストを作成します。必要な回数だけこのコマンドを繰り返します。
アクセス リストの末尾には、すべてに対する暗黙の拒否ステートメントが常に存在することに注意してください。 |
ステップ 5 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 6 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 7 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
MSDP メッシュ グループは、MSDP によって完全なメッシュ型に相互接続された MSDP スピーカーのグループです。メッシュ グループ内のピアから受信された SA メッセージは、同じメッシュ グループ内の他のピアに転送されません。したがって、SA メッセージのフラッディングが削減され、ピア RPF フラッディングが簡素化されます。ドメイン内に複数の RP がある場合は、ip msdp mesh-group グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。特に、ドメインを越えて SA メッセージを送信する場合に使用します。単一のデバイスに複数のメッシュ グループを(異なる名前で)設定できます。
メッシュ グループを作成するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp mesh-group name {ip-address | name} 例:
Device(config)# ip msdp mesh-group 2 switch.cisco.com
|
MSDP メッシュ グループを設定し、そのメッシュ グループに属する MSDP ピアを指定します。 デフォルトでは、MSDP ピアはメッシュ グループに属しません。 グループ内の MSDP ピアごとに、この手順を繰り返します。 |
ステップ 4 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 5 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 6 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
複数の MSDP コマンドが設定された単一のピアをアクティブにしない場合は、ピアをシャットダウンしてから、あとで起動できます。ピアがシャットダウンすると、TCP 接続が終了し、再起動されません。ピアの設定情報を保持したまま、MSDP セッションをシャットダウンすることもできます。
ピアをシャットダウンするには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp shutdown {peer-name | peer address} 例:
Device(config)# ip msdp shutdown switch.cisco.com
|
設定情報を保持したまま、指定された MSDP ピアをシャットダウン状態にします。 peer-name | peer address を指定する場合は、シャットダウンする MSDP ピアの IP アドレスまたは名前を入力します。 |
ステップ 4 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 5 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 6 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デンス モード(DM)領域と PIM スパース モード(SM)領域の境界となるデバイスに MSDP を設定します。デフォルトでは、DM 領域のアクティブな送信元は MSDP に加入しません。
(注) | ip msdp border sa-address グローバル コンフィギュレーション コマンドの使用は推奨できません。DM ドメイン内の送信元が SM ドメイン内の RP にプロキシ登録されるように SM ドメイン内の境界ルータを設定し、標準 MSDP 手順でこれらの送信元をアドバタイズするように SM ドメインを設定してください。 |
ip msdp originator-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、RP アドレスとして使用されるインターフェイスも識別されます。ip msdp border sa-address と ip msdp originator-id の両方のグローバル コンフィギュレーション コマンドが設定されている場合、ip msdp originator-id コマンドから取得されたアドレスが RP アドレスを指定します。
DM 領域でアクティブな送信元の SA メッセージを MSDP ピアに送信するように境界ルータを設定するには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp border sa-address interface-id 例:
Device(config)# ip msdp border sa-address 0/1
|
DM 領域内のアクティブな送信元に関する SA メッセージを送信するように、DM 領域と SM 領域の境界スイッチを設定します。 interface-id には、SA メッセージ内の RP アドレスとして使用される、IP アドレスの配信元となるインターフェイスを指定します。 インターフェイスの IP アドレスは、SA メッセージ内の RP フィールド [Originator-ID] の値として使用されます。 |
ステップ 4 | ip msdp redistribute [list access-list-name] [asn aspath-access-list-number] [route-map map] 例:
Device(config)# ip msdp redistribute list 100
|
SA メッセージに格納されてアドバタイズされる、マルチキャスト ルーティング テーブル内の(S, G)エントリを設定します。 詳細については、送信元の再配信を参照してください。 |
ステップ 5 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 6 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 7 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
SA メッセージの発信元である MSDP スピーカーで、インターフェイスの IP アドレスを SA メッセージ内の RP アドレスとして使用する場合は、送信元 ID を変更します。次のいずれかの場合に送信元 ID を変更できます。
MSDP メッシュ グループ内の複数のデバイス上で、論理 RP を設定する場合。
PIM SM ドメインと DM ドメインの境界となるデバイスがある場合。サイトの DM ドメインの境界となるデバイスがあり、SM がその外部で使用されている場合は、DM の送信元を外部に通知する必要があります。このデバイスは RP でないため、SA メッセージで使用される RP アドレスはありません。したがって、このコマンドではインターフェイスのアドレスを指定し、RP アドレスを提供します。
ip msdp bordersa-address と ip msdp originator-id グローバル コンフィギュレーション コマンドの両方が設定されている場合、ip msdp originator-id コマンドから取得されたアドレスが RP アドレスを指定します。
