Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのモジュラ QoS の導入シナリオ
このモジュールでは、L2VPN または MPLS などの他のテクノロジー ガイドに記載されている特定の QoS 機能または QoS 実装の導入シナリオの使用例について説明します。
ラインカード、SIP および SPA のサポート
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802.1ad DEI |
あり |
なし |
フレーム リレー QoS |
なし |
あり |
IPHC QoS |
なし |
2 ポート チャネライズド OC-12c/DS0 SPA のみ |
L2VPN QoS |
あり |
あり |
MLPPP/MLFR QoS |
なし |
2 ポート チャネライズド OC-12c/DS0 SPA のみ |
MPLS QoS |
あり |
あり |
マルチキャスト VPN での QoS |
あり |
あり |
NxDS0 インターフェイスでの QoS |
なし |
2 ポート チャネライズド OC-12c/DS0 SPA のみ |
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでの QoS 展開シナリオの機能の履歴
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リリース 3.7.2 |
L2VPN QoS 機能が、ASR 9000 イーサネット ラインカードに導入されました。 MPLS QoS 機能が、ASR 9000 イーサネット ラインカードに導入されました。 |
リリース 3.9.0 |
MLPPP QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 |
リリース 3.9.1 |
マルチキャスト VPN での QoS 機能が、ASR 9000 イーサネット ラインカードに導入されました。 |
リリース 4.0 |
802.1ad DEI 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 フレーム リレー QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 IP ヘッダー圧縮 QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 L2VPN QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 でサポートされました。 MLFR QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 一時停止/再開の方法が MLPPP および MLFR インターフェイスに追加されました。 MPLS QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 でサポートされました。 NxDS0 インターフェイスの QoS 機能が、ASR 9000 用 SIP 700 に導入されました。 |
リリース 4.1.0 |
VPLS と VPWS QoS 機能が導入されました。 |
802.1ad DEI
802.1ad フレームと 802.1ah フレームに含まれる Drop Eligible Indicator(DEI)ビットに基づいてトラフィックを分類できます。DEI のサポートには次の機能が含まれます。
• 特定のレートにポリシングし、トラフィックが適合または超過しているかどうかに基づいて、DEI を 0 または 1 としてマークします。
• 入力に対して、ポリシングを行い、廃棄クラスを設定します(802.1ad カプセル化が設定されていないインターフェイスでも)。
• 出力に対して、廃棄クラス値に基づいて DEI をマーキングします(802.1ad インターフェイスのみ)。
802.1ad フレームと 802.1ah フレームに含まれる Drop Eligible Indicator(DEI)ビットに基づいて輻輳を管理できます。DEI のサポートには次の機能が含まれます。
• DEI ビットの値に基づいて、重み付けランダム早期検出(WRED)を実行します。
• あるインターフェイスでの輻輳時にトラフィックに優先処理(他より大きなしきい値)を与えることによって、アクティブ キュー管理を行います。あるいは、DEI 値に基づいて不適合なトラフィックに他より小さなしきい値を設定します。
ポリシング アクションに基づく DEI のマーキング:例
この例では、ポリシング レートを 5 Mbps に設定しています。適合するトラフィックは 0 の DEI 値でマーキングします。ポリシング レートを超過したトラフィックは 1 の DEI 値でマーキングします。
着信フィールドに基づく DEI のマーキング:例
この例では、802.1ad CoS と DEI は、着信する 802.1q CoS から導かれます。CoS 値が 0 のパケットは、DEI 値 1 でマーキングされます。
class-map match-any remark-cos
interface GigabitEthernet0/4/0/39.1 l2transport
rewrite ingress tag push dot1ad 5 symmetric
DEI を使用する輻輳管理:例
この例では、DEI 値が 0 のパケットをドロップする前に、DEI 値が 1 のパケットをドロップすることで輻輳を管理します。
random-detect dei 1 1000 6000
random-detect dei 0 5000 10000
フレーム リレー QoS
フレーム リレー QoS と他のインターフェイス タイプとの主な違いは、以下のことを実行できることです。
• フレーム リレー DLCI の分類
• フレーム リレー DE の分類
• フレーム リレー DE のマーキング
(注) QoS ポリシーは、フレーム リレー サブ インターフェイスの PVC に対してのみ適用できます。フレーム リレー サブ インターフェイスに直接適用することはできません。
フレーム リレー DLCI の分類
この設定では、フレーム リレーでカプセル化されたパケットのフレーム リレー DLCI 値に基づいて照合できます。フレーム リレーでカプセル化されていないパケットはこの設定に対応しません。
match frame-relay list of dlci-values
DLCI 値のリストには、次の例のように、範囲や個々の値を含めることができます。
match frame-relay dlci 1-100 150 200-300
(注) DLCI のマッチングはメイン インターフェイスでのみサポートされています。
フレーム リレー DE の分類
この設定では、フレーム リレー ヘッダーに廃棄適性(DE)ビットが設定されているフレーム リレー パケットを照合できます。
