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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Catalyst 6500 シリーズ スイッチで SIP または SSC の取り付けまたは取り外しを行う方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。
• 「活性挿抜」
各 SIP または SSC 基板は金属製フレームに取り付けますが、ESD(静電気放電)によって容易に損傷を受けます。取り付けの前に 第 4 章「SIP、SSC、および SPA の取り付けの準備」 を読み、取り付けに必要な部品と工具の一覧を確認してください。
未使用のスロットがある場合は、必ずブランク フィラー プレートを取り付けて空のスロットを塞いでください。これにより、ルータまたはスイッチが EMI(電磁波干渉)防止基準を満たすことができ、インストールしたモジュール間に適度な通気が保たれます。未使用のスロットに SIP または SSC を取り付ける場合は、まずブランク フィラー プレートを取り外す必要があります。
Catalyst 6500 シリーズ スイッチは、各共有ポート アダプタ(SPA)に加え、SPA インターフェイス プロセッサ(SIP)または SPA サービス カード(SSC)の活性挿抜(OIR)をサポートします。したがって、SPA を装着したまま SIP または SSC を取り外したり、SIP または SSC をスイッチ に搭載したまま SIP または SSC から SPA を個別に取り外したりすることができます。
• 「SIP または SSC の非アクティブ化およびアクティブ化の確認」
(注) わかりやすくするために、このセクションでは SSC も「SIP」と表します。
Catalyst 6500 シリーズ スイッチは SIP および SSC の活性挿抜をサポートします。活性挿抜を実行するには、SIP の電源を切断し(装着されたすべての SPA が自動的に非アクティブになります)、SIP を装着したまま SPA を取り外します。
no power enable module コマンドを使用して SIP を適切に非アクティブにすることを推奨しますが、最初に非アクティブにしなくても、Catalyst 6500 シリーズ スイッチ から SIP を取り外すことができます。SIP を取り外す場合に、まず SIP を非アクティブにするには、 no power enable module グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドを使用して SIP を非アクティブにすると、SPA に装着された各 SIP も自動的に非アクティブになります。したがって、SPA を非アクティブにする前に SIP をそれぞれ非アクティブにする必要はありません。
通常動作時は、SPA の各サブスロットにブランク フィラー プレート、または有効な SIP を装着する必要があります。
SIP を物理的に取り外す場合の推奨手順については、『 Catalyst 6500 Series Switch SIP, SSC, and SPA Hardware Installation Guide 』を参照してください。
SIP を取り外す前に、SIP または SSC、および搭載された SPA を非アクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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シャーシ スロット番号の詳細については、このマニュアルの「SIP、SSC、および SPA のスロットおよびサブスロットの識別」を参照してください。
SIP または SSC を非アクティブにした場合は、活性挿抜を実行したかどうかに関係なく、 power enable module グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SIP を再びアクティブにする必要があります。
SIP に搭載された SPA を非アクティブにするコマンドを発行しないで、 no power enable module コマンドを使用して SIP を非アクティブにした場合は、SIP の活性挿抜後に SPA を再アクティブ化する必要はありません。スイッチ 内の SIP を再アクティブ化すると、搭載された SPA も自動的に再アクティブ化されます。
たとえば、SIPから スイッチ を取り外して、別の SIP を取り付ける場合を考えます。新しい SPA には同じ SIP を再び取り付けます。スイッチ に power enable module コマンドを入力すると、SPA は新しい SIP とともに自動的に再アクティブ化されます。
SIP を非アクティブにしたあとに SIP および装着された SPA をアクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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シャーシ スロット番号の詳細については、このマニュアルの「SIP、SSC、および SPA のスロットおよびサブスロットの識別」を参照してください。
