フラッシュ ファイル システムの操作
フラッシュ ファイル システムは、ファイルを格納できる単一のフラッシュ デバイスです。ソフトウェア イメージおよびコンフィギュレーション ファイルの管理に役立つ複数のコマンドも備えています。スイッチのデフォルトのフラッシュ ファイル システムは flash: です。
スタック マスターまたはスタック メンバーで表示される flash: は、表示中のファイル システムが存在するスイッチと同じスイッチに接続されたローカル フラッシュ デバイスを意味します。スイッチ スタックでは、スタック マスターから各スタック メンバーのフラッシュ デバイスをそれぞれ参照できます。これらのフラッシュ ファイル システム名には、対応するスイッチ メンバー番号が含まれます。たとえば、スタック マスターで表示される flash3: は、スタック メンバー 3 上の flash : と同じファイル システム 3 を意味します。スイッチ スタック内のフラッシュ ファイル システムを含むすべてのファイル システムの一覧を表示するには、 show file systems 特権 EXEC コマンドを使用します。
スイッチ スタックのソフトウェア イメージおよびコンフィギュレーション ファイルを管理できるのは、一度に 1 名のユーザだけです。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「使用可能なファイル システムの表示」
• 「デフォルト ファイル システムの設定」
• 「ファイル システムのファイルに関する情報の表示」
• 「ディレクトリの変更および作業ディレクトリの表示」
• 「ディレクトリの作成および削除」
• 「ファイルのコピー」
• 「ファイルの削除」
• 「ファイルの作成、表示、および抽出」
使用可能なファイル システムの表示
スイッチで使用可能なファイル システムを表示するには、 show file systems 特権 EXEC コマンドを使用します(次のスタンドアロン スイッチの例を参照)。
Switch# show file systems
Size(b) Free(b) Type Flags Prefixes
* 15998976 5135872 flash rw flash:
524288 520138 nvram rw nvram:
この例は、スイッチ スタックを示しています。次の例では、スタック マスターはスタック メンバー 2 であるため、 flash2:
は flash:
というエイリアスで表されます。スタック メンバー 5 のファイル システムは、スタック マスターでは flash5
として表示されます。
Switch# show file systems
Size(b) Free(b) Type Flags Prefixes
* 57409536 25664000 flash rw flash: flash2:
524288 512375 nvram rw nvram:
57409536 27306496 flash rw flash5:
表 B-1 show file systems フィールドの説明
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Size(b) |
ファイル システムのメモリ サイズ(バイト単位)です。 |
Free(b) |
ファイル システムの空きメモリ サイズ(バイト単位)です。 |
Type |
ファイル システムのタイプです。 flash :ファイル システムはフラッシュ メモリ デバイス用です。 nvram :ファイル システムは NVRAM(不揮発性 RAM)デバイス用です。 opaque :ファイル システムはローカルに生成された pseudo ファイル システム( system など)、または brimux などのダウンロード インターフェイスです。 unknown :ファイル システムのタイプは不明です。 |
Flags |
ファイル システムの権限です。 ro :読み取り専用です。 rw :読み取り/書き込み用です。 wo :書き込み専用です。 |
Prefixes |
ファイル システムのエイリアスです。 flash: :フラッシュ ファイル システムです。 nvram: :NVRAM です。 null: :コピーのヌル宛先です。リモート ファイルをヌルへコピーして、サイズを判別できます。 rcp: :Remote Copy Protocol(RCP)ネットワーク サーバです。 system: :実行コンフィギュレーションを含むシステム メモリが格納されています。 tftp: :Trivial File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)ネットワーク サーバです。 xmodem: :Xmodem プロトコルを使用して、ネットワーク マシンからファイルを取得します。 ymodem: :Ymodem プロトコルを使用して、ネットワーク マシンからファイルを取得します。 |
デフォルト ファイル システムの設定
デフォルトのファイル システムとして使用されるファイル システムまたはディレクトリを指定するには、 cd filesystem: 特権 EXEC コマンドを使用します。デフォルト ファイル システムを設定すると、関連するコマンドを実行するときに filesystem: 引数を省略できます。たとえば、オプションの filesystem: 引数を持つすべての特権 EXEC コマンドでは、 cd コマンドで指定されたファイル システムが使用されます。
デフォルトでは、デフォルト ファイル システムは flash: です。
cd コマンドで指定された現在のデフォルトのファイル システムを表示するには、 pwd 特権 EXEC コマンドを使用します。
ファイル システムのファイルに関する情報の表示
ファイル システムの内容を操作する前に、そのリストを表示できます。たとえば、新しいコンフィギュレーション ファイルをフラッシュ メモリにコピーする前に、ファイル システムに同じ名前のコンフィギュレーション ファイルが格納されていないことを確認できます。同様に、フラッシュ コンフィギュレーション ファイルを別の場所にコピーする前に、ファイル名を確認して、その名前を別のコマンドで使用できます。
ファイル システムのファイルに関する情報を表示するには、 表 B-2 に記載された特権 EXEC コマンドのいずれかを使用します。
表 B-2 ファイルに関する情報を表示するためのコマンド
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dir [ /all ] [ filesystem : ][ filename ] |
ファイル システムのファイル リストを表示します。 |
show file systems |
ファイル システムのファイルごとの詳細を表示します。 |
show file information file-url |
特定のファイルに関する情報を表示します。 |
show file descriptors |
開いているファイルの記述子リストを表示します。ファイル記述子は開いているファイルの内部表現です。このコマンドを使用して、別のユーザによってファイルが開かれているかどうかを調べることができます。 |
CISCO-MEMORY-POOL-MIB のドライバ テキスト オブジェクトについての情報を表示するには、 show memory 特権 EXEC コマンドを使用します。
Head Total(b) Used(b) Free(b) Lowest(b) Largest(b)
Processor 2BF1A9C 205661540 43619116 162042424 160085888 159736648
I/O F000000 16769024 10503052 6265972 6132844 6127744
Driver te 1800000 4194304 44 4194260 4194260 4194260
ディレクトリの変更および作業ディレクトリの表示
ディレクトリの変更や、作業ディレクトリの表示を行うには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
dir filesystem : |
指定されたファイル システムのディレクトリを表示します。 filesystem : には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 |
ステップ 2 |
cd new_configs |
目的のディレクトリに変更します。 コマンド例では、 new_configs という名前のディレクトリに変更する方法を示します。 |
ステップ 3 |
pwd |
作業ディレクトリを表示します。 |
ディレクトリの作成および削除
特権 EXEC モードを開始して、ディレクトリを作成および削除するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
dir filesystem : |
指定されたファイル システムのディレクトリを表示します。 filesystem : には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 |
ステップ 2 |
mkdir old_configs |
新しいディレクトリを作成します。 コマンド例では、 old_configs という名前のディレクトリの作成方法を示します。 ディレクトリ名では大文字と小文字が区別されます。 スラッシュ(/)間に指定できるディレクトリ名は最大 45 文字です。ディレクトリ名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。 |
ステップ 3 |
dir filesystem : |
設定を確認します。 |
ディレクトリを、その内部のすべてのファイルおよびサブディレクトリとともに削除するには、 delete /force/recursive filesystem :/ file-url 特権 EXEC コマンドを使用します。
名前で指定されたディレクトリを、その内部のすべてのサブディレクトリおよびファイルとともに削除するには、 /recursive キーワードを使用します。ディレクトリ内のファイルごとに表示される、削除を確認するためのプロンプトを省略するには、 /force キーワードを使用します。この削除プロセスを実行すると、最初に 1 度だけプロンプトが表示されます。 archive download-sw コマンドでインストールされ、不要になった古いソフトウェア イメージを削除するには、 /force キーワード および /recursive キーワードを使用します。
filesystem には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 file-url には、削除するディレクトリ名を入力します。ディレクトリ内のすべてのファイルおよびディレクトリが削除されます。
注意 ファイルおよびディレクトリが削除された場合、その内容は回復できません。
ファイルのコピー
送信元から宛先にファイルをコピーするには、 copy source-url destination-url 特権 EXEC コマンドを使用します。送信元および宛先の URL には、 running-config および startup-config キーワード ショートカットを使用できます。たとえば、 copy running-config startup-config コマンドを実行すると、現在の実行コンフィギュレーション ファイルがフラッシュ メモリの NVRAM セクションに保存され、システム初期化中のコンフィギュレーションとして使用されます。
Xmodem または Ymodem プロトコルを使用するネットワーク マシンのファイルに対する送信元として特殊なファイル システム( xmodem: 、 ymodem: )を指定し、そこからコピーすることもできます。
ネットワーク ファイル システムの URL には、 ftp: 、 rcp :、 tftp: などがあり、次の構文を使用します。
• FTP(ファイル転送プロトコル): ftp: [[ // username [ : password ] @ location ] / directory ] / filename
• RCP: rcp: [[ // username @ location ] / directory ] / filename
• TFTP: tftp: [[ // location ] / directory ] / filename
ローカルにある書き込み可能なファイル システムには flash: などがあります。
送信元および宛先の組み合せによっては、無効な場合があります。特に、次に示す組み合せの場合は、コピーできません。
• 実行コンフィギュレーションから実行コンフィギュレーションへ
• スタートアップ コンフィギュレーションからスタートアップ コンフィギュレーションへ
• デバイスから同じ名前のデバイスへ(たとえば、 copy flash: flash: コマンドは無効)
コンフィギュレーション ファイルによる copy コマンドの具体的な使用例については、「コンフィギュレーション ファイルの操作」を参照してください。
新しいバージョンをダウンロードするか、または既存のバージョンをアップロードして、ソフトウェア イメージをコピーするには、 archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用します。詳細については、「ソフトウェア イメージの操作」を参照してください。
ファイルの削除
フラッシュ メモリ デバイスのファイルが不要になった場合は、そのファイルを永久に削除できます。指定されたフラッシュ デバイスからファイルまたはディレクトリを削除するには、 delete [ /force ] [ /recursive ] [ filesystem : ] / file-url 特権 EXEC コマンドを使用します。
ディレクトリを、その内部のすべてのサブディレクトリやファイルとともに削除するには、 /recursive キーワードを使用します。ディレクトリ内のファイルごとに表示される、削除を確認するためのプロンプトを省略するには、 /force キーワードを使用します。この削除プロセスを実行すると、最初に 1 度だけプロンプトが表示されます。 archive download-sw コマンドでインストールされ、不要になった古いソフトウェア イメージを削除するには、 /force キーワード および /recursive キーワードを使用します。
filesystem : オプションを省略すると、 cd コマンドで指定したデフォルトのデバイスが使用されます。 file-url には、削除するファイルのパス(ディレクトリ)および名前を指定します。
ファイルを削除しようとすると、削除の確認を求めるプロンプトが表示されます。
注意 ファイルが削除された場合、その内容は回復できません。
次に、デフォルトのフラッシュ メモリ デバイスからファイル myconfig を削除する例を示します。
ファイルの作成、表示、および抽出
ファイルを作成してそこにファイルを書き込んだり、ファイル内のファイルをリスト表示したり、ファイルからファイルを抽出したりできます(次のセクションを参照)。
(注) ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするには、copy 特権 EXEC コマンドまたは archive 特権 EXEC コマンドではなく、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用することを推奨します。スイッチ スタックの場合、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないスイッチにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
ファイルの作成、内容の表示、およびファイルの抽出を行うには、特権 EXEC コマンドで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
archive /create destination-url flash:/ file-url |
