VTP の概要
VTP は、レイヤ 2 のメッセージ プロトコルであり、ネットワーク全体にわたって VLAN の追加、削除、名前変更を管理することにより、VLAN 設定の整合性を維持します。VTP により、VLAN 名の重複、誤った VLAN タイプの指定、セキュリティ違反など、さまざまな問題を引き起こしかねない設定の誤りや矛盾を最小限に抑えます。
VLAN を作成する前に、ネットワークで VTP を使用するかどうかを決定する必要があります。VTP を使用すると、1 つまたは複数のスイッチで集中的に設定の変更を行い、その変更をネットワーク上の他のすべてのスイッチに自動的に伝達できます。VTP を使用しない場合、VLAN 情報を他のスイッチに送信することはできません。
VTP は、単一のスイッチ上で作成されたアップデートが VTP を経由してドメイン内の他のスイッチへ送信される環境で動作するように設計されています。同一のドメイン内の複数のスイッチ上で複数のアップデートが同時に発生するような状況では十分に動作しません。このような状況では、結果として VLAN データベース内に矛盾が生じてしまいます。
VTP 機能はスタック全体にわたってサポートされ、スタック内のすべてのスイッチがスタック マスターから継承した同一の VLAN および VTP コンフィギュレーションを維持します。スイッチが VTP メッセージを介して新たな VLAN について学習した場合、または新たな VLAN がユーザによって設定された場合は、新たな VLAN の情報がスタック内のすべてのスイッチへ通知されます。
スイッチがスタックに加入した場合、または複数のスタックがマージされた場合、新たなスイッチはスタック マスターから VTP 情報を取得します。
スイッチは1005の VLAN をサポートしますが、ルーテッド ポート、SVI、およびその他の設定済み機能の個数によって、スイッチ ハードウェアの使用状況が左右されます。スイッチは、新たな VLAN について VTP から通知を受け取ったが、既に使用可能な最大ハードウェア リソースを使用している場合は、使用可能なハードウェア リソースが不十分であることを示すメッセージを送信し、その VLAN をシャットダウンします。 show vlan ユーザ EXEC コマンドの出力は、VLAN が一時停止ステートであることを示しています。
VTP は、標準範囲 VLAN(VLAN ID が 1 ~ 1005)についてだけ学習します。拡張範囲 VLAN(1006 以上の VLAN ID)は VTP ではサポートされません。また、VTP VLAN データベースに保管されません。
ここでは、次の概要について説明します。
• 「VTP ドメイン」
• 「VTP モード」
• 「VTP アドバタイズ」
• 「VTP バージョン 2」
• 「VTP プルーニング」
• 「VTP とスイッチ スタック」
VTP ドメイン
VTP ドメイン(別名 VLAN 管理ドメイン)は、1 つのスイッチ、または同じ VTP ドメイン名を共有して同一管理下にある相互接続された複数のスイッチまたはスイッチ スタックで構成されます。1 つの VTP ドメインに存在できるスイッチは、1 つだけです。ドメインには、VLAN 設定をグローバルに変更します。
デフォルトの設定では、トランク リンク(複数 VLAN のトラフィックを搬送するリンク)を介してドメインについてのアドバタイズを受信するか、またはユーザがドメイン名を設定しないかぎり、スイッチは VTP 非管理ドメイン ステートです。管理ドメイン名を指定または学習するまで、VTP サーバ上で VLAN の作成や変更ができず、VLAN 情報はネットワーク上に伝播されません。
スイッチがトランク リンクを介して VTP アドバタイズを受信すると、管理ドメイン名および VTP コンフィギュレーションのリビジョン番号が継承されます。スイッチは、別のドメイン名または古いコンフィギュレーション リビジョン番号が指定されたアドバタイズについては、一切無視します。
注意 VTP ドメインに VTP クライアント スイッチを追加する前に、その VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が、VTP ドメイン内の他のスイッチのコンフィギュレーション リビジョン番号よりも
小さいことを必ず確認してください。VTP ドメインのスイッチは、常に VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が最大のスイッチの VLAN 設定を使用します。リビジョン番号が VTP ドメインのリビジョン番号より大きなスイッチを追加する場合は、VTP サーバおよび VTP ドメインからの VLAN 情報をすべて消去することがあります。VTP コンフィギュレーション リビジョン番号を確認およびリセットする手順については、
「VTP ドメインへの VTP クライアント スイッチの追加」を参照してください。
VTP サーバ上の VLAN 設定を変更すると、その変更は VTP ドメイン内のすべてのスイッチに伝播されます。VTP アドバタイズは、Inter-Switch Link(ISL; スイッチ間リンク)やIEEE 802.1Q を含むすべての IEEE トランク接続で伝送されます。VTP は、複数の LAN タイプの VLAN に一意の名前と内部インデックスの関連要素を動的にマッピングします。このマッピングによって、ネットワーク管理者がデバイスを管理する作業が大幅に軽減されます。
VTP トランスペアレント モードでスイッチを設定した場合、VLAN の作成および変更は可能ですが、その変更はドメイン内の他のスイッチには伝播されません。また、変更は、個々のスイッチにのみ適用されます。ただし、スイッチがトランスペアレント モードにあるとき行った設定変更はスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。また、この変更は、スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存することもできます。