SIP または SSC が非アクティブになったかどうかを確認するには、特権 EXEC コンフィギュレーション モードで show module コマンドを入力します。確認する SIP に対応した Status フィールドを調べます。
次に、スロット 13 に装着された Cisco 7600 SIP-400 を非アクティブにする例を示します。非アクティブ化は、[PwrDown] ステータスで示されます。
SIP がアクティブ化されていて、適切に動作しているかどうかを確認するには、 show module コマンドを入力して、次の例のように、Status フィールドが [Ok] であるか調べます。
Catalyst 6500 シリーズ スイッチ では、SIP または SSC の取り外しとは別に、SPA の活性挿抜(OIR)を実行できます。つまり、SIP を スイッチに搭載したままで、この SPA のいずれかのサブスロットから 1 つの SPA を取り外し、別の SIP はアクティブの状態を維持できます。すぐに代わりの SPA を SIP に取り付ける予定がない場合は、該当するサブスロットにブランク フィラー プレートを必ず取り付けてください。SIP のすべてのサブスロットには、有効な SPA またはブランク フィラー プレートのどちらかを常に取り付けておく必要があります。
SIP または SPA を取り外してから、同じタイプのものを取り付けた場合、インターフェイス設定は維持(回復)されます。ただし、Cisco 7600-SIP-200 を Cisco 7600-SIP-400 に取り替える場合、または逆の取り替えを行う場合を除きます。
SPA と SIP を併せて取り外す場合は、ここに記載された手順に従う必要はありません。SIP を取り外す場合は、「SIP または SSC の活性挿抜の準備」を参照してください。
hw-module subslot shutdown コマンドを使用して SPA を適切に非アクティブにすることを推奨しますが、Catalyst 6500 シリーズ スイッチでは最初に SPA を非アクティブにしなくても取り外すことができます。SPA を非アクティブにする前に、SIP がスロットにしっかりと固定されていることを確認してから、SPA 自体を引き抜いてください。
(注) SPAの活性挿抜の準備を行っている場合は、SPA を非アクティブにする前に、各インターフェイスを個別にシャットダウンする必要はありません。hw-module subslot shutdown コマンドを使用すると、インターフェイスのトラフィックは自動的に停止し、SPA とともにインターフェイスが非アクティブになって、活性挿抜を実行できるようになります。同様に、SPA または SPA の活性挿抜後に、SIP のインターフェイスを個別に再起動する必要はありません。
SPAを取り外す前に SPA およびそのインターフェイスをすべて非アクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
シャーシ スロットおよび SIP サブスロットの番号の詳細については、このマニュアルの「SIP、SSC、および SPA のスロットおよびサブスロットの識別」を参照してください。
(注) 取り外す前に SPA を非アクティブにしなかった場合は、SIP または SPA の活性挿抜後に SPA を再アクティブ化する必要はありません。スイッチ が稼動している場合に、SIP に SPA を搭載するか、または スイッチに SIP を搭載すると、SPA が自動的に起動します。
hw-module subslot shutdown グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SPA を非アクティブにしたあと、活性挿抜を実行しないで再アクティブにする必要がある場合は、 no hw-module subslot shutdown グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、SPA およびインターフェイスを再アクティブにする必要があります。
SPA を非アクティブにしたあとに SPA およびインターフェイスをアクティブにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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SIP の指定のスロットおよびサブスロットに装着された SPA およびインターフェイスをアクティブにします。 |
SPA を非アクティブにすると、対応するインターフェイスも非アクティブになります。そのため、これらのインターフェイスは show interface コマンドの出力に表示されなくなります。
SPA が非アクティブになったかどうかを確認するには、特権 EXEC コンフィギュレーション モードで show hw-module subslot all oir コマンドを入力します。確認する SPA に対応した Operational Status フィールドを調べます。
