この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
サービス作成環境では、Cisco SCA BB を Policy Server(PS; ポリシー サーバ)システムと一般的に統合し、プロバイダーの OSS の一部とします。このシステムでは、サブスクライバ ポリシーをリアルタイムで管理し、サブスクライバの使用量クォータをプロビジョニングして(サブスクライバの使用量の監視も行い)、ソリューションの課金を処理します。
システムは、サブスクライバにとって閉ざされた内部システム、またはオープン システムにすることができます。内部システムにはサブスクライバ向きのインターフェイスがありません(オフラインで購入した定義済みサービスレベルおよびクォータでサブスクライバを割り当てる)。オープン システムでは、サブスクライバが、セルフケア ポータルで(プロバイダーの定義に基づいて)自分の使用量ポリシーおよびクォータを購入してプロビジョニングできます。
完全なソリューションはポリシー サーバの機能および能力によって決まり、Cisco SCA BB ソリューションは完全なソリューション内でネットワークの実施および課金のプラットフォームを提供します。
サブスクライバのダイナミックなネットワーク マッピングとソリューションの同期を保つには、IP マッピングを行うプロバイダーのバックエンド システム(DHCP や AAA など)にソリューションを統合する必要があります。
ポリシー サーバ ベンダーまたは開発者に関係するソリューションの主な側面は次のとおりです。
• リアルタイム サブスクライバ ポリシー プロファイル マッピング
サブスクライバ IP マッピングも必要であり、多くの場合はポリシー サーバがサブスクライバ IP マッピングも行います。ただし、ポリシー サーバ自体ではなく、IP マッピングを行うバックアンド システム(DHCP サーバなど)と統合してマッピングすることもでき、前述のように RADIUS/DHCP トラフィックからデータを代行受信してマッピングすることもできるので、これはサーバの必須機能ではありません。
SCA BB ソリューションのレポートは、リアルタイム統合プロセスに あまり関係しません 。レポートは、RDR ベースのインターフェイスで別納課金を提供する場合に限って関係します。レポート プレーンでの統合の詳細については、『 Cisco SCMS Collection Manager User Guide 』(Cisco Collection Manager ソフトウェアを使用した統合の場合)、または『 RDR-Toolkit and the Cisco Service Control Application for Broadband Reference Guide 』(RDR を使用した直接統合の場合)を参照してください。
サービス コンフィギュレーションはスタティックであり、サービス プロバイダーのお客様用のプラン、製品、パッケージとして利用できるさまざまなポリシー プロファイルを定義します。サービス プロバイダーのポリシー定義に従ってビジネス ロジックを定義すると、プロバイダーは、サブスクライバの契約タイプに従って定義済みポリシーをサブスクライバに割り当てることができます。ポリシー プロファイルでは以下を定義します。
• サブスクライバに割り当てるサービスごとの QoS および全体的な QoS
• 契約に含まれる許可サービスおよび制限(ブロック)サービスの定義
• ポリシーのベースとなるクォータの構造(どのサービスがどのクォータから消費され、どのサービスが使用量とならないかなど)、およびサブスクライバの使用量がクォータを超えたときに適用する定義
サービス コンフィギュレーションの詳細については、『 Cisco Service Control Application for Broadband User Guide 』および『 Cisco SCA BB Service Configuration API Programmer Guide 』を参照してください。
SCA BB ソリューションには、リアルタイムのサブスクライバ プロビジョニングおよび監視をサポートする、多くの API およびインターフェイスがあります。
• Subscriber Manager API(SM-API) ― SM コンポーネントを含む展開において、SCMS Subscriber Manager の更新、クエリー、設定を行うために使用します。
• SCE Subscriber API ― SM を含まない展開およびクォータ管理に使用します。
SM - API は、直接統合ではなく SM を使用した展開において、SCA BB ソリューション全体でさまざまなサブスクライバ管理に使用します。このような展開では、ポリシー サーバが、サブスクライバに適用するポリシーの定義にこの API を使用します。ポリシーは、サービス コンフィギュレーションで定義されているポリシー プロファイル(パッケージ)ID によって識別します。この API の使用事例には、サブスクライバのスタティック導入、セルフプロビジョニング、ターボボタンのアクティブ化が含まれます。
SM - API はクライアント API(非ブロッキング実装およびブロッキング実装の両方)として提供され、Java および C/C++ で使用できます(Windows、Sparc-Solaris プラットフォーム、Red Hat Linux)。