ファイルを作成し、そこにファイルを追加します。 destination-url には、ローカルまたはネットワーク ファイル システムの宛先 URL のエイリアス、および作成するファイルの名前を指定します。 -filename . は、作成するファイルです。次のオプションがサポートされています。 • ローカル フラッシュ ファイル システム構文: flash: • FTP 構文: ftp: [[ // username [ : password ] @ location ] / directory] / -filename . • RCP 構文: rcp: [[ // username @ location ] / directory ] / -filename . • TFTP 構文: tftp: [[ // location ] / directory ] / -filename . flash:/ file-url には、ローカル フラッシュ ファイル システム上の、新しいファイルが作成される場所を指定します。送信元ディレクトリ内に格納されている任意のファイルまたはディレクトリの一覧を指定して、新しいファイルに追加することもできます。何も指定しないと、このレベルにおけるすべてのファイルおよびディレクトリが、新規に作成されたファイルに書き込まれます。 |
ステップ 2 |
archive /table source-url |
ファイルの内容の表示 source-url には、ローカルまたはネットワーク ファイル システムの送信元 URL のエイリアスを指定します。 -filename . は、表示するファイルです。次のオプションがサポートされています。 • ローカル フラッシュ ファイル システム構文: flash: • FTP 構文: ftp: [[ // username [ : password ] @ location ] / directory ] / -filename . • RCP 構文: rcp: [[ // username @ location ] / directory ] / -filename . • TFTP 構文: tftp: [[ // location ] / directory ] / -filename . ファイルのあとにファイルまたはディレクトリのリストを指定して、ファイルの表示を制限することもできます。指定したファイルだけが表示されます。何も指定しないと、すべてのファイルおよびディレクトリが表示されます。 |
ステップ 3 |
archive /xtract source-url flash:/ file-url [ dir/file ...] |
ファイルをフラッシュ ファイル システム上のディレクトリに抽出します。 source-url には、ローカル ファイル システムの送信元 URL のエイリアスを指定します。 -filename . は、ファイルの抽出元のファイルです。次のオプションがサポートされています。 • ローカル フラッシュ ファイル システム構文: flash: • FTP 構文: ftp: [[ // username [ : password ] @ location ] / directory ] / -filename . • RCP 構文: rcp: [[ // username @ location ] / directory ] / -filename . • TFTP 構文: tftp: [[ // location ] / directory ] / -filename . flash:/ file-url [ dir/file ...] には、ファイルの抽出元にするローカル フラッシュ ファイル システム上の場所を指定します。抽出対象のファイル内のファイルまたはディレクトリのリストを指定するには、 dir/file ...オプションを使用します。何も指定しないと、すべてのファイルおよびディレクトリが抽出されます。 |
ステップ 4 |
more [ /ascii | /binary | /ebcdic ] file-url |
リモート ファイル システム上のファイルを含めて、読み取り可能なファイルの内容を表示します。 |
次に、ファイルを作成する例を示します。次のコマンドを実行すると、ローカル フラッシュ デバイス上のディレクトリ new-configs の内容が、172.20.10.30 の TFTP サーバ上のファイル saved. に書き込まれます。
Switch# archive /create tftp:172.20.10.30/saved. flash:/new-configs
(注) 次の例は、Catalyst 3750-E スイッチの出力を示しています。Catalyst 3750-X と 3560-X の出力は似ています。
次に、フラッシュ メモリ内にあるスイッチ ファイルの内容を表示する例を示します。
Switch# archive /table flash:.
次に、 /html ディレクトリおよびその内容のみを表示する例を示します。
Switch# archive /table flash: /html
/html/const.htm (556 bytes)
/html/xhome.htm (9373 bytes)
/html/menu.css (1654 bytes)
次に、172.20.10.30 の TFTP サーバ上にあるファイルの内容を抽出する例を示します。
Switch# archive /xtract tftp:/172.20.10.30/saved. flash:/new-configs
次に、TFTP サーバ上のコンフィギュレーション ファイルの内容を表示する例を示します。
Switch# more tftp://serverA/hampton/savedconfig
! Saved configuration on server
service timestamps log datetime localtime
service udp-small-servers
コンフィギュレーション ファイルの操作
ここでは、コンフィギュレーション ファイルの作成、ロード、およびメンテナンスの手順について説明します。
(注) スイッチ スタックのコンフィギュレーション ファイルの詳細については、「スイッチ スタックのコンフィギュレーション ファイル」を参照してください。
コンフィギュレーション ファイルには、Cisco IOS ソフトウェアの機能をカスタマイズするために入力されたコマンドが格納されています。基本的なコンフィギュレーション ファイルを作成するには、 setup プログラムを使用するか、または setup 特権 EXEC コマンドを使用します。詳細については、「スイッチの IP アドレスおよびデフォルト ゲートウェイの割り当て」を参照してください。
TFTP、FTP、または RCP サーバから、スイッチの実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションにコンフィギュレーション ファイルをコピー( ダウンロード )できます。次のいずれかの目的でこの操作が必要になります。
• バックアップ コンフィギュレーション ファイルを復元するため。
• コンフィギュレーション ファイルを別のスイッチに使用するため。たとえば、ネットワークに別のスイッチを追加して、元のスイッチと同じ設定にできます。ファイルを新しいスイッチにコピーすると、ファイル全体を再作成しないで、関連部分を変更できます。
• すべてのスイッチのコンフィギュレーションが同じになるように、ネットワーク内のすべてのスイッチに同じコンフィギュレーション コマンドをロードするため。
スイッチからファイル サーバにコンフィギュレーション ファイルをコピー( アップロード )するには、TFTP、FTP、または RCP を使用します。内容を変更する前に、現在のコンフィギュレーション ファイルをサーバにバックアップしておくと、あとでサーバから元のコンフィギュレーション ファイルを復元できます。
使用するプロトコルは、使用中のサーバのタイプに応じて異なります。FTP および RCP トランスポート メカニズムを使用すると、TFTP よりもパフォーマンスが速く、データがより確実に配信されます。これらの機能を実現するために、FTP および RCP はコネクション型の TCP/IP スタックに基づいて構築され、このスタックが使用されています。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「コンフィギュレーション ファイルの作成および使用上の注意事項」
• 「コンフィギュレーション ファイルのタイプおよび場所」
• 「テキスト エディタによるコンフィギュレーション ファイルの作成」
• 「TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのコピー」
• 「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのコピー」
• 「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのコピー」
• 「設定情報の消去」
• 「コンフィギュレーションの交換およびロールバック」
コンフィギュレーション ファイルの作成および使用上の注意事項
コンフィギュレーション ファイルを作成すると、スイッチを設定するときに役立ちます。コンフィギュレーション ファイルには、1 台または複数のスイッチを設定する場合に必要となるコマンドの一部、またはすべてを格納できます。たとえば、同じハードウェア構成の複数のスイッチに、同じコンフィギュレーション ファイルをダウンロードできます。
コンフィギュレーション ファイルを作成するときは、次に示す注意事項に従ってください。
• スイッチを最初に設定する場合、コンソール ポートまたはイーサネット管理ポートから接続することを推奨します。コンソール ポートまたはイーサネット管理ポートとの直接接続ではなく、ネットワーク接続を介してスイッチにアクセスする場合は、設定の変更(スイッチの IP アドレスの変更やポートのディセーブル化など)によっては、スイッチとの接続が切断される可能性があることにご注意ください。
• スイッチにパスワードが設定されていない場合は、 enable secret secret-password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、パスワードを設定することを推奨します。
(注) copy {ftp: | rcp: | tftp:} system:running-config 特権 EXEC コマンドを実行すると、コマンドラインにコマンドを入力した場合と同様に、スイッチにコンフィギュレーション ファイルがロードされます。コマンドを追加するまで、既存の実行コンフィギュレーションは消去されません。コピーされたコンフィギュレーション ファイル内のコマンドによって既存のコンフィギュレーション ファイル内のコマンドが置き換えられると、既存のコマンドは消去されます。たとえば、コピーされたコンフィギュレーション ファイルに格納されている特定のコマンドの IP アドレスが、既存のコンフィギュレーションに格納されている IP アドレスと異なる場合は、コピーされたコンフィギュレーション内の IP アドレスが使用されます。ただし、既存のコンフィギュレーション内のコマンドの中には、置き換えたり無効にしたりできないものもあります。このようなコマンドがある場合は、既存のコンフィギュレーション ファイルとコピーされたコンフィギュレーション ファイルが組み合された(コピーされたコンフィギュレーション ファイルが優先する)コンフィギュレーション ファイルが作成されます。
コンフィギュレーション ファイルを復元して、サーバに保存されたファイルの正確なコピーを作成するには、コンフィギュレーション ファイルを直接スタートアップ コンフィギュレーションにコピーして(copy {ftp: | rcp: | tftp:} nvram:startup-config 特権 EXEC コマンドを使用)、スイッチを再起動します。
コンフィギュレーション ファイルのタイプおよび場所
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルは、ソフトウェアを設定するために、システムの起動中に使用されます。実行コンフィギュレーション ファイルには、ソフトウェアの現在の設定が格納されています。2 つのコンフィギュレーション ファイルは別々の設定にできます。たとえば、一時的に設定を変更しなければならない場合があります。この場合は、実行コンフィギュレーションを変更したあと、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドによる設定の保存は行わないようにします。
実行コンフィギュレーションは DRAM に保存されますが、スタートアップ コンフィギュレーションはフラッシュ メモリの NVRAM セクションに保存されます。
テキスト エディタによるコンフィギュレーション ファイルの作成
コンフィギュレーション ファイルを作成する場合は、システムが適切に応答できるように、コマンドを論理的に並べる必要があります。次に、コンフィギュレーション ファイルの作成方法の一例を示します。
ステップ 1 スイッチからサーバに既存のコンフィギュレーションをコピーします。
詳細については、「TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード」、「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード」、または「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード」を参照してください。
ステップ 2 UNIX の vi または emacs、PC のメモ帳などのテキスト エディタで、コンフィギュレーション ファイルを開きます。
ステップ 3 目的のコマンドが格納されたコンフィギュレーション ファイルの一部を抽出して、新しいファイルに保存します。
ステップ 4 コンフィギュレーション ファイルをサーバ内の適切な場所にコピーします。たとえば、ファイルをワークステーションの TFTP ディレクトリ(UNIX ワークステーションの場合は、通常は / tftpboot)にコピーします。
ステップ 5 ファイルに関する権限が world-read に設定されていることを確認します。
TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
TFTP を使用してコンフィギュレーション ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• TFTP サーバとして機能しているワークステーションが適切に設定されていることを確認します。Sun ワークステーションの場合、/etc/inetd.conf ファイル内に次の行が含まれていることを確認します。
tftp dgram udp wait root /usr/etc/in.tftpd in.tftpd -p -s /tftpboot
/etc/services ファイルに次の行が含まれていることを確認します。
(注) /etc/inetd.conf および /etc/services ファイルを変更したあとに、inetd デーモンを再起動する必要があります。このデーモンを再起動するには、inetd プロセスを終了して再起動するか、または fastboot コマンド(SunOS 4.x の場合)や reboot コマンド(Solaris 2.x または SunOS 5.x の場合)を入力します。TFTP デーモンの詳細については、ワークステーションのマニュアルを参照してください。
• スイッチに TFTP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチと TFTP サーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、TFTP サーバへの接続をチェックします。
• ダウンロードするコンフィギュレーション ファイルが TFTP サーバ上の正しいディレクトリ内にあることを確認します(UNIX ワークステーションの場合は、通常 / tftpboot)。
• ダウンロードを行う場合は、ファイルに関する権限が正しく設定されていることを確認します。ファイルの権限は world-read でなければなりません。
• コンフィギュレーション ファイルをアップロードする前に、TFTP サーバに空のファイルを作成する必要があります。空のファイルを作成するには、 touch filename コマンドを入力します。 filename は、サーバにアップロードするときに使用するファイルの名前です。
• アップロード処理中に、サーバの既存のファイル(空のファイルを作成する必要があった場合は、空のファイルを含む)を上書きする場合は、そのファイルに関する権限が正しく設定されていることを確認します。ファイルの権限は world-write でなければなりません。
TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード
TFTP サーバからダウンロードしたコンフィギュレーション ファイルを使用してスイッチを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 コンフィギュレーション ファイルをワークステーションの適切な TFTP ディレクトリにコピーします。
ステップ 2 「TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、TFTP サーバが適切に設定されていることを確認します。
ステップ 3 コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。
ステップ 4 TFTP サーバからコンフィギュレーション ファイルをダウンロードして、スイッチを設定します。
TFTP サーバの IP アドレスまたはホスト名、およびダウンロードするファイル名を指定します。
次に示す特権 EXEC コマンドのいずれかを使用します。
• copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] system:running-config
• copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config
• copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] flash [ n ] :/ directory /startup-config
(注) flashn パラメータ(flash3 など)は Catalyst 3750-E スイッチでだけ使用できます。
コンフィギュレーション ファイルがダウンロードされ、ファイルが行単位で解析されるたびにコマンドが実行されます。
次に、IP アドレス 172.16.2.155 上にあるファイル tokyo-confg からソフトウェアを設定する例を示します。
Switch# copy tftp://172.16.2.155/tokyo-confg system:running-config
Configure using tokyo-confg from 172.16.2.155? [confirm] y
Booting tokyo-confg from 172.16.2.155:!!! [OK - 874/16000 bytes]
TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのアップロード
スイッチから TFTP サーバにコンフィギュレーション ファイルをアップロードして格納するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「TFTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、TFTP サーバが適切に設定されていることを確認します。
ステップ 2 コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。
ステップ 3 スイッチのコンフィギュレーションを TFTP サーバにアップロードします。TFTP サーバの IP アドレスまたはホスト名、および宛先ファイル名を指定します。
次に示す特権 EXEC コマンドのいずれかを使用します。
• copy system:running-config tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ]
• copy nvram:startup-config tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ]
• copy flash [ n ] :/ directory /startup-config tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ]
(注) flashn パラメータ(flash3 など)は Catalyst 3750-E スイッチでだけ使用できます。
TFTP サーバにファイルがアップロードされます。
次に、スイッチから TFTP サーバにコンフィギュレーション ファイルをアップロードする例を示します。
Switch# copy system:running-config tftp://172.16.2.155/tokyo-confg
Write file tokyo-confg on host 172.16.2.155? [confirm] y
Writing tokyo-confg!!! [OK]
FTP によるコンフィギュレーション ファイルのコピー
FTP サーバから、または FTP サーバに、コンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
FTP プロトコルでは、FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードを、クライアントがサーバに送信する必要があります。FTP を使用してコンフィギュレーション ファイルをスイッチからサーバにコピーすると、Cisco IOS ソフトウェアは次のリスト内の最初の有効なユーザ名を送信します。
• copy コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
• ip ftp username username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(このコマンドが設定されている場合)。
• anonymous
スイッチは、次のリスト内の最初の有効なパスワードを送信します。
• copy コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)
• ip ftp password password グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたパスワード(このコマンドが設定されている場合)
• スイッチが作成した username@switchname.domain パスワード。変数 username は現在のセッションに関連付けられているユーザ名、 switchname は設定されているホスト名、 domain はスイッチのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバのアカウントに関連付けられていなければなりません。サーバに書き込む場合は、ユーザからの FTP 書き込み要求が許可されるように FTP サーバを適切に設定する必要があります。
すべてのコピー操作に使用するユーザ名およびパスワードを指定するには、 ip ftp username および ip ftp password コマンドを使用します。特定のコピー操作にだけ使用するユーザ名を指定する場合は、 copy コマンド内でユーザ名を指定します。
サーバがディレクトリ構造である場合、コンフィギュレーション ファイルはサーバ上のユーザ名に関連付けられたディレクトリに書き込まれたり、そこからコピーされたりします。たとえば、コンフィギュレーション ファイルがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリに置かれている場合は、ユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
詳細については、FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」
• 「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード」
• 「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのアップロード」
FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
FTP を使用してコンフィギュレーション ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• スイッチに FTP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチと FTP サーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、FTP サーバへの接続をチェックします。
• コンソールまたは Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて有効なユーザ名がない場合は、現在の FTP ユーザ名が FTP ダウンロードに使用するユーザ名であることを確認します。 show users 特権 EXEC コマンドを使用して、有効なユーザ名を表示できます。このユーザ名を使用しない場合は、 ip ftp username username グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべてのコピー処理中に使用する新しい FTP ユーザ名を作成します。新しいユーザ名は NVRAM に格納されます。Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて、有効なユーザ名がある場合は、このユーザ名が使用されるので、FTP ユーザ名を設定する必要はありません。特定のコピー操作にだけ使用するユーザ名を指定する場合は、 copy コマンド内でユーザ名を指定します。
• コンフィギュレーション ファイルを FTP サーバにアップロードする場合は、スイッチ上のユーザからの書き込み要求が許可されるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
詳細については、FTP サーバのマニュアルを参照してください。
FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード
FTP を使用してコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、FTP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
スイッチ上で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合だけです(ステップ 4、5、および 6 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 5 |
ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
copy ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] system:running-config または copy ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config |
FTP を使用して、コンフィギュレーション ファイルをネットワーク サーバから実行コンフィギュレーション ファイルまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
次に、 host1-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート サーバ上のディレクトリ netadmin1 からコピーして、スイッチ上でこれらのコマンドをロードおよび実行する例を示します。
Switch# copy ftp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/host1-confg system:running-config
Configure using host1-confg from 172.16.101.101? [confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host1-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG: Configured from host1-config by ftp from 172.16.101.101
次に、 netadmin1 というリモート ユーザ名を指定する例を示します。コンフィギュレーション ファイル host2-confg が、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート サーバ上のディレクトリ netadmin1 からスイッチのスタートアップ コンフィギュレーションにコピーされます。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ip ftp username netadmin1
Switch(config)# ip ftp password mypass
Switch# copy ftp: nvram:startup-config
Address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.101.101
Name of configuration file[rtr2-confg]? host2-confg
Configure using host2-confg from 172.16.101.101?[confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host2-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG_NV:Non-volatile store configured from host2-config by ftp from 172.16.101.101
FTP によるコンフィギュレーション ファイルのアップロード
FTP を使用してコンフィギュレーション ファイルをアップロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、FTP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合だけです(ステップ 4、5、および 6 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 5 |
ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
copy system:running-config ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] または copy nvram:startup-config ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] |
FTP を使用して、スイッチの実行コンフィギュレーション ファイルまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを指定場所に格納します。 |
次に、実行コンフィギュレーション ファイル switch2-confg を、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート ホスト上のディレクトリ netadmin1 にコピーする例を示します。
Switch# copy system:running-config ftp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/switch2-confg
Write file switch2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
Building configuration...[OK]
Connected to 172.16.101.101
次に、FTP を使用してスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバに格納して、ファイルをコピーする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ip ftp username netadmin2
Switch(config)# ip ftp password mypass
Switch# copy nvram:startup-config ftp:
Remote host[]? 172.16.101.101
Name of configuration file to write [switch2-confg]?