次の例では、SPA のスロット 2 に装着された SIP のサブスロット 1 内の スイッチ が、 hw-module subslot shutdown コマンドによって管理上のダウン状態になります。
SPA がアクティブ化されていて、適切に動作しているかどうかを確認するには、 show hw-module subslot all oir コマンドを入力して、次の例のように、Operational Status フィールドが [ok] であるかどうかを調べます。
SIP の活性挿抜を実行する場合は、SIP を非アクティブにします。次に、SIP のスロット 5 に搭載された スイッチ、対応する SPA、およびすべてのインターフェイスを非アクティブにする例を示します。対応するコンソール メッセージも示します。
SIP が非アクティブになっている場合は、アクティブにします。SPA を非アクティブにしなかった場合は、SIP を再度アクティブにすると SPA も自動的に再度アクティブになります。
次にスイッチのスロット 5 に取り付けられた SIP と、その SPA とすべてのインターフェイス( hw-module subslot shutdown コマンドが発行されず、SPA が非アクティブな場合に限る)をアクティブにする例を示します。
アクティブになったことを示すコンソール メッセージが表示されないことに注意してください。もう一度 power enable module コマンドを実行すると、モジュールがすでにイネーブルにされていることを示すメッセージが表示されます。
SPA の活性挿抜を実行する場合は、SPA を非アクティブにします。次に、スイッチ のスロット 2 に装着された SIP のサブスロット 0 内の SPA(およびインターフェイス)を非アクティブにして、SPA の電源を切断する例を示します。対応するコンソール メッセージが表示されないことに注意してください。
SPA が非アクティブになっている場合は、アクティブにします。SIP の活性挿抜の実行中に SPA およびインターフェイスを非アクティブにしなかった場合は、SIP を再度アクティブにすると、SPA も自動的に再度アクティブになります。
次にスイッチのスロット 2 に取り付けられた SPA とすべてのインターフェイスをアクティブにする例を示します。対応するコンソール メッセージは以下のとおりです。
ここでは、SIP または SSC の取り付けおよび取り外しの手順について説明します。
(注) わかりやすくするために、このセクションでは SSC も「SIP」と表します。
(注) Catalyst 6500 シリーズ スイッチ では、EMI(電磁波干渉)防止用の密封処置によって、EMI 防止基準への準拠を保証しています。このため、SIP を取り付ける場合はまずスーパバイザ エンジン スロットに最も近いスロットを使用し、順に遠い方のスロットを使用することを推奨します。
警告 次の作業を行う場合は、SIP の静電破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。一部のプラットフォームには、リスト ストラップに取り付ける ESD コネクタがあります。感電する危険があるので、手や金属工具がミッドプレーンやバックプレーンに直接触れないようにしてください。
SIP の取り付けおよび取り外しを行うには、図 5-2 を参照して、次の手順に従います。
ステップ 1 SIP を挿入するには、モジュール スロットの上端および下端の間に SIP の端を正確に合わせます( 図 5-2 の C)。
ステップ 2 モジュール スロット内の中間まで SIP を慎重に差し入れ、すべてのケーブルを SPA に接続します。
ステップ 3 ケーブルが接続された状態の SIP を、モジュール スロットの奥まで、SIP がバックプレーンに触れるところまで差し入れます。
(注) SIP がバックプレーンに触れるまでは、SIP のイジェクト レバーは 45 度の角度に維持しておく必要があります。
ステップ 4 SIP イジェクト レバーを押し、ルータのバックプレーン内に SIP を完全に装着します。
(注) シャーシが完全に固定されていると、SIP を装着しにくい場合があります。SIP を正しく装着し、物理的な損傷を避けるため、隣接する SIP またはライン カードの取り付けネジを緩めて作業してください。
ステップ 5 94 ~ 124 N-cm のトルクで SIP の両側の取り付けネジを固定します。締めすぎないようにしてください。
ステップ 6 SIP を取り外すには、SIP の両側の取り付けネジ(図 5-2 の A)をゆるめます。
ステップ 7 SIP イジェクト レバー(図 5-2 の B)を引き、SIP をモジュール スロットから半分だけ慎重に引き抜きます。ブランク フィラー プレートを取り外す場合は、このときブランク フィラー プレートをモジュール スロットから完全に引き抜きます。
ステップ 8 モジュール スロットから半分だけ SIP を引き出した状態で、SPA のすべてのケーブルを取り外します。ケーブルを取り外した状態の SIP をモジュール スロットから完全に引き抜きます。
図 5-2 は SIP の取り付けと取り外しを行う方法を示しています。