SM - API は、Cisco Service Control Management Suite Subscriber Manager の一部として提供されます。詳細については、『 Cisco SCMS SM Java API Programmerr's Guide 』および『 Cisco SCMS SM C/C++ API Programmerr's Guide 』を参照してください。
ポリシー サーバは、SM コンポーネントを含めずに SCE と直接統合するために SCE Subscriber API を使用します。この API では次のようにさまざまな機能がサポートされます。
• ネットワーク ID アソシエーション ― サブスクライバに割り当てられた一意のサブスクライバ識別子、サブスクライバ ネットワーク識別子、ポリシー プロファイルまたはパッケージのアソシエーション。
• ポリシー プロビジョニング ― サブスクライバに割り当てられた一意のサブスクライバ識別子およびポリシー プロファイルかパッケージのアソシエーション。
• クォータ プロビジョニング ― 一意のサブスクライバ識別子、およびサービス消費に使用できるクォータ量のアソシエーション。
サブスクライバ マッピング API 機能にはサブスクライバを作成するためのログイン操作が含まれ、サブスクライバがすでに存在する場合は、サブスクライバ属性の修正が含まれます。ポリシー サーバは、サブスクライバ アイデンティティおよびその他の情報を ACE にプロビジョニングする必要があるとき、この操作を呼び出します。たとえば、サブスクライバがネットワークにログインしたことを通知する場合、またはポリシー サーバがプル要求に応答する場合にこれが実行されます。
• サブスクライバ識別子(OSS ID) ― サブスクライバを一意に識別します。
• サブスクライバ ネットワーク ID ― IP アドレス、IP 範囲、VLAN、トンネル ID の複数のインスタンスを表すことができます。
• (オプション)ポリシー プロファイル識別子 ― ポリシー サーバが割り当て、サービス コンフィギュレーション段階で事前設定されたポリシー プロファイルの識別子。
• (オプション)初期サービス クォータ ― サブスクライバの初期サービス クォータ(利用可能な場合)
サブスクライバ ネットワーク ID を修正する場合(DHCP サーバが別の IP アドレスを割り当てる場合など)、IP アドレスが複数あるサブスクライバに IP アドレス インスタンスを追加する場合、またはサブスクライバの作成後にサブスクライバ ポリシーを修正する場合、サブスクライバ ネットワーク ID を更新(追加または設定)するには、ログイン操作を再利用できます。
サブスクライバを初めて作成している間、またはサブスクライバのアップグレードまたはダウングレードを行って別のポリシーを実施する必要がある場合は、ログイン操作を使用してポリシー プロファイルをサブスクライバに割り当てることができます。
(注) プッシュまたはプルなどの統合モードに関係なく、この方法でポリシーをプロビジョニングできます。
クォータ プロビジョニング メカニズムは、特定サービスを消費するサブスクライバにクォータを割り当て、あとで管理する機能に基づいています。SCE Subscriber API では、次のようなクォータ プロビジョニング イベントがサポートされます。
クォータはサブスクライバ ログインでプロビジョニングできます(ネットワーク ID アソシエーション参照)。たとえばポリシー サーバもクォータ プロビジョニングをサポートする場合に、これを利用できます。ネットワーク オペレータのエコシステムに別のクォータ プロビジョニング システムが含まれる場合は、あとでログイン操作と関係なくクォータを設定できます。
サービス プロバイダーのビジネス ロジックにより、クォータを少しずつプロビジョニングします。SCE の特定サービスやバケットの現行クォータが、設定済みしきい値を下回るか(サブスクライバによるサービス消費のため)枯渇する場合、SCE はクォータ プロビジョニング システムに通知イベントを送信します。このイベントは、サブスクライバからのクォータ補充要求と解釈できます。クォータ プロビジョニング システムは、クォータの設定操作または追加操作で応答できます。
サブスクライバによるサービス消費を反映したクォータの変更は、残存クォータの値の定期通知またはオンデマンド通知でレポートできます。たとえば、ポータルを通してクォータの現行ステータスをサブスクライバに示すためにこれを使用できます。サブスクライバには、クォータに違反したときに任意に通知できます。
サブスクライバがログアウトすると、残存クォータがクォータ プロビジョニング システムにレポートされます。
サービスを初めて(クォータを配置せずに)利用するサブスクライバの使用感を改善するには、SCA BB を使用して猶予期間を設定できます。サブスクライバはこの期間中に、初期クォータ プロビジョニング ステージが完了するまでサービスを利用できます。
クォータ プロビジョニングの詳細については、『 Cisco Service Control Application for Broadband User Guide 』を参照してください。
SCE Subscriber API は、現在 Java で実装されています。
SCE Subscriber API の詳細については、『 Cisco SCMS SCE Subscriber API Programmer Guide 』を参照してください。