ドメイン名とパスワードの設定時の注意事項については、「VTP 設定時の注意事項」を参照してください。
VTP モード
サポート対象のスイッチ スタックを、 表14-1 に示す VTP モードのいずれかに設定できます。
表14-1 VTP モード
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VTP サーバ |
VTP サーバ モードでは、VLAN の作成、変更、削除ができます。また、VTP ドメイン全体に対して他のコンフィギュレーション パラメータ(VTP バージョンなど)を指定できます。VTP サーバは、同一 VTP ドメイン内の他のスイッチに、自身の VLAN 設定をアドバタイズし、トランク リンクを介して受信したアドバタイズに基づいて、自身の VLAN 設定を他のスイッチと同期させます。 VTP サーバ モードでは、NVRAM(不揮発性 RAM)に VLAN 設定が保存されます。VTP サーバ モードがデフォルトの設定です。 |
VTP クライアント |
VTP クライアントは VTP サーバと同様に動作し、そのトランク上で VTP アップデートを送受信しますが、VTP クライアント上で VLAN の作成、変更、削除を行うことはできません。VLAN は、サーバ モードのドメイン内の別のスイッチに設定されます。 VTP クライアント モードでは、NVRAM に VLAN 設定が保存されません。 |
VTP トランスペアレント |
VTP トランスペアレント スイッチは VTP に参加しません。また、自身の VLAN 設定をアドバタイズせず、受信したアドバタイズに基づいて自身の VLAN 設定を同期させることもありません。ただし、VTP バージョン 2 では、トランスペアレント スイッチは、自身のトランク インターフェイスで他のスイッチから受信した VTP アドバタイズを伝送します。VTP トランスペアレント モードでは、スイッチ上の VLAN を作成、変更、削除できます。 拡張範囲 VLAN の作成時は、スイッチは VTP トランスペアレント モードでなければなりません。「拡張範囲 VLAN の設定」を参照してください。 プライベート VLAN を作成する場合、スイッチは VTP トランスペアレント モードである必要があります。 第 16 章「プライベート VLAN の設定」 を参照してください。プライベート VLAN が設定されている場合、VTP をトランスペアレント モードからクライアントまたはサーバ モードに変更しないでください。 スイッチが VTP トランスペアレント モードの場合、VTP および VLAN 設定は NVRAM に保存されますが、他のスイッチにはアドバタイズされません。このモードでは、VTP モードおよびドメイン名はスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。また、 copy running-config startup-config イネーブル EXEC コマンドを実行してこの情報をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存できます。実行コンフィギュレーションと保存済みコンフィギュレーションは、スタック内のすべてのスイッチで同一です。 |
VTP アドバタイズ
VTP ドメイン内の各スイッチは、予約されたマルチキャスト アドレスに対して、それぞれのトランク ポートからグローバル コンフィギュレーション アドバタイズを定期的に送信します。このようなアドバタイズを受信した近接スイッチは、必要に応じてそれぞれの VTP および VLAN 設定をアップデートします。
(注) トランク ポートは VTP アドバタイズを送受信するので、スイッチ スタック上で少なくとも 1 つのトランクポートが設定されており、そのトランク ポートが別のスイッチのトランク ポートに接続されていることを確認する必要があります。そうでない場合、スイッチは VTP アドバタイズを受信できません。トランク ポートの詳細については、「VLAN トランクの設定」を参照してください。
VTP アドバタイズは、次のグローバル ドメイン情報を配布します。
• VTP ドメイン名
• VTP コンフィギュレーション リビジョン番号
• アップデート ID およびアップデート タイムスタンプ
• MD5 ダイジェスト VLAN 設定 ― 各 VLAN の Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送単位)サイズなど
• フレーム フォーマット
VTP アドバタイズではさらに、設定されている各 VLAN について、次の VLAN 情報を配布します。
• VLAN ID(ISL およびIEEE 802.1Q)
• VLAN 名
• VLAN タイプ
• VLAN ステート
• VLAN タイプ固有の VLAN 設定追加情報
VTP バージョン 2
ネットワークで VTP を使用する場合、バージョン 1 またはバージョン 2 のどちらを使用するか決定する必要があります。デフォルトでは、VTP はバージョン 1 で動作します。
VTP バージョン 2 では、バージョン 1 でサポートされない次の機能が使用できます。
• トークン リング ― VTP バージョン 2 は、Token Ring Bridge Relay Function(TrBRF; トークン リング ブリッジ リレー機能)および Token Ring Concentrator Relay Function(TrCRF; トークン リング コンセントレータ リレー機能)VLAN をサポートします。トークン リング VLAN の詳細については、「標準範囲 VLAN の設定」を参照してください。
• 認識不能の Type-Length-Value(TLV)のサポート ― VTP サーバまたは VTP クライアントは、TLV が解析不能であっても、設定の変更を他のトランクに伝播します。認識されなかった TLV は、スイッチが VTP サーバ モードで動作している場合、NVRAM に保存されます。