Write file switch2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
RCP によるコンフィギュレーション ファイルのコピー
リモート ホストとスイッチ間でコンフィギュレーション ファイルをダウンロード、アップロード、およびコピーするためのもう 1 つの方法は、RCP を使用することです。コネクションレス プロトコルである UDP を使用する TFTP と異なり、RCP ではコネクション型の TCP が使用されます。
RCP を使用してファイルをコピーする場合は、ファイルのコピー元またはコピー先のサーバで RCP がサポートされている必要があります。RCP の copy コマンドは、リモート システム上の rsh サーバ(またはデーモン)を利用します。RCP を使用してファイルをコピーする場合は、TFTP の場合のようにファイル配信用サーバを作成する必要がありません。ユーザは rsh をサポートするサーバにアクセスするだけですみます(ほとんどの UNIX システムは rsh をサポートしています)。ある場所から別の場所へファイルをコピーするので、コピー元ファイルに対して読み取り権限、コピー先ファイルに対して書き込み権限が必要です。コピー先ファイルが存在しない場合は、RCP によって作成されます。
RCP では、RCP 要求ごとのリモート ユーザ名をクライアントがサーバに送信する必要があります。コンフィギュレーション ファイルをスイッチからサーバにコピーすると、Cisco IOS ソフトウェアは次のリスト内の最初の有効なユーザ名を送信します。
• copy コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)
• ip rcmd remote-username username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(このコマンドが設定されている場合)
• 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられたリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet を介してルータに接続されており、 username コマンドを介して認証された場合は、リモート ユーザ名として Telnet ユーザ名がスイッチ ソフトウェアによって送信されます。
• スイッチのホスト名
RCP コピー要求を正常に終了させるには、ネットワーク サーバ上にリモート ユーザ名用のアカウントを定義する必要があります。サーバがディレクトリ構造である場合、コンフィギュレーション ファイルはサーバ上のリモート ユーザ名に関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そこからコピーされます。たとえば、コンフィギュレーション ファイルがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリ内に置かれている場合は、ユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」
• 「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード」
• 「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのアップロード」
RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
RCP を使用してコンフィギュレーション ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• RCP サーバとして機能しているワークステーションで、rsh がサポートされていることを確認します。
• スイッチに RCP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチとサーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、RCP サーバへの接続を確認します。
• コンソールまたは Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて有効なユーザ名がない場合は、現在の RCP ユーザ名が RCP ダウンロードに使用するユーザ名であることを確認します。 show users 特権 EXEC コマンドを使用して、有効なユーザ名を表示できます。このユーザ名を使用しない場合は、すべてのコピー処理中に ip rcmd remote-username username グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、新しい RCP ユーザ名を作成します。新しいユーザ名は NVRAM に格納されます。Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて、有効なユーザ名がある場合は、そのユーザ名が使用されるので、RCP ユーザ名を設定する必要はありません。特定のコピー操作にだけ使用するユーザ名を指定する場合は、 copy コマンド内でユーザ名を指定します。
• ファイルを RCP サーバにアップロードする場合は、スイッチ上のユーザからの RCP 書き込み要求が許可されるように、適切に設定する必要があります。UNIX システムの場合は、RCP サーバ上のリモート ユーザ用の .rhosts ファイルにエントリを追加する必要があります。たとえば、スイッチに次のコンフィギュレーション行が含まれているとします。
ip rcmd remote-username User0
このスイッチの IP アドレスを Switch1.company.com に変換する場合は、RCP サーバ上の User0 用の .rhosts ファイルに次の行が含まれている必要があります。
Switch1.company.com Switch1
詳細については、RCP サーバのマニュアルを参照してください。
RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロード
RCP を使用してコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、RCP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合だけです(ステップ 4 および 5 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] system:running-config または copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config |
RCP を使用して、コンフィギュレーション ファイルをネットワーク サーバから実行コンフィギュレーション ファイルまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
次に、 host1-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート サーバ上のディレクトリ netadmin1 からコピーして、スイッチ上でこれらのコマンドをロードおよび実行する例を示します。
Switch# copy rcp://netadmin1@172.16.101.101/host1-confg system:running-config
Configure using host1-confg from 172.16.101.101? [confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host1-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG: Configured from host1-config by rcp from 172.16.101.101
次に、 netadmin1 というリモート ユーザ名を指定する例を示します。コンフィギュレーション ファイル host2-confg が、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート サーバ上のディレクトリ netadmin1 からスタートアップ コンフィギュレーションにコピーされます。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ip rcmd remote-username netadmin1
Switch# copy rcp: nvram:startup-config
Address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.101.101
Name of configuration file[rtr2-confg]? host2-confg
Configure using host2-confg from 172.16.101.101?[confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host2-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG_NV:Non-volatile store configured from host2-config by rcp from 172.16.101.101
RCP によるコンフィギュレーション ファイルのアップロード
RCP を使用してコンフィギュレーション ファイルをアップロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「RCP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、RCP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合だけです(ステップ 4 および 5 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
copy system:running-config rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] または copy nvram:startup-config rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] |
RCP を使用して、コンフィギュレーション ファイルをスイッチの実行コンフィギュレーション ファイルまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルからネットワーク サーバにコピーします。 |
次に、実行コンフィギュレーション ファイル switch2-confg を、IP アドレスが 172.16.101.101 であるリモート ホスト上のディレクトリ netadmin1 にコピーする例を示します。
Switch# copy system:running-config rcp://netadmin1@172.16.101.101/switch2-confg
Write file switch-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
Building configuration...[OK]
Connected to 172.16.101.101
次に、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバ上に格納する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ip rcmd remote-username netadmin2
Switch# copy nvram:startup-config rcp:
Remote host[]? 172.16.101.101
Name of configuration file to write [switch2-confg]?
Write file switch2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
設定情報の消去
スタートアップ コンフィギュレーションから設定情報を消去できます。スタートアップ コンフィギュレーションを使用しないでスイッチを再起動すると、スイッチはセットアップ プログラムを開始し、新しい設定でスイッチを再設定できます。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの消去
スタートアップ コンフィギュレーションを消去するには、 erase nvram: または erase startup-config 特権 EXEC コマンドを使用します。
注意 削除されたスタートアップ コンフィギュレーション ファイルは復元できません。
格納されたコンフィギュレーション ファイルの削除
保存された設定をフラッシュ メモリから削除するには、 delete flash: filename 特権 EXEC コマンドを使用します。 file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定に応じて、ファイルを削除する前に確認を求めるプロンプトが表示されます。デフォルトでは、有害なファイル操作を行った場合に、確認を求めるプロンプトが表示されます。 file prompt コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Command Reference, Release 12.2 』を参照してください。
コンフィギュレーションのアーカイブ
コンフィギュレーション アーカイブは、コンフィギュレーション ファイルのアーカイブを保存し、編成し、管理するメカニズムを提供します。 configure replace 特権 EXEC コマンドによってコンフィギュレーションのロールバック機能が強化されます。このコマンドを使う代わりに copy running-config destination-url 特権 EXEC コマンドで実行コンフィギュレーションのコピーを保管しておき、ローカルまたはリモートの場所に交換用ファイルを保存する方法もあります。しかし、この方法では、自動的なファイル管理は不可能です。コンフィギュレーションの交換およびロールバック機能では、実行コンフィギュレーションのコピーが自動的にコンフィギュレーション アーカイブに保存されます。
archive config 特権 EXEC コマンドを使用すると、標準のロケーションとファイル名プレフィクスを使用して、コンフィギュレーション アーカイブにコンフィギュレーションが保存されます。ファイル名プレフィクスは、ファイルが保存されるたびに増分されるバージョン番号(およびオプションのタイムスタンプ)で、ファイル名に自動的に付加されます。アーカイブに保存する実行コンフィギュレーションのバージョン数を指定できます。最大数のファイルの保存後、次の最新ファイルが保存されると、最も古いファイルが自動的に削除されます。 show archive 特権 EXEC コマンドを使用すると、コンフィギュレーション アーカイブに保存されているすべてのコンフィギュレーション ファイルの情報が表示されます。
