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目次
この章の内容は、次のとおりです。
ここでは、Cisco NX-OS デバイスのファイル システム、ディレクトリ、およびファイルについて説明します。
ファイル システム名 |
モジュール |
説明 |
---|---|---|
bootflash |
sup-active sup-local |
イメージ ファイル、コンフィギュレーション ファイル、およびその他のファイルの保存に使用する、アクティブ スーパーバイザ モジュールにある内部 CompactFlash メモリ。 初期デフォルト ディレクトリは bootflash です。 |
sup-standby sup-remote |
イメージ ファイル、コンフィギュレーション ファイル、およびその他のファイルの保存に使用する、スタンバイ スーパーバイザ モジュールにある内部 CompactFlash メモリ。 |
|
volatile |
— | スーパーバイザ モジュールにある、一時的または保留中の変更のために使用される、揮発性 RAM(VRAM)。 |
log |
— | ログ ファイルの統計情報を保存するアクティブ スーパーバイザにあるメモリ。 |
system |
— | 実行コンフィギュレーション ファイルの保存に使用する、スーパーバイザ モジュールにあるメモリ。 |
debug |
— | デバッグ ログ用に使用するスーパーバイザ モジュールのメモリ。 |
bootflash: および外部フラッシュ メモリ(usb1: および usb2:)にディレクトリを作成できます。 これらのディレクトリ間を移動して、ファイルの保存用に使用できます。
bootflash:、volatile:、usb1:、および usb2: ファイル システムにファイルを作成し、アクセスします。 system: システム ファイルにあるファイルには、アクセスすることだけできます。 debug logfile コマンドで指定したデバッグ ログ ファイル用には、debug: ファイル システムを使用できます。
FTP、Secure Copy(SCP)、セキュア シェル FTP(SFTP)、および TFTP を使用して、リモート サーバから nx-os イメージ ファイルなどのファイルをダウンロードできます。 デバイスが SCP サーバとして動作できるので、外部サーバからデバイスへファイルをコピーすることもできます。
次の表に、この機能のライセンス要件を示します。
製品 |
ライセンス要件 |
---|---|
Cisco NX-OS |
ファイル システム、ディレクトリ、およびファイルを使用するためにライセンスは必要ありません。 ライセンス パッケージに含まれていない機能は nx-os イメージにバンドルされており、無料で提供されます。 Cisco NX-OS ライセンス方式の詳細については、 『Cisco NX-OS Licensing Guide』を参照してください。 |
パラメータ |
デフォルト |
---|---|
デフォルトのファイル システム |
bootflash: |
ここでは、Cisco NX-OS デバイスでディレクトリを操作する方法について説明します。
カレント ディレクトリのディレクトリ名を表示できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | pwd 例: switch# pwd |
カレント ディレクトリの名前を表示します。 |
ファイル システム操作でのカレント ディレクトリを変更できます。 初期デフォルト ディレクトリは bootflash: です。
bootflash: ファイル システムおよびフラッシュ デバイスのファイル システム内にディレクトリを作成できます。
ディレクトリの内容を表示できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | dir [directory | filesystem:[//module/][directory]] 例: switch# dir bootflash:test |
ディレクトリの内容を表示します。 デフォルトは現在の作業ディレクトリです。 ファイル システムとディレクトリの名前は、大文字と小文字が区別されます。 |
デバイス上のファイル システムからディレクトリを削除できます。
ディレクトリを削除しようとする前に、そのディレクトリが空であることを確認してください。
スタンバイ スーパーバイザ モジュール(リモート)のすべてのファイル システムに、アクティブ スーパーバイザ モジュールのセッションからアクセスできます。 この機能は、アクティブ スーパーバイザ モジュールにファイルをコピーする際に、同様のファイルがスタンバイ スーパーバイザ モジュールにある必要がある場合に役立ちます。 スタンバイ スーパーバイザ モジュールのファイルシステムにアクティブ スーパーバイザ モジュール セッションからアクセスするには、ファイルのパスで filesystem://sup-remote/ または filesystem://sup-standby/ のいずれかを使用してスタンバイ スーパーバイザ モジュールを指定する必要があります。
ここでは、Cisco NX-OS デバイスでファイルを操作する方法について説明します。
あるディレクトリから別のディレクトリにファイルを移動させることができます。
注意 |
宛先ディレクトリに同名のファイルがすでに存在する場合は、そのファイルは移動対象のファイルによって上書きされます。 |
move コマンドを使用して、同じディレクトリ内でファイルを移動することにより、ファイルの名前を変更できます。
ファイルのコピーを同じディレクトリ内、または別のディレクトリのどちらにも作成できます。
(注) |
dir コマンドを使用して、コピー先のファイル システムに十分な領域があることを確認します。 十分な領域が残っていない場合は、delete コマンドを使用して不要なファイルを削除します。 |
ディレクトリからファイルを削除できます。