• バージョン依存型トランスペアレント モード ― VTP バージョン 1 の場合、VTP トランスペアレント スイッチが VTP メッセージの中のドメイン名およびバージョンを調べ、バージョンおよびドメイン名が一致する場合に限りメッセージを伝送します。VTP バージョン 2 は、サポートするドメインが 1 つだけなので、トランスペアレント モードではバージョンおよびドメイン名を調べずに、VTP メッセージを伝送します。
• 整合性検査 ― VTP バージョン 2 の場合、CLI(コマンドライン インターフェイス)、または SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を介して新しい情報が入力された場合に限り、VLAN整合性検査(VLAN 名、値など)を行います。VTP メッセージから新しい情報を取得した場合、または NVRAM から情報を読み込んだ場合には、整合性検査を行いません。受信した VTP メッセージの MD5 ダイジェストが有効であれば、情報を受け入れます。
VTP プルーニング
VTP プルーニングは、トラフィックが宛先デバイスに到達するために使用しなければならないトランク リンクへのフラッディング トラフィックを制限することによって、ネットワークの使用できる帯域を増やします。VTP プルーニングを行わない場合、受信側のスイッチで廃棄される可能性があっても、スイッチは VTP ドメイン内のすべてのトランク リンクでブロードキャスト、マルチキャスト、および不明のユニキャスト トラフィックをフラッディングします。VTP プルーニングは、デフォルトでディセーブルに設定されています。
VTP プルーニングは、プルーニング適格リストに含まれるトランク ポート上で VLAN に対する不要なフラッディング トラフィックをブロックします。プルーニング適格リストに登録された VLAN だけが、プルーニングの対象です。スイッチ トランク ポートの場合、デフォルトでは VLAN 2 ~ 1001 がプルーニング適格です。プルーニング不適格として設定された VLAN に対しては、フラッディングが続行されます。VTP プルーニングは、VTP バージョン 1 および 2 でサポートされています。
図14-1に、VTP プルーニングがイネーブルでない場合のスイッチド ネットワークを示します。スイッチ A のポート 1 およびスイッチ D のポート 2 が、Red VLAN に割り当てられています。スイッチ A に接続したホストからブロードキャストが送信されている場合は、スイッチ A はブロードキャストをフラッディングします。また、スイッチ C、E、および F は Red VLAN に属するポートを持っていませんが、これらのスイッチを含めて、ネットワーク内のすべてのスイッチはブロードキャストを受信します。
図14-1 VTP プルーニングなしでのフラッディング トラフィック
図14-2に、VTP プルーニングがイネーブルの場合のスイッチド ネットワークを示します。Red VLAN のトラフィックは図で示したリンク(スイッチ B のポート 5、およびスイッチ D のポート 4)でプルーニングされるので、スイッチ A からのブロードキャスト トラフィックは、スイッチ C、E、および F には伝送されません。
図14-2 VTP プルーニングによるフラッディング トラフィックの最適化
VTP サーバ上で VTP プルーニングをイネーブルにすることにより、管理ドメイン全体のプルーニングがイネーブルになります。VLAN をプルーニング適格または不適格に設定する場合、(VTP ドメイン内の全スイッチではなく)そのトランク上の VLAN に限りプルーニングの適格性が変わります。
「VTP プルーニングのイネーブル化」を参照してください。VTP プルーニングが有効になるのは、イネーブルに設定してから数秒後です。VTP プルーニングは、プルーニング不適格な VLAN からのトラフィックはプルーニングされません。VLAN 1 および VLAN 1002 ~ 1005 は常にプルーニング不適格です。これらの VLAN からのトラフィックはプルーニングできません。拡張範囲 VLAN(1006 以上の VLAN ID)もプルーニング不適格です。
VTP プルーニングは、VTP トランスペアレント モードで動作しないように設計されています。ネットワーク内の 1 つまたは複数のスイッチが VTP トランスペアレント モードである場合は、次のいずれかを実行します。
• ネットワーク全体で VTP プルーニングをオフにします。
• VTP トランスペアレント スイッチに接続されているアップストリーム側にあるスイッチのトランク上のすべての VLAN をプルーニング不適格にすることで、VTP プルーニングをオフにします。
インターフェイスに VTP プルーニングを設定するには、 switchport trunk pruning vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します( プルーニング適格リストの変更を参照)。VTP プルーニングは、インターフェイスが、トランキングを行っている間に動作します。VLAN プルーニングの適格性は、VTP ドメインで VTP プルーニングがイネーブルになっているか、指定の VLAN が存在するか、または現在インターフェイスがトランキングを行っているかどうかに関係なく、設定できます。
VTP とスイッチ スタック
VTP 設定は、スイッチ スタック内のすべてのメンバーで同一です。スイッチ スタックが VTP サーバ モードまたは VTP クライアント モードの場合は、スタック内のすべてのスイッチが同一の VTP 設定を実行します。VTP モードがトランスペアレントの場合は、スタックは VTP には加入しません。
• スイッチがスタックに加入した場合は、スタック マスターの VTP および VLAN 特性を継承します。
• すべての VTP アップデートがスタック全体にわたり搬送されます。
• スタック内のスイッチで VTP モードが変更されると、スタック内の他のスイッチも VTP モードを変更し、スイッチ VLAN データベースは一貫性を維持します。
