この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
OBFL は、現場交換可能ユニット(FRU)のブート、環境、および重大なハードウェア データを収集し、その情報を FRU の不揮発性メモリに保存します。 この情報は、障害やエラーが発生したときにトラブルシューティング、テスティング、診断に使用され、ハードウェアのトラブルシューティングと根本原因の分離解析をより正確に行えるようにします。 保存されている OBFL データは障害時に取得でき、カードがブートしなくてもアクセスできます。
OBFL はデフォルトでオンになっているため、カードをインストールするとただちにデータが収集され保存されます。 問題が発生すると、このデータから過去の環境条件、アップタイム、ダウンタイム、エラー、その他の動作状態に関する情報が読み取られます。
注意 |
OBFL はすべてのカードでデフォルトでアクティブになっています。 OBFL データは FRU の問題の診断および解決に使用されるため、明確な理由なしに OBFL を非アクティブ化しないでください。 |
(注) |
OBFL コマンド、コンソール ロギング、アラーム、ロギング相関については関連資料を参照してください。 |
リリース |
変更内容 |
---|---|
リリース 3.7.2 |
この機能が導入されました。 |
適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
ロギング サービスを実装するには、次の概念を理解する必要があります。
OBFL はベースラインによって収集される情報とイベントによって生成される情報の両方を、サポートされているそれぞれの OBFL 対応カードの不揮発性メモリに収集して格納します。 次のようなデータが収集されます。
このデータは 2 つの異なる方法で収集されます。ベースライン データ収集とイベントによって生成されるデータ収集です。
ベースライン データは、ハードウェアやソフトウェアの障害とは関係なく保存されます。 次の内容が含まれています。
データ型 |
詳細 |
---|---|
インストール |
初期ブート時および過去 9 回のブートで格納されたシャーシ名とスロット番号です。 |
温度 |
吸気口と高温ポイントの温度は、ブート後 10 分記録されます。 |
実行時間 |
はじめにインストールされてからの実行時間の合計です。 これは 30 分間隔でローカル ルータの時計に基づきます。 |
イベントによって生成されるデータには、カード エラー イベントもあります。 障害イベントは、カード クラッシュ、メモリ エラー、ASIC リセット、および類似症状を示すハードウェア障害です。
データ型 |
詳細 |
|
---|---|---|
環境エラー |
温度エラー |
吸気口と高温ポイントの温度エラー |
電圧エラー |
+5、MBUS +5、+3.3、+2.2 電圧エラー |
|
次のような温度または電圧のイベントが発生すると、環境の読み取りがログに記録されます。
リブートすると、これらの環境読み込みは 1 つの環境履歴レコードに統合されます。このレコードには、環境読み込みの連続したセットの期間と通常範囲の超過量が示されます。 |
||
カレンダー時間 |
ディセーブル |
OBFL ロギングがグローバル コンフィギュレーション モードや管理コンフィギュレーション モードで hw-module {all | subslot node-id} logging onboard disable コマンドを使ってディセーブルにされた時刻です。 |
クリア済み |
OBFL ロギングが EXEC モードや管理 EXEC コンフィギュレーション モードでclear logging onboard コマンドを使ってクリアされた時刻です。 |
|
0 にリセット |
ラインカードの合計実行時間が EXEC モードや管理 EXEC モードで clear logging onboard コマンドを使ってゼロにリセットされた時刻です。 |
OBFL データ収集はサポートされています。
OBFL データ ストレージに利用できる十分な不揮発性メモリが搭載されている FRU では OBFL がサポートされます。 たとえば、プロセッサでは OBFL がサポートされています。
カード タイプ |
Cisco ASR 9000 Series Router |
---|---|
ルートスイッチ プロセッサ(RSP) |
サポートあり |
電源装置カード:AC 整流モジュールおよび DC 電源入力モジュール(PEM) |
未サポート |
ファン コントローラ カード |
サポートあり |
共有ポート アダプタ(SPA) |
未サポート |
デフォルトでは、アラート メッセージおよび緊急メッセージの OBFL データが収集されます。
OBFL ロギングはルータに設定されています。 新しいノードを挿入し、そのスロットまたはすべてのスロットで OBFL をイネーブルにすると、新しいノードで OBFL がイネーブルになります。 ルータからカードを取り外して別のルータに挿入すると、そのカードは新しいルータで OBFL 設定を有効にします。
ここでは、次の手順について説明します。
OBFL はすべてのノードでデフォルトでイネーブルであり、指定したノードまたはすべてのノードでディセーブルにするまでアクティブです。
注意 |
OBFL データは FRU の問題の診断および解決に使用されるため、明確な理由なしに OBFL を非アクティブ化しないでください。 |
OBFL をイネーブルまたはディセーブルにする以外に設定要件はありません。
1. admin
2. configure
3. hw-module {all | subslot node-id} logging onboard [disable | severity {alerts | emergencies}]
このタスクを実行して、メッセージの重大度を設定します。
1. admin
2. configure
3. hw-module {all | subslot node-id} logging onboard [disable | severity {alerts | emergencies}]
OBFL のステータスと OBFL が収集したデータを表示するには、この項に説明されているコマンドを使用します。 これらのコマンドは EXEC または管理 EXEC モードで入力します。
1. admin
2. show logging onboard [all | cbc {dump-all | dump-range {start-address | end-address | most-recent {fans fan-tray-slot | [location node-id]} | diagnostic | environment | error | temperature | uptime | verbose | voltage] [continuous | historical | static-data] [detail | raw | summary] [location node-id]
3. show processes include obfl
4. show running-config
特定のカードまたはすべてのカードの OBFL データをすべて消去するには、次のコマンドを使用します。
clear logging onboard [all | cbc {dump-all | dump-range {start-address | end-address | most-recent {fans fan-tray-slot | [location node-id]} | corrupted-files | diagnostic | environment | error | poweron-time | temperature | uptime | voltage] [location node-id]
注意 |
clear logging onboard コマンドは、1 つのノードまたはすべてのノードから、すべての OBFL データを完全に削除します。 OBFL データは FRU の問題の診断および解決に使用されるため、明確な理由なしに OBFL ログをクリアしないでください。 |
注意 |
OBFL がカード上でアクティブに実行されている場合、clear logging onboard コマンドを発行すると、後で破損したログや不完全なログが生成されることがあります。 OBFL は必ず、このコマンドを発行する前にディセーブルにしてください。 |
