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この章では、Cisco Nexus 7000 シリーズ デバイス向けの Cisco NX-OS ソフトウェアでサポートされている FabricPath と会話型 MAC アドレス ラーニング機能の概要について説明します。
Cisco NX-OS Release 5.1 以降で F シリーズ モジュールを使用すると、FabricPath 機能を使用できます。
(注) |
FabricPath と会話型学習を実行するには、Nexus 7000 シリーズ シャーシに F シリーズ モジュールを取り付けている必要があります。 |
FabricPath 機能では、次のことができます。
FabricPath ネットワークにおけるレイヤ 2 マルチパスを可能にする。
スパニングツリー プロトコル(STP)を使用しなくても、組み込みのループ防止機能および緩和機能を提供する。
未知のユニキャスト、ユニキャスト、ブロードキャスト、およびマルチキャスト トラフィックに対する単一のコントロール プレーンを提供する。
FabricPath ネットワークにおけるモビリティおよび仮想化を向上させる。
システムは、固有なスイッチ ID を FabricPath がイネーブルな各デバイスにランダムに割り当てます。
クラシカル イーサネット(CE)ネットワークから FabricPath ネットワークにフレームが着信すると、入力インターフェイスがフレームに FabricPath ヘッダーを付けてカプセル化します。システムは、FabricPath ネットワークを介してツリーと呼ばれるパスを作成し、FabricPath ネットワーク内のすべてのトラフィックにフローによって転送タグ(FTag)を割り当てます。フレームが FabricPath ネットワークから CE ネットワークに発信されると、出力インターフェイスがフレームをカプセル解除し、標準 CE ヘッダーを残します。
(注) |
このマニュアルでは、従来のイーサネットは CE と呼ばれます。 |
FabricPath ネットワークは、レイヤ 2 Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)プロトコルを使用して、FabricPath ヘッダーを付けてネットワーク内のトラフィックを転送します。レイヤ 2 IS-IS は、レイヤ 3 IS-IS とは異なります。2 つのプロトコルは、独立して機能します。レイヤ 2 IS-IS では、設定は不要です。デバイスで FabricPath をイネーブルにすると、動作可能になります。フレームは、入口で割り当てられた同じ FTag を FabricPath ネットワーク全体に伝送します。レイヤ 2 IS-IS では、すべてのデバイスが、システムで作成されるすべてのツリーを同じビューで示すことができます。既知のユニキャスト トラフィックは、Equal Cost Multipath Protocol(ECMP)を使用してネットワーク全体にトラフィックを転送します。最後に、システムは ECMP およびツリーを使用して、FabricPath ネットワーク全体のトラフィックのロード バランスを自動的に行います。
FabricPath によって、レイヤ 2 ドメインにおける設定の簡素化、スケーラビリティ、柔軟性、および復元力が実現します。
(注) |
FabricPath 経由の Precision Time Protocol(PTP)はサポートされていません。 |
Cisco NX-OS リリース 5.1 以降で F シリーズ モジュールを使用すると、会話型 MAC アドレス ラーニングを使用できます。MAC アドレス ラーニングのタイプ(会話型または従来型)は VLAN で設定します。
会話型 MAC アドレス ラーニングでは、各インターフェイスは、ドメイン内のすべての MAC アドレスではなく、関連するホストの MAC アドレスだけを学習します。各インターフェイスは、インターフェイスとアクティブに対話する MAC アドレスだけを学習します。このように、会話型 MAC ラーニングはスリーウェイ ハンドシェイクで構成されます。
この選択的な学習、つまり会話型 MAC アドレス ラーニングでは、個々のスイッチの MAC アドレス テーブルの限界を超えてネットワークを拡張できます。
すべての FabricPath VLAN は、会話型 MAC アドレス ラーニングを使用します。
CE VLAN は、デフォルトでは従来型 MAC アドレス ラーニングを使用しますが、会話型 MAC ラーニングを使用するように CE VLAN を設定できます。
Cisco NX-OS リリース 6.1 以降、F2 カード上の VPC+ を伴う Fabric Extender(FEX)がサポートされます。この方法で転送をサポートするために、コア ポート ラーニングが使用されます。
VDC F2 では、デフォルトでコア ポート ラーニング モードがイネーブルになっています。
複数の仮想デバイス コンテキスト(VDC)を作成できます。各 VDC は、インターフェイスを割り当てることのできる、独立した論理デバイスです。VDC にインターフェイスを割り当てると、現在の VDC が正しい場合のみこのインターフェイスを設定できます。VDC の詳細については、『Virtual Device Context Configuration Guide, Cisco DCNM for LAN, Release 6.x』を参照してください。
FabricPath の設定は、ISSU 全体で維持されます。
ハイ アベイラビリティの詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』を参照してください。
FabricPath には、拡張レイヤ 2 ライセンスが必要です。FabricPath ネットワークをイネーブルにするすべてのシステムにこのライセンスをインストールする必要があります。