フレーム リレー DE ビット 0 を照合するには、次の設定を使用します。
class-map match-not-fr-de
(注) DE ビットの分類は、レイヤ 3 インターフェイスではサポートされていません。
フレーム リレー DE のマーキング
この例では、トラフィックがポリシング認定情報レートを超えたときに fr-de ビットを設定します。そのため、(輻輳が発生したとき)下位システムでは fr-de ビットが 1 に設定されたトラフィックを廃棄します。
exceed-action set fr-de 1
(注) DE ビットのマーキングは、レイヤ 3 インターフェイスではサポートされていません。
フレームリレー QoS:例
この例では、parent_policy をマルチリンク フレーム リレーのメイン インターフェイスに適用します。フレーム リレー DLCI で一致する parent_policy には 2 つのクラスがあります。マルチリンク フレーム リレーのメイン インターフェイスには、2 つのフレーム リレー PVC が設定されています(DLCI 16、DLCI 17)。
show run int multi 0/2/1/0/1
Mon Aug 2 11:34:31.019 UTC
interface Multilink0/2/1/0/1
service-policy output parent_policy
encapsulation frame-relay
frame-relay intf-type dce
show run policy-map parent_policy
Mon Aug 2 11:34:36.118 UTC
service-policy child_queuing_policy
service-policy child_queuing_policy
show run class-map parentQ_1 <----- class map parent class dlci=16
Mon Aug 2 11:34:43.363 UTC
class-map match-any parentQ_1
match frame-relay dlci 16
show run class-map parentQ_2 <----- class map parent class dlci=17
Mon Aug 2 11:34:45.647 UTC
class-map match-any parentQ_2
match frame-relay dlci 17
show run int multi 0/2/1/0/1.16 <------ dlci 16 pvc config
Mon Aug 2 11:34:53.988 UTC
interface Multilink0/2/1/0/1.16 point-to-point
ipv4 address 192.1.1.1 255.255.255.0
show run int multi 0/2/1/0/1.17 <------ dlci 17 pvc config
Mon Aug 2 11:34:56.862 UTC
interface Multilink0/2/1/0/1.17 point-to-point
ipv4 address 192.1.2.1 255.255.255.0
show run policy-map child_queuing_policy <--------- child policy-map
Mon Aug 2 11:35:05.821 UTC
policy-map child_queuing_policy
service-policy gchild_policy
random-detect discard-class 2 10 ms 100 ms
random-detect discard-class 3 20 ms 200 ms
show run policy-map gchild_policy <-------- grandchild policy map
Mon Aug 2 11:35:15.428 UTC
show run class-map <----------- shows all class map configs
Mon Aug 2 11:35:19.479 UTC
class-map match-any video
class-map match-any premium
class-map match-any voice-ip
class-map match-any parentQ_1
match frame-relay dlci 16
class-map match-any parentQ_2
match frame-relay dlci 17
class-map match-any premium_g1
class-map match-any premium_g2
class-map match-any best-effort
IP ヘッダー圧縮の QoS
IP ヘッダー圧縮(IPHC)プロファイルはインターフェイス上でイネーブルにできるため、QoS サービス ポリシーと一致するパケットにのみ IPHC プロファイルが適用されます。この場合、QoS サービス ポリシー クラスの属性によって、圧縮されるパケットが決まります。これによって、IPHC をより細かく調整できます。
ポリシー マップは、 service-policy コマンドを使用してインターフェイスに適用します。IPHC アクションは、出力サービス ポリシーにだけ適用されます。IPHC は入力サービス ポリシーではサポートされていません(IPHC は入力方向でサポートされていますが、入力ポリシーで IPHC を設定する使用例はありません)。
次のように QoS を使用して IPHC を設定できます
• compression header ip アクションで QoS ポリシー を作成します。
• ipv4 iphc profile profile_name mode service-policy コマンドを使用して、IPHC プロファイルをインターフェイスに付加します。
• service-policy output コマンドを使用して compression header ip アクションが含まれる QoS ポリシー を付加します。
また、次の例に示すように、 show policy-map interface コマンドを使用して、IPHC の統計情報を表示できます。
show policy-map interface Serial0/0/3/0/3:0 output
show policy-map int Serial0/0/3/0/3:0 output
Mon May 18 22:06:14.698 UTC
Serial0/0/3/0/3:0 output: p1
Classification statistics (packets/bytes) (rate - kbps)
High watermark (Unknown) : 0