SA メッセージの発信元である MSDP スピーカーで、インターフェイスの IP アドレスを SA メッセージ内の RP アドレスとして使用できるようにするには、次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | enable 例:
Device> enable
|
特権 EXEC モードをイネーブルにします。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 | configureterminal 例: Device# configure terminal | |
ステップ 3 | ip msdp originator-id interface-id 例:
Device(config)# ip msdp originator-id 0/1
|
発信元デバイスのインターフェイスのアドレスとなるように、SA メッセージ内の RP アドレスを設定します。 Interface-id には、ローカルデバイスのインターフェイスを指定します。 |
ステップ 4 | end 例: Device(config)# end | |
ステップ 5 | show running-config 例: Device# show running-config | |
ステップ 6 | copy running-config
startup-config 例:
Device# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
MSDP SA メッセージ、ピア、状態、ピアのステータスをモニタするコマンドは以下のとおりです。
コマンド(Command) |
目的 |
---|---|
debug ip msdp [peer-address | name] [detail] [routes] |
MSDP アクティビティをデバッグします。 |
debug ip msdp resets |
MSDP ピアのリセット原因をデバッグします。 |
show ip msdp count [autonomous-system-number] |
SA メッセージに格納され、各自律システムから発信された送信元およびグループの個数を表示します。ip msdp cache-sa-state コマンドは、このコマンドによって出力が生成されるように設定する必要があります。 |
show ip msdp peer [peer-address | name] |
MSDP ピアに関する詳細情報を表示します。 |
show ip msdp sa-cache [group-address | source-address | group-name | source-name] [autonomous-system-number] |
MSDP ピアから学習した(S,G)ステートを表示します。 |
show ip msdp summary |
MSDP ピア ステータスおよび SA メッセージ数を表示します。 |
MSDP 接続、統計情報、SA キャッシュ エントリをクリアするコマンドは以下のとおりです。
コマンド(Command) |
目的 |
---|---|
clear ip msdp peer peer-address | name |
指定された MSDP ピアへの TCP 接続をクリアし、すべての MSDP メッセージ カウンタをリセットします。 |
clear ip msdp statistics [peer-address | name] |
セッションをリセットせずに、1 つまたはすべての MSDP ピア統計情報カウンタをクリアします。 |
clear ip msdp sa-cache [group-address | name] |
すべてのエントリの SA キャッシュ エントリ、特定のグループのすべての送信元、または特定の送信元とグループのペアのすべてのエントリをクリアします。 |
次に、ルータ A およびルータ C の部分的な設定の例を示します 。これらの ISP にはそれぞれに複数のカスタマー(カスタマーと同様)がおり、 デフォルトのピアリング(BGP または MBGP なし)を使用しています。この場合、両方の ISP で類似した設定となります。つまり、両方の ISP では、対応するプレフィックス リストで SA が許可されている場合、デフォルト ピアからの SA だけが受信されます。
ルータ A
Router(config)# ip msdp default-peer 10.1.1.1 Router(config)# ip msdp default-peer 10.1.1.1 prefix-list site-a Router(config)# ip prefix-list site-b permit 10.0.0.0/1
ルータ C
Router(config)# ip msdp default-peer 10.1.1.1 prefix-list site-a Router(config)# ip prefix-list site-b permit 10.0.0.0/1
次に、グループ 224.2.0.0/16 への送信元である 171.69.0.0/16 のすべての送信元のキャッシュ ステートをイネーブルにする例を示します。
Device(config)# ip msdp cache-sa-state 100 Device(config)# access-list 100 permit ip 171.69.0.0 0.0.255.255 224.2.0.0 0.0.255.255
次に、171.69.1.1 の MSDP ピアに SA 要求メッセージを送信するように、スイッチを設定する例を示します。
Device(config)# ip msdp sa-request 171.69.1.1
次に、171.69.2.2 の MSDP ピアからの SA 要求メッセージをフィルタリングするように、スイッチを設定する例を示します。ネットワーク 192.4.22.0 の送信元からの SA 要求メッセージはアクセス リスト 1 に合格して、受信されます。その他のすべてのメッセージは無視されます。
Device(config)# ip msdp filter sa-request 171.69.2.2 list 1 Device(config)# access-list 1 permit 192.4.22.0 0.0.0.255
次に、アクセス リスト 100 を通過する(S,G)ペアだけが SA メッセージに格納され、switch.cisco.com という名前のピアに転送されるように設定する例を示します。
Device(config)# ip msdp peer switch.cisco.com connect-source gigabitethernet1/0/1 Device(config)# ip msdp sa-filter out switch.cisco.com list 100 Device(config)# access-list 100 permit ip 171.69.0.0 0.0.255.255 224.20 0 0.0.255.255
次に、switch.cisco.com という名前のピアからのすべての SA メッセージをフィルタリングする例を示します。
Device(config)# ip msdp peer switch.cisco.com connect-source gigabitethernet1/0/1 Device(config)# ip msdp sa-filter in switch.cisco.com
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
Multicast Source Discovery Protocol |
Cisco IOS XE Everest 16.5.1a |
この機能が導入されました |