Cisco IOS コンフィギュレーション アーカイブには、コンフィギュレーション ファイルが保存され、アーカイブ内のファイルは configure replace コマンド実行時に使用できます。このアーカイブは、FTP、HTTP、RCP、TFTP のいずれかのファイル システムになります。
コンフィギュレーションの交換
configure replace 特権 EXEC コマンドを使用すると、実行コンフィギュレーションを、保存されている任意のコンフィギュレーション ファイルに交換できます。 configure replace コマンドを入力すると、指定した交換用コンフィギュレーションと実行コンフィギュレーションが比較され、コンフィギュレーションの差異がまとめられます。この差異を使用してコンフィギュレーションの交換が行われます。コンフィギュレーション交換操作は通常、3 パス以内で完了します。ループ動作を回避するため、最大 5 パスまでしか実行されません。
copy source-url running-config 特権 EXEC コマンドを使用して、保存済みのコンフィギュレーション ファイルを実行コンフィギュレーションにコピーすることもできます。 configure replace target-url 特権 EXEC コマンドの代わりに、このコマンドを使用する場合の主な相違点は次のとおりです。
• copy source-url running-config コマンドは、マージ操作であり、コピー元ファイルと実行コンフィギュレーションのどちらのコマンドもすべて維持されます。このコマンドは、コピー元ファイル内に存在しないコマンドを実行コンフィギュレーションから削除しません。これとは対照的に、 configure replace target-url コマンドは交換用ファイルに存在しないコマンドを実行コンフィギュレーションから削除し、足りないコマンドを実行コンフィギュレーションに追加します。
• copy source-url running-config コマンドでは、送信元ファイルとしてコンフィギュレーション ファイルの一部分を使用できます。 configure replace target-url コマンドの交換ファイルには完全なコンフィギュレーション ファイルを使用する必要があります。
コンフィギュレーションのロールバック
configure replace コマンドを使用して、前回のコンフィギュレーションの保管後に作成された変更を元に戻す(ロールバックする)こともできます。コンフィギュレーション ロールバック機能は、適用された特定の変更セットに基づいてロールバック操作を実行するのではなく、保管されているコンフィギュレーション ファイルに基づいて、特定のコンフィギュレーションに戻します。
コンフィギュレーション ロールバック機能を使用するためには、コンフィギュレーションを変更する前に実行コンフィギュレーションを保存する必要があります。そうすれば、コンフィギュレーションの変更後、保存したコンフィギュレーション ファイルを使用し、 configure replace target-url コマンドで変更を元に戻す(ロールバックする)ことができます。
ロールバック コンフィギュレーションには、保管されている任意のコンフィギュレーションを指定できます。一部のロールバック モデルとは異なり、ロールバックの回数に制限はありません。
設定時の注意事項
コンフィギュレーションの交換およびロールバックを設定し実行する際には、次のガイドラインに従ってください。
• スイッチに、2 つのコンフィギュレーション ファイル(実行コンフィギュレーションと保存されている交換コンフィギュレーション)の合計サイズを超える空メモリがあることを確認してください。メモリが不足していると、コンフィギュレーションの交換操作は失敗します。
• スイッチに、コンフィギュレーションの交換またはロールバックのコンフィギュレーション コマンドを実行するだけの十分な空メモリがあることを確認してください。
• ネットワーキング デバイスの物理コンポーネント(物理インターフェイスなど)に関連するコマンドなど、一部のコンフィギュレーション コマンドは、実行コンフィギュレーションに追加したり、実行コンフィギュレーションから削除したりできません。
– コンフィギュレーションの交換操作では、実際にデバイス上にあるインターフェイスに対する interface interface-id コマンド行は、実行コンフィギュレーションから削除されません。
– デバイス上に実際にはないインターフェイスに対する interface interface-id コマンド行は、実行コンフィギュレーションに追加できません。
• configure replace コマンドを使用する際には、実行コンフィギュレーションと交換するコンフィギュレーションファイルとして、保存済みのコンフィギュレーションを指定する必要があります。交換用ファイルは、Cisco IOS デバイスで生成された完全なコンフィギュレーション(たとえば、 copy running-config destination-url コマンドで生成されたコンフィギュレーションなど)でなければなりません。
(注) 外部デバイスで生成されたファイルを交換用コンフィギュレーション ファイルに使用する場合は、そのファイルが Cisco IOS デバイスで生成されたファイルの形式に準拠していなければなりません。
コンフィギュレーション アーカイブの設定
configure replace コマンドとコンフィギュレーション アーカイブおよび archive config コマンドを使用する方法もあります。この方法は、コンフィギュレーションをロールバックする場合に有利です。 archive config コマンドを使用するには、事前にコンフィギュレーション アーカイブを設定する必要があります。コンフィギュレーション アーカイブを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
archive |
アーカイブ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
path url |
コンフィギュレーション アーカイブ内のファイルのロケーションとファイル名プレフィクスを指定します。 |
ステップ 4 |
maximum number |
(任意)コンフィギュレーション アーカイブに保存できる実行コンフィギュレーションのアーカイブ ファイルの最大数を設定します。 number :コンフィギュレーション アーカイブ内の実行コンフィギュレーション ファイルの最大数。有効な値は 1 ~ 14 です。デフォルト値は 10 です。 アーカイブ コンフィギュレーション コマンドを使用して、コンフィギュレーション アーカイブ内のファイルのロケーションとファイル名プレフィクスを指定する必要があります。 |
ステップ 5 |
time-period minutes |
(任意)コンフィギュレーション アーカイブに実行コンフィギュレーションのアーカイブ ファイルを自動保存する間隔を設定します。 minutes :実行コンフィギュレーションのアーカイブ ファイルをコンフィギュレーション アーカイブに自動保存する間隔を分単位で指定します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show running-config |
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
コンフィギュレーションの交換またはロールバック操作の実行
実行コンフィギュレーション ファイルを、保存されているコンフィギュレーション ファイルに交換するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
archive config |
(任意)コンフィギュレーション アーカイブに実行コンフィギュレーション ファイルを保存します。 アーカイブ コンフィギュレーション コマンドを入力する必要があります。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
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実行コンフィギュレーションに必要な変更を行います。 |
ステップ 4 |
exit |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
configure replace target-url [ list ] [ force ] [ time seconds ] [ nolock ] |
実行コンフィギュレーション ファイルを、保存されているコンフィギュレーション ファイルと交換します。 target-url :ステップ 2 で、 archive config 特権 EXEC コマンドを使用して作成したコンフィギュレーション ファイルなど、実行コンフィギュレーションとの交換を予定している保存済みコンフィギュレーション ファイルの URL(ファイル システムからアクセス可能な URL)です。 list :コンフィギュレーション交換操作の各パスでソフトウェア パーサーが適用するコマンド エントリのリストが表示されます。パスの合計数も表示されます。 force :実行コンフィギュレーション ファイルを、指定された保存済みコンフィギュレーション ファイルに交換する際に、確認のためのプロンプトが表示されません。 time seconds :実行コンフィギュレーション ファイルの交換を確認するために何秒以内に configure confirm コマンドを入力する必要があるかを指定します。指定時間内に、 configure confirm コマンドを入力しないと、コンフィギュレーション交換操作は自動的に停止します(つまり、実行コンフィギュレーション ファイルは、 configure replace コマンドを入力する前のコンフィギュレーションにリストアされます)。 コマンド行オプションを使用する前に、コンフィギュレーション アーカイブをイネーブルにしておく必要があります。 nolock :実行コンフィギュレーション ファイルのロックによってコンフィギュレーション交換操作中に他のユーザが実行コンフィギュレーションを変更しないようにする機能をディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
configure confirm |
(任意)実行コンフィギュレーション ファイルを、保存されているコンフィギュレーション ファイルと交換することを確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ソフトウェア イメージの操作
ここでは、システム ソフトウェア、Cisco IOS コード、および組み込みのデバイス マネージャ ソフトウェアを格納するソフトウェア イメージ ファイルをアーカイブ(ダウンロードおよびアップロード)する方法を示します。
(注) ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするには、copy 特権 EXEC コマンドまたは archive tar 特権 EXEC コマンドではなく、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用することを推奨します。スイッチ スタックの場合、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないスイッチにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
スイッチ ソフトウェアをアップグレードするには、TFTP、FTP、または RCP サーバからスイッチ イメージ ファイルをダウンロードします。TFTP サーバへアクセスできない場合、Web ブラウザ(HTTP)で PC またはワークステーションへ直接ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードします。次にデバイス マネージャまたは Cisco Network Assistant を使用してスイッチをアップグレードします。TFTP サーバまたは Web ブラウザ(HTTP)を使用したスイッチのアップグレードについては、リリース ノートを参照してください。
現在のイメージを新しいイメージで置き換えたり、ダウンロード後に現在のイメージをフラッシュ メモリに保存したりできます。
archive download-sw /allow-feature-upgrade 特権 EXEC コマンドを使用すると、フィーチャ セットの異なるイメージをインストールできます。たとえば、ユニバーサル イメージから、拡張 IP サービス フィーチャ セットにアップグレードができます。また、 boot auto-download-sw グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、自動ソフトウェア アップグレードの際にイメージの取得に使用する URL を指定できます。このコマンドを入力した場合、マスター スイッチはバージョンが一致しないとこの URL を使用します。
バックアップのために、スイッチ イメージ ファイルを TFTP、FTP、または RCP サーバにアップロードします。アップロードされたこのイメージは、今後同じスイッチや、同じタイプの別のスイッチにダウンロードする場合に使用できます。
使用するプロトコルは、使用中のサーバのタイプに応じて異なります。FTP および RCP トランスポート メカニズムを使用すると、TFTP よりもパフォーマンスが速く、データがより確実に配信されます。これらの機能を実現するために、FTP および RCP はコネクション型の TCP/IP スタックに基づいて構築され、このスタックが使用されています。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「スイッチ上のイメージの場所」
• 「サーバまたは Cisco.com 上のイメージのファイル形式」
• 「TFTP によるイメージ ファイルのコピー」
• 「FTP によるイメージ ファイルのコピー」
• 「RCP によるイメージ ファイルのコピー」
• 「スタック メンバー間のイメージ ファイルのコピー」
(注) ソフトウェア イメージ、およびサポートされているアップグレード パスのリストについては、リリース ノートを参照してください。
スイッチ上のイメージの場所
Cisco IOS イメージは、バージョン番号を表すディレクトリ内に .bin ファイルとして格納されます。サブディレクトリには、Web 管理に必要なファイルが格納されます。イメージはシステム ボードのフラッシュ メモリ(flash:)に格納されます。
show version 特権 EXEC コマンドを使用すると、スイッチで現在稼動しているソフトウェア バージョンを参照できます。画面上で、 System image file is..