ファイルの内容を表示できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | show file [filesystem:[//module/]][directory/]filename 例: switch# show file bootflash:test-results |
ファイルの内容を表示します。 |
ファイルの整合性をチェックするためのチェックサムを表示できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | show file [filesystem:[//module/]][directory/]filename {cksum | md5sum} 例: switch# show file bootflash:trunks2.cfg cksum |
ファイルのチェックサムまたは MD5 チェックサムを表示します。 |
Lempel-Ziv 1977(LZ77)コーディングを使用してデバイス上のファイルを圧縮および圧縮解除できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | dir [filesystem:[//module/]directory]] 例: switch# dir bootflash: |
(任意) カレント ディレクトリの内容を表示します。 ファイル システムとディレクトリの名前は、大文字と小文字が区別されます。 |
ステップ 2 | gzip [filesystem:[//module/][directory/] | directory/]filename 例: switch# gzip show_tech |
ファイルを圧縮します。 ファイルが圧縮されると、そのサフィックスは .gz になります。 |
ステップ 3 | gunzip [filesystem:[//module/][directory/] | directory/]filename .gz 例: switch# gunzip show_tech.gz |
ファイルを圧縮解除します。 圧縮解除するファイルのサフィックスは .gz である必要があります。 ファイルが圧縮解除されると、そのサフィックスは .gz でなくなります。 |
ファイルの最後の行を表示できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | tail [filesystem:[//module/]][directory/]filename [lines] 例: switch# tail ospf-gr.conf |
ファイルの最後の行を表示します。 デフォルトの行数は 10 行です。 範囲は 0 ~ 80 行です。 |
show コマンドの出力を、bootflash:、volatile:、またはリモート サーバのファイルにリダイレクトできます。 また、コマンドの出力形式も指定できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | terminal redirection-mode {ascii | zipped} 例: switch# terminal redirection-mode zipped |
(任意) ユーザ セッションに対して show コマンド出力のリダイレクション モードを設定します。 デフォルト モードは ascii です。 |
ステップ 2 | show-command > [filesystem:[//module/][directory] | [directory /]]filename 例: switch# show tech-support > bootflash:techinfo |
show コマンドからの出力をファイルにリダイレクトします。 |
特定の文字列で始まる名前のファイルを、現在の作業ディレクトリおよびサブ ディレクトリから検索できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | pwd 例: switch# pwd |
(任意) 現在のデフォルト ディレクトリの名前を表示します。 |
ステップ 2 | cd {filesystem:[//module/][directory] | directory} 例: switch# cd bootflash:test_scripts |
(任意) デフォルト ディレクトリを変更します。 |
ステップ 3 | find filename-prefix 例: switch# find bgp_script |
指定したファイル名プレフィックスで始まる名前を持つすべてのファイルを、デフォルト ディレクトリとサブ ディレクトリから検索します。 ファイル名プレフィックスは、大文字と小文字が区別されます。 |
Cisco NX-OS ソフトウェアはアーカイブ ファイルをサポートしています。 アーカイブ ファイルの作成、既存のアーカイブ ファイルへのファイルの追加、アーカイブ ファイルからのファイルの抽出、アーカイブ ファイル内のファイルの一覧表示ができます。
アーカイブ ファイルを作成し、アーカイブ ファイルにファイルを追加できます。 次の圧縮タイプを指定できます。
デフォルト値は gzip です。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | tar create {bootflash: | volatile:}archive-filename [absolute] [bz2-compress] [gz-compress] [remove] [uncompressed] [verbose] filename-list 例: switch# tar create bootflash:config-archive gz-compress bootflash:config-file |