Inst-queue-len (packets) : 0
Avg-queue-len (packets) : 0
Taildropped(packets/bytes) : 0/0
Sent Total (packets) : 880
Sent Compressed (packets) : 877
Sent full header (packets) : 342
Efficiency improvement factor : 2.27
IP ヘッダー圧縮の QoS:例
この例では、 compress header ip コマンドを使用し、クラス マップのアクションとしての QoS を通じて、IPHC を設定しています。
パケットはクラス マップの基準に基づいて分類されます。ポリシー マップでは、クラスに適用する動作を指定します。IPHC は、クラスに対する compress header ip アクションを使用してイネーブルにします。QoS サービス ポリシーを持つ IPHC プロファイルを、シリアル インターフェイスに適用します。
class-map match-all voice1
class-map match-all voice2
match access-group acl_iphc
ipv4 access-list acl_iphc permit udp any range 5000 15000 any range 5000 15000
interface Serial 0/2/0/0/1/1/1:1
ipv4 address 10.0.0.1 255.255.255.252
ipv4 iphc profile Profile_3 mode service-policy
service-policy output iphc_policy
L2VPN QoS
ここでは、次のフレーム リレー L2VPN の導入シナリオについて説明します。
• フレーム リレー <-> 疑似配線上でのフレーム リレー
• フレーム リレー <-> 疑似配線上でのイーサネット
(注) これらのシナリオの疑似配線を経由しないローカル接続形態もあります。ここでは、疑似配線シナリオに重点を置いて説明します。
フレーム リレー <-> 疑似配線上でのフレーム リレーの例
この例では、ルータ PE1 の入力フレーム リレー インターフェイスのフレーム リレー DLCI に基づいて照合を行い、fr-de 値を設定できることを示します。この設定は、L2VPN 疑似配線に引き継がれます。フレーム リレー パケットがフレーム リレー l2transport インターフェイスを経由してルータ PE2 から出るとき、fr-de 値はそのままです。
この設定を変更し、L2VPN を越えてフレーム リレー QoS 値に引き継ぐことができます。図 1図 1 にネットワーク トポロジを示します。
図 1 Frame Relay Over MPLS
CE1
ipv4 add 10.0.0.1 255.0.0.0
PE1
interface pos0/2/0/0.26 l2transport
neighbor y.y.y.y pw-id 1001
match frame-relay dlci 26
service-policy input setde1
PE2
interface pos0/3/0/0.26 l2transport
neighbor x.x.x.x pw-id 1001
CE2
ipv4 add 10.0.0.2 255.0.0.0
フレーム リレー <-> 疑似配線上でのイーサネット:例
この例では、ルータ PE1 の入力フレーム リレー l2transport インターフェイスの fr-de 値に基づいて照合を行い、特定の MPLS EXP 値を設定できることを示します。MPLS パケットが PE1 コア インターフェイスを出るとき、この EXP 値が設定されます。パケットがイーサネット l2transport インターフェイスを経由してルータ PE2 から出るとき、この値はイーサネット パケットの CoS フィールドの値の一部になります。
この設定により、QoS フィールドをフレーム リレー ネットワークからイーサネット ネットワークに引き継ぐ、またはマップできます。図 2 にネットワーク トポロジを示します。
図 2 IP Interworking Over MPLS
CE1
ipv4 add 10.0.0.1 255.0.0.0
PE1
interface pos0/2/0/0.26 l2transport
neighbor y.y.y.y pw-id 1001
set mpls exp imposition 5
interface pos0/2/0/0.26 l2transport
service-policy input setexp
PE2
interface gig0/4/0/0.26 l2transport
neighbor x.x.x.x pw-id 1001
CE2
ipv4 add 10.0.0.2 255.0.0.0
MLPPP QoS/MLFR QoS
マルチリンクとは、複数のシリアル リンクを 1 つのバンドルに集約するメカニズムです。バンドルにより、より高い帯域幅、リンク間のロード バランシングが可能になり、シングル ポイント障害からの保護によりサービス アベイラビリティが向上します。このサービスで、複数の低速リンクを集約して帯域幅を増やすことができます。1 本の高速リンクにアップグレードするよりも費用対効果に優れています。これは T1 レートより大きく T3 レートより小さい帯域幅の専用回線サービスを必要とするユーザにとって、費用対効果の高いソリューションです。
マルチリンク インターフェイスは、PPP カプセル化(MLPPP)またはフレーム リレー カプセル化(MLFR)で設定できます。マルチリンク インターフェイスがフレーム リレー カプセル化で設定されている場合、その下にサブインターフェイスを設定できます。
マルチリンク インターフェイスで使用可能な総帯域幅は、マルチリンク インターフェイスへのリンクの追加や、マルチリンク インターフェイスからのリンクの削除によって動的に変化します。メンバーのリンクの状態が動作面でアップまたはダウンに変化した場合や、ポリシーの保留状態を変更することによって、使用可能な総帯域幅も変化します。このようなインターフェイスに付加されている QoS ポリシーは、帯域幅の変更に基づいて更新する必要があります。この場合、次のいずれかの操作を実行します。
• ポリシーを保留にする:付加されているポリシーの帯域幅要件が使用可能な帯域幅(メンバー リンクが運用面でダウンすると小さくなります)を上回ったときには、ポリシーが保留状態になります。ポリシーが保留状態になると、そのインターフェイスの着信パケットまたは発信パケットは QoS の影響を受けなくなります。
次の状況では、入力に対してポリシーは保留状態になります。
– 拡張階層型の入力ポリシングでは、子ポリシング レートの合計が親ポリシングの適合レートよりも大きい場合