. から始まる行を調べます。この行は、イメージが格納されているフラッシュ メモリ内のディレクトリ名を示します。
また、 dir filesystem : 特権 EXEC コマンドを使用して、フラッシュ メモリに保存している可能性のある他のソフトウェア イメージのディレクトリ名を表示できます。 archive download-sw /directory 特権 EXEC コマンドを使用して、ディレクトリをいったん指定したあとにダウンロード対象の tar ファイルまたは tar ファイルのリストを続ければ、tar ファイルごとに完全なパスを指定する必要がありません。たとえば、ハードウェア スタックが混在する場合に、 archive download-sw /directory tftp://10.1.1.10/ c3750-ipservices-tar.122-35.SE.tar c3750e-universal-tar.122-35.SE2.tar と入力できます。
サーバまたは Cisco.com 上のイメージのファイル形式
サーバ上にあるソフトウェア イメージまたは Cisco.com からダウンロードされたソフトウェア イメージは、次のファイルを含むファイル形式で提供されます。
• ファイルの内容を表形式で示す info ファイル
• Cisco IOS イメージや Web 管理用ファイルなど、他のイメージおよびファイルが格納された 1 つまたは複数のサブディレクトリ
次に、info ファイルに格納された情報の一部の例を示します。 表 B-3 に、この情報の詳細を示します。
system_type:0x00000000:c3750e-universal-mz.122-35.SE2
version_suffix:universal-mz.122-35.SE2
version_directory:c3750e-universal-mz.122-35.SE2
image_system_type_id:0x00000000
image_name:c3750e-universal-mz.122-35.SE2.bin
ios_image_file_size:6398464
total_image_file_size:8133632
image_feature:IP|LAYER_3|PLUS|MIN_DRAM_MEG=128
board_ids:0x401100c4 0x00000000 0x00000001 0x00000003 0x00000002 0x00008000 0x00008002 0x40110000
(注) Catalyst 3560-X スイッチでは、stacking_number フィールドはスイッチに適用されません。
表 B-3 info ファイルの説明
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version_suffix |
Cisco IOS イメージ バージョン ストリングのサフィックスを指定します。 |
version_directory |
Cisco IOS イメージおよび HTML サブディレクトリがインストールされているディレクトリを指定します。 |
image_name |
ファイル内の Cisco IOS イメージの名前を指定します。 |
ios_image_file_size |
ファイル内の Cisco IOS イメージのサイズを指定します。このサイズは、Cisco IOS イメージが必要とするフラッシュ メモリの概算値です。 |
total_image_file_size |
ファイル内のすべてのイメージ(Cisco IOS イメージおよび Web 管理ファイル)のサイズを指定します。このサイズは、必要なフラッシュ メモリの概算値です。 |
image_feature |
イメージの主な機能に関する説明です。 |
image_min_dram |
このイメージを実行するために必要な DRAM の最小サイズを指定します。 |
image_family |
ソフトウェアをインストールできる製品ファミリに関する説明です。 |
TFTP によるイメージ ファイルのコピー
TFTP サーバからスイッチ イメージをダウンロードしたり、スイッチから TFTP サーバにスイッチ イメージをアップロードしたりできます。
スイッチ ソフトウェアをアップグレードするには、サーバからスイッチ イメージ ファイルをダウンロードします。現在のイメージを新しいイメージで上書きしたり、ダウンロード後に現在のファイルを保存したりできます。
バックアップのために、スイッチ イメージ ファイルをサーバにアップロードします。アップロードされたこのイメージは、今後同じスイッチや、同じタイプの別のスイッチにダウンロードするために使用できます。
(注) ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするには、copy 特権 EXEC コマンドまたは archive tar 特権 EXEC コマンドではなく、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用することを推奨します。スイッチ スタックの場合、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないスイッチにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「TFTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」
• 「TFTP によるイメージ ファイルのダウンロード」
• 「TFTP によるイメージ ファイルのアップロード」
TFTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
TFTP を使用してイメージ ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• TFTP サーバとして機能しているワークステーションが適切に設定されていることを確認します。Sun ワークステーションの場合、/etc/inetd.conf ファイル内に次の行が含まれていることを確認します。
tftp dgram udp wait root /usr/etc/in.tftpd in.tftpd -p -s /tftpboot
/etc/services ファイルに次の行が含まれていることを確認します。
(注) /etc/inetd.conf および /etc/services ファイルを変更したあとに、inetd デーモンを再起動する必要があります。このデーモンを再起動するには、inetd プロセスを終了して再起動するか、または fastboot コマンド(SunOS 4.x の場合)や reboot コマンド(Solaris 2.x または SunOS 5.x の場合)を入力します。TFTP デーモンの詳細については、ワークステーションのマニュアルを参照してください。
• スイッチに TFTP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチと TFTP サーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、TFTP サーバへの接続をチェックします。
• ダウンロードするイメージが TFTP サーバ上の正しいディレクトリ内にあることを確認します(UNIX ワークステーションの場合は、通常 / tftpboot)。
• ダウンロードを行う場合は、ファイルに関する権限が正しく設定されていることを確認します。ファイルの権限は world-read でなければなりません。
• イメージ ファイルをアップロードする前に、TFTP サーバに空のファイルを作成する必要があります。空のファイルを作成するには、 touch filename コマンドを入力します。 filename は、イメージをサーバにアップロードするときに使用するファイルの名前です。
• アップロード処理中に、サーバの既存のファイル(空のファイルを作成する必要があった場合は、空のファイルを含む)を上書きする場合は、そのファイルに関する権限が正しく設定されていることを確認します。ファイルの権限は world-write でなければなりません。
TFTP によるイメージ ファイルのダウンロード
新しいイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを置き換えたり、保存したりできます。
TFTP サーバから新しいイメージをダウンロードして、既存のイメージを上書きするには、特権 EXEC モードでステップ 1 ~ 3 を実行します。現在のイメージを維持するには、ステップ 1、2、および 4 を実行します。
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ステップ 1 |
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イメージをワークステーション上の適切な TFTP ディレクトリにコピーします。TFTP サーバが適切に設定されていることを確認します(「TFTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」 を参照)。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
archive download-sw /allow-feature-upgrade [ /directory ] /overwrite /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
(任意)TFTP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを上書きします。 • /allow-feature-upgrade オプションを指定すると、フィーチャ セットの異なるソフトウェア イメージをインストールできます。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /overwrite オプションを指定すると、フラッシュ メモリ内のソフトウェア イメージがダウンロードされたイメージによって上書きされます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // location には、TFTP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name1 .tar [/ directory / image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] には、ディレクトリ(任意)およびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ステップ 4 |
archive download-sw [ /directory ] /leave-old-sw /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
(任意)TFTP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを保存します。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /leave-old-sw オプションを指定すると、ダウンロード後に古いソフトウェア バージョンが保存されます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // location には、TFTP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name1 .tar [/ directory / image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] には、ディレクトリ(任意)およびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ダウンロード アルゴリズムによって、イメージがスイッチ モデルに対して適切であるかどうか、および DRAM サイズが十分であるかどうかが検証されます。問題がある場合、プロセスは中断され、エラーが報告されます。 /overwrite オプションを指定した場合、ダウンロード アルゴリズムによって、新しいイメージと同じであるかどうかに関係なくフラッシュ デバイスの既存のイメージが削除され、新しいイメージがダウンロードされて、ソフトウェアがリロードされます。
(注) フラッシュ デバイスに 2 つのイメージを保持する十分なスペースがあり、これらのイメージのいずれかを同じバージョンで上書きする場合は、/overwrite オプションを指定する必要があります。
/leave-old-sw を指定すると、既存のファイルは削除されません。新しいイメージをインストールする十分なスペースがない場合に、現在稼動中のイメージを保存しようとすると、ダウンロード プロセスが停止して、エラー メッセージが表示されます。
ダウンロードされたイメージは、システム ボードのフラッシュ デバイス(flash:)にアルゴリズムによってインストールされます。このイメージはソフトウェア バージョン ストリングを含む名前を付けて新しいディレクトリに格納されます。また、新しくインストールされたイメージを示すように、BOOT 環境変数が更新されます。
ダウンロード プロセス中に古いイメージを保存した場合は( /leave-old-sw キーワードを指定した場合は)、 delete /force/recursive filesystem :/ file-url 特権 EXEC コマンドを入力して、そのイメージを削除できます。 filesystem には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 file-url には、古いイメージのディレクトリ名を入力します。ディレクトリ内のすべてのファイルおよびディレクトリが削除されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
TFTP によるイメージ ファイルのアップロード
スイッチから TFTP サーバにイメージをアップロードできます。あとでこのイメージをこのスイッチや、同じタイプの別のスイッチにダウンロードできます。
組み込みのデバイス マネージャと連携する Web 管理ページが、既存のイメージでインストールされている場合に限って、アップロード機能を使用します。
イメージを TFTP サーバにアップロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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TFTP サーバが適切に設定されていることを確認します(「TFTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」 を参照)。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
archive upload-sw tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name .tar |
現在稼動中のスイッチ イメージを TFTP サーバにアップロードします。 • // location には、TFTP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name .tar には、ディレクトリ(任意)およびアップロードするソフトウェア イメージの名前を指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 image-name .tar は、サーバ上に格納するソフトウェア イメージの名前です。 |
archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを実行すると、これらのファイルが info、Cisco IOS イメージ、Web 管理ファイルの順にアップロードされて、サーバにイメージ ファイルが構築されます。これらのファイルがアップロードされたあとに、アップロード アルゴリズムによってファイル形式が作成されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
FTP によるイメージ ファイルのコピー
FTP サーバからスイッチ イメージをダウンロードしたり、スイッチから FTP サーバにスイッチ イメージをアップロードしたりできます。
スイッチ ソフトウェアをアップグレードするには、サーバからスイッチ イメージ ファイルをダウンロードします。現在のイメージを新しいイメージで上書きしたり、ダウンロード後に現在のファイルを保存したりできます。
バックアップのために、スイッチ イメージ ファイルをサーバにアップロードします。アップロードされたこのイメージは、今後同じスイッチや、同じタイプの別のスイッチにダウンロードする場合に使用できます。
