本書では、Catalyst 6500 シリーズ ワイヤレス LAN サービス モジュールの取り付け手順について説明します。本書の内容は、次のとおりです。
• 「前面パネル」
• 「システム要件」
• 「ワイヤレス LAN サービス モジュールの取り付け準備」
• 「必要な工具」
• 「関連資料」
ワイヤレス LAN サービス モジュールの前面パネル(図1)には、STATUS LED、FIPS(Federal Information Processing Standards)LED、SHUTDOWN ボタン、および CONSOLE ポートがあります。
次の項では、ワイヤレス LAN サービス モジュールの前面パネルについて説明します。
CONSOLE ポートは、ワイヤレス LAN サービス モジュールの初期設定に使用されます。
(注) ワイヤレス LAN サービス モジュールの初期設定は、CONSOLE ポートに直接接続して実行する必要があります。 初期設定の後、SSH または Telnet で接続を実行して、さらにモジュールを設定できます。
STATUS LED は、モジュールの動作状態を示します。 表 1 では、STATUS LED の動作について説明しています。
ワイヤレス LAN サービス モジュールのハードディスクの損傷を防ぐには、ワイヤレス LAN サービス モジュールを正しくシャットダウンしてから、シャーシから取り外すか、電源を切ってください。 モジュールをシャットダウンするには、ルータの CLI からイネーブル モードで hw-mod module mod shutdown コマンドを入力します。
ワイヤレス LAN サービス モジュール がこのコマンドに対応できない場合は、前面パネルの SHUTDOWN ボタンを押してモジュールをシャットダウンします。
シャットダウンには数分を要する場合があります。 モジュールがシャットダウンすると、STATUS LED はオフになります。
ワイヤレス LAN サービス モジュールのシャットダウン手順については、「ワイヤレス LAN サービス モジュールの取り外し」を参照してください。
ワイヤレス LAN サービス モジュールを Catalyst 6500 シリーズ スイッチに取り付けるときは事前に、『Release Notes for Catalyst 6500 Series Wireless LAN Mobility Module』を参照してスイッチがハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしているかを確認してください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。
警告 安全上の重要事項
「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。 各警告の末尾に記載されているステートメント番号を使用して、このデバイスに付属の各国語の安全上の警告を参照してください。 (Statement 1071)
これらの注意事項を保存しておいてください。
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。 (Statement 1030)
警告 システムの稼働中は、バックプレーンに危険電圧またはエネルギーが存在します。 メンテナンス作業の際は、ご注意ください。 (Statement 1034)
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI(電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。 必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。 (Statement 1029)
警告 この装置は、アクセス制限区域に取り付ける必要があります。 アクセス制限区域とは、特別な工具、鍵、その他のセキュリティー手段を使用してのみアクセス可能な区域です。 (Statement 1017)
(注) ワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付ける前に、Catalyst 6500 シリーズ スイッチ シャーシと 1 台以上のスーパーバイザ エンジンを取り付けておく必要があります。スイッチ シャーシの設置手順については、『Catalyst 6500 Series Switch Installation Guide』を参照してください。
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。 (Statement 1030)
Catalyst 6500 シリーズ スイッチにワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付けるには、次の工具が必要です。
(注) ワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付ける前に、Catalyst 6500 シリーズ スイッチ シャーシと 1 台以上のスーパーバイザ エンジンを取り付けておく必要があります。スイッチ シャーシの設置手順については、『Catalyst 6500 Series Switch Installation Guide』を参照してください。
ここでは、Catalyst 6500 シリーズ スイッチにワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付ける方法について説明します。
(注) スーパーバイザ エンジン(冗長スーパーバイザ エンジンがある場合)などすべてのモジュールでホットスワップがサポートされています。 モジュールの追加、交換、取り外し作業を行うときは、システムの電源を切ったり、その他のソフトウェアやインターフェイスをシャットダウンする必要はありません。 モジュールのホットスワップについては、『Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide』を参照してください。
警告 感電する危険があるため、手や金属工具でバックプレーンに直接触れないようにしてください。作業中は、ESD によるカードの損傷を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。 (Statement 94)
Catalyst 6500 シリーズ スイッチにワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ESD による損傷を防ぐために必要な措置を行ったことを確認します。
ステップ 2 ワイヤレス LAN サービス モジュールを取り付けるスロットを選択します。 Catalyst 6500 シリーズ スイッチのスロット番号については、図2 を確認してください。
図2 Catalyst 6500 シリーズ スイッチのスロット番号
ステップ 3 スーパーバイザ エンジンまたはスイッチング モジュールのポートにインターフェイス機器を直接接続できるだけのスペースがあることを確認します。