– ポリシング ピーク レートがポリシング適合レートを下回っている場合
次の状況では、出力に対してポリシーは保留状態になります。
– 最小帯域幅レートとプライオリティ クラスのポリシング レートの合計がインターフェイスのレートを上回っている場合
– シェーピング レートが最小帯域幅レートを下回っている場合
– プライオリティ クラスのポリシング適合レートがインターフェイスのレートを上回っている場合
– プライオリティ クラスのポリシング ピーク レートが、インターフェイスのレートを上回っている場合
– ポリシング ピーク レートがポリシング適合レートを下回っている場合
• ポリシーを再開する:付加されているポリシーの帯域幅要件が使用可能な帯域幅(メンバー リンクが運用面でアップすると大きくなります)以下のときには、ポリシーが再開されます。保留中のポリシーは、メンバー リンクのステータスの変化がなくても、ポリシー マップの保留状態を変更することでも再開できます。
• ポリシーを更新する:新しい使用可能な帯域幅を反映するように、アクティブなポリシー レートを更新します。使用可能な帯域幅は、増加または減少している場合がありますが、適用されているポリシーの帯域幅要件は引き続き満たされています。
QoS 統計情報は、アクティブ状態から保留状態に移行するポリシーについては保持されません。ポリシーを再度アクティブにすると、それまでに収集された統計情報はすべて失われ、再アクティブ化後にインターフェイスを通過したパケットだけがカウントされます。保留中のポリシーを変更して帯域幅要件を減らし、再アクティブ化することができます。保留中のポリシーは、インターフェイスに付加したまま変更できます。
QoS を使用するマルチクラス MLPPP
マルチクラスのマルチリンク ポイントツーポイント プロトコル(MLPPP)は、QoS と一緒に使用することができ、ポリシー マップのクラスでの encap-sequence コマンドを使用して設定できます。 encap-sequence コマンドでは、MQC 定義クラス内のパケットの MLPPP MCMP クラス ID を指定します。
encap-sequence ID 番号の有効値は、 none 、1、2、または 3 です。値 none は、 プライオリティ レベル が 1 の場合にのみ適用でき、MLPPP カプセル化が行われないことを示します。値 1、2、または 3 は、プライオリティ 1 または 2 のクラス、またはキューイング アクションを含む他のクラスで使用できます。ゼロ(0)の encap-sequence ID 番号は、システムでのみ使用し、デフォルト クラス用に予約されているため、他のクラスでは使用できません。
(注) encap-sequence ID 番号は番号順に設定する必要があります。たとえば、ID 番号 1 と 2 をまだ割り当てていない場合、ID 番号 3 を割り当てることはできません。
encap-sequence ID 番号の数は、マルチリンク ヘッダーによってピア間でネゴシエーションされた MLPPP クラスの数よりも小さくする必要があります。システムではこれを確認できないため、設定が適切であることをユーザが確認する必要があります。
これを確認するには、 ppp multilink multiclass remote apply コマンドを使用します。 encap-sequence ID 番号(デフォルト値の 0 を含む)を使用するクラスの数が、 ppp multilink multiclass remote apply コマンドの min-number 値よりも小さいことを確認します。たとえば、min-number 値が 4 の場合は、encap-sequence ID 番号を持つクラスを 3 つまでしか使用できません。
QoS ポリシーでは、次の条件を確認します。これらの条件が満たされていない場合、ポリシーは拒否されます。
• encap-sequence ID 番号が 1~3 という許容値内である。
• encap-sequence がポリシー マップ内のいずれかのクラスに設定されている場合は、 プライオリティ レベル 1 を持つポリシー マップ内のすべてのクラスに encap-sequence ID 番号を含める必要があります。
• encap-sequence が none の設定は、 プライオリティ レベル が 1 のクラスに限定されます。
• class-default には、 encap-sequence の設定は含まれません。
• キューイング アクションを含むクラスだけが encap-sequence 設定を持ちます。
(注) 同じ encap-sequence ID 番号を持つクラスは、プライオリティが同じである必要があります。
QoS ポリシー マップは次のように設定します。
policy-map type qos policy-name
次に、MLPPP のポリシー マップを設定する例を示します。
MLPPP QoS/MLFR QoS:例
メンバー リンクがアップまたはダウンすると、バンドル インターフェイスの帯域幅は動的に変化するため、このようなインターフェイスに適用されている QoS ポリシーは帯域幅の変更に基づいて更新する必要があります。
ステップ 1:バンドル インターフェイスに 2 レベルのポリシーを適用する
QoS の場合、帯域幅要件は、プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅の合計がリンク帯域幅の合計より小さくなることです。
このステップでは、MLPPP または MLFR バンドルには最初に次の 2 レベルのポリシーを適用し、そのポリシーが適用されたときには 10 の T1 メンバーが存在します。10 の T1 メンバーがアクティブである場合、バンドル インターフェイスの帯域幅は 15,360 Mbps です。
子ポリシー child_template1 は合計 13 Mbps に設定されます(プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅)。これは帯域幅要件を満たします。
show run int multi 0/2/1/0/1
interface Multilink0/2/1/0/1
service-policy output parent_shape
ipv4 address 192.1.1.1 255.255.255.0
service-policy child_template1
policy-map child_template1
show multi int multi 0/2/1/0/1
Multilink0/2/1/0/1 is up, line protocol is up
Fragment Counters: disabled
Member Links: 10 active, 0 inactive <===== shows 10 members are active....