スイッチ スタックの詳細については、 第 5 章「スイッチ スタックの管理」 を参照してください。
VTP の設定
ここでは、次の設定について説明します。
• 「VTP のデフォルト設定」
• 「VTP 設定時のオプション」
• 「VTP 設定時の注意事項」
• 「VTP サーバの設定」
• 「VTP クライアントの設定」
• 「VTP のディセーブル化(VTP トランスペアレント モード)」
• 「VTP バージョン 2 のイネーブル化」
• 「VTP プルーニングのイネーブル化」
• 「VTP ドメインへの VTP クライアント スイッチの追加」
VTP のデフォルト設定
表14-2 に、VTP のデフォルト設定を示します。
表14-2 VTP のデフォルト設定
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VTP ドメイン名 |
ヌル |
VTP モード |
サーバ |
VTP バージョン |
バージョン 1(バージョン 2 はディセーブル) |
VTP パスワード |
なし |
VTP プルーニング |
ディセーブル |
グローバル コンフィギュレーション モードでの VTP 設定
vtp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、VTP パスワード、バージョン、VTP ファイル名、更新された VTP 情報を提供するインターフェイス、ドメイン名、およびモードを設定したり、プルーニングをイネーブルまたはディセーブルにできます。使用できるキーワードの詳細については、このリリースのコマンド リファレンス に記載されたコマンドの説明を参照してください。VTP 情報は VTP VLAN データベースに保存されます。VTP モードがトランスペアレントである場合は、VTP ドメイン名およびモードはスイッチの実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。また、 copy running-config startup-config イネーブル EXEC コマンドを入力してこれをスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存できます。スイッチをリセットする場合でも、VTP モードをトランスペアレントとして保存するときは、このコマンドを使用する必要があります。
スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに VTP 情報を保存してスイッチを再起動すると、スイッチの設定は次のように決定されます。
• スタートアップ コンフィギュレーションで VTP モードがトランスペアレントで、VLAN データベースと VLAN データベースからの VTP ドメイン名がスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのものと一致する場合は、VLAN データベースは無視(消去)され、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの VTP 設定および VLAN 設定が使用されます。VLAN データベースでは、VLAN データベースのリビジョン番号は元のままです。
• スタートアップ コンフィギュレーションの VTP モードまたはドメイン名が VLAN データベースと一致しない場合は、ドメイン名、VTP モード、最初の1005の VLAN の設定は、VLAN データベースの情報を使用します。
VLAN データベース コンフィギュレーション モードでの VTP 設定
VLAN データベース コンフィギュレーション モードで、すべての VTP パラメータを設定できます。このモードには、 vlan database イネーブル EXEC コマンドを入力してアクセスします。使用できるキーワードの詳細については、このリリースのコマンド リファレンス に記載された vtp VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドの説明を参照してください。VLAN データベース コンフィギュレーション モードで exit コマンドを入力すると、それまでに入力したすべてのコマンドに適用され、VLAN データベースを更新します。VTP ドメイン内の他のスイッチに VTP メッセージが送信され、イネーブル EXEC モード プロンプトが表示されます。
VTP モードがトランスペアレントである場合は、ドメイン名とモード(トランスペアレント)はスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。また、 copy running-config startup-config イネーブル EXEC コマンドを入力してこの情報をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存できます。
VTP 設定時の注意事項
ここでは、ネットワークに VTP を実装する場合の注意事項について説明します。
ドメイン名
VTP を初めて設定するときは、必ずドメイン名を割り当てる必要があります。VTP ドメイン内のすべてのスイッチを同じドメイン名で設定してください。VTP トランスペアレント モードのスイッチは、他のスイッチと VTP メッセージを交換しません。したがって、これらのスイッチについては、VTP ドメイン名を設定する必要はありません。
(注) NVRAM および DRAM のストレージが十分にある場合は、VTP ドメイン内のすべてのスイッチは VTP サーバモードである必要があります。
注意 すべてのスイッチが VTP クライアント モードで動作している場合は、VTP ドメインを設定しないでください。VTP ドメインを設定すると、そのドメインの VLAN 設定を変更できません。必ず VTP サーバ モードの VTP ドメインで少なくとも 1 つのスイッチを設定してください。
パスワード
