channel-group
EtherChannel グループにイーサネット ポートを割り当てたり、EtherChannel モードをイネーブルにしたり、この両方を行うには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで channel-group コマンドを使用します。EtherChannel グループからイーサネット ポートを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
channel-group { auto | channel-group-number mode { active | auto [ non-silent ] | desirable [ non-silent ] | on | passive } }
no channel-group
構文の説明
auto |
個々のポート インターフェイスの auto-LAG 機能をイネーブルにします。 デフォルトでは、auto-LAG 機能は各ポート上でイネーブルになっています。 |
channel-group-number |
チャネル グループ番号。指定できる範囲は 1 ~ 128 です。 |
mode |
EtherChannel モードを指定します。 |
active |
無条件に Link Aggregation Control Protocol(LACP)をイネーブルにします。 |
auto |
Port Aggregation Protocol(PAgP)装置が検出された場合に限り、PAgP をイネーブルにします。 |
non-silent |
(任意)PAgP 対応のパートナーに接続されたとき、インターフェイスを非サイレント動作に設定します。他の装置からのトラフィックが予想されている場合に PAgP モードで auto または desirable キーワードとともに使用されます。 |
desirable |
無条件に PAgP をイネーブルにします。 |
on |
オン モードをイネーブルにします。 |
passive |
LACP 装置が検出された場合に限り、LACP をイネーブルにします。 |
コマンド デフォルト
チャネル グループは割り当てることができません。
モードは設定されていません。
コマンド モード
インターフェイス コンフィギュレーション
コマンド履歴
リリース |
変更内容 |
---|---|
Cisco IOS XE 3.2SE |
このコマンドが導入されました。 |
使用上のガイドライン
レイヤ 2 の EtherChannel では、チャネル グループに最初の物理ポートが追加されると、channel-group コマンドがポートチャネル インターフェイスを自動的に作成します。ポートチャネル インターフェイスを手動で作成する場合は、グローバル コンフィギュレーション モードで interface port-channel コマンドを使用する必要はありません。最初にポートチャネル インターフェイスを作成する場合は、channel-group-number を port-channel-number と同じ番号にしても、新しい番号にしてもかまいません。新しい番号を使用した場合、channel-group コマンドは動的に新しいポート チャネルを作成します。
EtherChannel を設定した後、ポートチャネル インターフェイスに加えられた設定の変更は、そのポートチャネル インターフェイスに割り当てられたすべての物理ポートに適用されます。物理ポートに適用された設定の変更は、設定を適用したポートだけに有効です。EtherChannel 内のすべてのポートのパラメータを変更するには、ポートチャネル インターフェイスに対してコンフィギュレーション コマンドを適用します。たとえば、spanning-tree コマンドを使用して、レイヤ 2 EtherChannel をトランクとして設定します。
active モードは、ポートをネゴシエーション ステートにします。このステートでは、ポートは LACP パケットを送信することによって、他のポートとのネゴシエーションを開始します。チャネルは、active モードまたは passive モードの別のポート グループで形成されます。
auto モードは、ポートをパッシブ ネゴシエーション ステートにします。この場合、ポートは受信する PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。チャネルは、desirable モードの別のポート グループでだけ形成されます。auto がイネーブルの場合、サイレント動作がデフォルトになります。
desirable モードは、ポートをアクティブ ネゴシエーション ステートにします。この場合、ポートは PAgP パケットを送信することによって、他のポートとのネゴシエーションを開始します。EtherChannel は、desirable モードまたは auto モードの別のポート グループで形成されます。desirable がイネーブルの場合、サイレント動作がデフォルトになります。
auto モードまたは desirable モードとともに non-silent を指定しなかった場合は、サイレントが指定されているものと見なされます。サイレント モードを設定するのは、PAgP 非対応で、かつほとんどパケットを送信しない装置にデバイスを接続する場合です。サイレント パートナーの例は、トラフィックを生成しないファイル サーバ、またはパケット アナライザなどです。この場合、物理ポート上で稼働している PAgP は、そのポートを動作可能にしません。ただし、PAgP は動作可能で、チャネル グループにポートを付与したり、伝送用ポートを使用したりできます。リンクの両端はサイレントに設定することはできません。
on モードでは、使用可能な EtherChannel が存在するのは、両方の接続ポート グループが on モードになっている場合だけです。
注意 |
on モードの使用には注意が必要です。これは手動の設定であり、EtherChannel の両端のポートには、同一の設定が必要です。グループの設定を誤ると、パケット損失またはスパニングツリー ループが発生することがあります。 |
passive モードは、ポートをネゴシエーション ステートにします。この場合、ポートは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP パケット ネゴシエーションを開始することはありません。チャネルは、active モードの別のポート グループでだけ形成されます。
EtherChannel は、PAgP と LACP の両方のモードには設定しないでください。PAgP および LACP を実行している EtherChannel グループは、同一のデバイス、またはスタックにある異なるデバイス上で共存できます(クロススタック構成ではできません)。個々の EtherChannel グループは PAgP または LACP のいずれかを実行できますが、相互運用することはできません。
channel-protocol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してプロトコルを設定した場合、設定値は、channel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによっては優先されません。
アクティブまたはまだアクティブでない EtherChannel メンバとなっているポートを、IEEE 802.1x ポートとして設定しないでください。EtherChannel ポートで IEEE 802.1x 認証をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1x 認証はイネーブルになりません。
セキュア ポートを EtherChannel の一部として、または EtherChannel ポートをセキュア ポートとしては設定しないでください。
設定の注意事項の一覧については、このリリースに対応するソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Configuring EtherChannels」の章を参照してください。
注意 |
物理 EtherChannel ポート上でブリッジ グループを割り当てることは、ループが発生する原因になるため、行わないでください。 |
例
この例では、スタック内の 1 つのデバイスに EtherChannel を設定する例を示します。VLAN 10 のスタティックアクセス ポート 2 つを PAgP モード desirable であるチャネル 5 に割り当てます。
Device# configure terminal
Device(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/1 - 2
Device(config-if-range)# switchport mode access
Device(config-if-range)# switchport access vlan 10
Device(config-if-range)# channel-group 5 mode desirable
Device(config-if-range)# end
この例では、スタック内の 1 つのデバイスに EtherChannel を設定する例を示します。VLAN 10 のスタティックアクセス ポート 2 つを LACP モード active であるチャネル 5 に割り当てます。
Device# configure terminal
Device(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/1 - 2
Device(config-if-range)# switchport mode access
Device(config-if-range)# switchport access vlan 10
Device(config-if-range)# channel-group 5 mode active
Device(config-if-range)# end
次の例では、デバイス スタックのクロススタック EtherChannel を設定する方法を示します。LACP パッシブ モードを使用して、VLAN 10 内のスタティックアクセス ポートとしてスタック メンバ 2 のポートを 2 つ、スタック メンバ 3 のポートを 1 つチャネル 5 に割り当てます。
Device# configure terminal
Device(config)# interface range GigabitEthernet 2/0/4 - 5
Device(config-if-range)# switchport mode access
Device(config-if-range)# switchport access vlan 10
Device(config-if-range)# channel-group 5 mode passive
Device(config-if-range)# exit
Device(config)# interface GigabitEthernet 3/0/3
Device(config-if)# switchport mode access
Device(config-if)# switchport access vlan 10
Device(config-if)# channel-group 5 mode passive
Device(config-if)# exit
設定を確認するには、show running-config 特権 EXEC コマンドを入力します。