ステップ 2:T1 メンバーがダウンし、帯域幅要件は満たされる
このステップでは、T1 メンバーが 1 つダウンします。プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅の合計は 13 Mbps になります。これは 13,824 Mbps のバンドル リンク帯域幅(1,536 kbps * 9 の T1 メンバー)よりまだ低い値です。これは依然として帯域幅要件を満たしています。ポリシーは引き続きバンドル インターフェイスに適用されます。
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:13:23.495 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINK-5-CHANGED : Interface Serial0/2/1/0/1/1:0, changed state to Administratively Down
ステップ 3:T1 の別のメンバーがダウンし、帯域幅要件が超過する
このステップでは、別の T1 メンバーがダウンします。プライオリティ トラフィックと最低保証帯域幅の合計は 13 Mbps になります。これは 12,288 Mbps(1,536 kbps * 8 つの T1 メンバー)バンドル リンクの帯域幅を超過しています。帯域幅要件を超えたため、ポリシーはバンドル インターフェイスから保留状態になります。
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:13:48.424 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINK-5-CHANGED : Interface Serial0/2/1/0/1/2:0, changed state to Administratively Down
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:13:48.437 : qos_ma_ea[250]: %QOS-QOS_EA_BW_CHG-6-BWCHG_LOG : QOSEA: updated bandwidth for ifh 4004380 with 13824 Egress Policy (active->suspend)
show policy-map int multi 0/2/1/0/1 <------------- shows that the policy is suspended
Multilink0/2/1/0/1 direction input: Service Policy not installed
Multilink0/2/1/0/1 output: parent_shape
Reason Sum of Minimum-BW + priority with policer exceeds parent ref rate
ステップ 4a:T1 メンバーがアップし、ポリシーが再開される
このステップでは、1 つの T1 メンバーがアップに戻り、プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅の合計がが 13 Mbps を上回ったため、インターフェイスに対してポリシーが再開されます。これは 13,824 Mbps(1,536 kbps * 9 つの T1 メンバー)のバンドル リンク帯域幅より低くなります。帯域幅の要件を満たしているため、ポリシーはバンドル インターフェイスに対して再開されます。
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:38:45.846 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINK-3-UPDOWN : Interface Serial0/2/1/0/1/2:0, changed state to Down
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:38:45.846 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINEPROTO-5-UPDOWN : Line protocol on Interface Serial0/2/1/0/1/2:0, changed state to Down
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:38:45.851 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINK-3-UPDOWN : Interface Serial0/2/1/0/1/2:0, changed state to Up
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:38:45.859 : ifmgr[188]: %PKT_INFRA-LINEPROTO-5-UPDOWN : Line protocol on Interface Serial0/2/1/0/1/2:0, changed state to Up
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:38:45.870 : qos_ma_ea[250]: %QOS-QOS_EA_BW_CHG-6-BWCHG_LOG : QOSEA: updated bandwidth for ifh 4004380 with 12288 Egress Policy (suspend->active)
または、ステップ 4b:ポリシーを変更し、ポリシーが再開される
このステップでは、プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅の合計がリンク帯域幅より低くなるようにポリシーを変更しています。voice-ip クラスのポリシング レートを 6 Mbps まで下げます。プライオリティ ポリシングと最低保証帯域幅の合計は 12 Mbps になります。これは 12,288 Mbps(1,536 kbps * 8 つの T1 メンバー)のバンドル リンク帯域幅より低くなります。帯域幅の要件が満たされているため、ポリシーはインターフェイスに対して再開されます。
policy-map child_template1
police rate 6 mbps <------------police rate lowered
LC/0/2/CPU0:Aug 9 15:16:17.651 : qos_ma_ea[250]: %QOS-QOS_EA_BW_CHG-6-BWCHG_LOG : QOSEA: updated bandwidth for ifh 4004380 with 12288 Egress Policy (suspend->active) <---------- resume msg sent out
MPLS QoS