VTP ドメインのパスワードを設定できますが、必須ではありません。ドメインのパスワードを設定する場合は、すべてのドメイン スイッチで同じパスワードを使用する必要があります。また、管理ドメイン内の各スイッチに対してパスワードを設定する必要があります。パスワードのないスイッチ、または誤ったパスワードを持つスイッチは、VTP アドバタイズを拒否します。
ドメインに VTP パスワードを設定する場合、VTP 設定なしで起動されたスイッチは、正しいパスワードを使用して設定しないかぎり、VTP アドバタイズを受け入れません。設定後、スイッチは次の同じパスワードおよびドメイン名を使用する VTP アドバタイズを受け入れます。
VTP 機能を備えた既存のネットワークに新しいスイッチを追加した場合、新しいスイッチは、適切なパスワードが設定されて初めて、ドメイン名を学習します。
注意 VTP ドメイン パスワードの設定時に、ドメイン内の各スイッチに管理ドメイン パスワードを割り当てないと、管理ドメインが正常に動作しません。
VTP バージョン
実装する VTP バージョンを決定する場合は、次の注意事項に従ってください。
• VTP ドメイン内のすべてのスイッチで同じ VTP バージョンを実装する必要があります。
• VTP バージョン 2 対応スイッチは、VTP バージョン 2 がディセーブルになっている場合(デフォルトでは、VTP バージョン 2 はディセーブル)、VTP バージョン 1 が稼働しているスイッチとして同一の VTP ドメイン内で動作可能です。
• 同一 VTP ドメイン内のすべてのスイッチがバージョン 2 に対応する場合以外、スイッチ上で VTP バージョン 2 をイネーブルにしないでください。あるスイッチでバージョン 2 をイネーブルにすると、ドメイン内のすべてのバージョン 2 対応スイッチでバージョン 2 がイネーブルになります。バージョン 1 専用のスイッチがドメインに含まれていた場合、そのスイッチはバージョン 2 対応スイッチとの間で VTP 情報を交換できません。
• 使用環境に TrBRF および TrCRF トークン リング ネットワークが含まれている場合、トークン リング VLAN スイッチング機能を正しく動作させるためには、VTP バージョン 2 をイネーブルにする必要があります。トークン リングおよびトークン リング Net を実行する場合は、VTP バージョン 2 をディセーブルにします。
設定の要件
VTP を設定する場合は、スイッチがドメイン内の他のスイッチと VTP アドバタイズを送受信できるように、スイッチ スタック上のトランク ポートを設定する必要があります。
詳細については、「VLAN トランクの設定」を参照してください。
クラスタ メンバー スイッチ上の VTP を VLAN に設定する場合は、 rcommand イネーブル EXEC コマンドを使用してメンバー スイッチにログインします。このコマンドの詳細については、このリリースのコマンド リファレンス を参照してください。
スイッチ上に拡張範囲 VLAN を設定する場合は、スイッチは VTP トランスペアレント モードでなければなりません。
VTP はプライベート VLAN をサポートしません。プライベート VLAN を設定する場合、スイッチは VTP トランスペアレント モードである必要があります。プライベート VLAN がスイッチで設定されている場合、VTP をトランスペアレント モードからクライアントまたはサーバ モードに変更しないでください。
VTP サーバの設定
スイッチが VTP サーバ モードの場合には、VLAN 設定を変更し、その変更をネットワーク全体に伝播できます。
(注) スイッチ上に拡張範囲 VLAN が設定されている場合は、VTP モードはサーバ モードに変更できません。エラー メッセージが表示され、設定は許可されません。
スイッチを VTP サーバ モードに設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp mode server |
スイッチを VTP サーバ モードに設定します(デフォルト)。 |
ステップ 3 |
vtp domain domain-name |
VTP 管理ドメイン名を設定します。1 ~ 32 文字の名前を使用できます。同一管理下にある VTP サーバ モードまたはクライアント モードで稼働するスイッチには、すべて同じドメイン名に設定する必要があります。 |
ステップ 4 |
vtp password password |
(任意)VTP ドメイン用のパスワードを設定します。パスワードに使用できる文字数は、8 ~ 64 文字です。 VTP パスワードを設定しても、ドメイン内の各スイッチに同じパスワードを割り当てなかった場合には、VTP ドメインが正常に動作しません。 |
ステップ 5 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show vtp status |
表示された VTP Operating Mode フィールドおよび VTP Domain Name フィールドを確認します。 |
ドメイン名を設定すると、削除できません。スイッチを別のドメインに再割り当てすることは可能です。
スイッチをパスワードのない状態に戻すには、 no vtp password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例は、グローバル コンフィギュレーション モードを使用して、ドメイン名が eng_group 、パスワードが mypassword の VTP サーバとしてスイッチを設定する方法を示しています。
Switch(config)# vtp mode server
Switch(config)# vtp domain eng_group
Switch(config)# vtp password mypassword
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用して VTP パラメータを設定することもできます。
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用してスイッチを VTP サーバとして設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