(注) 可能であれば、スイッチング モジュール フィラー プレート(シスコ部品番号 800-00292-01)だけが取り付けられている、空のスロットの間にスイッチング モジュールを搭載してください。
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI(電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。 必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。 (Statement 1029)
ステップ 4 目的のスロットにスイッチング モジュール フィラー プレート(または既存のスイッチング モジュール)を固定している非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 5 スイッチング モジュール フィラー プレート(または既存のスイッチング モジュール)を取り外します。
ステップ 6 ワイヤレス LAN サービス モジュールのハンドルを片手で持ち、もう一方の手をフレームの下に当てます。 プリント基板またはコネクタ ピンには触れないでください。
ステップ 7 ワイヤレス LAN サービス モジュールをスロットに設置します。 スイッチング モジュールのフレームの両側にあるノッチをスロット内の溝に合わせます(図3を参照)。
ステップ 8 ワイヤレス LAN サービス モジュールをバックプレーンに対して 90 度の角度で持ち、ワイヤレス LAN サービス モジュールをスイッチング モジュールの前面プレートとイジェクト レバーが接触するまでスロット内に静かに押し込みます(図4図4を参照)。
ステップ 9 両手の親指と人差し指で、左右のレバーを同時に押して、ワイヤレス LAN サービス モジュールをバックプレーン コネクタに完全に装着します。
(注) ホットスワップを実行する場合、コンソールに「Module n has been inserted(モジュール n が挿入されました)」というメッセージが表示されます。このメッセージは、Telnet セッションで Catalyst 6500 シリーズ スイッチに接続している場合は表示されません。
ステップ 10 ドライバを使用して、ワイヤレス LAN サービス モジュールの両端にある非脱落型ネジを締めます。
図3 Catalyst 6500 シリーズ スイッチへのモジュールの取り付け
ワイヤレス LAN サービス モジュールを Catalyst 6500 シリーズ スイッチに取り付けると、モジュールは介入が不要なブート シーケンスを自動的に実行します。 ブート シーケンスが正常に終了すると、緑の STATUS LED が常に点灯した状態になります。 STATUS LED が緑にならない場合、または別の色になった場合は、表 1を参照してモジュールの状態を判断してください。
取り付けを確認するには、 show module コマンドを入力します。
ここでは、Catalyst 6500 シリーズ スイッチからワイヤレス LAN サービス モジュールを取り外す方法について説明します。
警告 感電する危険があるため、手や金属工具でバックプレーンに直接触れないようにしてください。作業中は、ESD によるカードの損傷を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。 (Statement 94)
ワイヤレス LAN サービス モジュールを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 次のいずれかの方法でモジュールをシャットダウンします。
• ルータのプロンプトからイネーブル モードで hw-mod module mod shutdown コマンドを入力します。
(注) このコマンドを入力してモジュールをシャットダウンした場合は、コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力してモジュールを再起動する(電源を切った後に電源を入れる)必要があります。Router# no power enable module mod
Router# power enable module mod
• モジュールがいずれのコマンドにも応答しない場合は、モジュールの前面パネルにある SHUTDOWN ボタンを押します。
ステップ 2 ワイヤレス LAN モビリティ モジュールがシャットダウンしたことを確認します。 STATUS LED がオフまたはオレンジになるまで、モジュールをスイッチから取り外さないでください。
ステップ 3 ドライバを使用して、モジュールの両側にある非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 4 左右のイジェクト レバーを持ちます。 左のレバーを左側に、右のレバーを右側に同時に引き出し、モジュールをバックプレーン コネクタから外します。
ステップ 5 モジュールをスロットから引き出す際に、片手をフレームの下に当てて支えてください。 モジュール自体には触れないでください。
ステップ 6 片手をフレームの下に当てたまま、慎重にモジュールをスロットからまっすぐ引き出します。 モジュールをバックプレーンに対して 90 度の方向で持ちます(床に対して水平)。
ステップ 7 取り外したモジュールを静電気防止用マットまたは静電気防止材の上に置きます。
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI(電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。 必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。 (Statement 1029)
ステップ 8 スロットを空のままにする場合は、モジュール フィラー プレートを取り付け、シャーシに埃が入らないように、また、モジュール コンパートメントの通気が正しく維持されるようにしてください。
インストレーションおよびコンフィギュレーションの詳細は、次の関連資料を参照してください。
• 『Release Notes for Catalyst 6500 Series Wireless LAN Service Module』
• 『Catalyst 6500 Series Switch Installation Guide』
• 『Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide』
• 『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide』
• 『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』
• 『Regulatory Compliance and Safety Information for the Catalyst 6500 Series Switches』
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