(注) ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするには、copy 特権 EXEC コマンドまたは archive tar 特権 EXEC コマンドではなく、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用することを推奨します。スイッチ スタックの場合、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないスイッチにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」
• 「FTP によるイメージ ファイルのダウンロード」
• 「FTP によるイメージ ファイルのアップロード」
FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
FTP サーバから、または FTP サーバに、イメージ ファイルをコピーできます。
FTP プロトコルでは、FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードを、クライアントがサーバに送信する必要があります。FTP を使用してイメージ ファイルをスイッチからサーバにコピーすると、Cisco IOS ソフトウェアは次のリスト内の最初の有効なユーザ名を送信します。
• archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドで指定されているユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
• ip ftp username username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(このコマンドが設定されている場合)
• anonymous
スイッチは、次のリスト内の最初の有効なパスワードを送信します。
• archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)
• ip ftp password password グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたパスワード(このコマンドが設定されている場合)
• スイッチが作成した username@switchname.domain パスワード。変数 username は現在のセッションに関連付けられているユーザ名、 switchname は設定されているホスト名、 domain はスイッチのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバのアカウントに関連付けられていなければなりません。サーバに書き込む場合は、ユーザからの FTP 書き込み要求が許可されるように FTP サーバを適切に設定する必要があります。
すべてのコピー操作に使用するユーザ名およびパスワードを指定するには、 ip ftp username および ip ftp password コマンドを使用します。この処理のためだけにユーザ名を指定する場合は、 archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドでユーザ名を指定します。
サーバがディレクトリ構造である場合、イメージ ファイルはサーバ上のユーザ名に関連付けられたディレクトリに書き込まれたり、そこからコピーされたりします。たとえば、イメージ ファイルがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリ内に置かれている場合は、ユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
FTP を使用してイメージ ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• スイッチに FTP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチと FTP サーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、FTP サーバへの接続をチェックします。
• コンソールまたは Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて有効なユーザ名がない場合は、現在の FTP ユーザ名が FTP ダウンロードに使用するユーザ名であることを確認します。 show users 特権 EXEC コマンドを使用して、有効なユーザ名を表示できます。このユーザ名を使用しない場合は、 ip ftp username username グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、新しい FTP ユーザ名を作成します。新しい名前は、すべてのアーカイブ処理中に使用されます。新しいユーザ名は NVRAM に格納されます。Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて、有効なユーザ名がある場合は、このユーザ名が使用されるので、FTP ユーザ名を設定する必要はありません。ユーザ名をこの処理のためだけに指定する場合は、 archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンド内でユーザ名を指定します。
• イメージ ファイルを FTP サーバにアップロードする場合は、スイッチ上のユーザからの書き込み要求が許可されるように、適切に設定する必要があります。
詳細については、FTP サーバのマニュアルを参照してください。
FTP によるイメージ ファイルのダウンロード
新しいイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを上書きしたり、保存したりできます。
FTP サーバから新しいイメージをダウンロードして、既存のイメージを上書きするには、特権 EXEC モードでステップ 1 ~ 7 の手順を実行します。現在のイメージを維持するには、ステップ 1 ~ 6、および 8 を実行します。
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ステップ 1 |
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「FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、FTP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポートまたは Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合だけです(ステップ 4、5、および 6 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 5 |
ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
archive download-sw /allow-feature-upgrade [ /directory ] /overwrite /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
(任意)FTP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを上書きします。 • /allow-feature-upgrade オプションを指定すると、フィーチャ セットの異なるソフトウェア イメージをインストールできます。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /overwrite オプションを指定すると、フラッシュ メモリ内のソフトウェア イメージがダウンロードされたイメージによって上書きされます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // username [ : password ] には、ユーザ名およびパスワードを指定します。これらは FTP サーバ上のアカウントに関連付けられていなければなりません。詳細については、「FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、FTP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name1 .tar [/ directory / image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] には、ディレクトリ(任意)およびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ステップ 8 |
archive download-sw [ /directory ] /leave-old-sw /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
(任意)FTP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを保存します。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /leave-old-sw オプションを指定すると、ダウンロード後に古いソフトウェア バージョンが保存されます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // username [ : password ] には、ユーザ名およびパスワードを指定します。これらは、FTP サーバのアカウントに関連付けられていなければなりません。詳細については、「FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、FTP サーバの IP アドレスを指定します。 • directory / image-name .tar には、ディレクトリおよびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ダウンロード アルゴリズムによって、イメージがスイッチ モデルに対して適切であるかどうか、および DRAM サイズが十分であるかどうかが検証されます。問題がある場合、プロセスは中断され、エラーが報告されます。 /overwrite オプションを指定した場合、ダウンロード アルゴリズムによって、新しいイメージと同じであるかどうかに関係なくフラッシュ デバイスの既存のイメージが削除され、新しいイメージがダウンロードされて、ソフトウェアがリロードされます。
(注) フラッシュ デバイスに 2 つのイメージを保持する十分なスペースがあり、これらのイメージのいずれかを同じバージョンで上書きする場合は、/overwrite オプションを指定する必要があります。
/leave-old-sw を指定すると、既存のファイルは削除されません。新しいイメージをインストールする十分なスペースがない場合に、稼動中のイメージを保存しようとすると、ダウンロード プロセスが停止して、エラー メッセージが表示されます。
ダウンロードされたイメージは、システム ボードのフラッシュ デバイス(flash:)にアルゴリズムによってインストールされます。このイメージはソフトウェア バージョン ストリングを含む名前を付けて新しいディレクトリに格納されます。また、新しくインストールされたイメージを示すように、BOOT 環境変数が更新されます。
ダウンロード プロセス中に古いイメージを保存した場合は( /leave-old-sw キーワードを指定した場合は)、 delete /force/recursive filesystem :/ file-url 特権 EXEC コマンドを入力して、そのイメージを削除できます。 filesystem には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 file-url には、古いソフトウェア イメージのディレクトリ名を入力します。ディレクトリ内のすべてのファイルおよびディレクトリが削除されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
FTP によるイメージ ファイルのアップロード
スイッチから FTP サーバにイメージをアップロードできます。あとでこのイメージをこのスイッチや、同じタイプまたは別のタイプのスイッチにダウンロードできます。
組み込みのデバイス マネージャと連携する Web 管理ページが、既存のイメージでインストールされている場合に限って、アップロード機能を使用します。
イメージを FTP サーバにアップロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「FTP によるコンフィギュレーション ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、FTP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポートまたはイーサネット管理ポートを介して、あるいはリモートからイーサネット管理ポートの IP アドレスによる Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合だけです(ステップ 4、5、および 6 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 5 |
ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
archive upload-sw ftp: [[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / image-name .tar . |
現在稼動中のスイッチ イメージを FTP サーバにアップロードします。 • // username : password には、ユーザ名およびパスワードを指定します。これらは、FTP サーバのアカウントに関連付けられていなければなりません。詳細については、「FTP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、FTP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name .tar には、ディレクトリおよびアップロードするソフトウェア イメージの名前を指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 image-name .tar は、サーバ上に格納するソフトウェア イメージの名前です。 |
archive upload-sw コマンドを実行すると、これらのファイルが info、Cisco IOS イメージ、Web 管理ファイルの順にアップロードされて、サーバにイメージ ファイルが構築されます。これらのファイルがアップロードされたあとに、アップロード アルゴリズムによってファイル形式が作成されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
RCP によるイメージ ファイルのコピー
RCP サーバからスイッチ イメージをダウンロードしたり、スイッチから RCP サーバにスイッチ イメージをアップロードしたりできます。
スイッチ ソフトウェアをアップグレードするには、サーバからスイッチ イメージ ファイルをダウンロードします。現在のイメージを新しいイメージで上書きしたり、ダウンロード後に現在のファイルを保存したりできます。
バックアップのために、スイッチ イメージ ファイルをサーバにアップロードします。アップロードされたこのイメージは、今後同じスイッチや、同じタイプの別のスイッチにダウンロードする場合に使用できます。
(注) ソフトウェア イメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするには、copy 特権 EXEC コマンドまたは archive tar 特権 EXEC コマンドではなく、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを使用することを推奨します。スイッチ スタックの場合、archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないスイッチにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」
• 「RCP によるイメージ ファイルのダウンロード」
• 「RCP によるイメージ ファイルのアップロード」
RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備
リモート ホストとスイッチの間でイメージ ファイルをダウンロードおよびアップロードするためのもう 1 つの方法は、RCP を使用することです。コネクションレス プロトコルである UDP を使用する TFTP と異なり、RCP ではコネクション型の TCP が使用されます。
RCP を使用してファイルをコピーする場合は、ファイルのコピー元またはコピー先のサーバで RCP がサポートされている必要があります。RCP の copy コマンドは、リモート システム上の rsh サーバ(またはデーモン)を利用します。RCP を使用してファイルをコピーする場合は、TFTP の場合のようにファイル配信用サーバを作成する必要がありません。ユーザは rsh をサポートするサーバにアクセスするだけですみます(ほとんどの UNIX システムは rsh をサポートしています)。ある場所から別の場所へファイルをコピーするので、コピー元ファイルに対して読み取り権限、コピー先ファイルに対して書き込み権限が必要です。コピー先ファイルが存在しない場合は、RCP によって作成されます。