アーカイブ ファイルを作成し、アーカイブ ファイルにファイルを追加します。 ファイル名は英数字で指定します(大文字と小文字は区別されません)。最大文字数は 240 です。 absolute キーワードは、先頭のバックスラッシュ文字(\)を、アーカイブ ファイルに追加されたファイルの名前から削除しないことを指定します。 デフォルトでは、先頭のバックスラッシュ文字は削除されます。 bz2-compress、gz-compress、および uncompressed のキーワードは、アーカイブにファイルを追加するとき(または後で追加するとき)に使用する圧縮ユーティリティと、ファイルを抽出するときに使用する解凍ユーティリティを決定します。 アーカイブ ファイルに拡張子を指定しない場合、デフォルト値は次のようになります。 remove キーワードは、アーカイブにファイルを追加した後に、Cisco NX-OS ソフトウェアがファイル システムからこれらのファイルを削除することを指定します。 デフォルトでは、ファイルは削除されません。 verbose キーワードは、Cisco NX-OS ソフトウェアが、ファイルがアーカイブに追加されるときにファイルをリストすることを指定します。 デフォルトで、ファイルは追加されると一覧表示されます。 |
デバイス上の既存のアーカイブ ファイルにファイルを追加できます。
デバイス上でアーカイブ ファイルを作成しておきます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | tar append {bootflash: | volatile:}archive-filename [absolute] [remove] [verbose] filename-list |
既存のアーカイブ ファイルにファイルを追加します。 アーカイブ ファイルの名前は、大文字と小文字が区別されません。 absolute キーワードは、アーカイブ ファイルに追加されたファイルの名前から先頭のバックスラッシュ文字(\)を削除しないことを指定します。 デフォルトでは、先頭のバックスラッシュ文字は削除されます。 remove キーワードは、アーカイブにファイルを追加した後に、Cisco NX-OS ソフトウェアがファイルシステムからこれらのファイルを削除することを指定します。 デフォルトでは、ファイルは削除されません。 verbose キーワードは、Cisco NX-OS ソフトウェアが、ファイルがアーカイブに追加されるときにファイルをリストすることを指定します。 デフォルトでは、追加されたファイルが一覧表示されます。 |
次の例では、既存のアーカイブ ファイルにファイルを追加する方法を示します。
switch# tar append bootflash:config-archive.tar.gz bootflash:new-config
デバイス上の既存のアーカイブ ファイルにファイルを抽出できます。
デバイス上でアーカイブ ファイルを作成しておきます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | tar extract {bootflash: | volatile:}archive-filename [keep-old] [screen] [to {bootflash: | volatile:}[/directory-name]] [verbose] 例: switch# tar extract bootflash:config-archive.tar.gz |
既存のアーカイブ ファイルからファイルを抽出します。 アーカイブ ファイルの名前は、大文字と小文字が区別されません。 keep-old キーワードは、Cisco NX-OS ソフトウェアが、抽出されるファイルと同じ名前を持つファイルを上書きしないことを示します。 screen キーワードは、Cisco NX-OS ソフトウェアが、抽出されるファイルと同じ名前を持つファイルを上書きしないことを示します。 to キーワードは、ターゲット ファイルシステムを指定します。 ディレクトリ名を含めることができます。 ディレクトリ名は、240 文字以内の英数字で指定します。大文字と小文字が区別されます。 verbose キーワードは、Cisco NX-OS ソフトウェアが、抽出されるファイルの名前を表示することを指定します。 |
tar list コマンドを使用して、アーカイブ ファイル内のファイルの名前を表示できます。
tar list {bootflash: | volatile:}archive-filename
アーカイブ ファイルの名前は、大文字と小文字が区別されません。
switch# tar list bootflash:config-archive.tar.gz config-file new-config
ここでは、Cisco NX-OS デバイスのファイル システムを使用する例を示します。
次に、スタンバイ スーパーバイザ モジュールにあるファイルをリスト表示する例を示します。
switch# dir bootflash://sup-remote 4096 Oct 03 23:55:55 2013 .patch/ ... 16384 Jan 01 13:23:30 2011 lost+found/ 297054208 Oct 21 18:55:36 2013 n9000-dk9.6.1.2.I1.1.bin ... Usage for bootflash://sup-remote 1903616000 bytes used 19234234368 bytes free 21137850368 bytes total
次に、スタンバイ スーパーバイザ モジュールにあるファイルを削除する例を示します。
switch# delete bootflash://sup-remote/aOldConfig.txt
次に、外部フラッシュ デバイスでファイルを移動する例を示します。
switch# move usb1:samplefile usb1:mystorage/samplefile
次に、デフォルトのファイル システムでファイルを移動する例を示します。
switch# move samplefile mystorage/samplefile
次に、usb1: ファイル システムのルート ディレクトリから、samplefile というファイルを mystorage ディレクトリにコピーする例を示します。