vlan database |
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp server |
スイッチを VTP サーバ モードに設定します(デフォルト)。 |
ステップ 3 |
vtp domain domain-name |
VTP 管理ドメイン名を設定します。1 ~ 32 文字の名前を使用できます。同一管理下にある VTP サーバ モードまたはクライアント モードで稼働するスイッチには、すべて同じドメイン名に設定する必要があります。 |
ステップ 4 |
vtp password password |
(任意)VTP ドメイン用のパスワードを設定します。パスワードに使用できる文字数は、8 ~ 64 文字です。 VTP パスワードを設定しても、ドメイン内の各スイッチに同じパスワードを割り当てなかった場合には、VTP ドメインが正常に動作しません。 |
ステップ 5 |
exit |
VLAN データベースをアップデートし、アップデート情報を管理ドメイン全体に伝播させて、イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show vtp status |
表示された VTP Operating Mode フィールドおよび VTP Domain Name フィールドを確認します。 |
ドメイン名を設定すると、削除できません。スイッチを別のドメインに再割り当てすることは可能です。
スイッチをパスワードのない状態に戻すには、 no vtp password VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例は、VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用して、ドメイン名が eng_group 、パスワードが mypassword の VTP サーバとしてスイッチを設定する方法を示しています。
Switch(vlan)# vtp domain eng_group
Switch(vlan)# vtp password mypassword
VTP クライアントの設定
スイッチが VTP クライアント モードの場合には、そのスイッチの VLAN 設定は変更できません。クライアント スイッチは、VTP ドメイン内の VTP サーバから VTP アップデート情報を受信し、それに基づいて設定を変更します。
(注) スイッチ スタック上に拡張範囲 VLAN が設定されている場合は、VTP モードをクライアント モードに変更できません。エラー メッセージが表示され、設定は許可されません。
注意 すべてのスイッチが VTP クライアント モードで動作している場合は、VTP ドメイン名を設定しないでください。ドメイン名を設定すると、そのドメインの VLAN 設定を変更できません。したがって、必ず 1 つまたは複数のスイッチを VTP サーバとして設定してください。
スイッチを VTP クライアントとして設定するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp mode client |
スイッチを VTP クライアント モードに設定します。デフォルトの設定は、VTP サーバ モードです。 |
ステップ 3 |
vtp domain domain-name |
(任意)VTP 管理ドメイン名を入力します。1 ~ 32 文字の名前を使用できます。VTP サーバと同じドメイン名にする必要があります。 同一管理下にある VTP サーバ モードまたはクライアント モードで稼働するスイッチには、すべて同じドメイン名に設定する必要があります。 |
ステップ 4 |
vtp password password |
(任意)VTP ドメイン用のパスワードを入力します。 |
ステップ 5 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show vtp status |
表示された VTP Operating Mode フィールドおよび VTP Domain Name フィールドを確認します。 |
スイッチを VTP サーバ モードに戻すには、 no vtp mode グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。スイッチをパスワードのない状態に戻すには、 no vtp password イネーブル EXEC コマンドを使用します。ドメイン名を設定すると、削除できません。スイッチを別のドメインに再割り当てすることは可能です。
(注) vlan databaseイネーブル EXEC コマンドを使用して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、vtp clientコマンドを入力して、VTP クライアントを設定することもできます。これは、「VTP サーバの設定」に記載されている 2 番めの手順と同様です。no vtp client VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用してスイッチを VTP サーバ モードに戻すか、no vtp password VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用してスイッチをパスワードのない状態に戻します。ドメイン名を設定すると、削除できません。スイッチを別のドメインに再割り当てすることは可能です。
VTP のディセーブル化(VTP トランスペアレント モード)
スイッチを VTP トランスペアレント モードに設定すると、スイッチの VTP はディセーブルになります。VTP がトランスペアレントのスイッチは VTP アップデートを送信せず、他のスイッチから VTP アップデートを受信しても、それに反応しません。ただし、VTP バージョン 2 が稼働する VTP トランスペアレントのスイッチは、対応するトランク リンクで、受信した VTP アドバタイズを転送します。