(注) 導入テキストとトポロジ図は、『MPLS Fundamentals』(Luc De Ghein、Copyright 2007, Cisco Systems, Inc)から引用しました。
MPLS QoS には、均一モード、パイプ モード、およびショート パイプ モードという、トンネリング モデルに基づく 3 つの導入シナリオがあります。 表 1 にトンネリング モデルの概要を示します。
表 1 MPLS トンネリング モードの概要
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均一 |
IP precedence/DiffServ を MPLS EXP にコピー |
コピーされた MPLS EXP |
MPLS EXP を IP precedence/DiffServ にコピー |
パイプ |
サービス プロバイダーのポリシーに応じた MPLS EXP 設定 |
コピーされた MPLS EXP |
IP precedence /DiffServ を保持 MPLS EXP に基づく転送処理 |
ショート パイプ |
サービス プロバイダーのポリシーに応じた MPLS EXP 設定 |
コピーされた MPLS EXP |
IP precedence /DiffServ を保持 IP precedence/DiffServ に基づく転送処理 |
MPLS 均一モード
均一モードでは(図 3 に図示)、MPLS ネットワークを通過するときに、パケットに関連する DiffServ マーキングが 1 つだけ存在します。パケットの DiffServ マーキングが MPLS ネットワーク内で変更された場合、更新情報は LSP の出口で意味のあるものになります。MPLS ネットワーク内でのパケット マーキングに対するあらゆる変更は永続的であり、パケットが MPLS ネットワークを出るときに伝播されます。
図 3 均一モード
MPLS パイプ モード
パイプ モード(図 4 に図示)では、MPLS ネットワークを通過するときに、2 つのマーキングがパケットに関連します。1 つめは、出力 LSR を含む LSP スパンに沿って中間ノードによって使用されるマーキングです。2 つめは、元のマーキングであり、MPLS ネットワークに入る前にパケットによって伝送され、パケットを出た後も継続して使用されます。MPLS ネットワーク内のパケット マーキングに対するあらゆる変更は、永続的なものではなく、パケットが MPLS ネットワークを出るときに伝播されません。
出力 LSR ではまだ中間 LSR で使用されたマーキングを引き続き使用することに注意してください。ただし、出力 LSR は、元のパケットにインポーズされたすべてのラベルを削除する必要があります。ラベルで伝送されるマーキングを維持するために、エッジ LSR は、マーキングの内部コピーを保管してから、ラベルを削除します。この内部コピーは、ラベルが削除されたあとに、(CE 方向の)アウトバウンド インターフェイスでパケットを分類するために使用されます。これは通常、 set qos-group コマンドと match qos-group コマンドを使用して行います。
図 4 パイプ モード
MPLS ショート パイプ モード
ショート パイプ モード(図 5 に図示)は、パイプ モードとわずかに異なります。唯一の違いは、出力 LSR が中間 LSR によって使用されるマーキングを使用する代わりに元のパケット マーキングを使用することです。
図 5 ショート パイプ モード
均一、パイプ、ショート パイプ モード:入力 PE の例
この例では、MPLS DiffServ を実装する方法と、入力 PE で必要な設定について説明します。precedence 4 のみ一致します。precedence 4 は、帯域幅が超過しない限り、ポリサーによって EXP ビット値 4 にマップされます。この場合、EXP ビットは値 2 にリカラーされます。出力インターフェイスの設定は、MPLS DiffServ 均一モデルには不要ですが、EXP ビットに対する QoS の実行方法を示すために追加しています。
conform-action set mpls experimental imposition 4
exceed-action set mpls experimental imposition 2
interface GigabitEthernet0/0/0/1
service-policy input set-MPLS-PHB
match mpls experimental topmost 2 4
interface GigabitEthernet0/0/0/2
service-policy output output-qos
均一モード:出力 PE の例
出力 PE では、EXP ビットは set qos-group コマンドと match qos-group コマンドを使用して precedence ビットにコピーします。
match mpls experimental topmost 2
match mpls experimental topmost 4
interface GigabitEthernet0/0/0/2
service-policy input policy2
interface GigabitEthernet0/0/0/1
service-policy output policy3
パイプ モード:出力 PE の例
次に、MPLS DiffServ パイプ モードの出力 PE の設定例を示します。出力 LSR では発信 IP パケットの precedence ビットに EXP ビットをコピーしません。出力インターフェイスでのパケットのスケジューリングは、 set qos-group コマンドと match qos-group コマンドを使用して EXP ビットに間接的に行います。
match mpls experimental topmost 2
match mpls experimental topmost 4
interface GigabitEthernet0/0/0/2
service-policy input policy2
interface GigabitEthernet0/0/0/1
service-policy output policy3
ショート パイプ モード:出力 PE の例
次に、MPLS DiffServ ショート パイプ モードの出力 PE の設定例を示します。出力 LSR では、ラベルを削除した後、IP パケットの precedence または DiffServ コード ポイント(DSCP)ビットに基づいてパケットを転送します。出力 LSR では発信 IP パケットの precedence ビットに EXP ビットをコピーしません。
random-detect precedence 4 100 ms 200 ms
interface GigabitEthernet0/0/0/1
service-policy output policy3
マルチキャスト VPN での QoS
ASR 9000 イーサネット ラインカード