RCP では、RCP 要求ごとのリモート ユーザ名をクライアントがサーバに送信する必要があります。RCP を使用してイメージ ファイルをスイッチからサーバにコピーすると、Cisco IOS ソフトウェアは次のリスト内の最初の有効なユーザ名を送信します。
• archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドで指定されているユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
• ip rcmd remote-username username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(このコマンドが入力されている場合)。
• 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられたリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet を介してルータに接続されており、 username コマンドを介して認証された場合は、リモート ユーザ名として Telnet ユーザ名がスイッチ ソフトウェアによって送信されます。
• スイッチのホスト名。
RCP コピー要求を正常に実行するためには、ネットワーク サーバ上にリモート ユーザ名のアカウントを定義する必要があります。サーバがディレクトリ構造である場合、イメージ ファイルはサーバ上のリモート ユーザ名に関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そこからコピーされます。たとえば、イメージ ファイルがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリ内に置かれている場合は、ユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
RCP を使用してイメージ ファイルのダウンロードやアップロードを開始する前に、次の作業を実行します。
• RCP サーバとして機能しているワークステーションで、rsh がサポートされていることを確認します。
• スイッチに RCP サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするようにルータを設定していない場合、スイッチとサーバは同じサブネットに置かれていなければなりません。 ping コマンドを使用して、RCP サーバへの接続を確認します。
• コンソールまたは Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて有効なユーザ名がない場合は、現在の RCP ユーザ名が RCP ダウンロードに使用するユーザ名であることを確認します。 show users 特権 EXEC コマンドを使用して、有効なユーザ名を表示できます。このユーザ名を使用しない場合は、すべてのアーカイブ処理中に使用される ip rcmd remote-username username グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、新しい RCP ユーザ名を作成します。新しいユーザ名は NVRAM に格納されます。Telnet セッションを介してスイッチにアクセスしていて、有効なユーザ名がある場合は、このユーザ名が使用されるので、RCP ユーザ名を設定する必要はありません。この処理のためだけにユーザ名を指定する場合は、 archive download-sw または archive upload-sw 特権 EXEC コマンドでユーザ名を指定します。
• イメージを RCP サーバにアップロードする場合は、スイッチ上のユーザからの RCP 書き込み要求が許可されるように、適切に設定する必要があります。UNIX システムの場合は、RCP サーバ上のリモート ユーザ用の .rhosts ファイルにエントリを追加する必要があります。たとえば、スイッチに次のコンフィギュレーション行が含まれているとします。
ip rcmd remote-username User0
このスイッチの IP アドレスを Switch1.company.com に変換する場合は、RCP サーバ上の User0 用の .rhosts ファイルに次の行が含まれている必要があります。
Switch1.company.com Switch1
詳細については、RCP サーバのマニュアルを参照してください。
RCP によるイメージ ファイルのダウンロード
新しいイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを置き換えたり、保持したりできます。
RCP サーバから新しいイメージをダウンロードして、既存のイメージを上書きするには、特権 EXEC モードでステップ 1 ~ 6 の手順を実行します。現在のイメージを保持するには、ステップ 6 へ進みます。
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ステップ 1 |
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「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、RCP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合だけです(ステップ 4 および 5 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
archive download-sw /allow-feature-upgrade [ /directory ] /overwrite /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
RCP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを上書きします。 • /allow-feature-upgrade を指定すると、フィーチャ セットの異なるソフトウェア イメージをインストールできます。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /overwrite オプションを指定すると、フラッシュ メモリ内のソフトウェア イメージがダウンロードされたイメージによって上書きされます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // username には、ユーザ名を指定します。RCP コピー要求を正常に実行するためには、ネットワーク サーバ上にリモート ユーザ名のアカウントを定義する必要があります。詳細については、「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、RCP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name1 .tar [/ directory / image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] には、ディレクトリ(任意)およびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ステップ 7 |
archive download-sw [ /directory ] /leave-old-sw /reload tftp: [[ // location ] / directory ] / image-name1 .tar [ image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] |
RCP サーバからスイッチにイメージ ファイルをダウンロードして、現在のイメージを保存します。 • (任意) /directory オプションを指定すると、イメージのディレクトリを指定できます。 • /leave-old-sw オプションを指定すると、ダウンロード後に古いソフトウェア バージョンが保存されます。 • /reload オプションを指定すると、設定が変更されて保存されなかった場合を除いて、イメージのダウンロード後にシステムがリロードされます。 • // username には、ユーザ名を指定します。RCP コピー要求を実行するためには、ネットワーク サーバ上にリモート ユーザ名のアカウントを定義する必要があります。詳細については、「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、RCP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory / image-name1 .tar [/ directory / image-name2 .tar image-name3 .tar image-name4 .tar ] には、ディレクトリ(任意)およびダウンロードするイメージを指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 |
ダウンロード アルゴリズムによって、イメージがスイッチ モデルに対して適切であるかどうか、および DRAM サイズが十分であるかどうかが検証されます。問題がある場合、プロセスは中断され、エラーが報告されます。 /overwrite オプションを指定した場合、ダウンロード アルゴリズムによって、新しいイメージと同じであるかどうかに関係なくフラッシュ デバイスの既存のイメージが削除され、新しいイメージがダウンロードされて、ソフトウェアがリロードされます。
(注) フラッシュ デバイスに 2 つのイメージを保持する十分なスペースがあり、これらのイメージのいずれかを同じバージョンで上書きする場合は、/overwrite オプションを指定する必要があります。
/leave-old-sw を指定すると、既存のファイルは削除されません。新しいイメージをインストールする十分なスペースがない場合に、稼動中のイメージを保存しようとすると、ダウンロード プロセスが停止して、エラー メッセージが表示されます。
ダウンロードされたイメージは、システム ボードのフラッシュ デバイス(flash:)にアルゴリズムによってインストールされます。このイメージはソフトウェア バージョン ストリングを含む名前を付けて新しいディレクトリに格納されます。また、新しくインストールされたイメージを示すように、BOOT 環境変数が更新されます。
ダウンロード プロセス中に古いソフトウェアを保存した場合は( /leave-old-sw キーワードを指定した場合は)、 delete /force/recursive filesystem :/ file-url 特権 EXEC コマンドを入力して、そのイメージを削除できます。 filesystem には、システム ボードのフラッシュ デバイス( flash: )を使用します。 file-url には、古いソフトウェア イメージのディレクトリ名を入力します。ディレクトリ内のすべてのファイルおよびディレクトリが削除されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
RCP によるイメージ ファイルのアップロード
スイッチから RCP サーバにイメージをアップロードできます。あとでこのイメージをこのスイッチや、同じタイプまたは別のタイプのスイッチにダウンロードできます。
組み込みのデバイス マネージャと連携する Web 管理ページが既存のイメージでインストールされている場合に限って、アップロード機能を使用します。
イメージを RCP サーバにアップロードするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照して、RCP サーバが適切に設定されていることを確認します。 |
ステップ 2 |
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コンソール ポート、イーサネット管理ポート、または Telnet セッションを介して、スイッチにログインします。 |
ステップ 3 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合だけです(ステップ 4 および 5 を参照)。 |
ステップ 4 |
ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
archive upload-sw rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / image-name .tar ] |
現在稼動中のスイッチ イメージを RCP サーバにアップロードします。 • // username には、ユーザ名を指定します。RCP コピー要求を実行するためには、ネットワーク サーバ上にリモート ユーザ名のアカウントを定義してください。詳細については、「RCP によるイメージ ファイルのダウンロードまたはアップロードの準備」を参照してください。 • @ location には、RCP サーバの IP アドレスを指定します。 • / directory ] / image-name .tar には、ディレクトリ(任意)およびアップロードするソフトウェア イメージの名前を指定します。ディレクトリ名およびイメージ名では大文字と小文字が区別されます。 • image-name .tar は、サーバ上に格納するソフトウェア イメージの名前です。 |
archive upload-sw 特権 EXEC コマンドを実行すると、これらのファイルが info、Cisco IOS イメージ、Web 管理ファイルの順にアップロードされて、サーバにイメージ ファイルが構築されます。これらのファイルがアップロードされたあとに、アップロード アルゴリズムによってファイル形式が作成されます。
注意 ダウンロードおよびアップロード アルゴリズムを適切に動作させるために、イメージの名前は変更
しないでください。
スタック メンバー間のイメージ ファイルのコピー
スイッチ スタックの場合、 archive download-sw および archive upload-sw 特権 EXEC コマンドは必ずスタック マスターを通して使用してください。スタック マスターにダウンロードされたソフトウェア イメージは、残りのスタック メンバーに自動的にダウンロードされます。
互換性のないソフトウェア イメージが格納されたスイッチをアップグレードする場合は、 archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用して、既存のスタック メンバーから互換性のないソフトウェアのメンバーにソフトウェア イメージをコピーします。このスイッチは自動的に再起動され、完全な機能を備えたメンバーとしてスタックに参加します。
(注) archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用するには、追加するスタック メンバー スイッチおよびスタック マスターの両方のイメージを TFTP サーバからダウンロードしておく必要があります。ダウンロードを行うには、archive download-sw 特権 EXEC コマンドを使用します。
別のスタック メンバーのフラッシュ メモリから稼動中のイメージ ファイルをコピーするには、アップグレードするスタック メンバーから特権 EXEC モードを開始し、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
archive copy-sw/destination-system destination-stack-member-number /force-reload source -stack-member-number |
スタック メンバーから稼動中のイメージ ファイルをコピーし、更新されたスタック メンバーを無条件にリロードします。 (注) 少なくとも 1 つのスタック メンバーが、互換性のないソフトウェアを稼動するスイッチにコピーするイメージを実行していなければいけません。 / destination-system destination-stack-member-number には、稼動中の送信元イメージ ファイルのコピー先であるスタック メンバー(宛先)番号を指定します。このスタック メンバー番号を指定しない場合、デフォルトでは、稼動中のイメージ ファイルがすべてのスタック メンバーにコピーされます。 ソフトウェア イメージをダウンロードしたら、 /force-reload を指定して、無条件でシステムをリロードさせます。 source-stack-member-number には、稼動中のイメージ ファイルのコピー元となるスタック メンバー(送信元)の番号を指定します。スタック メンバー番号の範囲は、1 ~ 9 です。 |
ステップ 2 |
reload slot stack-member-number |
更新したスタック メンバーをリセットし、この設定変更を有効にします。 |