(注) 拡張範囲 VLAN(VLAN ID が 1006 ~ 4094)を作成するには、vtp mode transparentグローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して VTP モードをトランスペアレントに設定する必要があります。この設定をスタートアップ コンフィギュレーションに保存して、スイッチが VTP トランスペアレント モードで起動するようにします。保存しないと、スイッチをリセットして VTP サーバ モード(デフォルト)で起動した場合に、拡張範囲 VLAN の設定が失われます。
VTP トランスペアレント モードを設定してスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに VTP 設定を保存するには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp mode transparent |
スイッチを VTP トランスペアレント モードに設定します(VTP をディセーブルにします)。 |
ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vtp status |
表示された VTP Operating Mode フィールドおよび VTP Domain Name フィールドを確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
スイッチを VTP サーバ モードに戻すには、 no vtp mode グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) スイッチ スタック上に拡張範囲 VLAN が設定されている場合は、VTP モードをサーバ モードに変更できません。エラー メッセージが表示され、設定は許可されません。
(注) vlan databaseイネーブル EXEC コマンドを使用して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、vtp transparentコマンドを入力しても、VTP トランスペアレント モードの設定ができます。これは、「VTP サーバの設定」に記載されている 2 番めの手順と同様です。スイッチを VTP サーバ モードに戻すには、no vtp transparent VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用します。スイッチ上に拡張範囲 VLAN が設定されている場合は、VTP モードはサーバ モードに変更できません。エラー メッセージが表示され、設定は許可されません。
VTP バージョン 2 のイネーブル化
VTP バージョン 2 対応スイッチでは、VTP バージョン 2 はディセーブルがデフォルトの設定です。あるスイッチで VTP バージョン 2 をイネーブルにすると、VTP ドメイン内のすべての VTP バージョン 2 対応スイッチで、バージョン 2 がイネーブルになります。バージョンを設定できるのは、VTP サーバ モードまたはトランスペアレント モードにあるスイッチだけです。
注意 同一 VTP ドメイン内のスイッチで、VTP バージョン 1 および VTP バージョン 2 間のインターオペラビリティはありません。VTP ドメイン内のすべてのスイッチで同じ VTP バージョンを使用する必要があります。VTP ドメイン内のすべてのスイッチが VTP バージョン 2 をサポートしている場合以外、VTP バージョン 2 をイネーブルにしないでください。
(注) TrCRF および TrBRF トークン リング環境では、トークン リング VLAN スイッチング機能を正しく動作させるために、VTP バージョン 2 をイネーブルにする必要があります。トークン リングおよびトークン リング Net メディアの場合は、VTP バージョン 2 をディセーブルにする必要があります。
VTP バージョン設定時の注意事項については、「VTP バージョン」を参照してください。
VTP バージョン 2 をイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp version 2 |
スイッチで VTP バージョン 2 をイネーブルにします。 VTP バージョン 2 対応スイッチでは、VTP バージョン 2 はディセーブルがデフォルトの設定です。 |
ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vtp status |
表示されている VTP V2 Mode フィールドで、VTP バージョン 2 がイネーブルになっていることを確認します。 |
VTP バージョン 2 をディセーブルにするには、 no vtp version グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) vlan databaseイネーブル EXEC コマンドを使用して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、vtp v2-mode VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを入力しても、VTP バージョン 2 をイネーブルにできます。VTP バージョン 2 をディセーブルにするには、no vtp v2-mode VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VTP プルーニングのイネーブル化
プルーニングは、トラフィックが宛先デバイスにアクセスするために使用しなければならないトランク リンクへのフラッディング トラフィックを制限することによって、利用できる帯域を増やします。スイッチが VTP サーバ モードの場合のみ VTP プルーニングをイネーブルにできます。