マルチキャスト VPN(mVPN)対応ネットワークでの QoS サービスのサポートには、トンネル IP ヘッダーの DSCP または precedence ビットのマーキングが含まれます。この機能により、mVPN サービスの QoS を行う MPLS キャリアがイネーブルになります。mVPN ネットワークでは、プロバイダー エッジ(PE)デバイス間の総称ルーティング カプセル化(GRE)トンネルを使用します。マルチキャスト パケットは、MPLS コア ネットワーク上で送信するために GRE トンネルに置かれます。
入力インターフェイスでは、入力インターフェイスに適用される入力ポリシー セット内で set precedence tunnel コマンドと set dscp tunnel コマンド(条件付きと無制限の両方)を使用します。一般的な mVPN ネットワークを示します。IP パケットが入力インターフェイス E1 の PE1 に着信すると、GRE トンネル内で IP パケットをカプセル化することによって、パケットがトンネル インターフェイス E2 からコア ネットワークに送信されます。
図 6 mVPN ネットワーク
set dscp tunnel コマンドまたは set precedence tunnel コマンドが入力インターフェイス E1 で設定されている場合、DSCP または precedence 値はインターフェイス E2 から送信されるカプセル化パケットの GRE トンネル ヘッダーに設定されます。この結果、次のようになります。
• set dscp コマンドまたは set precedence コマンド(条件付きまたは無条件)により、IP ヘッダー内の DSCP または precedence 値がマークされます。
• set dscp tunnel コマンドまたは set precedence tunnel コマンド(条件付きまたは無条件)により、GRE ヘッダー内の DSCP または precedence 値がマークされます。
マルチキャスト VPN での QoS:例
mVPN 対応ネットワークで QoS をサポートするには、トンネル ヘッダーに DSCP または precedence ビットの条件付きおよび無条件マーキングが必要です。無条件マーキングでは、ポリシー アクションとして DSCP または precedence トンネルをマークします。条件付きマーキングでは、ポリサーのアクションとしてトンネル ヘッダーに DSCP または precedence 値をマークします(適合、超過、または違反)。
条件付きマーキング
conform action set dscp tunnel af11
exceed action set dscp tunnel af12
ASR 9000 用 SIP 700
set precendence tunnel コマンドおよび set dscp tunnel コマンドはサポートされませんが、次の例に示すように一般的なマルチキャスト VPN はサポートされます。
マルチキャスト VPN での QoS:例
この例では、ネットワーク全体で、モバイル、エンタープライズ、およびその他の 3 つのサービスが提供されています。モバイル トラフィックは、ブロードバンド 2G モバイル トラフィックと 3G モバイル トラフィックとして分類されます。
制御トラフィックには最高のプライオリティが必要であり、プライオリティ レベル 1 を持ちます。ブロードバンド 2G モバイル トラフィックは、プライオリティ レベル 2 を持ちます。プライオリティ キューは、これらの各トラフィック クラスに関連付けられます。これらのクラスのトラフィックは、100 パーセントのレートでポリシングされます。つまり、フル回線レート帯域幅がこれらのトラフィック クラス専用であることを意味します。
残存帯域幅は Mcast_BBTV_Traffic クラス、Enterprise_Traffic クラス、および Enterprise_Low_Traffic クラスに分配されます。
policy-map CompanyA-Profile
class BB_2GMobile_Traffic
bandwidth remaining ratio 1000
bandwidth remaining ratio 100
bandwidth remaining ratio 10
class Enterprise_Low_Traffic
bandwidth remaining ratio 1
NxDS0 インターフェイスでの QoS
NxDS0 インターフェイスの QoS では、シェーピング、ポリシング、およびキューイングの最小レートは 8 kbps、粒度は 1 kbps です。QoS が低速 NxDS0 リンクに適用されると、リアルタイム プライオリティ トラフィックに低遅延を行うために、フレーム リレー フラグメンテーション(frf12)設定を行うことを推奨します。NxDS0 インターフェイスでの一般的な設定は次のとおりです。
• 1 レベルのポリシーが、フレーム リレーの設定のないメイン インターフェイスに適用される
• 2 レベルのポリシーが、フレーム リレーが設定されたサブインターフェイスに適用される
メイン インターフェイスに適用される 1 レベルのポリシー:例
show run int Serial0/2/1/0/1/1:0
Mon Aug 9 11:29:50.721 UTC
interface Serial0/2/1/0/1/1:0
service-policy output fractional_T1_E1_policy ?--------policy applied to serial interface
encapsulation frame-relay
RP/0/RSP1/CPU0:viking-1#show run policy-map
policy-map fractional_T1_E1_policy
class Streaming-Interactive
bandwidth remaining percent 35
bandwidth remaining percent 15
bandwidth remaining percent 10
bandwidth remaining percent 40
サブインターフェイスに適用される 2 レベルのポリシー:例
show run int Serial0/2/1/0/1/1:0
Mon Aug 9 11:29:50.721 UTC
interface Serial0/2/1/0/1/1:0
encapsulation frame-relay
frame-relay intf-type dce
Mon Aug 9 11:29:37.150 UTC
interface Serial0/2/1/0/1/1:0.16 point-to-point
ipv4 address 192.1.1.1 255.255.255.0
service-policy output parent_policy ?--------policy applied to serial subinterface
fragment end-to-end 350 ?-------------------frf12 enabled
shape average rate 768 kbps
policy-map fractional_T1_E1_policy