詳細については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』の「Onboard Failure Logging Commands 」モジュールを参照してください。
ここでは、次の設定例について説明します。
次の例は、OBFL をディセーブルにする方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module all logging onboard disable
次の例は、OBFL を再度イネーブルにする方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# no hw-module all logging onboard disable
次の例は、OBFL がイネーブルになっており、メッセージの重大度がデフォルトにリセットされていることを示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# no hw-module all logging onboard
次の例は、重大度が 0(emergency)に設定されている syslog メッセージだけをストレージ デバイスに保存する方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module subslot 0/2/CPU0 logging onboard severity emergencies
次の例は、重大度が 0(emergency)および 1(alert)に設定されている syslog メッセージをストレージ デバイスに保存する方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module subslot 0/2/CPU0 logging onboard severity
alerts
次の例では、システム内のすべてのノードの OBFL メッセージがすべてクリアされます。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# clear logging onboard
次の例では、OBFL 機能からアップタイム情報を表示する方法を示します。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show logging onboard uptime detail location 0/7/cpu0
-------------------------------------------------------------------------------
UPTIME CONTINUOUS DETAIL INFORMATION (Node: node0_7_CPU0)
-------------------------------------------------------------------------------
The first record : 01/05/2009 00:58:41
The last record : 01/17/2007916:07:13
Number of records : 478
File size : 15288 bytes
Current reset reason : 0x00
Current uptime : 0 years 0 weeks 0 days 3 hours 0 minutes
-------------------------------------------------------------------------------
Time Stamp |
MM/DD/YYYY HH:MM:SS | Users operation
-------------------------------------------------------------------------------
01/05/2009 01:44:35 File cleared by user request.
-------------------------------------------------------------------------------
アラーム ログ相関を設定するには、 『Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ システム モニタリング コンフィギュレーション ガイド』の「アラームおよびアラーム ログ相関の実装とモニタリング」モジュールを参照してください。
次の項では、Cisco IOS XR ソフトウェアへのロギング サービスの実装に関連する参考資料を紹介します。
関連項目 |
マニュアル タイトル |
---|---|
ロギング サービス コマンド リファレンス |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』 の「Logging Services Commands」モジュール |
オンボード障害ロギング(OBFL)コンフィギュレーション |
『Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ システム モニタリング コンフィギュレーション ガイド』の「Onboard Failure Logging Commands」モジュール |
オンボード障害ロギング(OBFL)コマンド |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』の「Onboard Failure Logging Commands」モジュール |
アラームおよびロギング相関コマンド |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』の「Alarm Management and Logging Correlation Commands」モジュール |
アラームおよびロギング相関コンフィギュレーションおよびモニタリング タスク |
『Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ システム モニタリング コンフィギュレーション ガイド』の「アラームおよびアラーム ログ相関の実装とモニタリング」モジュール |
SNMP コマンド |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』の「SNMP Commands」モジュール |
SNMP の設定作業 |
『Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ システム モニタリング コンフィギュレーション ガイド』 の「Implementing SNMP」モジュール |
Cisco IOS XR のスタートアップ マニュアル |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Getting Started Guide』 |
ユーザ グループとタスク ID に関する情報 |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Security Command Reference』の「Configuring AAA Services」モジュール |
標準 |
タイトル |
---|---|
この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
— |
MIB |
MIB のリンク |
---|---|
— | Cisco IOS XR ソフトウェアを使用して MIB を検索およびダウンロードするには、http://cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml にある Cisco MIB Locator を使用し、[Cisco Access Products] メニューからプラットフォームを選択します。 |
RFC |
タイトル |
---|---|
この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
— |
説明 |
リンク |
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