VTP ドメインの VTP プルーニングをイネーブルにするには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp pruning |
VTP 管理ドメインでプルーニングをイネーブルにします。 デフォルトでは、プルーニングはディセーブルに設定されています。プルーニングをイネーブルにする必要があるのは、VTP サーバ モードのスイッチ 1 台だけです。 |
ステップ 3 |
end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vtp status |
表示された VTP Pruning Mode フィールドの設定を確認します。 |
VTP プルーニングをディセーブルにするには、 no vtp pruning グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) vlan databaseイネーブル EXEC コマンドを使用して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、vtp pruning VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを入力しても、VTP プルーニングをイネーブルにできます。VTP プルーニングをディセーブルにするには、no vtp pruning VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用します。vtp pruningイネーブル EXEC コマンドを使用しても VTP バージョン 2 をイネーブルにできます。
プルーニングは、VTP バージョン 1 およびバージョン 2 でサポートされます。VTP サーバでプルーニングをイネーブルにすると、プルーニングは VTP ドメイン全体でイネーブルになります。
プルーニング適格リストに登録された VLAN だけが、プルーニングの対象です。デフォルトでは、トランク ポート VLAN 2 ~ 1001 がプルーニング適格です。予約 VLAN と拡張範囲 VLAN はプルーニングできません。プルーニング適格の VLAN を変更する場合は、「プルーニング適格リストの変更」を参照してください。
VTP ドメインへの VTP クライアント スイッチの追加
VTP ドメインに VTP クライアントを追加する前に、その VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が、VTP ドメイン内の他のスイッチのコンフィギュレーション リビジョン番号よりも 小さい ことを必ず確認してください。VTP ドメインのスイッチは、常に VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が最大のスイッチの VLAN 設定を使用します。リビジョン番号が VTP ドメインのリビジョン番号より大きなスイッチを追加する場合は、VTP サーバおよび VTP ドメインからの VLAN 情報をすべて消去することがあります。
VTP ドメインに追加する 前に、 スイッチの VTP コンフィギュレーション リビジョン番号を確認してリセットします。これには、イネーブル EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
show vtp status |
VTP コンフィギュレーション リビジョン番号を確認します。 番号が 0 の場合は、VTP ドメインにスイッチを追加します。 番号が 0 より大きい場合は、次の手順を実行します。 a. ドメイン名をメモします。 b. コンフィギュレーション リビジョン番号をメモします。 c. 次のステップに進んで、スイッチのコンフィギュレーション リビジョン番号をリセットします。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
vtp domain domain-name |
ドメイン名を、ステップ 1 に表示されている元のものから新しい名前に変更します。 |
ステップ 4 |
end |
スイッチの VLAN 情報はアップデートされ、コンフィギュレーション リビジョン番号は 0 にリセットされます。イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show vtp status |
コンフィギュレーション リビジョン番号が 0 にリセットされていることを確認します。 |
ステップ 6 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
vtp domain domain-name |
スイッチの元のドメイン名を入力します。 |
ステップ 8 |
end |
スイッチの VLAN 情報はアップデートされ、イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 9 |
show vtp status |
(任意)ドメイン名がステップ 1 のものと同じで、コンフィギュレーション リビジョン番号が 0 であることを確認します。 |
vlan database イネーブル EXEC コマンドを使用して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、 vtp domain domain-name コマンドを入力しても、VTP ドメイン名を変更できます。このモードでは、 exit コマンドを入力して VLAN 情報をアップデートし、イネーブル EXEC モードに戻る必要があります。
コンフィギュレーション リビジョン番号をリセットしたら、VTP ドメインにスイッチを追加します。
(注) vtp mode transparentグローバル コンフィギュレーション コマンドまたはvtp transparent VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用してスイッチ上の VTP をディセーブルにすると、VTP ドメイン内の他のスイッチに影響を与えずに VLAN 情報を変更できます。