class Streaming-Interactive
bandwidth remaining percent 35
bandwidth remaining percent 15
bandwidth remaining percent 10
bandwidth remaining percent 40
VPLS と VPWS QoS
バーチャル プライベート LAN サービス(VPLS)対応ネットワークと、バーチャル プライベート ワイヤ サービス(VPWS)対応ネットワークで QoS をサポートするために、パケットは次の一致基準に基づいて分類できます。
• vpls ブロードキャストとの一致(VPLS に適用可能)
• vpls マルチキャストとの一致(VPLS に適用可能)
• vpls 制御との一致(VPLS に適用可能)
• arp ethertype との一致(VPLS と VPWS の両方に適用可能)
(注) VPLS 固有および VPWS 固有の分類は、入力方向に対してのみ実行されます。
次のガイドラインが、VPLS と VPWS の QoS 機能に適用されます。
• 入力レイヤ 2 バンドルおよび非バンドル サブインターフェイスでサポートされます。
• レイヤ 3 サブインターフェイスではサポートされませんが、ポート継承ポリシーを持つポートではサポートされます。システムは、ポートに対応付けられたレイヤ 3 サブ インターフェイスの VPLS の分類を無視します。
• match vpls <control | multicast | broadcast> および match ethertype arp は、レイヤ 2 のサービス タイプに関係なくレイヤ 2 インターフェイスに適用されますが、vpls <control | multicast | broadcast> の分類は非 VPLS レイヤ 2 インターフェイス タイプでは無視されます。
図 7 に一般的な VPLS のトポロジを図示します。VPLS ネットワークはルータのドメインをブリッジングするために相互接続された疑似配線(PW)のメッシュです。プロバイダー エッジ(PE)ルータのそれぞれがブリッジ ドメインを持ちます。各 PW は、ブリッジ ドメインに対するブリッジ ポートです。各 PE ルータに対するカスタマー エッジ(CE)接続は、同じブリッジ ドメインに対する接続回線(AC)ブリッジ ポートです。QoS のコンフィギュレーション コマンドは、一方の CE ルータに接続する AC と、他方の PE ルータのブリッジ ドメインに適用されます。
図 7 一般的な VPLS ネットワーク トポロジ
VPLS と VPWS の QoS:例
ここでは、図 7 に示す構成要素に基づいて設定例を説明し、さらに設定された値に基づいてネットワークでパケットを照合する方法について説明します。
PE1 ルータ上では、次のようにポリシーマップと PE-to-CE 接続が設定されています。
set mpls experimental imposition 4
bandwidth remaining percent 10
set mpls experimental imposition 5
set mpls experimental imposition 6
bandwidth remaining percent 10
set mpls experimental imposition 7
interface GigabitEthernet0/2/0/0 l2transport
description PE to CE connection
bridge-domain vpls-bridge
interface GigabitEthernet0/2/0/0
neighbor 10.0.0.2 pw-id 12
neighbor 10.0.0.3 pw-id 13
この例に従い、VPLS と VPWS をイネーブルにして設計および実装されているネットワークでは、一致基準を満たすパケットは、ポリシーに定義されているポリシー アクションに従って QoS の処理を受けます。
• VPLS のマルチキャスト パケットが PE ルータの入力インターフェイスに着信すると、クラス c1 に一致します。
• VPLS のブロードキャスト パケットが PE ルータの入力インターフェイスに着信すると、クラス c2 に一致します。
• VPLS 制御パケットが、MAC アドレスの範囲が 01-80-C2-00-00-00 ~ 01-80-C2-00-00-3F の PE ルータの入力インターフェイスに着信すると、クラス c3 に一致します。
• ARP パケットが PE ルータの入力インターフェイスに着信すると、クラス c4 に一致します。
関連情報
このモジュールでは、他のテクノロジー ガイドに記載されている機能での QoS 実装について説明します。次の表に、これらの機能の詳細を入手できるマニュアルを示します。
表 2 関連情報
|
|
802.1ad DEI |
このガイドの「モジュラ QoS パケット分類とマーキングの設定」および「モジュラ QoS 輻輳管理の設定」 |
フレーム リレー |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Command Reference 』 |
IP ヘッダー圧縮 |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Command Reference 』 |
L2VPN |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN』および『Ethernet Services Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Command Reference 』 |
MLPPP/MLFR |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Command Reference 』 |
MPLS |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router MPLS Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router MPLS Command Reference 』 |
マルチキャスト VPN での QoS |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Multicast Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Multicast Command Reference 』 |
NxDS0 インターフェイスでの QoS |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Configuration Guide』 『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Command Reference 』 |