switch# copy usb1:samplefile usb1:mystorage/samplefile
次に、カレント ディレクトリ レベルからファイルをコピーする例を示します。
switch# copy samplefile mystorage/samplefile
次に、アクティブ スーパーバイザ モジュールのブートフラッシュから、スタンバイ スーパーバイザ モジュールのブートフラッシュにファイルをコピーする例を示します。
switch# copy bootflash:nx-os-image bootflash://sup-2/nx-os-image
次に、NVRAM の既存のコンフィギュレーションの内容を上書きする例を示します。
switch# copy nvram:snapshot-config nvram:startup-config Warning: this command is going to overwrite your current startup-config: Do you wish to continue? {y/n} [y] y
copy コマンドを使用して、bootflash: ファイル システムと、FTP、TFTP、SFTP、または SCP サーバの間でファイルのアップロードおよびダウンロードを行うこともできます。
デバイス上のファイル システムからディレクトリを削除できます。
ディレクトリを削除しようとする前に、そのディレクトリが空であることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | pwd 例: switch# pwd |
(任意) 現在のデフォルト ディレクトリの名前を表示します。 |
ステップ 2 | dir [filesystem :[//module/][directory]] 例: switch# dir bootflash:test |
(任意) カレント ディレクトリの内容を表示します。 ファイル システム、モジュール、およびディレクトリの名前は、大文字と小文字が区別されます。 ディレクトリが空でない場合は、そのディレクトリを削除する前にすべてのファイルを削除する必要があります。 |
ステップ 3 | rmdir [filesystem :[//module/]]directory 例: switch# rmdir test |
ディレクトリを削除します。 ファイル システムとディレクトリの名前は、大文字と小文字が区別されます。 |
次に、外部フラッシュ デバイスのファイルの内容を表示する例を示します。
switch# show file usb1:test configure terminal interface ethernet 1/1 no shutdown end show interface ethernet 1/1
次に、現在のディレクトリに存在するファイルの内容を表示する例を示します。
switch# show file myfile
次に、ファイルのチェックサムを表示する例を示します。
switch# show file bootflash:trunks2.cfg cksum 583547619
次に、ファイルの MD5 チェックサムを表示する例を示します。
switch# show file bootflash:trunks2.cfg md5sum 3b94707198aabefcf46459de10c9281c
次に、ファイルを圧縮する例を示します。
switch# dir 1525859 Jul 04 00:51:03 2013 Samplefile ... switch# gzip volatile:Samplefile switch# dir 266069 Jul 04 00:51:03 2013 Samplefile.gz ...
次に、圧縮ファイルを圧縮解除する例を示します。
switch# dir 266069 Jul 04 00:51:03 2013 Samplefile.gz ... switch# gunzip samplefile switch# dir 1525859 Jul 04 00:51:03 2013 Samplefile ...
次に、出力を bootflash: ファイル システムのファイルにリダイレクトする方法を示します。
switch# show interface > bootflash:switch1-intf.cfg
次に、出力を外部フラッシュ メモリのファイルにリダイレクトする方法を示します。
switch# show interface > usb1:switch-intf.cfg
次に、出力を TFTP サーバのファイルにリダイレクトする方法を示します。
switch# show interface > tftp://10.10.1.1/home/configs/switch-intf.cfg Preparing to copy...done
次に、show tech-support コマンドの出力をファイルにダイレクトする例を示します。
switch# show tech-support > Samplefile Building Configuration ... switch# dir 1525859 Jul 04 00:51:03 2013 Samplefile Usage for volatile:// 1527808 bytes used 19443712 bytes free 20971520 bytes total
次に、現在のデフォルト ディレクトリからファイルを検索する方法を示します。
switch# find smm_shm.cfg /usr/bin/find: ./lost+found: Permission denied ./smm_shm.cfg ./newer-fs/isan/etc/routing-sw/smm_shm.cfg ./newer-fs/isan/etc/smm_shm.cfg
ここでは、ファイル システムに関するその他の情報について説明します。
関連項目 |
参照先 |
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ライセンス |
『Cisco NX-OS Licensing Guide』 |